JP2009092929A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の情報を画像で表示する画像表示装置において、表示された情報のうち重要な情報を乗員が見落とすことなく、速やかに把握できるようにする。
【解決手段】画像表示装置は、表示変更処理にて、複数の車両情報のうちの、ある車両情報に関する外部入力信号を検出した場合に(S110,S130,S150の何れかでYES)、この車両情報における表示態様を標準表示態様における表示態様よりも強調表示させる(S120,S140,S160,S220)。従って、このような画像表示装置1によれば、外部入力信号を検出すると表示態様を強調するので、外部入力信号に対応した車両情報を乗員に気付かせ易くすることができる。よって、表示された情報のうち重要な情報を乗員が見落とすことなく、速やかに把握することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両情報を表示させる車両用の画像表示装置に関する。
従来、上記のような画像表示装置として複数の車両情報を画像で表示させる画像表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−195056号公報
しかしながら、上記画像表示装置においては、乗員が複数の車両情報のうちの何れの情報が重要な情報であるかを把握することができない。特にドライバは車両運転中に画像を注視することができないので、表示された車両情報のうちの重要な情報を見落とす虞があった。
そこで、このような問題点を鑑み、複数の情報を画像で表示する画像表示装置において、表示された情報のうち重要な情報を乗員が見落とすことなく、速やかに把握できるようにすることを本発明の目的とする。
かかる目的を達成するために成された請求項1に記載の画像表示装置において、表示制御手段は、複数の車両情報のうちの、ある車両情報に関する外部入力信号を検出した場合に、この車両情報における表示態様を標準表示態様における表示態様よりも強調表示させる。
ここで、「標準表示態様における表示態様よりも強調表示させる」とは、表示態様をより目立つように変更することによって、変更前と変更後との表示態様の差異または変更後の表示態様そのものを、乗員に気付かせ易くすることを意図している。表示態様の差異を乗員に気付かせ易くするためには、例えば、表示面積を拡大させたり、表示輝度(明るさ)を上昇させたり、点滅していない状態から点滅した状態にさせたり、点滅している状態から点滅周期を短くしたり、表示枠(輪郭)のコントラスト比を上昇させたり、或いは、特定の色(例えば赤色等)に変更したりすることが考えられる。
従って、このような画像表示装置によれば、外部入力信号を検出すると表示態様を強調するので、外部入力信号に対応した車両情報を乗員に気付かせ易くすることができる。よって、表示された情報のうち重要な情報を乗員が見落とすことなく、速やかに把握することができる。
なお、本発明でいう「車両情報」とは、車両の状態や安全走行に関わる情報を示す。また、本発明でいう外部入力信号としては、例えば、ウインカ(方向指示器)の作動を示す信号や、ガソリン残量が少ない旨の信号等が挙げられる。
ここで、請求項1に記載の画像表示装置においては、外部入力信号として、ガソリン残量等、センサによる検出結果が直接入力される場合もある。このような場合には、外部入力信号を受けると直ちに対応する車両情報を強調表示させるよりも、外部入力信号の内容を吟味し、この外部入力信号に対応する車両情報を自車両の乗員に報知する必要性に応じて強調表示させるか否かを決定する方が好ましい場合がある。
具体的には、請求項2に記載のように、複数の車両情報のうちの何れかの車両情報に関する外部入力信号を受けると、この外部入力信号に対応する車両情報を自車両の乗員に報知する必要性の度合いを表す報知重要度を車両情報毎に判定する重要度判定手段と、重要度判定手段により判定された報知重要度に応じて強調表示させる車両情報を選択する強調選択手段と、を備え、表示制御手段は、強調選択手段によって選択された車両情報についての表示態様を、標準表示態様における表示態様よりも強調表示させるようにすればよい。
このような画像表示装置によれば、外部入力信号を受けると報知重要度を車両情報毎に判定することができるので、外部入力信号がセンサによる検出結果等である場合であっても、外部入力信号の内容を吟味することができる。よって、画像表示装置が強調表示する車両情報を適切に選択することができので、乗員は表示された情報のうち重要な情報を見落とすことなく、速やかに把握することができる。
ところで、請求項2に記載の画像表示装置において、強調選択手段は、請求項3に記載のように、報知重要度が最も高い車両情報を強調表示させる車両情報として選択するようにしてもよい。
このような画像表示装置によれば、報知重要度が最も高い車両情報を乗員に認識させることができる。
さらに、請求項3に記載の画像表示装置において、強調選択手段は、請求項4に記載のように、報知重要度が最も高い車両情報の報知重要度が、予め設定された下限閾値よりも低い場合には、この車両情報を強調表示させる車両情報としては選択しないようにしてもよい。
このような画像表示装置によれば、報知重要度が最も高く、かつ重要性が高い車両情報のみを乗員に認識させることができる。
また、請求項2に記載の画像表示装置において、強調選択手段は、請求項5に記載のように、報知重要度が予め設定された上限閾値よりも高い車両情報を強調表示させる車両情報として選択するようにしてもよい。
このような画像表示装置によれば、報知重要度が一定の基準(上限閾値)よりも高い車両情報の全てを乗員に認識させることができる。
また、請求項2〜請求項5の何れかに記載の画像表示装置において、報知重要度を車両情報毎にいくつかの段階にランク付けするようにしてもよいが、重要度判定手段は、請求項6に記載のように、報知重要度を車両情報毎に点数化して判定するようにしてもよい。
このような画像表示装置によれば、より詳細に報知重要度を判定することができる。
さらに、請求項1〜請求項6の何れかに記載の画像表示装置において、表示制御手段は、請求項7に記載のように、強調表示させる車両情報についての表示態様を、他の車両情報の表示態様と比較して強調表示させるようにしてもよい。
具体的に、「他の車両情報の表示態様よりも強調表示させる」とは、強調表示させる車両情報の表示領域において、他の車両情報(強調表示させない車両情報)と比較して、表示面積を大きくしたり、明るさを明るくしたり、点滅速度を早くしたりすること、或いは、強調表示させる車両情報のみを、点滅表示させたり、輪郭強調表示したり、カラー表示したりすること等が考えられる。
このような画像表示装置によれば、強調表示させる車両情報を他の車両情報よりもより目立つように表示させることができる。
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明が適用された画像表示装置1の概略構成を示すブロック図である。
画像表示装置1は、例えば乗用車等の車両に搭載されて利用される装置であって、CPU、ROM、RAM等を備えた周知のマイクロコンピュータとして構成された表示処理部10を中心に構成されている。この表示処理部10には、図1に示すように、ウインカ11、シフト位置検出器12、操作部13、表示部14(表示手段)、通信部15、各種カメラ(21〜24)、距離測定装置25、車速センサ26、ナビゲーション装置27、燃料残量センサ28、および舵角センサ29が接続されている。
ウインカ11は、自車両(当該画像表示装置1が搭載された車両)のドライバによる操作によって作動する周知の方向指示器であって、車両の前後左右にそれぞれ配置されている。表示処理部10は、ウインカ11から作動状態(左右何れのウインカ11が作動しているか)に応じた外部入力信号を受けることによって、ウインカ11の作動状態を検出することができるよう構成されている。
シフト位置検出器12は、自車両におけるシフトレバーにおけるシフトポジション(特に本実施形態においては、シフト位置がリバース(「R」)であるか否か)を検出し、この検出結果を表示処理部10に送る。
操作部13は、例えば複数のスイッチから構成されており、自車両の乗員に操作されると、操作されたスイッチに応じた信号を表示処理部10に送る。
表示部14は、例えばLCD(液晶カラーディスプレイ)として構成されており、表示処理部10からの表示指令に応じた画像を表示させる。なお、操作部13や表示部14は、ナビゲーション装置27等の他の装置と一体に構成されていてもよい。
通信部15は、車車間通信装置、或いは路車間通信装置として構成されており、自車両の外部から渋滞情報や道路情報等の各種情報を取得することができるよう構成されている。通信部15が取得した情報は、表示処理部10に送られる。
次に、各種カメラとしては、車両の前面中央部に配置され車両の前方を撮像する前方カメラ21、車両の後面中央部に配置され車両の後方を撮像する後方カメラ22、車両の後面右側に配置され車両の右後方を撮像する右後側方カメラ23、および車両の後面左側に配置され車両の左後方を撮像する左後側方カメラ24を備えている。これらのカメラ21〜24による撮像画像は、表示処理部10に送られる。
距離測定装置25は、例えば、車両の前方および後方から電磁波や音波を発射するレーダやソナーとして構成されており、車両等の障害物による反射波を検出するまでの時間に応じて障害物までの距離を検出する。そして、距離測定装置25は、該検出結果を表示処理部10に送る。
なお、距離測定装置25は、車両の周囲を撮像するカメラ21〜24からの撮像画像を入力し、この撮像画像を画像処理することにより障害物までの距離を検出する構成にすることもできる。この場合には周知の画像処理技術を用いて障害物までの距離を検出すればよい。
車速センサ26は、例えば自車両のタイヤの回転速度を検出することにより自車両の速度を検出し、該検出結果を表示処理部10に送る。
ナビゲーション装置27は、地図情報を車両の現在地の情報と併せて表示部14等の表示装置上に表示させる装置であって、特に本実施形態のナビゲーション装置27においては、表示処理部10から要求に応じた情報を表示処理部10に返すように構成されている。例えば、ナビゲーション装置27は、表示処理部10から「一定距離内にある特定の施設」との条件を指定した要求を受けると、その条件に合致した情報を自己のデータベースから抽出し、この抽出した情報を表示処理部10に返すように構成されている。
燃料残量センサ28は、自車両の燃料タンク内の燃料(ガソリン)残量を検出し、該検出結果を表示処理部10に送る。
舵角センサ29は、自車両の操舵角を検出し、該検出結果を表示処理部10に送る。
ここで、画像表示装置1においては、後方カメラ22、右後側方カメラ23、および左後側方カメラ24による撮像画像を、予め設定されたレイアウトで表示部14に表示させるように設定されている。そして、特定の外部入力信号(本実施形態においてはウインカの作動およびシフト位置が「R」である旨、並びに後方車両が接近している旨)を検出した場合に、表示レイアウトを変更する表示変更処理(表示制御手段)を実施する。
この表示変更処理について図2を用いて説明する。なお、図2は表示処理部10が実行する表示変更処理を示すフローチャートである。
表示変更処理は、例えば、自車両におけるイグニションスイッチ(図示省略)がON状態にされると開始される処理であって、まず、シフト位置検出器12による検出結果に基づいて、シフト位置が「R」であるか否かを判定する(S110)。シフト位置が「R」であれば(S110:YES)、後方カメラ22による画像表示面積を通常表示モード(図3(a)参照)の際の画像表示面積よりも拡大する後方拡大モードを選択し(S120)、後述するS220へ移行する。
シフト位置が「R」でなければ(S110:NO)、ウインカ11のうち右ウインカが作動しているか否かを判定する(S130)。右ウインカが作動していれば(S130:YES)、右後側方カメラ23による画像表示面積を通常表示モードの際の画像表示面積よりも拡大する右後側方拡大モードを選択し(S140)、後述するS220へ移行する。
右ウインカが作動していなければ(S130:NO)、ウインカ11のうち左ウインカが作動しているか否かを判定する(S150)。左ウインカが作動していれば(S150:YES)、左後側方カメラ24による画像表示面積を通常表示モードの際の画像表示面積よりも拡大する左後側方拡大モードを選択し(S160)、後述するS220へ移行する。
左ウインカが作動していなければ(S150:NO)、距離測定装置25による検出結果に基づいて右後側方(右後側方カメラ23の撮像領域内)の所定距離(例えば30m)以内に、後方車両が存在するか否かを判定する(S170)。つまり、右後側方に後方車両が接近しているか否かを判定する。
右後側方に後方車両が接近していれば(S170:YES)、右後側方カメラ23による画像表示面積を通常表示モードの際の画像表示面積よりも拡大するとともに、右後側方カメラ23による撮像画像中の後方車両を赤色枠で囲う右後側方拡大モード(赤色枠つき)を選択し(S180)、後述するS220へ移行する。
右後側方に後方車両が接近していなければ(S170:NO)、同様にして左後側方に後方車両が接近しているか否かを判定する(S190)。左後側方に後方車両が接近していれば(S190:YES)、左後側方カメラ24による画像表示面積を通常表示モードの際の画像表示面積よりも拡大するとともに、左後側方カメラ24による撮像画像中の後方車両を赤色枠で囲う左後側方拡大モード(赤色枠つき)を選択し(S200)、後述するS220へ移行する。
左後側方に後方車両が接近していなければ(S190:NO)、通常表示モードを選択する(S210)。そして、選択した表示モードで画像表示指令を生成するとともに、この指令を表示部14に送信し(S220)、表示変更処理を最初から繰り返す。
このような表示変更処理においては、処理開始時(イグニションスイッチがON状態にされた直後)には、通常表示モードが選択され、その後、シフト位置やウインカの作動、或いは後方車両の有無によって、表示モードが変更されることになる。なお、後方車両の周囲を赤色枠で囲う画像を生成する処理については、周知の画像処理技術を用いて撮像画像中の後方車両を特定し、この後方車両が内部に収まるような長方形の枠を生成するようにすればよい。
上記のように表示変更処理が実施されると、各カメラ22〜24による撮像画像を表示モード毎に予め設定されたレイアウトで表示させる。この表示例について、図3を用いて説明する。
通常表示モードが選択された場合には、例えば、図3(a)に示すように、表示画像の上半分に後方カメラ22による撮像画像を表示させる。そして、表示画像の下半分のうちの右半分に右後側方カメラ23による撮像画像を表示させ、表示画像の下半分のうちの左半分に左後側方カメラ24による撮像画像を表示させる。
また、右後側方拡大モードが選択された場合には、例えば、図3(b)に示すように、右後側方カメラ23による撮像画像を通常表示モードの際よりも拡大表示させるとともに、後方カメラ22による撮像画像および左後側方カメラ24による撮像画像を縮小表示させる。
つまり、右後側方カメラ23による撮像画像を他の画像よりも大きく表示させることによって、乗員の注意を引きつけることができるようにしている。
また、左後側方拡大モードが選択された場合には、例えば、図3(c)に示すように、左後側方カメラ24による撮像画像を通常表示モードの際よりも拡大表示させるとともに、後方カメラ22による撮像画像および右後側方カメラ23による撮像画像を縮小表示させる。
つまり、左後側方カメラ24による撮像画像を他の画像よりも大きく表示させることによって、乗員の注意を引きつけることができるようにしている。
また、右後側方拡大モード(赤色枠つき)または左後側方拡大モード(赤色枠つき)が選択された場合には、撮像画像を表示させるレイアウトについては上記の右後側方拡大モードまたは左後側方拡大モードと同様のレイアウトを採用する。ただし、このようなレイアウト変更に加えて、画像処理によって後方車両の位置を特定し、この車両の周囲を赤色の枠で囲うようにする(図3(d)参照)。
このように、赤色枠を表示させることによって、自車両の乗員が後方車両を認識しやすくしている。
また、後方拡大モードが選択された場合には、後方カメラ22による撮像画像を通常表示モードの際よりも拡大表示させるとともに、右後側方カメラ23による撮像画像および左後側方カメラ24による撮像画像を縮小表示させる(図示省略)。
以上のように詳述した画像表示装置1において、表示処理部10は、表示変更処理にて、複数の車両情報のうちの、ある車両情報に関する外部入力信号を検出した場合に、この車両情報における表示態様を標準表示態様(標準表示モード)における表示態様よりも強調表示させる。このとき、表示処理部10は、強調表示させる車両情報についての表示態様を、他の車両情報の表示態様と比較して強調表示させる。
従って、このような画像表示装置1によれば、外部入力信号を検出すると表示態様を強調するので、外部入力信号に対応した車両情報を乗員に気付かせ易くすることができる。また、強調表示させる車両情報を他の車両情報よりもより目立つように表示させることができる。よって、乗員は表示された情報のうち重要な情報を見落とすことなく、速やかに把握することができる。
なお、本実施形態においては、あるカメラによる撮像画像を拡大表示させる際に、他のカメラによる撮像画像を縮小表示させるようにしたが、例えば、図3(e)に示すように、他のカメラによる撮像画像を縮小表示させることなく、あるカメラによる撮像画像を拡大表示させるのみとしてもよい。この際、拡大表示させる撮像画像の表示面積が他の撮像画像の表示面積よりも大きくなるようにすれば、より拡大表示した撮像画像に対して乗員の注意を引きつけることができる。
[第2実施形態]
次に、別形態の画像表示装置2について説明する。本実施形態(第2実施形態)では、第1実施形態の画像表示装置1と異なる箇所のみを詳述し、第1実施形態の画像表示装置1と同様の箇所については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の画像表示装置2においては、操作部13を介して入力される指令によって、表示させる車両情報を選択できるように構成されている。具体的には、例えば、表示処理部10は、操作部13を介して車両情報を選択する旨の指令が入力されたことを検出すると、表示部14に選択することができる車両情報の一覧を表示させ、操作部13を介してこの一覧の中からいくつかの車両情報を選択した上での決定指令が入力されると、選択された車両情報に基づいて予め設定されたレイアウトを抽出し、このレイアウトで表示部14に選択された車両情報を表示させる。
ここで、本実施形態において選択可能な車両情報としては、第1実施形態にて表示させたカメラ(後方カメラ22、右後側方カメラ23、左後側方カメラ24)による撮像画像に加えて、前方カメラ21による撮像画像、制限速度、ガソリン残量、気象情報等の各種情報が挙げられる。
なお、表示させる車両情報として制限速度が選択された場合には、表示処理部10は、ナビゲーション装置27から自車両が走行中の道路における制限速度の情報を取得し、その取得結果を表示部14に表示させる。
また、表示させる車両情報としてガソリン残量が選択された場合には、表示処理部10は、燃料残量センサ28から燃料残量の情報を取得し、その取得結果を表示部14に表示させる。
また、表示させる車両情報として気象情報が選択された場合には、表示処理部10は、通信部15を介して予め設定された通信相手から気象情報を取得し、その取得結果を表示部14に表示させる。
ここで、本実施形態における表示変更処理について図4を用いて説明する。図4は表示処理部10が実施する第2実施形態における表示変更処理を示すフローチャートである。なお、この表示変更処理においては、表示させる車両情報が予め設定されているものとして説明する。
表示変更処理は、例えば、自車両におけるイグニションスイッチ(図示省略)がON状態にされると開始される処理であって、まず、各外部入力信号を検出する(S310)。即ち、各種センサやカメラ等から表示処理部10に入力される信号を検出する。
続いて、表示させる車両情報のうちの1つを選択し(S320)、この車両情報に関する重要度判定処理(重要度判定手段)を実施する(S330)。
重要度判定処理では、選択されている車両情報に応じて異なる処理を実施する。そして、その処理において、その車両情報を乗員に報知する必要性を重要度として点数化する処理を実施する。
例えば、車両情報としてガソリン残量が選択されている場合には、図5のような処理を実施する。図5はガソリン残量における重要度判定処理を示すフローチャートである。
ガソリン残量における重要度判定処理においては、まず、燃料残量センサ28からガソリン残量の情報を取得する(S410)。そして、車両毎に予め設定された燃費情報を用いて現在のガソリン残量での走行可能距離を演算する(S420)。
続いて、ナビゲーション装置27に対して走行可能距離内に位置するガソリンスタンドの情報を要求し、ナビゲーション装置27から返されるガソリンスタンドの情報(位置および距離の情報)を取得する(S430)。そして、進行方向にあって到達可能なガソリンスタンド(進行方向に走行すれば距離が短くなるガソリンスタンドのうちの到達可能なもの)がいくつあるかを判定する(S440)。
進行方向にあって到達可能なガソリンスタンド数が3つ以上ある場合には(S440:3以上)、係数を1に設定し(S450)、この係数を用いて重要度を演算する(S480)。また、進行方向にあって到達可能なガソリンスタンド数が2つである場合には(S440:2)、係数を2に設定し(S460)、この係数を用いて重要度を演算する(S480)。さらに、進行方向にあって到達可能なガソリンスタンド数が2つ未満である場合には(S440:2未満)、係数を∞(無限大)に設定し(S470)、この係数を用いて重要度を演算する(S480)。
具体的に、重要度を演算する際には、この重要度を点数として導出する。この処理においては、例えば、
(重要度)=(ガソリン残量(L))×(−3)/(係数)+75
として演算する。このように重要度が演算されると重要度判定処理を終了する。
また例えば、車両情報として後方車両表示が選択されている場合には、図6のような処理を実施する。図6は後方車両表示における重要度判定処理を示すフローチャートである。
後方車両表示における重要度判定処理においては、まず、後方車両の情報を演算する(S510)。即ち、距離測定装置25による検出結果に基づいて、自車両と後方車両との車間距離および自車両に対する後方車両の相対速度を演算する。
続いて、車速センサ26および舵角センサ29による検出結果に基づいて、自車両の進路を検出し(S520)、自車両の進行方向と後方車両の進行方向との関係を判定する(S530)。
自車両の進行方向と後方車両の進行方向との関係が互いに接近する方向に変化していれば(S530:接近方向)、係数を2に設定し(S540)、この係数を用いて重要度を演算する(S570)。また、自車両の進行方向と後方車両の進行方向との関係が、自車両および後方車両の相対位置が変化しない関係であれば(S530:変化なし)、係数を1に設定し(S550)、この係数を用いて重要度を演算する(S570)。さらに、自車両の進行方向と後方車両の進行方向との関係が互いに離れる方向に変化していれば(S530:離れる方向)、係数を0に設定し(S560)、この係数を用いて重要度を演算する(S570)。
具体的に、重要度を演算する際には、例えば、
(重要度)=(相対速度(km/h))/(車間距離(m))×(係数)×30
として演算する。このように重要度が演算されると重要度判定処理を終了する。
なお、車両情報として制限速度が選択されている場合には、車速センサ26およびナビゲーション装置27から、車速および現在走行中の道路における制限速度の情報をそれぞれ取得し、これらの情報に基づいて重要度を演算する。
具体的には、
(重要度)=[(車速(km/h))−(制限速度(km/h))]×20
とすればよい。
これらのような重要度判定処理が終了すると図4に戻る。そして、表示する全ての車両情報を選択したか(つまり、表示する全ての車両情報に関する重要度判定処理を終了したか)否かを判定する(S340)。
何れかの車両情報が選択されていなければ(S340:NO)、未だ選択されていない次の車両情報を選択し(S350)、この車両情報に関する重要度判定処理を実施する(S330)。また、表示する全ての車両情報を選択していれば(S340:YES)、図7に示すような強調車両情報選択処理(強調選択手段)を実施する(S360)。なお、図7は、強調車両情報選択処理を示すフローチャートである。
強調車両情報選択処理では、表示する車両情報毎に重要度の大きさを判定し、この判定結果に応じて各車両情報を強調表示させるか否かを設定する処理を実施する。特に、重要度が上限閾値以上の車両情報に関しては全て強調表示させるものとして選択し、重要度が下限閾値未満の車両情報に関しては全て強調表示するものとして選択しないようにしている。また、重要度が上限閾値未満かつ下限閾値以上の車両情報に関しては、その中で最も重要度が高い車両情報のみを強調表示させるものとして選択する。
具体的には、まず、重要度が上限閾値以上の車両情報があるか否かを表す表示フラグをリセットし(S810)、表示する車両情報のうちの1つを選択する(S820)。そして、選択した車両情報の重要度が予め設定された上限閾値以上であるか否かを判定する(S830)。
ここで、上限閾値は、例えば60程度に設定される。このように上限閾値が60に設定されると、例えば、到達可能なガソリンスタンド数が3以上の場合には、ガソリン残量が5Lを下回ると重要度が60以上になるため、この車両情報(ガソリン残量)が選択されていると、S830の処理にて肯定判定されることになる。
選択した車両情報の重要度が上限閾値以上であれば(S830:YES)、この車両情報を強調表示する車両情報として選択し、この旨をRAMに記録する(S840)。そして、表示フラグをセットし(S850)、後述するS890に移行する。
一方、選択した車両情報の重要度が上限閾値未満であれば、選択した車両情報の重要度が予め設定された下限閾値未満であるか否かを判定する(S860)。ここで、下限閾値は、例えば40程度の上限閾値よりも小さな値に設定される。このように下限閾値が40に設定されると、例えば、到達可能なガソリンスタンド数が3以上の場合には、ガソリン残量が約11.7Lを上回ると重要度が40未満になるため、この車両情報(ガソリン残量)が選択されていると、S860の処理にて肯定判定されることになる。
選択した車両情報の重要度が下限閾値未満であれば(S860:YES)、後述するS890に移行する。また、選択した車両情報の重要度が下限閾値以上であれば(S860:NO)、選択した車両情報の重要度が既に表示候補としてRAMに記録された車両情報の重要度よりも低いか否かを判定する(S870)。
選択した車両情報の重要度が既に表示候補として記録された車両情報の重要度よりも低ければ(S870:YES)、後述するS890に移行する。また、選択した車両情報の重要度が既に表示候補として記録された車両情報の重要度と同じか高ければ(S870:NO)、既に記録された車両情報に代えて、選択中の車両情報を表示候補としてRAMに記録し(S880)、S890に移行する。
続いて、表示する全ての車両情報を選択したか否かを判定する(S890)。表示する何れかの車両情報を選択していなければ(S890:NO)、次の車両情報を選択し(S900)、S830以下の処理を繰り返す。
また、全ての車両情報を選択していれば(S890:YES)、表示フラグがセットされているか否かを判定する(S910)。表示フラグがセットされていれば(S910:YES)、直ちに強調車両情報選択処理を終了する。
また、表示フラグがセットされていなければ(S910:NO)、表示候補としてRAMに記録されている車両情報を強調表示する車両情報として選択し(S920)、強調車両情報選択処理を終了する。
このような強調車両情報選択処理が終了すると、現在選択中の表示モード(標準表示モード)と、強調表示する車両情報とに基づいて表示モードを選択し(S370)、選択した表示モードで画像表示指令を生成および送信し(S380)、表示変更処理を最初から繰り返す。なお、表示モードを選択する処理については、第1実施形態と同様に、強調表示する車両情報(複数の場合も含む)に応じて予め設定された表示レイアウトを選択するようにすればよい。
上記のように表示変更処理が実施されると、撮像画像を表示モード毎に予め設定されたレイアウトで表示させる。この表示例について、図8を用いて説明する。
例えば、表示させる車両情報として、後方カメラ22による撮像画像、左後側方カメラ24による撮像画像、制限速度、およびガソリン残量が選択された場合において、強調表示させる車両情報が選択されていない場合には、通常表示モードとして、図8(a)に示すような画像を表示させる。
即ち、通常表示モードの表示画像は、表示画像の上半分に後方カメラ22による撮像画像を表示させ、表示画像の下半分のうちの左半分に左後側方カメラ24による撮像画像を表示させる。また、表示画像の右半分のうちの上半分には制限速度の情報を表示させ、表示画像の下半分にはガソリン残量の情報を表示させる。
ここで、ガソリン残量を強調表示させるように設定された場合には、図8(b)に示すように、ガソリン残量拡大モードとして、ガソリン残量の表示面積を拡大させる。このとき、ガソリン残量の表示面積は、全体の表示部分の幅wに対するガソリン残量の表示部分の幅xをガソリン残量の重要度に応じて変更するようにしてもよい。
具体的には、
(ガソリン残量の表示部分の幅x)=(標準表示モードのときの表示幅)×(1+(重要度)/100)/(全体の表示部分の幅w)
とすればよい。
また、表示高さについても同様にして拡大するようにすればよい。このとき、強調表示しない車両情報の表示面積を下回らないように、下限値を設定しておいてもよい。
以上のように詳述した画像表示装置2において、表示処理部10は、重要度判定処理にて、複数の車両情報のうちの何れかの車両情報に関する外部入力信号を受けると、この外部入力信号に対応する車両情報を自車両の乗員に報知する必要性の度合いを表す重要度を車両情報毎に判定し、強調車両情報選択処理にて、この重要度に応じて強調表示させる車両情報を選択する。そして、表示処理部10は、表示変更処理にて、選択された車両情報についての表示態様を、標準表示態様における表示態様よりも強調表示させる。
従って、このような画像表示装置2によれば、外部入力信号を受けると重要度を車両情報毎に判定することができるので、外部入力信号がセンサによる検出結果等である場合であっても、外部入力信号の内容を吟味することができる。よって、画像表示装置2が強調表示する車両情報を適切に選択することができので、乗員は表示された情報のうち重要な情報を見落とすことなく、速やかに把握することができる。
さらに、表示処理部10は、強調車両情報選択処理にて、重要度が最も高い車両情報を強調表示させる車両情報として選択する。
従って、このような画像表示装置2によれば、重要度が最も高い車両情報を乗員に認識させることができる。
また、表示処理部10は、強調車両情報選択処理にて、重要度が最も高い車両情報の報知重要度が、予め設定された下限閾値よりも低い場合には、この車両情報を強調表示させる車両情報としては選択しない。
従って、このような画像表示装置2によれば、重要度が最も高く、かつ重要性が下限閾値よりも高い車両情報のみを乗員に認識させることができる。
また、表示処理部10は、強調車両情報選択処理にて、重要度が予め設定された上限閾値よりも高い車両情報を強調表示させる車両情報として選択する。
従って、このような画像表示装置2によれば、報知重要度が一定の基準(上限閾値)よりも高い車両情報の全てを乗員に認識させることができる。
また、表示処理部10は、重要度判定処理にて、重要度を車両情報毎に点数化して判定する。
従って、このような画像表示装置2によれば、より詳細に重要度を判定することができる。
[その他の実施形態]
本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
例えば、上記実施形態において、標準表示モードにおける表示態様よりも強調表示させる例として、表示面積を拡大させたり、特定の色の枠で車両情報の一部を囲ったりしたが、表示態様をより目立つように変更することによって、変更前と変更後との表示態様の差異または変更後の表示態様そのものを、乗員に気付かせ易くすることができれば、どのようにしてもよい。具体的には、例えば、表示輝度(明るさ)を上昇させたり、点滅していない状態から点滅した状態にさせたり、点滅している状態から点滅周期を短くしたり、表示枠(輪郭)のコントラスト比を上昇させたり、或いは、特定の色(例えば赤色等)に変更したりすることが考えられる。
また、上記実施形態において、他の車両情報の表示態様よりも強調表示させる例としては、強調表示させる車両情報の表示領域において、他の車両情報(強調表示させない車両情報)と比較して、表示面積を大きくしたり、或いは、強調表示させる車両情報のみを、カラー表示したりする例を開示したが、例えば、強調表示させる車両情報の明るさを明るくしたり、点滅速度を早くしたりすること、或いは、強調表示させる車両情報のみを、点滅表示させたり(図8(c)参照)、輪郭強調表示したりすること等が考えられる。
特に、強調表示させる車両情報を点滅させる場合には、重要度が高くなるにつれて点滅速度を早く(点滅周期を短く)すればよい。また、強調表示させる車両情報のみをカラー表示する場合には、重要度が高くなるにつれて表示部分の色あいを青色系から赤色系に変更したりすること等が考えられる。
また、本発明でいう「車両情報」とは、車両の状態や安全走行に関わる情報を示すものであるため、上記実施形態に具体的に例示されたもの以外の情報であってもよい。
画像表示装置1の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態における表示変更処理を示すフローチャートである。 第1実施形態における各表示モードにおける表示例を示す説明図である。 第2実施形態における表示変更処理を示すフローチャートである。 ガソリン残量における重要度判定処理を示すフローチャートである。 後方車両表示における重要度判定処理を示すフローチャートである。 強調車両情報選択処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における各表示モードにおける表示例を示す説明図である。
符号の説明
1…画像表示装置、2…画像表示装置、10…表示処理部、11…ウインカ、12…シフト位置検出器、13…操作部、14…表示部、15…通信部、21…前方カメラ、22…後方カメラ、23…右後側方カメラ、24…左後側方カメラ、25…距離測定装置、26…車速センサ、27…ナビゲーション装置、28…燃料残量センサ、29…舵角センサ。

Claims (7)

  1. 予め設定された複数の車両情報を予め設定された表示態様である標準表示態様で表示手段に表示させる画像表示装置であって、
    前記複数の車両情報のうちの、ある車両情報に関する外部入力信号を検出した場合に、該車両情報における表示態様を前記標準表示態様における表示態様よりも強調表示させる表示制御手段
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記複数の車両情報のうちの何れかの車両情報に関する外部入力信号を受けると、この外部入力信号に対応する車両情報を自車両の乗員に報知する必要性の度合いを表す報知重要度を前記車両情報毎に判定する重要度判定手段と、
    前記重要度判定手段により判定された報知重要度に応じて強調表示させる車両情報を選択する強調選択手段と、
    を備え、
    前記表示制御手段は、前記強調選択手段によって選択された車両情報についての表示態様を、前記標準表示態様における表示態様よりも強調表示させること
    を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記強調選択手段は、前記報知重要度が最も高い車両情報を強調表示させる車両情報として選択すること
    を特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 前記強調選択手段は、前記報知重要度が最も高い車両情報の報知重要度が、予め設定された下限閾値よりも低い場合には、この車両情報を強調表示させる車両情報としては選択しないこと
    を特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記強調選択手段は、前記報知重要度が予め設定された上限閾値よりも高い車両情報を強調表示させる車両情報として選択すること
    を特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  6. 前記重要度判定手段は、前記報知重要度を前記車両情報毎に点数化して判定すること
    を特徴とする請求項2〜請求項5の何れかに記載の画像表示装置。
  7. 前記表示制御手段は、強調表示させる車両情報についての表示態様を、他の車両情報の表示態様と比較して強調表示させること
    を特徴とする請求項1〜請求項6の何れかに記載の画像表示装置。
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