JP2009080316A - 電子写真機器用帯電ロールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】ロール端部での過放電を抑え、感光体の削れを抑制することのできる電子写真機器用帯電ロールを提供すること。また他の課題は、電子写真機器用帯電ロールの製造方法を提供すること。
【解決手段】
電子写真機器用帯電ロール10は、軸体12の外周に接着層と、弾性体層18とがこの順に積層されており、上記接着層は、軸方向両端部に設けられた第1接着層14と、上記第1接着層14の間に少なくとも設けられた第2接着層16とを有している。また、上記第1接着層14の体積抵抗率は、上記第2接着層16の体積抵抗率よりも大きく設定されている。さらに、弾性体層18の周りには、表層20が積層されていても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真機器用帯電ロールおよび電子写真機器用帯電ロールの製造方法に関するものである。
近年、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機器が広く使用されている。これら電子写真機器の内部には、静電潜像が形成される感光ドラムなどの感光体が組み込まれている。感光体に静電潜像を形成するためには、予め感光体表面を帯電させる必要がある。そのため、この感光体に接触あるいは近接して、感光体を帯電させるために、帯電ロールが用いられている。
上記帯電ロールとしては、例えば、導電性を有する軸体の外周に、ゴム材料などに導電剤等を添加した弾性体層を設けたものが広く用いられている。また、軸体と弾性体層との密着を確保するために、軸体と弾性体層との間に接着層が設けられることもある。
特許文献1には、芯金(軸体)の外周に、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)やヒドリンゴムを主材料とするゴム弾性体層を設けた帯電ロールが記載されている。この特許文献1には、帯電ロールの弾性体層の端部に高抵抗層や高抵抗のキャップコロを設ける技術が開示されている。
特開平7−104557号公報
しかしながら、従来知られる帯電ロールは、以下の問題があった。
すなわち、図7に示すように、軸体100に接着層102を形成してその上に弾性体層104を成形した帯電ロール106では、弾性体層104が収縮し、帯電ロール106の表面端部に反りが生じてしまう。
そのため、これをそのまま用いると、帯電ロール表面端部と感光体との間に空隙ができ、帯電ロール端部に電流が集中して局所的に放電が強まり、感光体表面が削れてしまうといった問題があった。
これを回避しようとして帯電ロールの端部の反りをC面やR面形状等に面取り加工して削り取る方法もあるが、微少な空隙が残ってしまい、やはり感光体表面の削れを抑制することが困難であった。さらに、この空隙には、紙粉やトナー粒子などが入り込みやすく、それらによっても感光体表面の削れを促進させていた。
また、特許文献1のように、単に帯電ロールの弾性体層の端部に高抵抗層を設けたり、高抵抗のキャップコロを設ける技術では、帯電ロールの端部に段差ができやすく、そこで過放電が生じるおそれがあった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ロール端部での過放電を抑え、感光体の削れを抑制することのできる電子写真機器用帯電ロールを提供することにある。また他の課題は、上記電子写真機器用帯電ロールの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る電子写真機器用帯電ロールは、軸体の外周に、接着層と、弾性体層とがこの順に積層された電子写真機器用帯電ロールであって、上記接着層は、軸方向両端部に設けられた第1接着層と、上記第1接着層の間に少なくとも設けられた第2接着層とを有し、上記第1接着層の体積抵抗率は、上記第2接着層の体積抵抗率よりも大きいことを要旨とするものである。
そして、上記接着層は、上記軸体表面に形成された第2接着層と、上記第2接着層の表面、および/または、上記第2接着層と上記軸体との間に、上記第2接着層の軸方向両端面からロール中央部側に一定幅で形成された上記第1接着層とから構成されていると良い。
また、上記接着層は、上記軸体表面に形成された第2接着層と、上記軸体表面に、上記第2接着層の軸方向両端面からロール中央部と反対側に一定幅で形成された上記第1接着層とから構成されていても良い。
また、上記第1接着層は、当該ロールの画像形成領域外に形成されていると良い。
また、上記第1接着層の体積抵抗率は、10〜1011Ω・cmの範囲内にあり、上記第2接着層の体積抵抗率は、10〜10Ω・cmの範囲内にあると良い。
一方、本発明に係る電子写真機器用帯電ロールの製造方法は、軸体の外周に、接着層と、弾性体層とがこの順に積層された電子写真機器用帯電ロールの製造方法であって、軸方向両端部に設けられた第1接着層と、上記第1接着層の間に少なくとも設けられた第2接着層とから上記接着層を構成するに当たり、上記第1接着層の体積抵抗率を、上記第2接着層の体積抵抗率よりも大きく設定することを要旨とするものである。
本発明に係る電子写真機器用帯電ロールは、軸体の外周に、接着層と、弾性体層とがこの順に積層されており、接着層は、軸方向両端部に設けられた第1接着層と、第1接着層の間に少なくとも設けられた第2接着層とを有し、第1接着層の体積抵抗率は、前記第2接着層の体積抵抗率よりも大きくなるように構成されている。
そのため、帯電ロールの端部表面を流れる電流量を低減させることができ、ロール端部での過放電を抑えて、感光体の削れを抑制することができる。また、接着層は弾性体層の内側に形成されているので、接着層の厚みが帯電ロールの端部表面の形状に影響を与え難く、より過放電を抑制することができ、感光体を均一に帯電させることができる。
また、接着層が、軸体表面に形成された第2接着層と、第2接着層の表面、および/または、第2接着層と軸体との間に、第2接着層の軸方向両端面からロール中央部側に一定幅で形成された第1接着層とから構成されていれば、例えば、接着層を塗布などにより形成する場合、重ね塗りにより簡便に形成することができ、また、接着層の位置の制御を容易に行うことができる。
また、接着層が、軸体表面に形成された第2接着層と、軸体表面に、第2接着層の軸方向両端面からロール中央部と反対側に一定幅で形成された第1接着層とから構成されていれば、接着層の段差が少なく、接着層の厚みが帯電ロールの端部表面の形状に、より影響を与え難くなる。
そして、第1接着層は、当該ロールの画像形成領域外に形成されていれば、画像不具合などが生じ難く、高品位の画像を得ることができる。
さらに、第1接着層の体積抵抗率が、10〜1011Ω・cmの範囲内にあり、第2接着層の体積抵抗率が、10〜10Ω・cmの範囲内にあれば、十分な帯電量を確保できるとともに、過放電をより抑制することができる。
一方、本発明に係る電子写真機器用帯電ロールの製造方法では、接着層を、軸方向両端部に設けられた第1接着層と、第1接着層の間に少なくとも設けられた第2接着層とから構成するに当たり、第1接着層の体積抵抗率を、第2接着層の体積抵抗率よりも大きく設定するようにしている。そのため、本製造方法により製造した帯電ロールは、ロール端部での過放電を抑えることができ、感光体の削れを抑制することができる。
以下、本実施形態に係る電子写真機器用帯電ロール(以下、単に「帯電ロール」ということがある。)について詳細に説明する。
本発明の帯電ロールは、軸体の外周に、接着層と弾性体層とがこの順に積層された構造を有しており、上記接着層は、第1接着層と第2接着層とから構成されている。
そして、軸体と弾性体層とは、上記接着層により接着されている。したがって、軸体と弾性体層とは密着が確保されるため、軸体と弾性体層との間に隙間が形成されて導通不具合が生じるのを抑制することができる。
第1接着層は、帯電ロールの軸方向両端部に設けられており、また、第2接着層は、第1接着層の間に少なくとも設けられている。さらに、第1接着層の体積抵抗率は、第2接着層の体積抵抗率よりも大きくなるように構成されている。
ここで、接着層の体積抵抗率は、抵抗計の2つの端子を、接着層の形成されていない軸体端部表面、および接着層表面に1cm角の銅箔を介して、それぞれ接続して閉回路を作り、この閉回路に50Vの直流電圧を印加して、測定した抵抗値と接着層の厚み面積から求めた値とした。
上記第1接着層の体積抵抗率は、10〜1011Ω・cmの範囲内にあると良い。好ましくは、1010〜1011Ω・cmの範囲内にあると良い。第1接着層の体積抵抗率が、10〜1011Ω・cmの範囲内にあれば、帯電ロールの端部に流れる電流量を低減でき、過放電を抑制することができるからである。
また、第2接着層の体積抵抗率は、10〜10Ω・cmの範囲内にあると良い。好ましくは、10〜10Ω・cmの範囲内にあると良い。第2接着層の体積抵抗率が、10〜10Ω・cmの範囲内にあれば、十分な帯電量を確保できるからである。
また、弾性体層の外周には、さらに表層が積層されていても良い。帯電ロールの最外層に表層が積層されている場合には、ロール表面にトナーが付着し難くなり、得られる画像品質の向上に寄与しやすい。
次に、本発明の帯電ロールを、図を用いてより具体的に説明する。図1〜図5は、本発明の実施形態に係る帯電ロールの軸方向断面図である。
まず、図1に示すように、本発明の帯電ロール10は、軸体12の軸方向両端部に形成された第1接着層14と、軸体12の表面に形成された第2接着層16とを有している。また、第1接着層14は、第2接着層16の表面に積層されており、第2接着層の軸方向両端面からロール中央部側に一定幅で形成されている。そして、第1接着層14および第2接着層16の周りには、弾性体層18が積層されており、さらに弾性体層18の周りには表層20が積層されている。
図2は、本発明の他の実施形態である。本発明の帯電ロール10は、第1接着層14が第2接着層16と軸体12の間に形成されており、第2接着層の軸方向両端面からロール中央部側に一定幅で形成されている。そして、図1と同様に、第1接着層14および第2接着層16の周りには、弾性体層18が積層されており、さらに弾性体層18の周りには表層20が積層されている。
また、図3に示すように、本発明の帯電ロール10は、第1接着層14が、第2接着層16の表面および第2接着層16と軸体12の間に形成されていても良い。
さらに、図4に示すように、本発明の帯電ロール10は、第1接着層14が軸体12の表面に、第2接着層16の軸方向両端面からロール中央部と反対側に一定幅で形成されていても良い。この場合、第1接着層14と第2接着層16は略同一面上に形成されているため、接着層の厚みが帯電ロールの端部表面の形状に、より影響を与え難くなる。また、第1接着層14と第2接着層16は、重なり部分が存在していても良い。
例えば、図5に示すように、第1接着層の一部が、第2接着層の表面に重なるように形成されていても良い。また、第2接着層の一部が、第1接着層の表面に重なるように形成されていても良い(図示省略)。
上記第1接着層は、帯電ロールの画像形成領域外に形成されていると良い。第1接着層が、当該ロールの画像形成領域外に形成されていれば、画像不具合などが生じ難く、高品位の画像を得ることができるからである。
帯電ロールの軸方向両端部に設けられる第1接着層の形成幅は、用紙サイズや電子写真機器の製品仕様などにより適宜変更することができるが、例えば、A3サイズ対応の電子写真機器に用いる帯電ロールの場合、好ましくは、5〜15mmの範囲内にあると良い。より好ましくは、9〜11mmの範囲内が良い。
第1接着層の形成幅が5mm以上であれば、帯電ロール端部に電流が回り込むのを抑え、帯電ロール端部表面を流れる電流量を低減することができるからである。また、15mm以下であれば、装置を大型化させずに、帯電ロール端部での過放電を抑えることができるからである。
上記接着層としては、例えば、塩化ゴム系、フェノール樹脂系、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、ポリウレタン系、ニトリルゴム系、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)系、天然ゴム系等の接着剤を用いると良い。また、必要に応じて導電剤等を配合しても良い。
さらに、上記接着層には、弾性体層を加硫させる場合、弾性体層の加硫成型時の熱や圧力などにより硬化して、軸体と弾性体層を接着させることができる加硫接着剤を用いても良い。加硫接着剤として、例えば、上記に挙げた接着剤のうち、塩化ゴム系、フェノール樹脂系、エポキシ樹脂系、ニトリルゴム系接着剤を用いることができる。
第1接着層として、好ましくは、フェノール系接着剤を用いると良い。各種ゴムとの接着性が良く、高抵抗が得られやすいからである。
第2接着層として、好ましくは、塩化ゴム系接着剤を用いると良い。各種ゴムとの接着性が良く、低抵抗が得られやすいからである。
第1接着層および第2接着層の厚さは、2〜50μmが好ましい。より好ましくは5〜20μmが良い。さらに好ましくは、10〜15μmが良い。2μm未満では弾性体層が剥離し易く、50μmを越えると抵抗値の制御が困難になるからである。
以上、本実施形態に係る帯電ロールの接着層を中心に説明した。本発明の帯電ロールにおいて、軸体、弾性体層、表層は特に限定されるものではない。
上記軸体は、導電性を有するものであればよく、具体的には、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属製の中実体、中空体からなる芯金などを例示することができる。
上記弾性体層は、非発泡体(ソリッド状)または発泡体(スポンジ状)の何れの形態であっても良く、主成分として、例えば、ヒドリンゴム(ECO、CO)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)、シリコーンゴム(VMQ)、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム、ウレタン系エラストマー、天然ゴム(NR)などを用いることができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
さらに、弾性体層は、導電剤のほかに、必要に応じて、加硫剤、増量剤、補強剤、加工助剤、硬化剤、加硫促進剤、架橋剤、架橋助剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、シリコーンオイル、滑剤、助剤、界面活性剤などの各種添加剤を1種又は2種以上適宜含有していても良い。
また、弾性体層は、単層から構成されていても良いし、複数層から構成されていても良い。
弾性体層の厚みは、特に限定されるものではないが、好ましくは、0.1〜10mm、より好ましくは、1〜5mmの範囲内から選択することができる。
上記表層は、主成分として、例えば、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ブチラール樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素ゴム、フッ素樹脂、フッ素樹脂とフッ素ゴムとの混合物、シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、ニトリルゴム、ウレタンゴム、これらを架橋した樹脂などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。とりわけ、耐摩耗性に優れるなどの観点から、架橋ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素変性アクリル樹脂などを好適に用いることができる。
さらに、表層は、導電剤(電子導電剤および/またはイオン導電剤)を含有していると良い。必要に応じて、粗さ形成剤、可塑剤、レベリング剤などの各種添加剤を1種または2種以上適宜含有していても良い。
また、表層は、単層から構成されていても良いし、複数層から構成されていても良い。
表層の厚みは、特に限定されるものではないが、抵抗値を上昇させ難いなどの観点から、好ましくは0.01〜100μm、より好ましくは、0.1〜20μm、さらにより好ましくは、0.3〜10μmの範囲内から選択すると良い。
以上、本実施形態に係る帯電ロールの構成について説明した。
次に、本実施形態に係る帯電ロールの製造方法(以下、「本製造方法」ということがある。)について説明する。
本製造方法では、軸体の外周に、接着層と、弾性体層とをこの順に積層する。まず、軸体の外周に、接着層を形成する。軸体の軸方向両端部に第1接着層を形成し、さらに、第1接着層の間に第2接着層を形成する。このとき、第1接着層には、第2接着層よりも体積抵抗率の大きい材料を用いる。
第1接着層および第2接着層を形成する工程はとくに限定されるものではないが、例えば、図1〜図5に示した帯電ロールの形態に合わせて、次のように行うことができる。
まず、図1〜図3に示した帯電ロールにおいて、第1接着層を、第2接着層の軸方向両端面からロール中央部側に一定幅で形成する場合について説明する。
図1に示すように、第2接着層の表面に第1接着層が形成された構造の帯電ロールを製造する場合には、最初に第2接着層を軸体表面に形成する。そして、軸体表面に形成された第2接着層の表面に、第1接着層を形成する。この場合、第2接着層を軸体表面に形成した後に、第1接着層を形成することができるため、あらかじめ第2接着層が形成されている軸体などにも、第1接着層を別工程で形成することができ、製造性に優れる。
図2に示すように、軸体表面と第2接着層との間に第1接着層が形成された構造の帯電ロールを製造する場合には、最初に第1接着層を軸体表面に形成する。そして、第2接着層を第1接着層表面および軸体表面に形成する。
図3に示すように、第2接着層の表面および第2接着層と軸体との間に、第1接着層が形成された帯電ロールを製造する場合には、まず、最初に第1接着層を軸体表面に形成する。そして、第2接着層を第1接着層表面および軸体表面に形成した後、さらに、第2接着層の表面に第1接着層を形成すると良い。
次に、図4および図5に示した帯電ロールにおいて、第1接着層を、第2接着層の軸方向両端面からロール中央部と反対側に一定幅で形成する場合について説明する。
図4に示すように、第1接着層が軸体表面に形成された帯電ロールを製造する場合には、第1接着層を先に形成しても良く、第2接着層を先に形成しても良い。また、このとき、第1接着層と第2接着層は、重なり部分が存在するように形成しても良い。
例えば、最初に第2接着層を軸体表面に形成した後に、第1接着層を形成する場合には、図5に示すように、第1接着層の一部が第2接着層の表面に重なるように形成しても良い。また、最初に第1接着層を軸体表面に形成した後に、第2接着層を形成する場合には、第2接着層の一部が第1接着層の表面に重なるように形成しても良い(図示省略)。
軸体の外周に接着層を形成する方法としては、例えば、接着層形成材料を塗布することなどにより行うと良い。
次いで、接着層の外周に弾性体層を形成する。弾性体層は、弾性体層を形成する材料を混合し、接着層が表面に形成された軸体に、押出成形する方法や、上記軸体をロール成形金型の中空部に同軸的に設置し、弾性体層を形成する材料を注入して加熱・硬化させた後、脱型する方法などにより、形成することができる。また、弾性体層は必要に応じて加硫させても良い。弾性体層を複数層形成する場合には、上記方法に準じた操作を繰り返し行えば良い。
さらに、弾性体層の外周に表層を形成しても良い。弾性体層の外周に表層を形成するには、例えば、弾性体層の外周に表層形成材料を塗工するなどの方法により行うと良い。塗工方法には、ロールコーティング法、ディッピング法、スプレーコート法などがある。上記材料を塗工後、塗工された材料を乾燥(硬化)させて、表層を形成することができる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
<軸体>
外径8mm、長さ330mmのSUM22製の軸体を準備した。
<接着層>
第1接着層としては、体積抵抗率が1.2×1010Ω・cmのフェノール系接着剤[(株)東洋化学研究所製、商品名「メタロックPA」]を用いた。
第2接着層としては、体積抵抗率が1.0×10Ω・cmの塩化ゴム系接着剤[ロード・ファー・イースト社製、商品名「ケムロック205」]を用いた。
<弾性体層形成組成物の調製>
弾性体層の主成分として、エピクロルヒドリンゴム(ECO)[ダイソー(株)製、商品名「エピクロマーCG102」]100質量部および液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(液状NBR)[JSR(株)製、商品名「JSR N280」]10質量部と、加硫剤として硫黄[鶴見化学工業(株)製]0.5質量部と、加硫助剤として酸化亜鉛2種[三井金属工業(株)製]5.0質量部およびハイドロタルサイト[協和化学工業(株)製、商品名「DHT4A」]10.0質量部、加硫促進剤A[三新化学工業(株)製、商品名「サンセラーCZ」]1.0質量部、加硫促進剤B[大内新興化学工業(株)製、商品名「アクセルTBT」]1.0質量部、イオン導電剤として下記構造式にて表される第4級アンモニウム塩1.0質量部とを、ニーダーで混練することにより、弾性体層形成組成物を調製した。
Figure 2009080316
<表層形成組成物の調製>
N−メトキシメチル化ナイロン[帝国化学産業(株)製、商品名「トレジンEF30T」]100質量部および、メラミン樹脂[住友化学(株)製、商品名「スミテックスレジンM3」]20質量部を、メタノール−トルエン混合溶液(メタノール:トルエン=7:3)500質量部に溶解して表層形成組成物を調製した。
<帯電ロールの製造>
本実施例では、図1に示す構造の帯電ロールを製造した。まず、第2接着層を軸体表面に、厚さ10μm塗布した。第2接着層の塗布範囲は、後から形成する弾性体層の軸方向の長さと略等しくなるようにした。つぎに、第1接着層を第2接着層の表面に、厚さ10μmで、第2接着層の軸方向両端面からロール中央部側に向かって10mm塗布し、乾燥させた。
次いで、上記軸体をロール成形金型にセットし、上記弾性体層形成組成物を金型内に注入後、180℃で30分間加熱して、加硫成形した。さらに、上記弾性体層の表面に、上記表層形成組成物をロールコーティング法により厚さ8μm塗布し、120℃で50分間加熱して架橋させ、直径12mmの帯電ロールを製造した。
(比較例1)
上記実施例1において、第1接着層を第2接着層の表面に積層せず、接着層として第2接着層のみを用いた点以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係る帯電ロールを製造した。
<感光体の削れ量評価>
本実施例および比較例に係る帯電ロールについて、感光体の削れ量をそれぞれ評価した。
まず、帯電ロールと感光体(富士ゼロックス(株)製 「CT350376ドラムカートリッジ」)とを線接触させ、感光体を回転数120rpmで回転させ、帯電ロールの軸体の両端にそれぞれ700gfの荷重をかけ、高圧電源(TREK社製)およびパルス発振機((株)エヌエフ回路設計ブロック製)を用いて、−700Vの直流電圧および2500Vp−p、2000Hzの交流電圧を印加し、温度32.5℃、湿度85%の環境下で10時間通電した。
そして、感光体の削れ量を、形状測定機((株)東京精密製 RONDCOM60A)を用い、図6(a)に示すように、帯電ロール30の軸方向端部と感光体32との接点位置を「A」として、A点から外側に5mmの位置に、形状測定機の測定子34をセットし、測定子34を感光体32の軸方向内側に向かって32mm移動させながら、感光体32表面の形状を測定した。測定は、感光体32の周方向に3箇所行った。まず、任意の位置を1箇所測定し、その位置を0°として、感光体の周方向に120°、240°の位置を測定した。図6(b)は測定結果の一例であり、図6(a)のA点から10mm測定した位置B点(図6(b)において斜線部)までの最大削れ深さ(図6(b)において矢印部)を算出した。最大削れ深さの平均値を削れ量として、1.5μm以下を合格とした。
次に、この結果を表1に示す。
Figure 2009080316

表1の結果によれば、軸体の外周に、接着層として第2接着層のみを形成した比較例1では、削れ量の平均値が1.71と大きくなった。
これに対して、実施例1では、削れ量の平均値が1.06と小さくなり、軸体の軸方向に第1接着層を設け、第1接着層の間に第2接着層を設けた帯電ロールでは、感光体の削れを抑制できることが確認できた。
以上、本実施形態、実施例に係る帯電ロールについて説明したが、本発明は、上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明の一実施形態に係る帯電ロールの軸方向断面図である。 本発明の他の実施形態に係る帯電ロールの軸方向断面図である。 本発明の他の実施形態に係る帯電ロールの軸方向断面図である。 本発明の他の実施形態に係る帯電ロールの軸方向断面図である。 本発明の他の実施形態に係る帯電ロールの軸方向断面図である。 感光体の削れ量を測定する方法を説明する図である。 従来の帯電ロールの軸方向端部の要部拡大断面図である。
符号の説明
10・・・帯電ロール
12・・・軸体
14・・・第1接着層
16・・・第2接着層
18・・・弾性体層
20・・・表層

Claims (6)

  1. 軸体の外周に、接着層と、弾性体層とがこの順に積層された電子写真機器用帯電ロールであって、
    前記接着層は、
    軸方向両端部に設けられた第1接着層と、
    前記第1接着層の間に少なくとも設けられた第2接着層とを有し、
    前記第1接着層の体積抵抗率は、前記第2接着層の体積抵抗率よりも大きいことを特徴とする電子写真機器用帯電ロール。
  2. 前記接着層は、
    前記軸体表面に形成された第2接着層と、
    前記第2接着層の表面、および/または、前記第2接着層と前記軸体との間に、前記第2接着層の軸方向両端面からロール中央部側に一定幅で形成された前記第1接着層と、
    から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子写真機器用帯電ロール。
  3. 前記接着層は、
    前記軸体表面に形成された第2接着層と、
    前記軸体表面に、前記第2接着層の軸方向両端面からロール中央部と反対側に一定幅で形成された前記第1接着層と、
    から構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真機器用帯電ロール。
  4. 前記第1接着層は、当該ロールの画像形成領域外に形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の電子写真機器用帯電ロール。
  5. 前記第1接着層の体積抵抗率は、10〜1011Ω・cmの範囲内にあり、
    前記第2接着層の体積抵抗率は、10〜10Ω・cmの範囲内にあることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の電子写真機器用帯電ロール。
  6. 軸体の外周に、接着層と、弾性体層とがこの順に積層された電子写真機器用帯電ロールの製造方法であって、
    前記軸体の軸方向両端部に第1接着層を設けるとともに、前記第1接着層の間に少なくとも第2接着層を設けて前記接着層を構成するに当たり、
    前記第1接着層の体積抵抗率を、前記第2接着層の体積抵抗率よりも大きく設定することを特徴とする電子写真機器用帯電ロールの製造方法。
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