JP2009088224A - コイル部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】被覆層上になされた印字が明瞭であり、容易に読み取り可能なコイル部品を提供する。
【解決手段】被覆層8Aの表面に、情報表示部であるインダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bが形成されている。インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bは、それぞれ熱硬化型インクにより構成され、被覆層8Aの粗面上に固着されている。インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bの反粗面側表面は、被覆層8Aの複数の頂点のうち特定の複数の頂点8A1にならう形状をなしている。また、インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bを構成するインクの大部分は、被覆層8Aの粗面の凹部内に位置している。
【選択図】図3
【解決手段】被覆層8Aの表面に、情報表示部であるインダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bが形成されている。インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bは、それぞれ熱硬化型インクにより構成され、被覆層8Aの粗面上に固着されている。インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bの反粗面側表面は、被覆層8Aの複数の頂点のうち特定の複数の頂点8A1にならう形状をなしている。また、インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bを構成するインクの大部分は、被覆層8Aの粗面の凹部内に位置している。
【選択図】図3
Description
本発明は、コイル部品に関し、特にユーザに製品の情報を知らせる情報表示部を有するコイル部品に関する。
従来から様々なコイル部品が提案されている。例えば、Mn−Zn系フェライトからなるドラムコアの表面全体にポリイミド系の絶縁塗料を塗布して、被覆層を形成しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−257741号公報
しかし、上記のコイル部品では、被覆層の表面が平滑であるため、当該表面に印字しようとしても、インクが薄くしかのらず、印字が不明瞭であり、印字を読み取るのが困難であった。
そこで、本発明は、被覆層上になされた印字が明瞭であり、容易に読み取り可能なコイル部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、Ni−Zn系フェライトコアよりも電気抵抗の低いフェライトコアと、フェライトコアに配置された導体と、フェライトコアの表面の一部を覆い、反フェライトコア側の少なくとも一部が粗面をなす絶縁層と、粗面上に固着している情報表示部とを有するコイル部品を提供している。
かかる構成によれば、絶縁層の一部が粗面をなすので、絶縁層の表面の表面積が増加する。よって、情報表示部をインクにより構成すれば、絶縁層の表面の表面積が増加しているので、インクを多く(厚く)塗布することができ、情報表示部を明瞭にすることができる。さらに、絶縁層の一部が粗面をなすので、絶縁層の表面のつや消し効果が得られ、絶縁層の表面における光の反射が抑えられるため、より情報表示部を見やすくすることができる。
ここで、粗面は、凹凸状をなし、複数の頂点を有し、情報表示部の反粗面側は、複数の頂点のうち特定の複数の頂点にならう形状をなすことが好ましい。かかる構成によれば、絶縁層の表面に、情報表示部を形成したとしても、情報表示部の厚さの分だけコイル部品が高くなるのを防止することができる。また、ピーリング試験を行ったときに、もっていかれるのは、頂点付近に薄く塗られた部分のみである。
更に、フェライトコアの表面は、粗面をなすことが好ましい。かかる構成によれば、コイル部品の製造時において、平滑面に供給された樹脂にフェライトコアの表面を接触させるだけで被覆層を塗布することができ、さらに被覆層を粗面にすることができる。
また、フェライトコアの外周部分を覆う外周コアと、フェライトコア又は外周コアの少なくともいずれかに設けられて前記導体の端部が継線される電極とを備え、フェライトコアは、ドラム状をなし、柱状の巻芯部と巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、各鍔部は、巻芯部の軸方向においてフェライトコアの一端と他端とに位置する端面と、端面と直交する外周面とをそれぞれ有し、一方の鍔部の端面及び外周面は、絶縁層で覆われており、情報表示部は、端面を覆う絶縁層の表面に配置されていることが好ましい。かかる構成によれば、鍔部の端面を絶縁層で覆っているので、フェライトコアの端面の絶縁を図ることができる。
また、外周コアは、軸方向と直交する一対の外周コア端面を有し、軸方向において、一方の鍔部の端面を覆う絶縁層の表面は、外周コアの一方の外周コア端面と面一、若しくは外周コアの一方の外周コア端面よりも、巻芯部から離間する側へ突出していることが好ましい。かかる構成によれば、情報表示部をシリコンパッドで形成するときに、シリコンパッドを確実に絶縁層に押付けることができる。
本発明によるコイル部品によれば、被覆層上になされた印字が明瞭であり、容易に読み取ることができる。
本実施の形態によるコイル部品について図1から図3に基づき説明する。図1に示したコイル部品1は、その外形が約3mm四方であり、プリント基板等にリフローハンダ付で面実装された上で、携帯電話やハードディスク装置等の電子機器の電源回路に適用され、例えば250KHz〜2MHzのスイッチング周波数で好適に使用される。
コイル部品1は、図1に示すように、ドラムコア2と、外周コア3と、第一電極4と、第二電極5(図2(a))とから主に構成されている。
ドラムコア2は、Mn−Zn系フェライトを基材として、図2(b)に示されるように、略円柱状の巻芯部23と、巻芯部23の軸方向両端に同軸に設けられた第一鍔部21及び第二鍔部22とから構成されている。Mn−Zn系フェライトの比抵抗値は、約3Ω・mであり、Ni−Zn系フェライトの比抵抗値(約105Ω・m)よりも低い抵抗値を示す。第一鍔部21及び第二鍔部22は、それぞれ略同形状の円板状をなし、その円板の外周位置にそれぞれ第一周面21A及び第二周面22Aが規定されている。また、第一鍔部21には、第一周面21Aと直交する方向に延びる第一外面21B及び第一内面21Cが規定され、第二鍔部22には、同様に第二外面22B及び第二内面22Cが規定されている。第一外面21B及び第二外面22Bは、ドラムコア2の一端と他端とに位置する端面をなす。
第一外面21B及び第二外面22Bは、それぞれ非磁性・絶縁性のエポキシ系樹脂からなる被覆層8A及び被覆層8Bで被覆されている。第一周面21A及び第二周面22Aも同様のエポキシ系樹脂からなる被覆層8C及び被覆層8Dで被覆されている。被覆層8A及び被覆層8Bは、約15μmの厚さを有し、被覆層8C及び被覆層8Dは、約20μmの厚さを有している。図3は、第一鍔部21及び被覆層8Aの部分的な拡大断面図を示している。図3に示すように、被覆層8Aの反第一外面21B側の表面は、粗面状(凹凸状)をなし、複数の頂点を有している。また、被覆層8Aの表面の面粗度Raは約3μmに構成されている。
また、図1に示すように被覆層8Aの表面に、情報表示部であるインダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bが形成されている。インダクタンス表記部12Aはコイル部品1のインダクタンス値を示し、巻きはじめ表記部12Bは後述の巻線11の巻きはじめの位置を示している。インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bは、それぞれ熱硬化型インクにより構成され、被覆層8Aの粗面に固着されている。図3に示すように、インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bの反粗面側表面は、被覆層8Aの複数の頂点のうち特定の複数の頂点8A1にならう形状をなしている。また、インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bを構成するインクの大部分は、被覆層8Aの粗面の凹部内に位置している。
巻線11は、巻芯部23に巻回されている。巻線11は、銅線に絶縁用のウレタン被覆を施して構成されており、その両端は第一電極4、第二電極5(図2(a))に継線される継線箇所となる。
図1に示すように、外周コア3は、第一分割コア6と第二分割コア7とから構成されている。第一分割コア6と第二分割コア7とは、同形状であるため、以下特に明記しない限り第一分割コア6のみについて説明する。
第一分割コア6は、Ni−Zn系フェライトを基材としており、巻芯部23の軸方向の両端に位置する一対の外周コア端面6A、6Bを有している。外周コア端面6Aは、被覆層8Aの反ドラムコア2側表面と面一に構成されている。また、第1分割コア6は、第一周面21A及び第二周面22Aと対向する円弧状の内曲面6Cを有している。
また、図1に示すように、内曲面6Cの円弧方向の両端近傍位置には、それぞれ第一突起部61と第二突起部62とが設けられている。第一突起部61と第二突起部62とは、それぞれドラムコア2の軸方向と一致する方向に延び、それぞれドラムコア2の半径方向内方に突出して第一周面21A及び第二周面22Aの被覆層8C及び被覆層8Dに当接している。第一突起部61及び第二突起部62とにより、第一分割コア6の内曲面6Cと被覆層8C及び被覆層8Dとの間には隙間が形成される。また、図2(a)に示すように、第一分割コア6は、内曲面6Cと被覆層8C及び被覆層8Dとの隙間に注入された非磁性の樹脂からなる接着剤9A、9B(図1)により、ドラムコア2に接着されている。第二分割コア7も同様に、内曲面7Cと被覆層8C及び被覆層8Dとの隙間に注入された非磁性の樹脂からなる接着剤9C、9D(図1)により、ドラムコア2に接着されている。
図1から図2(b)に示すように、第一分割コア6がドラムコア2の外周に配置された状態で、第一電極4は、第一分割コア6の外周位置となる外側面6Dに接着剤9Eにより固定されている。第一電極4は、第一分割コア6の外周コア端面6B及び第二鍔部22の第二外面22B、すなわち基盤実装面まで延設されており、コイル部品1が図示せぬ基板上に面実装された場合に、基板上の電極と電気的に接続される。図2(a)に示すように、継線部10Aは、第一電極4の端部に第一分割コア6と第二分割コア7との間に配置されるように設けられており、この継線部10Aに巻線11の一端が配置されて継線される。第二分割コア7にも同様の第二電極5が外側面7Bに接着剤9Fにより固定されて、第二分割コア7の外周コア端面7B及び鍔部22の第二外面22B、すなわち基盤実装面まで延設されている。また、第二電極5の端部には、図2(a)に示すように、第一分割コア6と第二分割コア7との間に配置されるように継線部10Bが設けられており、この継線部10Bに巻線11の他端が配置されて継線される。
本実施の形態におけるコイル部品1によれば、被覆層8Aの表面は粗面状(凹凸状)をなしているので、被覆層8Aの表面の表面積が増加する。よって、インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bを構成するインクを多く(厚く)塗布することができ、各表記部12A、12Bを明瞭にすることができる。さらに、被覆層8Aの表面のつや消し効果が得られ、被覆層8Aの表面における光の反射が抑えられるため、より各表記部12A、12Bを見やすくすることができる。
また、インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bは被覆層8Aの粗面に固着され、インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bの反粗面側表面は、被覆層8Aの複数の頂点のうち特定の複数の頂点8A1にならう形状をなしている。よって、被覆層8Aの表面に、各表記部12A、12Bを形成したとしても、インクの厚さの分だけコイル部品1が高くなるのを防止することができる。また、ピーリング試験を行ったときに、もっていかれるのは、頂点付近に薄く塗られた部分のみである。
また、第一鍔部21の第一外面21Bを被覆層8Aで覆っているので、Mn−Zn系フェライトからなるドラムコア2の上面をなす第一外面21Bの絶縁を図ることができる。また、被覆層8Aの反ドラムコア2側表面は、外周コア端面6A、7Aと面一に構成されているので、後述のシリコンパッドを確実に被覆層8Aに押付けることができる。
次に、本実施の形態によるコイル部品1の製造方法について説明する。まず、ドラムコア2と、外周コア3と、第一電極4と、第二電極5と、巻線11とを用意する。次に、第一鍔部21の第一周面21A及び第一外面21B、及び第二鍔部22の第二周面22A及び第二外面22Bにエポキシ系の樹脂を塗布する。この塗布工程について、図4(a)から図4(f)に基づき説明する。
図4(a)に示すように、ステンレス製の第一ステージ31を用意する。第一ステージ31は、粗面部31Aを有している。粗面部31Aは、ステンレス製の第一ステージ31基材をJIS R6001のF10のメディア(研磨材)によりブラスト処理することにより得られる。そして、粗面部31Aに非磁性・絶縁性のエポキシ系樹脂R1を供給する。樹脂R1は、その温度が45〜50℃であり、粘度は、回転数50rpmで4800mPa・sである。
次に、第一鍔部21の第一周面21A及び第二鍔部22の第二周面22Aを粗面部31Aに直接接触させ、ドラムコア2を巻芯部23の軸を中心に回転させて、第一周面21A及び第二周面22Aの全周を粗面部31Aに接触させる。これにより、樹脂R1を第一周面21A及び第二周面22Aの全周に付着(転写)させる。詳細には、粗面部31Aの凹部内にある樹脂R1が、その表面張力により第一周面21A及び第二周面22Aの全周に転写される。次に、図4(b)に示すように、ドラムコア2を粗面部31Aから離間させ、第一周面21A及び第二周面22Aに付着した樹脂R1を硬化させる。以上により、第一周面21Aに被覆層8Cが形成され、第二周面22Aに被覆層8Dが形成される。被覆層8C及び被覆層8Dは、約20μmの厚さを有する。
次に、図4(c)に示すように、ステンレス製の第二ステージ32を用意する。第二ステージ32は、粗面部32Aを有している。粗面部32Aは、ステンレス製の第二ステージ32基材をJIS R6001のF30のメディアによりブラスト処理することより得られる。そして、粗面部32Aに非磁性・絶縁性のエポキシ系樹脂R2を供給する。樹脂R2は、その温度が45〜50℃であり、粘度は、回転数50rpmで4800mPa・sである。
次に、図4(c)に示すように、第一鍔部21の第一外面21Bを粗面部32Aに直接接触させ、樹脂R2を第一外面21Bに付着(転写)させる。詳細には、粗面部32Aの凹部内にある樹脂R2が、その表面張力により第一外面21Bに転写される。次に、図4(d)に示すように、ドラムコア2を粗面部32Aから離間させ、第一外面21Bに付着した樹脂R2を硬化させる。以上により、第一外面21Bに被覆層8Aが形成される。被覆層8Aは、約15μmの厚さを有する。粗面部32Aの面粗度が、粗面部31Aの面粗度よりも小さいため(粗面部32Aを形成したメディアの粒度が、粗面部31Aを形成したメディアの粒度よりも小さいため)、被覆層8Aは、被覆層8C、8Dよりも薄く形成される。また、このように被覆層8Aを形成することにより、被覆層8Aの反ドラムコア2側表面は、図3に示すように粗面状をなす。
次に、図4(e)に示すように、第二鍔部22の第二外面22Bを粗面部32Aに直接接触させ、樹脂R2を第二外面22Bに付着(転写)させる。そして、図4(f)に示すように、ドラムコア2を粗面部32Aから離間させ、第二外面22Bに付着した樹脂R2を硬化させる。以上により、第二鍔部22に被覆層8Bが形成される。被覆層8Bは、約15μmの厚さを有する。
次に、被覆層8A〜8Dが形成されたドラムコア2の巻線部23に巻線11を巻回する。次に、第一分割コア6と第一電極4、第二分割コア7と第二電極5をそれぞれ接着剤9E、9Fにより接着する。そして、第一周面21A及び第二周面22Aと内曲面6Cとが被覆層8C及び被覆層8Dを介して対向するように、また第一周面21A及び第二周面22Aと内曲面7Cとが被覆層8C及び被覆層8Dを介して対向するように、ドラムコア2と、第一分割コア6及び第二分割コア7とを組合せる。具体的には、内曲面6Cに設けられた第一突起部61及び第二突起部62と、内曲面7Cに設けられた第一突起部71及び第二突起部72とをそれぞれ被覆層8C及び被覆層8Dに当接させる。この時、外周コア端面6A、7Aと被覆層8Aの反ドラムコア2側表面とが面一になるようにする。
次に、内曲面6Cと被覆層8C及び被覆層8Dとの隙間と、内曲面7Cと被覆層8C及び被覆層8Dとの隙間とに、非磁性の樹脂からなる接着剤9A、9B、9C、9Dを注入し、硬化させる。巻線11の両端をそれぞれ継線部10A、10Bに継線・溶接する。
次に、被覆層8Aの反ドラムコア2側表面にインダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bを印字する。まず、インダクタンス表記部12Aを示す「100」の形状をなす凹部が形成されたプレートを準備する。当該凹部が十分埋まるようにプレート上に熱硬化型インクを供給する。そして、凹部から溢れ出た余分なインクをかきとる。次に、インクが充填された凹部上にシリコンパッドを押付けて、シリコンパッドにインクを転写し、被覆層8Aにシリコンパッドを押付け、シリコンパッドを離間させ、インクを硬化させる。シリコンパッドを被覆層8Aに押付けたとき、シリコンパッドは被覆層8Aの表面の凹凸に従って変形し凹部に入り込み、凹部内にインクが供給される。これにより、「100」が被覆層8Aの表面に印字される。同様に巻きはじめ表記部12Bを示す「●」を、被覆層8Aに印字する。以上の工程によりコイル部品1が完成する。
本実施の形態のコイル部品の製造方法(電子部品の塗布方法)によれば、粗面部31A、粗面部32Aをそれぞれ有する第一ステージ31、第二ステージ32にドラムコア2を当接させるだけで、ドラムコア2に樹脂R1、R2を塗布することができる。さらに、粗面部31A及び粗面部32Aの面粗度を変えるだけで、樹脂R1、R2の塗布膜厚を変えることができる。なお、本実施の形態における被覆層8A、8B(約15μm)及び被覆層8C、8D(約20μm)以外の膜厚であっても、粗面部の面粗度を変えることにより容易に塗布することができる。例えば、図5に示すように、ステンレス製のステージをJIS R6001のF80のメディアによりブラスト処理した粗面部を用いれば、約3μmの膜厚の樹脂を塗布することができる。同様に、F60のメディアであれば約8.1μmの膜厚の樹脂を、F24のメディアであれば約16.5μmの膜厚の樹脂を塗布することができる。即ち、Fの値を小さくすることにより(メディアを大きくすることにより)、粗面部の面粗度を大きくすることができ 厚い膜厚の樹脂を塗布することができる。
上記のように容易に被覆層の膜厚を制御することができるので、所望の膜厚の被覆層8A〜8Dを得ることができる。従って、第一外面21Bの被覆層8Aの膜厚を制御することにより、コイル部品1の高さ寸法を容易に制御することができる。さらに、第一周面21A及び第二周面22Aの被覆層8C、8Dについても、それらの膜厚を制御することにより、ドラムコア2と外周コア3とのギャップ制御を容易に行うことができる。また、本実施の形態の塗布方法によれば、第一外面21Bに樹脂R2を塗布するときに、樹脂R2が第一周面21A(被覆層8C)側に回りこまないように塗布することができる。
尚、本発明のコイル部品は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、被覆層8Aの表面全体が粗面状をなしていたが、インダクタンス表記部12A及び巻きはじめ表記部12Bのみが粗面状をなしていても良い。また、被覆層8Aの反ドラムコア2側表面は、外周コア端面6A、7Aと面一に構成されていたが、被覆層8Aの反ドラムコア2側表面は、外周コア端面6A、7Aよりも、巻芯部23から離間するほうへ突出していても良い。また、ドラムコア2の第一鍔部21の第一外面21Bが粗面であっても良い。これにより、粗面部を有するステージでなくても、ステージに第一外面21Bを接触させるだけで被覆層を塗布することができ、さらに被覆層を粗面にすることができる。また、ステージを粗面化する方法はブラスト処理の他に、溶液によるエッチング等であってもよい。
1 コイル部品
2 ドラムコア
3 外周コア
4 第一電極
5 第二電極
6 第一分割コア
6A、7A 外周コア端面
7 第二分割コア
8A〜8D 被覆層
8A1 頂点
11 巻線
12A インダクタンス表記部
12B 巻きはじめ表記部
21A 第一周面
21B 第一外面
22A 第二周面
22B 第二外面
31 第一ステージ
31A、32A 粗面部
32 第二ステージ
R1、R2 樹脂
2 ドラムコア
3 外周コア
4 第一電極
5 第二電極
6 第一分割コア
6A、7A 外周コア端面
7 第二分割コア
8A〜8D 被覆層
8A1 頂点
11 巻線
12A インダクタンス表記部
12B 巻きはじめ表記部
21A 第一周面
21B 第一外面
22A 第二周面
22B 第二外面
31 第一ステージ
31A、32A 粗面部
32 第二ステージ
R1、R2 樹脂
Claims (5)
- Ni−Zn系フェライトコアよりも電気抵抗の低いフェライトコアと、
該フェライトコアに配置された導体と、
該フェライトコアの表面の一部を覆い、反フェライトコア側の少なくとも一部が粗面をなす絶縁層と、
該粗面上に固着している情報表示部と、を有することを特徴とするコイル部品。 - 該粗面は、凹凸状をなし、複数の頂点を有し、
該情報表示部の反粗面側は、該複数の頂点のうち特定の複数の頂点にならう形状をなすことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。 - 該フェライトコアの該表面は、粗面をなすことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。
- 該フェライトコアの外周部分を覆う外周コアと、該フェライトコア又は該外周コアの少なくともいずれかに設けられて前記導体の端部が継線される電極と、を備え、
該フェライトコアは、ドラム状をなし、柱状の巻芯部と該巻芯部の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、各鍔部は、該巻芯部の軸方向において該フェライトコアの一端と他端とに位置する端面と、該端面と直交する外周面とをそれぞれ有し、
一方の該鍔部の該端面及び該外周面は、該絶縁層で覆われており、該情報表示部は、該端面を覆う該絶縁層の表面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコイル部品。 - 該外周コアは、該軸方向と直交する一対の外周コア端面を有し、
該軸方向において、該一方の鍔部の該端面を覆う該絶縁層の表面は、該外周コアの一方の該外周コア端面と面一、若しくは該外周コアの一方の該外周コア端面よりも、該巻芯部から離間する側へ突出していることを特徴とする請求項4に記載のコイル部品。
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