JP2009091066A - エレベータシステム - Google Patents
エレベータシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009091066A JP2009091066A JP2007261284A JP2007261284A JP2009091066A JP 2009091066 A JP2009091066 A JP 2009091066A JP 2007261284 A JP2007261284 A JP 2007261284A JP 2007261284 A JP2007261284 A JP 2007261284A JP 2009091066 A JP2009091066 A JP 2009091066A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hoisting machine
- car
- control means
- elevator system
- switching
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cage And Drive Apparatuses For Elevators (AREA)
- Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
Abstract
【課題】いわゆる両つるべ方式のエレベータシステムにおいて昇降路内で乗りかごが停止する不具合が生じた場合に、簡易な構成で乗りかごを動かし早期に乗りかご内の乗客を救出することのできるエレベータシステムを提供する。
【解決手段】ワイヤーロープ4の一端に連結され昇降路内を昇降する第1の乗りかご2と、ワイヤーロープ4の他端に連結され昇降路内を昇降する第2の乗りかご3と、ワイヤーロープ4を介して第1の乗りかご2及び第2の乗りかご3を昇降させる第1の巻上機5と、第1の巻上機5と第2の乗りかご3との間に設けられ、第1の乗りかご2及び第2の乗りかご3を昇降させる第2の巻上機6と、第1の巻上機5または第2の巻上機6を制御するとともに第1の巻上機5の不具合を検出する制御手段7と、制御手段7からの指示に基づいて第1の巻上機5から第2の巻上機6へと切り替える切替手段8とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】ワイヤーロープ4の一端に連結され昇降路内を昇降する第1の乗りかご2と、ワイヤーロープ4の他端に連結され昇降路内を昇降する第2の乗りかご3と、ワイヤーロープ4を介して第1の乗りかご2及び第2の乗りかご3を昇降させる第1の巻上機5と、第1の巻上機5と第2の乗りかご3との間に設けられ、第1の乗りかご2及び第2の乗りかご3を昇降させる第2の巻上機6と、第1の巻上機5または第2の巻上機6を制御するとともに第1の巻上機5の不具合を検出する制御手段7と、制御手段7からの指示に基づいて第1の巻上機5から第2の巻上機6へと切り替える切替手段8とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤーロープの両端に第1の乗りかごと第2の乗りかごを連結して運行されるいわゆる両つるべ方式のエレベータシステムに関する。
エレベータシステムの方式の一つとして、ワイヤーロープの一端に乗りかごが連結され、ワイヤーロープの他端には釣り合い重り(カウンターウェイト)が連結された、いわゆる片つるべ方式を挙げることができる。この方式では、エレベータを利用する者は1つの乗りかごに乗り込む。
一方で、ワイヤーロープの他端に釣り合い重りではなく、一端に連結された乗りかごとは別の乗りかごを連結して運行することのできる、いわゆる両つるべ方式のエレベータシステムも開発されている。
例えば、以下に示す特許文献1に開示されているエレベータシステムは、少なくとも3台のかごを備えており、これらのかごは、周期的に変化する目的位置に基づいてかごが移動される通常のサイクルで制御され、前記の周期的に変化する目的位置は、2つの階でそれぞれ少なくとも1台のかごが常に位置し、かつ少なくとも1台のかごが常に各階に向かって移動するエレベータシステムであるとされる。
さらに、以下に示す特許文献2に開示されているエレベータシステムは、特許文献1に示されたエレベータシステムを採用した上で、かごの対向する位置に2つのドアを設けることで、一方のドアからエレベータに乗った利用者がかご内でその向きを変えることなくかごに乗った方向のまま他方のドアから降りることのできるエレベータシステムである。
このようなエレベータシステムを採用することによって、特に昇降行程が小さい建物(モールなど)内において、エスカレータ同様階間を迅速に移動でき、かつ待ち時間を挟まずに連続的に移動することができる、とされる。
特表2003−533423号公報
特表2004−501041号公報
しかしながら、特許文献1或いは、特許文献2に開示された発明では、以下の点について考えが及んでいない。
いわゆる両つるべ方式のエレベータシステムはいわゆる片つるべ方式のエレベータシステムに比べて一度に多数の利用者を運ぶことができる。すなわち、両つるべ方式のエレベータシステムが設置される場所というのは、利用者の交通量が多い場所、例えば、ある階とある階との間をシャトル運転するといった場所である。
エレベータシステムに例えば何らかの不具合によりその運行を止めざるを得ないような状態になった場合には復旧作業が行われる。例えば、片つるべ方式のエレベータシステムの場合は、復旧のためにそのエレベータシステムを止めたとしても乗りかごは1つであることから、運ぶことのできないエレベータ利用者の数は限られる。一方、上述のように、両つるべ方式のエレベータシステムではワイヤーロープの両端にそれぞれ乗りかごが連結されているため、片つるべ方式のエレベータシステムに比べておよそ2倍の利用者がエレベータを利用することができなくなってしまう。
すなわち、交通量の多い場所に設置された両つるべ方式のエレベータシステムが、不具合によりその運行を止めざるを得なくなった場合には、設置場所における交通の流れ等に与える影響が非常に大きくなるため、一刻も早い復旧が望まれる。
また、この復旧作業が行われる際には、まず何よりも不具合が発生した時点で乗りかごに乗っている利用者を乗りかごから救出する必要がある。但し、例えば、両つるべ方式のエレベータシステムの2つの乗りかごの重量がほぼ等しい状態となっている場合には、ブレーキを開放しても手動にて乗りかごを動かすことはできず、利用者を早期に救出することが困難となる。さらに、このことが復旧作業に与える影響についても無視することができない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、いわゆる両つるべ方式のエレベータシステムにおいて昇降路内で乗りかごが停止する不具合が生じた場合に、簡易な構成で乗りかごを動かし早期に乗りかご内の乗客を救出することのできるエレベータシステムを提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、エレベータシステムにおいて、ワイヤーロープの一端に連結され、昇降路内を昇降する第1の乗りかごと、ワイヤーロープの他端に連結され、昇降路内を昇降する第2の乗りかごと、ワイヤーロープを介して第1の乗りかご及び第2の乗りかごを昇降させる第1の巻上機と、第1の巻上機と第2の乗りかごとの間に設けられ、ワイヤーロープを介して第1の乗りかご及び第2の乗りかごを昇降させる第2の巻上機と、第1の巻上機または第2の巻上機を制御するとともに、第1の巻上機の不具合を検出する制御手段と、制御手段からの指示に基づいて第1の乗りかご及び第2の乗りかごを昇降させる巻上機を第1の巻上機から第2の巻上機へと切り替える切替手段とを備える。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、エレベータシステムにおいて、ワイヤーロープの一端に連結され、昇降路内を昇降する第1の乗りかごと、ワイヤーロープの他端に連結され、昇降路内を昇降する第2の乗りかごと、ワイヤーロープを介して第1の乗りかご及び第2の乗りかごを昇降させる巻上機と、巻上機を制御する第1の制御手段と、第1の制御手段に不具合が発生した際に第1の制御手段の代わりに巻上機を制御する第2の制御手段と、第1の制御手段からの指示に基づいて巻上機を制御する制御手段を第1の制御手段から第2の制御手段へと切り替える切替手段とを備える。
本発明の実施の形態に係る第3の特徴は、エレベータシステムにおいて、ワイヤーロープの一端に連結され、昇降路内を昇降する第1の乗りかごと、ワイヤーロープの他端に連結され、昇降路内を昇降する第2の乗りかごと、ワイヤーロープを介して第1の乗りかご及び第2の乗りかごを昇降させる第1の巻上機と、第1の巻上機と第2の乗りかごとの間に設けられ、ワイヤーロープを介して第1の乗りかご及び第2の乗りかごを昇降させる第2の巻上機と、第1の巻上機を制御する第1の制御手段と、第1の制御手段に不具合が発生した際に第1の制御手段の代わりに第1の巻上機または第2の巻上機を制御する第2の制御手段と、第1の制御手段からの指示に基づいて第1の制御手段を第2の制御手段へと切り替える第1の切替手段と、第2の制御手段からの指示に基づいて第1の乗りかご及び第2の乗りかごを昇降させる巻上機として第1の巻上機または第2の巻上機を選択する第2の切替手段とを備える。
本発明によれば、いわゆる両つるべ方式のエレベータシステムにおいて昇降路内で乗りかごが停止する不具合が生じた場合に、簡易な構成で乗りかごを動かし早期に乗りかご内の乗客を救出することのできるエレベータシステムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態におけるエレベータシステム1を簡易に表わした構成図である。図1に示されているように、エレベータシステム1では、第1の乗りかご2と第2の乗りかご3とがワイヤーロープ4の両端に連結されている。ワイヤーロープ4は、第1の乗りかご2と第2の乗りかご3との間で第1の巻上機5と第2の巻上機6とに掛け回されている。エレベータシステム1の制御は図示しない商用電源に接続されている制御手段7によって行われ、通常の運行の際には第1の巻上機5を駆動して第1の乗りかご2と第2の乗りかご3を昇降路内において昇降させている。
図1は、第1の実施の形態におけるエレベータシステム1を簡易に表わした構成図である。図1に示されているように、エレベータシステム1では、第1の乗りかご2と第2の乗りかご3とがワイヤーロープ4の両端に連結されている。ワイヤーロープ4は、第1の乗りかご2と第2の乗りかご3との間で第1の巻上機5と第2の巻上機6とに掛け回されている。エレベータシステム1の制御は図示しない商用電源に接続されている制御手段7によって行われ、通常の運行の際には第1の巻上機5を駆動して第1の乗りかご2と第2の乗りかご3を昇降路内において昇降させている。
また、制御手段7と第1の巻上機5との間には切替手段8が接続されており、切替手段8は第1の巻上機5に不具合が発生した場合には、第2の巻上機6を駆動するように巻上機の駆動に必要な信号を切り替える。なお、図1においては、上述したように通常の運行の際は制御手段7は第1の巻上機5を駆動するため、制御手段7、切替手段8及び第1の巻上機5との間は実線で示している。一方、第1の巻上機5に不具合が発生した場合には切替手段8によって第1の巻上機5から第2の巻上機6へとその制御対象が切り替わるため、切替手段8と第2の巻上機6との間を破線で結んでいる。
図2は、制御手段7の内部構成を示すブロック図である。制御手段7は、受信手段7aと、比較手段7bと、判断手段7cと、送信手段7dと、電力供給手段7eとから構成される。
制御手段7には、大きく分けて電力線Eと信号線Sとの2つのラインが設けられている。電力線Eは商用電源から制御手段7の電力供給手段7e、切替手段8を介して巻上機に電力を供給している。一方、信号線Sは、制御手段7の受信手段7a、比較手段7b、判断手段7c、送信手段7d及び切替手段8を介して巻上機に制御信号を送信し巻上機の制御を行っている。
比較手段7bは、例えば、巻上機に設けられている巻上機の回転を検出するパルスジェネレータから送信される回転数を受信して、その巻上機に供給されている電力との間で比較を行う。すなわち、電力供給手段7eが巻上機に供給する電力量の値から巻上機がどのくらいの回転数をもって駆動されているかがわかるため、電力値と回転数を比較するものである。
判断手段7cは、比較手段7bによって比較された巻上機に供給される電力量の値と巻上機の回転数からその巻上機がどのような状態にあるかを判断する。例えば、供給される電力量の値に比して回転数が少なければ巻上機に何らかの不具合が発生していると考えられる。また、巻上機の回転数が全く検出されない場合には、何らかの理由により巻上機が停止していると判断することができる。判断手段7cの判断に基づいて制御手段7は電力供給手段7eへ信号を送ることで巻上機への電力の供給を止めたり、或いは、切替手段8に第1の巻上機5から第2の巻上機6への切替を指示したりする。
図3は、エレベータシステム1における通常運行から、第1の巻上機5に不具合が生じ乗りかご2及び乗りかご3が止まってしまった場合に、第2の巻上機6へ切り替えて乗りかごを動かすまでを示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいてエレベータ利用者の救出の流れを説明する。なお、第1の乗りかご2と第2の乗りかご3の昇降については、上述したように通常の運行において第1の巻上機5を使用することを前提とする。
通常の運行においては、制御手段7は第1の巻上機5の駆動を制御している(ST1)。この第1の巻上機5はエレベータシステム1の規模に合わせて適切な容量を持つ巻上機が選択されている。
第1の巻上機5は制御手段7からの指示に従って駆動され、この駆動力によって第1の乗りかご2と第2の乗りかご3はワイヤーロープ4を介して昇降路内を昇降している。第1の実施の形態においては、第1の巻上機5と第2の乗りかご3との間に第2の巻上機6も設けられているが、エレベータシステム1が通常に運行されている際にはこの第2の巻上機6には電力及び信号が供給されていないため、制御手段7によって何らの制御を受けることもなく、ただシーブとしての役割を果たしているに過ぎない。
そして、第1の巻上機5は駆動すると同時にその回転数も検出している。この回転数の検出に当たっては、例えば、上述したパルスジェネレータを使用することができる。検出された回転数は制御手段7に送信される。
制御手段7内の比較手段7b及び判断手段7cは、例えば、第1の巻上機5から送信されてきた回転数と電力供給手段7eが第1の巻上機5へ供給している電力量の値から第1の巻上機5が正常に駆動されているか否か、すなわち第1の巻上機5の不具合を検出したか否かを判断する(ST2)。なお、この判断は第1の巻上機5の制御を行う上で随時行われているが、例えば、任意に定めることのできる一定の時間おきに行われても良い。
この判断手段7cによる判断から、第1の巻上機5に不具合が発生したことが検出された場合には(ST2のYES)、制御手段7は電力供給手段7eに指示して第1の巻上機5への電力の供給を遮断する(ST3)。電力供給が遮断されると第1の巻上機5の駆動は止まるため、昇降路内で第1の乗りかご2と第2の乗りかご3は止まることになる。そこで、乗りかご内のエレベータ利用者を救出するために不具合を起こした巻上機とは別の巻上機(第1の実施の形態においては第2の巻上機6)を使用する。
まず、制御手段7は電力線E及び信号線Sの接続をこれまでの第1の巻上機5から第2の巻上機6へと切り替える指示を切替手段8に出す。この指示に基づいて切替手段8は第1の巻上機5から第2の巻上機6へと電力、信号の供給路を切り替える(ST4)。この切り替えは、例えばリレー等のスイッチング素子を用いて切り替える等、どのような方法で切り替えても良い。
このようにして切替手段8による第1の巻上機5から第2の巻上機6への切り替えが終了すると、制御手段7は切り替わった第2の巻上機6が駆動可能な状態にあるかチェックを行う(ST5)。これは第2の巻上機6が駆動可能であるか否かをチェックしないまま電力の供給を開始すると第2の巻上機6に新たな不具合を招来することにもなりかねないからである。第2の巻上機6が駆動可能であるとの判断ができた場合には(ST5のYES)、第2の巻上機6へ電力供給手段7eを介して商用電源から電力を供給して(ST6)、第2の巻上機6の駆動を開始する(ST7)。これによって、第1の巻上機5の不具合により昇降路内で止まっていた第1の乗りかご2と第2の乗りかご3を動かすことができ、乗りかご内の利用者を救出することができる。
このように、いわゆる両つるべ方式のエレベータシステムにおいて巻上機の不具合によって昇降路内で乗りかごが停止した場合に、通常運行で使用する巻上機の他に別途巻上機を準備しておくという特に複雑な構成とすることなくこの新たな巻上機を駆動させることによって、不具合発生から早期に乗りかごを動かして乗りかご内の乗客を救出することのできるエレベータシステムを提供することができる。
(第2の実施の形態)
次に本発明における第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
次に本発明における第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
図4は、第2の実施の形態におけるエレベータシステム10を簡易に表わした構成図である。第1の実施の形態におけるエレベータシステム1と相違する点は、制御手段が複数備えられていることである。すなわち、第2の実施の形態では制御手段の不具合によって乗りかごが昇降路内に止まってしまった場合に早期に乗りかご内の利用者を救出するために、第1の制御手段11と第2の制御手段12とが切替手段8と巻上機13の間に設けられている。
第2の実施の形態においては、巻上機はひとつのみ設けられており(巻上機13)、ワイヤーロープ4が掛け回されている巻上機13と第2の乗りかご3との間にはシーブ14が設けられている。
なお、第1の乗りかご2と第2の乗りかご3の昇降については、通常の運行において第1の制御手段11が巻上機13の駆動を制御することを前提とする。従って、切替手段8、第1の制御手段11及び第1の巻上機5との間は実線で示している。一方、第1の制御手段11に不具合が発生した場合には切替手段8によって第1の制御手段11から第2の制御手段12へとその制御手段が切り替わるため、切替手段8と第1の巻上機5との間を破線で結んでいる。
第1の制御手段11と第2の制御手段12の内部構成は図2に示すように第1の実施の形態における制御手段7と同様である。第1の制御手段11内に設けられている比較手段11b及び判断手段11cはいわゆる安全装置の役割を果たし、第1の制御手段11自身が不具合を発生させたか否かを検出、判断する。
図5は、エレベータシステム10における通常運行から、第1の制御手段11に不具合が生じたために乗りかご2及び乗りかご3が止まってしまった場合に、第2の制御手段12へ切り替えて巻上機13の駆動を制御し乗りかごを動かすまでを示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいてエレベータ利用者の救出の流れを説明する。
上述のように通常の運行においては、第1の制御手段11が巻上機13の駆動を制御している(ST11)。この巻上機13の駆動力によって第1の乗りかご2と第2の乗りかご3はワイヤーロープ4を介して昇降路内を昇降している。
第1の制御手段11は巻上機13を駆動しつつ、適宜比較手段11bと判断手段11cを用いて第1の制御手段11に不具合が発生していないかを検出している(ST12)。なお、この検出、判断は例えば、任意に定めることのできる一定の時間おきに行われても良い。
第1の制御手段11に不具合が発生したことが検出された場合には(ST12のYES)、第1の制御手段11は判断手段11cから電力供給手段11eへと指示を出して図示しない商用電源からの電力供給を遮断する(ST13)。それとともに、切替手段8に第1の制御手段11に不具合が発生した旨の情報を送信する(ST14)。この不具合情報を受信した切替手段8は、電力線Eと信号線Sを第1の制御手段11から第2の制御手段12へ切り替えて接続し、第2の制御手段12への供給路を開く(ST15)。この切り替えは、例えばリレー等のスイッチング素子を用いて切り替える等、どのような方法で切り替えても良いのは上述した通りである。
第2の制御手段12は電力線Eと信号線Sが接続されると、巻上機13との間でも供給路を開いて信号線Sの接続を行う(ST16)。その上で、巻上機13が駆動可能であるか否かをチェックする(ST17)。巻上機13が駆動可能であるとの判断ができた場合には(ST17のYES)、電力供給手段12eから巻上機13へ改めて電力を供給して(ST18)、巻上機13の駆動を開始する(ST19)。これによって、第1の制御手段11の不具合により昇降路内で止まっていた第1の乗りかご2と第2の乗りかご3を動かすことができ、乗りかご内の利用者を救出することができる。
このように、いわゆる両つるべ方式のエレベータシステムにおいて制御手段の不具合によって昇降路内で乗りかごが停止した場合に、通常運行で使用する制御手段の他に別途制御手段を準備しておくという特に複雑な構成とすることなくこの新たな制御手段を使用して巻上機を駆動させることによって、不具合発生から早期に乗りかごを動かして乗りかご内の乗客を救出することのできるエレベータシステムを提供することができる。
(第3の実施の形態)
次に本発明における第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態において、上述の第1または第2の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
次に本発明における第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態において、上述の第1または第2の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
図6は、第3の実施の形態におけるエレベータシステム20を簡易に表わした構成図である。第1の実施の形態におけるエレベータシステム1、或いは第2の実施の形態におけるエレベータシステム10と相違する点は、切替手段が複数備えられていることである。すなわち、第3の実施の形態では制御手段の不具合によって乗りかごが昇降路内に止まってしまった場合に早期に乗りかご内の利用者を救出するために、第1の制御手段11と第2の制御手段12とが設けられるとともに、駆動する巻上機を選択する第2の切替手段22が設けられている。なお、第1の乗りかご2と第2の乗りかご3の昇降については、通常の運行において第1の制御手段11が第1の巻上機5を駆動することを前提とする。
なお、図6においては、上述したように通常の運行の際は第1の制御手段11が第1の巻上機5の駆動を制御するため、第1の切替手段21、第1の制御手段11及び第1の巻上機5との間は実線で示している。一方、第1の制御手段11に不具合が発生した場合には第1の切替手段21によって第1の制御手段11から第2の制御手段12へとその制御対象が切り替わる。そこで、第1の切替手段21と第2の制御手段12、第2の切替手段22、第1の巻上機5及び第2の巻上機6との間を破線で結んでいる。
図7は、エレベータシステム20における通常運行から、第1の制御手段11に不具合が生じ乗りかご2及び乗りかご3が止まってしまった場合に、第2の制御手段12へ切り替えて第1の巻上機5或いは第2の巻上機6を駆動し乗りかごを動かすまでを示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいてエレベータ利用者の救出の流れを説明する。
上述のように通常の運行においては、第1の制御手段11が第1の巻上機5の駆動を制御している(ST21)。この第1の巻上機5が駆動することよって第1の乗りかご2と第2の乗りかご3はワイヤーロープ4を介して昇降路内を昇降している。
第1の制御手段11は第1の巻上機5の駆動を制御しつつ、適宜比較手段11bと判断手段11cを用いて第1の制御手段11に不具合が発生していないかを検出している(ST22)。なお、この検出、判断は例えば、任意に定めることのできる一定の時間おきに行われても良い。
第1の制御手段11に不具合が発生したことが検出された場合には(ST22のYES)、第1の制御手段11は判断手段11cから電力供給手段11eへと指示を出して図示しない商用電源からの第1の巻上機5への電力供給を遮断する(ST23)。それとともに、第1の切替手段21に第1の制御手段11に不具合が発生した旨の情報を送信する(ST24)。第3の実施の形態における第1の切替手段21は、第1の実施の形態において説明をした切替手段8と同様の働きをする。
この不具合情報を受信した第1の切替手段21は、電力線Eと信号線Sを第1の制御手段11から第2の制御手段12へ切り替えて接続し、第2の制御手段12への供給路を開く(ST25)。この切り替えは、例えばリレー等のスイッチング素子を用いて切り替える等、どのような方法で切り替えても良いのは上述した通りである。
第2の制御手段12は電力線Eと信号線Sが接続されると、接続されている第2の切替手段22とも接続する(ST26)。第2の切替手段22では、第2の制御手段12との接続に伴って第1の巻上機5或いは第2の巻上機6のいずれかに接続をするか選択する(ST27)。
なお、第2の切替手段22による巻上機の選択における判断基準は、どのように定められていても構わない。例えば、第1の制御手段11に不具合が発生したとしてもこれまで通常の運行で使用している第1の巻上機5には不具合は発生していないと判断して第1の巻上機5を使用する、或いは、エレベータシステム20に不具合が生じた以上、通常運行では使用していない第2の巻上機6を使用する等である。
第2の制御手段12は第2の切替手段22を介して選択された巻上機との間で供給路を開いて接続を行う(ST28)。その上で、選択された巻上機が駆動可能であるか否かをチェックする(ST29)。
選択された巻上機が駆動可能であるとの判断ができた場合には(ST29のYES)、選択された巻上機へ電力供給手段12eから改めて電力を供給して(ST30)、選択された巻上機の駆動を開始する(ST31)。これによって、第1の制御手段11の不具合により昇降路内で止まっていた第1の乗りかご2と第2の乗りかご3を動かすことができ、乗りかご内の利用者を救出することができる。
このように、いわゆる両つるべ方式のエレベータシステムにおいて制御手段の不具合によって昇降路内で乗りかごが停止した場合に、通常運行で使用する制御手段の他に別途制御手段を準備しておくという特に複雑な構成とすることなくこの新たな制御手段を使用して巻上機を駆動させることによって、不具合発生から早期に乗りかごを動かして乗りかご内の乗客を救出することのできるエレベータシステムを提供することができる。
さらに駆動させる巻上機を選択することが可能とされていることから、第1の制御手段の不具合だけではなく第1の巻上機に不具合が同時に発生した場合であっても確実に不具合発生から早期に乗りかごを動かして乗りかご内の乗客を救出することのできるエレベータシステムを提供することができる。
なお、上述した第1或いは第3のいずれの実施の形態においても、例えば、第1の巻上機を通常運行で使用し、第2の巻上機は不具合発生時の利用者救出にのみ使用する巻上機と、第2の巻上機の役割を限定するならば、第1の巻上機に比べて第2の巻上機は容量の小さな巻上機を採用することができる。さらに、第2の巻上機の使用態様を限定しその容量を小さくすることによって第2の巻上機を制御する例えば第2の制御手段の容量も小さくすることができる。このことによってエレベータシステムにおけるコスト及び設備容量を低く押さえることができる。
また、上述した第1或いは第3のいずれの実施の形態においても、第1の巻上機5から第2の巻上機6への切り替えにはある程度時間が必要とされる。すなわち、第1の巻上機5の駆動が完全に止まらないうちに第2の巻上機6が駆動を開始してしまうと、これらの巻上機が同期して駆動してしまい双方の巻上機に負担を掛けることになってしまうからである。そこで巻上機の保護を図るために、例えば制御手段内に設けられたタイマを使用して、第1の巻上機5への電力供給が遮断されてから所定の時間が経過した後に切替手段8に第1の巻上機5から第2の巻上機6へ切り替える指示を出すようにしても良い。また、一旦エレベータシステムへの全ての電力供給を遮断した上で改めて電力を供給して第1の巻上機5から第2の巻上機6へ切り替えることも有効であると考えられる。
また、巻上機や制御手段の切り替えにあたっては、エレベータシステムを遠隔監視している、例えば、監視センターから遠隔操作によって切り替えることが可能な状態とされていても構わない。
さらに、この発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 エレベータシステム
2 第1の乗りかご
3 第2の乗りかご
4 ワイヤーロープ
5 第1の巻上機
6 第2の巻上機
7 制御手段
8 切替手段
2 第1の乗りかご
3 第2の乗りかご
4 ワイヤーロープ
5 第1の巻上機
6 第2の巻上機
7 制御手段
8 切替手段
Claims (8)
- ワイヤーロープの一端に連結され、昇降路内を昇降する第1の乗りかごと、
前記ワイヤーロープの他端に連結され、昇降路内を昇降する第2の乗りかごと、
前記ワイヤーロープを介して前記第1の乗りかご及び前記第2の乗りかごを昇降させる第1の巻上機と、
前記第1の巻上機と前記第2の乗りかごとの間に設けられ、前記ワイヤーロープを介して前記第1の乗りかご及び前記第2の乗りかごを昇降させる第2の巻上機と、
前記第1の巻上機または前記第2の巻上機を制御するとともに、前記第1の巻上機の不具合を検出する制御手段と、
前記制御手段からの指示に基づいて前記第1の乗りかご及び前記第2の乗りかごを昇降させる巻上機を前記第1の巻上機から前記第2の巻上機へと切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とするエレベータシステム。 - 前記第2の巻上機の容量は、前記第1の巻上機の容量よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
- 前記切替手段が行う前記第1の巻上機から前記第2の巻上機への切り替えは遠隔操作によって行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータシステム。
- ワイヤーロープの一端に連結され、昇降路内を昇降する第1の乗りかごと、
前記ワイヤーロープの他端に連結され、昇降路内を昇降する第2の乗りかごと、
前記ワイヤーロープを介して前記第1の乗りかご及び前記第2の乗りかごを昇降させる巻上機と、
前記巻上機を制御する第1の制御手段と、
前記第1の制御手段に不具合が発生した際に前記第1の制御手段の代わりに前記巻上機を制御する第2の制御手段と、
前記第1の制御手段からの指示に基づいて前記巻上機を制御する制御手段を前記第1の制御手段から前記第2の制御手段へと切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とするエレベータシステム。 - 前記切替手段が行う前記第1の制御手段から前記第2の制御手段への切り替えは遠隔操作によって行われることを特徴とする請求項4に記載のエレベータシステム。
- ワイヤーロープの一端に連結され、昇降路内を昇降する第1の乗りかごと、
前記ワイヤーロープの他端に連結され、昇降路内を昇降する第2の乗りかごと、
前記ワイヤーロープを介して前記第1の乗りかご及び前記第2の乗りかごを昇降させる第1の巻上機と、
前記第1の巻上機と前記第2の乗りかごとの間に設けられ、前記ワイヤーロープを介して前記第1の乗りかご及び前記第2の乗りかごを昇降させる第2の巻上機と、
前記第1の巻上機を制御する第1の制御手段と、
前記第1の制御手段に不具合が発生した際に前記第1の制御手段の代わりに前記第1の巻上機または前記第2の巻上機を制御する第2の制御手段と、
前記第1の制御手段からの指示に基づいて前記第1の制御手段を前記第2の制御手段へと切り替える第1の切替手段と、
前記第2の制御手段からの指示に基づいて前記第1の乗りかご及び前記第2の乗りかごを昇降させる巻上機として前記第1の巻上機または前記第2の巻上機を選択する第2の切替手段と、
を備えることを特徴とするエレベータシステム。 - 前記第2の切替手段が行う前記第1の巻上機または前記第2の巻上機の選択は遠隔操作によって行われることを特徴とする請求項6に記載のエレベータシステム。
- 前記第2の巻上機の容量は、前記第1の巻上機の容量よりも小さいことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のエレベータシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007261284A JP2009091066A (ja) | 2007-10-04 | 2007-10-04 | エレベータシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007261284A JP2009091066A (ja) | 2007-10-04 | 2007-10-04 | エレベータシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009091066A true JP2009091066A (ja) | 2009-04-30 |
Family
ID=40663433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007261284A Pending JP2009091066A (ja) | 2007-10-04 | 2007-10-04 | エレベータシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009091066A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105197745A (zh) * | 2015-09-17 | 2015-12-30 | 苏州润吉驱动技术有限公司 | 一种交替式节能电梯曳引机 |
CN108466904A (zh) * | 2018-06-12 | 2018-08-31 | 叶荣伟 | 一种节能型共用对重电梯系统 |
CN108622745A (zh) * | 2018-06-12 | 2018-10-09 | 叶荣伟 | 一种节能型并联电梯系统 |
-
2007
- 2007-10-04 JP JP2007261284A patent/JP2009091066A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105197745A (zh) * | 2015-09-17 | 2015-12-30 | 苏州润吉驱动技术有限公司 | 一种交替式节能电梯曳引机 |
CN108466904A (zh) * | 2018-06-12 | 2018-08-31 | 叶荣伟 | 一种节能型共用对重电梯系统 |
CN108622745A (zh) * | 2018-06-12 | 2018-10-09 | 叶荣伟 | 一种节能型并联电梯系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5452726B2 (ja) | エレベータの運転モード切替システム | |
JP4857285B2 (ja) | エレベータの救出運転を行う方法 | |
JP5059296B2 (ja) | エレベータ装置及びその運転制御方法 | |
EP2896587A1 (en) | Safety arrangement of an elevator | |
KR101223303B1 (ko) | 엘리베이터 장치 | |
WO2001081226A1 (en) | Remote rescue of trapped elevator passengers | |
JP2007276896A (ja) | エレベータの制御装置 | |
CN102001562A (zh) | 电梯控制装置 | |
JP2009091066A (ja) | エレベータシステム | |
JP2010149989A (ja) | エレベータ | |
JP5293746B2 (ja) | エレベーターの制御装置 | |
JP4737941B2 (ja) | エレベータ制御装置 | |
JP2011126609A (ja) | エレベータ及びエレベータの点検方法 | |
JPH1017233A (ja) | エレベーターの非常時運転装置及び運転方法 | |
JP4795124B2 (ja) | エレベータの制御装置 | |
JP6313493B1 (ja) | 非常用マシンルームレスエレベータ、及び非常用マシンルームレスエレベータの運転方法 | |
JPH09249360A (ja) | エレベーターのリミットスイッチ動作点検装置 | |
JP2005231807A (ja) | ダブルデッキエレベータ | |
JP6488229B2 (ja) | エレベーター装置および閉じ込め救出運転方法 | |
JP4484315B2 (ja) | エレベーター制御装置 | |
JPH1095580A (ja) | エレベータの非常運転装置 | |
JP2004175560A (ja) | エレベータの運転制御装置 | |
JP6348080B2 (ja) | 油圧エレベータ | |
JP2004001969A (ja) | 油圧エレベータ | |
JP2012051711A (ja) | エレベータの運転制御システム |