JP2009079368A - 排水栓用ヘアーキャッチャー - Google Patents

Abstract

【課題】分解清掃する必要ことなく容易に毛髪やごみ等が除去できて清掃性が向上する排水栓用ヘアーキャッチャーを提供することを目的とする。
【解決手段】
排水栓用ヘアーキャッチャー３０は複数の捕集リブ３２が放射状に設けられたヘアーキャッチャー３１を二組備えている。一方のヘアーキャッチャー３１は複数の捕集リブ３２が下方向へ略円錐形状に拡がる第１の捕集リブ３２ａと第１の捕集リブ３２ａの先端部３３から連続的に上方向に延設される第２の捕集リブ３２ｂとからなるＶ字形状ヘアーキャッチャー３１ａである。他のヘアーキャッチャー３１は複数の水平捕集リブ３２ｃが放射状に形成される水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂである。Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａと水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂと筒軸３４とは軟質材で一体成形される。
【選択図】 図１

Description

本発明は、洗面化粧台等の排水口に装着して毛髪やごみ等を捕集するのに用いる排水栓用ヘアーキャッチャーに関し、詳しくは、清掃性が向上する排水栓用ヘアーキャッチャーの技術に関する。

従来、排水栓用ヘアーキャッチャーに関しては、特許文献１の記載内容が知られている。この特許文献１によれば、図７に示すように、排水栓用ヘアーキャッチャー６１のケレップ６３は図示しない排水口の口径寸法に適合する略円板形状に形成され、ケレップ６３の中央下側にケレップ軸６４が垂設される。

ヘアーキャッチャー部６６は車輪形状の上ヘアーキャッチャー６８と下ヘアーキャッチャー６９と筒軸６７とが合成樹脂で一体形成され、上ヘアーキャッチャー６８、筒軸６７、下ヘアーキャッチャー６９を連通して形成される断面円形状の貫通孔６５を介してケレップ軸６４に摺動自在に挿通される。そして、ヘアーキャッチャー部６６は下ヘアーキャッチャー６９の外周部分が図示しない排水口の段部に載置されることによって排水口内に着脱自在に設置される。

ケレップ６３は合成樹脂性で、ケレップ軸６４の下端部に円柱形状の錘体６２が着脱自在に嵌合され、ケレップ６３又は錘体６２をケレップ軸６４から取外してヘアーキャッチャー部６６を離脱し、ヘアーキャッチャー部６６に捕捉された毛髪やごみ等の清掃作業を行うことができる。
特開平９−３１６９５７号公報

ところが、毛髪やごみ等の清掃作業はヘアーキャッチャー部６６をケレップ軸６４から引き抜いて分解する必要があるので手間が掛かるという問題があった。

そこで、本発明は上記問題点を解決して、分解清掃する必要なく容易に毛髪やごみ等が除去できて清掃性が向上する排水栓用ヘアーキャッチャーを提供することを目的とする。

請求項１の発明は、複数の捕集リブが放射状に広がるヘアーキャッチャーをケレップの垂直軸に摺動自在な筒軸に上下二組備える排水栓用ヘアーキャッチャーであって、前記二組のヘアーキャッチャーと筒軸は軟質材で一体成形されることを特徴としている。

請求項２の発明は、請求項１に記載の排水栓用ヘアーキャッチャーであって、少なくとも一組の前記ヘアーキャッチャーは複数の捕集リブが下方向へ略円錐形状に拡がる第１の捕集リブとこの第１の捕集リブの先端部から連続的に上方向に延設される第２の捕集リブとからなるＶ字形状ヘアーキャッチャーであることを特徴としている。

請求項１記載の発明によれば、前記二組のヘアーキャッチャーと筒軸は軟質材で一体成形されるので、ヘアーキャッチャーを付着した毛髪やごみ等を除去しやすい形状に容易に反転することができる。このため、毛髪やごみ等を除去するために排水栓用ヘアーキャッチャーを分解する必要がないので清掃性と作業性が向上する。

請求項２の発明によれば、少なくとも一組の前記ヘアーキャッチャーはＶ字形状ヘアーキャッチャーであるので、請求項１の効果と同様の効果が得られるとともに、Ｖ字形状の底部に毛髪やごみ等が纏まるので毛髪やごみ等を容易に取除くことができる。

本発明の実施形態を図１〜図６に基づいて説明する。
＜排水栓用ヘアーキャッチャーの構成＞

図１に示すように、洗面ボウル１３の底部には排水開口部１３ａが形成され、この排水開口部１３ａに排水管１４が装着される。この排水管１４の途中には開口部１５が設けられ、この開口部１５に形成されるスリーブジョイント１８にオーバーフロー管１６の一端部１７を嵌合し、オーバーフロー管の図示しない他端部は洗面ボウル１３の上部側壁に形成されるオーバーフロー開口部に取付けられる。

排水栓用ヘアーキャッチャー３０は排水開口部１３ａを開閉するための円盤状のケレップ１の下端部に垂直な軸２を備え、この軸２に筒軸３４を介して二組のヘアーキャッチャー３１が摺動自在に取付けられ、軸２の下端部には重り３が装着される。そして、排水２０とともに流される毛髪やごみ等をヘアーキャッチャー３１によって捕集することができる。

ヘアーキャッチャー３１は毛髪やごみ等を引っ掛ける複数の捕集リブ３２の形状によって、Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａと水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂの二組で構成され、Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａが水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂの上方に配置される。

Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａは下方向へ略円錐形状で放射状に拡がる第１の捕集リブ３２ａとこの第１の捕集リブ３２ａの先端部３３から連続的に上方向に延設される第２の捕集リブ３２ｂとからなるＶ字形状の捕集リブ３２を備える。水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂは複数の水平捕集リブ３２ｃが放射状に形成される。

Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａと水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂと筒軸３４とは軟質の合成樹脂で一体成形される。

図２、図３、図４に示すように、Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａの形状は、リング４２（外径Ｇ、水平幅Ｑ５、厚みＱ２）と筒軸３４の間で、第１の捕集リブ３２ａと第２の捕集リブ３２ｂが水平角度θ１＝３０度毎に放射状に連結する。

第１の捕集リブ３２ａの先端部３３にリング４１（外径Ｇ１、水平幅Ｑ６、厚みＱ２）が形成され、第１の捕集リブ３２ａ（厚みＱ１、幅Ｓ１、角度α＝４０度）と第２の捕集リブ３２ｂ（厚みＱ２、幅Ｓ１）は角度β＝９０度のＶ字形状に連結されて、複数の排水開口４５が形成される。

水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂの形状は、リング４０（外径Ｇ、幅Ｑ３、厚みＱ４）と筒軸３４間を水平捕集リブ３２ｃ（水平幅Ｓ２）が角度θ２＝４５度で放射状に連結して排水開口４５が形成される。なお、水平捕集リブ３２ｃの上面はリング４０から筒軸３４に向かって角度θ３＝１０度の傾斜で徐々に厚くなるように形成される。

そして、筒軸３４（高さＨ、外直径Ｇ２、内直径Ｇ３）の下端部３４ａから高さＨ２の位置Ｐ１に水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂが取付けられる。Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａは、位置Ｐ１から上方に高さＨ１で筒軸３４の上端部３４ｂ近傍にＶ字形状ヘアーキャッチャー３１ａの外周上端部Ｐ２が位置するように固着される。

＜排水栓用ヘアーキャッチャーの作用＞
図５、図６に示すように、排水開口部１３ａから離脱した排水栓用ヘアーキャッチャー３０は、軟質材で形成されているＶ字形状ヘアーキャッチャー３１ａ及び水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂを矢印Ｙに示すように先端部が下方に向くように指で反転して容易に形状変化させることができる。

このため、毛髪やごみ等Ｗが外側に露出するので、排水栓用ヘアーキャッチャー３０を分解する必要なく毛髪やごみ等Ｗを簡単に取除くことができて清掃作業性が向上する。清掃後はＶ字形状ヘアーキャッチャー３１ａ及び水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂの先端部は指で元通りに容易に復元するか或いは軟質材の弾力によって自動的に復元する。

長期間に堆積固着した毛髪やごみ等が固形化して固着して入る場合でも、各捕集リブ３２ａ、３２ｂ、３２ｃを下方に反転すると、各捕集リブ３２ａ、３２ｂ、３２ｃに固着した毛髪やごみ等Ｗと各捕集リブ３２ａ、３２ｂ、３２ｃの表面との間に物理的ズレが生じるので毛髪やごみ等Ｗを容易に分離して剥がし取ることができる。

以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。

Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａを水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂの下方に配置する構成でも構わない。また、Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａと水平形状ヘアーキャッチャー３１ｂのいずれか一方を単独使用する構成でも構わない。

ヘアーキャッチャー３１は軟質の合成樹脂以外に形状記憶合金等で形成してもよい。

本発明の実施形態における、排水栓用ヘアーキャッチャー３０の取付け状態を示す側面断面図である。 本発明の実施形態における、ヘアーキャッチャー３１の詳細構造を示す側面断面図ある。 本発明の実施形態における、図２のＡ−Ａ断面図である。 本発明の実施形態における、図２のＢ−Ｂ断面図である。 本発明の実施形態における、ヘアーキャッチャー３１の掃除時にＶ字形状ヘアーキャッチャー３１ａを指で反転させる状態を示す側面断面図である。 本発明の実施形態における、Ｖ字形状ヘアーキャッチャー３１ａを反転させた状態を示す斜視図である。 従来例における、排水栓用ヘアーキャッチャー６１の組付状態を示す斜視図である。

符号の説明

３０ 排水栓用ヘアーキャッチャー
３１ ヘアーキャッチャー
３１ａ Ｖ字形状ヘアーキャッチャー
３１ｂ 水平形状ヘアーキャッチャー
３２ 捕集リブ
３２ａ 第１の捕集リブ
３２ｂ 第２の捕集リブ
３２ｃ 水平捕集リブ
３３ 先端部
３４ 筒軸

Claims (2)

1. 複数の捕集リブが放射状に広がるヘアーキャッチャーをケレップの垂直軸に摺動自在な筒軸に上下二組備える排水栓用ヘアーキャッチャーであって、
   前記二組のヘアーキャッチャーと筒軸は軟質材で一体成形されることを特徴とする排水栓用ヘアーキャッチャー。
2. 請求項１に記載の排水栓用ヘアーキャッチャーであって、少なくとも一組の前記ヘアーキャッチャーは複数の捕集リブが下方向へ略円錐形状に拡がる第１の捕集リブとこの第１の捕集リブの先端部から連続的に上方向に延設される第２の捕集リブとからなるＶ字形状ヘアーキャッチャーであることを特徴とする排水栓用ヘアーキャッチャー。

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