JP2007103673A - 蓋体及びその製造方法、ガラス成形体の製造方法 - Google Patents

蓋体及びその製造方法、ガラス成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラスの成形性と、蓋体の気密性及び耐湿性とに優れ、樹脂製の接着剤や環境負荷物質を含む接着剤を用いることなく形成される蓋体及びその製造方法、蓋体の製造に用いられるガラス成形体の製造方法を提供する。
【解決手段】まず、下金型3の上面18に形成された球面状の凹面16上にガラス球1を配置する。次に、上金型2及び下金型3を加熱することによってガラス球1を軟化させながら、上金型2の下面17と、下金型3の上面18とによって、軟化したガラス球1の上部を押圧する。これにより、球面状の凸面を有する凸部11と、フランジ部12とを含むガラス成形体10が成形される。ガラス成形体10は、光半導体素子が封入される蓋体を製造するために用いられ、フランジ部12を介して筒形状のキャップ本体に気密状態で取り付けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、蓋体及びその製造方法、ガラス成形体の製造方法に関し、より特定的には、光半導体素子が封入されるパッケージを構成する蓋体及びその製造方法と、蓋体の製造に用いられるガラス成形体の製造方法に関するものである。
レーザーダイオードや発光ダイオード等の光半導体素子が封入されるパッケージにおいて、透光窓を有する蓋体(以下、「透光窓付き蓋体」という)が取り付けられる場合がある。透光窓付き蓋体は、例えば、開孔を有する天板部と、天板部の外周縁から立ち上がる筒形状の筒状部とを含む金属製の金属外環と、金属外環の天板部の開孔を覆うように封着されるガラスとを備える。
従来、透光窓付き蓋体の製造方法として、金属外環の表面に予め形成された酸化膜を介してガラスを接着させることによって、金属外環にガラスを封着し、ガラスと金属外環との間の気密性を保持する整合封止(以下、「第1の方法」という)や、また、金属外環とガラスとの収縮差を利用してガラスを金属外環に封着し、ガラスと金属外環との間の気密性を保持する圧縮封止(以下、「第2の方法」という)が知られている。
まず、上記の第1の方法においては、金属外環の熱膨張係数は、ガラスの熱膨張係数とほぼ等しくなるように設定されている。金属外環にガラスを封着するために、まず、ガラスは、流動性を有し、かつ、金属外環を濡らすのに十分な温度まで加熱される。次に、加熱されたガラスは、その内部に熱歪みを残留させないように、金属外環に形成された開孔を覆うように封着される。また、ガラスを特殊形状に形成する必要がある場合は、ガラスは、金属外環に封着されるのと同時に、当該特殊形状に対応する形状を有する通炉治具を用いて、特殊形状に成形される場合もある。尚、この通路治具は、例えば、カーボンやBN(窒化ホウ素)等の適宜な材料によって形成されている。
次に、上記の第2の方法においては、金属外環の熱膨張係数は、ガラスの熱膨張係数より大きくなるように設定されている。金属外環にガラスを封止する際には、ガラスは、溶融された状態で、金属外環に形成された開孔を覆い、筒状部の内壁の全周に接するようにに封着される。その後、金属外環及びガラスは、冷却されて一体化される。冷却過程において、金属外環とガラスとの収縮差によって、金属外環は、ガラスを締め付ける状態で保持する。
また、上記の第1及び第2の方法以外では、ガラスを溶融させることができない場合に、樹脂製の接着剤を介して金属外環とガラスとを接着する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図7は、特許文献1に記載されている従来の蓋体の断面図である。図5に示される蓋体は、金属製のキャップ本体102と、窓板ガラス108とを備える。キャップ本体102は、透光用の窓孔103が形成された金属製の天板部104と、天板部104の外周縁に接続される筒状の筒状部105とを含んでいる。一方、窓板ガラス108は、ガラス板101と、ガラス板101の下面に透明な接着剤106を介して接着され、光源波長λに対してλ/4の位相差を有する樹脂製の位相差フィルム107とを含んでいる。尚、窓板ガラス108は、キャップ本体102の天板部104の内面に、樹脂製の接着剤109を介して接着されている。また、樹脂製の接着剤109の代わりに、低融点ガラスが接着剤として用いられる方法も知られている。
特開2003−37326号公報
従来の蓋体の製造方法には、次のような問題がある。
まず、上記の第1及び第2の方法においては、ガラスが溶融する温度である900℃〜1100℃程度まで、ガラスと金属外環とを加熱する必要がある。これにより、例えば、金属外環へのめっき前処理等、ガラスの溶融温度によって影響を受ける可能性のある他の処理工程は、ガラスを金属外環に封止した後に行われる必要がある。この結果、作業工程が煩雑となり、蓋体の製造が非効率的となる。
次に、特許文献1に記載されている方法においては、キャップ本体と窓板ガラスとは、例えばUV硬化樹脂や熱硬化樹脂よりなる接着剤によって互いに接着されている。そのため、接着剤の硬化後に接着剤からアウトガスが発生したり、また、後の工程において接着剤に熱が加えられた場合に、接着剤に亀裂が発生したりすることによって、蓋体の内部に封入される電子部品の性能に悪影響が生じることが考えられる。また、UV硬化樹脂や熱硬化樹脂よりなる接着剤は、一般に多孔質であるため、蓋体内部に封入される電子部品の気密性及び耐湿性が完全に確保されないという問題もある。
更に、上述のように、樹脂製の接着剤の代わりに低融点ガラスを用いて、ガラスとキャップ本体とを接着する方法も知られているが、低融点ガラスに含まれている鉛やビスマスが環境負荷物質であるため、このような環境負荷物質を含む低融点ガラスの使用は、回避されることがより好ましい。
それ故に、本発明は、ガラスの成形性と、蓋体の気密性及び耐湿性とに優れ、樹脂製の接着剤や環境負荷物質を含む材料を用いることなく形成される蓋体及びその製造方法と、蓋体の製造に用いられるガラス成形体の製造方法を提供することを目的とする。
第1の発明は、光半導体素子が封入されるパッケージを構成する蓋体の製造に用いられるガラス成形体の製造方法であって、その上面に球面状の第1凹面が形成された第1型部材を用意し、ガラス球を第1凹面上に配置するガラス球配置工程と、その下面が第1型部材の上面と対向するように配置される第2型部材を用意し、第1及び第2型部材を加熱することによってガラス球を軟化させながら、第1型部材の上面と第2型部材の下面とによってガラス球の上部を押圧し、球面状の凸面を有する凸部と、凸面をその周方向に囲うように凸部に接続されるフランジ部とを含むガラス成形体を成形する成形工程と、第1及び第2型部材を冷却する冷却工程と、第1及び第2型部材の各々を互いに引き離して、成形されたガラス成形体を取り出す取出工程とを備える。
このような構成によれば、ガラス球を材料として用いることによって、必要な量のガラス材料が適切に供給されるため、蓋体の製造に用いられるガラス成形体を効率的に製造することができる。
この場合、第1型部材における上面から少なくとも一部と、第2型部材における下面から少なくとも一部とは、同一の外径を有する円柱形状に形成され、成形工程は、第1及び第2型部材における円柱形状の部分がその内部に摺動自在に挿入される環状の外枠部材を用意し、第1型部材の上面と第2型部材の下面とによって形成される隙間を取り囲むように外枠部材を配置する外枠部材配置工程を更に含むことが好ましい。
このような構成によれば、外枠部材によってフランジ部の外径が規定されるため、第1型部材と第2型部材との間の隙間に軟化したガラスを充填して、フランジ部の厚みがほぼ一定となるようにガラス成形体を製造することができる。
また、第2型部材の下面には、第1凹面と対向する第2凹面が形成されても良い。
このような構成によれば、第1及び第2凹面の両方によって凸部形状が規定されるため、所望形状を有するガラス成形体を製造することが可能となる。
第2の発明は、光半導体素子が封入されるパッケージを構成する蓋体の製造方法であって、球面状の凸面を有する凸部と、凸面をその周方向に囲うように凸部に接続されるフランジ部とを含むガラス成形体を用意し、円形状の開孔が形成された平板部と、平板部の外周縁の全体から立ち上がる側壁部とを含む中空形状の枠体に対して、凸面の中心軸が開孔の中心を通過するように、ガラス成形体を配置するガラス成形体配置工程と、フランジ部と平板部とを挟み込むように一対の型部材を配置し、型部材を加熱することによってガラス成形体を軟化させながら、一対の型部材によってフランジ部を平板部の内面と、側壁部の内周壁の一部とに押圧する押圧工程と、フランジ部が押圧されている状態において、ガラス成形体と枠体とを冷却する冷却工程と、型部材の各々を互いに引き離して、枠体とガラス成形体とが一体化された蓋体を取り出す取出工程とを備える。
このような構成によれば、フランジ部が側壁部の内周壁を押し広げた状態で硬化するため、樹脂製の接着剤や環境負荷物質を含む接着剤を用いることなく、フランジ部と枠体との間における気密性及び耐湿性とに優れる蓋体を製造することができる。
第3の発明は、光半導体素子が封入されるパッケージを構成する蓋体であって、円形状の開孔が形成された平板部と、平板部の外周縁の全体から立ち上がる側壁部と、球面状の凸面を有する凸部と、凸面を周方向に囲うように凸部に接続されるフランジ部とを含み、凸面の中心軸が開孔の中心を通過するように配置され、かつ、フランジ部が平板部の内面と側壁部の内周壁の一部とに密着して、側壁部の内周壁を押し広げた状態で側壁部に取り付けられるガラス部とを備える。
このような構成によれば、ガラス部は、そのフランジ部が側壁部の内周壁を押し広げられた状態で取り付けられるため、蓋体は、樹脂製の接着剤や環境負荷物質を含む接着剤の状態変化によって内部に封入される光半導体素子等に影響を与えず、かつ、ガラス部と枠体との間における気密性及び耐湿性とを確保することができる。
本発明に係るガラス成形体の製造方法によれば、ガラス球を用いて、所望形状を有するガラス成形体を効率的に製造することが可能となる。
また、本発明に係る蓋体及びその製造方法によれば、ガラスの成形性と、蓋体の気密性及び耐湿性とに優れ、樹脂製の接着剤や環境負荷物質を含む接着剤が用いられない蓋体及びその製造方法を実現することができる。
以下、本発明に係る各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。尚、各図において、同一符号は、同一または相当部分を示す。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る製造方法によって製造されるガラス成形体の斜視図であり、図2は、図1に示されるII−IIラインの断面図である。
図1及び図2に示されるガラス成形体10は、球面状の凸面13を有する凸部11と、凸面13を周方向に囲うように凸部11に接続されるフランジ部12とを備える。ガラス成形体10は、光半導体素子が封入されるパッケージを構成する蓋体のガラス部を形成するために用いられるものである。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るガラス成形体の製造方法を模式的に示す概略工程図である。
まず、図3(a)を参照しながら、本実施形態に係るガラス成形体の製造方法に用いられる金型の構成について説明する。本実施形態に係る製造方法においては、下金型3と、上金型2と、外枠部材4とが用いられる。
下金型3は、上面18から少なくとも一部が円柱形状を有するように形成されている。下金型3の上面18の中央には、球面状の凹面16が形成されている。尚、凹面16の曲率半径は、ガラス球1の半径とほぼ等しくなるように設定されている。
一方、上金型2は、下面17から少なくとも一部が円柱形状を有するように形成され、下面17が下金型3の上面18と対向するように配置されている。また、本実施形態においては、上金型2の下面17の中央には、所定形状の凹面15が形成されている。凹面15の形状は、特に限定されず、ガラス成形体10を用いて製造される蓋体に要求される形状と対応していれば良い。
また、外枠部材4は、環状に形成され、上金型2及び下金型3を取り囲むように配置されている。外枠部材4の内径の寸法は、上金型2及び下金型3における円柱形状の部分が、外枠部材4の内部を摺動自在に挿入されるように、当該円柱形状の部分より僅かに大きくなるように設定されている。
上金型2と下金型3と外枠部材4(以下、これらを併せて「金型」という)とは、耐食性能を備えた非磁性体の超硬合金材によって形成されている。金型の表面において、少なくともガラス球1(または、ガラス球1が軟化されたガラス材料)が接触する部分は、表面粗さRmsが0.013μm〜0.03μmの平坦度を有するように形成されている。更に、上金型2と下金型3と外枠部材4との表面には、ガラス球1(または、ガラス球1が軟化されたガラス材料)との離型性および耐摩耗性に優れる保護皮膜が形成されている。例えば、保護皮膜としては、Diamond Like Carbon(以下、「DLC」と称す)が好適である。
尚、本実施形態においては、下金型3が第1型部材に対応し、上金型2が第2型部材に対応し、凹面16及び凹面15の各々が、第1凹面及び第2凹面の各々に相当する。
ここで、本実施形態に係るガラス成形体の製造方法について説明する。
金型は、予めガラス球1の屈伏点近傍の温度に予め加熱されている。例えば、ガラス球1が硼珪酸系硬質ガラスによって形成されている場合、金型は、ガラス球1の屈伏点580〜600℃近傍の温度に加熱されている。
まず、図3(a)に示されるように、球面状の凹面16がその上面18に形成された下金型3を用意し、ガラス球1を凹面16上に配置する。一例として、ガラス球1は、透光性を有する硼珪酸系硬質ガラスによって、半径が1.45mm〜1.55mm(好適には1.50mm)の球形状に形成されている。尚、この工程は、図示しない移動機構等によって、外枠部材4を図3(a)における上方に摺動させた状態で行われれば良い。
次に、所望形状の凹面15がその下面17に形成された上金型2を用意し、上金型2をその下面17が下金型3の上面18と対向するように配置する。上金型2が配置されるのに伴って、環状の外枠部材4は、下金型3の上面18と、上金型2の下面17とによって形成される隙間を取り囲むように配置される。そして、上金型2及び下金型3を加熱することによってガラス球1を軟化させながら、上金型2を図3(a)に示される矢印の方向へと移動させる。
上金型2が下金型3に向かって移動するのに伴って、軟化したガラス球1の上部は、変形し、図3(b)に示されるように、下金型3の上面18と、上金型2の下面17との間において押圧される。この結果、金型によって形成される空間に軟化したガラス材料が充填され、凹面16に対応する球面状の凸面を有する凸部11と、凸面を周方向に囲うように凸部11に接続されるフランジ部12とが一体的に成形される。
その後、上金型2及び下金型3は、500℃程度にまで冷却される。そして、上金型2及び外枠部材4を図示しない移動機構等によって上昇させて下金型3から引き離し、ガラス成形体10が取り出される。
以上のように、本実施形態に係るガラス成形体の製造方法によれば、ガラス球1を材料として用いることによって、必要な量のガラス材料が適切に供給されるため、蓋体の製造に用いられるガラス成形体10を効率的に製造することができる。
また、外枠部材4の内面によってフランジ部12の外径が規定されるため、下金型3と上金型2との間の隙間に軟化したガラスを充填して、フランジ部12の厚みがほぼ一定となるようにガラス成形体10を製造することができる。
更に、凹面15及び凹面16の両方によって凸部11の形状が規定されるため、所望の形状を有するガラス成形体10を製造することが可能となる。
加えて、本実施形態においては、金型の表面におけるガラス材料が接触する部分は、平滑となるようにコーティング加工されている。これにより、ガラス成形体10の表面もまた平滑に成形されるので、より透明度の高いガラス成形体10を製造することが可能となる。
尚、本実施形態においては、上金型2の下面17に所定形状の凹面15が形成されているが、上金型2の下面17は、ガラス成形体10を用いて成形される蓋体のガラス部に要求される形状と対応するように形成されていれば良い。例えば、上金型2の下面17は、平坦状や凸面状に形成されていても良い。この場合であっても、本実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態のように、外枠部材4が用いられることが好ましいが、外枠部材4が用いられない場合でも、本発明に係る製造方法によって、凸部11とフランジ部12とを形成することは可能である。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る蓋体の斜視図であり、図5は、図4に示されるV−Vラインの断面図である。
図4及び図5に示される蓋体14は、金属製の枠体であるキャップ本体5と、キャップ本体5に取り付けられたガラス部19とを備える。
キャップ本体5は、円形状の開孔7が形成された平板部6と、平板部6の外周縁の全体からほぼ垂直に立ち上がる円筒形状の側壁部8とを含んでいる。キャップ本体5は、例えば、鉄−ニッケル合金または鉄によって形成されている。
ガラス部19は、球面状の凸面13を有する凸部11と、凸面13をその周方向に囲うように凸部11に接続されるフランジ部12とを含み、凸面13の中心軸(図5に示される一点鎖線)が、平板部6に形成された開孔7の中心を通過するように配置されている。そして、ガラス部19は、フランジ部12が平板部6の内面と側壁部8の内周壁の一部とに密着して、側壁部8の内周壁を押し広げた状態で側壁部8に取り付けられている。
ガラス部19は、上記の第1の実施形態に係る製造方法によって製造されたガラス成形体を用いて形成される。したがって、ガラス部19における平板部6の内面側に突出する部分は、図5に示される例に限られるものではなく、ガラス成形体の製造に用いられる上金型の下面形状に応じて、所望の形状に形成されても良い。例えば、当該部分は、図5のように凸形状に形成される代わりに、平坦状または凹形状に形成されても良い。第1の実施形態に示されるように、ガラス部19を形成するためのガラス成形体がコーティングが施された金型を用いて成形されることによって、ガラス表面への汚れやダストの付着が抑制される。したがって、ガラス部19を透過する光を妨げる障害物が皆無となり、蓋体14は、受発光効率に優れる。
ここで、蓋体14の具体的な構成例を示す。キャップ本体5は、厚さ0.2mmの鉄−ニッケル合金によって形成されている。また、キャップ本体5において、側壁部8の内径は、約4.5mmであり、開孔7の内径は、約3.0mmである。一方、ガラス部19の高さは、約2.0mmであり、ガラス部19の外径は、約3.0mmである。
本実施形態に係る蓋体14によれば、ガラス部19は、接着剤を介することなく、そのフランジ部12が側壁部8の内周壁を押し広げた状態でキャップ本体5に直接取り付けられている。そのため、硬化した接着剤からアウトガスが発生したり、後に加えられる熱によって接着剤に亀裂が発生したりする虞がない。したがって、本実施形態に係る蓋体14は、接着剤の状態変化によって内部に封入される光半導体素子等に影響を与えず、かつ、ガラス部と枠体との間における気密性及び耐湿性とを確保することができる。
尚、本実施形態においては、一例として、鉄−ニッケル合金または鉄よりなるキャップ本体5にガラス部19が封着された蓋体14が示されているが、キャップ本体5は、これに限定されるものではない。例えば、開孔が形成されたアルミナ系セラミックの材料に、同様にガラスを封着することも可能である。
(第3の実施形態)
図6は、本発明の第3の実施形態に係る蓋体の製造方法を模式的に示す概略工程図である。尚、ガラス成形体10は、第1の実施形態において示されたものと同様であり、キャップ本体5は、第2の実施形態において示されたものと同様であるので、以下では、ガラス成形体10及びキャップ本体5についての説明を省略する。
まず、図6(a)を参照しながら、本実施形態に係る蓋体14の製造方法に用いられる一対の金型の構成について説明する。本実施形態に係る製造方法においては、上金型20及び下金型21が用いられる。上金型20の下面には、凹部22が形成されている。凹部22の内径は、キャップ本体5の開孔7の内径より大きく、かつ、平板部6の外径より小さくなるように設定されている。一方、下金型21の外径は、側壁部8の内径より僅かに小さく設定されている。また、下金型21の上部には、凹部23を形成することによって、環状の押さえ部24が形成されている。
上金型20及び下金型21の各々は、耐食性能を備えた非磁性体の超硬合金材によって形成されている。上金型20及び下金型21の表面は、DLCコーティングが施されることによって、表面粗さRms0.013〜0.03μmの平坦度を有している。
尚、本実施形態においては、上金型20及び下金型21は、一対の型部材に相当する。
ここで、本実施形態に係る蓋体の製造方法について説明する。
まず、図6(a)に示されるように、ガラス成形体10を用意し、ガラス成形体10の中心軸(図6(a)に示される一点鎖線)が平板部6の開孔7の中心を通過するように、ガラス成形体10をキャップ本体5に対して配置する。また、フランジ部12と平板部6とが上金型20の下面と下金型21の押さえ部24との間に挟み込まれるように、上金型20及び下金型21を配置する。
このとき、上金型20及び下金型21とその付近は、ガラスの軟化点近傍の温度となるように加熱されている。例えば、軟化点が約736℃である硼珪酸系硬質ガラスを用いてガラス成形体10が成形されている場合、上金型20及び下金型21は、約600℃〜736℃程度に加熱されていれば良い。
そして、図6(b)に示されるように、フランジ部12を軟化させながら、上金型20の下面と下金型21の押さえ部24とによって、フランジ部12を平板部6の内面と、側壁部8の内周壁の一部とに押圧する。
次に、フランジ部12が押圧されている状態のまま、ガラス成形体10とキャップ本体5とを徐冷する。この過程において、フランジ部12は、側壁部8を外方へと押し広げた状態で硬化するので、ガラス成形体10とキャップ本体5とは、フランジ部12を介して一体化する。尚、ガラス成形体10は、キャップ本体5と一体化されることによって、ガラス部19を構成する。
その後、上金型20及び下金型21を互いに引き離して、キャップ本体5とガラス部19とを備える蓋体14が取り出される。
以上のように、本実施形態に係る蓋体14の製造方法によれば、ガラス成形体10のフランジ部12は、側壁部8の内周壁を押し広げた状態で硬化するため、樹脂製の接着剤や環境負荷物質を含む接着剤を用いることなく、キャップ本体5に固定される。また、軟化したフランジ部12は、上金型20及び下金型21による押圧によって、平板部6の内面と、側壁部8の内周壁の一部とに密着状態で硬化する。これにより、フランジ部12とキャップ本体5との間における気密性及び耐湿性とに優れる蓋体14を製造することができる。
また、キャップ本体5の熱膨張係数は、ガラス成形体10の熱膨張係数より大きくなるように設定されている。より特定的には、ガラス成形体10を構成するガラス材料の熱膨張係数は、30×10-7〜80×10-7/℃(好適には57×10-7/℃)である。一方、キャップ本体5が鉄−ニッケル合金によって形成されている場合、その熱膨張係数は、97×10-7/℃である。
したがって、キャップ本体5とガラス成形体10との収縮差によって、ガラス成形体10とキャップ本体5とを冷却する過程において、キャップ本体5は、ガラス成形体10を締め付けるように保持する。これにより、ガラス部19とキャップ本体5との間の封止状態がより強固になる。
本実施形態に係る蓋体14の製造方法においては、従来の整合封止や圧縮封止のように、ガラス部19を形成するためのガラス材料をその溶融温度まで加熱する必要がないので、ガラス部19のガラス形状に及ぼす影響も皆無である。
尚、本実施形態においては、半導体装置のパッケージを構成する蓋体14の製造方法のとして、鉄−ニッケル合金よりなるキャップ本体5に、硼珪酸系硬質ガラスよりなるガラス部19を封着する例が示されているが、キャップ本体5の材質は、これに限定されるものではない。本実施形態に係る製造方法は、例えば、金属またはセラミックよりなるキャップ本体5にガラスを気密状態で封着させる場合にも、同様に適用することができる。
本発明は、例えば、気密部品とその製造方法に有用である。より特定的には、本発明は、例えば、ガラスを溶融させることなく、ガラスと金属との間、あるいは、ガラスとセラミックとの間が気密封止され、かつ、クリーンな透光窓を有する蓋体及びその製造方法に適している。
本発明の第1の実施形態に係る製造方法によって製造されるガラス成形体の斜視図 図1に示されるII−IIラインの断面図 本発明の第1の実施形態に係るガラス成形体の製造方法を模式的に示す概略工程図 本発明の第2の実施形態に係る蓋体の斜視図 図4に示されるV−Vラインの断面図 本発明の第3の実施形態に係る蓋体の製造方法を模式的に示す概略工程図 従来の透光窓付き蓋体の断面図
符号の説明
1 ガラス球
2 上金型
3 下金型
4 外枠部材
5 キャップ本体
6 平板部
7 開孔
8 側壁部
10 ガラス成形体
11 凸部
12 フランジ部
13 凸面
14 蓋体
15 凹面
16 凹面
17 下面
18 上面
19 ガラス部
20 上金型
21 下金型
22 凹部
23 凹部
24 押さえ部

Claims (5)

  1. 光半導体素子が封入されるパッケージを構成する蓋体の製造に用いられるガラス成形体の製造方法であって、
    その上面に球面状の第1凹面が形成された第1型部材を用意し、ガラス球を前記第1凹面上に配置するガラス球配置工程と、
    その下面が前記第1型部材の上面と対向するように配置される第2型部材を用意し、前記第1及び第2型部材を加熱することによって前記ガラス球を軟化させながら、前記第1型部材の上面と前記第2型部材の下面とによって前記ガラス球の上部を押圧し、球面状の凸面を有する凸部と、前記凸面をその周方向に囲うように前記凸部に接続されるフランジ部とを含むガラス成形体を成形する成形工程と、
    前記第1及び第2型部材を冷却する冷却工程と、
    前記第1及び第2型部材の各々を互いに引き離して、成形された前記ガラス成形体を取り出す取出工程とを備える、ガラス成形体の製造方法。
  2. 前記第1型部材における上面から少なくとも一部と、前記第2型部材における下面から少なくとも一部とは、同一の外径を有する円柱形状に形成され、
    前記成形工程は、前記第1及び第2型部材における円柱形状の部分がその内部に摺動自在に挿入される環状の外枠部材を用意し、前記第1型部材の上面と前記第2型部材の下面とによって形成される隙間を取り囲むように前記外枠部材を配置する外枠部材配置工程を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載のガラス成形体の製造方法。
  3. 前記第2型部材の下面には、前記第1凹面と対向する第2凹面が形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のガラス成形体の製造方法。
  4. 光半導体素子が封入されるパッケージを構成する蓋体の製造方法であって、
    球面状の凸面を有する凸部と、前記凸面をその周方向に囲うように前記凸部に接続されるフランジ部とを含むガラス成形体を用意し、円形状の開孔が形成された平板部と、前記平板部の外周縁の全体から立ち上がる側壁部とを含む中空形状の枠体に対して、前記凸面の中心軸が前記開孔の中心を通過するように、前記ガラス成形体を配置するガラス成形体配置工程と、
    前記フランジ部と前記平板部とを挟み込むように一対の型部材を配置し、前記型部材を加熱することによって前記ガラス成形体を軟化させながら、一対の前記型部材によって前記フランジ部を前記平板部の内面と、前記側壁部の内周壁の一部とに押圧する押圧工程と、
    前記フランジ部が押圧されている状態において、前記ガラス成形体と前記枠体とを冷却する冷却工程と、
    前記型部材の各々を互いに引き離して、前記枠体と前記ガラス成形体とが一体化された蓋体を取り出す取出工程とを備える、蓋体の製造方法。
  5. 光半導体素子が封入されるパッケージを構成する蓋体であって、
    円形状の開孔が形成された平板部と、
    前記平板部の外周縁の全体から立ち上がる側壁部と、
    球面状の凸面を有する凸部と、前記凸面を周方向に囲うように前記凸部に接続されるフランジ部とを含み、前記凸面の中心軸が前記開孔の中心を通過するように配置され、かつ、前記フランジ部が前記平板部の内面と前記側壁部の内周壁の一部とに密着して、前記側壁部の内周壁を押し広げた状態で前記側壁部に取り付けられるガラス部とを備える、蓋体。
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