JP2009090574A - シーリング剤の回収方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲を汚すことなく、簡単にタイヤ・リム組立体のシーリングを回収する。
【解決手段】ビニール袋30をタイヤチェンジャー28のテーブル28Aの上部に被せるように配置し、予めビード部14をリム18のウエル部18Bへ落とし込んだタイヤ・リム組立体10のリム18を横向きにし、ビニール袋30を介してチャック28Bで固定する。タイヤレバー32等を用いて、上側のビード部14をリム18の上方へ外し空気入りタイヤ12とリム18とをフリー状態とし、下側のビード部14をドロップ18Aへ対応させてリム18とビード部14との間に隙間34を形成し、この隙間34を介して内部のシーリング剤26を下方のビニール袋30へ流出させる。ビニール袋30の上に、予め、ウエス、吸水剤、木材チップ等のシーリング剤吸収部材36を配置しておき、シーリング剤26を吸収させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、タイヤ・リム組立体内のシーリング剤を回収するためのシーリング剤の回収方法に関する。
近年、車両に装着されたタイヤ・リム組立体がパンクした際に、液状のシーリング剤(パンク修理液)をタイヤ・リム組立体の内部に注入してタイヤのパンク穴を補修すると共に、内圧を所定の基準圧まで加圧(ポンプアップ)するタイヤシーリング装置が普及している。
上記のようなタイヤシーリング装置で修理をされたタイヤ・リム組立体の中には、シーリング剤が残存しているため、そのままタイヤをリムから取り外して交換しようとすると、シーリング剤が周囲に散乱する問題がある。
そこで、タイヤ交換時のこのような不都合を解消する方法として、例えば、以下の4つの方法が考えられている。
(1) バルブ(バルブ本体とリムとがゴム部品で接続されている場合に限る)のゴム部分をカット後、バルブ本体を取り外した後のリムの穴から凝集剤をタイヤ内に入れ、タイヤ内のシーリング剤を固化して回収する(特許文献1)。
(2) タイヤ・リム組立体を横にしてリム解き後、リムとタイヤの隙間から凝集剤をタイヤ内に入れ、タイヤ内のシーリング剤を固化して回収する。
(3) バルブ(バルブ本体とリムとがゴム部品で接続されている場合に限る)のゴム部分をカット後、バルブ本体を取り外した後のリムの穴からスポイト、ホース等を差し込み、タイヤ内のシーリング剤を吸出し回収する(特許文献2〜4)。
(4) タイヤ・リム組立体を横にしてリム解き後、リムとタイヤの隙間からスポイト、ホース等を差し込み、タイヤ内のシーリング剤を吸出し回収する。
特開2003−118009号公報 特開2003−127242号公報 特開2003−311846号公報 特開2004−114524号公報
特許文献1には、タイヤ内のシーリング剤を高分子凝集剤により凝固させることが開示されている。しかしながら、この方法では、内部のシーリング剤の量が分からない場合、凝集剤の注入量を決めることが難しく、シーリング剤が凝集しないケースもでてくる。
特許文献3では、シーリング剤の入っていた容器を用いて、タイヤ交換前にタイヤ中のシーリング剤を回収する方法が開示されているが、この容器を手により変形、復帰させてシーリング剤の排出を行っているため、シーリング剤の抜き取りに時間と手間がかかる。
また、(2)、(4)の方法では、ビード部とリムとの間に隙間を開けた際に内部からシーリング剤が流出する場合がある。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、シーリング剤で周囲を汚すことなく、簡単にタイヤ・リム組立体のシーリングを回収可能なシーリング剤の回収方法の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、リムに空気入りタイヤを装着したタイヤ・リム組立体の内部から液状のシーリング剤を回収するシーリング剤の回収方法であって、シーリング剤を回収するためのシーリング剤受け部材の上方にタイヤ・リム組立体を横向きに配置する工程と、前記シーリング剤受け部材の上でタイヤとリムとの間に隙間を開け、前記隙間を介してタイヤ内部の前記シーリング剤を前記シーリング剤受け部材に流出させる工程と、を有することを特徴としている。
次に、請求項1に記載のシーリング剤の回収方法を説明する。
先ず最初の工程では、シーリング剤を回収するためのシーリング剤受け部材の上方に横向きにタイヤ・リム組立体を配置する。
次に、シーリング剤受け部材の上でタイヤとリムとの間に隙間を開けることで、隙間を介してタイヤ内部のシーリング剤をシーリング剤受け部材に流出させることができる。なお、隙間を開けて、タイヤを変形させても良い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシーリング剤の回収方法において、両方のビード部を、リムのビードシート部から、前記ビードシート部よりも小径とされたリム径方向内側のウエル部側へ落とし込む工程と、前記ビード部が前記ビードシート部から外された前記タイヤ・リム組立体を横向きに配置する工程と、を備え、前記タイヤ・リム組立体を横向きに配置した後に前記シーリング剤受け部材の上で下側のビード部とリムとの間に隙間を開けることで、前記隙間を介してタイヤ内部の前記シーリング剤を前記シーリング剤受け部材に流出させる、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載のシーリング剤の回収方法を説明する。
請求項2に記載のシーリング剤の回収方法では、両方のビード部をリムのビードシート部からリム径方向内側のウエル部側へ落とし込むことで、タイヤを変形させ易くなる。そして、ビードシート部からビード部が外されたタイヤ・リム組立体を横向きに配置してから、タイヤ内部のシーリング剤をシーリング剤受け部材に流出させるが、タイヤを変形させ易くなっているので、下側のビード部とリムとの間に隙間を開け易い。このため、下側のビード部とリムとの間の隙間から、タイヤ内部のシーリング剤をシーリング剤受け部材に容易に流出させることができる。また、タイヤ内面が凹んでシーリング剤が溜まるような場合であっても、タイヤを容易に変形できるので、タイヤを変形させて凹部を解消し、内部のシーリング剤を残らず流出させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のシーリング剤の回収方法において、下側のビード部とリムとの間に隙間を開ける前に、上側のビード部を前記リムの軸方向外側へ外しておく、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載のシーリング剤の回収方法を説明する。
上側のビード部を、リムの軸方向外側へ外しておくことにより、上側のビード部がリムに干渉することがなくなり、タイヤが更に変形し易くなり、また、タイヤ全体をリムに対し軸方向に相対移動させ、下側のビード部とリムとの間に大きな隙間を開けやすくなる。
請求項3に記載のシーリング剤の回収方法では、軸線を鉛直方向に向けてタイヤ・リム組立体をシーリング剤受け部材の上方に配置した状態で下側のビード部とリムとの間に隙間を開け、この隙間にシーリング剤受け部材の開口端部を挿入してからタイヤを変形させるので、下部に溜まったシーリング剤がシーリング剤受け部材に流出する。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法において、前記シーリング剤受け部材において、流出させた前記シーリング剤と、前記シーリング剤を吸収するためのシーリング剤吸収部材とを接触させる、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載のシーリング剤の回収方法を説明する。
請求項4に記載のシーリング剤の回収方法では、シーリング剤受け部材に流出させたシーリング剤がシーリング剤吸収部材で吸収される。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法において、前記シーリング剤受け部材において、流出させた前記シーリング剤と、前記シーリング剤中のゴムラテックスを固化するための凝集剤とを接触させる、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載のシーリング剤の回収方法を説明する。
請求項5に記載のシーリング剤の回収方法では、シーリング剤受け部材に流出させたシーリング剤が凝集剤と接触し、シーリング剤中のゴムラテックスが凝集する。これにより、ゴムラテックスと水分とを分離することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のシーリング剤の回収方法において、前記シーリング剤受け部材において、流出させた前記シーリング剤と、前記シーリング剤の水分を吸収するための液吸収部材とを接触させる、ことを特徴としている。
次に、請求項6に記載のシーリング剤の回収方法を説明する。
請求項6に記載のシーリング剤の回収方法では、ゴムラテックスを凝集させた後に残った水分と液吸収部材とが接触し、水分が液吸収部材に吸収される。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法において、前記シーリング剤受け部材として液体を透過しない材料からなる袋体を用い、前記タイヤ・リム組立体を横向きに配置する際に、リムと前記袋体をタイヤチェンジャーで支持する、ことを特徴としている。
次に、請求項7に記載のシーリング剤の回収方法を説明する。
請求項7に記載のシーリング剤の回収方法では、タイヤ・リム組立体が、シーリング剤受け部材としてのシート状部材と共にタイヤチェンジャーで横向きに保持される。
また、タイヤ・リム組立体から流出させたシーリング剤は、シーリング剤受け部材としての袋体に回収される。シーリング剤受け部材が袋体なので、シーリング剤の廃棄が容易となる。袋体としては、ビニール袋等が安価で、液体も通さないため好適である。
以上説明したように本発明のシーリング剤の回収方法によれば、シーリング剤で周囲を汚すことなく、簡単にタイヤ・リム組立体のシーリングを回収することができる、という優れた効果がある。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して本発明のシーリング剤の回収方法の第1の実施形態を図1乃至図5にしたがって詳細に説明する。
図1において、符号10はタイヤ・リム組立体、符号12は空気入りタイヤ、符号14はビード部、符号16はタイヤサイド部、符号18はリム、符号18Aはリム18のドロップ、符号18Bはリム18のウエル部、符号18Cはリム18のビードシート部、符号18Dはリム18のフランジ部である。
ここで、ウエル部18Bの外径はビードシート部18Cの外径よりも小さく、ドロップ18Aの外径はウエル部18Bの外径よりも小さく設定されている。また、ドロップ18Aの外径は、ビード部14の内径よりも小さく設定されている。
また、符号26は、パンクを修理するための液状のシーリング剤である。このシーリング剤26は、例えば、水等の液体成分にゴムラテックスがコロイド状に分散して構成されている。このようなシーリング剤26は、現在、各種のものが市販されているが、代表的なものとしては、例えば、NR(天然ゴム)ラテックス、SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス、NBR(アクリルニトリル−ブタジエンゴム)ラテックス等のゴムラテックスを含むとともに、水性分散剤又は水性乳剤の状態で加えられる樹脂系接着剤が添加された水性溶液を主体とするものが挙げられる。このような水性溶液中に、グリコール、エチレン−グリコール、プロピレングリコール等の凍結防止剤、pH調整剤、乳化剤、安定剤等が一般的に添加されている。さらに、パンク穴に対するシール性を高めるために、必要に応じてポリエステル、ポリプロピレン、ガラス等からなる繊維材料、ウィスカー、炭酸カルシウム、カーボンブラック等からなる充填剤(フィラー)、ケイ酸塩やポリスチレンの粒子等が添加されている。
次に、シーリング剤の回収工程を説明する。
(1) 先ず、第1工程では、図2に示すように、ビニール袋30でタイヤチェンジャー28のテーブル28Aの上部を覆う。ここでのタイヤチェンジャー28は、タイヤ・リム組立体10(図2では図示せず。)を横向き(水平。回転軸を鉛直方向とする。)に保持するタイプのものであり、テーブル28Aの上部にリム18を把持するためのチャック28Bが複数設けられている。
(2) 第2工程では、図3に示すように、ビードブレーカー24等を用い、ビードシート部18Cに装着されていたビード部14をリム18のウエル部18Bへ落とし込む(左右両方共に)。
タイヤ・リム組立体10の内部にはシーリング剤26が入れられているが、ビード部14をウエル部18Bへ落とし込んだだけではビード部14の内周部分はウエル部18Bに密着しており、タイヤ・リム組立体10を横向きにしてもシーリング剤26が外部へ漏れ出ることは無い。
なお、第1工程と第2工程の順番は逆でも良く、同時進行でも良い。
(3) 第3工程では、第2工程を経たタイヤ・リム組立体10をタイヤチェンジャー28に装着する。具体的には、ビニール袋30を被せたチャック28Bで、図4に示すようにリム18のフランジ部18Dを、ビニール袋30介して外周側から把持する。なお、タイヤ・リム組立体10を横向きにすると、内部のシーリング剤26が、下方のタイヤサイド部16の内側へ溜まることになる。
(4) 第4工程では、図5に示すように、タイヤレバー32等を用いて、上側のビード部14を上側のフランジ部18Dを乗り越えさせてリム18の上方へ外す。このとき、タイヤレバー32等でビード部14の一部分をめくり上げ、タイヤチェンジャー28でタイヤ・リム組立体10を回転させることで、上側のビード部14の全体を容易にフランジ部18Dを乗り越えさせることができる。
このようにして上側のビード部14をリム18の上方外側へ全て外すと、空気入りタイヤ12とリム18とがフリー状態となり、空気入りタイヤ12とリム18との相対移動が容易になり、下側のビード部14をビード部14の内径寸法よりも小さい外径寸法を有するドロップ18Aへ対応させることで、リム18とビード部14との間に隙間34を容易に形成でき、この隙間34を介して内部のシーリング剤26を下方のビニール袋30へ流出させることができる。なお、隙間34を開けた後、空気入りタイヤ12を傾斜させたり、ビード部14等を変形させることで、内部のシーリング剤26を残らず流出させることができる。
ここで、ビニール袋30の上に、予め、ウエス、吸水剤(吸水ポリマー等)、木材チップ、スポンジ等の、シーリング剤26を吸収可能なシーリング剤吸収部材36を配置しておくことで、タイヤ・リム組立体10より流出したシーリング剤26をシーリング剤吸収部材36へ吸収させることができ、ビニール袋30の外部へシーリング剤26を流出させることを防止でき、また、ビニール袋30、及びシーリング剤26を吸収させたシーリング剤吸収部材36を不燃物として廃棄することもでき、後処理が容易になる。
なお、シーリング剤吸収部材36は、ビニール袋30にシーリング剤26流出させた後に付与しても良い。
また、上記実施形態では、シーリング剤26を回収する際に、シーリング剤26を物理的に吸収可能なシーリング剤吸収部材36を用いたが、シーリング剤吸収部材36の代わりとして、シーリング剤26を固化する薬剤等を用いても良い。
[第2の実施形態]
次に、本発明のシーリング剤の回収方法の第2の実施形態を説明する。
本実施形態では、シーリング剤26中の水分を吸収する吸収剤を用いる例を説明する。
吸収剤は、タイヤ内部に残留するシーリング剤26中の水分を吸収することができれば特に限定されないが、シリカゲル、炭酸カルシウム、ポリアミド、カルボキシメチルセルロース、及びポリアクリル酸塩のうちいずれかの材料を含む吸収剤が好ましく、特に、ポリアクリル酸塩及びカルボキシメチルセルロースが好ましい。これらの材質の吸収剤であれば、シーリング剤26に対する吸収性が高く、比較的少量でシーリング剤26中の水分を十分吸収することができる。なお、吸収剤は1種類の材料を単独で注入してもよいし、複数の種類の材料を注入してもよい。また、吸収剤の形状やサイズは、特に限定されないが、製造容易性、取扱い性、吸収性などの観点から粒状又は粉状であることが好ましい。
上記のような吸収剤を用いることで、シーリング剤26中の水等の液体成分を吸収剤に吸収することができる。
吸収剤は、予めビニール袋30に入れておいても良く、ビニール袋30に排出されたシーリング剤26に添加するようにしても良い。ビニール袋30に排出されたシーリング剤26に吸収剤を添加する場合、吸収状態を目視しながら吸収剤を添加でき、吸収剤の無駄を防止できる。
[第3の実施形態]
次に、本発明のシーリング剤の回収方法の第3の実施形態を説明する。
上記第2実施形態では、シーリング剤26中の水分を吸収剤に吸収させて固化したシーリング剤26と、水分を吸収した吸収剤を回収する場合について説明したが、先ず最初に、シーリング剤26を凝集剤に接触させてシーリング剤26中のゴムラテックスを予め凝集させ、その後、吸収剤を注入し、ゴムラテックスと分離した液体成分を吸収剤に吸収させて回収してもよい。
まず最初に、ビニール袋30に凝集剤を入れるか、ビニール袋30に排出されたシーリング剤26に凝集剤を添加する。凝集剤は、シーリング剤26中のゴムラテックスを凝集させることができれば特に限定されないが、入手の容易性、コスト、保管及び管理の容易性等の観点から、例えば、酸と塩基との反応化合物である塩及び水溶性有機溶剤の少なくとも一方を含む薬剤を好適に用いることができる。具体的には、酸と塩基との反応化合物である塩を含む薬剤としては、塩化ナトリウム、重曹(炭酸水ナトリウム)、塩化カリウム、硫酸ナトリウムが溶解した水溶液を好適に用いることができる。また、水溶性有機溶剤を含む薬剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類やアセトンを好適に用いることができる。凝集剤としては、特に塩化ナトリウム及び塩化カリウムが好ましい。
凝集剤の量は、シーリング剤26中に含まれるゴムラテックスが略全量凝集し、透明な液体成分が得られる最小量に近いほど好ましい。
シーリング剤26と凝集剤40との接触により、ゴムラテックスのゴム粒子の表面を取り巻く安定化剤(界面活性剤等)の効果が弱まってゴム粒子が凝集し、シーリング剤26中にゲル状の固体成分が生成する。
この固体成分の生成開始後、十分な時間(概ね10分以内)が経過すると、シーリング剤26は、ゲル状に固まった(ゲル化した)ゴムラテックスと、残りの水、不凍液等の液体成分とに分離することになる。
次に、ゴムラテックスを凝集させた後、吸収剤を注入する。ここでは、シーリング剤26中のラテックスは凝集して既に固化しており、残留する液体成分のみを吸収剤に吸収させればよい。ただし、液状の凝集剤を用いた場合は、シーリング剤26の液体成分と凝集剤の液体成分が残留しているため、これらを合わせた液体成分の略全量を吸収できるように吸収剤を添加する。
使用する吸収剤は、第2実施形態と同様のものを採用することができる。あるいは、既に凝集しているゴムラテックスに対する吸収力はほとんどないが、残留する液体成分(シーリング剤26の液体成分及び凝集剤の液体成分)を吸収することができる吸収剤も好適に使用することができる。
なお、吸収剤を注入して液体成分を吸収させた後、凝集剤の添加により凝集して固化(ゲル化)したゴムラテックス及び凝集剤の添加後に残留する液体成分を吸収した吸収剤がビニール袋30内に残る。
ここで、液体成分を吸収した吸収剤は膨潤するため、例えば、回収した吸収剤と、ゲル化したゴムラテックス(ゴム粒子)のサイズが大きく異なる場合には、篩い分け等により分別回収することができる。あるいは、ゴムラテックスと吸収剤を遠心分離して分別してもよい。
さらに、回収したゴムラテックスは、例えば、不純物の除去、脱水、乾燥等を行った後、ゴム原料として再使用(リサイクル)したり、脱水、乾燥後に焼却、埋立て等することより処分することができる。
一方、吸収剤は、廃棄処分としてもよいし、吸収剤には基本的には液体成分のみ吸収されているため、乾燥して液体成分を蒸発させることで吸収剤を再利用することもできる。
[その他の実施形態]
上記実施形態ではシーリング剤26を回収するためにビニール袋30を用いたが、液体を通さず、シーリング剤26を回収できるものであれば、ビニール袋30以外のもの、例えばビニールシートであって良く、材質、形態は実施形態のものに限らない。
(試験例)
本発明によるシーリング剤の回収方法と、従来のシーリング剤の回収方法を実施し、作業性の比較を行った。結果は以下の表1に記載した通りである。形態の欄の「バルブカット+凝集剤」とは、バルブを除去した後の穴から凝集剤を内部へ投入することの意味であり、「バルブカット+スポイト」は、バルブを除去した後の穴からシーリング剤をスポイトで吸い出すことの意味である。また、「リム解き+凝集剤」は、タイヤとリムとの間に隙間を開け、その後、その隙間から凝集剤を内部へ投入することの意味であり、「リム解き+スポイト」とは、タイヤとリムとの間に隙間を開け、その後、その隙間からシーリング剤をスポイトで吸い出すことの意味である。
一方、作業性の欄の「低扁平タイヤ」とは、扁平率50%以下のタイヤを用いたことの意味であり、「金属バルブ」とはネジ、ナット等でバルブ本体がリムに固定されているもので、リム外側からのみでは外し難い、または外せない構造のものを意味している。また、作業性の欄の「○」は作業性が良好であることを示し、「×」は作業性が悪い、または作業できないことを示している。
Figure 2009090574
従来例1,2の方法では、金属バルブを用いたリムには適用できない場合がある。
従来例3,4の方法では、タイヤが低扁平である場合(例えば、扁平率50%以下)、リム解きを行ってタイヤのビード部とリムとの間に隙間が出来たときに、その隙間から内部のシーリング剤が漏れ出てしまい、タイヤチェンジャー等、周囲を汚してしまう。
なお、扁平率の高いタイヤでは(例えば、扁平率50%を超える)、タイヤサイド部の曲率半径が低扁平のタイヤ対比で小さく、タイヤを横向きにした際に、下方のタイヤサイド部の内側に、低扁平のタイヤ対比で比較的深い凹みが形成されるため、タイヤを横向きにした際にこの凹みにシーリング剤が溜まるため、ビード部とリムとの間に隙間が形成されてもシーリング剤がこの隙間を介して外部に流れ出る可能性は低いが、扁平率の低いタイヤでは、扁平率の高いタイヤ対比で、タイヤサイド部の曲率半径が大きく、タイヤ・リム組立体を横にした際に、下方のタイヤサイド部の内側にシーリング剤が溜まるような凹みがほとんど形成されないため(図5参照)、ビード部とリムとの間に隙間(34)ができると、その隙間からシーリング剤が流れ出る。
なお、扁平率の高いタイヤで、凹みにシーリング剤が溜まる場合には、図5のような状態としてから空気入りタイヤを傾斜させたり、空気入りタイヤの一部分を変形させる等すれば内部のシーリング剤を残らず流出できる。
シーリング剤の入れられたタイヤ・リム組立体の断面図である。 ビード部をウエル部に落とし込んだタイヤ・リム組立体の断面図である。 タイヤチェンジャーの要部の側面図である。 タイヤチェンジャーに装着されたタイヤ・リム組立体の断面図である。 タイヤチェンジャーに装着されたタイヤ・リム組立体の断面図である。
符号の説明
10 タイヤ・リム組立体
12 空気入りタイヤ
14 ビード部
18B ウエル部
18C ビードシート部
18 リム
26 シーリング剤
28 タイヤチェンジャー
30 ビニール袋(シーリング受け部材。袋体。)
34 隙間
36 シーリング剤吸収部材(液吸収部材)

Claims (7)

  1. リムに空気入りタイヤを装着したタイヤ・リム組立体の内部から液状のシーリング剤を回収するためのシーリング剤の回収方法であって、
    シーリング剤を回収するシーリング剤受け部材の上方にタイヤ・リム組立体を横向きに配置する工程と、
    前記シーリング剤受け部材の上でタイヤとリムとの間に隙間を開け、前記隙間を介してタイヤ内部の前記シーリング剤を前記シーリング剤受け部材に流出させる工程と、
    を有することを特徴とするシーリング剤の回収方法。
  2. 両方のビード部を、リムのビードシート部から、前記ビードシート部よりも小径とされたリム径方向内側のウエル部側へ落とし込む工程と、
    前記ビード部が前記ビードシート部から外された前記タイヤ・リム組立体を横向きに配置する工程と、
    を備え、
    前記タイヤ・リム組立体を横向きに配置した後に前記シーリング剤受け部材の上で下側のビード部とリムとの間に隙間を開けることで、前記隙間を介してタイヤ内部の前記シーリング剤を前記シーリング剤受け部材に流出させる、ことを特徴とする請求項1に記載のシーリング剤の回収方法。
  3. 下側のビード部とリムとの間に隙間を開ける前に、上側のビード部を前記リムの軸方向外側へ外しておく、ことを特徴とする請求項2に記載のシーリング剤の回収方法。
  4. 前記シーリング剤受け部材において、流出させた前記シーリング剤と、前記シーリング剤を吸収するためのシーリング剤吸収部材とを接触させる、ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法。
  5. 前記シーリング剤受け部材において、流出させた前記シーリング剤と、前記シーリング剤中のゴムラテックスを固化するための凝集剤とを接触させる、ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法。
  6. 前記シーリング剤受け部材において、流出させた前記シーリング剤と、前記シーリング剤の水分を吸収するための液吸収部材とを接触させる、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法。
  7. 前記シーリング剤受け部材として液体を透過しない材料からなる袋体を用い、
    前記タイヤ・リム組立体を横向きに配置する際に、リムと前記袋体をタイヤチェンジャーで支持する、ことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法。
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