JP2011026152A - 光学素子の成形型及び成形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ガラス素材のヤケを生じない加工温度において、ガラス素材の粘度が所定の範囲であっても、成形型のずれを生じることなく、精度良く、安定して光学素子を製造することができる成形型及び成形方法を提供する。
【解決手段】中空円筒形の胴型2と、胴型2の上下方向から嵌挿され、光学素子の光学面を形成するための光学面形成部を有する上型3及び下型4と、からなる光学素子の成形型であって、プレス時、上型3及び下型4の光学面形成部の縁部より外周側に、上型3及び下型4で挟まれてなる空間が、光学面形成部の縁部よりも広がるような膨出空間として形成される光学素子の成形型1。
【選択図】図1

Description

本発明はガラス製の光学素子を成形するための成形型及び成形方法に係り、特に、成形時の加熱温度を抑えることでガラス粘度が高くなっても、成形型形状を完全に、かつ安定して転写することができる光学素子の成形型及び成形方法に関する。
ガラス製の光学素子は、従来、原料となるガラス素材を板状の塊とし、これを適当な大きさに加工してからその表面を、荒ずり、砂かけ、研磨といった工程を行って製造されていた。
また、非球面レンズ等は、耐熱性に優れた超硬合金、炭化珪素、窒化珪素などのセラミックス製の成形型でプレス成形されており、この方法だと硝材を軟化温度まで加熱して成形型のレンズ形状を転写することで容易に所望形状の製品を得ることができる。
ところが、リン酸ガラス等の一部の硝材では、プレス成形を容易に行うことができる温度まで加熱すると、硝材にヤケが生じて光学素子に濁りが生じて、光学素子の性能を著しく劣化させてしまうという場合があった。
この問題を回避するために、ヤケが生じない比較的低い温度でプレス成形を行うと、軟化流動が十分に行われないため、例えば、レンズ素材の体積がレンズ完成品よりも大きいガラスレンズなどでは、外周部に進展して余肉となるレンズ素材の流動抵抗が大きくなって、成形型形状を完全に転写できなかったり、プレスに長時間を要して作業効率が低下してしまったりするという問題があった。
さらに、硝材を十分に低い粘度にできないため、プレス時の硝材からの反力が大きくなり、このため上下の成形型位置がずれ、所定の形状の製品が得られないことがある、という問題もあった。
これらの問題を解消するため、硝材の使用量を減らし余肉の量を少なくすることで、プレス成形の加工性を向上させることも行われているが、この場合には、素材体積のばらつきにより所定の光学素子体積まで硝材が充填されない不良が生じて歩留まりが低下するという問題があった。
この方法において、素材体積のばらつきを少なくするための努力も行われているが、所定の光学素子体積を確実に満たし、かつ余肉の量を少なくしようとすると、研磨加工などの工程により体積の厳密な管理が必要となり、製造工程が増えるため、コストが増加する要因ともなっていた。
これらの製造方法に対し、ガラス素材と成形型とを、ガラス素材の粘度が1010〜1013.3dPa・sに相当する低い加熱温度範囲で加熱した場合でも、製品よりも大きな体積の硝材を用い成形面全面を確実に接触させ、安定して加工することができるようにした光学素子の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−264655号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法は、低い温度で成形を行うためヤケの問題は生じないが、成形型側面から余肉をはみ出させるため、ガイド部材との接触面を別途設ける必要があり、そのためガイド部材と上型、下型の接触面積を十分有効にとることが難しく、上型と下型のズレが生じて光学素子の上面と下面の芯がずれてしまうことがあった。また、このような成形型は、成形型自体を精度良く加工することが困難であり、やはりレンズの上面と下面の芯がずれてしまうことがあった。
そこで、本発明は、このような問題を解決すべくなされたものであり、ガラス素材のヤケを生じない加工温度において、ガラス素材の粘度が所定の範囲であっても、成形型のずれを生じることなく、精度良く、安定して光学素子を製造することができる成形型及び成形方法を提供することを目的とするものである。
本発明の光学素子の成形型は、中空円筒形の胴型と、胴型の上下方向から嵌挿され、光学素子の光学面を形成するための光学面形成部を有する上型及び下型からなる光学素子の成形型であって、上型及び下型の光学面形成部の外側に、プレス時、光学面形成部の縁部から上型及び下型の外周へ向かって広がる膨出空間を形成する、拡開部を有することを特徴とするものである。
また、本発明の光学素子の成形方法は、本発明の光学素子の成形型を用いて、光学素子素材をプレス成形することを特徴とするものである。
本発明の光学素子の成形型及び成形方法によれば、硝材のヤケ等が生じることのない低い温度でプレス成形した場合でも、成形型にかかる成形素子素材からの反力を小さく抑え、それにより、プレス成形時の成形型のずれが生じないため、短時間で成形型形状を完全に転写することができ、光学素子の収差、偏芯の精度が向上し、精度良く光学素子を製造することができる。
本発明の成形型の一実施形態を示した構成断面図である。 本発明の成形型の他の実施形態を示した構成断面図である。 本発明の成形方法の一実施形態を示した図である。 従来の成形型を用いた成形方法の形態を示した図である。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の光学素子の成形型の一実施形態を示した構成断面図である。
図1に示した光学素子の成形型1は、中空円筒形の胴型2と、胴型2の上下方向から嵌挿され、光学素子の光学面を形成するための光学面形成部を有する上型3及び下型4と、からなる光学素子の成形型である。
ここで、胴型2は、上型3及び下型4の上下位置及び光学素子の芯の位置を合わせるためのものである。この胴型2は、中空円筒形であり、その中空部分には後述する上型3と下型4とが、胴型の上下方向から嵌挿されるようになっている。そして、上型3と下型4を胴型の中空部分に嵌挿させたとき、上型3及び下型4の各側面は胴型2の側面(内周面)と摺動させることでプレス成形を行うことができるようになっている。
この胴型2は、図1では1つを示したのみであるが、光学素子の芯の位置合わせをする胴型と、上型3と下型4の上下位置を合わせる胴型とを別に設けてもよい。
次に、本発明の上型3及び下型4は、従来の光学素子製造の成形型と同様に、光学素子の光学面を形成する光学面形成部3a及び4aを有している。ここで、上型3はその光学面形成部3aが平面であり、下型4はその光学形成部4aが非球面となっているが、その形状は公知の光学面を形成することができる成形型形状であれば、特に制限されるものではない。
そして、本発明の上型3及び下型4は、プレス時に、その上型3及び下型4の光学面形成部3a及び4aの外側に、上型3及び下型4で挟まれて形成される空間が、光学面形成部の縁部から上型3及び下型4の外周へ向かって広がる膨出空間となる拡開部5を形成してなるものである。
すなわち、この拡開部5は、上型3と下型4との間の距離が、光学面形成部3a及び4aの縁部で最も短く、そこから上型3及び下型4の外周へ向かって、ある箇所を起点として上型3と下型4との間の距離が長くなり、空間的に大きくなる膨出空間を形成するものである。
ここで、膨出空間は、光学素子素材がプレスされた時に、余肉となる光学素子素材を収容するものとして機能する。この空間が形成されていることにより、光学素子素材の流動を容易にすることができ、プレス時に、成形型が光学素子素材から受ける反力を小さくすることができるため、光学素子の芯ずれが起こりにくくなり、プレス時間を短くすることができる。
また、拡開部5は、成形型3及び4の光学面形成部3a及び4aの外側に形成されるものであり、光学面形成部3a及び4aの縁部の外周を起点としてすぐに形成されるようにしてもよいし、縁部の外周に従来の成形型と同様にランド6(成形型3と成形型4との間の距離は縁部と同じで一定)が形成されていて、ある箇所を起点に形成されるようにしてもよい。図1はランドを設けた例である。
この拡開部5により形成される膨出空間は、成形型の光学面形成部3a、4aの外側に、上型3及び下型4で挟まれて形成されるものであって、プレス成形時の光学素子素材の余肉を収容することができるように空間的に大きくなっているものであれば、その形状は特に制限されるものではない。
この拡開部5は、上型3及び下型4を加工して得られるものであり、上型3及び下型4の片方を加工して形成してもよいし(このときもう一方の成形型は光学面形成部を有するのみでそれ以外は平面で形成される)、両方の成形型に加工して形成してもよい。図1は両方に加工した場合の例であり、湾曲面で拡開していき、途中から空間を維持するようにしたものである(ランドと平行(水平面)になったところで、そのまま水平面で成形型外周まで形成されている)。
また、図2(a)〜(c)には、図1とは異なる、本発明の他の実施形態の成形型形状の断面図を示したが、この図2は、膨出空間(拡開部)の形状が異なるだけで、その他は図1と同様の形状をしたものである。
図2(a)は、上型31及び下型41の光学面形成部の縁部の外周にランドが形成され、その後、膨出空間として、水平面に対して一定の角度を有して成形型外周まで空間が広がり続けるテーパー面からなる拡開部で形成した例である。このとき拡開部の断面は直線で形成されている。
また、図2(b)は、上型32及び下型42の光学面形成部の縁部の外周にランドが形成され、その後、膨出空間として、湾曲面で拡開していき、途中から狭くなっていくようにした例であり、このとき、膨出空間は、上型及び下型の外周へ向かって断面まゆ型で形成されたものである。このとき、拡開部の断面は凹曲線で形成されている。
また、図2(c)は、上型33及び下型43の光学面形成部の縁部の外周にランドが形成され、その後、膨出空間として、水平面に対して直角に所定の深さになるように成形型外周まで加工して、急激に膨出空間が形成された例である。
この膨出空間は、縁部から成形型外周へ向かって図1、図2(a)(b)のように徐々に広がるように形成されていることが好ましい。このようにするとプレス成形の際に光学素子素材の余肉の流動が円滑に行われる。
また、この膨出空間が縁部から成形型外周まで大きくなり続けるように形成してしまうと、上型3及び下型4の側面と胴型2との接触面積が小さくなってしまい、成形型の芯出し精度が不安定になってしまうため、最初は徐々に拡開するように形成するが、その途中からは空間を維持(成形型3と成形型4との間の距離が一定、図1、図2(c)参照)又は狭くなるように(成形型3と成形型4との間の距離が短くなる、図2(b)参照)形成されていることが好ましい。すなわち、余肉の流動を十分に行うことができれば、必要以上に膨出空間を大きくする必要はない。このことは、胴型との接触面積を大きくとることができ、成形型のズレを抑制することができる点からも有利になるものである。
また、拡開部5は、上型3及び下型4の外周へ向かって形成される起点において、水平面に対して5〜30°の角度をなして形成されていることが好ましい。このような緩やかな傾斜とすることにより、凹部を削って本発明の成形型形状となるように成形型を加工する際に、膨出空間、ランド(必要に応じて)、光学面形成部を一連の加工工程により形成することができ、精度良く加工することができる。仮に、図2(c)のようにランドと膨出空間の境を水平面に対して垂直(90°)となるような段差として設ける場合には、加工工程を2回に分けなければならないため手間が増え、コストも増加し、精度も得にくくなってしまう。
さらに、拡開部5は、上記起点から外周へ向かって、曲面、特に凹曲面とするように形成することが好ましく、このようにすると、膨出空間を途中から維持(図1)又は狭くする場合(図2(b))に、円滑に連続する面を形成することができる。このとき、湾曲面はその曲率半径Rが1〜20mmであることが好ましい。
また、この拡開部5で形成される膨出空間は、その成形素子素材の体積の10〜800%、好ましくは20〜400%とするものである。このような体積とすることにより、成形型と成形素子素材との接触抵抗を十分に減少させ、胴型2との接触面積も精度を犠牲にすることなく得ることができる。
次に、本発明の光学素子の成形方法について図面を参照しながら説明する。図3は、本発明の光学素子の成形方法の各工程を示したものである。
本発明の光学素子の成形方法は、本発明の光学素子の成形型を用いてプレス成形を行うものであり、以下、図3に示したように図1の光学素子の成形型1を用いた場合を例に説明する。
本発明の成形方法においては、まず、所定の形状に成形された光学素子素材10と成形型1を用意し、これらを予備加熱した後、光学素子素材10を型のキャビティ内に載置する。さらに、光学素子素材10の粘度が107.6〜1013となる温度まで加熱する。
十分加熱したら、上型3及び下型4の少なくとも一方を移動させて、光学素子素材10に荷重をかけながら、一定の圧力でプレスし、光学素子素材10に上型3及び下型4の光学面形成部3a及び4aの形状を転写する。このとき、上型3及び下型4は、その側面を胴型2の側面(内周面)に接触させ摺動させて位置を合わせながらプレス成形を行う。
プレス成形は、プレスした状態で上型3及び下型4と光学素子素材10とが十分に等温状態となる時間保持して、プレスされた光学素子素材の粘度が1013dPa・s以上となる温度になったとき、光学素子を成形型から取り出して行う。また、プレスされた光学素子素材は、その縁部は、製品には不必要な余肉部分となっているため、必要に応じて研磨等により除去して光学素子の外形を整える。
なお、上記のようなプレス加工時に、光学素子素材10は、上型3及び下型4により圧迫され潰されて横に広がっていき、光学面形成部3a及び4aが転写されながら、過剰分が光学面形成部を超えて外周に広がっていく。過剰分の光学素子素材10は、最初ランドで形成される狭い空間を通るが、すぐに膨出空間に流入し、膨出空間に入ると流動し易くなりプレス成形を確実に行うことができる。
なお、本発明で用いる光学素子素材は、公知の光学素子素材であればよいが、プレス時に、その粘度を107.6〜1013dPa・sの範囲として加工することができるものであることが好ましい。これは光学素子素材を押圧により変形させることができる範囲であり、押圧により光学素子素材の反力によって光学面形成部に適度な面圧を発生させ、高精度に光学面を転写することができるためである。この粘度としては、高精度に光学面を転写することを効率良く行うことができることから、1010〜1013dPa・sの範囲であることがより好ましい。
この光学素子素材は、当然のことながら製品となる光学素子よりも大きい容積となるようにして、成形時に、加熱した成形素子素材に上型の光学面成形部と下型の光学面成形部の全面に確実に接触させることで、光学面形成部の形状が正確に光学素子素材に転写される。このとき、上記したように、光学素子素材の余剰分が光学面形成部から外側にはみ出すこととなるが、ここで用いる光学素子素材の大きさは、例えば、光学素子の光学面の径を1.0としたとき、その径を0.7〜2.0程度とすることが好ましい。
なお、本発明で用いる光学素子素材としては、特に、光学素子プレス成形時に成形温度によりヤケが生じやすかった、リン酸ガラス、ビスマスガラス等が好適である。このリン酸ガラス等は、従来の成形型を用いた場合には、ヤケが生じないような成形温度でプレス成形を行おうとすると、その粘度が急上昇してしまい、プレス時に、例えば、次のような不都合が生じていた。
例えば、図4に示すように、従来のプレス加工は、本願発明と同様に、光学素子素材10が、上型53及び下型54により圧迫され潰されて横に広がっていき、光学面形成部が転写されながら、製品よりも過剰である分が余肉としてランド56部に流入する。ところが、この従来例では、余肉は、空間的には広がりを持たないランド56部に流入するため本願発明に比べ光学素子素材の流動性が悪い。そのため、成形型が光学素子素材から受ける反力が大きくなり、上型及び下型の位置がずれて光学素子の芯がずれてしまったり、プレス時間が長くなったり、プレス成形を効率良く行うことができなかった。
本発明は、このような従来のプレス成形の欠点を解消し、ヤケが生じないような低い温度で成形する場合であっても光学素子の収差、偏芯の精度が向上し、精度良く光学素子を製造することができるものである。
以下に、本発明を実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの記載によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
図1に記載の成形型を用いて光学素子を製造した。ここで、図1の成形型は、下型として光学面を形成する直径が9mmの非球面球欠部が形成され、上型は光学素子の光学面を形成する面は平面となっている。これらの上型及び下型の外形寸法は18mmであり、上型と下型の胴型との接触長はそれぞれ6mmずつである。
また、下型の非球面球欠部の外周には平坦な面からなるランドが1mm(非球面球欠部を含めた円と考えると、その直径は11mm)、さらにその外周には膨出空間を形成する拡開部が成形型外周へ向けて形成されている。
この成形型の拡開部は、ランドの外周を起点として成形型外周へ向かって、15°の角度で傾斜が始まり、曲率半径Rが7mmで緩やかに傾斜して湾曲面を形成しながらランドと平行になったところから平面(水平面)で成形型の外周面(胴型との接触面)まで到達している。ランドと溝の平面との段差は0.5mmである。
この下型の非球面球欠部に、表1に示した組成(質量%)からなるリン酸系ガラス製で、肉厚5.5mm、直径9mmの光学素子素材(530℃での粘度は1010.5dPa・s)を置き、成形型を昇温速度3℃/秒で加熱していき、530℃に達したところで上型を下型に押しつけるように2kNの荷重で押圧してプレス成形を行った。上型の荷重を抜き、1.5℃/秒の速度で冷却し、常温になったところで成形された光学素子を取り出した。このとき、プレス成形の押圧開始から終了までの時間は120秒、光学素子素材は径方向に直径12mmと広がって形成され、レンズ肉厚は2mmであった。
Figure 2011026152
このプレス成形された光学素子素材の外周部を研削研磨し、製品外形11mmの光学素子を得た。
(比較例1)
図4に記載の成形型(図1記載の成形型とは膨出空間を形成する形状とはなっていない点だけが異なる成形型)を用いた以外は、図1と同様の操作により光学素子のプレス成型を行った。
このとき、比較例1では、光学素子素材は、プレス成形後、径方向に12.5mmまで広がっており、プレス成形の押圧開始から終了までの時間は220秒と長かった。
以上より、膨出空間を設けて余肉を逃がすようにした実施例では、プレス成形を円滑に行うことができ成形時間を短縮することができた。これは、成形操作の効率を向上させるだけでなく、成形時に光学素子素材から受ける成形型への反力が小さくなったことも示しており、このことから、上型及び下型の芯がずれることを防止することができることもわかった。
1…光学素子の成形型、2…胴型、3…上型、4…下型、3a、4a…光学面形成部、5…拡開部、10…光学素子素材

Claims (11)

  1. 中空円筒形の胴型と、前記胴型の上下方向から嵌挿され、光学素子の光学面を形成するための光学面形成部を有する上型及び下型と、からなる光学素子の成形型であって、
    前記上型及び下型の光学面形成部の外側に、プレス時、前記光学面形成部の縁部から前記上型及び下型の外周へ向かって広がる膨出空間を形成する、拡開部を形成してなることを特徴とする光学素子の成形型。
  2. 前記拡開部が、前記上型及び下型の外周へ向かって拡開するテーパー面で構成されていることを特徴とする請求項1記載の光学素子の成形型。
  3. 前記拡開部が、前記上型及び下型の外周へ向かって拡開する湾曲面で構成されていることを特徴とする請求項1記載の光学素子の成形型。
  4. 前記湾曲面が、凹曲面で形成されていることを特徴とする請求項3記載の光学素子の成形型。
  5. 前記湾曲面で形成される膨出空間が、前記上型及び下型の外周へ向かって、断面まゆ型をなしていることを特徴とする請求項4記載の光学素子の成形型。
  6. 前記湾曲面の曲率半径が1〜20mmであることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項記載の光学素子の成形型。
  7. 前記拡開部が、その起点において、水平面に対して5〜30°の角度をなして形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の光学素子の成形型。
  8. 前記膨出空間の容積が、光学素子成形素材の体積に対して10〜800%であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の光学素子の成形型。
  9. 請求項1乃至8記載の光学素子の成形型を用いて、光学素子素材をプレス成形することを特徴とする光学素子の成形方法。
  10. 前記光学素子素材のプレス時の粘度が、107.6〜1013dPa・sであることを特徴とする請求項9記載の光学素子の成形方法。
  11. 前記光学素子素材が、リン酸ガラスであることを特徴とする請求項9又は10記載の光学素子の成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013095620A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Olympus Corp 光学素子、および光学素子の製造方法
JP2015098423A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 アルプス電気株式会社 レンズの製造方法及びレンズ、並びにこれを用いた光モジュール
WO2020111313A1 (ko) * 2018-11-28 2020-06-04 아이오솔루션(주) 렌즈 제작용 금형 장치

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