JP2009079626A - ダイナミックダンパ及びプロペラシャフト - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久信頼性を向上することができるダイナミックダンパ及びプロペラシャフトを提供する。
【解決手段】内環部材29の軸方向一方側から径方向内側に向かってインナーウエイト24を圧入すると、縮径部38にはインナーウエイト24の外周面から径方向外側に向かう押圧力が作用して拡径する。これにより、各弾性支持部36が縮径部38によって径方向内側から径方向外側に向かって押圧されて各弾性支持部36には圧縮応力が作用する。ここで、第1プロペラシャフト10が回転してインナーウエイト24が外環部材28に対して偏心運動すると、弾性支持部36のうち一部の弾性支持部には圧縮応力が作用し、他の弾性支持部には引張応力が作用するが、弾性支持部36には初期圧縮応力が作用しているため、圧縮応力と相殺されることになる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車などの車両に用いられるプロペラシャフトの内部に設けられるダイナミックダンパ及びこのダイナミックダンパを備えたプロペラシャフトに関する。
従来からプロペラシャフトの中には、内部にダイナミックダンパが設けられたものが知られている(下記特許文献1参照)。すなわち、車両の前部に搭載された内燃機関の出力は、一般に変速機を経てプロペラシャフトにより後方の駆動輪に伝達されるが、このプロペラシャフトの特性は車両の振動に大きな影響を与えるため、プロペラシャフトの内部にダイナミックダンパを装着しダイナミックダンパで振動を減衰することにより、プロペラシャフトの振動特性を改善することができる。
ここで、図10に示すように、ダイナミックダンパ100は、径方向外側に位置するスチール製の外筒部材102と、外筒部材102の径方向内側に位置する錘部材104と、外筒部材102と錘部材104との間に配置された弾性部材106と、外筒部材102の径方向外側表面に取り付けられた圧入用ゴム部材108と、で構成されている。特に、弾性部材106は、径方向に延びる5本の弾性支持部110が円周方向に沿って所定の間隔をあけて形成されている。
特許第3195949号特許公報
ところで、プロペラシャフトが回転駆動し、ある所定回転数に到達すると、ダイナミックダンパが機能して、錘部材が外筒部材に対して偏心運動する。錘部材が外筒部材に対して偏心すると、弾性部材の5本の弾性支持部のうちの一部の弾性支持部には引張応力が作用し、他の弾性支持部には圧縮応力が作用する。この状況において、ダイナミックダンパの使用頻度及び使用期間が長くなり、かつ弾性部材の弾性支持部に対して作用する引張応力が所定の大きさになると、弾性支持部が剥離し破断する恐れがある。このように、ダイナミックダンパの弾性支持部の耐久性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、耐久信頼性を向上することができるダイナミックダンパ及びプロペラシャフトを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、径方向外側に位置する外筒部材と、前記外筒部材の径方向内側に位置する内筒部材と、前記内筒部材の径方向内側に位置する錘部材と、前記外筒部材と前記内筒部材との間に位置する弾性部材と、を有するダイナミックダンパであって、前記弾性部材には、径方向に延び前記錘部材を弾性支持する弾性支持部が周方向に沿って所定の間隔をあけて複数形成され、前記内筒部材には、前記錘部材が前記内筒部材の径方向内側に圧入されたときに前記弾性支持部に圧縮応力を作用させる押圧部が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のダイナミックダンパにおいて、前記押圧部は、前記内筒部材の一部を縮径させて形成した縮径部であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のダイナミックダンパを、中空のシャフト部材の内部に圧入して固定したプロペラシャフトであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、錘部材が内筒部材の径方向内側に圧入されたときに、内筒部材の押圧部により弾性支持部に圧縮荷重が作用する。そして、弾性部材の弾性支持部には常に初期圧縮応力が作用している状態になるため、錘部材が外筒部材に対して偏心し弾性支持部に対して引張応力が作用した場合でも、その引張応力と初期圧縮応力が相殺されて、弾性支持部に作用する引張応力を小さくすることができる。この結果、弾性部材の各弾性支持部の破断を防止して、弾性部材の耐久信頼性を向上することができる。
請求項2に記載の発明によれば、押圧部は、内筒部材の一部を縮径させて形成した縮径部であるため、内筒部材の内周面から径方向内側に向かって突出している。そして、内筒部材の径方向内側に錘部材を圧入すると、内筒部材の内周面から径方向内側に向かって突出した縮径部には、錘部材から径方向外側に向かう圧力が作用する。このため、縮径部は、僅かながら圧縮変形するとともに、錘部材により径方向外側に押し出される。これにより、内筒部材の縮径部の径方向反対側に位置する外周面に接触した弾性部材の弾性支持部が径方向外側に押される。この結果、錘部材が内筒部材の径方向内側に圧入された状態で、弾性部材の弾性支持部に圧縮応力が作用した状態となる。このように、内筒部材の一部を縮径させるという簡易な構成で、弾性支持部に圧縮応力を作用させる押圧部を容易に形成することができるとともに、弾性部材の弾性支持部に対して確実に圧縮応力を作用させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、錘部材が内筒部材の径方向内側に圧入されたときに、内筒部材の押圧部により弾性支持部に圧縮荷重が作用する。そして、弾性部材の弾性支持部には常に初期圧縮応力が作用している状態になるため、錘部材が外筒部材に対して偏心し弾性支持部に対して引張応力が作用した場合でも、その引張応力と初期圧縮応力が相殺されて、弾性支持部の引張応力を小さくすることができる。この結果、弾性部材の弾性支持部の破断を防止して、弾性部材及びプロペラシャフトの耐久信頼性を向上することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係るダイナミックダンパ及びプロペラシャフトについて、図面を参照して説明する。図1は、車両の動力伝達機構の一部を示しており、部分的に省略して第1プロペラシャフトと第2プロペラシャフトの連結した状態を示している。
図1に示すように、第1プロペラシャフト10の前端は、クロスジョイント12を介して内燃機関の出力側に連結されている。第2プロペラシャフト14は、リング状のベアリングサポート16に弾性的に回転自在に支持された前部が第1プロペラシャフト10とトリポード型の等速自在継手18によって連結されて構成されている。また、第2プロペラシャフト14の後端は、クロスジョイント20を介して次段の動力伝達部材に連結されている。
次に、ダイナミックダンパ22の詳細な構造について説明する。
図2及び図3に示すように、第1プロペラシャフト10を構成する中空状のシャフト部材30(図1参照)の内部には、ダイナミックダンパ22が装着されている。このダイナミックダンパ22は、円筒状の外環部材(外筒部材)28と、外環部材28の径方向内側に位置する円筒状の内環部材(内筒部材)29と、外環部材28と内環部材29との間に配置され両者を連結するゴム部材(弾性部材)26と、内環部材29の径方向内側に向かって軸方向から圧入される円柱状のインナーウエイト(錘部材)24と、外環部材28の外周面に設けられた圧入用ゴム部材31と、で構成されている。
ここで、ゴム部材26は、内環部材29の外周面に接触する内側接触部32と、外環部材28の内周面に接触する外側接触部34と、内側接触部32と外側接触部34との間でインナーウエイト24を弾性支持する弾性支持部36と、で構成されている。特に、この弾性支持部36は、インナーウエイト24の外周方向にわたって5箇所に配置されている。
図3に示すように、内環部材29の軸方向中央部又はその近傍には、内環部材29の他の部位の径と比較して、小さくなるように縮径された縮径部38が形成されている。この縮径部38は、円筒環を絞り加工により、成形時に内環部材29に縮径部38が形成できるようにしてもよく、また、円筒環をプレス加工により、内環部材29の外周面から径方向内側に向かって圧力を加え、縮径部38を形成してもよい。
また、縮径部38は、内環部材29の内周面の周方向にわたって連続するように形成されている。そして、縮径部38は、ゴム部材26の各弾性支持部36に対応した位置に、形成されている。すなわち、縮径部38は、各弾性支持部36の径方向に延びる延長線上に位置するように形成されている。
さらに、内環部材29の縮径部38以外の部位の内径は、インナーウエイト24の外径と略同じ寸法となるように形成されている。よって、内環部材29の縮径部38の内径は、インナーウエイト24の外径よりも小さくなるように形成されている。
かかる構成のダイナミックダンパ22は、第1プロペラシャフト10の内部に圧入されることにより第1プロペラシャフト10の所定位置に装着される。ダイナミックダンパ22が第1プロペラシャフト10の内部に圧入されると、圧入用ゴム部材31が弾性変形することにより、各構成部材に寸法誤差が生じていた場合でも、圧入用ゴム部材31の弾性変形で第1プロペラシャフト10および各構成部材の寸法誤差を吸収することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係るダイナミックダンパ及びプロペラシャフトの作用について説明する。
図2及び図3に示すように、内環部材29の軸方向一方側から径方向内側に向かってインナーウエイト24を圧入すると、内環部材29の縮径部38の内径がインナーウエイト24の外径よりも小さいため、縮径部38には、インナーウエイト24の外周面から径方向外側に向かう押圧力が作用する。
縮径部38にインナーウエイト24の外周面から径方向外側に向かう押圧力が作用すると、縮径部38は僅かに圧縮変形するとともに、縮径部38が内環部材29の径方向外側に向かって押し出される。縮径部38が内環部材29の径方向外側に向かって押し出されると、縮径部38の径方向外側にはゴム部材26の各弾性支持部36が位置しているため、各弾性支持部36が縮径部38によって径方向内側から径方向外側に向かって押圧される。一方、ゴム部材26の径方向外側には外環部材28が位置しているため、ゴム部材26の径方向外側への移動が制限される。これにより、ゴム部材26は、径方向内側から径方向外側に向かう押圧力を受けるとともに、径方向外側に移動できなくなるため、ゴム部材26の各弾性支持部36には、所定の圧縮荷重が作用する。この結果、ゴム部材26の各弾性支持部36には、所定の圧縮応力が作用した力学状態になる。
ここで、第1プロペラシャフト10が回転してシャフト部材30が回転すると、インナーウエイト24が外環部材28に対して偏心する。インナーウエイト24が外環部材28に対して偏心すると、5本のゴム部材26の弾性支持部36のうち一部の弾性支持部には圧縮応力が作用し、他の弾性支持部には引張応力が作用する。さらに、この偏心運動が第1プロペラシャフト10の所定の回転速度に応じて繰り返されることになる。
インナーウエイト24が内環部材29に圧入されている状態では、5本の弾性支持部36の全てに圧縮応力が作用しているため、上述のように、引張応力が作用しても、圧縮応力と相殺されることになる。すなわち、弾性支持部36は、径方向に縮んだ状態となっているため、弾性支持部36に引張応力が作用しても、弾性支持部36の引張変形が軽減される。このように、ゴム部材26の弾性支持部36に作用する引張応力を小さく押さえるため、ゴム部材26の各弾性支持部36が引張応力により破断してしまうことを防止できる。特に、ゴム部材26は、圧縮応力よりも引張応力が作用した場合に破断し易くなる性質があるが、本実施形態では、ゴム部材26のかかる性質を利用して、ゴム部材26に予め初期圧縮応力を作用させることにより、引張応力に対する弱さ・脆さを克服したものである。この結果、ゴム部材26の耐久性を向上することができ、ひいてはダイナミックダンパ22の製品耐久性を向上することができる。
以上のように、第1実施形態によれば、ゴム部材26の各弾性支持部36に作用する引張応力を低減させる効果と、シャフト部材30と外環部材28の径寸法の誤差を圧入用ゴム部材31の弾性変形により吸収してダイナミックダンパ22をシャフト部材30の内部に容易に圧入できる効果と、圧入用ゴム部材31の弾性力によりダイナミックダンパ22をシャフト部材30の内部で強固に固定することができる効果の3つの効果を同時に実現することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るダイナミックダンパ及びプロペラシャフトについて、図面を参照して説明する。なお、本発明の第1実施形態に係るプロペラシャフトの構成と重複する構成については同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図4乃至図6に示すように、第2実施形態に係るプロペラシャフトに適用されるダイナミックダンパ40の外環部材28の径方向内側表面には、凹部42が形成されている。この凹部42には、ゴム部材26の各弾性支持部36と対応するように形成されており、凹部42の内部にゴム部材26の後述の突出部44が入り込み凹部42と係合している。さらに、外環部材28の径方向外側表面には、凸部46が形成されている。この凸部46は、外環部材28の径方向内側表面に形成された凹部42と対向する位置に形成されている。外環部材28の外径がシャフト部材30の内径よりも大きく設定されているので、外環部材28がシャフト部材30の内部に圧入されると、外環部材28の外周面にはシャフト部材30の内周面から押圧力が作用するが、外環部材28の凸部46に作用する押圧力は、外環部材28の凸部46以外の部位に作用する圧力と比較して、とりわけ大きくなる。
また、ゴム部材26の各弾性支持部36の径方向外側には、突出部44が一体形成されている。この突出部44は、弾性支持部36から径方向外側に向けて突出するように形成されている。
さらに、図6に示すように、内環部材29の内周面には、第1実施形態と同様に、縮径部38が形成されている。なお、外環部材28の外周面には、圧入用ゴム部材は設けられていない。
第2実施形態によれば、ダイナミックダンパ40がシャフト部材30に圧入されると、外環部材28の外周面にはシャフト部材30の内周面から径方向内側に向かって押圧され所定の圧力が作用する。本実施形態では、特に、外環部材28の凸部46には、大きな圧力が作用する。
外環部材28の凸部46に大きな圧力が作用すると、凸部46の径方向内側に位置するゴム部材26の突出部44及び弾性支持部36には大きな押圧力が作用する。これにより、ゴム部材26の突出部44及び弾性支持部36は、圧縮荷重を受けて、圧縮応力が作用し、径方向に縮んだ状態になっている。
一方、内環部材29の軸方向外側から径方向内側に向かってインナーウエイト24を圧入すると、縮径部38が拡径されて、インナーウエイト24の外周面から径方向外側に向かう押圧力が作用して、ゴム部材26の突出部44及び弾性支持部36には、所定の圧縮応力が作用する。
このように、ゴム部材26の突出部44及び弾性支持部36には、インナーウエイト24の圧入により径方向内側から圧縮荷重が作用し、また同時に、ダイナミックダンパ40のシャフト部材30に対する圧入により径方向外側から圧縮荷重が作用した力学状態になる。このため、ゴム部材26の突出部44及び弾性支持部36に作用する圧縮応力が格段に大きくなる。これにより、ゴム部材26の突出部44及び弾性支持部36に作用する引張応力を相殺させる圧縮応力がより大きくなるため、ゴム部材26の突出部44及び弾性支持部36に作用する引張応力を大幅に低減させることができる。この結果、ゴム部材26の耐久性を大幅に向上することができ、ひいてはダイナミックダンパ40の製品寿命を大幅に向上することができる。
また同時に、ダイナミックダンパ40をシャフト部材30に圧入するときに、シャフト部材30と外環部材28の径寸法の誤差が存在すれば、その誤差を外環部材28の凸部46の弾性変形により吸収することができる。この結果、ダイナミックダンパ40をシャフト部材30の内部に容易に圧入することができるとともに、外環部材28の弾性力により強固に固定することができる。
以上のように、第2実施形態によれば、ゴム部材26の突出部44及び弾性支持部36に作用する引張応力を大幅に低減させる効果と、シャフト部材30と外環部材28の径寸法の誤差を外環部材28の弾性変形により吸収してダイナミックダンパ40をシャフト部材30の内部に容易に圧入できる効果と、外環部材28の弾性力によりダイナミックダンパ40をシャフト部材30の内部で強固に固定することができる効果の3つの効果を同時に実現することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係るダイナミックダンパ及びプロペラシャフトについて、図面を参照して説明する。なお、本発明の第2実施形態に係るプロペラシャフトの構成と重複する構成については同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図7乃至図9に示すように、ダイナミックダンパ50の外環部材28には、径方向に貫通した貫通孔52が形成されている。また、ゴム部材26の各弾性支持部36には、外環部材28の貫通孔52を径方向内側から径方向外側に向かって貫通して外環部材28の径方向外側に突出する突出部54が形成されている。このため、ダイナミックダンパ50は、外環部材28の外周面の周方向5箇所から突出部54が突出した構成になっている。
さらに、図9に示すように、内環部材29の内周面には、第1実施形態と同様に、縮径部38が形成されている。なお、外環部材28の外周面には、圧入用ゴム部材は設けられていない。
第3実施形態によれば、ダイナミックダンパ50がシャフト部材30に圧入されると、外環部材28の外周面はシャフト部材30の内周面から径方向内側に向かって押圧される。このため、外環部材28の外周面から突出しているゴム部材26の各突出部54には、シャフト部材30の内周面から大きな押圧力が作用する。
ゴム部材26の突出部54に押圧力が作用すると、ゴム部材26の各突出部54及び各弾性支持部36には径方向の圧縮応力が作用することになるため、各突出部54及び各弾性支持部36が縮むことになる。このため、ダイナミックダンパ50がシャフト部材30に圧入された状態では、ゴム部材26の各突出部54及び各弾性支持部36には初期圧縮応力が作用し、各突出部54及び各弾性支持部36が径方向に縮んだ状態になっている。
一方、内環部材29の軸方向外側から径方向内側に向かってインナーウエイト24を圧入すると、縮径部38には、インナーウエイト24の外周面から径方向外側に向かう圧力が作用して、ゴム部材26の突出部54及び弾性支持部36には、所定の圧縮応力が作用する。
これにより、ゴム部材26の突出部54及び弾性支持部36には、インナーウエイト24の圧入により径方向内側から圧縮荷重が作用し、また同時に、ダイナミックダンパ50のシャフト部材30に対する圧入により径方向外側から圧縮荷重が作用した力学状態になる。この結果、ゴム部材26の耐久性を大幅に向上することができ、ひいてはダイナミックダンパ50の製品寿命を大幅に向上することができる。
また同時に、ダイナミックダンパ50をシャフト部材30に圧入するときに、シャフト部材30と外環部材28の径寸法の誤差が存在すれば、その誤差を外環部材28の外周面から突出しているゴム部材26の各突出部54の弾性変形により吸収することができる。この結果、ダイナミックダンパ50をシャフト部材30の内部に容易に圧入することができるとともに、ゴム部材26の各突出部54の弾性力により強固に固定することができる。
以上のように、第3実施形態によれば、ゴム部材26の突出部54及び弾性支持部36に作用する引張応力を大幅に低減させる効果と、シャフト部材30と外環部材28の径寸法の誤差をゴム部材26の各突出部54の弾性変形により吸収してダイナミックダンパ50をシャフト部材30の内部に容易に圧入できる効果と、ゴム部材26の各突出部54の弾性力によりダイナミックダンパ50をシャフト部材30の内部で強固に固定することができる効果の3つの効果を同時に実現することができる。
本発明の第1実施形態に係るプロペラシャフトの一部を省略した部分的な側面図である。 本発明の第1実施形態に係るプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパを軸方向に沿って切断した縦断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパの内筒部材(内環部材)に錘部材(インナーウエイト)を圧入するときの説明図である。 本発明の第2実施形態に係るプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパを軸方向に沿って切断した縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係るプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパを軸方向から見た正面図である。 本発明の第2実施形態に係るプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパの内筒部材(内環部材)に錘部材(インナーウエイト)を圧入するときの説明図である。 本発明の第3実施形態に係るプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパを軸方向に沿って切断した縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係るプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパを軸方向から見た正面図である。 本発明の第3実施形態に係るプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパの内筒部材(内環部材)に錘部材(インナーウエイト)を圧入するときの説明図である。 従来のプロペラシャフトに設けられるダイナミックダンパを軸方向に沿って切断した縦断面図である。
符号の説明
10 第1プロペラシャフト(プロペラシャフト)
14 第2プロペラシャフト(プロペラシャフト)
22 ダイナミックダンパ
24 インナーウエイト(錘部材)
26 ゴム部材(弾性部材)
28 外環部材(外筒部材)
29 内環部材(内筒部材)
30 シャフト部材
36 弾性支持部
38 縮径部(押圧部)
40 ダイナミックダンパ
50 ダイナミックダンパ

Claims (3)

  1. 径方向外側に位置する外筒部材と、前記外筒部材の径方向内側に位置する内筒部材と、前記内筒部材の径方向内側に位置する錘部材と、前記外筒部材と前記内筒部材との間に位置する弾性部材と、を有するダイナミックダンパであって、
    前記弾性部材には、径方向に延び前記錘部材を弾性支持する弾性支持部が周方向に沿って所定の間隔をあけて複数形成され、
    前記内筒部材には、前記錘部材が前記内筒部材の径方向内側に圧入されたときに前記弾性支持部に圧縮応力を作用させる押圧部が形成されていることを特徴とするダイナミックダンパ。
  2. 前記押圧部は、前記内筒部材の一部を縮径させて形成した縮径部であることを特徴とする請求項1に記載のダイナミックダンパ。
  3. 請求項1又は2に記載のダイナミックダンパを、中空のシャフト部材の内部に圧入して固定したことを特徴とするプロペラシャフト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017166661A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 Nok株式会社 プロペラシャフト用ダイナミックダンパ

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JP2017166661A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 Nok株式会社 プロペラシャフト用ダイナミックダンパ

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