JP2009085649A - ガスセンサの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガスセンサのヒータへのプレ通電の実施の有無に関わらず、精度良くガスセンサの異常診断ができるガスセンサの制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 セラミックヒータ20への通電を制限するためのプレ通電(凝縮水の飛水に起因したガスセンサ1の割れを防ぐための通電に相当)の実施の有無に関わらず、酸素ポンプセル11および酸素濃度測定セル15が活性化温度以上になるようにセラミックヒータ20への通電を行うセンサ活性化通電の開始時を起点として、経過時間をカウントする。そして、カウント開始から所定時間が経過した時点で、素子部10(具体的には酸素濃度測定セル15)の抵抗値Rpvsと異常しきい値とを比較して、ガスセンサ1の異常の有無を診断する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の空燃比制御等に利用されるガスセンサの異常の有無を診断する異常診断装置に関するものである。
一般に、内燃機関の排気系には、空燃比制御に利用するためにガスセンサが設置されている。このようなガスセンサとしては、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体(ジルコニア等)の表面に一対の電極を形成した検出セルと、この検出セルを活性化温度以上に加熱するためのヒータとを有するタイプが広く知られている。このヒータは、外部からの電力供給により発熱するものであり、ヒータへの通電を制御することで発熱量を制御することができる。ヒータに通電を行う際には、検出セルの温度を速やかに上昇させて検出セルの早期活性化を図ることが、特定ガスの検知を精度良く行う上で好ましい。なお、ガスセンサは接続線等を介して制御装置に接続され、この制御装置にてガスセンサからの出力に基づいて排気ガス中の特定ガスの濃度の検出を行ったり、ガスセンサの駆動制御を行ったり、さらにはヒータへの通電を制御することが行われる。
ところで、近年、ガスセンサの制御装置として、ガスセンサの異常検知を行うものが種々提案されてきており、例えば特許文献1に示すような技術が知られている。この特許文献1では、ヒータへの通電の開始からの経過時間と、検出セルの抵抗値に基づいてガスセンサの異常診断を実施しており、この異常診断により、ヒータの発熱不良や検出セルの抵抗検出系の異常を検知している。
他方、ガスセンサの制御装置にて実行されるヒータへの通電手法としても種々提案されおり、例えば特許文献2に示すように、検出セルを活性化温度以上に加熱するためのヒータへの通電(以下、センサ活性化通電ともいう)に先立って、ヒータへの通電を制限した通電(以下、プレ通電ともいう)を行う技術が知られている。プレ通電は、排気管に発生した凝縮水がガスセンサに付着し、その際の熱衝撃によってガスセンサに割れ(飛水割れ)が発生するのを防ぎつつ、ガスセンサの早期活性化を図るために、凝縮水が発生する条件にあるか否かを判定し、発生する条件にある場合に、センサ活性化通電を行う前に実施されるヒータへの通電モードである。
特開2000−121600公報 特開2005−308719公報
ここで、特許文献2のようなヒータへのプレ通電手段を有するガスセンサの制御装置において、ガスセンサの異常診断を行うべく、特許文献1に記載の技術を適用することが考えられる。しかし、特許文献2のガスセンサの制御装置のように、プレ通電が行われる場合と行われない場合とがある構成に対し、特許文献1の異常診断を適用しただけでは、適切にガスセンサの異常検出を行うことはできない。つまり、特許文献1では、ヒータへの通電を開始してから一定時間が経過するまでの間に、正常なガスセンサであれば、検出セルの抵抗値が活性化温度以上に対応した抵抗値を示すことを利用して異常診断を実施するものであるが、ヒータへのプレ通電が行われる場合は、プレ通電開始時を基準として一定時間がカウントされた時点で異常診断を行うため、ガスセンサが正常である場合も異常と判定される可能性がある。これは、検知セルの温度が活性化温度まで上昇していない、つまり検知セルの抵抗値が低下していない時点において、抵抗値と異常しきい値とを比較して判定してしまうことに起因する。
また、プレ通電が実行され得ることを考慮して、ガスセンサの異常の有無を判定するための異常しきい値を高めに設定しておく手法が考えられるが、異常しきい値を高めに設定すると異常検出精度の低下につながるため、異常しきい値を高めに設定することは好ましくない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、プレ通電手段を有するガスセンサの制御装置において、ガスセンサのヒータへのプレ通電の有無に関わらず、検出セルの抵抗値に基づいて精度良く異常診断ができるガスセンサの制御装置を提供することを目的とする。
その解決手段は、固体電解質体に一対の電極を設けた検出セルおよび該検出セルを加熱するヒータを備えると共に、内燃機関の排気管に取り付けられるガスセンサに接続され、該検出セルが活性化温度以上になるように該ヒータに通電を行うセンサ活性化通電手段を備えるガスセンサの制御装置において、前記検出セルの抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、前記内燃機関の始動後に前記排気管内に凝縮水が発生する条件にあるか否かを判定する凝縮水判定手段と、凝縮水の飛水によって前記ガスセンサに割れが生じない飛水割れ発生温度領域の範囲内に前記検出セルの温度を維持させる電力で、前記ヒータへの通電を行うプレ通電手段と、前記凝縮水判定手段にて前記排気管内に凝縮水が発生する条件にあると判定したときは、前記プレ通電手段、前記センサ活性化通電手段の順に前記ヒータへの通電を行う第1ヒータ通電パターンに移行させる一方、該凝縮水判定手段にて該排気管内に凝縮水が発生する条件にないと判定したときには、該センサ活性化通電手段による該ヒータへの通電を行う第2ヒータ通電パターンに移行させる通電移行手段と、前記センサ活性化通電手段による前記ヒータへの通電の開始から所定時間経過した時に、前記抵抗値検出手段にて検出した前記検出セルの抵抗値と異常しきい値とを比較して前記ガスセンサの異常の有無を診断する異常診断手段とを備えるガスセンサの制御装置である。
本発明のガスセンサの制御装置によれば、プレ通電手段への移行の有無によらずに、センサ活性化通電手段の開始時を起点にして、この起点から所定時間経過後に検出セルの抵抗値と異常しきい値とを比較をするようにしたので、精度の高いガスセンサの異常診断を行うことができる。また、本発明のガスセンサの制御装置によれば、センサ活性化通電手段によるヒータへの通電を行った際の検出セルの抵抗値変化を考慮して異常しきい値を設定すれば良く、異常しきい値を高めに設定することなく適切な値に設定することができるので、その設定も容易となる。
ここで、凝縮水判定手段による排気管内に凝縮水が発生する条件にあるか否かを判定する構成は問わない。例えば、水温センサにより検出されるエンジンの冷却水温を始め、外気温センサ、吸気温センサや排気温センサからの情報等を用いることが出来る。また、水温センサにより検出される冷却水温、外気温センサ、吸気温センサや排気温センサからの情報を2つ以上用いて凝縮水が発生する条件にあるか否かを判定しても良い。
また、センサ活性化通電手段によるヒータへの通電制御の構成は、検出セルが活性化温度以上に加熱されるように構成されれば特に限定されない。例えば、検出セルの抵抗値に基づいて当該検出セルの抵抗値が活性化温度以上の所定温度に対応した抵抗値になるようにヒータへの通電制御を行う素子温フィードバック制御や、一定電圧をヒータに与える定電圧制御がある。
さらに、上記ガスセンサの制御装置であって、前記第1ヒータ通電パターンに移行し、且つ、前記プレ通電手段にて前記ヒータへの通電を行う間、前記凝縮水判定手段による凝縮水があるか否かの判定を継続し、凝縮水がないと判定された時点で前記センサ活性化通電手段に切り替える切り替え手段を有することを特徴とする
ガスセンサの制御装置とするとよい。
本発明のガスセンサの制御装置によれば、プレ通電手段に移行した後に、凝縮水がないと判定されると、即座にセンサ活性化通電手段に切り替わるので、ガスセンサの凝縮水割れを防止した状態で、早期に異常を検知することができる。更に、プレ通電手段によるヒータへの通電が終わり次第、速やかにセンサ活性化通電手段に切り替わるので検出セルの早期活性化につなげることができる。
さらに、上記いずれかのガスセンサの制御装置であって、前記センサ活性化通電手段は、前記検出セルが目標温度になるように、前記抵抗値に基づいてヒータへの通電制御を行う素子温フィードバック制御を含むことを特徴とするガスセンサの制御装置とするとよい。
本発明のガスセンサの制御装置によれば、センサ活性化通電手段が検出セルの抵抗値に基づいてヒータへの通電制御を行う素子温フィードバック制御を含むことから、検出セルを目標温度に保持させることができる。よって、検出セルを適切に活性化温度以上に保持することができ、検出セルによるガス検知精度を良好に得ることができる。
また、上記いずれかのガスセンサの制御装置であって、第1ヒータ通電パターンに移行し、且つ、プレ通電手段にてヒータへの通電を行う際に、プレ通電開始時からプレ通電最大時間が経過した後は、センサ活性化通電手段に切り替わる切り替え強制手段を有しているガスセンサの制御装置とすると良い。ある程度の時間にわたりプレ通電を行えば、ガスセンサの凝縮水割れの発生は実質的にないことから、本発明のガスセンサの制御装置によれば、第1ヒータ通電パターンへの移行後、過度にプレ通電をし続けることがなくなり、センサ活性化通電手段に切り替えることができる。
ガスセンサ制御装置100について、図1に基づいて説明する。なお、本実施形態のガスセンサ制御装置100は、内燃機関の排気ガス中に含まれる酸素濃度を検出するものであり、酸素濃度の検出結果は、内燃機関の空燃比を制御するために用いられる。
図1に、ガスセンサ制御装置100の概略構成を表したシステム構成図を示す。ガスセンサ制御装置100は、素子部10と、素子部10に接続されるセンサ制御回路31および抵抗検出回路33と、素子部10を加熱するためのセラミックヒータ20と、セラミックヒータ20に接続されるヒータ制御回路32とを備えて構成されている。マイクロコンピュータ30に接続されるセンサ制御回路31やヒータ制御回路32等は、素子部10の起動時にマイクロコンピュータ30から入力されるセンサ起動信号に同期して、それぞれ動作を開始する。なお、ガスセンサ1は、素子部10とセラミックヒータ20とを備えて構成されている。
まず、素子部10は、図1に示すように、固体電解質体12の両板面(表側板面、裏側板面)に多孔質電極13,14を有して酸素(O)のポンピングを行う酸素ポンプセル11(以下、Ipセル11ともいう)と、固体電解質体16の両板面(表側板面、裏側板面)に多孔質電極17,18を有し、酸素濃度に応じて起電力を発生する酸素濃度測定セル15(以下、Vsセル15ともいう)と、この酸素ポンプセル11と酸素濃度測定セル15との間に設けられて被測定ガスが導入される空間であるガス検出室19と、被測定ガスをガス検出室19に導入するための経路に配置されたガス拡散多孔質層21と、補強体22とを備えている。
なお、酸素ポンプセル11の多孔質電極14および酸素濃度測定セル15の多孔質電極17は、ガス検出室19に面するように配置されている。また、固体電解質体12,16および補強体22は、イットリアを安定化剤として固溶させた部分安定化ジルコニアを主体に形成され、多孔質電極13,14,17,18は、白金を主体に形成されている。
センサ制御回路31は、公知の回路構成によって構成されており、図示しないポンプ電流駆動回路と、電圧出力回路と、基準電圧比較回路と、微小電流供給回路とを備えて構成されている。
このうち、微小電流供給回路は、酸素濃度測定セル15の多孔質電極18側から多孔質電極17側へと微小電流Icpを通電するものである。この微小電流供給回路による微小電流Icpの通電により、多孔質電極18側に酸素が汲み込まれ、多孔質電極18が内部酸素基準源として機能する。電圧出力回路は、微小電流供給回路による微小電流Icpの通電により、酸素濃度測定セル15の多孔質電極17−18間に発生する起電力Vsを検出するものである。また、基準電圧比較回路は、予め定められた基準電圧(例えば、450mV)と、電圧出力回路にて検出した起電力Vsとの比較を行い、比較結果をポンプ電流駆動回路に通知するものである。そして、ポンプ電流駆動回路は、基準電圧比較回路から受け取った比較結果に基づいて、酸素ポンプセル11に流すポンプ電流Ipを制御するものである。
素子部10のうち酸素濃度測定セル15は、ガス検出室19の内部の雰囲気をモニタするために備えられており、酸素濃度測定セル15の多孔質電極17−18間には、ガス検出室19の内部における酸素濃度に応じた起電力Vsが発生する。また、ガスセンサ1(素子部10)のうち、酸素ポンプセル11は、ポンプ電流駆動回路から供給されるポンプ電流Ipに応じて、ガス検出室19に対する酸素(O)の汲み出し又は汲み入れを行う。つまり、素子部10では、酸素濃度測定セル15の起電力Vsが一定値となる様に、酸素ポンプセル11を用いてガス検出室19の内部に対する酸素(O)の汲み出し又は汲み入れが行われる。
このように構成される素子部10では、酸素ポンプセル11に流れるポンプ電流Ipの電流値および電流方向が、排気ガス中の酸素濃度に応じて変化することから、ポンプ電流Ipの測定結果に基づいて排気ガス中の酸素濃度を検出できる。なお、本実施の形態では、このポンプ電流Ipの量に比例した電圧(検出信号)をセンサ制御回路31からマイクロコンピュータ30側に出力しており、マイクロコンピュータ30がこの検出信号に基づいて排気ガスの酸素濃度を検出している。
そして、素子部10は、例えば、内燃機関の排気管に配置されることで排気ガス中の酸素濃度を検出することができる。なお、排気ガス中の酸素濃度と空燃比とには相関関係があることから、検出した酸素濃度を用いることで、内燃機関の空燃比を測定することができる。
抵抗検出回路33は、測定電流供給回路から抵抗値測定用の測定電流を酸素濃度測定セル15に一定時間(例えば、60μs)通電したときの多孔質電極17−18間の電圧値の変化量に基づいて、酸素濃度測定セル15の抵抗値(内部抵抗値)Rpvsを検出しており、検出した抵抗値Rpvsに応じた抵抗値信号(電圧信号)をマイクロコンピュータ30に対して出力している。
なお、素子部10の酸素濃度測定セル15における温度Tcと抵抗値Rpvsとの間には相関関係があり、抵抗値Rpvsに基づいて素子部10の温度Tcを検出することが可能である。
セラミックヒータ20は、ヒータ制御回路32から印加電圧Vhが印加されると、印加電圧Vhの大きさに応じた発熱量を発生し、素子部10を加熱する。なお、ヒータ制御回路32は、図示しない電源電圧(例えば、12Vの車載用バッテリ)に接続されており、電源電圧によるセラミックヒータ20への電圧の供給、非供給を制御するスイッチング素子(例えば、FET)を有している。また、このスイッチング素子はマイクロコンピュータ30に接続されており、マイクロコンピュータ30の指令に基づきオン、オフ制御がなされる。そして、このマイクロコンピュータ30の内部処理として、素子部10の温度Tcが活性化温度(例えば、600℃)以上の常用温度(例えば、800℃)となるように、換言すれば、酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsがこの常用温度に対応した目標抵抗値Rtaとなるように、抵抗検出回路33からの抵抗値信号に基づきヒータへの印加電圧Vhの大きさを調整する(換言すれば、ヒータ制御回路32を構成するスイッチング素子のオン、オフ時間を調整する)温度制御処理が実行される。この結果、酸素ポンプセル11および酸素濃度測定セル15が活性化温度以上に適切に加熱され、素子部10は、酸素を検出可能な活性化状態となる。なお、ヒータ制御回路32に備えられるマイクロコンピュータ30にて実行される温度制御処理については、公知の手法(例えば、PI手法やPID手法)を採用して実行すれば良いため、これ以上の説明は省略する。
また、マイクロコンピュータ30についても、公知の構成を有しており、演算を行うマイクロプロセッサ、プログラムやデータを一時記憶しておくRAM、プログラムやデータを保持するROM、A/D変換器、入力ポート等を含むものである。
このマイクロコンピュータ30には、センサ制御回路31、ヒータ制御回路32、および抵抗検出回路33の他、図示しない電源電圧値を検出するための電源電圧検出回路が接続されている。さらに、マイクロコンピュータ30には、エンジンのウォータジャケット内に臨んで冷却水温Twを検出する水温センサ34が接続され、水温センサ34からの信号が入力されるように構成されている。
ついで、本実施形態のマイクロコンピュータ30によるヒータ通電制御について、図2を参照して説明する。自動車のエンジンが駆動されると、図示しないレギュレータ回路を介してマイクロコンピュータ30に一定電圧が投入され、必要なプログラムがROMから読み込まれて、以下のようにヒータ制御ルーチンが実行される。
[ヒータ制御ルーチン]
本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、このプログラムの初期設定を行う。その中で、マイクロコンピュータ30によりカウントをされるタイマー変数を初期化する。更に、ガスセンサ1の異常の有無を診断する異常診断を行うか否かの異常診断実行フラグを「1」にセットをして、異常診断を行うことの出来る状態にする。その後、ステップ102に進み、マイクロコンピュータ30はタイマーのカウントを開始する。
次いで、ステップ103に進み、マイクロコンピュータ30を通じて水温センサ34からの信号を入力し、冷却水温Twを検出する。続いて、ステップ104に進み、冷却水温Twが冷却水温しきい値(例えば70℃)以下であるか否かを判定する。冷却水温Twが冷却水温しきい値未満の場合には、排気管内に凝縮水が発生する条件であるとして、換言すれば凝縮水の飛水によりガスセンサ1に割れ(飛水割れ)が発生する可能性があると判定して、ステップ105に進む。
ステップ105では、セラミックヒータ20へ3Vの電力を供給する通電(即ち、一定電圧制御)を行う。なお、セラミックヒータ20に3Vを供給するには、電源電圧検出回路を通して取得される電源電圧値に基づいて、セラミックヒータ20に印加される実効電圧が3Vとなるように、セラミックヒータ20に印加する電圧波形のデューティ比を算出し、このデューティ比に基づきヒータ制御回路32のスイッチング素子のオン、オフ制御を実行すれば良い。その後、ステップ106で、ステップ102においてカウントを開始した時からの経過時間がプレ通電最大時間(例えば1min)以上であるか否かを判定し、経過前の場合(No)には、ステップ103に戻る。一方、プレ通電最大時間を経過した場合(Yes)、つまり冷却水温が冷却水温しきい値以下であると判定されてからプレ通電最大時間を経過した場合には、ステップ107に進み、タイマー変数を再度初期化する。
一方、冷却水温Twが冷却水温しきい値より大きい場合には、排気管内に凝縮水が発生する条件ではないとして、換言すれば凝縮水の飛水によりガスセンサ1に割れ(飛水割れ)が発生する可能性が無いと判定して、ステップ107に進み、タイマー変数を再度初期化する。
続いて、ステップ108で酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsを検出する。この機能が特許請求の範囲でいう「抵抗値検出手段」に相当する。
続いて、ステップ109ではセラミックヒータ20への通電制御として、センサ活性化通電が実行される。センサ活性化通電では、酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsを目標抵抗値Rtaとなるように、セラミックヒータ20への印加電圧Vhの大きさを調整する温度制御処理が実行される。この結果、酸素ポンプセル11および酸素濃度測定セル15が活性化温度以上に加熱され、素子部10は、酸素を検出可能な活性化状態となる。
ここで、本実施の形態のガスセンサ制御装置100において、マイクロコンピュータ30内で処理されるステップ103〜ステップ104が特許請求の範囲における「凝縮水判定手段」に相当する。また、ステップ105が特許請求の範囲における「プレ通電手段」、ステップ109が「センサ活性化通電手段」に相当する。
ステップ109に続いてステップ110に進むと、異常診断実行フラグが「1」にセットされているか否かを判定し、異常診断実行フラグが「1」にセットされていれば、ステップ111の異常診断に移る。ステップ111では、後述する図3の異常診断ルーチンを実行して、ガスセンサ1の異常診断を実行する。尚、ステップ111で実行される異常診断ルーチン内にて、ガスセンサ1に異常有りと判定された場合は、警告ランプ(図示せず)を点灯又は点滅させ、運転者に警告したり、セラミックヒータ20への通電を禁止したりする処理を適宜実行すれば良い。
ステップ111にて、異常診断が実行された後はステップ108に戻り、以降は同様にヒータ制御ルーチンを繰り返す。
[異常診断ルーチン]
図3に示す異常診断ルーチンは、図2のヒータ制御ルーチンのステップ111で実行されるサブルーチンであり、特許請求の範囲でいう「異常診断手段」に相当する。
まず、この異常診断ルーチンでは、セラミックヒータ20へのセンサ活性化通電開始から所定時間経過した時の酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsと、所定時間経過後における素子部10の抵抗値の正常範囲を考慮して予め設定した異常しきい値(例えば、活性判定に用いる素子温度に相当する数値)とを比較してガスセンサ1の異常の有無を診断するようにしている。
つまり、ガスセンサ1が正常であれば、セラミックヒータ20にセンサ活性化通電を行えば、素子部10の温度が上昇して酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsが低下する。従って、セラミックヒータ20にセンサ活性化通電を所定時間行っても、酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsが正常に低下しない場合には、例えばセラミックヒータ20の断線、接続不良等によるセラミックヒータ20の発熱不良や、抵抗検出回路33の異常が考えられる。この観点から、本実施形態では、セラミックヒータ20へのセンサ活性化通電開始から所定時間経過した時の酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsが異常しきい値未満に低下しないときには、ガスセンサ1の異常有りと診断する。
以下、異常診断ルーチンの処理内容について、詳述する。本ルーチンが起動されると、ステップ211で、セラミックヒータ20のセンサ活性化通電開始からの経過時間t(つまり、ステップ107にて初期化したタイマー変数の値)が所定時間T(例えば1min)以上になったか否かを判定する。もし、経過時間tが所定時間T未満であれば、以降の処理(ステップ212〜214)を実行することなく本ルーチンを終了する。
その後、セラミックヒータ20のセンサ活性化通電開始からの経過時間tが所定時間Tに達した時点で、ステップ212に進み、今回の酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsが異常しきい値以上か否かを判定する。このステップ212で、酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsが異常しきい値以上と判定された場合には、ガスセンサ1に異常が発生していると判定して、ステップ213に進み、異常ありの判定をする。続いて、ステップ214に進み、異常診断実行フラグを「0」にセット、すなわち異常診断手段を行わない状態にして、本ルーチンを終了する。
一方、ステップ212で、酸素濃度測定セル15の抵抗値Rpvsが異常しきい値未満と判定された場合には、ステップ215に進み、ガスセンサ1が正常だと判定して本ルーチンを終了する。
以上において、本発明を実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
上記実施の形態では、プレ通電としてセラミックヒータ20に3Vの電力を供給する方法を採用したが、通電方法はこれに限定されず、セラミックヒータ20に対して、ガスセンサ1の温度を100℃以上、凝縮水の飛水によってガスセンサ1に割れが生じる飛水割れ発生温度未満の範囲内に維持させる電力を供給することができる方法であれば他の方法を適宜選択することができる。例えば、セラミックヒータ20に10V電力を3秒投入した後、3V電力を27秒投入する電力供給パターンをプレ通電として採用しても良いし、10V電力の供給を開始してから、3V電力に、徐々に近づけるパターンをプレ通電として採用しても良い。また、センサ活性化通電の電力供給パターンについても、上記実施の形態に限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、ステップ106で、ステップ102においてカウントを開始した時からの経過時間がプレ通電最大時間(例えば1min)未満の場合(No)にはステップ103に戻ったが、ステップ103に戻らずに経過時間がプレ通電最大時間以上になるまで、ステップ106を繰り返し行っても良い。
また、上記実施の形態では、ガスセンサとして、IpセルとVsセルの2セルからなる酸素センサを適用したが、ガスセンサはこの構成に限られることなく、1セルからなる限界電流方式の酸素センサや3セル以上からなるガスセンサ(例えばNOxセンサ)であっても良い。
本発明の実施形態のガスセンサ制御装置の回路構成を示す電気回路図。 本発明の実施形態のヒータ通電ルーチンの処理の流れを示すフローチャート。 本発明の実施形態の異常診断ルーチンの処理の流れを示すフローチャート。
符号の説明
100 ガスセンサ制御装置
1 ガスセンサ
10 素子部
20 セラミックヒータ
30 マイクロコンピュータ
31 センサ制御回路
32 ヒータ制御回路
33 抵抗検出回路

Claims (3)

  1. 固体電解質体に一対の電極を設けた検出セルおよび該検出セルを加熱するヒータを備えると共に、内燃機関の排気管に取り付けられるガスセンサに接続され、該検出セルが活性化温度以上になるように該ヒータに通電を行うセンサ活性化通電手段を備えるガスセンサの制御装置において、
    前記検出セルの抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、
    前記内燃機関の始動後に前記排気管内に凝縮水が発生する条件にあるか否かを判定する凝縮水判定手段と、
    凝縮水の飛水によって前記ガスセンサに割れが生じない飛水割れ発生温度領域の範囲内に前記検出セルの温度を維持させる電力で、前記ヒータへの通電を行うプレ通電手段と、
    前記凝縮水判定手段にて前記排気管内に凝縮水が発生する条件にあると判定したときは、前記プレ通電手段、前記センサ活性化通電手段の順に前記ヒータへの通電を行う第1ヒータ通電パターンに移行させる一方、該凝縮水判定手段にて該排気管内に凝縮水が発生する条件にないと判定したときには、該センサ活性化通電手段による該ヒータへの通電を行う第2ヒータ通電パターンに移行させる通電移行手段と、
    前記センサ活性化通電手段による前記ヒータへの通電の開始から所定時間経過した時に、前記抵抗値検出手段にて検出した前記検出セルの抵抗値と異常しきい値とを比較して前記ガスセンサの異常の有無を診断する異常診断手段と、を備える
    ことを特徴とするガスセンサの制御装置。
  2. 請求項1に記載のガスセンサの制御装置であって、
    前記第1ヒータ通電パターンに移行し、且つ、前記プレ通電手段にて前記ヒータへの通電を行う間、前記凝縮水判定手段による凝縮水があるか否かの判定を継続し、凝縮水がないと判定された時点で前記センサ活性化通電手段に切り替える切り替え手段を有する
    ことを特徴とするガスセンサの制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスセンサの制御装置であって、
    前記センサ活性化通電手段は、前記検出セルが目標温度になるように、前記抵抗値に基づいて前記ヒータへの通電制御を行う素子温フィードバック制御を含むことを特徴とする
    ガスセンサの制御装置。
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