JP2009078927A - ガラスモールド用金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率的に外形を切削加工することができるとともに、高度の形状精度が要求される光学ガラス素子を成形するのに充分な鏡面を具備した熱間成形面を有するガラスモールド用金型を提供することを課題とする。
【解決手段】タングステンを主成分とする焼結体により構成される金型本体1と、この金型本体上に一体成形されるとともに、表面に熱間成形面22が形成された超硬合金の焼結体からなる成形部2とを有する光学ガラス素子を熱間成形するためのガラスモールド用金型。
【選択図】図1
【解決手段】タングステンを主成分とする焼結体により構成される金型本体1と、この金型本体上に一体成形されるとともに、表面に熱間成形面22が形成された超硬合金の焼結体からなる成形部2とを有する光学ガラス素子を熱間成形するためのガラスモールド用金型。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に、光学ガラス素子を熱間成形するためのガラスモールド用金型に関するものである。
上記ガラスモールド用金型は、一般に、超硬合金の焼結体からなる基金型の成形面を所望の形状に研削加工することにより得られるものである。
なお、本発明者も、先に、タングステンを主成分とする焼結体からなるガラスモールド用金型を提案している(特許文献1参照)。
なお、本発明者も、先に、タングステンを主成分とする焼結体からなるガラスモールド用金型を提案している(特許文献1参照)。
上記タングステンの焼結体からなる基金型は、研削加工のみならず、切削加工で所望の形状に加工することができる。さらに、同基金型は、熱伝導率が高く、かつ、タングステンの硬度が超硬合金よりも小さく、切削性に優れているために、効率的に成形面を切削加工することができるとともに、その外形を所望の形状に切削加工することができる。
しかしながら、同基金型は、超硬合金からなる基金型よりも軟らかいことから、研削加工による鏡面の形成が困難とされる。このため、タングステンからなるガラスモールド用金型は、光学ガラス素子を成形するために必要とされる充分な鏡面が得られないという問題がある。
しかしながら、同基金型は、超硬合金からなる基金型よりも軟らかいことから、研削加工による鏡面の形成が困難とされる。このため、タングステンからなるガラスモールド用金型は、光学ガラス素子を成形するために必要とされる充分な鏡面が得られないという問題がある。
これに対して、超硬合金の焼結体からなる基金型は、超硬合金の硬度がタングステンよりも大きいために、上記タングステンの焼結体からなる基金型よりも切削性に欠けて、上記ガラスモールド用金型の外形を効率的に切削加工することができないという問題があった。
このため本発明は、効率的に外形を切削加工することができるとともに、高度の形状精度が要求される光学ガラス素子を成形するのに充分な硬さと鏡面を具備した熱間成形面を有するガラスモールド用金型を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、光学ガラス素子を熱間成形するためのガラスモールド用金型であって、タングステンを主成分とする焼結体により構成される金型本体と、この金型本体上に一体成形されるとともに、当該表面に上記熱間成形面が形成された超硬合金の焼結体からなる成形部とを有することを特徴とするものである。
ここで、超硬合金とは、炭化タングステン(WC)を意味するものであり、超硬合金の焼結体とは、炭化タングステン粉末を焼結させることによって得られた粉末焼結体を意味するものである。
また、超硬合金の焼結体からなる成形部は、上記粉末焼結体によって光学ガラス素子の熱間成形面を形成するものであり、少なくとも熱間成形面を形成する際の研削等の加工によって金型本体が露出されていないものであれば、上記粉末焼結体が薄膜状に形成されていても、層状に形成されていてもよい。
また、超硬合金の焼結体からなる成形部は、上記粉末焼結体によって光学ガラス素子の熱間成形面を形成するものであり、少なくとも熱間成形面を形成する際の研削等の加工によって金型本体が露出されていないものであれば、上記粉末焼結体が薄膜状に形成されていても、層状に形成されていてもよい。
本発明によれば、タングステンを主成分とする焼結体を用いて金型本体を形成したため、切削性に優れており、その外形を効率的に熱間成形装置本体等の使用設備に応じた所望の形状に切削加工することができる。また、この金型本体上の成形部を超硬合金の焼結体によって形成したため、成形部の熱間成形面が光学ガラス素子を成形するのに充分な硬さを有して優れた耐久性を具備できるとともに、同熱間成形面に優れた鏡面加工を施すことができる。
さらに、成形部を金型本体上に一体成形したため、成形部の熱間成形面に、例えば、研削加工を施すことにより発生する研削熱を、タングステンからなる熱伝導率の高い金型本体によって効率的に放出することができ、研削工具と被研削部の熱間成形面との間の熱歪みを阻止して、成形部の熱間成形面に一段と優れた鏡面加工を施すことができる。
このため、ガラスモールド用金型は、その熱間成形面が非常に優れた鏡面を有することから、高度の形状精度が要求される光学ガラス素子を成形加工することができる。
このため、ガラスモールド用金型は、その熱間成形面が非常に優れた鏡面を有することから、高度の形状精度が要求される光学ガラス素子を成形加工することができる。
次に、本発明に係るガラスモールド用金型の最良の形態について、図1及び図2を用いて説明する。
本実施形態のガラスモールド用金型は、略円柱状の金型本体1が当該柱方向を上下方向に向けて配設され、かつこの金型本体1の上に超硬金属の焼結体からなる成形部2が一体成形されることにより概略構成されている。
この金型本体1は、主成分のタングステンの他に、タングステンの結合材としてのニッケル及びコバルトが添加された焼結体によって構成されている。そして、その底部11が一回り大きい外形を有し、円形厚板状に形成されている。
一方、成形部2は、その外回りが金型本体1と同一の円形厚板状に形成され、かつその表面(熱間成形面)22が研削によって中央部に凹状の窪みを有する非球面状に形成されるとともに、鏡面に加工されている。
そして、ガラスモールド用金型は、底部11が熱間成形装置本体に取り付けられることにより、使用に供される。
次に、この成形金型の製造方法について、説明する。
まず、金型本体1の材料として、タングステン粉末を主成分とし、これに結合材としてコバルト粉末又はニッケル粉末とを混合した混合粉末を、アセトンや純粋等の溶媒中に溶解させ、湿式混合させた後に、乾燥させる。
これと併行して、成形部2の材料として、炭化タングステン粉末と溶媒とを湿式混合させ後に、乾燥させる。
まず、金型本体1の材料として、タングステン粉末を主成分とし、これに結合材としてコバルト粉末又はニッケル粉末とを混合した混合粉末を、アセトンや純粋等の溶媒中に溶解させ、湿式混合させた後に、乾燥させる。
これと併行して、成形部2の材料として、炭化タングステン粉末と溶媒とを湿式混合させ後に、乾燥させる。
次いで、下端部が拡径しているグラファイト製の円筒状の外枠型を用意し、底が閉口している状態において、この外枠型内部に、金型本体1の材料の上に成形部2の材料が積層されるように2層充填する。
この2層充填された外枠型内部に、成形部2の材料の上方から中央部が凸状に形成されてなる非球面レンズ形状の押型を挿入する。
この2層充填された外枠型内部に、成形部2の材料の上方から中央部が凸状に形成されてなる非球面レンズ形状の押型を挿入する。
そして、成形部2の材料の上部が押型に押圧されている状態において、放電プラズマ焼結法によって焼結させることにより、粉末焼結体が得られる。ここで、金属本体1と成形部2とは、前者の主成分がタングステンからなるとともに、後者が炭化タングステンからなり、熱膨張率が近似していることから、接合性が良好であり、強固に一体化される。
この粉末焼結体を、外枠型から取り出し、底部11を除き、粉末焼結体の外回りが一回り小さくなるように切削加工する。次いで、成形部2の表面22を、ダイヤモンド砥石を用いて研削することにより鏡面に加工する。
その際、成形部2は、研削により発生する研削熱が熱伝導率の高い金属本体1によって効率的に放出されることにより、ダイヤモンド砥石との熱歪みが抑制されるため、効率的に鏡面加工が施される。
これにより、ガラスモールド用金型が得られる。
その際、成形部2は、研削により発生する研削熱が熱伝導率の高い金属本体1によって効率的に放出されることにより、ダイヤモンド砥石との熱歪みが抑制されるため、効率的に鏡面加工が施される。
これにより、ガラスモールド用金型が得られる。
次いで、上述のガラスモールド用金型によって、ガラスレンズから非球面レンズを成形する場合の作用について説明する。
まず、ガラスモールド用金型を熱間成形装置本体に取付けるとともに、基台の上に、軟化点温度まで上昇した状態のガラスレンズを流し込む。次いで、熱間成形装置本体を操作することによって、このガラスモールド用金型をガラスレンズの上方から降下させ、基台上のガラスレンズを熱間成形する。
これにより、ガラスレンズは、ガラスモールド用金型の鏡面加工された成形部2の表面22の形状が転写されることにより、高い形状精度の非球面レンズ形状に成形され、次いで、他の工程を得て非球面レンズとして出荷される。
上述のガラスモールド用金型によれば、金型本体1は、タングステンを主成分とする焼結体を用いたため、切削性に優れており、その外形を効率的に熱間成形装置本体に応じた所望の形状に切削加工することができる。また、この金型本体1上の成形部2を超硬合金の焼結体によって形成したため、成形部2の表面22に優れた鏡面加工を施すことができる。
加えて、成形部2を金型本体1上に一体成形したため、成形部2の表面22を研削加工することにより発生する研削熱を熱伝導率の高いタングステンからなる金型本体1によって効率的に放出することができ、研削工具と被切削部である成形部2の表面22との間の熱歪みを抑制して、成形部2の表面22に一段と優れた鏡面加工を施すことができる。
このため、ガラスモールド用金型は、その表面22が非常に優れた鏡面を有し、高度の形状精度が要求される非球面レンズ等を成形加工することができる。
このため、ガラスモールド用金型は、その表面22が非常に優れた鏡面を有し、高度の形状精度が要求される非球面レンズ等を成形加工することができる。
1 金型本体
2 成形部
22 表面(熱間成形面)
2 成形部
22 表面(熱間成形面)
Claims (1)
- 光学ガラス素子を熱間成形するためのガラスモールド用金型であって、タングステンを主成分とする焼結体により構成される金型本体と、この金型本体上に一体成形されるとともに、当該表面に上記熱間成形面が形成された超硬合金の焼結体からなる成形部とを有することを特徴とするガラスモールド用金型。
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
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2007
- 2007-09-25 JP JP2007247238A patent/JP2009078927A/ja active Pending
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