JP6047725B2 - 温湿度調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は温湿度調整装置に関する。
通常、半導体装置の製造工程等の精密加工分野では、その殆どが温度及び湿度が制御されたクリーンルーム内に設置されている。
しかし、近年、精密加工分野でも、従来よりも更に加工精度の高い精密加工等が要求される工程が出現しつつある。
かかる精度の高い精密加工等が要求される工程では、通常、クリーンルームの温度変化よりも更に小さな温湿度変化の環境であることが要求される。このため、精度の高い精密加工等が要求される工程は、精密な温湿度管理がなされている空間ユニット内に設けられる。
このような空間ユニットの温度及び湿度調整に用いられる温湿度調整装置としては、図3に示すような構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図3に示す温湿度調整装置では、圧縮機100によって圧縮された冷媒が2つの二方弁101、102によって加熱流路と冷却流路に分配される。ここで加熱流路と冷却流路に分配するのは三方弁であってもよい。
加熱流路側には、対象空気の温度を上昇させるための加熱器103(冷媒の凝縮器)が設けられている。
一方、冷却流路へ流れた冷媒は、凝縮器104に導入され、外部から導入される水などに放熱し、冷却される。冷却した冷媒は、その後膨張弁106を通過して断熱膨張して冷却器108(冷媒の蒸発器)に導入される。
冷却器108では、温度調整対象の空気から吸熱することで調整対象空気を冷却する。冷却された調整対象空気は、継いで加熱器103に導入され、所定温度に加熱される。
加熱流路側で温度調整対象の空気を加熱し、放熱して降温した冷媒は、膨張弁109及び蒸発器110を通過して圧縮機100に戻される。
また、冷却流路側で温度調整対象の空気を冷却除湿し、昇温した冷媒は、加熱流路側の冷媒と合流して圧縮機100に戻される。
このように、調整対象の空気をまず冷却器によって冷却、除湿し、その後加熱することにより、所望の温度・露点に調整された空気を得ることができる。
なお、特許文献2には、温湿度調整装置において、温度調整後に、調整対象空気に水蒸気を付与することにより、さらに湿度を調整する構成が開示されている(図示せず)。
この構成では、水槽内に電気ヒータを配置し、水槽内の水を電気ヒータで加熱し蒸発させることで、蒸発した水蒸気を調整対象空気に与えている。
また、特許文献1及び特許文献2に開示された装置における圧縮機の制御は、次のように行われる。
加熱流路へ分配される冷媒の分配率が高くなった場合(例えば、加熱流路側への冷媒の分配率が95%以上となった場合)においては、調整対象空気に対して加熱量不足の状態となる傾向にあるため、圧縮機100の回転数を上げて冷媒の循環量を増加させる。
そして、加熱流路へ分配される冷媒の分配率が所定量よりも低くなった場合(例えば、加熱流路側への冷媒の分配率が85%未満の場合)においては、圧縮機100の回転数を下げて冷媒の循環量を減少させる。
特開2010−230184号公報 特開2011−127884号公報
特許文献2に示すように、温湿度調整対象の空気に水蒸気を与えて湿度調整をする装置の場合には、圧縮機の回転制御は、冷媒の分配率に基づいて制御していた。これによれば、ある程度の省エネルギーは実現できる。
一方、水蒸気発生手段を設けた場合には、水を加熱させる加熱ヒータの消費電力は装置全体の消費電力の中でも非常に大きい割合を占めている。したがって、加熱ヒータの出力を制限すれば消費電力の削減に大いに寄与できる。
しかし、消費電力削減のために、単に加熱ヒータの出力の制限を行おうとして、加熱ヒータの出力を下げすぎてしまい、その状態が継続すると蒸発槽に貯留された水の温度が下がり、再度加湿量を増やすために水温を上げるのに時間がかかってしまい、湿度調整の応答性が悪く、精密な温湿度調整が難しいという課題がある。
そこで、本発明は、上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、消費電力の大幅な削減を実現できるとともに、湿度調整の応答性が良い温湿度調整装置を提供することにある。
本発明にかかる温湿度調整装置によれば、調整対象空気の温度・湿度を調整する温湿度調整装置において、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮されて送り出される冷媒が、調整対象空気を冷却する冷却器に導入されるように冷凍サイクルを構成する冷却回路と、調整対象空気を加熱する加熱器と、調整対象空気に水分を付与するために、加熱ヒータによって水を加熱して蒸気を発生させる水蒸気発生手段と、前記水蒸気発生手段の加熱ヒータの出力値に基づいて、前記圧縮機の回転数制御を実行する制御部とを具備し、前記制御部は、予め設定された所定湿度に対して現在の実測湿度の到達度である湿度制御精度が所定精度以上の場合には、圧縮機の回転数を増加させ、増加させた回転数を予め設定された設定時間維持するように制御し、前記湿度制御精度が所定精度未満の場合には、前記加熱ヒータの出力値が、加熱ヒータの最大出力値に対して、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判断するステップに移行し、所定の範囲よりも低い値である場合には、圧縮機の回転数を増加させ、増加させた回転数を予め設定された設定時間維持するように制御し、所定の範囲よりも高い値である場合には、圧縮機の回転数を減少させ、減少させた回転数を予め設定された設定時間維持するように制御し、所定の範囲内である場合には、圧縮機の回転数をそのまま維持するように制御し、前記増加若しくは減少させた回転数の維持の終了後、又は前記回転数をそのまま維持した後、前記湿度制御精度が所定精度以上か否かを判断するステップに戻り、前記加熱ヒータの出力値として予め設定された所定の範囲における下限値は、加熱ヒータが配置される水槽の水温を一定に保つための、加熱ヒータの下限出力値であることを特徴としている。
さらに、前記制御部は、前記加熱ヒータの出力値が、加熱ヒータの最大出力値に対して、少なくとも7%以上となるように、前記圧縮機の回転数を制御することを特徴としてもよい。
また、前記加熱器は、前記圧縮機で圧縮されて送り出される冷媒のうち分配器によって前記冷却回路との間で分配した分配分を導入して冷媒から調整対象空気に放熱し、前記加熱器によって放熱して凝縮した冷媒を、前記冷却回路の冷却器の上流側で冷却回路の冷媒と合流させるように冷凍サイクルが構成された加熱回路が設けられていることを特徴としてもよい。
また、前記加熱器は、前記圧縮機で圧縮されて送り出される冷媒のうち分配器によって前記冷却回路との間で分配した分配分を導入して冷媒から調整対象空気に放熱し、前記加熱器によって放熱して凝縮した冷媒を、蒸発器によって温度上昇させた後に前記圧縮機の上流側で冷却回路の冷媒と合流させるように冷凍サイクルが構成された加熱回路が設けられていることを特徴としてもよい。
さらに、前記加熱器は、電気ヒータであることを特徴としてもよい。
本発明の温湿度調整装置では、消費電力の大幅な削減を実現できるとともに、湿度調整の応答性の悪化を抑制することができる。
本発明に係る温湿度調整装置の実施形態を説明する概略図である。 温湿度調整装置における圧縮機の回転数制御を説明するフローチャートである。 従来の温湿度調整装置の構成を説明する概略図である。
本発明に係る温湿度調整装置の一例を説明する概略図を図1に示す。
図1に示す温湿度調整装置30は、調整対象となる精密な温湿度管理がなされる空間ユニット内の空気の温度及び湿度を調整するように設置される。
温湿度調整装置30には、調整対象空気を流通させる流通路31を有しており、流通路31内には、調整対象空気を温度調整する冷却器16、加熱器14、水蒸気が供給される供給口44、流通路31内で空気を流すためのファン33とが設けられている。
調整対象空気は、冷却器16及び加熱器14を通過することによって所定の温度に調整され、また水蒸気発生手段40によって発生した水蒸気が供給口44から供給されることにより、所定の湿度に調整される。
本実施形態の温湿度調整装置30は、冷媒を圧縮する圧縮機18と、圧縮機18から送り出される冷媒を分配する分配器20と、分配器20により分配された冷媒が供給され凝縮される凝縮器26と、膨張弁25と、調整対象空気を冷却する冷却器(冷媒の蒸発器)16とを有する冷却回路24を備えている。
分配器20で分配されて、冷却回路24を循環する冷媒は、まずオイルセパレータ36によって油分が分離され、凝縮器26に導入される。冷媒は、凝縮器26において外気と熱交換されて冷却される。凝縮器26で冷却された後、冷媒は膨張弁25及び逆止弁32を経て冷却器16に導入される。
冷却器16では、冷媒は調整対象空気と熱交換して加熱され、その後アキュームレータ27を介して圧縮機18に戻る。
なお、本実施形態においては、冷却回路24に設けられている凝縮器26は室外機として屋外に配置されている例を示している。しかし、凝縮器26としては室外機に限定するものではなく、室内に配置されているものであってもよいし、温湿度調整装置30の本体に内蔵されているものであってもよい。
また、温湿度調整装置30は、冷却回路24と共通して用いられる圧縮機18と、圧縮機18から送り出される冷媒を分配する分配器20と、分配器20により分配された冷媒が供給される加熱器(冷媒の凝縮器)14と、膨張弁34とを有する加熱回路22を備えている。
加熱回路22に分配された冷媒は、まず加熱器14に導入され、調整対象空気と熱交換して冷却される。加熱器14を出た冷媒は、受液器37、膨張弁34及び逆止弁35を通過する。そして、加熱回路22は、逆止弁35の下流側で、冷却回路24の冷却器16の上流側において冷却回路24と合流している。このため、加熱器14によって調整対象空気と熱交換して冷却された冷媒は、冷却回路24内を流通する冷媒と合流して冷却器16に供給される。
このように、加熱回路22における、調整対象空気を加熱した後の冷媒を、圧縮機18に戻す前に冷却器16により加熱する方式が冷媒レヒート方式である。この冷媒レヒート方式によれば、加熱能力はそれほど高くないので、水を直接噴霧して湿度調整を図ることが難しい。すなわち、水が噴霧されて気化したときには、調整対象空気から気化熱を奪うため、調整対象空気をその気化熱分だけ加熱する必要があるが、冷媒レヒート方式では加熱能力が低く気化熱分の再熱ができない運転条件が多いためである。
そこで、空気を再熱する手段として水を直設噴霧して加湿するのではなく、本実施形態のように水蒸気発生手段40を設けて直接水蒸気を供給して加湿する手段を用いることが好ましい。
また、本実施形態における分配器20としては、加熱回路22側の二方弁20a、及び冷却回路24側の二方弁20bの2つの二方弁を用いている例を示したが、分配器20としては1つの三方弁を用いても良い。
加熱回路22および冷却回路24を流通する冷媒としては、例えばプロパン、イソブタンやシクロペンタン等の炭化水素、フロン類、アンモニア、炭酸ガスがあげられる。
水蒸気発生手段40は、冷却器16及び加熱器14を通過して温度調整された調整対象空気に水蒸気を供給して湿度調整を図るものである。
水蒸気発生手段40は、蒸発用の水が貯留された水槽41と、水を加熱する加熱ヒータ42と、加熱ヒータ42によって加熱されて蒸発した水蒸気を供給する供給口44とを有している。加熱ヒータ42はヒータ制御部52によって制御される。ヒータ制御部52としては、ソリッドステートリレー(SSR)等を用いることができる。
なお、本実施形態では、冷却器16及び加熱器14を通過して温度調整された後の調整対象空気に水蒸気を供給するように、加熱器14の下流側に水蒸気発生手段40の供給口44を配置している。
しかし、本発明としては、温度調整前の調整対象空気に水蒸気を供給するようにしてもよい。
また、流通路31の出口には、温度センサ38及び湿度センサ39が設けられている。
温度センサ38が検出した温度データ、及び湿度センサ39が検出した湿度データは、制御部50に送信される。
制御部50は、CPU及びメモリを備えており、予めメモリに記憶されているプログラムに基づいてCPUが所定動作を実行し、温湿度調整を制御する。
制御部50は、温度センサ38から入力された温度データ、及び湿度センサ39から入力された湿度データに基づいて、分配器20及び圧縮機18を制御して、加熱回路22側に流れる冷媒の量と、冷却回路24側に流れる冷媒の量を調整する。
制御部50による湿度調整の詳細については後述する。
また、湿度センサ39が検出した湿度データは、ヒータ制御部52にも送信される。ヒータ制御部52では、湿度データに基づいて加熱ヒータ42を制御して、水蒸気の発生量を調整するようにしている。
すなわち、ヒータ制御部52は、加熱ヒータ42への供給電力を時分割比例等の方式で調整し、加熱ヒータ42への出力によって水槽41の水温を調整して発生させる蒸気量を制御できる。
制御部50は、このヒータ制御部52に接続しており、ヒータ制御部52における加熱ヒータ42の最大出力値に対して、どの程度の出力値で制御しているかを検出することができる。制御部50は、ヒータ制御部52における加熱ヒータ42の出力値に基づいて、圧縮機18に対して制御信号を出力して圧縮機18の回転数の制御を実行する。
なお、本実施形態の温湿度調整装置30における基本的な露点調整(精度調整)は、調整対象空気の温度調整と合わせて行っている。すなわち、調整前の調整対象空気は、まず冷却器16に導入されて冷却されるが、この際に調整対象空気は仕様範囲の中で最低の露点となるように冷却除湿される。その後、調整対象空気は、加熱器14に導入され所定温度に加湿調整される。
すなわち、冷却器16における冷却制御により露点を調整した後、水蒸気発生手段40によって、水蒸気が供給されて所定の湿度へ到達するように制御される。
次に、図2に基づいて、湿度調整の際の圧縮機の回転数制御について説明する。
図2では、湿度調整の際の圧縮機の回転数制御についてのフローチャートを示している。
まず、ステップS1において、制御部50は湿度精度について判断している。湿度精度の判断とは、ユーザが欲している所定の湿度(予め制御部50に設定して記憶されている)に対して、ユーザへ供給する調整対象空気の現在の実測湿度がどの程度到達しているかを判断するということである。現在の実測湿度は、制御部50に入力される湿度センサ39の湿度データに基づいて判断される。
ステップS1において、湿度制御精度が+2%以上ということが判断されると、ステップS3に移行し、制御部50は圧縮機18の回転数を上昇させるように制御する。回転数を上昇させてその回転数を維持する時間は予め設定しておき、制御部50は、設定された時間が経過した後(ステップS5)、再度ステップS1に戻る。本実施形態では、回転数を維持する設定時間として3分間を想定している。
ステップS1において、湿度制御精度が+2%未満ということが判断されると、ステップS2に移行する。ステップS2では、制御部50はヒータ制御部52における加熱ヒータ42のヒータ出力を検出する。
ステップS2において、制御部50が加熱ヒータ42の出力値が、最大出力値の7%未満であると判断した場合、ステップS3へ移行する。ステップS3では、制御部50は圧縮機18の回転数を上昇させるように制御する。回転数を上昇させてその回転数を維持する時間は予め設定しておき、制御部50は、設定された時間が経過した後(ステップS5)、再度ステップS1に戻る。本実施形態では、回転数を維持する設定時間として3分間を想定している。
このように、加熱ヒータ42の出力値が低い場合は、ユーザの欲している所定の湿度に対して調整対象空気の湿度が十分に上昇しており、冷却器16による除湿量も小さい状態であるため、ヒータ制御部52が加熱ヒータ42の出力を下げている場合である。この場合、消費電力は削減できるものの加熱ヒータ42の出力が下がり過ぎたままの状態が継続すると、水槽41の水温が下がり、再度水蒸気の供給が必要になったときには、水槽41の水温を上げるまでに時間がかかり、湿度調整の応答性が悪くなってしまい、精密な湿度調整が難しい。
そこで、消費電力を削減しつつユーザが要求する湿度精度を維持するためには、圧縮機18の回転数を増加させて、調整対象空気に対する除湿量を多くすることで、水槽41の水温の低下を抑制できる程度の加熱ヒータ42の出力を保つことができるため、湿度精度に対する応答性を維持することができる。
ステップS2において、制御部50が加熱ヒータ42の出力値が、最大出力値の15%以上であると判断した場合、ステップS4へ移行する。ステップS4では、制御部50は圧縮機18に制御信号を出力して回転数を減少させるように制御する。回転数を減少させてその回転数を維持する時間は予め設定しておき、制御部50は、設定された時間が経過した後(ステップS6)、再度ステップ1に戻る。本実施形態では、回転数を維持する設定時間として3分間を想定している。
このように、加熱ヒータ42の出力値が高い場合は、予めユーザが設定した目標湿度の水分量に対し、除湿量が多すぎる場合である。このように、加熱ヒータ42の出力が高い状態では、加熱ヒータ42の消費電力が多くなりすぎてしまう。
そこで、消費電力を削減しつつ、ユーザが要求する湿度精度を維持するためには、圧縮機18の回転数を減少させて、調整対象空気に対する除湿量を少なくすることで、水蒸気の供給量を減らし、加熱ヒータ42の出力を下げて消費電力を削減することができる。
ステップS2において、制御部50が加熱ヒータ42の出力値が、最大出力値の7%〜15%であると判断した場合、制御部50は圧縮機18の回転数をそのまま維持するようにし、ステップS1に戻る。
なお、制御部50が加熱ヒータ42の出力値に基づいて、圧縮機18の回転数を制御することにより、回転数の変動に基づいて、調整対象空気の温度の変動が生じる場合もある。
かかる場合には、制御部50は、圧縮機18の回転数の変動に基づく温度ブレに対して分配器20、冷却回路24中の膨張弁25及び加熱回路22中の膨張弁34を適宜制御し、回転数の変動に基づく温度ブレを吸収できるようにする。
つまり、制御部50は、加熱ヒータ42の出力値に基づいて、圧縮機18の回転数を増加させる、または減少させる場合には、現在の冷媒の分配量に基づいて調整対象空気の温度が上昇するか下降するかが判断できる。そこで、予め調整対象空気の温度が上昇すると予想した場合には、温度が下降する方向に分配器20、冷却回路24中の膨張弁25及び加熱回路22中の膨張弁34の制御をフィードフォワード制御で実行し、予め調整対象空気の温度が下降すると予想した場合には、温度が上昇する方向に分配器20、冷却回路24中の膨張弁25及び加熱回路22中の膨張弁34の制御を制御するフィードフォワード制御で実行する。
本実施形態では、加熱ヒータ42の出力値の所定範囲としては、7%〜15%としたが、この範囲に限定するものではなく、加熱ヒータ42の種類や水槽41の容量等に基づいて、様々な値とすることができる。なお、出力値の下限である7%の値は、水槽41の水温を加湿応答性の良い温度に保つための最低出力である。
なお、加熱ヒータ42としては、電気を用いて水槽41内の水を加熱できる構成であれば、どのような構成であってもよい。例えば、電極式のような構成であってもよい。
また、本実施形態では、冷媒レヒート方式の温湿度調整装置における、湿度調整用の加熱ヒータに基づく圧縮機18の回転数制御について説明した。
しかし、温湿度調整装置としては、加熱ヒータによって水を加熱して水蒸気を発生させる水蒸気発生手段を備えたものであれば、他の回路構成はどのようなものであってもよく、例えば、加熱回路22において調整対象空気を加熱して凝縮した冷媒を、膨張弁等によって断熱膨張させた後に、冷却器24とは別に加熱回路22に設けた蒸発器に導入して吸熱させてから冷却器16の下流で冷却回路24の冷媒と合流させ、圧縮機18に戻すような構成であってもよい(いわゆるヒートポンプバランス回路)。
さらに、他の回路構成としては、例えば、冷凍サイクル中の加熱器(本実施形態における加熱回路22の加熱器14)ではなく、電気ヒータによって調整対象空気を加熱する構成(ヒータPID制御方式)であってもよい。
以下に、本発明の実施例について、従来の方式と比較して説明する。
調整対象空気の設定温度は23℃、設定湿度は60%。空気風量は20m/minであるとする。
まず従来の温湿度制御方式であるが、水蒸気発生手段の加湿用の加熱ヒータ42の出力値では圧縮機18の回転数は制御しておらず、湿度は、湿度センサ39からの実測湿度データによるヒータ制御部52の加湿用の加熱ヒータ42の出力制御と、制御部50における冷却器16の除湿のみである。なお、調整対象空気の再熱は電気ヒータによるPID制御によるものとする。
この場合、圧縮機18は一定速度で回転し、調整対象空気が仕様上最も低い露点(例として10℃)となるように予め調整される。この条件での圧縮機の消費電力は、およそ2.4kWである。同様に調整対象空気の再熱用電気ヒータによる消費電力は、5.3kWである。水蒸気発生手段における加熱ヒータの消費電力は、3kWである。調整対象空気の送風用のファンの消費電力は、0.4kWである。
したがって、従来の温湿度制御によれば、常用運転時の電力は11.1kWとなる。
一方、本発明の温湿度制御によれば、水蒸気発生手段における加熱ヒータの出力が最大ヒータ容量の10%となるように圧縮機の回転数を低くすることで、その消費電力は1.6kWとなる。また、本実施形態では、調整対象空気の再熱を圧縮機18を動力源とした冷凍サイクルの中での加熱器で行っているので、消費電力は1.6kWに含まれている。また、水蒸気発生手段における加熱ヒータの出力がヒータ最大容量の10%となるように制御されると最大出力4.0kWの加熱ヒータであれば加熱ヒータの消費電力は、0.4kWである。また、調整対象空気の送風用のファンの消費電力は従来と同様、0.4kWである。
したがって、本発明の温湿度制御によれば、常用運転時の電力は2.4kWとなり、従来の温湿度制御と比較すると最大で80%もの消費電力の削減が可能となる。
14 加熱器
16 冷却器
18 圧縮機
20 分配器
20a 二方弁
20b 二方弁
22 加熱回路
24 冷却回路
25 膨張弁
26 凝縮器
27 アキュームレータ
30 温湿度調整装置
31 流通路
32 逆止弁
33 ファン
34 膨張弁
35 逆止弁
36 オイルセパレータ
37 受液器
38 温度センサ
39 湿度センサ
40 水蒸気発生手段
41 水槽
42 加熱ヒータ
44 供給口
50 制御部
52 ヒータ制御部

Claims (5)

  1. 調整対象空気の温度・湿度を調整する温湿度調整装置において、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、
    圧縮機で圧縮されて送り出される冷媒が、調整対象空気を冷却する冷却器に導入されるように冷凍サイクルを構成する冷却回路と、
    調整対象空気を加熱する加熱器と、
    調整対象空気に水分を付与するために、加熱ヒータによって水を加熱して蒸気を発生させる水蒸気発生手段と、
    前記水蒸気発生手段の加熱ヒータの出力値に基づいて、前記圧縮機の回転数制御を実行する制御部とを具備し、
    前記制御部は、
    予め設定された所定湿度に対して現在の実測湿度の到達度である湿度制御精度が所定精度以上の場合には、圧縮機の回転数を増加させ、増加させた回転数を予め設定された設定時間維持するように制御し、
    前記湿度制御精度が所定精度未満の場合には、前記加熱ヒータの出力値が、加熱ヒータの最大出力値に対して、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判断するステップに移行し、
    所定の範囲よりも低い値である場合には、圧縮機の回転数を増加させ、増加させた回転数を予め設定された設定時間維持するように制御し、
    所定の範囲よりも高い値である場合には、圧縮機の回転数を減少させ、減少させた回転数を予め設定された設定時間維持するように制御し、
    所定の範囲内である場合には、圧縮機の回転数をそのまま維持するように制御し、
    前記増加若しくは減少させた回転数の維持の終了後、又は前記回転数をそのまま維持した後、前記湿度制御精度が所定精度以上か否かを判断するステップに戻り、
    前記加熱ヒータの出力値として予め設定された所定の範囲における下限値は、加熱ヒータが配置される水槽の水温を一定に保つための、加熱ヒータの下限出力値であることを特徴とする温湿度調整装置。
  2. 前記制御部は、
    前記加熱ヒータの出力値が、加熱ヒータの最大出力値に対して、少なくとも7%以上となるように、前記圧縮機の回転数を制御することを特徴とする請求項1記載の温湿度調整装置。
  3. 前記加熱器は、前記圧縮機で圧縮されて送り出される冷媒のうち分配器によって前記冷却回路との間で分配した分配分を導入して冷媒から調整対象空気に放熱し、
    前記加熱器によって放熱して凝縮した冷媒を、前記冷却回路の冷却器の上流側で冷却回路の冷媒と合流させるように冷凍サイクルが構成された加熱回路が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の温湿度調整装置。
  4. 前記加熱器は、前記圧縮機で圧縮されて送り出される冷媒のうち分配器によって前記冷却回路との間で分配した分配分を導入して冷媒から調整対象空気に放熱し、
    前記加熱器によって放熱して凝縮した冷媒を、蒸発器によって温度上昇させた後に前記圧縮機の上流側で冷却回路の冷媒と合流させるように冷凍サイクルが構成された加熱回路が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の温湿度調整装置。
  5. 前記加熱器は、電気ヒータであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の温湿度調整装置。
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