JP2018100008A - 車両用表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両挙動の変化時において車両搭乗員に不安を与えてしまう可能性を低減して不要な操作を行ってしまう可能性を減少させることができる車両用表示装置を提供する。【解決手段】車両用表示装置1は、運転者による運転操作を要せず車両挙動が制御される自動運転が可能な車両Vに搭載され、当該車両の搭乗員に対して画像を提供するウインドシールドWSを備えたものであって、自動運転による車両の挙動変化時における原因の信号を入力する原因信号入力部と、原因信号入力部により入力された原因の信号に基づく原因情報を、ウインドシールドWSに表示させる制御部50を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用表示装置に関する。
近年、運転者が運転操作することなく車両が目的地等まで走行される自動運転技術が開発されつつある(例えば特許文献1〜4参照)。
ここで、特許文献1〜4に記載のような自動運転技術においては、運転者の運転操作無しに車両の挙動が変化することから、車両搭乗員は車両挙動の変化の理解に時間が掛かり、理解するまでの間、運転者が車両挙動に不安を感じて自動運転を解除するなど不要な操作を行ってしまう可能性があった。
本発明は、このような課題を解決するものであり、その目的とするところは、車両挙動の変化時において車両搭乗員に不安を与えてしまう可能性を低減して不要な操作を行ってしまう可能性を減少させることができる車両用表示装置を提供することにある。
本発明の車両用表示装置は、運転者による運転操作を要せず車両挙動が制御される自動運転が可能な車両に搭載され、当該車両の搭乗員に対して画像を提供する表示手段を備えた車両用表示装置であって、自動運転による車両の挙動変化時における原因の信号を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された原因の信号に基づく原因情報を、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の車両用表示装置によれば、自動運転による車両の挙動変化時における原因の信号に基づく原因情報を表示させるため、運転者は自動運転による車両挙動の変化の原因を理解することが可能となり、不安を感じてしまう頻度が減少することとなる。これにより、不要な操作を行ってしまう可能性を減少させることができる。
また、本発明の車両用表示装置において、前記表示制御手段は、自動運転時に車両の挙動が変化する原因となる対象物が運転者にとって視認可能であると判断した場合、当該対象物を強調する強調表示を前記原因情報として表示させることが好ましい。
この車両用表示装置によれば、自動運転時に車両の挙動が変化する原因となる対象物が運転者にとって視認可能であると判断した場合、当該対象物を強調する強調表示を原因情報として表示させるため、信号、一時停止標識、及び一方通行標識などにより車両挙動が変化した場合には、信号、一時停止標識、及び一方通行標識などの対象物を強調することで、運転者に車両挙動の変化原因を直接的に伝えることができる。
また、本発明の車両用表示装置において、車外を撮像する車外カメラをさらに備え、前記表示制御手段は、自動運転時において、前記車外カメラにより撮像された画像内に、車両の挙動が変化する原因となる対象物が存在する場合、対象物の画像を前記原因情報として表示させることが好ましい。
この車両用表示装置によれば、自動運転時に、車外カメラにより撮像された画像内に、車両の挙動が変化する原因となる対象物が存在する場合、対象物の画像を原因情報として表示させるため、信号、一時停止標識、及び一方通行標識などにより車両挙動が変化した場合には、信号、一時停止標識、及び一方通行標識などの対象物の画像により、運転者に車両挙動の変化原因を直接的に伝えることができる。
また、本発明の車両用表示装置において、前記表示制御手段は、自動運転時において前記車外カメラにより撮像された過去の画像内に、車両の挙動が変化する原因となる対象物が存在していた場合、当該対象物の画像を前記原因情報として表示させることが好ましい。
この車両用表示装置によれば、自動運転時において車外カメラにより撮像された過去の画像内に、車両の挙動が変化する原因となる対象物が存在していた場合、当該対象物の画像を原因情報として表示させるため、例えば障害物の回避挙動を行い障害物が既に確認できない場合においても、回避後に障害物等の対象物の画像を表示させて運転者に車両挙動の変化原因を伝えることができる。
また、本発明の車両用表示装置において、前記表示制御手段は、前記入力手段により入力された原因の信号に基づく文字又はマークを前記原因情報として表示させることが好ましい。
この車両用表示装置によれば、原因の信号に基づく文字又はマークを原因情報として表示させるため、車外の対象物の位置確認処理や画像の切り取り処理などを行う必要が無く、演算量を抑えたうえで運転者に車両挙動の変化原因を直接的に伝えることができる。
また、本発明の車両用表示装置において、運転者の視線を検出する視線検出手段をさらに備え、前記表示制御手段は、前記視線検出手段により検出された視線方向上の所定領域に、前記原因情報を表示させることが好ましい。
この車両用表示装置によれば、運転者の視線を検出し、視線方向上の所定領域に原因情報を表示させるため、車両挙動の変化時に素早く運転者に原因を伝えることに貢献することができる。
本発明によれば、車両挙動の変化時において車両搭乗員に不安を与えてしまう可能性を低減して不要な操作を行ってしまう可能性を減少させることができる車両用表示装置を提供することができる。
以下、本発明を好適な実施形態に沿って説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す実施形態においては、一部構成の図示や説明を省略している箇所があるが、省略された技術の詳細については、以下に説明する内容と矛盾点が発生しない範囲内において、適宜公知又は周知の技術が適用されていることはいうまでもない。
図1は、本実施形態に係る車両用表示装置を示す車両内配置図である。図1に示す車両用表示装置1は、自動運転装置40を備えた車両Vに搭載され、この車両Vの搭乗員に対して画像を表示するものである。このような車両用表示装置1は、車内カメラ10と、投射器20と、車外カメラ30と、自動運転装置40と、制御部50とを備えている。
車内カメラ10は、車両搭乗員の頭部を撮像するカメラであって、例えば運転席の正面に設けられている。車内カメラ10により撮像された撮像画像の信号は制御部50に送信される。なお、車内カメラ10は、後述の眼の位置検出のために複数個設けられていることが好ましいが、特に複数個に限らず1つだけ設けられていてもよい。
投射器20は、制御部50の制御に応じて動作し、車両搭乗員に対して表示する画像に対応した光を投射するものである。本実施形態において投射器20はウインドシールド(表示手段)WSに対して光を投射可能となっており、車両用表示装置1はウインドシールドWSの全体という広範な画像表示領域IDAを有したものとなっている。
なお、投射器20は、ウインドシールドWSに光を投射する構成に限らず、後述する各表示のいずれか1つの表示に適当なものであれば、サイドミラー、ドアウインド、ピラー等に光を投射してもよいし、可能であれば車内の床面やシートに光を投射してもよい。すなわち、投射器20は、光を投射可能で車両搭乗員が視認可能であれば、車両のどのような箇所に光を投射してもよい。加えて、本実施形態では投射器20により画像表示を行うものに限らず、液晶ディスプレイ等の他の画像表示手段により画像表示を行ってもよい。
車外カメラ30は、車外を撮像するカメラであって、例えばルームミラーの裏側(運転席側から見て裏側)に設けられて車両前方を撮像するものである。車外カメラ30により撮像された撮像画像の信号は制御部50に送信される。
自動運転装置40は、運転者による運転操作を要することなく車両挙動を制御する自動運転を行うものである。自動運転装置40は、運転者の運転操作を要する手動運転状態から自動運転状態に移行する旨の操作が行われると自動運転状態となり自動運転制御を実行する。自動運転制御中においては、ハンドル、エンジン、ブレーキ及びアクセル等の装置が自動運転装置40によって制御される。
このような自動運転装置40は、車外カメラ30により撮像された車外の画像、GPS受信機(図示せず)により算出された車両Vの位置、及び記憶部(図示せず)に記憶される地図データ等に基づいて、運転者の運転操作なしに車両Vを制御する。特に、自動運転装置40は、信号機の状態や、標識(一時停止や一方通行など)の内容、歩行者等の障害物の動きなどを判断し、車両Vの挙動を制御するか否か、及び挙動を制御する場合にはどのような制御をするかを判断し、ハンドル、エンジン、ブレーキ及びアクセル等の装置を制御する。
加えて、自動運転装置40は、自動運転時に車両Vの挙動を制御すると判断したときの原因の信号を制御部50に出力する。例えば、自動運転装置40は、車両走行中に進行方向における信号機が赤になったと判断した場合、車両Vの挙動を制御する(変化させる)と判断すると共に、車両Vを停止させると判断する。この際、自動運転装置40は、車両Vの挙動を制御すると判断したときの原因を示す信号として、信号機が赤に変化した旨の信号を出力する。標識の内容、障害物の存在、車線変更を要すること、目的地に向かうために右左折を要することなども同様に、車両Vの挙動を制御すると判断したときの原因を示す信号として出力される。
制御部50は、車両用表示装置1の全体を制御するものであって、特に本実施形態においては投射器20を制御して表示制御を行うようになっている。図2は、図1に示した制御部50の詳細を示すブロック図である。
図2に示すように、制御部50は、原因信号入力部(入力手段)51と、眼位置検出部52と、視線検出部(視線検出手段)53と、視認領域確定部54と、表示制御部(表示制御手段)55とを備えている。
原因信号入力部51は、自動運転装置40から上記原因の信号を入力するものである。すなわち、原因信号入力部51は、例えば信号機が赤や青に変化した旨の信号、一時停止や一方通行等の標識が存在する旨の信号、障害物が存在する旨の信号、車線変更を要する旨の信号、目的地に向かうために右左折を要する旨の信号などを入力する。
さらに、原因信号入力部51は、車両Vに対する対象物(信号機・標識・障害物などの車両挙動の変化原因となる物)の位置や画像(対象物そのもの又は対象物の周辺を含む画像)の情報についても、入力するようになっている。すなわち、自動運転装置40は、車両Vの挙動を変化させると判断する過程において、対象物の位置を把握している。このため、自動運転装置40は、把握した対象物の位置の情報や、その位置付近の画像を切り出した画像の情報等を出力する構成となっており、原因信号入力部51は、このような対象物の位置や画像等の情報を入力することとなる。
なお、本実施形態においては原因信号入力部51が対象物の位置や画像の情報を入力する構成を説明するが、これに限らず、制御部50が原因の信号を入力した後に、対象物を探す処理を行い、対象物の位置や画像を取得するようになっていてもよい。例えば制御部50は、原因信号入力部51が原因信号として信号機が赤に変化した旨の信号を入力した場合、テンプレートマッチング等を行って車外カメラ30の撮像画像内から信号機を検索し、信号機の位置や画像を取得するようになっていてもよい。
眼位置検出部52は、車内カメラ10により撮像された画像から、車両搭乗員の眼の位置を検出するものである。眼の位置は、例えば特開2004−322680号公報、特開平8−156646号公報、及び特開2009−292409号公報に記載のように、運転者のシート位置やカメラにより撮像された撮像画像等から検出されるものがある。本実施形態において眼位置検出部52は、カメラにより撮像された撮像画像から眼の位置を検出するものを採用しているが、シート位置を利用してもよい。特に本実施形態において眼位置検出部52は、3次元空間上における車両搭乗員の眼の位置を検出可能に構成されている。なお、眼の位置の検出手法は、上記に限られるものではなく、他の公知又は周知の手法などの他の手法が採用されてもよい。
視線検出部53は、車両搭乗員の視線方向を検出するものである。この視線検出部53は、車内カメラ10により撮像された撮像画像上の眼のうち黒目の位置に基づいて、車両搭乗員がどの方向を視認しているかを検出するものである。なお、視線の検出手法は、黒目の位置から求められるものに限らず、他の公知又は周知の手法などの他の手法が採用されてもよい。
視認領域確定部54は、眼位置検出部52により検出された3次元空間における車両搭乗員の眼の位置と、視線検出部53により検出された視線方向とに基づいて、車両搭乗員の視認領域を確定するものである。本実施形態においてはウインドシールドWSが画像表示領域IDAであるため、視認領域確定部54は、車両搭乗員がウインドシールドWSのうちどの領域を視認しているかを確定する。
図3は、図2に示した視認領域確定部54により確定される領域を示す概念図である。図3に示すように、例えばウインドシールドWSは仮想的に3×6の18の領域A11〜A16,A21〜A26,A31〜A36に分割されている。ここで、視認領域確定部54は、車両搭乗員の眼の位置と視線方向とに基づいて、ウインドシールドWS上のポイントP1を見ていると認識すると(視線がポイントP1上を通過していると認識すると)、領域A25を視線方向上の所定領域として確定する。同様に、視認領域確定部54は、車両搭乗員の眼の位置と視線方向とに基づいて、ウインドシールドWS上のポイントP2を見ていると認識すると(視線がポイントP2上を通過していると認識すると)、領域A13を視線方向上の所定領域として確定する。
なお、視認領域確定部54は、上記構成に限らず、例えば認識したポイントP1,P2を中心とした周囲の所定面積分の円形領域を、視線方向上の所定領域として確定してもよい。
表示制御部55は、車両搭乗員に対して表示する画像を制御するものであって、本実施形態においては投射器20を制御するものである。特に、本実施形態に係る表示制御部55は、自動運転時において原因信号入力部51により入力された原因信号に基づく原因情報をウインドシールドWSに表示させる。
この場合において表示制御部55は、1)強調表示、2)対象物の画像表示、及び3)文字又はマーク表示を行うことにより、原因情報をウインドシールドWSに表示させる。以下、それぞれについて詳細に説明する。
まず、強調表示を説明する。図4は、図2に示した表示制御部55による強調表示の一例を示す車内正面図である。前記表示制御部55は、原因信号入力部51により入力された車両Vに対する対象物Oの位置の情報(又は車外カメラ30により撮像された画像)と、眼位置検出部52により検出された運転者の眼の位置とに基づいて、車両の挙動が変化する原因となる対象物Oが運転者にとって視認可能であると判断した場合、当該対象物Oを強調する強調表示Eを原因情報として表示させる。すなわち運転者がウインドシールドWSを介して対象物Oを視認可能である場合、表示制御部55は、図4に示すように車外に存在する対象物Oを四角に囲って強調する強調表示Eを行う。
ここで、図4に示す例において強調表示Eは対象物Oを囲う四角枠であるが、特にこれに限らず、例えば対象物O付近を点滅させる点滅表示、対象物Oを指し示す矢印等の表示、対象物Oと離れた箇所(特に運転者の視線方向上の領域)から対象物Oの方向へ移動するポインタ等の移動表示などであってもよい。すなわち、強調表示Eは、運転者の視線を対象物Oに誘導するものであれば、その形態を問うものではない。
また、運転者が対象物Oを視認可能であるか否かについては、例えば車外カメラ30により撮像された画像の予め定められた領域内に存在するか否かなど、公知又は周知の他の手法によって判断されてもよい。
次に、対象物Oの画像表示を説明する。図5は、図2に示した表示制御部55による対象物Oの画像表示の一例を示す車内正面図である。車外カメラ30により撮像された画像内に、車両挙動の変化原因となる対象物が存在する場合、特に、過去の撮像画像内に対象物Oが存在し、現時点においてウインドシールドWSを介して対象物Oを視認できない場合、表示制御部55は、図5に示すように対象物Oの画像を原因情報として表示する。この際、表示制御部55は、対象物Oの画像として、対象物Oのみの画像を表示してもよいし、対象物Oとその周辺(例えば背景となる道路)とを含む画像を表示してもよい。
なお、図5に示す例において対象物Oの画像はウインドシールドWSの右側に表示されている。これは、運転者の視線方向がウインドシールドWSの右側に寄っているためである。すなわち、表示制御部55は、視線検出部53により検出された視線方向上の所定領域(図3に示す領域A36)に原因情報を表示させる。
次いで、文字又はマーク表示について説明する。図6は、図2に示した表示制御部55による文字又はマーク表示の一例を示す車内正面図である。図6に示すように、表示制御部55は、原因信号入力部51により入力された原因の信号に基づく文字C又はマークMを原因情報として表示させる。特に、車両挙動の変化原因が対象物Oによらない場合、すなわち予定されていた右左折や車線変更などである場合には、対象物Oの強調表示や対象物Oの画像表示を行うことができない。このため、表示制御部55は、例えば図6に示すように、目的地に向かうための右折である文字Cを表示したり、右折を示す右折マークMを表示したりする。
なお、図6に示す例において文字CやマークMの画像はウインドシールドWSの左側に表示されている。これは、運転者の視線方向がウインドシールドWSの左側に寄っているためである。すなわち、表示制御部55は、対象物Oの画像表示と同様に、視線検出部53により検出された視線方向上の所定領域(図3に示す領域A21)に原因情報を表示させる。
図7は、本実施形態に係る車両用表示装置1による表示制御方法を示すフローチャートである。なお、図7に示す処理は車両用表示装置1の電源がオフされるまで繰り返し実行される。
まず、図7に示すように、原因信号入力部51は、自動運転装置40から自動運転による車両Vの挙動変化時における原因の信号を入力したかを判断する(S1)。原因信号を入力していないと判断した場合(S1:NO)、原因信号を入力したと判断されるまで、この処理が繰り返し実行される。
一方、原因信号を入力したと判断した場合(S1:YES)、処理はステップS2に移行する。ここで、原因信号入力部51は、対象物Oにより車両挙動が変化した場合には、車両Vに対する対象物Oの位置や対象物Oの画像の情報についても入力する。
次いで、眼位置検出部52は、車内カメラ10により撮像された画像から、車両搭乗員の眼の位置を検出する(S2)。このとき、眼位置検出部52は、3次元空間上における車両搭乗員の眼の位置を検出する。
次に、視線検出部53は、車両搭乗員の視線方向を検出する(S3)。この際、視線検出部53は、車内カメラ10により撮像された撮像画像上の眼のうち黒目の位置に基づいて、車両搭乗員がどの方向を視認しているかを検出する。
次いで、視認領域確定部54は、眼位置検出部52により検出された3次元空間における車両搭乗員の眼の位置と、視線検出部53により検出された視線方向とに基づいて、車両搭乗員の視認領域を確定する(S4)。これにより、視認領域確定部54は、車両搭乗員がウインドシールドWSのうちどの領域を視認しているかを確定する。
その後、制御部50は、車外カメラ30からの撮像画像を入力する(S5)。なお、ステップS5の処理においては、車外カメラ30からの撮像画像を制御部50が入力しているが、これに限らず、自動運転装置40が自動運転を行うために車外カメラ30から入力した撮像画像が自動運転装置40から転送される処理であってもよい。また、ステップS5の処理はステップS2〜S4の処理に先んじて行われてもよいし、同時に行われてもよい。
次に、表示制御部55は、ステップS1において入力された車両Vに対する対象物Oの位置の情報(又はステップS5において撮像された車外カメラ30からの画像)と、ステップS2において検出された運転者の眼の位置とに基づいて、車両の挙動が変化する原因となる対象物Oが運転者にとって視認可能であるかを判断する(S6)。
対象物Oが運転者にとって視認可能であると判断した場合(S6:YES)、表示制御部55は、対象物Oを強調する強調表示Eを行う(S7)。このとき、例えば対象物Oの位置の情報と運転者の眼の位置の情報とに基づいて、図4に示すように、対象物Oが囲われる四角枠などが強調表示Eとして表示される。その後、図7に示す処理は終了する。
一方、対象物Oが運転者にとって視認可能でないと判断した場合(S6:NO)、表示制御部55は、対象物Oが過去に車外カメラ30により撮像された画像内に存在していたかを判断する(S8)。
対象物Oが過去の撮像画像内に存在していたと判断した場合(S8:YES)、表示制御部55は、対象物Oの画像を運転者の視線方向上の所定領域に表示させる(S9)。これにより、例えば図5に示すような表示が行われる。なお、視線方向上の所定領域は、ステップS4にて確定された領域である。その後、図7に示す処理は終了する。
一方、対象物Oが過去の撮像画像内にも存在していないと判断した場合(S8:NO)、例えば目的地に向かうための右左折や車線変更など、対象物Oによらない予定されていた挙動の変化である場合、表示制御部55は、文字CやマークMの画像を運転者の視線方向上の所定領域に表示させる(S10)。これにより、例えば図6に示すような表示が行われる。その後、図7に示す処理は終了する。
このようにして、本実施形態に係る車両用表示装置1によれば、自動運転による車両Vの挙動変化時における原因の信号に基づく原因情報を表示させるため、運転者は車両挙動の変化の原因を理解することが可能となり、不安を感じてしまう頻度が減少することとなる。これにより、不要な操作を行ってしまう可能性を減少させることができる。
また、自動運転時に車両の挙動が変化する原因となる対象物Oが運転者にとって視認可能であると判断した場合、当該対象物Oを強調する強調表示Eを原因情報として表示させるため、信号、一時停止標識、及び一方通行標識などにより車両挙動が変化した場合には、信号、一時停止標識、及び一方通行標識などの対象物Oを強調することで、運転者に車両挙動の変化原因を直接的に伝えることができる。
また、車外カメラ30により撮像された画像内に、車両Vの挙動が変化する原因となる対象物Oが存在する場合、当該対象物Oの画像を原因情報として表示させるため、信号、一時停止標識、及び一方通行標識などにより車両挙動が変化した場合には、信号、一時停止標識、及び一方通行標識などの対象物Oの画像により、運転者に車両挙動の変化原因を直接的に伝えることができる。
また、自動運転時において車外カメラ30により撮像された過去の画像内に、車両Vの挙動が変化する原因となる対象物Oが存在していた場合、当該対象物Oの画像を原因情報として表示させるため、例えば障害物の回避挙動を行い障害物が既に確認できない場合においても、回避後に障害物等の対象物Oの画像を表示させて運転者に車両挙動の変化原因を伝えることができる。
また、原因の信号に基づく文字C又はマークMを原因情報として表示させるため、車外の対象物Oの位置確認処理や画像の切り取り処理などを行う必要が無く、演算量を抑えたうえで運転者に車両挙動の変化原因を直接的に伝えることができる。
また、運転者の視線を検出し、視線方向上の所定領域に原因情報を表示させるため、車両挙動の変化時に素早く運転者に原因を伝えることに貢献することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、本実施形態に係る車両用表示装置1は、強調表示E、対象物Oの画像の表示、及び文字C又はマークMの表示を行っているが、これに限らず、これらのうちいずれか1つ又は2つの表示を行うものであってもよい。例えば、車両用表示装置1は、文字C又はマークMのみによって原因情報を表示するものであってもよい。この場合、例えば信号や標識が文字CやマークMによって表示させられることとなる。
また、自動運転による車両Vの挙動変化の全てが原因情報として表示される場合に限らず、例えば障害物の回避行動のみなど、特定の挙動変化のみに対して原因情報が表示される構成であってもよい。
さらに、図7に示す例において、表示制御部55は、対象物Oが視認可能でないときに対象物Oの画像を表示させているが、これに限らず、対象物Oを視認可能であっても、対象物Oの画像を表示させてもよい。
1 :車両用表示装置
10 :車内カメラ
20 :投射器
30 :車外カメラ
40 :自動運転装置
50 :制御部
51 :原因信号入力部(入力手段)
52 :眼位置検出部
53 :視線検出部(視線検出手段)
54 :視認領域確定部
55 :表示制御部(表示制御手段)
C :文字
E :強調表示
IDA :画像表示領域
M :マーク
O :対象物
V :車両
WS :ウインドシールド(表示手段)
10 :車内カメラ
20 :投射器
30 :車外カメラ
40 :自動運転装置
50 :制御部
51 :原因信号入力部(入力手段)
52 :眼位置検出部
53 :視線検出部(視線検出手段)
54 :視認領域確定部
55 :表示制御部(表示制御手段)
C :文字
E :強調表示
IDA :画像表示領域
M :マーク
O :対象物
V :車両
WS :ウインドシールド(表示手段)
Claims (6)
- 運転者による運転操作を要せず車両挙動が制御される自動運転が可能な車両に搭載され、当該車両の搭乗員に対して画像を提供する表示手段を備えた車両用表示装置であって、
自動運転による車両の挙動変化時における原因の信号を入力する入力手段と、
前記入力手段により入力された原因の信号に基づく原因情報を、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用表示装置。 - 前記表示制御手段は、自動運転時に車両の挙動が変化する原因となる対象物が運転者にとって視認可能であると判断した場合、当該対象物を強調する強調表示を前記原因情報として表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。 - 車外を撮像する車外カメラをさらに備え、
前記表示制御手段は、自動運転時において、前記車外カメラにより撮像された画像内に、車両の挙動が変化する原因となる対象物が存在する場合、対象物の画像を前記原因情報として表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。 - 前記表示制御手段は、自動運転時において前記車外カメラにより撮像された過去の画像内に、車両の挙動が変化する原因となる対象物が存在していた場合、当該対象物の画像を前記原因情報として表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用表示装置。 - 前記表示制御手段は、前記入力手段により入力された原因の信号に基づく文字又はマークを前記原因情報として表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。 - 運転者の視線を検出する視線検出手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記視線検出手段により検出された視線方向上の所定領域に、前記原因情報を表示させる
ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の車両用表示装置。
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