JP2009093829A - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 Hブリッジ形インバータ3を構成する高電圧側のトランジスタ20、21、28、29はダーリントン接続または等価的にダーリントン接続された素子により構成されると共に、前記ダーリントン接続の主電流経路に電流制限用の抵抗23、31を設ける。
【選択図】 図1
Description
上述のHブリッジ形インバータを用いた放電灯点灯装置において、出力の地絡事故が生じた際に当Hブリッジ形インバータに大電流が流れるが、FETを使用した場合は内部抵抗として例えば1Ωがあるため、大電流を抑制することができたが、IGBTを使用する場合は内部抵抗が小さいため、大電流を抑制することができずにスイッチング素子に大電流が流れ、Hブリッジ形インバータのスイッチング素子が故障してしまうという問題があった。
他方、本来スイッチング素子のオフが不要である突発的な短時間のノイズ的な電流が検出された際にも、地絡事故によって生じる大電流かあるいは突発的な短時間のノイズかを判定する必要があるが、その判定にはある程度の時間が必要である。そのため、スイッチング素子のオン、オフの判定を早急に行うと、地絡事故によって生じる大電流か突発的な短時間のノイズかを見分けることができず、本来スイッチング素子のオフが不要であるはずの突発的な短時間のノイズが生じた際にもスイッチング素子をオフしてしまうという課題があった。
つまり、上述のような構成においては、駆動回路は大電流が流れた場合に、スイッチング素子が破壊される前にオン、オフの判定を行う必要がある。しかしながら、そのような短時間では、地絡事故によって生じる大電流か突発的な短時間のノイズかを見分けるのは困難である。そのため、本来スイッチング素子のオフが不要であるはずの突発的な短時間のノイズでもIGBTのスイッチング素子をオフしてしまう可能性があった。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。電源1はバッテリなどの直流電源で、直流電圧をDC/DCコンバータ2へ供給するように接続されている。DC/DCコンバータ2は、電源1からの直流電圧を昇圧し、その昇圧された出力電圧をHブリッジ形インバータ3へ供給するように接続される。また、電源1はHブリッジ形インバータ3にも接続されており、DC/DCコンバータ2から供給される出力電圧に電源1からの出力電圧が加算されている。マイクロプロセッサ等からなる制御部4は電流センサ11から得られる電流やHブリッジ形インバータ3の電圧を基にDC/DCコンバータ2を制御すると共に、Hブリッジ形インバータ3を制御する。フェールセーフ制御部5は、Hブリッジ形インバータ3の通電電流値が予め設定された所定値以上の場合にHブリッジ形インバータ3の動作を停止するものである。なお、本実施の形態では、制御部4内にフェールセーフ制御部5を設けているが、別々に構成しても良い。Hブリッジ形インバータ3はイグナイタ6を介して放電灯7へ交流電力を供給するように接続される。
スイッチング部14はHブリッジ形インバータ3の低電圧側に設けられ、スイッチング素子33とダイオード34とから構成される。スイッチング部15は、スイッチング部14に対向し、Hブリッジ形インバータ3の低電圧側に設けられ、スイッチング素子35、ダイオード36とから構成される。なお、スイッチング素子33、35は例えばIGBTやFETが用いられる。
また電流制限用の抵抗23、31は高電圧側のスイッチング部12、13のみに設けているが、この理由は、スイッチング素子を破壊する地絡事故による大電流は高電圧側のスイッチング部12、13に流れるからである。
制御部4から出力される制御信号はFET9のゲートへ入力され、FET9をオン、オフさせる。電源1により、例えば12Vが印加されているトランス8の一次側巻線は、FET9のオン、オフに伴って電源1から供給される電力エネルギーの蓄積と放出を繰り返す。電力エネルギーを放出するときに生じる電流はトランス8の二次側巻線に流れ、ダイオード10によって整流され、電流センサ11を介してHブリッジ形インバータ3に出力される。従って、Hブリッジ形インバータ3に印加される電圧はDC/DCコンバータ2によって昇圧された電圧と電源1からの12Vが加算されて印加されるので、例えば85Vが印加される。
このとき、電流制限用の抵抗23を設けることによって、トランジスタ20に大電流が流れるのを制限するため、トランジスタ20が大電流によって破壊するまでの時間を延伸することができる。
トランジスタ20が破壊するまでの時間を延伸することによって、フェールセーフ制御部5が異常と判断するまでの時間を十分に取ることができるので、突発的な短時間のノイズであるのかあるいは地絡事故のような長時間にわたる異常なのかを確実に見分けたうえでトランジスタ20、28が破壊される前にHブリッジ形インバータ3をオフすることができる。またスイッチング部13のトランジスタ28に大電流が流れた際にも電流制限用の抵抗31が設けられているため、大電流を制限することができる。
高電圧側のスイッチング部12、及びスイッチング部13の構成について説明する。スイッチング部12はHブリッジ形インバータ3の高電圧側に設けられ、スイッチング素子であるNPN型バイポーラトランジスタのトランジスタ201及び、PNP型バイポーラトランジスタのトランジスタ211、抵抗171、181、191、221、231、ダイオード241によって構成される。この構成では、大電流を制限するための抵抗はトランジスタ201のコレクタに接続される抵抗231である。またトランジスタ201、211はダーリントン接続されている。なお、トランジスタ201のエミッタ、コレクタ間に流れる経路をここでは主電流経路と定義し、トランジスタ211のエミッタ、コレクタに間流れる経路を副電流経路と定義する。
スイッチング部13はHブリッジ形インバータ3の高電圧側に設けられ、スイッチング素子であるNPN型バイポーラトランジスタのトランジスタ281及びPNP型バイポーラトランジスタのトランジスタ291、抵抗251、261、271、301、311、ダイオード321によって構成される。この構成では、大電流を制限するための抵抗はトランジスタ281のコレクタに接続される抵抗311である。スイッチング部13も同様にトランジスタ281、291はダーリントン接続されている。NPN型バイポーラトランジスタを用いた構成でもPNP型バイポーラトランジスタを用いた構成と同様の効果を奏する。
図5は、この発明の実施の形態2による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。図1あるいは図4に示した回路図と同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用しその説明を省略する。抵抗37は一端がスイッチング部12と接続され、他端がダイオード45及びバッファ回路38に接続されている。バッファ回路38はスイッチング素子であるNPN型バイポーラトランジスタのトランジスタ39のベース及びPNP型バイポーラトランジスタのトランジスタ40のベースに接続されている。バッファ回路38は入力される電圧が所定の閾値電圧以上の場合はHの信号を、所定の閾値電圧より小さい場合はLの信号を出力する。またトランジスタ39、40はエミッタ間が互いに接続されている。
また抵抗41は一端がスイッチング部13と接続され、他端がダイオード46及びバッファ回路42に接続されている。バッファ回路42はスイッチング素子であるNPN型バイポーラトランジスタのトランジスタ43のベース及びPNP型バイポーラトランジスタのトランジスタ44のベースに接続されている。バッファ回路42は入力される電圧が所定の閾値電圧以上の場合はHの信号を、所定の閾値電圧より小さい場合はLの信号を出力する。またトランジスタ43、44はエミッタ間が互いに接続されている。定電圧ダイオード47はバッファ回路38、42に印加される電圧を予め定められた所定の電圧にクリップするためのものであり、コンデンサ48に蓄えられた電荷によってバッファ回路38、42、スイッチング素子33、35及びトランジスタ39、43の動作用電源が確保される。
また同様に、スイッチング部13がオンの場合、スイッチング部13から抵抗41を介してバッファ回路42に入力される出力電圧がバッファ回路42の持つ所定電圧以上であるため、バッファ回路42はH信号を出力する。H信号が出力されるとトランジスタ43がオンされ、そしてトランジスタ43のオンによってスイッチング部14のスイッチング素子33がオンされる。つまりスイッチング部13がオンすることにより、スイッチング部14も連動してオンする。またスイッチング部13がオフの場合、スイッチング部13から抵抗41を介してバッファ回路42に入力される出力電圧がバッファ回路42の持つ所定の閾値電圧よりも小さいため、バッファ回路42はL信号を出力する。Lの信号が出力されるとスイッチング素子33がオフされるので、スイッチング素子33はオフのままである。つまり、スイッチング部13がオフの場合、スイッチング部14も連動してオフになる。
このようにスイッチング部12及びスイッチング部12と対角する位置に配置された低電圧側のスイッチング部15とスイッチング部13及びスイッチング部13と対角する位置に配置された低電圧側のスイッチング部14とのオン、オフを交互に切り換えることによって、放電灯7に交流電力を供給する。
図7は、この発明の実施の形態3による放電灯点灯装置の構成を示す回路図である。図5あるいは図6に示したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用しその説明を省略する。本実施の形態では、実施の形態2で用いたバッファ回路38、42の代わりにRSフリップフロップ回路49を用いている。図8にRSフリップフロップ回路49の回路図である。
Claims (6)
- 直流電源からの電圧を昇圧して出力するDC−DCコンバータと、
前記DC−DCコンバータからの出力電圧を矩形波の交流に変換して放電灯に供給するHブリッジ形インバータと、
前記放電灯に接続されて前記放電灯に高電圧パルスを印加するためのイグナイタと、
前記Hブリッジ形インバータを制御すると共に、前記DC−DCコンバータを制御する制御部と、
前記Hブリッジ形インバータの通電電流値が所定値以上の場合に前記Hブリッジ形インバータの動作を停止するフェールセーフ制御部を備えた放電灯点灯装置において、
前記Hブリッジ形インバータを構成する高電圧側のスイッチング素子はダーリントン接続または等価的にダーリントン接続された素子により構成されると共に、前記ダーリントン接続の主電流経路に電流制限回路を設けたことを特徴とする放電灯点灯装置。 - DC−DCコンバータによって昇圧された電圧と直流電源からの電圧とを加算した電圧がHブリッジ形インバータに印加されることを特徴とする請求項1に記載の放電灯点灯装置。
- 電流制限回路は抵抗であることを特徴とする請求項1に記載の放電灯点灯装置。
- Hブリッジ形インバータは対角する位置に配置された第一の高電圧側のスイッチング素子と、前記第一の高電圧側のスイッチング素子の出力に基づいてオン、オフする第一の低電圧側のスイッチング素子と、前記対角の位置に対向する他の対角の位置に配置された第二の高電圧側のスイッチング素子と、前記第二の高電圧側のスイッチング素子の出力に基づいてオン、オフする第二の低電圧側のスイッチング素子とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の放電灯点灯装置。
- Hブリッジ形インバータは第一のバッファ回路及び第二のバッファ回路を有し、第一の高電圧側のスイッチング素子の出力による信号は前記第一のバッファ回路を介して第一の低電圧側のスイッチング素子に入力されると共に第二の高電圧側のスイッチング素子の出力による信号は前記第二のバッファ回路を介して第二の低電圧側のスイッチング素子に入力されることを特徴とする請求項4に記載の放電灯点灯装置。
- Hブリッジ形インバータはフリップフロップ回路を有し、第一の高電圧側のスイッチング素子の出力による信号は前記フリップフロップ回路を介して第一の低電圧側のスイッチング素子に入力されると共に第二の高電圧側のスイッチング素子の出力による信号は前記フリップフロップ回路を介して第二の低電圧側のスイッチング素子に入力されることを特徴とする請求項4あるいは請求項5に記載の放電灯点灯装置。
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- 2007-10-04 JP JP2007260853A patent/JP2009093829A/ja active Pending
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