JP4292731B2 - 情報処理システムおよびサーバ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷処理に関わるデータをオフラインで入出力することができる機能を備えた情報処理システムおよび当該システムに使用されるサーバ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえばスキャナ装置などの画像入力装置、あるいはディジタル複写機やプリンタ装置などの画像出力装置において、メモリカードなどの着脱可能な記憶媒体を用いてオフラインでスキャナ機能やプリント機能などを作動させる装置が、たとえば特開平9−93376号に提案されている。
【0003】
この特開平9‐93376号に記載の方法によれば、たとえば記憶媒体が装置に装着された場合に、記憶媒体に記憶されているジョブの出力方法など)を記載したジョブ処理情報(本例ではプリント処理に関わる出力制御情報)を検索し、同じ記憶媒体内に格納されている画像データのうち、ジョブ処理情報に記述されたファイル名と同じファイル名のデータを読み出し、読み出した画像データに基づいてプリント出力するなど、オフラインでスキャナ機能やプリント機能などを作動させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9‐93376号に記載の方法は、ジョブ処理情報と画像データとをファイル名で関連付けて両者を同一の記憶媒体に格納しており、たとえばプリントパラメータとプリントデータは同じ記憶媒体に存在しなければならず、またそのパラメータでのみしかプリント出力することができない。
【0005】
このため、記憶媒体は、ジョブ処理情報を格納する分だけ、画像データを格納する領域が少なくなる。また、オフラインでジョブを実行させることはできても、装置が有する全ての機能のうちの一部の機能(本例では、記憶されたパラメータでのみプリント出力)しか作動させることができず、データの再利用ができないなど、多くの機能が無駄になっている。このように、特開平9‐93376号に記載の方法は、オフラインでジョブを実行させる利便性が犠牲になっている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、記憶媒体に格納するデータ量を多くすることなく、オフラインで印刷ジョブを実行させることができるシステムおよび該システムに使用されるサーバ装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、オフラインでも、装置が有する機能を無駄にすることなく作動させることができるシステムおよび該システムに使用される種々の装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る情報処理システムは、情報処理装置、ジョブ処理情報管理サーバ、ジョブ実行指示装置、およびサーバ装置を備えた情報処理システムであって、情報処理装置は、ジョブの実行処理時に必要となる処理パラメータを示すジョブ処理情報とジョブの予約要求とをサーバ装置に出力する。サーバ装置は、ジョブ処理情報とジョブの予約要求とを情報処理装置から受信して予約要求されたジョブに対応するジョブ情報を生成し、この生成したジョブ情報とジョブ処理情報管理サーバに格納されているジョブ処理情報とを対応付けるとともに、生成したジョブ情報を情報処理装置に出力する。情報処理装置は、サーバ装置から受け取ったジョブ情報を着脱可能な記憶媒体に記憶させる。ジョブ実行指示装置は、ジョブ情報が記憶された記憶媒体が装着されたとき、記憶媒体から読み出したジョブ情報をジョブの実行開始指示とともにサーバ装置に出力する。
【0009】
サーバ装置は、ジョブ実行指示装置からジョブ情報を示すジョブ識別子をジョブ情報に含めて情報処理装置に出力し、ジョブ実行指示装置からジョブ情報と印刷ジョブの実行開始指示とを受け取り、受け取ったジョブ情報に含まれているジョブ識別子を参照して、ジョブ情報に対応する印刷ジョブにおけるパラメータを受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報としてジョブ処理情報管理サーバから読み出し、この読み出したジョブ処理情報に基づいて印刷ジョブの実行をジョブ実行指示装置と接続されているプリンタ装置に指示する。プリンタ装置は、サーバ装置の指示に基づき、印刷処理におけるパラメータを用いて印刷ジョブを実行する。
【0010】
本発明に係る情報処理システムにおいて、サーバ装置は、ジョブ実行指示装置からジョブ情報を受け取け取ったとき、この受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報をジョブ実行指示装置に出力し、ジョブ実行指示装置は、サーバ装置から受け取ったジョブ処理情報の変更の有無を示す情報をサーバ装置に出力し、サーバ装置は、ジョブ処理情報の変更が有る旨を示す情報をジョブ実行指示装置から受け取ったときには、変更後のジョブ処理情報に基づいてジョブを実行させるようにしてもよい。
【0011】
【作用】
本発明において、サーバ装置は、ジョブ処理情報とジョブの予約要求とを受信すると、予約要求されたジョブに対応するジョブ情報を生成し、生成したジョブ情報を出力する。このとき、生成したジョブ情報とジョブ処理情報とを対応付けておく。この後サーバ装置は、ジョブの実行開始指示と着脱可能な記憶媒体から読み出されたジョブ情報とを受け取り、この受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報に基づいてジョブを実行させる。この結果、記憶媒体には、ジョブ処理情報そのものではなく、このジョブ処理情報に対応したジョブ情報を記憶させるだけでよくなる。
【0012】
また、サーバ装置が受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報をジョブ実行指示装置側で確認させ、ジョブ処理情報の変更の必要がある場合には、変更後のジョブ処理情報に基づいてジョブを実行させる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の情報処理システムの一例を示すブロック図である。情報処理システム1は、プリントデータなどのジョブデータを生成する装置の一例である情報処理装置10と、ジョブ処理情報を格納したジョブ処理情報管理サーバ20と、ジョブの実行指示を入力するためのジョブ実行指示装置30と、ジョブ処理の実行の中心機能をなすサーバ装置40とがネットワーク9により接続されている。本例では、情報処理装置10とジョブ処理情報管理サーバ20とがインターネット9aに接続され、ジョブ実行指示装置30とサーバ装置40とが構内ネットワークのようなイントラネット9b、あるいはSCSI規格やIEEE1394規格を利用したインターフェースによりローカル接続(LAN接続)されている。インターネット9aとイントラネット9bとは相互に接続されている。
【0015】
また、情報処理システム1をプリントシステムとして適用する場合には、このジョブ処理を実行する画像出力装置の一例であるプリンタ装置50をジョブ実行指示装置30やサーバ装置40に接続し、ジョブ実行指30側やサーバ装置40側で印刷出力を得ることができるようにする。
【0016】
情報処理装置10は、ジョブの実行処理時に必要となる種々の処理パラメータを示すジョブ処理情報を入力するジョブ処理情報入力部100と、ジョブ処理情報入力部により入力されたジョブ処理情報をサーバ装置40に出力するジョブ処理情報出力部110と、ジョブの予約要求をサーバ装置40に出力するジョブ予約要求部120とを備える。なお、ジョブ予約要求部120が、ジョブ処理情報出力部110の機能を兼ねるものであってもよい。また情報処理装置10は、ジョブ情報をサーバ装置40から受け取るジョブ情報受取部130と、ジョブ情報受取部130が受け取ったジョブ情報をジョブデータと対応付けて着脱可能な記憶媒体の一例であるメモリカード60に記憶させるジョブ情報記憶部140とを備える。この情報処理装置10は、たとえばノート型パソコンなどのモバイル型の情報機器であり、必要に応じてインターネット9aに接続することができるようになっている。
【0017】
ジョブ処理情報管理サーバ20は、ジョブ処理情報とジョブ情報とを対応付けて格納する。ジョブ処理情報管理サーバ20は、システムに予め用意されたジョブ処理情報だけを格納してもよいし、クライアントから新たなジョブ処理情報の指定入力がある都度、更新していってもよい。
【0018】
ジョブ実行指示装置30は、着脱可能な記憶媒体の一例であるメモリカード60に記憶されているジョブ情報を読み出すジョブ情報読出部300と、ジョブの実行開始指示およびジョブ情報読出部300により読み出されたジョブ情報をサーバ装置40に出力するジョブ実行開始指示部310とを備える。ジョブ実行指示装置30は、ジョブ情報読出部300により読み出されたジョブ情報に基づいてジョブの種類を取得し、この取得したジョブの種類に対応するサーバ装置40を検索する検索部320をさらに備えてもよい。この場合、ジョブ実行開始指示部310は、検索部320により検索されたサーバ装置40にジョブの実行開始指示を出力する。
【0019】
サーバ装置40は、ジョブの予約要求とジョブ処理情報とを情報処理装置10から受信して予約要求されたジョブに対応するジョブ情報を生成するジョブ情報生成部400と、ジョブ情報生成部400が生成したジョブ情報とジョブ処理情報管理サーバ30に格納されているジョブ処理情報とを対応付けるジョブ処理情報対応化部404と、ジョブ情報生成部400が生成したジョブ情報を情報処理装置10に出力するジョブ情報出力部410とを備える。またサーバ装置40は、ジョブ実行指示装置30からジョブ情報とジョブの実行開始指示とを受け取る実行開始指示受取部420と、実行開始指示受取部420が受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報をジョブ処理情報管理サーバ20から読み出し、この読み出したジョブ処理情報に基づいてジョブを実行させるジョブ実行処理部430とを備える。なお、サーバ装置40は、記憶部をさらに備え、ジョブ処理情報管理サーバ20の機能を兼ねる構成であってもよい。
【0020】
<第1実施形態>
図2は、上記構成の情報処理システム1をプリントシステムとして適用する場合における、システム内の各部の処理手順を示したフローチャートである。以下この態様を第1実施形態として説明する。なおこの場合、サーバ装置40は、プリントサーバ装置として機能する。
【0021】
画像データなど、プリント出力の対象となるジョブデータ(以下本実施形態ではプリントデータという)を情報処理装置10が取り込む(S100)。このプリントデータは、たとえば、情報処理装置10内にインストールされているワープロソフトや図形ソフトなどのアプリケーションプログラムにより生成されたものであってもよいし、あるいはスキャナ装置やデジタルカメラなどにより取り込まれたものであってもよい。
【0022】
情報処理装置10がプリントサーバ装置として機能するサーバ装置40にネットワーク9を介して接続されると、ジョブ(本実施形態ではプリント処理)の予約要求を送信するためのユーザインタフェース画面データ(たとえばHTMLファイル;Hypertext Markup Language )がサーバ装置40から情報処理装置10に送信され、情報処理装置10にその画面が表示される。クライアント(ユーザ)は、この表示画面上で、プリント部数、両面印字の種類、およびフィニッシャの種類など、本実施形態のジョブであるプリント処理における処理パラメータを示すジョブ処理情報を指定する(S102)。この際、予め用意されているジョブ処理情報メニューの中から何れかを選択するようにしてもよい。あるいは、インターネット9a上のジョブ処理情報管理サーバ20に存在するジョブ処理情報のURL(Uniform Resource Locators )を指示してもよい。なおジョブ処理情報は、プリント部数や両面印字の種類などに限らず、たとえば、背景画像、アルバムのようなレイアウト情報のページ内編集に関する情報、表紙や裏表紙、あるいはN−upプリントのようなページ間編集に関する情報を含んでいてもよい。
【0023】
情報処理装置10においては、ジョブ処理情報入力部100が、クライアントより指定されたジョブ処理情報を取り込む。ジョブ処理情報出力部110によるジョブ処理情報の取り込みが完了したら、ジョブ処理情報出力部110がジョブ処理情報および情報処理装置10自身の識別子(HOSTコード)をサーバ装置40に送信するとともに、ジョブ予約要求部120がジョブの予約要求をサーバ装置40に送信する(S104)。たとえば識別子や予約要求はXML(Extensible Markup Language)で記述され、このXML文書をHTTP(Hypertext Transfer Protocol )を用いて送信する。この場合、XML文書内にジョブ処理情報を格納したリンク先のアドレスを記述することで、実質的にジョブ処理情報を送信するようにしてもよい。
【0024】
次にサーバ装置40においては、ジョブ情報生成部400は、情報処理装置10からジョブ処理情報やジョブの予約要求を受信すると、たとえばジョブ識別子や有効期限などの情報を記載した、予約要求されたジョブに対応するジョブ情報を情報処理装置10の識別子と対応付けて生成する(S400)。またジョブ処理情報対応化部404は、ジョブ情報生成部400が生成したジョブ情報とジョブ処理情報管理サーバ30に格納されているジョブ処理情報とを対応付ける。ジョブ情報出力部410は、ジョブ情報生成部400が生成したジョブ情報を情報処理装置10に応答する(S402)。
【0025】
ジョブ処理情報対応化部404は、情報処理装置10の識別子と生成したジョブ情報とを対応付けるために、たとえば応答するジョブ情報にジョブ識別子を付与したり、対応関係を表す管理テーブルを用いる。なお、クライアントが、プリント部数、両面印字の種類、およびフィニッシャの種類など、プリント処理における処理パラメータを示すジョブ処理情報を、ジョブ実行指示装置30に予め記憶されているものの中から指定したときには、ジョブ情報とジョブ処理情報とを対応付けた管理テーブルにすればよい。一方、クライアントが、処理パラメータを示すジョブ処理情報を入力指定したときには、ジョブ処理情報対応化部404は、これらのジョブ処理情報を情報処理装置10の識別子およびジョブ情報とを対応付けて管理テーブルを生成するだけでなく、入力指定されたジョブ処理情報をジョブ処理情報管理サーバ20に格納(記憶)させる。
【0026】
次に情報処理装置10においては、ジョブ情報受取部130がサーバ装置40からジョブ情報を受信すると(S106)、ジョブ情報記憶部140は、ジョブ情報受取部130が受信したジョブ情報に情報処理装置10自身の識別子を含めて、コンパクトフラッシュメモリなどの着脱可能なメモリカード60に、この修正後の(自身の識別子を含めた)ジョブ情報を記憶させる(S108)。さらに、記録したジョブ情報を誤って削除しないように、ジョブ情報記憶部140は、ジョブ情報に読取専用権のみを付与する。なお、自身の識別子は、たとえば、認証局が発行した電子証明書を使用してもよい。たとえば、X.509形式の証明書であれば、ユーザ名、有効期限、所属、電子証明書の発行者などの情報や、改竄防止のための公開鍵、ベンダ固有の情報が記載されているので、XML文書の所定のタグの内容を電子証明書内にジョブ情報として記載することもできる。
【0027】
この後、クライアントは、ジョブ情報を記憶したメモリカード60を携帯し、たとえばコンビニエンスストア(コンビニ店)などまで移動し、このコンビニ店に設置されているジョブ実行指示装置30に、メモリカード60を装填する(S300)。
【0028】
次にジョブ実行指示装置30においては、ジョブ実行指示装置30にメモリカード60が装填されると、ジョブ(本実施形態ではプリント処理)の実行開始指示のための画面を表示する(S302)。クライアントがこの表示画面上でジョブの実行指示をすると、ジョブ情報読出部300は、メモリカード60に記憶されているジョブ情報を読み出し、ジョブ実行開始指示部310は、ジョブ情報読出部300により読み出されたジョブ情報とともにジョブの実行開始指示をサーバ装置40に送信する(S304)。
【0029】
次にサーバ装置40においては、実行開始指示受取部420がジョブ実行指示装置30からジョブの実行開始指示とジョブ情報とを受信すると(S404)、ジョブ実行処理部430は、実行開始指示受取部420が受け取ったジョブ情報に基づいて、たとえばジョブ情報内に記述された情報処理装置10の識別子とジョブ識別子とを参照して、あるいは管理テーブルを参照して、受信したジョブ情報に対応するジョブ処理情報をジョブ処理情報管理サーバ20から取得し(S406)、取得したジョブ処理情報を反映させて、たとえば自身(サーバ装置40)あるいはジョブ実行指示装置30と接続されているプリンタ装置50にプリント処理の実行開始指示を発し、ジョブ(本例ではプリント処理)を実行させる(S408)。なお、実行開始指示をプリンタ装置50に発したら、その旨を示す応答通知をジョブ実行指示装置30に送信する。
【0030】
なお、サーバ装置40は、ジョブ情報に対応するジョブの有効期限を示す期限情報をジョブ情報に含めて情報処理装置10に送信している場合には、ジョブ実行指示装置30からジョブ情報を受信したとき、この受信したジョブ情報に含まれている期限情報により表される有効期限以内であることを条件として、ジョブの実行開始指示を受け付ける、すなわち、受信したジョブ情報に対応するジョブ処理情報を取得したり、ジョブの実行開始指示を発するようにしてもよい。
【0031】
プリンタ装置50においては、サーバ装置40からプリント処理の実行開始指示を受信すると(S500)、ジョブ実行指示装置30を介してメモリカード60からプリントデータを読み出し(S502)、ジョブ展開部52により、図示しないプリンタエンジンで印字可能なビットマップ形式にプリントデータを展開処理し(S504)、展開したビットマップデータを図示しないメモリに書き込む(S506)。なお、サーバ装置40自身に接続されているプリンタ装置50がプリント処理する場合には、プリンタ装置50は、サーバ装置40を介してプリントデータを受信する。次にプリント制御部54は、プリンタエンジンを制御して、ジョブ展開部52により作成されメモリに書き込まれたビットマップデータを読み出して(S508)、プリント用紙に印刷出力する(S509)。
【0032】
なお、サーバ装置40は、ジョブ処理情報を管理サーバ20から取得したとき(S406)、プリント処理の実行開始指示を発する前に、ジョブ処理情報をジョブ実行指示装置30に応答してもよい。この場合、クライアントは、ジョブ実行指示装置30上の表示画面上に表示されたジョブ処理情報を確認し、そのままの条件でOKであればその旨をジョブ実行指示装置30を介してサーバ装置40に通知する。サーバ装置40は、この確認通知を受けたことを条件として、取得したジョブ処理情報を反映させてプリント処理の実行開始指示を発する。一方、ジョブ処理情報を変更したい場合には、クライアントは、ジョブ実行指示装置30を介してサーバ装置40にアクセスし、ステップS102と同様にしてジョブ処理情報を指定し直し、ジョブ処理情報の変更がある旨を示す変更通知を発する。サーバ装置40は、変更通知を受信すると、変更後のジョブ処理情報を反映させてプリント処理の実行開始指示を発する。
【0033】
また、サーバ装置40は、プリント処理が終了した後に、クライアントから印刷結果の確認通知を受け付けるようにしてもよい。この場合において印刷結果が不十分な場合には、クライアントは、ジョブ実行指示装置30を介してサーバ装置40にアクセスし、ステップS102と同様にしてジョブ処理情報を指定し直すことで、再プリントを得るようにしてもよい。
【0034】
このように、サーバ装置40がプリント処理の実行開始指示を発する前あるいはプリント後に、ジョブ処理情報を変更できるようにすれば、記憶媒体に格納されているデータを再利用しつつ、装置が有する機能を無駄にすることなくジョブを実行させることができる。
【0035】
図3は、ジョブの予約要求時(S102)に表示されるユーザインタフェース画面の一例である。ラジオボタン12でジョブ処理情報のURLを指示するかジョブ処理情報を入力指定するかを指示入力する。それぞれには、必要なパラメータを指定するためのGUI部品として、URL記入欄14aとURLの参照欄14b、および両面16a、ステープル16b、印刷部数16cの各クリック部と、部数の数字入力欄16dがある。またたとえば、プリントデータの参照パス17aにより、プリントデータのパス名とファイル名を指定することができる。たとえば、コンパクトフラッシュメモリに格納されているデジタルカメラのデータを指定することができる。なお、参照欄17bをクリックすると、装置に記憶されているパス名とファイル名を参照して指定することができる。
【0036】
図4は、上記第1実施形態におけるジョブの予約要求時(S104)とその応答時(S402)において使用されるXML文書の一例である。ジョブの予約要求を示すXML文書は、図4(A)に示すように、HTTPのPOSTメソッドで送信する。HTTPヘッダ部には、情報処理装置10の識別子(HOSTコード)が記述されている。XML文書の本文において、Create‐Jobタグは、命令の種類を示す。requestタグは、Create‐Jobを要求することを、operationタグは蓄積ジョブ作成命令を示すCreate‐offlineJob命令であることを、operation−attributeタグは命令固有の属性であることを、job‐tempalteタグはジョブ処理方法の種類を、dataタグはプリントデータであることを、それぞれ示す。本例では、job‐tempalteタグ内に、ジョブ処理情報を記述したXML文書へのURLが記述されており、ジョブ処理情報の実体は、URLで示されたリンク先のファイルに記述されている。
【0037】
一方、図4(B)に示すように、ジョブの予約要求に対する応答を示すXML文書においては、HTTPのヘッダ部(図では200OK)がPOSTメソッドの実行が成功をしたことを示す。また、responseタグがジョブ情報を示し、この内、statusタグがCreate‐Job命令が成功したことを、job‐idタグが生成されたジョブ識別子を、expiresタグがジョブの有効期限を、それぞれ示す。
【0038】
図5は、図4(A)におけるjob‐tempalteタグ内に記述されたURLに対応するジョブ処理情報の中身(実体)を記述したXML文書の一例を示す。copiesタグは印刷部数を、sidesタグは片面印刷および両面印刷の区別を、finishinsタグはフィニッシャの種類を、それぞれ示す。
【0039】
図6は、上記第1実施形態におけるジョブ実行指示時(S304)とその応答時(S406)において使用されるXML文書の一例である。ジョブ実行指示を示すXML文書においては、図6(A)に示すように、job‐idタグで示されるジョブのジョブ実行開始を指示することを示している。応答を示すXML文書は、図6(B)に示すように、HTTPのヘッダ部(図では200OK)がジョブ実行開始指示が成功したことを示す。
【0040】
以上説明したように、上記第1実施形態によれば、ジョブ処理情報そのものをメモリカード60に格納するのではなく、ジョブ処理情報に対応したジョブ情報をメモリカード60に格納する。ジョブ処理情報は、プリント処理のための種々のパラメータを示すものであり、その情報量は通常、ジョブ情報よりも多くなる。このため、本第1実施形態によれば、格納するデータ量をジョブデータ分よりさほど多くすることなく、オフラインでジョブ(プリント処理)を実行させることができるようになる。
【0041】
また、ジョブ実行時には、サーバ装置40がジョブ処理情報管理サーバ20にアクセスして実行処理に必要なジョブ処理情報を取得しなければならないが、その際の通信量はさほど増えないので、実行処理はスムーズになされる。また、ジョブ処理情報を格納するためのジョブ処理情報管理サーバが必要ではあるが、サーバ装置40自身にはジョブ処理情報を格納していないので、サーバ装置の使用メモリ量が増えることもない。
【0042】
また、ジョブ処理情報を指定するに際して、予め用意されているジョブ処理情報メニューの中から何れかを選択するようにすれば(S102参照)、利用シーンに応じて好みのジョブ処理情報を指定することができ、利便性が向上する。
【0043】
また、上記第1実施形態では、サーバ装置40に接続されているジョブ実行指示装置30を介してジョブ実行指示をするので、特開平9‐93376号の手法と同様に、オフライン処理の利便性を犠牲にすることがなく、たとえばプリント場所に制限がない。
【0044】
以下、請求項に係る発明とは関連がない参考例ではあるが、第2〜第4実施形態について説明する。
<第2実施形態:参考例>
図7は、図1に示した情報処理システム1を、コンテンツ配信システムとして適用する場合における、システム内の各部の処理手順を示したフローチャートである。以下この態様を第2実施形態として説明する。なおこの場合、サーバ装置40は、配信用のコンテンツを格納したデータベースサーバ(コンテンツサーバ)42、アカウント処理や課金処理をするアカウントサーバ44、およびクライアントからの配信要求を受けたときデータベースサーバ42からデータを読み出して配信する配信サーバ46を備える。配信サーバ46は、第1実施形態のサーバ装置40と同様の構成をしている。アカウントサーバ44には、ユーザ名や、それに関連付けられている課金情報が登録されている。
【0045】
サーバ装置40が配信するコンテンツは、たとえばゲームソフトなどのプログラムデータ、音楽データ、画像データ、あるいは雑誌記事などである。以下、サーバ装置40が音楽データを配信する音楽データ配信サーバ装置として機能する場合について説明する。
【0046】
情報処理装置10が音楽データ配信サーバ装置として機能するサーバ装置40(詳しくは配信サーバ46)にネットワーク9を介して接続されると、ジョブ(本実施形態では音楽データの配信処理)の予約要求を送信するためのユーザインタフェース画面データが配信サーバ46から情報処理装置10に送信され、情報処理装置10にその画面が表示される。クライアントは、この予約要求のための表示画面上で、音質の程度や取得する音楽データの書式など、本実施形態のジョブであるデータ配信処理における処理パラメータを示すジョブ処理情報を指定する(S122)。この際、第1実施形態と同様に、予め用意されているジョブ処理情報メニューの中から何れかを選択するようにしてもよい。あるいは、インターネット9a上のジョブ処理情報管理サーバ20に存在するジョブ処理情報のURLを指示してもよい。
【0047】
ジョブ処理情報の指定が完了したら、クライアントは、情報処理装置10から配信サーバ46に、自身の識別子(HOSTコード)を送信するとともにジョブの予約要求をXML文書などで送信する(S124)。
【0048】
配信サーバ46は、情報処理装置10からジョブの予約要求を受信すると、ユーザのアカウントを確認する(S420)。アカウント確認は、予約要求のXML文書内の予め定められたタグに記載されているユーザ名のアカウントをアカウントサーバ44に問い合わせることで行なう。あるいは、クライアントのアカウントを確認するために、HTTPを暗号化して送信するSSLやTLSのようなセキュア通信方式の確立工程で得られる電子証明書を使用してもよい。このセキュア通信方式の場合、クライアントから電子証明書やパスワードのようなアカウント情報が送信されてくるので、受信したアカウント情報をアカウントサーバ44で確認する。
【0049】
配信サーバ46は、アカウントの確認がOKであれば、たとえばジョブ識別子や有効期限などの情報を記載したジョブ情報を情報処理装置10の識別子と対応付けて作成し(S424)、生成したジョブ情報を情報処理装置10に応答する(S426)。第1実施形態と同様、情報処理装置10の識別子と生成したジョブ情報とを対応付けるためのたとえば管理テーブルは、配信サーバ46内で管理する。
【0050】
情報処理装置10は、配信サーバ46からジョブ情報を受信すると(S126)、受信したジョブ情報に自身の識別子を含めて、コンパクトフラッシュメモリなどのメモリカード60に、この修正後の(識別子を含めた)ジョブ情報を記録する(S128)。この際、第1実施形態と同様、認証局が発行した電子証明書を識別子として使用してもよいし、ジョブ情報には読取専用権のみを付与してもよい。
【0051】
この後、クライアントはジョブ情報を記録したメモリカード60を携帯し、たとえばコンビニ店などまで移動し、このコンビニ店に設置されているジョブ実行指示装置30に、メモリカード60を装填する(S320)。
【0052】
ジョブ実行指示装置30にメモリカード60が装填されると、ジョブ実行指示装置30は、ジョブ(本実施形態では音楽データの配信処理)の実行開始指示のための画面を表示する(S322)。クライアントがこの表示画面上でジョブの実行指示をすると、ジョブ実行指示装置30は、メモリカード60に蓄積されているジョブ情報を読み出して配信サーバ46に送信する(S324)。
【0053】
配信サーバ46は、ジョブ実行指示装置30からジョブ情報を受信すると(S434)、ジョブ情報内に記述された情報処理装置10の識別子とジョブ識別子とに対応するジョブ処理情報を管理テーブルを参照してジョブ処理情報管理サーバ20から取得し(S436)、取得したジョブ処理情報を反映させることで、クライアントから指定されたジョブ処理方法に従って、送信すべき音楽データをデータベースサーバ42に準備させる(S438)。準備完了後、配信サーバ46は、データベースサーバ42から音楽データを読み出し、ジョブ実行指示装置30に音楽データをジョブデータとして送信する(S440)。なお、データベースサーバ42に音楽データを準備させたら、その旨を示す応答通知をジョブ実行指示装置30に送信する。
【0054】
ジョブ実行指示装置30は、配信サーバ46から音楽データを受信し、受信した音楽データをメモリカード60の指定された格納先に記憶させる(S328)。クライアントは、メモリカード60へのデータ蓄積が完了したことを確認すると、その旨をジョブ実行指示装置30に入力する。するとジョブ実行指示装置30は、アカウントサーバ44にその旨を示すデータ蓄積完了通知を送信する(S330)。
【0055】
アカウントサーバ44は、データ蓄積完了通知をジョブ実行指示装置30から受信すると、音楽データの配信サービスに対する課金処理をし(S442)、課金処理が完了した後、クライアント側に配信した音楽データをユーザが実際に使用できるようにするために、たとえば音楽データを利用するためのアクセスキーをジョブ実行指示装置30に送信する(S444)。ジョブ実行指示装置30は、アカウントサーバ44からアクセスキーを受信し、受信したアクセスキーをメモリカード60に記憶させる(S332)。
【0056】
これら一連の処理によって、ジョブデータとしての音楽データとアクセスキーをメモリカード60に記憶した後、クライアントは、そのメモリカード60を情報処理装置10に装填し、認証コード入力する。すると、情報処理装置10は、メモリカード60からアクセスキーを読み出して、メモリカード60に記憶されている音楽データの解除処理をする。これにより、音楽再生が情報処理装置10上で可能になる。
【0057】
なお、第1実施形態と同様に、サーバ装置40は、ジョブ処理情報をジョブ処理情報管理サーバ20から取得したとき(S436)、送信すべき音楽データをデータベースサーバ42に準備させる前、あるいは音楽再生後に、ジョブ処理情報の変更を受け付けるようにしてもよい。これにより、装置が有する機能を無駄にすることなくジョブ(音楽再生)を実行させることができる。
【0058】
図8は、音楽データコンテンツ配信の予約要求時(S122)に表示されるユーザインタフェース画面の一例である。図3と同様に、ラジオボタンでジョブ処理情報のURLを指示するかジョブ処理情報指定するかを指定し、それぞれに必要なパラメータを指定するGUI部品として、URL記入欄14aとURLの参照パス14b、および音質指定のためのクリック部18aおよび書式指定のためのクリック部18bがある。またたとえば、データの格納先19aにより、サーバ装置40から配意されててきた音楽データの格納先を指示することができる。また参照欄19bをクリックすると、装置に記憶されている格納先名を参照して指定することができる。
【0059】
図9は、上記第2実施形態におけるジョブの予約要求時(S124)とその応答時(S426)において使用されるXML文書の一例である。ジョブの予約要求を示すXML文書は、図9(A)に示すように、HTTPのPOSTメソッドで送信する。HTTPヘッダ部には、情報処理装置10の識別子(HOSTコード)が記述されている。XML文書の本文において、たとえばdocument‐formatタグは音楽データの方式(本例ではMP3などmpeg方式の音楽レイアーを使う)を、copiesタグは取得する音楽データの個数を、qualiyタグは音質のレベルを示している。また、requesting−user‐nameタグは、ユーザ名のアカウントを示す。応答を示すXML文書は、図4(B)の説明と同様である。
【0060】
図10は、図9(A)におけるjob‐tempalteタグ内に記述されたURLに対応するジョブ処理情報の中身を記述したXML文書の一例を示す。sound−qualityタグは音質を、document−formatタグは音楽片面印刷および両面印刷の区別を、finishinsタグはフィニッシャの種類を、それぞれ示す。
【0061】
図11は、上記第2実施形態におけるジョブ実行指示時(S324)とその応答時(S438)において使用されるXML文書の一例である。ジョブ実行指示を示すXML文書においては、図11(A)に示すように、job‐idタグで示されるジョブのジョブ実行開始を指示することを示している。応答を示すXML文書は、図11(B)に示すように、HTTPのヘッダ部(図では200OK)がジョブ実行開始指示が成功したことを示し、本文のdataタグが配信される音楽データを示す。プリント処理の場合(図6(B)参照)と異なり、dataタグに音楽データが記述される。
【0062】
以上説明したように、上記第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、ジョブ処理情報に対応したジョブ情報をメモリカード60に格納するので、格納するデータ量を多くすることなくオフラインでジョブ(音楽再生)を実行させることができ、また配信データの入手場所に制限がないなど、第1実施形態と略同様の効果を享受することができる。
【0063】
<第3実施形態:参考例>
図12は、図1に示した情報処理システム1をプリントシステムとして適用する場合において、仮想サーバを情報処理装置10内で稼働させるようにした場合における、システム内の各部の処理手順を示したフローチャートである。以下この態様を第3実施形態として説明する。
【0064】
クライアントは、先ず、情報処理装置10を仮想プリントサーバ装置として機能させるために、サーバ装置40の機能や特徴などを表すプロファイル情報をサーバ装置40から取得する。たとえばJAVAプログラムのようなプログラムをサーバ装置40からダウンロードするとよい(S140)。仮想プリントサーバ装置の機能は、第1実施形態におけるプリントサーバ装置として機能するサーバ装置40の機能を、情報処理装置10においてシュミレートするものである。図においては、第1実施形態におけるサーバ装置40の機能と等価な部分を仮想プリントサーバ装置11として記載する。
【0065】
次に、第1実施形態と同様の手順を経て、コンパクトフラッシュメモリなどのメモリカード60にジョブ情報を記録し、コンビニ店などに設置されているジョブ実行指示装置30に、メモリカード60を装填する(S100〜S300)。
【0066】
ジョブ実行指示装置30にメモリカード60が装填されると、ジョブ実行指示装置30は、ジョブ(本実施形態ではプリント処理)の実行開始指示のための画面を表示する(S302)。クライアントがこの表示画面上でジョブの実行指示をすると、ジョブ実行指示装置30は、メモリカード60に蓄積されているジョブ情報を読み出して仮想プリントサーバ装置11(実際には情報処理装置10)に入力する(S304)。情報処理装置10には、前述のように仮想プリントサーバ装置11の機能が搭載されているので、情報処理装置10は、第1実施形態のサーバ装置40と同様に機能をなして、プリンタ装置50によりプリント出力を得る(S404〜S509)。なお、この第3実施形態におけるジョブ実行指示時(S304)とその応答時(S406)において使用されるXML文書は、上記第1実施形態の図6と同様のものを用いる。
【0067】
このように、第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を享受することができるのはいうまでもなく、加えて、仮想プリントサーバ装置11を情報処理装置10内で稼動させるため、情報処理装置10は、ジョブ情報の取得などのためにインターネット9aに接続する必要がなく、通信量が第1実施形態よりも低減し、ユーザの利便性も向上する。
【0068】
なお、たとえば課金情報でドル−円のように為替が変動するような動的な情報を取得する必要がある場合には、適時(実際に)、サーバ装置40に接続するとよい。接続できない場所にいる場合には、使用し得る候補や以前使用したデータを暫定的に使用してもよい。
【0069】
<第4実施形態:参考例>
図13は、図1に示した情報処理システム1において、ジョブの種類に応じたサーバ装置を利用することができるようにした場合(マルチサーバシステム)における、システム内の各部の処理手順を示したフローチャートである。以下このの態様を第4実施形態として説明する。なおこの場合、システムは多数のサーバ装置40を備え、ジョブ実行指示装置30は検索部320を備える。検索部320は、検索エンジンとして、SLP(Service Location Protocol )のようなネットワークプロトコルを使用してもよいし、インターネット9aで使用されているWEB用検索エンジンを使用してもよい。
【0070】
先ず、ジョブの実行処理を提供する種々のサーバ装置40は、自身が提供でき得るサービス情報を検索部320に登録をする(S480)。なお、検索部320側において、該検索部320の管理者が、サービス情報を登録してもよい。
【0071】
クライアントは、情報処理装置10を用いて、第1あるいは第2実施形態のようにしてジョブを実行でき得る何れかのサーバ装置40にアクセスして、ジョブ情報を予めメモリカード60に記憶させておく。このとき、情報処理装置10は、このジョブの種類をメモリカード60に記録する。
【0072】
ジョブ実行指示装置30においては、第1あるいは第2実施形態のようにしてメモリカード60が装填されると、検索部320が、ジョブ情報に記載されているジョブの種類を取得し、これを検索キーとして、今現在、該ジョブを処理でき得るサーバ装置40がないかどうかを検索する(S323)。検索部320は、ジョブの種類に対応したサーバ装置40(本例では、音楽配信サービスを実行できるサーバ装置40)を検索し、発見したサーバ装置40へジョブの実行開始指示を発する。このとき、複数のサーバ装置40を発見した場合には、各サーバ装置40の負荷やネットワーク距離など、音楽データのダウンロード処理の最適化に都合のよいように、何れか1つのサーバ装置40を選択する。あるいは、発見した複数のサーバ装置40の情報(たとえば負荷やネットワーク距離など)をクライアントに通知し、クライアント側で指示させてもよい。
【0073】
第1あるいは第2実施形態のシステムでは、ジョブ処理情報の設定に寄与したサーバ装置40(設定用サーバ)と、実際にジョブを実行させるサーバ装置40(実施用サーバ)とが同じであり、サーバ装置40が込んでいるときには、クライアントがジョブ実行指示装置30を介してジョブ実行要求を発しても、即時にジョブの提供を受けることができない。これに対して、第4実施形態によれば、第1あるいは第2実施形態と同様の効果を享受することができるのはいうまでもなく、加えて、設定用サーバと実施用サーバとが異なっていてもよく、設定用サーバが込んでいるときには、同様のジョブを実行させ得るサーバ装置40の中から空いているものを検索することで、即時にジョブを提供することができ、ユーザの利便性が向上する。
【0074】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の実施形態は、クレームにかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。たとえば、第3実施形態と同様の手法を第2実施形態に適用することができる。
【0075】
また上記説明は、情報処理システムをプリントシステムやコンテンツ配信システムに適用した場合について説明したが、上記実施形態に限らず、本願発明は、着脱可能な記憶媒体を利用することで、オフライン状態でデータを入力したりあるいは出力したりする、あらゆる情報処理システムに適用することができる。
【0076】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ジョブ処理情報そのものを記憶媒体に格納するのではなく、ジョブ処理情報に対応したジョブ情報を記憶媒体に格納する。ジョブ情報の情報量は通常、ジョブ処理情報よりも少なくなるため、本発明によれば、記憶媒体に格納するデータ量をジョブデータ分よりもあまり多くすることなく、オフラインでジョブを実行させることができるようになる。
【0077】
また、サーバ装置が受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報をジョブ実行指示装置側で確認し、ジョブ処理情報の変更の必要がある場合には、ジョブ処理情報を再設定できるようにすれば、変更後のジョブ処理情報に基づいてジョブを実行させることができる。これにより、記憶媒体に格納されているデータを再利用しつつ、装置が有する機能を無駄にすることなくジョブを実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の情報処理システムの一例を示すブロック図である。
【図2】 第1実施形態(プリントシステム)におけるシステム内の各部の処理手順を示したフローチャートである。
【図3】 第1実施形態におけるジョブの予約要求時に表示されるユーザインタフェース画面の一例である。
【図4】 第1実施形態におけるジョブの予約要求時とその応答時において使用されるXML文書の一例である。
【図5】 図4(A)におけるjob‐tempalteタグ内に記述されたURLに対応するジョブ処理情報の中身を記述したXML文書の一例である。
【図6】 第1実施形態におけるジョブ実行指示時とその応答時において使用されるXML文書の一例である。
【図7】 第2実施形態(コンテンツ配信システム)におけるシステム内の各部の処理手順を示したフローチャートである。
【図8】 第2実施形態における音楽データコンテンツ要求時に表示されるユーザインタフェース画面の一例である。
【図9】 第2実施形態におけるジョブの予約要求時とその応答時において使用されるXML文書の一例である。
【図10】 図9(A)におけるjob‐tempalteタグ内に記述されたURLに対応するジョブ処理情報の中身を記述したXML文書の一例である。
【図11】 第2実施形態におけるジョブ実行指示時とその応答時において使用されるXML文書の一例である。
【図12】 第3実施形態(仮想サーバ対応)におけるシステム内の各部の処理手順を示したフローチャートである。
【図13】 第4実施形態(マルチサーバシステム)におけるシステム内の各部の処理手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1…情報処理システム、9…ネットワーク、10…情報処理装置、11…仮想プリントサーバ装置、20…ジョブ処理情報管理サーバ、30…ジョブ実行指示装置、40…サーバ装置、42…データベースサーバ、44…アカウントサーバ、46…配信サーバ、50…プリンタ装置、52…ジョブ展開部、54…プリント制御部、60…メモリカード、100…ジョブ処理情報入力部、110…ジョブ処理情報出力部、120…ジョブ予約要求部、130…ジョブ情報受取部、140…ジョブ情報記憶部、300…ジョブ情報読出部、310…ジョブ実行開始指示部、320…検索部、400…ジョブ情報生成部、404…ジョブ処理情報対応化部、410…ジョブ情報出力部、420…実行開始指示受取部、430…ジョブ実行処理部
Claims (5)
- 情報処理装置、ジョブ処理情報管理サーバ、ジョブ実行指示装置、およびサーバ装置を備えた情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、印刷ジョブの実行処理時に必要となる処理パラメータを示すジョブ処理情報と印刷ジョブの予約要求とを前記サーバ装置に出力し、
前記サーバ装置は、前記ジョブ処理情報と前記印刷ジョブの予約要求とを前記情報処理装置から受信して予約要求された印刷ジョブに対応するジョブ情報を生成し、この生成したジョブ情報と前記ジョブ処理情報管理サーバに格納されている前記ジョブ処理情報とを対応付けるとともに、前記生成したジョブ情報を前記情報処理装置に出力し、
前記情報処理装置は、前記サーバ装置から受け取った前記ジョブ情報を着脱可能な記憶媒体に記憶させ、
前記ジョブ実行指示装置は、前記ジョブ情報が記憶された前記記憶媒体が装着されたとき、前記記憶媒体から読み出した前記ジョブ情報を印刷ジョブの実行開始指示とともにサーバ装置に出力し、
前記サーバ装置は、前記ジョブ情報を示すジョブ識別子を前記ジョブ情報に含めて前記情報処理装置に出力し、前記ジョブ実行指示装置から前記ジョブ情報と印刷ジョブの実行開始指示とを受け取り、受け取ったジョブ情報に含まれている前記ジョブ識別子を参照して、前記ジョブ情報に対応する印刷ジョブにおけるパラメータを前記受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報として前記ジョブ処理情報管理サーバから読み出し、この読み出したジョブ処理情報に基づいて印刷ジョブの実行を前記ジョブ実行指示装置と接続されているプリンタ装置に指示し、
前記プリンタ装置は、前記サーバ装置の指示に基づき、前記印刷処理におけるパラメータを用いて、印刷ジョブを実行する
ことを特徴とする情報処理システム。 - 前記サーバ装置は、前記ジョブ情報に対応する印刷ジョブの有効期限を示す期限情報を前記ジョブ情報に含めて前記情報処理装置に出力し、前記ジョブ実行指示装置から前記ジョブ情報を受け取ったとき、この受け取ったジョブ情報に含まれている前記期限情報により表される有効期限以内であることを条件として、前記印刷ジョブの実行開始指示を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
- 前記サーバ装置は、前記ジョブ実行指示装置から前記ジョブ情報を受け取ったとき、この受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報をジョブ実行指示装置に出力し、
前記ジョブ実行指示装置は、前記サーバ装置から受け取ったジョブ処理情報の変更の有無を示す情報をサーバ装置に出力し、
前記サーバ装置は、前記ジョブ処理情報の変更が有る旨を示す情報を前記ジョブ実行指示装置から受け取ったときには、変更後のジョブ処理情報に基づいて印刷ジョブを実行させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理システム。 - 印刷ジョブの予約要求とジョブ処理情報とを受信して予約要求された印刷ジョブに対応するジョブ情報を生成するジョブ情報生成部と、
前記ジョブ情報生成部が生成したジョブ情報とジョブ処理情報管理サーバに格納されている前記ジョブ処理情報とを対応付けるジョブ処理情報対応化部と、
前記ジョブ情報生成部が生成した前記ジョブ情報を出力するジョブ情報出力部と、
前記ジョブ情報と印刷ジョブの実行開始指示とを受け取る実行開始指示受取部と、
前記実行開始指示受取部が受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報をジョブ処理情報管理サーバから読み出し、この読み出したジョブ処理情報に基づいて印刷ジョブを実行させるジョブ実行処理部と
を備え、
前記ジョブ情報を示すジョブ識別子を前記ジョブ情報に含めてジョブを実行する情報処理装置に出力し、前記印刷ジョブの実行を指示するジョブ実行指示装置から前記ジョブ情報と印刷ジョブの実行開始指示とを前記実行開始指示受取部で受け取り、
前記ジョブ実行処理部は、前記実行開始指示受取部が受け取ったジョブ情報に含まれている前記ジョブ識別子を参照して、前記ジョブ情報に対応する印刷ジョブにおけるパラメータを前記受け取ったジョブ情報に対応するジョブ処理情報として前記ジョブ処理情報管理サーバから読み出し、この読み出したジョブ処理情報に基づいて印刷ジョブの実行を前記ジョブ実行指示装置と接続されているプリンタ装置に指示する
ことを特徴とするサーバ装置。 - 前記ジョブ処理情報対応化部は、前記ジョブ情報生成部が受信した前記ジョブ処理情報を、前記ジョブ情報生成部が生成したジョブ情報と対応付けて、予め定められた記憶媒体に格納する
ことを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
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