本発明は、文書管理装置、文書管理システムおよび文書管理プログラムに関する。
従来よりオフィスで使用される文書に識別情報を付与し、文書毎に、特定の操作の禁止などを設定して管理する文書管理システムが存在する。
識別番号が付与される文書は、電子文書だけに限られず、印刷された用紙に対しても付与されるようにもできる。
用紙に対して付与する識別子の形式は、用紙に印刷するバーコードや、用紙に印刷する数字がOCR(Optical Character Reader)で読取されたり、また、IC(Integrated Circuit)チップや電子タグが付与されることで行われる。
印刷される用紙に識別子を付与して文書管理をする技術として、特許文献1には、プリンタが指示された文書の印刷を行ったときに、印刷を行った文書を識別する文書IDと、文書を印刷した用紙を識別する用紙識別情報とが出力文書管理サーバに送信されて登録されることで、印刷される文書の管理を可能とする出力文書管理システム、出力文書管理サーバ、出力文書管理方法および出力文書管理プログラムが提案されている。
特開2005−190365号公報
しかし、印刷される用紙を識別する用紙識別情報による文書管理が行われても、N−up印刷された用紙をスキャンして、その用紙識別情報から印刷元文書である電子文書を取得して印刷する場合には、印刷指示を行ったユーザはN−up印刷された印刷結果を期待するが、そのような印刷結果は得られない。
そこで、この発明は、スキャンした用紙の識別情報から印刷元文書を取得して印刷する場合でも、その用紙の印刷時に適用された印刷パラメータと同じ印刷パラメータが適用されて印刷される文書管理装置、文書管理システムおよび文書管理プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、請求項1の発明の文書管理装置は、文書を該文書を識別する文書識別情報に対応付けて管理するとともに、前記文書が紙文書である場合は、該紙文書に埋め込まれた該頁識別情報に対応付けて該紙文書の印刷元電子文書の識別情報と該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報とを管理する文書管理手段と、前記紙文書の複写操作に際して該紙文書から前記頁識別情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した頁識別情報に基づき、前記文書管理手段から該紙文書の印刷元電子文書の識別情報および該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報を取得する取得手段と、前記紙文書の複写操作により生成される紙文書の識別情報を生成する識別情報生成手段と、前記取得手段で取得した前記印刷元電子文書の識別情報に対応する印刷元電子文書と前記取得手段で取得した印刷設定情報に基づき、前記抽出手段で抽出した頁識別情報に対応し、前記識別情報生成手段で生成された識別情報に対応する頁識別情報が埋め込まれた印刷情報を生成する印刷情報生成手段と、前記印刷情報生成手段で生成された印刷情報に基づき紙文書を印刷する印刷手段と、前記印刷手段で印刷された紙文書を前記識別情報生成手段で生成された識別情報に対応する頁識別情報に対応付けて該紙文書の印刷元電子文書の識別情報と該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報を前記文書管理手段に登録する登録手段とを具備するように構成される。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記印刷情報生成手段は、該印刷情報生成手段により生成された印刷情報に基づく印刷に前記印刷手段が対応していない場合は、前記取得手段で取得した印刷設定情報を再設定する再設定手段を具備するように構成される。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記再設定手段は、前記取得手段で取得した印刷設定情報の再設定入力要求を行う再設定入力要求手段を具備し、前記再設定入力要求手段による再設定入力要求に応答する再設定入力に基づき前記印刷設定情報を再設定するように構成される。
また、請求項4の発明は、請求項2の発明において、前記再設定手段は、前記印刷手段から該印刷装置が対応可能な印刷設定情報を取得し、該取得した印刷設定情報に基づき前記印刷設定情報を再設定するように構成される。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記再設定手段は、前記印刷手段から該印刷装置が対応可能な印刷設定情報を取得し、該取得した印刷設定情報に基づき前記印刷設定情報の一部を再設定するように構成される。
また、請求項6の発明は、請求項2の発明において、前記再設定手段は、前記文書管理手段から前記印刷元電子文書の印刷に用いた印刷設定情報の使用履歴を取得し、該取得した使用履歴にも基づき前記印刷設定情報を再設定するように構成される。
また、請求項7の発明の文書管理システムは、文書を該文書を識別する文書識別情報に対応付けて管理するとともに、前記文書が紙文書である場合は、該紙文書に埋め込まれた該頁識別情報に対応付けて該紙文書の印刷元電子文書の識別情報と該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報とを管理する文書管理装置と、文書を操作する文書操作装置とを具備し、前記文書操作装置は、前記紙文書の複写操作に際して該紙文書から前記頁識別情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出した頁識別情報に基づき、前記文書管理装置から該紙文書の印刷元電子文書の識別情報および該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報を取得する取得手段と、前記紙文書の複写操作により生成される紙文書の識別情報を生成する識別情報生成手段と、前記取得手段で取得した前記印刷元電子文書の識別情報に対応する印刷元電子文書と前記取得手段で取得した印刷設定情報に基づき、前記抽出手段で抽出した頁識別情報に対応し、前記識別情報生成手段で生成された識別情報に対応する頁識別情報が埋め込まれた印刷情報を生成する印刷情報生成手段と、前記印刷情報生成手段で生成された印刷情報に基づき紙文書を印刷する印刷手段と、前記印刷手段で印刷された紙文書を前記識別情報生成手段で生成された識別情報に対応する頁識別情報に対応付けて該紙文書の印刷元電子文書の識別情報と該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報を前記文書管理装置に登録する登録手段とを具備するように構成される。
また、請求項8の発明の文書管理プログラムは、コンピュータを、紙文書の複写操作に際して該紙文書から頁識別情報を抽出する抽出手段、前記抽出手段により抽出した頁識別情報に基づき、文書を該文書を識別する文書識別情報に対応付けて管理するとともに、前記文書が紙文書である場合は、該紙文書に埋め込まれた該頁識別情報に対応付けて該紙文書の印刷元電子文書の識別情報と該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報とを管理する文書管理装置から該紙文書の印刷元電子文書の識別情報および該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報を取得する取得手段、前記紙文書の複写操作により生成される紙文書の識別情報を生成する識別情報生成手段、前記取得手段で取得した前記印刷元電子文書の識別情報に対応する印刷元電子文書と前記取得手段で取得した印刷設定情報に基づき、前記抽出手段で抽出した頁識別情報に対応し、前記識別情報生成手段で生成された識別情報に対応する頁識別情報が埋め込まれた印刷情報を生成する印刷情報生成手段、前記印刷情報生成手段で生成された印刷情報に基づき紙文書を印刷する印刷手段、前記印刷手段で印刷された紙文書を前記識別情報生成手段で生成された識別情報に対応する頁識別情報に対応付けて該紙文書の印刷元電子文書の識別情報と該紙文書の印刷に用いた印刷設定情報を前記文書管理装置に登録する登録手段として機能させるように構成される。
請求項1の発明によれば、複写指示された文書が印刷時に適用された印刷パラメータに基づいて印刷されるという効果を奏する。
請求項2の発明によれば、印刷する文書管理装置に対応できない印刷パラメータが存在しても印刷が行われるという効果を奏する。
請求項3の発明によれば、設定される印刷パラメータを受け付けて印刷が行われるという効果を奏する。
請求項4の発明によれば、適用可能な印刷パラメータの情報に基づいて印刷パラメータが適用され印刷されるという効果を奏する。
請求項5の発明によれば、適用可能な印刷パラメータの一部が設定されて印刷されるという効果を奏する。
請求項6の発明によれば、複写指示された文書が印刷された印刷パラメータの使用履歴に基づいて印刷パラメータが設定されるという効果を奏する。
請求項7の発明によれば、複写指示された文書が印刷時に適用された印刷パラメータに基づいて印刷されるという効果を奏する。
請求項8の発明によれば、複写指示された文書が印刷時に適用された印刷パラメータに基づいて印刷されるという効果を奏する。
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明に係わる画像処理システム60について図1を参照して説明を行う。
図1は、画像処理システム60について示した図である。
図1に示すように、画像処理システム60は、複数の画像処理装置10と文書管理サーバ20とクライアント30とが通信回線40で接続されて構成される。
そして、画像処理装置10には、親展印刷受付時にユーザ認証が行われる認証端末50が接続されたものもある。
画像処理装置10は、文書管理サーバ20に記憶される電子文書を印刷することができ、印刷する際には出力する用紙に、用紙を識別する識別情報であって、その用紙で構成される紙文書の何枚目に出力される用紙であるかが明らかになるページIDを付与する。
また、画像処理装置10は、用紙の複写も行うことができ、ページIDが付与された用紙を複写する指示を受け付けると、用紙のページIDを読み取って、その用紙の印刷元の電子文書を文書管理サーバ20から受信し、新しいページIDを用紙に付与して印刷することで複写処理を行う。
文書管理サーバ20は、メタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23を備える。
メタデータ記憶部21は、画像処理装置10より出力される用紙や印刷される電子文書のメタデータが記録される各種テーブルを記憶する。
電子文書記憶部22は、クライアント30で作成された電子文書を記憶する。 電子文書記憶部22に記憶された電子文書のメタデータは、電子文書の識別情報である文書IDが文書ID生成部23で生成されてメタデータ記憶部21に記憶される。
文書ID生成部23は、電子文書の識別情報である文書IDを生成する。
また、クライアント30は、パーソナルコンピュータで構成され、文書作成アプリケーションを備え、その文書作成アプリケーションで作成した電子文書を文書管理サーバ20の電子文書記憶部22に記憶する。
また、ユーザは、クライアント30から操作することによって、電子文書記憶部22に記憶される電子文書をユーザ所望の印刷パラメータ(解像度、N−up、両面印刷など)によってその印刷パラメータに対応できる画像処理装置10で印刷させることができる。
次に、画像処理装置10の構成について図2を参照して説明する。
図2は、画像処理装置10の構成を示したブロック図である。
図2に示すように、画像処理装置10は、制御部11、通信I/F部12、操作/表示部13、画像読取部14、ページID抽出部15、記憶部16、ページID生成部17、画像生成部18、印刷実行部19を備える。
制御部11は、画像処理装置10の統括的な制御を行う。
通信I/F部12は、通信回線40と接続され、文書管理サーバ20と情報の授受を行う。
操作/表示部13は、液晶のタッチパネルディスプレイで構成され、ユーザとのインタフェースの機能を司る。
画像読取部14は、配置された用紙をスキャニングして、画像を電子データとして読み取る機能を司る。 また、画像読取部14は、複数枚の用紙を順次読み取る機能も備えている。
ページID抽出部15は、画像読取部14で読み取られた画像から、配置された用紙のページIDを抽出する機能を司る。
記憶部16は、記憶装置で構成され、画像処理装置10を動作させるファームウェアを記憶し、また、通信回線40より受信した電子文書を印刷待ちの為に一時記憶するキューの機能を司る。
ページID生成部17は、画像処理装置10より出力される用紙に付与される識別番号であって、その用紙によって構成される紙文書の何枚目に出力された用紙であるかが明らかになるページIDを生成する機能を司る。
画像生成部18は、印刷実行部19で印刷される画像を生成する。 ここで生成される画像には、ページID生成部17で生成されたページIDが印刷される電子文書の画像に合成される。 ページIDを電子文書の画像に合成する処理は、画像の所定の位置に、ページIDを示す2次元バーコードを合成してもよいし、また、ページIDを示す地紋を電子文書の画像に合成してもよい。
印刷実行部19は、電子文書が含まれた画像を用紙に印刷する機能を司る。
また、文書管理サーバ20は、メタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23を備える。
図1、図2を参照して説明した画像処理システム60では、クライアント30内の文書作成アプリケーションによって新しい電子文書が作成されると、作成された電子文書は文書管理サーバ20内の電子文書記憶部22に記憶される。 そして、電子文書記憶部22に記憶される電子文書のメタデータは、文書ID生成部23で生成された文書IDに対応してメタデータ記憶部21に記憶される。
そして、画像処理装置10より出力される用紙には、用紙の識別情報であって出力される紙文書の何枚目かの情報が示されるページIDが印刷されている。
この画像処理装置10から出力された用紙が画像処理装置10で複写されるときには、用紙のページIDがページID抽出部15によって読み取られ、そのページIDの用紙に印刷された電子文書を文書管理サーバ20から受信して用紙に印刷することで複写処理が行われる。
ユーザは、クライアント30を操作して、文書管理サーバ20に記憶される電子文書を、ユーザ所望の印刷パラメータを適用して、画像処理装置10より印刷させることができる。 そのように所望の印刷パラメータによって印刷された用紙が画像処理装置10で複写されるときの処理を以下の実施例によって説明する。
実施例1では、複写指示後に、画像処理装置の操作/表示部13に印刷パラメータ設定画面が表示されて、複写出力される用紙にユーザ所望の印刷パラメータが適用される。
また、実施例2では、複写指示される用紙に適用された印刷パラメータが取得され、適用可能な印刷パラメータだけが画像処理装置10で自動設定されて複写出力される。
また、実施例3では、複写指示される用紙に適用された印刷パラメータが取得され、画像処理装置10で、適用可能な印刷パラメータは自動的に適用され、その他の印刷パラメータの設定については、ユーザに印刷パラメータ設定画面が表示される。
また、実施例4では、複写指示される用紙に適用された印刷パラメータが取得され、そして過去の各画像処理装置10が行った印刷の印刷パラメータに基づいて、複写可能な画像処理装置10が選択されてユーザに表示される。
また、実施例5では、複写指示される用紙に適用された印刷パラメータが取得され、そして予め管理される各画像処理装置10の機能の情報に基づいて、複写可能な画像処理装置10が選択されてユーザに表示される。
以下、実施例1乃至5について説明する。
尚、印刷される用紙へのページIDの付与は、電子文書の画像にページIDが合成された画像が生成されてそれが印刷されることで行われるように説明したが、印刷される画像にページIDが合成されるのではなく、印刷される用紙に識別情報を含んだタグ等が付けられることで行われてもよい。 尚、そのように用紙にタグ等が付けられた場合には、ページID抽出部15は、画像読取部14で読み取った画像よりページIDを抽出するのではなく、画像読取部14に配置された用紙に付けられたタグ等の識別情報を抽出する。
ページIDの付与は、画像処理装置10から出力される用紙にページIDが付与されて、そして、複写時に、画像処理装置10においてその用紙のページIDが抽出できる構成であれば、特に上記の構成に限定するものではない。
本実施例は、図1、図2を参照して説明した画像処理システム60により構成される。
まず、文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルについて図3を参照して説明する。
図3は、文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルを示す表である。
図3(a)に示すように、フィールドが「ページID」、「文書ID」であるテーブルと、図3(b)に示すように、フィールドが「文書ID」、「親文書ID」、「生成時刻」、「保存場所」であるテーブルとがメタデータ記憶部21に記憶される。
「ページID」のフィールドには、画像処理装置10より出力される用紙を識別し、その用紙で構成される紙文書の何枚目に出力されたかの情報であるページIDが記録される。 例えば、図3(a)に示すように、文書IDが「YYYY」の紙文書が出力されたときには、出力された3枚の用紙にそれぞれページIDが付与され、それぞれのページIDは、出力された紙文書「YYYY」の何枚目に出力された用紙であるかが明らかになるように採番される。紙文書「YYYY」の1枚目に出力された用紙は「2c6d3e5-1」、2枚目に出力された用紙は「2f37d41-2」、3枚目に出力された用紙は「732b659-3」と、ハイフンの後に出力された用紙の順番を示す番号が示される。 この各用紙に対応するページIDの内容によって、ページIDが付された用紙が出力された紙文書中の何枚目に出力された用紙であるかが判明される。
また、図3(a)と図3(b)に示す「文書ID」のフィールドには、電子文書記憶部22に記憶された電子文書や画像処理装置10より出力される紙文書を、識別する識別番号である文書IDが記録される。 例えば、文書管理サーバ20の電子文書記憶部22に記憶される電子文書が画像処理装置10より出力されたときには、出力された用紙10枚にはそれぞれページIDが付与され、そして出力された10枚の用紙からなる紙文書全体に1つの文書IDが付与される。
図3(b)に示すテーブルの「親文書ID」のフィールドには、どの文書を元にして「文書ID」の文書が生成されたかが示される。 例えば、図3(a)に示す3枚の用紙「2c6d3e5-1」、「2f37d41-2」、「732b659-3」からなる文書「YYYY」は、文書IDが「XXXX」である文書に基づいて出力されたことが示される。
そして、図3(b)に示すテーブルの「生成時刻」のフィールドには、「文書ID」の文書が生成された時刻が記録される。
そして、図3(b)に示すテーブルの「保存場所」には、「文書ID」の紙文書の印刷元の電子文書が保存された場所、或いは「文書ID」で示される文書が電子文書の場合にはその電子文書が保存された場所が記録される。
このように、メタデータ記憶部21に、画像処理装置10より出力される紙文書のメタデータや、電子文書記憶部22に記憶される電子文書のメタデータが記憶される。
次に、画像処理装置10で複写が行われるときの処理について図4を参照して説明する。
図4は、画像処理装置10で行われる複写処理を示したフローチャートと印刷パラメータ設定画面の画面構成図である。
図4(a)に示すように、画像処理装置10の画像読取部14に用紙がセットされて、操作/表示部13より複写指示が行われると、操作/表示部13でユーザの複写指示要求が受け付けられ(ステップ401)、画像読取部14で用紙の画像の読み取りが行われる(ステップ402)。
読み取られた画像を基にして、ページID抽出部15でセットされた用紙のページIDが抽出される(ステップ403)。
制御部11は、抽出されたページIDを通信I/F部12より文書管理サーバ20に送り、そのページIDの用紙が出力されたときに生成された紙文書の文書IDを受信する(ステップ404)。 この文書IDを紙文書の印刷元文書の文書IDと呼ぶ。
印刷元文書の文書IDが受信されると、制御部11は、その文書IDを文書管理サーバ20に送って、その文書IDの紙文書が印刷されたときの印刷元の電子文書を要求する。
文書管理サーバ20は、要求された文書IDの紙文書の印刷元の電子文書を、メタデータ記憶部21に記憶されるテーブルの「保存場所」に記録された場所から取得して、画像処理装置10に送信する。
画像形成装置10では、通信I/F部12で文書管理サーバ20から送られた電子文書を受信する(ステップ405)。
ここで、制御部11は、操作/表示部13に印刷パラメータ設定画面を表示させる。
複写を所望するユーザは、操作/表示部13に表示された印刷パラメータ設定画面より、印刷される用紙に適用させる印刷パラメータの設定を行うことができる。
例えば、画像読取部14にセットした用紙が4−upで印刷されていた場合に、それと同じ用紙を複写によって得たいユーザは、操作/表示部13に表示された印刷パラメータ設定画面で4−upの印刷パラメータを設定することで、4−upの用紙を得ることができる。
尚、印刷パラメータ設定画面の例を図4(b)に示す。 図4(b)に示すように、印刷パラメータ設定画面では、複写指示されて出力される用紙に適用する印刷パラメータについて、色、解像度、N−upなどの印刷パラメータの設定が可能である。
操作/表示部13に印刷パラメータ設定画面が表示されると、制御部11は、文書管理サーバ20に新しい文書IDの問い合わせを行い、それを受信する(ステップ407)。
そして、ページID生成部17で、新しいページIDが生成される(ステップ408)。
操作/表示部13に表示された印刷パラメータ設定画面よりユーザ所望の印刷パラメータが入力されると(ステップ409)、入力された印刷パラメータに基づいて画像生成部18で画像が生成される(ステップ410)。 ここで生成される画像にはステップ408で生成された新しいページIDが合成されている。
制御部11は、新しいページIDと、ステップ407で文書管理サーバ20より受信した新しい文書IDとの組み合わせを、メタデータとして文書管理サーバ20に送信して、メタデータ記憶部21に記憶させる(ステップ411)。
そして、印刷実行部19では、画像生成部18で生成された画像が、ユーザ所望の印刷パラメータが適用されて印刷が行われ、複写処理が終了する(ステップ412)。
印刷された用紙には各々ページIDが付与されており、出力された用紙により構成される紙文書の文書IDはメタデータ記憶部21に記憶されている。
このように、画像処理装置10で、ページIDが付与された用紙の複写が要求されたときには、操作/表示部13に印刷パラメータ設定画面が表示されて、ユーザが所望の印刷パラメータの設定を行うことができる。 そして、複写処理として印刷出力される用紙には、ユーザ所望の印刷パラメータが設定されている。
尚、電子文書記憶部22に記憶されるテーブルの、「ページID」と「文書ID」とが記録されるテーブルに、印刷元の電子文書のページ数が記録される「項番号」のフィールドも更に記録されるように構成してもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23を具備するように構成されてもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23の機能を具備するような構成をとり、通信回線40で接続される画像処理装置10間で新たに記憶されたメタデータに関する情報を交換して、各画像処理装置10のメタデータ記憶部21に相当する構成部で情報の更新が行われるように構成してもよい。
本実施例は、図1、図2を参照して説明した画像処理システム60により構成される。
まず、文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルについて図5を参照して説明する。
図5は、文書管理サーバのメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルを示す表である。
図5(a)に示すように、フィールドが「ページID」、「文書ID」であるテーブルと、図5(b)に示すように、フィールドが「文書ID」、「親文書ID」、「生成時刻」、「保存場所」、「印刷パラメータ」であるテーブルとがメタデータ記憶部21に記憶される。
実施例1のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルとは異なり、「印刷パラメータ」のフィールドがテーブルに記憶される。 このフィールドは、文書IDで表される文書が画像処理装置10で印刷されたときに適用された印刷パラメータを示すものである。
印刷パラメータには、印刷指示されたページ数も記録される。
そして、実施例1のテーブルのフィールドと同じ名前のフィールドには同じ内容の情報が記憶される。
次に、画像処理装置10で複写が行われるときの処理について図6を参照して説明する。
図6は、画像処理装置10で行われる複写処理について示したフローチャートである。
図6に示すように、画像読取部14にセットされた用紙の複写が指示されると、操作/表示部13で複写要求を受け付け(ステップ601)、画像読取部14でセットされた用紙の画像読取が行われる(ステップ602)。
読み取られた画像を基に、セットされた用紙のページIDがページID抽出部15で抽出される(ステップ603)。
そして、抽出されたページIDは文書管理サーバ20に送信され、文書管理サーバ20からそのページIDの用紙が出力されて生成された紙文書の文書IDが画像処理装置10に送信される(ステップ604)。
紙文書の文書IDを受信した画像処理装置10では、その文書IDを文書管理サーバ20に送る。 文書IDを受信した文書管理サーバは、その文書IDの文書の印刷元の電子文書を「保存場所」フィールドに記録された場所より取得して、また、その文書IDの文書が印刷されたときの印刷パラメータを「印刷パラメータ」フィールドより取得して画像処理装置10に送信する。
画像処理装置10は、文書管理サーバ20から送られた電子文書と(ステップ605)、セットされた用紙で構成される紙文書が印刷されたときに適用された印刷パラメータとを受信する(ステップ606)。
ここで、制御部11は、自装置である画像処理装置10が、文書管理サーバ20から受信した印刷パラメータの全てに対応可能であるか否かを判断する(ステップ607)。 例えば、自装置であって制御部11を備える装置である画像処理装置10が両面印刷機能は有するがN−up印刷機能を有さないときに、受信した印刷パラメータが両面印刷、4−up印刷であった場合には、両面印刷には対応できるが4−up印刷には対応できないので、受信した印刷パラメータの全てには対応できないと判断される。
制御部11が判断した結果、受信した印刷パラメータの全てに対応できないと判断された場合には(ステップ607でNO)、制御部11は、自装置である画像処理装置10で対応可能な印刷パラメータだけを選択して(ステップ608)、対応可能な印刷パラメータを一時記憶する(ステップ609)。
そして、制御部11は、文書管理サーバ20に新しい文書IDの問い合わせを行い、それを受信する(ステップ610)。
また、ページID生成部17では、新しいページIDが生成される(ステップ611)。
画像生成部18では、制御部11がステップ609で一時記憶した印刷パラメータに基づいて印刷される画像が生成される(ステップ612)。 ここで生成される画像にはステップ611で生成された新しいページIDが合成されている。
制御部11は、新しいページIDと、ステップ610で受信した文書IDと、ステップ609で一時記憶した印刷パラメータであって印刷実行部19での印刷に適用される印刷パラメータとを文書管理サーバ20に送信して、メタデータ記憶部21の各テーブルにそれらの値を記憶させる(ステップ613)。
そして、印刷実行部19は、画像生成部18で生成された画像を、ステップ609で一時記憶した印刷パラメータを適用して印刷を行い、複写結果としての用紙を出力する(ステップ614)。
また、ステップ607で、受信した印刷パラメータが全て自装置で対応可能な場合には(ステップ607でYES)、それら全ての印刷パラメータを適用した印刷が画像処理装置10で行われる(ステップ610乃至614)。
このように、画像処理装置10は、ページIDが付与された用紙の複写要求を受け付けたときに、その用紙が過去に印刷されたときの印刷パラメータを取得して、その印刷パラメータから自装置内で適用できる印刷パラメータを自動的に適用して印刷することで複写処理を行う。
尚、メタデータ記憶部21に記憶されるテーブルの「印刷パラメータ」のフィールドに、印刷時に指定された部数の情報が記録されるように構成してもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23を具備するように構成されてもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23の機能を具備するような構成をとり、通信回線40で接続される画像処理装置10間で新たに記憶されたメタデータに関する情報を交換して、各画像処理装置10のメタデータ記憶部21に相当する構成部で情報の更新が行われるように構成してもよい。
本実施例は、図1、図2を参照して説明した画像処理システム60により構成される。
そして、文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21には、実施例2の図5を参照して説明したのと同じように、フィールドが「ページID」、「文書ID」であるテーブルと、フィールドが「文書ID」、「親文書ID」、「生成時刻」、「保存場所」、「印刷パラメータ」であるテーブルとが記憶され、特に、実施例1のテーブルとは異なり「印刷パラメータ」のフィールドを持つテーブルが記憶される。
実施例1のテーブルのフィールドと同じ名前のフィールドには同じ内容の情報が記憶される。
画像処理装置10で複写が行われるときの処理について図7(一部図6)を参照して説明する。
図7は、画像処理装置10で複写が行われるときの処理について示したフローチャートと追加印刷パラメータ設定画面の画面構成図である。
図7に示すフローチャートは、図6で示したフローチャートのステップ607でNOからステップ610に戻るまでのステップが記されており、それ以外のステップは図6で示したステップと内容は同じであるので重複する説明は省略する。
画像処理装置10が用紙の複写要求を受け付けてその用紙の印刷元である電子文書とその用紙が印刷された印刷パラメータとを文書管理サーバ20から受信すると、制御部11が、自装置で全ての印刷パラメータに対応可能であるか否かを判断する(図6のステップ607)。
全ての印刷パラメータに対応不可能であると判断された場合には(図6のステップ607でNO)、制御部11が、自装置である画像処理装置10で対応可能な印刷パラメータを選択し(ステップ701)、対応可能な印刷パラメータを複写処理に適用する印刷パラメータとして一時記憶する(ステップ702)。
制御部11は、自装置である画像処理装置10で、ステップ702で一時記憶した印刷パラメータ以外に適用できる印刷パラメータの機能があるか否かを調べる(ステップ703)。
例えば、文書管理サーバから受信した印刷パラメータが4−up印刷と両面印刷であって、自装置である画像処理装置10で実行できる印刷パラメータがN−up印刷と隠し印刷とヘッダー印刷とであった場合には、ステップ702で一時記憶される印刷パラメータは4−up印刷であり、そして、自装置である画像処理装置10は、更に隠し印刷とヘッダー印刷の機能を有しているので、一時記憶した印刷パラメータ以外の印刷パラメータを実行する機能があると判断される。
制御部11に一時記憶された印刷パラメータ以外の印刷パラメータを実行する機能があると判断された場合には(ステップ703でYES)、操作/表示部13に実行できる印刷パラメータを設定する追加印刷パラメータ設定画面が表示される。
ユーザは、追加印刷パラメータ設定画面より、所望の印刷パラメータを選択する。
尚、追加印刷パラメータ設定画面の例を図7(b)に示す。
制御部11は、追加印刷パラメータ設定画面からユーザによって選択された印刷パラメータを受け付けて一時記憶する(ステップ704)。
そして、画像処理装置10では、文書管理サーバ20から受信して対応可能な印刷パラメータと、追加印刷パラメータ設定画面で選択された印刷パラメータとが、制御部11に一時記憶され、それら一時記憶された印刷パラメータが全て適用されて画像が生成されて印刷が行われる。
また、文書管理サーバ20に送られるメタデータとしての印刷パラメータは、印刷に適用された全ての印刷パラメータが送られる。
尚、メタデータ記憶部21に記憶されるテーブルの「印刷パラメータ」のフィールドに、印刷時に指定された部数の情報が記録されるように構成してもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23を具備するように構成されてもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23の機能を具備するような構成をとり、通信回線40で接続される画像処理装置10間で新たに記憶されたメタデータに関する情報を交換して、各画像処理装置10のメタデータ記憶部21に相当する構成部で情報の更新が行われるように構成してもよい。
本実施例は、図1、図2を参照して説明した画像処理システム60により構成される。
まず、文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルについて図8を参照して説明する。
図8は、文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルを示す表である。
図8(a)に示すように、フィールドが「ページID」、「文書ID」であるテーブルと、図8(b)に示すように、フィールドが「文書ID」、「親文書ID」、「生成時刻」、「保存場所」、「印刷パラメータ」、「画像処理装置識別子」であるテーブルと、図8(c)に示すように、フィールドが「画像処理装置識別子」、「親展印刷対応」、「IPアドレス」、「設置場所」であるテーブルがメタデータ記憶部21に記憶される。
実施例2、3のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルとは異なり、「画像処理装置識別子」のフィールドがテーブルに記憶される。 このフィールドは、画像処理システム60に備えられる複数の画像処理装置10のそれぞれを識別する識別子を記憶するものである。
また、フィールドが「画像処理装置識別子」、「親展印刷対応」であるテーブルが記憶される。 この「親展印刷対応」のフィールドは、印刷を指示したユーザによるユーザ認証が認証端末50で行われて初めて印刷を実行する親展印刷に対応した画像処理装置であるか否かを示すものである。 図1に示すように、画像処理システム60において親展印刷に対応した画像処理装置10には認証端末50が接続されている。
実施例1、2、3のテーブルのフィールドと同じ名前のフィールドには同じ内容の情報が記憶される。
次に、画像処理装置10で複写が行われるときの処理について図9(一部図6)を参照して説明する。
図9は、画像処理装置10で行われる複写処理について示したフローチャートと画像処理装置選択画面の画面構成図である。
図9に示すフローチャートは、図6で示したフローチャートのステップ607でNOから一部ステップ610に戻るまでのステップが記されており、それ以外のステップは図6で示したステップと内容は同じであるので重複する説明は省略する。
画像処理装置10が用紙の複写要求を受け付けて、その用紙の印刷元の電子文書とその用紙が印刷されたときに適用された印刷パラメータとを文書管理サーバ20から受信すると、制御部11が、自装置で全ての印刷パラメータに対応可能であるか否かを判断する(図6のステップ607)。
全ての印刷パラメータに対応不可能であると判断された場合には(図6のステップ607でNO)、制御部11が、複写要求された用紙で構成される文書の文書IDを文書管理サーバ20に送信して、その文書が印刷された履歴を親文書ID、文書IDと辿っていきそれら辿られるレコードを要求する(ステップ901)。
レコードを受信すると、画像処理装置10は、そのレコードから印刷された画像処理装置10の識別子を抽出し、抽出した識別子の中で親展印刷に対応している画像処理装置10の識別子を文書管理サーバ20に問い合わせる(ステップ902)。
そして、画像処理装置10では、文書管理サーバ20より問い合わせの結果となる識別子等を受信し、操作/表示部13に受信した識別子の画像処理装置10を画像処理装置選択画面上に表示する(ステップ903)。
図9(b)に画像処理装置選択画面を示す。 図9(b)に示す画像処理装置選択画面で示される画像処理装置10は、複写指示された用紙が印刷されたときの印刷パラメータに全て対応できる画像処理装置10である。 そして、画像処理装置選択画面には、画像処理装置10の名前とIPアドレスと設置場所が表示される。
ユーザによってこの画像処理装置選択画面より所望の画像処理装置が選択されると(ステップ904でYES)(仮にステップ904で選択された画像処理装置10を画像処理装置A(10)として説明する。)、制御部11は、画像処理装置A(10)と通信回線40を介して接続可能であるかを、画像処理装置A(10)に信号を送信して確認する(ステップ905)。
接続可能であることが確認されると、制御部11は、操作/表示部13より入力されたユーザID、複写指示された用紙のページID、複写指示された用紙の文書ID、複写指示された用紙が印刷されたときの印刷パラメータ、印刷依頼元の画像処理装置となる自装置を識別する画像処理装置識別子、印刷依頼した日時の情報を、画像処理装置A(10)に送信して親展印刷を依頼する(ステップ906)。
親展印刷が依頼された画像処理装置A(10)で、備えられる認証端末50によるユーザ認証の後に、受信したページIDで表される用紙の印刷を、文書管理サーバ20から印刷元の電子文書を受信して、画像処理装置10から受信した印刷パラメータを適用して行う。 その際、新しい文書IDが文書管理サーバ20より取得され、さらに、新しいページIDが画像処理装置A(10)で生成されて、出力される用紙には新しいページIDが付与されている。 そして、この印刷された用紙に関するメタデータ(ページID、文書ID、印刷元文書ID、生成時刻、印刷パラメータ、画像処理装置A(10)の識別子)が、画像処理装置A(10)より文書管理サーバ20に送られて、メタデータ記憶部21のテーブルに記憶される。
また、ステップ904で、操作/表示部13に表示された画像処理装置選択画面より画像処理装置10がユーザから選択されない場合には(ステップ904でNO)、制御部11は、複写要求された用紙が印刷時に適用された印刷パラメータのうち画像処理装置10で対応可能な印刷パラメータだけを選択し(ステップ907)、対応可能な印刷パラメータを一時記憶する(ステップ908)。
そして、制御部11が対応可能な印刷パラメータを一時記憶した後(ステップ908)、画像処理装置10は、図6で示したステップ610の文書管理サーバ20へ新しい文書IDの問い合わせを行う処理を行い、そして、複写処理を行う(ステップ611乃至614)。
このように、文書管理サーバ20に記憶される過去の印刷が行われた印刷パラメータの履歴に基づいてユーザに画像処理装置選択画面が表示され、ユーザから選択された画像処理装置10で親展印刷が行われる。
尚、メタデータ記憶部21に記憶されるテーブルの「印刷パラメータ」のフィールドに、印刷時に指定された部数の情報が記録されるように構成してもよい。
尚、図9(b)で示した画像処理装置選択画面に、ステップ901で取得したレコードに基づく印刷に適用した印刷パラメータの履歴を、画像処理装置毎に表示するように構成してもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23を具備するように構成されてもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23の機能を具備するような構成をとり、通信回線40で接続される画像処理装置10間で新たに記憶されたメタデータに関する情報を交換して、各画像処理装置10のメタデータ記憶部21に相当する構成部で情報の更新が行われるように構成してもよい。
本実施例は、図1、図2を参照して説明した画像処理システム60により構成される。
まず、文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルについて図10を参照して説明する。
図10は、文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルについて示した表である。
図10(a)に示すように、フィールドが「ページID」、「文書ID」であるテーブルと、図10(b)に示すように、フィールドが「文書ID」、「親文書ID」、「生成時刻」、「保存場所」、「印刷パラメータ」、「画像処理装置識別子」であるテーブルと、図10(c)に示すように、フィールドが「画像処理装置識別子」、「画像処理装置機種」、「IPアドレス」、「対応印刷パラメータ」、「親展印刷対応」、「設置場所」であるテーブルがメタデータ記憶部21に記憶される。
実施例4のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルとは異なり、各画像形成装置10で対応可能な印刷パラメータが記述される「対応印刷パラメータ」のフィールドがテーブルに記憶される。
実施例1、2、3、4のテーブルのフィールドと同じ名前のフィールドには同じ内容の情報が記憶される。
次に、画像処理装置10で複写が行われるときの処理について図11(一部図6)を参照して説明する。
図11は、画像処理装置10で行われる複写処理について示したフローチャートと画像処理装置選択画面の画面構成図である。
図11に示すフローチャートは、図6で示したフローチャートのステップ607でNOから一部ステップ610に戻るまでのステップが記されており、それ以外のステップは図6で示したステップと内容は同じであるので説明は省略する。
画像処理装置10が用紙の複写要求を受け付けて、その用紙の印刷元の電子文書とその時に印刷された印刷パラメータとを文書管理サーバ20から受信すると、制御部11が、自装置で全ての印刷パラメータに対応可能であるか否かを判断する(図6のステップ607)。
そして、全ての印刷パラメータに対応不可能であると判断された場合には(図6のステップ607でNO)、制御部11により文書管理サーバ20のメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルに接続され、複写要求された用紙が印刷されたときに適用された印刷パラメータの全てに対応する画像処理装置10が検索される(ステップ1101)。
さらに、検索された画像処理装置10から親展印刷に対応する画像処理装置10が検索されて、検索された画像処理装置10の識別子、IP、アドレス、設置場所が制御部11に取得される(ステップ1102)。
画像処理装置10は、取得した画像処理装置10についての情報を、画像処理装置選択画面として操作/表示部13に表示する(ステップ1103)。
図11(b)に画像処理装置選択画面を示す。 図11(b)に示す画像処理装置選択画面には、印刷パラメータに全て対応した印刷が可能な画像処理装置10の名前とIPアドレスと設置場所が表示される。
この画像処理装置選択画面よりユーザ所望の画像処理装置が選択されると(ステップ1104でYES)(仮にステップ1104で選択された画像処理装置10を画像処理装置B(10)として説明する。)、制御部11は、画像処理装置B(10)に信号を送信して、画像処理装置B(10)と通信回線40を介して接続可能であるかを確認する(ステップ1105)。
接続可能であることが確認されると、制御部11は、操作/表示部13より入力されたユーザID、複写指示された用紙のページID、複写指示された用紙の文書ID、複写指示された用紙が印刷されたときの印刷パラメータ、印刷依頼元となる自装置を識別する画像処理装置識別子、印刷依頼した日時の情報を、画像処理装置B(10)に送信して親展印刷を依頼する(ステップ1106)。
親展印刷が依頼された画像処理装置B(10)では、備えられる認証端末50によるユーザ認証の後に、受信したページIDで表される用紙の印刷を、文書管理サーバ20から印刷元の電子文書を受信して、画像処理装置10から受信した印刷パラメータを適用して行う。 その際、新しい文書IDが文書管理サーバ20より取得され、さらに、新しいページIDが画像処理装置B(10)で生成されて、出力される用紙には新しいページIDが付与されている。 そして、この印刷された用紙に関するメタデータ(ページID、文書ID、印刷元文書ID、生成時刻、印刷パラメータ、画像処理装置B(10)の識別子)が、画像処理装置B(10)より文書管理サーバ20に送られて、メタデータ記憶部21のテーブルに記憶される。
また、ステップ1104で、画像処理装置選択画面より画像処理装置10がユーザから選択されない場合には(ステップ1104でNO)、制御部11は、複写要求された用紙が印刷時に適用された印刷パラメータのうち画像処理装置10で対応可能な印刷パラメータだけを選択し(ステップ1108)、対応可能な印刷パラメータを一時記憶する(ステップ1109)。
そして、制御部11が対応可能な印刷パラメータを一時記憶した後(ステップ1109)、画像処理装置10は、図6で示したステップ610の文書管理サーバ20へ新しい文書IDの問い合わせを行う処理を行い、そして、複写処理を行う(ステップ611乃至614)。
このように、文書管理サーバ20に記憶される、各画像処理装置で対応可能な印刷パラメータの情報に基づいて、複写要求された用紙に適用された印刷パラメータを全て適用可能な画像処理装置10が選択され、更に親展印刷できる画像処理装置10がユーザに表示される。
ユーザが表示された中から選択することで、選択された画像処理装置10で親展印刷が行われ、複写要求された用紙の複写処理が行われる。
尚、メタデータ記憶部21に記憶されるテーブルの「印刷パラメータ」のフィールドに、印刷時に指定された部数の情報が記録されるように構成してもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23を具備するように構成されてもよい。
尚、画像処理装置10が、文書管理サーバ20が有するメタデータ記憶部21、電子文書記憶部22、文書ID生成部23の機能を具備するような構成をとり、通信回線40で接続される画像処理装置10間で新たに記憶されたメタデータに関する情報を交換して、各画像処理装置10のメタデータ記憶部21に相当する構成部で情報の更新が行われるように構成してもよい。
この発明は、文書管理装置、文書管理システムおよび文書管理プログラムにおいて利用可能である。
画像処理システム60について示した図。
画像処理装置10の構成を示したブロック図。
メタデータ記憶部21に記憶されるテーブルを示す表。
画像処理装置10で行われる複写処理を示したフローチャートと印刷パラメータ設定画面の画面構成図。
実施例2と実施例3においてメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルを示す表。
実施例2において画像処理装置10で行われる複写処理を示すフローチャート。
実施例3において画像処理装置10で行われる複写処理を示すフローチャート。
実施例4においてメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルを示す表。
実施例4において画像処理装置10で行われる複写処理を示すフローチャートと画像処理装置選択画面の画面構成図。
実施例5においてメタデータ記憶部21に記憶されるテーブルを示した表。
実施例5において画像処理装置10で行われる複写処理を示すフローチャートと画像処理装置選択画面の画面構成図。
符号の説明
10 画像処理装置
11 制御部
12 通信I/F部
13 操作/表示部
14 画像読取部
15 ページID抽出部
16 記憶部
17 ページID生成部
18 画像生成部
19 印刷実行部
20 文書管理サーバ
21 メタデータ記憶部
22 電子文書記憶部
23 文書ID生成部
30 クライアント
40 通信回線
50 認証装置
60 画像処理システム