JP2009083442A - 被移動体の駆動装置、被移動体の駆動方法およびインクジェットプリンタ - Google Patents

被移動体の駆動装置、被移動体の駆動方法およびインクジェットプリンタ Download PDF

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Abstract

【課題】被移動体の駆動装置の特性に適したプロファイルをより簡便に生成する。
【解決手段】被移動体の駆動装置は、駆動プロファイルに従って被移動体を駆動するアクチュエータと、被移動体の移動の始点から終点までの全移動量に基づいて駆動プロファイルを生成する駆動プロファイル生成部と、を備えている。駆動プロファイル生成部は、移動量に対して目標速度が単調増加する原加速プロファイルと、移動量に対して目標速度が単調減少する原減速プロファイルとを予め有している。駆動プロファイル生成部は、原加速プロファイルの駆動開始基準点と、原減速プロファイルの駆動終了基準点と、の間の距離が全移動量となるように原加速プロファイルと原減速プロファイルを配置し、原加速プロファイルの一部を含む加速プロファイルと、原減速プロファイルの一部を含む減速プロファイルと、を含む駆動プロファイルを生成する。
【選択図】図7

Description

この発明は、被移動体を駆動する技術に関する。
インクジェットプリンタなどのシリアルプリンタでは、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを主走査方向に駆動することが行われる。近年のシリアルプリンタの高解像度化に伴って、このキャリッジの駆動には、フィードバック制御が使用されるようになってきた。キャリッジのフィードバック制御では、キャリッジの駆動に先立ってキャリッジの移動量と目標速度との関係(「駆動プロファイル」と呼ばれる)を生成し、生成された駆動プロファイルに従ってキャリッジが駆動される。この駆動プロファイルを生成する方法として、キャリッジを駆動する駆動装置の特性や、主走査開始位置から終了位置までの走査距離に応じて駆動プロファイルを生成することが行われている。
特開2004−13810号公報 特開2006−338257号公報
しかしながら、駆動装置の特性に応じて駆動プロファイルを生成する場合、駆動プロファイル生成のためのデータ量や、駆動プロファイル生成のための演算処理量が増大する場合がある。また、走査距離に応じて駆動プロファイルを生成した場合には、キャリッジを駆動するモータなどの性能を十分に発揮させることができない場合が生じる。この問題は、シリアルプリンタのキャリッジを駆動する場合のみならず、シリアルプリンタのプラテンや、駆動プロファイルに従って制御される一般の被移動体を駆動する場合に共通する。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、被移動体の駆動装置の特性に適したプロファイルをより簡便に生成する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
被移動体の駆動装置であって、
前記被移動体の移動量に対する前記被移動体の目標速度を表す駆動プロファイルに従って前記被移動体を駆動するアクチュエータと、
前記被移動体の移動の始点から終点までの距離を表す全移動量を取得する全移動量取得部と、
前記全移動量に基づいて、前記駆動プロファイルを生成する駆動プロファイル生成部と、
を備え、
前記駆動プロファイル生成部は、
前記移動量に対して前記目標速度が単調増加する原加速プロファイルと、前記移動量に対して前記目標速度が単調減少する原減速プロファイルとを予め有しており、
前記原加速プロファイルにおいて前記目標速度が0となる駆動開始基準点と、前記原減速プロファイルにおいて前記目標速度が0となる駆動終了基準点と、の間の距離が前記全移動量となるように前記原加速プロファイルと前記原減速プロファイルを配置し、
配置された原加速プロファイルの一部を含む加速プロファイルと、配置された原減速プロファイルの一部を含む減速プロファイルと、を含む前記駆動プロファイルを生成する、
被移動体の駆動装置。
この適用例によれば、原加速プロファイルと原減速プロファイルとは、駆動開始基準点と駆動終了基準点との間の距離が、被移動体の移動の始点から終点までの距離を表す全移動量となるように配置される。そして、配置された原加速プロファイルの一部を含む加速プロファイルと、配置された原減速プロファイルの一部を含む減速プロファイルと、を含む駆動プロファイルが生成される。通常、被移動体の駆動装置の特性は、被移動体の加減速性能として現れる。そのため、原加速プロファイルと原減速プロファイルとを駆動装置の特性に適したものとすることにより、駆動装置の特性に適し、かつ、目標とする全移動量に適したプロファイルを生成することができる。
[適用例2]
適用例1記載の被移動体の駆動装置であって、
前記駆動プロファイルは、前記加速プロファイルと前記減速プロファイルとの間に、さらに、前記移動量に対する前記目標速度の変化量が前記加速プロファイルと前記減速プロファイルとの少なくとも一方よりも小さい中間プロファイルを、含む、
被移動体の駆動装置。
この適用例によれば、加速プロファイルと減速プロファイルとの間に、移動量に対する目標速度の変化量の小さい中間プロファイルを含む駆動プロファイルが生成される。そのため、移動量に対する目標速度の傾きの急激な変化を抑制することができるので、より安定的に被移動体を駆動することができる。
[適用例3]
適用例1記載の被移動体の駆動装置であって、さらに、
前記アクチュエータの温度を取得する温度取得部を備え、
前記駆動プロファイル生成部は、前記アクチュエータの温度に応じて、前記目標速度が所定の速度上限値を超えないように前記駆動プロファイルを生成する、
被移動体の駆動装置。
通常、被移動体を駆動するアクチュエータの発熱量は、被移動体の移動速度が低いほど低くなる。そのため、被移動体の移動速度をアクチュエータの温度に応じて制限することにより、アクチュエータの温度が過度に上昇することを抑制することができる。
[適用例4]
適用例3記載の被移動体の駆動装置であって、
前記駆動プロファイル生成部は、
前記目標速度が前記所定の速度上限値を超えない駆動プロファイルとして、前記加速プロファイルと、前記減速プロファイルと、前記移動量に対する前記目標速度の変化量が、前記加速プロファイルよりも小さい中間プロファイルと、を含む駆動プロファイルを生成し、
前記目標速度が前記所定の速度上限値を超える駆動プロファイルとして、前記加速プロファイルと前記減速プロファイルとのみを含む駆動プロファイルを生成する、
被移動体の駆動装置。
通常、アクチュエータの発熱量は、アクチュエータにより駆動される被移動体の加速の度合いが大きいほど大きくなる。そのため、移動量に対する目標速度の変化量の小さい中間プロファイルを駆動プロファイルに含めることにより、アクチュエータの温度が過度に上昇することを抑制することができる。
[適用例5]
適用例1記載の被移動体の駆動装置であって、さらに、
前記アクチュエータの温度を取得する温度取得部を備え、
前記駆動プロファイル生成部は、前記アクチュエータの温度に応じて、前記駆動プロファイルに占める前記加速プロファイルの割合を変更する、
被移動体の駆動装置。
通常、アクチュエータの発熱量は、アクチュエータにより駆動される被移動体の加速中に増加する。そのため、アクチュエータの温度に応じて、駆動プロファイルに占める加速プロファイルの割合を低減することにより、アクチュエータの温度が過度に上昇することを抑制することができる。
[適用例6]
インクジェットプリンタであって、
インク滴を印刷媒体上に吐出する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との位置関係を取得して前記インク滴の吐出タイミングを指定する印刷タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、を備えるキャリッジと、
前記キャリッジを主走査方向に駆動する主走査機構と、
前記印刷ヘッドに前記インク滴を吐出させるためのドットパルスを生成するドットパルス生成部と、
を備え、
前記インク滴の吐出は、前記キャリッジの加速中あるいは減速中に行われ、
前記ドットパルス生成部は、前記キャリッジの前記主走査方向への移動速度に応じて、前記印刷タイミング信号に対する前記ドットパルスの生成タイミングを調整するタイミング調整部を有する、
インクジェットプリンタ。
この適用例によれば、ドットパルスの生成タイミングは、キャリッジの主走査方向への移動速度に応じて調整される。そのため、キャリッジの加速中あるいは減速中にインク滴を吐出しても、インク滴の着弾位置をほぼ目標とする位置にすることができる。
[適用例7]
適用例6記載のインクジェットプリンタであって、
前記ドットパルス生成部は、
前記印刷媒体上に互いに大きさの異なる複数のドットを形成するための複数のドットパルスを含む原パルスを生成する原パルス生成部と、
前記原パルスに含まれる複数のドットパルスから少なくとも1つのドットパルスを選択することにより、前記印刷ヘッドに供給するドットパルスを生成するドットパルス選択部と、
を有しており、
前記複数のドットパルスは、前記キャリッジの移動速度にかかわらず、所定の時間間隔で配置されている、インクジェットプリンタ。
通常、複数のドットパルスの間隔は十分に短いため、複数のドットパルスの発生間隔でのキャリッジの速度変化は無視することができる。そのため、複数のドットパルスをキャリッジの移動速度にかかわらず所定の時間間隔で配置することにより、インク滴の着弾位置をほぼ目標とする位置にするとともに、原パルスの発生をより容易にすることができる。
[適用例8]
適用例6または7記載のインクジェットプリンタであって、さらに、
適用例1ないし5記載の駆動装置を少なくとも1つ備えており、
前記少なくとも1つの駆動装置のうちの第1の駆動装置により駆動される第1の被移動体は、前記キャリッジである、
インクジェットプリンタ。
この適用例によれば、キャリッジを適切に駆動して、キャリッジの移動速度を速くするとともに、インク滴の着弾位置をほぼ目的とする位置にすることができる。そのため、印刷された画像の品位を高く維持したまま、印刷に要する時間を短縮することができる。
[適用例9]
適用例8記載のインクジェットプリンタであって、
前記少なくとも1つの駆動装置のうちの第2の駆動装置により駆動される第2の被移動体は、前記印刷媒体を副走査方向に搬送するプラテンであり、
前記キャリッジと前記プラテンとは同時に駆動される、
インクジェットプリンタ。
この適用例によれば、キャリッジとプラテンとを同時に駆動することにより、印刷に要する時間をより短縮することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、被移動体の駆動装置および駆動方法、その駆動装置および方法を利用したシリアルプリンタやインクジェットプリンタ、それらのシリアルプリンタやインクジェットプリンタの制御装置と制御方法、それらの装置および方法の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の態様で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A1.プリンタの構成:
A2.キャリッジの駆動:
A3.インクの吐出制御:
A4.プラテンの駆動:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.変形例:
A1.プリンタの構成:
図1は、本発明の一実施例としてのプリンタ100を示す説明図である。プリンタ100は、複合機タイプのプリンタであり、光学的に画像を読み込むスキャナ110や、画像データの記録されたメモリカードMCを挿入するためのメモリカードスロット120、デジタルカメラ等の機器を接続するUSBインタフェース130等を備えている。プリンタ100は、スキャナ110によって取り込んだ画像や、メモリカードMCから読み込んだ画像、USBインタフェース130を介してデジタルカメラから読み込んだ画像等を印刷用紙Pに印刷することができる。また、プリンタ100は、プリンタケーブル等によって接続された図示していないパーソナルコンピュータから入力した画像の印刷も行うことができる。
プリンタ100は、印刷対象の画像の選択や、印刷用紙の種類、用紙サイズの設定など、印刷に関する種々の設定操作を行うための操作パネル140を備えている。操作パネル140の中央部には、液晶モニタ145が設けられている。液晶モニタ145には、メモリカードMC等から入力した画像の一覧や種々のグラフィカルユーザインタフェース(GUI)が表示される。
図2は、プリンタ100の内部構成を示す説明図である。プリンタ100は、プリンタ100の各部の動作を制御する制御ユニット150と、印刷用紙Pに印刷を行う印刷機構200と、を備えている。制御ユニット150には、図1に示すスキャナ110や、メモリカードスロット120、USBインタフェース130、操作パネル140、液晶モニタ145が接続されている。
制御ユニット150は、CPU152と、ROM154と、RAM156と、印刷機構インタフェース400と、を備えている。ROM154には、制御プログラムとしての印刷機構制御部300と、プロファイルテーブルDPFと、遅延時間テーブルDTDと、が格納されている。ROM154には、印刷機構制御部300のほかにもプリンタ100の動作を制御するための種々の制御プログラムが記憶されている。CPU152は、ROM154に格納された制御プログラムを実行することにより、プリンタ100が有する機能を実現する。
印刷機構200は、紙送りモータ210によって印刷用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータ220によりキャリッジ250をプラテン212の軸方向に往復動させる機構と、キャリッジ250に搭載された印刷ヘッド252を駆動してインクを吐出してドットを形成する機構と、を備えている。
紙送りモータ210は、印刷機構インタフェース400から供給される電流に応じて回転し、プラテン212の軸方向と垂直に印刷用紙Pを搬送する。なお、便宜上図示を省略しているが、紙送りモータ210には、プラテン212の回転量にや回転速度を検出するためのロータリエンコーダが設けられている。
キャリッジ250は、プラテン212の軸方向と並行に設置された摺動軸230に移動自在に保持されている。キャリッジモータ220は、印刷機構インタフェース400から供給される電流に応じて回転し、駆動ベルト222を回転させる。駆動ベルト222が回転することにより、キャリッジ250は、プラテン212の軸方向と平行に、すなわち、主走査方向に往復運動する。
キャリッジ250には、キャリッジエンコーダ258が設けられている。キャリッジエンコーダ258は、キャリッジ250の主走査方向の位置を検出するためのリニアエンコーダである。キャリッジエンコーダ258は、プラテン212の軸方向と並行に設置された目盛板240と、キャリッジ250との相対位置の変化をパルスとして出力する。キャリッジエンコーダ258の出力信号は、印刷機構インタフェース400に供給される。
キャリッジ250には、ブラック(K)インクが収容されたインクカートリッジ254と、シアン(C)、ライトシアン(LC)、マゼンタ(M)、ライトマゼンタ(LM)、イエロ(Y)の5種類のカラーインクが収容されたインクカートリッジ256と、が搭載されている。キャリッジ250は、これらの色に対応して計6種類の印刷ヘッド252を備えている。なお、6種類の印刷ヘッド252は、インクカートリッジ256内のインクの収容部の配列や、2つのインクカートリッジ254,256の位置関係に従って、主操作方向に順次配列されている。
インクカートリッジ254,256から印刷ヘッド252に供給されたインクは、図示しないピエゾ素子を駆動することにより印刷用紙Pに吐出される。ピエゾ素子を駆動するための駆動信号(ドットパルス)は、エンコーダ出力信号に基づいて、印刷機構インタフェース400により生成される。印刷機構インタフェース400が、ドットパルスの電圧波形を制御することにより、印刷用紙Pには、小、中、大の3種類の大きさのドットが形成される。ただし、形成されるドットの種類は、3種類に限らず、1種類や2種類、あるいは4種類以上としてもよい。
図3は、印刷機構制御部300(図2)および印刷機構インタフェース400の機能的な構成を示すブロック図である。印刷機構制御部300は、印刷ヘッド252によるドットの形成を制御するヘッド制御部310と、キャリッジモータ220を制御するキャリッジモータ制御部320と、紙送りモータ210を制御する紙送りモータ制御部330と、を備えている。印刷機構インタフェース400は、ヘッド駆動回路410と、キャリッジモータ駆動回路420と、紙送りモータ駆動回路430と、を備えている。印刷機構制御部300は、CPU152(図2)が画像データから生成したドット配置データを取得する。そして、取得したドット配置データに基づいて、印刷機構インタフェース400を制御する。なお、これらの各部の構成や機能については、後述する。
A2.キャリッジの駆動:
キャリッジ250の駆動は、キャリッジモータ制御部320がキャリッジモータ駆動回路420を制御することにより行われる。キャリッジモータ制御部320は、プロファイル生成部322を備えている。プロファイル生成部322は、キャリッジ250の移動距離(キャリッジ移動量)と、キャリッジ250の目標移動速度との関係を示すキャリッジ駆動プロファイル(以下、単に「駆動プロファイル」あるいは「プロファイル」とも呼ぶ)を生成する。生成された駆動プロファイルは、キャリッジモータ制御部320から、キャリッジモータ駆動回路420に供給される。
キャリッジモータ駆動回路420は、プロファイル生成部322により生成された駆動プロファイルに基づいて、キャリッジモータ220を駆動する。キャリッジモータ220の駆動は、キャリッジエンコーダ258の出力信号(エンコーダ出力信号)を用いてフィードバック制御される。具体的には、キャリッジモータ220の駆動開始時点からのエンコーダ出力信号に含まれる出力パルスの総数に基づいてキャリッジ移動量を算出し、出力パルスの間隔に基づいてキャリッジ250の移動速度(キャリッジ速度)を算出する。そして、キャリッジ移動量とキャリッジ速度とがプロファイルに示される関係となるように、キャリッジモータ220への供給電流を制御する。
図4は、プロファイル生成部322により実行される駆動プロファイル生成ルーチンを示すフローチャートである。この駆動プロファイル生成ルーチンは、キャリッジ250の駆動、すなわち主走査が行われる度に、その主走査に先立って実行される。
ステップS100において、プロファイル生成部322は、ドット配置データを取得する。具体的には、駆動プロファイルの生成対象となる主走査(対象主走査)において形成されるドットと、対象主走査の次の主走査(次回主走査)において形成されるドットと、の配置を示すドット配置データを取得する。
プロファイル生成部322は、ステップS200において、キャリッジ250の移動の始点から終点までの距離(以下、「キャリッジ全移動量」あるいは単に「全移動量」とも呼ぶ)を算出する。具体的には、プロファイル生成部322は、対象主走査と次回主走査とのそれぞれにおいて形成されるドットの位置と、全移動量の算出時のキャリッジ250の位置(キャリッジ現在位置)と、に基づいて全移動量を算出する。なお、キャリッジ現在位置は、対象主走査を開始する時点におけるキャリッジ250の位置となる。
図5は、全移動量を算出する全移動量算出ルーチンを示すフローチャートである。図6は、ある印刷例において、全移動量が算出される様子を示す説明図である。
図6は、印刷用紙P上に点で示す文字が印刷される状態を示している。図6において、破線で囲まれた領域AP1〜AP6は、1回の主走査により印刷される文字の領域(印刷領域)を示している。図6の実線の矢印は、主走査方向にキャリッジ250(図2)が移動する様子を示している。一点鎖線の矢印は、プラテン212(図2)の回転により印刷用紙Pが移動する様子を示している。なお、第1実施例では、後述するように、プラテン212は、キャリッジ250の移動中に駆動されるが、図6は、図示の便宜上、プラテン212の移動とキャリッジ250の移動とが別個に行われる状態を示している。
図6に示すように、印刷される文字は、印刷用紙P上に均等に配置されていない。そのため、印刷領域AP1〜AP6の主走査方向の位置は、主走査毎に異なっている。なお、図6の例では、主走査毎に互いに異なる領域の印刷が行われているが、複数の主走査により印刷される領域が重なり合っているものとしてもよい。
図5のステップS210において、プロファイル生成部322は、対象主走査における印刷終了位置xfを取得する。具体的には、ステップS100において取得されたドット配置データに基づいて、対象主走査において形成されるドットの主走査方向の分布を取得する。そして、対象主走査におけるキャリッジ移動方向(終了側)端のドットの位置を印刷終了位置xfとする。図6の例において、1回目の主走査を対象主走査とした場合、印刷終了位置xfは、印刷領域AP1の右端の位置xf1となる。
ステップS220において、プロファイル生成部322は、ステップS210と同様に、次回主走査における印刷開始位置(次回印刷開始位置)xo’を取得する。図6の例において、1回目の主走査を対象主走査とした場合、次回印刷開始位置xo’は、印刷領域AP2の右端、すなわち、次回主走査の開始側端の位置xo2となる。
ステップS230において、プロファイル生成部322は、対象主走査における印刷に要する主走査の終了位置xe(印刷駆動終了位置)を取得する。対象主走査の印刷駆動終了位置xeは、具体的には、ステップS210において取得された印刷終了位置xfから、さらに対象主走査の終了側に所定の停止距離Le移動した位置として求められる。なお、停止距離Leは、キャリッジ250の速度制御の安定性などを考慮して、実験的に決定することができる。図6の例において1回目の主走査を対象主走査とした場合、対象主走査の印刷駆動終了位置xeは、印刷終了位置xf1よりも右側に停止距離Le移動した位置xe1となる。
ステップS240において、プロファイル生成部322は、次回主走査における印刷に要する主走査の開始位置(印刷駆動開始位置)xs’を取得する。次回主走査の印刷駆動開始位置xs’は、具体的には、ステップS220において取得された次回印刷開始位置xo’から、さらに次回主走査の開始側に所定の始動距離Ls移動した位置として求められる。なお、始動距離Lsは、停止距離Leと同様に、キャリッジ250の速度制御の安定性などを考慮して、実験的に決定することができる。図6の例において1回目の主走査を対象主走査とした場合、次回主走査の印刷駆動開始位置xs’は、印刷開始位置xo2よりも右側に始動距離Ls移動した位置xs2となる。
ステップS250において、プロファイル生成部322は、対象主走査の印刷駆動終了位置xeと、次回主走査の印刷駆動開始位置xs’と、のいずれが対象主走査の終了側に近いかを判断する。対象主走査の印刷駆動終了位置xeが次回主走査の印刷駆動開始位置xs’よりも対象主走査の終了側に近いと判断された場合、制御はステップS260に移される。一方、次回主走査の印刷駆動開始位置xs’が対象主走査の印刷駆動終了位置xeよりも対象主走査の終了側に近いと判断された場合、制御はステップS270に移される。
ステップS260において、プロファイル生成部322は、対象主走査の印刷駆動終了位置xeと、キャリッジ現在位置との距離を算出し、算出された距離をキャリッジ全移動量とする。一方、ステップS270では、プロファイル生成部322は、次回主走査の印刷駆動開始位置xs’と、キャリッジ現在位置との距離を算出し、算出された距離をキャリッジ全移動量とする。
図6の例において、1回目の主走査を対象主走査とした場合、次回主走査の印刷駆動開始位置xs’(=xs2)は対象主走査の印刷駆動終了位置xe(=xe1)よりも右側、すなわち第1回目の主走査の終了側に位置する。そのため、1回目の主走査を対象主走査とした場合、制御はステップS270に移される。そして、1回目の主走査のキャリッジ全移動量Lc1は、次回主走査の印刷駆動開始位置xs’(=xs2)とキャリッジ現在位置xs1と距離となる。なお、図6の例は、図6の印刷例に示すページの印刷に先立って別のページの印刷が行われ、先に印刷されたページにおいて行われた最後の主走査の印刷駆動終了位置が図6の1回目の主走査の印刷駆動開始位置よりも右側(1回目の主走査の終了側)に位置している状態を示している。そのため、図6の1回目の主走査開始時点のキャリッジ250の位置(キャリッジ現在位置)は、印刷開始位置xo1よりも始動距離Ls左側の位置、すなわち、1回目の主走査の印刷駆動開始位置となっている。
次に、図6の例において3回目の主走査を対象主走査とした場合を考える。この場合、2回目の主走査終了後のキャリッジ250の位置xe2が、キャリッジ現在位置となる。また、対象主走査の印刷駆動終了位置xe(=xe3)は、次回主走査の印刷駆動開始位置xs’(=xs4)よりも右側(終了側)に位置する。従って、この場合におけるキャリッジ全移動量Lc3は、対象主走査の印刷駆動終了位置xeとキャリッジ現在位置xe2との間の距離となる。
さらに、図6の例において4回目の主走査を対象主走査とした場合を考える。この場合、対象主走査の印刷駆動終了位置xe(=xe4)は、次回主走査の印刷駆動開始位置xs’(=xs5)よりも右側(開始側)に位置する。従って、4回目の主走査におけるキャリッジ移動距離Lc4は、キャリッジ現在位置xe3と次回主走査の印刷駆動開始位置xs’(=xs5)との間の距離となる。そのため、4回目の主走査終了後のキャリッジ位置、すなわち、5回目の主走査を対象主走査とした場合のキャリッジ現在位置は、5回目の主走査における印刷領域AP5の開始側端xo5よりも始動距離Ls分左側(開始側)の位置となる。
ステップS260もしくはステップS270におけるキャリッジ全移動量の算出の後、図5の全移動量算出ルーチンは終了し、制御は図4の駆動プロファイル生成ルーチンに戻される。
ステップS300において、プロファイル生成部322(図3)は、ステップS200において取得された全移動量に基づいて、キャリッジ250の駆動プロファイルを生成する。駆動プロファイルは、駆動プロファイルの原型となる原加速プロファイルFAOと、原減速プロファイルFDOと、に基づいて生成される。なお、以下では、原加速プロファイルFAOと、原減速プロファイルFDOと、を併せて「原加減速プロファイル」とも呼ぶ。これらの原加減速プロファイルFAO,FDOは、プロファイル生成部322がROM154(図2)のプロファイルテーブルDPFを参照することにより取得される。
図7は、図6の例における1回目の主走査を行う際の駆動プロファイルが生成される様子を示す説明図である。図7(a)および図7(b)の各グラフの横軸は、キャリッジ250の移動量Mc(キャリッジ移動量)を表し、縦軸はキャリッジ250の移動速度(キャリッジ速度)を表している。図7(a)および図7(b)において、ハッチングで示す印刷領域は、図6の例における1回目の主走査で印刷が行われる印刷領域AP1に相当するキャリッジ250の位置を示している。
図7(a)の一点鎖線で示す原加速プロファイルFAOは、キャリッジ移動量Mcをパラメータとする傾きが正の一次関数である。図7(a)の二点鎖線で示す原減速プロファイルFDOは、キャリッジ移動量Mcをパラメータとする傾きが負の一次関数である。ただし、第1実施例では、これらの原加減速プロファイルFAO,FDOを一次関数としているが、原加減速プロファイルFAO,FDOは、必ずしも一次関数である必要はない。原加減速プロファイルFAO,FDOは、キャリッジ移動量Mcとキャリッジ速度Vcとの関係が駆動プロファイルとして妥当な関数であれば、キャリッジ移動量Mcをパラメータとする任意の単調関数とすることができる。原加速プロファイルFAOとして、例えば、次の式(1)および(2)を用いて与えられる関数を用いることができる。
Vc=Vo×(1−exp(−t/τ)) …(1)
Mc=Vo×t+Vo×τ×exp(−t/τ)−τ …(2)
上記の式(1)は、キャリッジ速度Vcが、ゲインVo、時定数τの一次遅れ系の応答特性として与えられる状態を示している。式(2)は、キャリッジ速度Vcを時間tで積分し、積分定数を時間t=0におけるキャリッジ移動量Mcが0となるように与えた関数である。このように、キャリッジ速度Vcを一次遅れ系の応答特性として与えた場合、時定数τをキャリッジモータ220の応答特性に基づいて決定すると、キャリッジモータ220にかかる負荷をより少なくすることができる。なお、原減速プロファイルFDOも、原加速プロファイルFAOと同様に、一次遅れ系の応答特性を用いて設定することができる。
図7(a)に示すように、原加減速プロファイルFAO,FDOが、キャリッジ移動量Mcをパラメータとする一次関数である場合には、プロファイルテーブルDPF(図2)には、一次関数の傾きのみを格納すればよい。また、原加減速プロファイルFAO,FDOがキャリッジ移動量Mcをパラメータする任意の関数である場合、キャリッジ移動量Mcと、キャリッジ速度Vcとの関係を表すテーブルがプロファイルテーブルDPFに格納される。ただし、原加減速プロファイルFAO,FDOが、所定の計算式で表すことができる場合には、その計算式を定義するパラメータをプロファイルテーブルDPFに格納するものとしてもよい。
駆動プロファイルの生成の際、原加速プロファイルFAOは、原加速プロファイルFAOにおいてキャリッジ速度Vcが0の点RA(駆動開始基準点)と、キャリッジ移動量Mcが0となる点とが、一致するように配置される。原減速プロファイルFDOは、原減速プロファイルFDOにおけるキャリッジ速度Vcが0の点RD(駆動終了基準点)と、キャリッジ移動量Mcがキャリッジ全移動量Lc1となる点とが、一致するように配置される。次いで、原加速プロファイルFAOと、原減速プロファイルFDOと、の交点IS1が求められる。
図7(b)は、ステップS300において生成された駆動プロファイルFS1を示している。駆動プロファイルFS1は、加速プロファイルFAと減速プロファイルFDとの2つの駆動プロファイルを交点IS1において接続することにより生成される。加速プロファイルFAは、基準点RAから交点IS1までの間で定義され、その間において原加速プロファイルFAOに一致する駆動プロファイルである。また、減速プロファイルFDは、交点IS1から基準点RDまでの間で定義され、その間において原減速プロファイルFDOに一致する駆動プロファイルである。このように生成された駆動プロファイルは、原加減速プロファイルFAO,FDOとの少なくとも一部を含み、その形状は2つの基準点RA,RDと、交点IS1とを結ぶ三角形を形成している。なお、図7(b)から明らかなように、交点IS1に対応するキャリッジ速度Vx1が、キャリッジ250の最高速度(以下、単に「最高速度」とも呼ぶ)となる。
図8は、図6における3回目の主走査のための駆動プロファイルが生成される様子を示す説明図である。図8のグラフの横軸は、キャリッジ移動量を表し、縦軸はキャリッジ速度を表している。図8において、ハッチングで示す印刷領域は、図6の例における3回目の主走査で印刷が行われる印刷領域AP3に相当するキャリッジ250の位置を示している。
図8に示す3回目の主走査のための駆動プロファイルFS3も、1回目の主走査のための駆動プロファイルFS1(図7)と同様に生成される。図8に示す駆動プロファイルは、原減速プロファイルFDOの基準点RDと、キャリッジ移動量Mcがキャリッジ全移動量Lc3(<Lc1)となる点とが、一致するように配置される。そのため、3回目の主走査のための駆動プロファイルの最高速度Vx3は、図7(b)に示す1回目の主走査のための駆動プロファイルの最高速度Vx1よりも低くなる。
ステップS300において駆動プロファイルが生成された後、図4の駆動プロファイル生成ルーチンは終了する。そして、生成された駆動プロファイルがキャリッジモータ駆動回路420に供給され、駆動プロファイルに従ってキャリッジ250が駆動される。
このように、第1実施例のプリンタ100では、原加減速プロファイルFAO,FDOからキャリッジ250の駆動プロファイルが生成される。そのため、駆動プロファイルの生成がより容易となる。また、原加減速プロファイルFDA,FDOが、所定の計算式で表すことができる場合には、その計算式を定義するパラメータを用いて駆動プロファイルが生成できるので、プロファイルテーブルDPF(図2)の格納に要する記憶容量をより低減することができる。
なお、第1実施例では、駆動プロファイルは、原加減速プロファイルFDA,FDOの交点において、加速プロファイルと減速プロファイルとを直接接続することにより生成されているが、加速プロファイルと減速プロファイルとは、必ずしも直接接続される必要はない。例えば、加速プロファイルと減速プロファイルとの間に、キャリッジ速度Vcを一定にするプロファイルを挿入するものとしてもよい。このように、加速プロファイルと減速プロファイルとの間に、キャリッジ移動量Mcに対するキャリッジ速度Vcの変化量(傾きの絶対値)が少ないプロファイルを挿入することにより、加速状態から直ちに減速状態に切り換えることによるキャリッジモータ220やキャリッジモータ駆動回路420にかかる負荷を低減することができる。
A3.インクの吐出制御:
第1実施例のプリンタ100におけるインクの吐出制御は、図3に示す印刷機構制御部300のヘッド制御部310と、印刷機構インタフェース400のヘッド駆動回路410により行われる。ヘッド制御部310は、ドットパルスの発生タイミングを設定するタイミング設定部312を備えている。ヘッド駆動回路410は、原信号生成部412と、パルス選択部414と、を備えている。原信号生成部412は、小、中、大の各ドットパルスを含む原信号(「原パルス」とも呼ぶ)を生成する。パルス選択部414は、原信号生成部412により生成された原信号から、形成するドットの大きさに応じてドットパルスを選択する。選択されたドットパルスは、ヘッド駆動回路410から印刷ヘッド252に出力される。
タイミング設定部312は、キャリッジエンコーダ258の出力信号に基づいて、キャリッジ速度Vcを取得する。そして、キャリッジ速度Vcに応じて、ドットパルスの発生タイミングを設定する。具体的には、遅延時間テーブルDTD(図2)を参照して、エンコーダ出力信号の立ち上がりからドットパルスの発生タイミングまでの遅延時間を取得する。そして、取得された遅延時間をヘッド駆動回路410に設定する。
遅延時間テーブルDTDには、印刷が行われる際のキャリッジ速度Vcの範囲を複数に分割した速度領域と、遅延時間と、の対応を示すデータが予め格納されている。図9は、遅延時間テーブルDTDに格納される遅延時間の決定方法を示す説明図である。図9(a)は、印刷ヘッド252から吐出されたインクが印刷用紙Pに到達(着弾)する様子を示している。図9(b)ないし図9(d)のグラフの横軸は、時間を表しており、縦軸はそれぞれ、キャリッジエンコーダ258の出力信号と、小ドット形成時のドットパルス(小ドットパルス)Wsと、大ドット形成時のドットパルス(大ドットパルス)Wbと、を表している。
第1実施例のプリンタ100では、図7および図8に示すように、キャリッジ250の移動中に印刷、すなわち、インク滴の吐出が行われる。そのため、小ドットを形成するインク滴(小インク滴)IPsは、印刷用紙Pに垂直な方向の吐出速度Visと、印刷用紙Pに平行なキャリッジ速度Vcと、が合成された速度で印刷用紙Pに着弾する。また、大ドットを形成するインク滴(大インク滴)IPbは、吐出速度Vibと、キャリッジ速度Vcと、が合成された速度で印刷用紙Pに着弾する。なお、図7および図8に示すように、印刷はキャリッジ250の加減速中に行われるため、インク滴の吐出中においてもキャリッジ速度Vcが変化する。しかしながら、ドットパルスの発生タイミングを規定する遅延時間中におけるキャリッジ速度Vcの変化量は十分小さい。そのため、キャリッジ速度Vcの変化は無視することが可能である。ただし、キャリッジ速度Vcの変化量が無視できない状態となる場合には、キャリッジ速度Vcの変化量が考慮される。
ここで、インク滴が吐出されてから着弾するまでの着弾時間は、プラテンギャップと呼ばれる印刷用紙Pと印刷ヘッド252との間の距離Gpと、インク滴の吐出速度Vis,Vibによって決定される。すなわち、小インク滴IPsの着弾時間tgsと、大インク滴IPbの着弾時間tgbとは、それぞれの吐出速度Vis,Vibを用いて、次の式(3)および(4)で表される。
tgs=Gp/Vis …(3)
tgb=Gp/Vib …(4)
このとき、インク滴IPs,IPbの吐出位置とインク滴IPs,IPbの着弾位置の距離ΔXs,ΔXbは、次の式(5)および(6)に示すように、キャリッジ速度Vcにそれぞれの着弾時間tgs,tgpを乗じた距離となる。
ΔXs=Vc×tgs(=Vc×Gp/Vis) …(5)
ΔXb=Vc×tgb(=Vc×Gp/Vib) …(6)
ここで、目標着弾位置とエンコーダ出力信号が立ち上がる位置との距離ΔXを考える。目標着弾位置は、着弾時間を0とした時のインク滴の吐出位置と考えることができる。そのため、距離ΔXは、印刷ヘッド252とキャリッジエンコーダ258との主走査方向の位置関係に応じて決定される。なお、図9(b)ないし図9(d)では、キャリッジ250が距離ΔX移動するのに要する時間を基準遅延時間trとして示している。
一方、インク滴IPs,IPbを目標着弾位置に着弾させるためには、インク滴IPs,IPbの吐出位置と、エンコーダ出力信号が立ち上がる位置と、の距離ΔXs’,ΔXb’が次の式(7)および(8)を満足するすればよい。
ΔXs’=ΔX−ΔXs=ΔX−Vc×tgs …(7)
ΔXb’=ΔX−ΔXb=ΔX−Vc×tgb …(8)
したがって、インク滴IPsを目標着弾位置に着弾させるための、エンコーダ出力信号の立ち上がりから小ドットパルスWsの発生までの遅延時間tdsは、小ドットパルスWsの発生からインク滴の吐出までの遅れtwsと、基準遅延時間trとを用いて、次の式(9)のように決定される。
tds=ΔXs’/Vc=tr−tgs−tws …(9)
同様に、インク滴IPbを目標着弾位置に着弾させるための、エンコーダ出力信号の立ち上がりから大ドットパルスWbの発生までの遅延時間tdbは、大ドットパルスWbの発生からインク滴の吐出までの遅れtwbと、基準遅延時間trとを用いて、次の式(10)のように決定される。
tdb=ΔXb’/Vc=tr−tgb−twb …(10)
図10は、速度領域と基準遅延時間との関係を示す説明図である。図10のグラフの横軸は、キャリッジ速度Vcを表しており、縦軸は基準遅延時間trを表している。上述のように、基準遅延時間trは、キャリッジ250が、印刷ヘッド252とキャリッジエンコーダ258との主走査方向の位置関係に応じて決定される距離ΔXの移動に要する時間として定義される。従って、図10において太線で示す理論的な基準遅延時間trは、キャリッジ速度Vcに反比例する関数となる。
図10に示すように、印刷が行われる際のキャリッジ速度Vcの範囲Vt0〜Vt3は、キャリッジ速度Vcが等間隔の3つの速度領域VR1〜VR3に分割される。速度領域VR1〜VR3に対応する基準遅延時間tr1〜tr3は、各速度領域VR1〜VR3における理論的な基準遅延時間trの中央値に設定される。そして、各速度領域VR1〜VR3の基準遅延時間tr1〜tr3から、小、中、大の各ドットパルスWs,Wm,Wbのそれぞれについて、エンコーダ出力信号の立ち上がりからドットパルスの発生タイミングまでの遅延時間tds1〜tds3,tdm1〜tdm3,tdb1〜tdb3が算出される。
図10に示す計算式において、ドットパルスWs,Wm,Wbの開始時点からインク滴の吐出までの遅れ時間tws,twm,twbと、着弾時間tgs,tgm,tgbとは、いずれも印刷ヘッド252の特性などによって定まるキャリッジ速度Vcに依存しない時間である。従って、ドットパルスの間隔は、速度領域VR1〜VR3によらず同一の間隔となる。
なお、第1実施例においては、速度領域は、印刷が行われるキャリッジ速度Vcの範囲を等間隔に分割した領域となっているが、速度領域は、各速度領域VR1〜VR3に対応する基準遅延時間tr1〜tr3と、理論的な基準遅延時間trと、の差による着弾位置のずれが許容範囲に収まるように適宜設定される。
図11は、タイミング設定部312(図3)により設定された遅延時間に応じて、ドットパルスが生成される様子を示す説明図である。図11の各グラフの横軸は時間を表している。
タイミング設定部312は、小、中、大の3つのドットパルスWs,Wm,Wbのそれぞれについて、速度領域に応じた遅延時間をヘッド駆動回路410に設定する。ヘッド駆動回路410に遅延時間が設定されると、原信号生成部412は、図11(a)に示すエンコーダ出力信号の立ち上がりに応じて、図11(b)に示すように、小、中、大の各ドットパルスWs,Wm,Wbを含む原信号を生成する。
パルス選択部414は、形成すべきドットの大きさに基づいて、小、中、大の3つのドットパルスWs,Wm,Wbを含む原信号(図11(b))から1つのドットパルスを選択するためのパルス選択信号(図11(c))を生成する。そして、パルス選択信号が高レベルとなっている間の原信号を出力する。これにより、図11(d)に示すように、1回のエンコーダ出力信号の立ち上がりに対して、1つのドットパルスが出力される。
選択されたドットパルス(図11(d))は、ヘッド駆動回路410から印刷ヘッド252に供給される。そして、印刷ヘッド252からは、インク滴が吐出され、ほぼ目標着弾位置にドットが形成される。
このように、第1実施例のプリンタ100では、インク滴の吐出を行うためのドットパルスの発生タイミングが、キャリッジ250の速度Vcに応じて設定される。そのため、印刷中にキャリッジの250の加減速が行われる場合においても、インク滴をほぼ目標着弾位置に着弾させることができる。
なお、上述のように、基準遅延時間trは、キャリッジエンコーダ258と印刷ヘッド252とのキャリッジ移動方向の位置関係によって定まる距離ΔXを用いて算出される。キャリッジエンコーダ258はキャリッジ250に取り付けられており、印刷ヘッド252は、インクの種類に応じて主走査方向に配列されている。そのため、キャリッジ250の往路と復路とで、距離ΔXが変化する。上述した基準遅延時間trは、このような距離ΔXの往路と復路との差を考慮して、キャリッジ250の往路と復路とのそれぞれに対してキャリッジ速度Vcに応じて決定される。このことは、第1実施例のプリンタ100において、双方向印字における主走査方向の記録位置の調整量が、キャリッジ速度Vcに応じて設定されているものと解釈することができる。
A4.プラテンの駆動:
第1実施例のプリンタ100(図2)におけるプラテン212の駆動は、図3に示す印刷機構制御部300の紙送りモータ制御部330と、印刷機構インタフェース400の紙送りモータ駆動回路430と、により行われる。紙送りモータ制御部330は、プロファイル生成部332を備えている。紙送りモータ駆動回路430は、キャリッジモータ220に換えて紙送りモータ210を駆動する。これらのプロファイル生成部332と紙送りモータ駆動回路430の構成や機能は、キャリッジモータ制御部320やキャリッジモータ駆動回路420とほぼ同じであるので、ここではその説明を省略する。なお、プラテン212においては、プラテン212の回転量(角距離)とプラテン212の回転速度とが、それぞれ、被移動体としての移動量(距離)と移動速度に相当する。
図12は、キャリッジ250およびプラテン212の駆動状態を示す説明図である。図12(a)および図12(b)の各グラフの横軸は、時間を表している。図12(a)の縦軸は、キャリッジ速度Vcを表しており、図12(b)の縦軸は、プラテン212の回転速度Vp(プラテン速度)を表している。
図12(a)および図12(b)に示すように、プラテン212は、印刷が行われている期間(印刷期間)が終了すると、キャリッジ250の移動中に駆動が開始される。そして、キャリッジ250は、プラテン212の駆動が終了した時点で印刷期間が開始するように駆動される。
このように、第1実施例のプリンタ100では、印刷期間を除くキャリッジ250の駆動期間と、プラテン212の駆動期間とが重複するようにプラテン212の駆動が行われる。そのため、キャリッジ250が停止してからプラテン212を駆動し、プラテン212が停止してからキャリッジ250を駆動する場合よりも、印刷に要する時間が短縮できる。
B.第2実施例:
図13は、第2実施例における駆動プロファイル生成ルーチンを示すフローチャートである。この駆動プロファイル生成ルーチンは、2つのステップS400,S500が付加されている点で、図4に示す第1実施例の駆動プロファイル生成ルーチンと異なっている。他の点は、第1実施例と同じである。
図13のステップS400において、プロファイル生成部322(図3)は、生成された駆動プロファイルの最高速度が所定の速度上限値を超えているか否かを判断する。最高速度が速度上限値を超えていないと判断された場合、図13の駆動プロファイル生成ルーチンは終了する。一方、最高速度が速度上限値を超えていると判断された場合、制御はステップS500に移される。
速度上限値は、例えば、キャリッジモータ220にかかる負荷やキャリッジモータ220の動作温度等に基づいて、適宜設定される。例えば、キャリッジモータ220の動作温度に基づいて速度上限値を設定する場合、速度上限値は、キャリッジ速度Vcとキャリッジモータ220の発熱量との関係をあらかじめ実験的に求めることにより設定することができる。なお、速度上限値は、キャリッジモータ220の温度等に基づいて、可変可能に設定するものとしてもよい。
ステップS500において、プロファイル生成部322は、ステップS300で生成された駆動プロファイルを修正する。ステップS500における駆動プロファイルの修正の後、図13の駆動プロファイル生成ルーチンは終了する。
図14は、図6における1回目の主走査のための駆動プロファイルFS1が修正される様子を示す説明図である。図14(a)および図14(b)の各グラフの横軸は、キャリッジ移動量Mcを表し、縦軸はキャリッジ速度Vcを表している。図14(a)のグラフは、修正前の駆動プロファイルFS1を示しており、キャリッジ250の速度上限値Vlimが示されている点と、3回目の主走査のための駆動プロファイルFS3が示されている点と、を除いて、図7(b)のグラフと同じである。
図14(a)に示すように、駆動プロファイルFS1の最高速度Vx1は、上限速度Vlimを超えている。そのため、ステップS400において駆動プロファイルの最高速度が速度の上限値を超えていると判断され、ステップS500において駆動プロファイルFS1の修正が行われる。なお、図14(a)において破線で示す駆動プロファイルFS3は、最高速度Vx3が上限速度Vlimよりも低いため、駆動プロファイルの修正は行われない。
駆動プロファイルの修正は、例えば、駆動プロファイルのうち速度上限値Vlimを超えている領域のキャリッジ速度Vcを速度上限値Vlimに設定することにより行われる。図14(b)は、このように修正された駆動プロファイルFS1’を示している。図14(b)に示すように、修正後の駆動プロファイルFS1’は、加速プロファイルFA1’と減速プロファイルFD1’と、が中間領域の駆動プロファイルFM1を介して接続されたプロファイルとなる。なお、修正された駆動プロファイルFS1’は、駆動プロファイルに占める加速プロファイルFA1’や減速プロファイルFD1’の割合が、修正前の駆動プロファイルFS1より低くなっている。
このように、第2実施例によれば、駆動プロファイルの修正を行うことにより、キャリッジ速度Vcの最大値を上限速度Vlimに制限することができる。そのため、上限速度Vlimを超えた速度でキャリッジ250を動かすことにより、キャリッジモータ220の動作が不安定になることを抑制することができる。
なお、第2実施例では、速度上限値Vlimより高いキャリッジ速度Vcを速度上限値Vlimに変更している。そのため、加速プロファイルFA1’と減速プロファイルFD1’との間の中間プロファイルFM1は、キャリッジ速度Vcを一定にするプロファイルとなっている。しかしながら、中間プロファイルは、必ずしもキャリッジ速度Vcを一定にするプロファイルFM1でなくても良い。中間プロファイルとしては、例えば、加速プロファイルFA1’側よりも、減速プロファイルFD1’側でキャリッジ速度Vcが高いプロファイルを用いることも可能である。一般に、中間プロファイルは、キャリッジ速度Vcが速度上限値Vlimを超えなければ、加速プロファイルFA1’と減速プロファイルFD1’とのいずれとも異なる任意のプロファイルを使用することができる。ただし、中間プロファイルとしては、キャリッジ移動量Mcに対するキャリッジ速度Vcの変化量が加速プロファイルFA1’よりも小さいものとするのがより好ましい。このように、速度の変化量を小さくすることにより、キャリッジモータ220にかかる負荷が低減し、キャリッジモータの温度上昇を抑制することができる。
C.第3実施例:
図15は、第3実施例における駆動プロファイル生成ルーチンを示すフローチャートである。この駆動プロファイル生成ルーチンは、ステップS610〜S690が付加されている点で、図4に示す第1実施例の駆動プロファイル生成ルーチンと異なっている。他の点は、第1実施例と同じである。
ステップS610において、プロファイル生成部322(図3)は、キャリッジモータ220の温度(モータ温度)Tmを取得する。具体的には、キャリッジモータ220に設けられた温度センサ(図示しない)の出力を取得する。
ステップS620において、プロファイル生成部322は、ステップS300において生成された駆動プロファイル(以下、「非制限プロファイル」とも呼ぶ)でキャリッジモータ220を駆動した場合の、キャリッジモータ220の温度上昇量ΔT1を算出する。
ステップS630において、プロファイル生成部322は、非制限プロファイルを用いてキャリッジモータ220を駆動した場合のモータ温度Tm1(=Tm+ΔT1)が、所定の上限温度Tlimを超えるか否かを判断する。モータ温度Tm1が上限温度を超えると判断された場合には、制御はステップS640に移される。一方、モータ温度Tm1が上限温度を超えないと判断された場合には、図15の駆動プロファイル生成ルーチンは終了し、ステップS300において生成された非制限プロファイルが駆動プロファイルとして使用される。
ステップS640において、プロファイル生成部322は、キャリッジ速度Vcが所定の速度上限値Vlimに制限された駆動プロファイル(以下、「制限プロファイル」とも呼ぶ)を生成する。制限プロファイルの生成は、図13のステップS500と同様に行われる。
ステップS650において、プロファイル生成部322は、ステップS640において生成された制限プロファイルでキャリッジモータ220を駆動した場合の、キャリッジモータ220の温度上昇量ΔT2を算出する。
ステップS660において、プロファイル生成部322は、制限プロファイルを用いてキャリッジモータ220を駆動した場合のモータ温度Tm2(=Tm+ΔT2)が、所定の上限温度Tlimを超えるか否かを判断する。モータ温度Tm2が上限温度を超えると判断された場合には、制御はステップS670に移される。一方、モータ温度Tm2が上限温度を超えないと判断された場合には、図15の駆動プロファイル生成ルーチンは終了し、ステップS640において生成された制限プロファイルが駆動プロファイルとして使用される。
ステップS670において、プロファイル生成部322は、所定の時間待機した後、モータ温度Tm’を再取得する。モータ温度Tm’の再取得は、ステップS610と同様に行われる。
ステップS680において、プロファイル生成部322は、非制限プロファイルを用いてキャリッジモータ220を駆動した場合のモータ温度Tm1’(=Tm’+ΔT1)が、所定の上限温度Tlimを超えるか否かを判断する。モータ温度Tm1’が上限温度を超えると判断された場合には、制御はステップS670に戻される。一方、モータ温度Tm1’が上限温度を超えないと判断された場合には、ステップS690に移される。
ステップS690において、プロファイル生成部322は、非制限プロファイルを駆動プロファイルに設定する。そして、駆動プロファイルの設定の後、図15の駆動プロファイル生成ルーチンは終了し、ステップS300において生成された非制限プロファイルが駆動プロファイルとして使用される。
このように、第3実施例によれば、キャリッジモータ220の温度に応じて、キャリッジモータ220の駆動に使用される駆動プロファイルは、非制限プロファイルと制限プロファイルのいずれかに切り替えられる。そのため、キャリッジモータ220をより安定的に駆動するとともに、キャリッジモータ220の温度が低い場合にはよりキャリッジ250を高速に駆動することができる。
なお、このようにキャリッジモータ220の温度に応じて駆動プロファイルを切り替えると、キャリッジ250の往路と復路とのうち、一方で非制限プロファイルが使用され、他方で制限プロファイルが使用される場合がある。
この場合、駆動プロファイルが異なることにより、往路と復路とでの着弾位置のずれが、同一種類の駆動プロファイルを使用した場合と異なる可能性がある。そのため、双方向印字における主走査方向の記録位置の調整量を、往路と復路との双方で非制限プロファイルを使用する場合と、往路と復路との双方で制限プロファイルを使用する場合と、往路と復路とで異なる種類の駆動プロファイルを使用する場合と、の3つの場合のそれぞれに対して記録位置の調整量を設定するのが好ましい。
また、複数の主走査における印刷領域が重複している場合において、往路と復路とで異なる種類の駆動プロファイルを使用するときには、着弾位置のずれによる画質の低下を抑制するハーフトーン処理を行うのが好ましい。このような、ハーフトーン処理としては、例えば、特開2007−15359に開示されているハーフトーン処理、すなわち、1回の主走査により生成される一群のドットが、ブルーノイズ特性あるいはグリーンノイズ特性を示すハーフトーン処理を利用することができる。
D.変形例:
なお、この発明は上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記各実施例では、キャリッジ250の駆動に、回転モータ220を使用しているが、回転モータ220とは異なるアクチュエータを用いてキャリッジ250の駆動をするものとしてもよい。例えば、キャリッジ250を、リニアモータで駆動してもよい。また、モータとしては、電磁モータの他、静電モータや超音波モータ等、種々のモータを使用することができる。
D2.変形例2:
上記各実施例では、本発明を、プリンタ100(図2)のキャリッジ250やプラテン212の駆動に適用しているが、本発明は、駆動プロファイルを用いてその駆動制御が行われる任意の被移動体の駆動に適用することができる。
D3.変形例3:
上記各実施例では、印刷機構制御部300(図3)の機能を、CPU152がROM154に格納された制御プログラムを実行することにより実現しているが、印刷機構制御部300の機能の少なくとも一部をハードウェアを用いて実現しても良い。また、印刷機構インターフェース400の機能の少なくとも一部を、ROM154に格納されたプログラムとして実現するものとしてもよい。
本発明の一実施例としてのプリンタ100を示す説明図。 プリンタ100の内部構成を示す説明図。 印刷機構制御部300および印刷機構インタフェース400の機能的な構成を示すブロック図。 第1実施例における駆動プロファイル生成ルーチンを示すフローチャート。 印刷開始位置、印刷終了位置および全移動量を取得する全移動量算出ルーチンを示すフローチャート。 印刷開始位置、印刷終了位置および全移動量が取得される様子を示す説明図。 1回目の主走査のための駆動プロファイルFS1が生成される様子を示す説明図。 3回目の主走査のための駆動プロファイルFS3が生成される様子を示す説明図 遅延時間テーブルDTDに格納される遅延時間の決定方法を示す説明図。 速度領域と基準遅延時間との関係を示す説明図。 ドットパルスが生成される様子を示す説明図。 キャリッジおよびプラテンの駆動状態を示す説明図。 第2実施例における駆動プロファイル生成ルーチンを示すフローチャート。 図6における1回目の主走査のための駆動プロファイルFS1が修正される様子を示している。 第3実施例における駆動プロファイル生成ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
100…プリンタ
110…スキャナ
120…メモリカードスロット
130…USBインタフェース
140…操作パネル
145…液晶モニタ
150…制御ユニット
152…CPU
154…ROM
156…RAM
200…印刷機構
210…紙送りモータ
212…プラテン
220…キャリッジモータ
222…駆動ベルト
230…摺動軸
240…目盛板
250…キャリッジ
252…印刷ヘッド
254,256…インクカートリッジ
258…キャリッジエンコーダ
300…印刷機構制御部
310…ヘッド制御部
312…タイミング設定部
320…キャリッジモータ制御部
322…プロファイル生成部
330…紙送りモータ制御部
332…プロファイル生成部
400…印刷機構インタフェース
410…ヘッド駆動回路
412…原信号生成部
414…パルス選択部
420…キャリッジモータ駆動回路
430…紙送りモータ駆動回路
DPF…プロファイルテーブル
DTD…遅延時間テーブル
MC…メモリカード
P…印刷用紙

Claims (10)

  1. 被移動体の駆動装置であって、
    前記被移動体の移動量に対する前記被移動体の目標速度を表す駆動プロファイルに従って前記被移動体を駆動するアクチュエータと、
    前記被移動体の移動の始点から終点までの距離を表す全移動量を取得する全移動量取得部と、
    前記全移動量に基づいて、前記駆動プロファイルを生成する駆動プロファイル生成部と、
    を備え、
    前記駆動プロファイル生成部は、
    前記移動量に対して前記目標速度が単調増加する原加速プロファイルと、前記移動量に対して前記目標速度が単調減少する原減速プロファイルとを予め有しており、
    前記原加速プロファイルにおいて前記目標速度が0となる駆動開始基準点と、前記原減速プロファイルにおいて前記目標速度が0となる駆動終了基準点と、の間の距離が前記全移動量となるように前記原加速プロファイルと前記原減速プロファイルを配置し、
    配置された原加速プロファイルの一部を含む加速プロファイルと、配置された原減速プロファイルの一部を含む減速プロファイルと、を含む前記駆動プロファイルを生成する、
    被移動体の駆動装置。
  2. 請求項1記載の被移動体の駆動装置であって、
    前記駆動プロファイルは、前記加速プロファイルと前記減速プロファイルとの間に、さらに、前記移動量に対する前記目標速度の変化量が、前記加速プロファイルと前記減速プロファイルとの少なくとも一方よりも小さい中間プロファイルを含む、
    被移動体の駆動装置。
  3. 請求項1記載の被移動体の駆動装置であって、さらに、
    前記アクチュエータの温度を取得する温度取得部を備え、
    前記駆動プロファイル生成部は、前記アクチュエータの温度に応じて、前記目標速度が所定の速度上限値を超えないように前記駆動プロファイルを生成する、
    被移動体の駆動装置。
  4. 請求項3記載の被移動体の駆動装置であって、
    前記駆動プロファイル生成部は、
    前記目標速度が前記所定の速度上限値を超えない駆動プロファイルとして、前記加速プロファイルと、前記減速プロファイルと、前記移動量に対する前記目標速度の変化量が、前記加速プロファイルよりも小さい中間プロファイルと、を含む駆動プロファイルを生成し、
    前記目標速度が前記所定の速度上限値を超える駆動プロファイルとして、前記加速プロファイルと前記減速プロファイルとのみを含む駆動プロファイルを生成する、
    被移動体の駆動装置。
  5. 請求項1記載の被移動体の駆動装置であって、さらに、
    前記アクチュエータの温度を取得する温度取得部を備え、
    前記駆動プロファイル生成部は、前記アクチュエータの温度に応じて、前記駆動プロファイルに占める前記加速プロファイルの割合を変更する、
    被移動体の駆動装置。
  6. インクジェットプリンタであって、
    インク滴を印刷媒体上に吐出する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドと前記印刷媒体との位置関係を取得して前記インク滴の吐出タイミングを指定する印刷タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、を備えるキャリッジと、
    前記キャリッジを主走査方向に駆動する主走査機構と、
    前記印刷ヘッドに前記インク滴を吐出させるためのドットパルスを生成するドットパルス生成部と、
    を備え、
    前記インク滴の吐出は、前記キャリッジの加速中あるいは減速中に行われ、
    前記ドットパルス生成部は、前記キャリッジの前記主走査方向への移動速度に応じて、前記印刷タイミング信号に対する前記ドットパルスの生成タイミングを調整するタイミング調整部を有する、
    インクジェットプリンタ。
  7. 請求項6記載のインクジェットプリンタであって、
    前記ドットパルス生成部は、
    前記印刷媒体上に互いに大きさの異なる複数のドットを形成するための複数のドットパルスを含む原パルスを生成する原パルス生成部と、
    前記原パルスに含まれる複数のドットパルスから少なくとも1つのドットパルスを選択することにより、前記印刷ヘッドに供給するドットパルスを生成するドットパルス選択部と、
    を有しており、
    前記複数のドットパルスは、前記キャリッジの移動速度にかかわらず、所定の時間間隔で配置されている、インクジェットプリンタ。
  8. 請求項6または7記載のインクジェットプリンタであって、さらに、
    請求項1ないし5記載の駆動装置を少なくとも1つ備えており、
    前記少なくとも1つの駆動装置のうちの第1の駆動装置により駆動される第1の被移動体は、前記キャリッジである、
    インクジェットプリンタ。
  9. 請求項8記載のインクジェットプリンタであって、
    前記少なくとも1つの駆動装置のうちの第2の駆動装置により駆動される第2の被移動体は、前記印刷媒体を副走査方向に搬送するプラテンであり、
    前記キャリッジと前記プラテンとは同時に駆動される、
    インクジェットプリンタ。
  10. 被移動体の駆動方法であって、
    前記被移動体の移動量に対する前記被移動体の目標速度を表す駆動プロファイルに従って前記被移動体を駆動する工程と、
    前記被移動体の移動の始点から終点までの距離を表す全移動量を取得する工程と、
    前記移動量に対して前記目標速度が単調増加する原加速プロファイルと、前記移動量に対して前記目標速度が単調減少する原減速プロファイルと、を準備する工程と、
    前記原加速プロファイルにおいて前記目標速度が0となる駆動開始基準点と、前記原減速プロファイルにおいて前記目標速度が0となる駆動終了基準点と、の間の距離が前記全移動量となるように前記原加速プロファイルと前記原減速プロファイルを配置する工程と、
    配置された原加速プロファイルの一部を含む加速プロファイルと、配置された原減速プロファイルの一部を含む減速プロファイルと、を含む前記駆動プロファイルを生成する工程と、
    を備える被移動体の駆動方法。
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