JP2018131339A - 光学用キャップ部品 - Google Patents

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佳雅 松下
朋子 山田
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朋子 山田
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Abstract

【課題】環境に有害な鉛やハロゲンを含有させることなく、低温で封着可能な封着材料を用いて窓材を封着した光学用キャップ部品を提供する。【解決手段】窓材と、先端側及び基端側に開口部を有する筒状の側壁部を備えているキャップ部材とを備え、窓材がキャップ部材の先端側の開口部を覆うように、酸化銀系ガラスを含有する封着材料で固定されていることを特徴とする光学用キャップ部品。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスセンサ、ガス警報機、ガス濃度測定器等に使用される光学用キャップ部品に関する。
近年、室内のエアクオリティーが注目され、小型かつ安価でメンテナンス性に優れたガスセンサが求められている。この要求に対して半導体、セラミックス等を用いた様々なガスセンサが開発されている。例えば、COセンサには、感度・安定性共に優れた赤外光吸収を利用した光学式センサが使用されている。
光学式ガスセンサには、受光器にスリーブ状又はキャップ状の金属製ケースが取り付けられており、その上面には開口部が形成され、この開口部を閉塞するように窓材が取り付けられている。窓材を取り付ける封着材料には、化学的耐久性および耐熱性が要求されるため、樹脂系の接着剤ではなくガラス系封着材料が用いられている。ガラス系封着材料には、機械的強度、流動性、耐候性等の特性が要求されるが、テルライト系ガラス等の熱に弱い窓材の封着には、封着温度をできる限り低くすることが要求される。具体的には、400℃以下での封着が要求される。それゆえ、上記特性を満足するガラスとして、融点を下げる効果が極めて大きいPbOを多量に含有する鉛硼酸系ガラスが広く用いられてきた(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−315536号公報 特開平6−24797号公報 特許4573204号公報
近年、鉛硼酸系ガラスに含まれるPbOに対して環境上の問題が指摘されており、鉛硼酸系ガラスからPbOを含まないガラスに置き換えることが望まれている。そのため、鉛硼酸系ガラスの代替品として、様々な低融点ガラスが開発されている。中でも特許文献2に記載されているBi−B系ガラスは、鉛硼酸系ガラスの代替候補として期待されているが、封止温度が450℃以上と高く、より低温で封止が必要な用途には用いることが出来ない。
また、特許文献3では、400℃以下の低温で封着可能なガラスとしてAgI−AgO系ガラスが開示されているが、ハロゲンも環境上の問題が指摘されており、ハロゲンを含有しないガラスが望まれている。
以上に鑑み、本発明は、環境に有害な鉛やハロゲンを含有させることなく、低温で封着可能な封着材料を用いて窓材を封着した光学用キャップ部品を提供することを目的とする。
本発明の光学用キャップ部品は、窓材と、先端側及び基端側に開口部を有する筒状の側壁部を備えているキャップ部材とを備え、窓材がキャップ部材の先端側の開口部を覆うように、酸化銀系ガラスを含有する封着材料で固定されていることを特徴とする。
本発明の光学用キャップ部品は、酸化銀系ガラスが、組成として、モル%で、AgO 5〜70%、P 5〜55%、TeO 0〜65%及びNb+ZnO 0〜45%を含有する、銀リン酸系ガラスであることが好ましい。ここで、「Nb+ZnO」とは、NbとZnOの含有量の合量を意味する。
本発明の光学用キャップ部品は、酸化銀系ガラスが、実質的にPbO、ハロゲンを含有しないことが好ましい。ハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のハロゲン単体の他、ハロゲン化物を含む。ハロゲン化物とは、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物のことである。ここで、「実質的にPbO、ハロゲンを含有しない」とは、ガラス組成中のPbO、ハロゲンの含有量が各々1000ppm以下の場合を指す。
本発明の光学用キャップ部品は、封着材料が、酸化銀系ガラスからなるガラス粉末 50〜100体積%と、耐火性フィラー粉末 0〜50体積%とを含有することが好ましい。
本発明の光学用キャップ部品は、封着材料のガラス転移点が300℃以下であることが好ましい。
本発明の光学用キャップ部品は、封着材料の軟化点が350℃以下であることが好ましい。このようにすれば、テルライト系ガラス等の熱に弱い窓材が封着しやすくなる。
本発明の光学用キャップ部品は、封着材料の30〜150℃の範囲における熱膨張係数が250×10−7/℃以下であることが好ましい。このようにすれば、温度変化による封着材料の変形を抑制しやすくなる。
本発明の光学用キャップ部品は、窓材の表面に反射防止膜が形成されていることが好ましい。このようにすれば、光透過率を向上しやすい。
本発明の光学用キャップ部品は、キャップ部材の30〜150℃の範囲における熱膨張係数が250×10−7/℃以下であることが好ましい。このようにすれば、温度変化によるキャップ部材の変形を抑制しやすくなる。
本発明の光学用キャップ部品は、キャップ部材が、側壁部の先端に連なる端壁部を備え、開口部が端壁部の中央に設けられていることが好ましい。
本発明の光学用キャップ部品は、側壁部の内径に対する、端壁部の開口部の直径の比率が10%以上であることが好ましい。
本発明の光学用キャップ部品は、キャップ部材が、側壁部の基端側に半径方向外方に延出したフランジ部を有することが好ましい。
本発明の光学用キャップ部品は、光学センサ用途に使用することが好ましい。
環境に有害な鉛やハロゲンを含有させることなく、低温で封着可能な封着材料を用いて窓材を封着した光学用キャップ部品を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る光学用キャップ部品を示す模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光学用キャップ部品を示す模式的断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る光学用キャップ部品を示す模式的断面図である。
以下に、本発明の光学用キャップ部品の実施形態について説明する。
(1)第1の実施形態
図1は本発明の第1の実施形態に係る光学用キャップ部品を示す模式的断面図である。
本実施形態において、光学用キャップ部品1は、窓材2と、キャップ部材3とを備えている。なお、窓材2の直下にはセンサ受光部が設けられる。キャップ部材3は、両端に開口部を有する側壁部3cを備えている。具体的には、側壁部3cは、先端と基端を有し、先端に開口部3a、基端に開口部3bが形成されている。窓材2は、キャップ部材3の先端の開口部3aを覆うように封着材料4で固定されている。
以下に各構成要素ごとに説明する。
(封着材料)
封着材料4は、酸化銀系ガラスを含有する。
酸化銀系ガラスは、組成として、モル%で、AgO 5〜70%、P 5〜55%、TeO 0〜65%、Nb+ZnO 0〜45%を含有することが好ましい。ガラス組成範囲をこのように限定した理由を以下に説明する。なお、以下の各成分の含有量の説明において、特に断りがない限り「%」は「モル%」を示す。
AgOは、軟化点を下げるための主要成分であると共に、水に溶け難いためにガラスの耐水性を高める効果があり、その含有量は5〜70%、20〜60%、30〜55%、37〜55%、特に41〜50%であることが好ましい。AgOの含有量が少な過ぎると、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になると共に耐水性が低下し易くなる。一方、AgOの含有量が多過ぎるとガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる
は、ガラスネットワークを形成する成分であり、その含有量は5〜55%、15〜45%、20〜35%、23〜35%、特に24〜30%であることが好ましい。Pの含有量が少な過ぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる。一方、Pの含有量が多過ぎると、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になると共に耐水性が低下し易くなる。
TeOは、軟化点を下げると共に、耐水性の向上に効果があり、その含有量は0〜65%、5〜50%、15〜40%、15〜32%、特に20〜30%であることが好ましい。TeOの含有量が多過ぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる。また、流動性が低下しやすくなる。
Nb、ZnOは、ガラスを熱的に安定化させるとともに、耐水性及び流動性の向上に効果があり、その含有量は合量で0〜45%、0〜40%(ただし、0%を含まない)、1〜10%、特に4〜6%であ ることが好ましい。Nb、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスの粘性(軟化点等)が高くなり、低温封着が困難になり易い。
なお、Nb及びZnOの含有量の好ましい範囲は以下の通りである。
Nbの含有量は、0〜45%、0〜40%(ただし、0%を含まない)、1〜10%、特に1〜3%であることが好ましい。
ZnOの含有量は、0〜45%、0〜40%(ただし、0%を含まない)、1〜10%、特に2〜5%であることが好ましい。
本発明で使用する酸化銀系ガラスは、上記成分以外にも、ガラス組成中に下記の成分を含有してもよい。
WOは、ガラスを熱的に安定化させて、失透を抑制する成分であると共に、耐水性を高める成分であり、その含有量は0〜10%、特に0〜5%であることが好ましい。WOの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが損なわれて、逆にガラスが熱的に不安定になる。
BaO、SrO、CaOは、ガラスを熱的に安定化させると共に、耐水性を高める成分であり、それらの含有量は合量で0〜5%であることが好ましい。それらの含有量が多過ぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる。
LiO、NaO、KOは、軟化点を下げる効果があり、それらの含有量は合量で0〜5%が好ましい。それらの含有量が多過ぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなると共に、耐水性が低下し易くなる。
Gaは、ガラスを熱的に安定化させると共に、耐水性を高める成分であるが、非常に高価であることから、その含有量は0.01%未満が好ましく、含有しないことがより好ましい。
MnO、Fe、NiO、CuOはガラスを熱的に安定化させて、失透を抑制する成分であり、その含有量は各々2%未満が好ましい。これらの含有量が多すぎると、ガラスが熱的に不安定になり、溶融時又は焼成時にガラスが失透し易くなる。
上記成分に加えて、ガラス組成中にMgO、SiO、B、Al、Bi等の他成分を合量で10%まで添加してもよい。
PbO、ハロゲンは有害であるので実質的に含有しないことが好ましい。ここで「実質的に含有しない」とは、これらの成分を意図的にガラス中に添加しないという意味であり、不可避的不純物まで完全に排除するということを意味するものではない。より客観的には、不純物を含めたこれらの成分の含有量が、1000ppm以下であるということを意味する。
封着材料4は、上記の酸化銀系ガラスからなるガラス粉末に、機械的強度を向上、或いは熱膨張係数を調整するために、耐火性フィラーを含有してもよい。その混合割合は、ガラス粉末50〜100体積%、耐火性フィラー0〜50体積%であり、ガラス粉末70〜99体積%、耐火性フィラー1〜30体積%がより好ましく、ガラス粉末80〜95体積%、耐火性フィラー5〜20体積%が更に好ましい。耐火性フィラーの含有量が多過ぎると、相対的にガラス粉末の割合が少なくなるため、所望の流動性を確保し難くなる。
耐火性フィラーは、特に限定されず、種々の材料を選択することができるが、上記のガラス粉末と反応し難いものが好ましい。
具体的には、耐火性フィラーとして、NbZr(PO、ZrWO(PO,リン酸ジルコニウム、ジルコン、ジルコニア、酸化錫、チタン酸アルミニウム、石英、β−スポジュメン、ムライト、チタニア、石英ガラス、β−ユークリプタイト、β−石英、ウイレマイト、コーディエライト、Sr0.5Zr(PO等のNaZr(PO型固溶体等を使用することができる。尚、これらの耐火性フィラーは、単独で使用しても良いし、2種以上を混合して使用しても良い。なお、耐火性フィラーの粒径は平均粒子径D50が0.2〜20μm程度のものを使用することが好ましい。
封着材料4のガラス転移点は300℃以下、特に250℃以下であることが好ましい。さらに、軟化点は350℃以下、特に310℃以下であることが好ましい。ガラス転移点及び軟化点が高過ぎると、焼成温度(封着温度)が上昇して、焼成時に素子を傷めるおそれがある。なお、ガラス転移点及び軟化点の下限は特に限定されないが、現実的にはガラス転移点は130℃以上、軟化点は180℃以上である。
封着材料4の30〜150℃の範囲における熱膨張係数は、250×10−7/℃以下、230×10−7/℃以下、特に200×10-7/℃以下であることが好ましい。熱膨張係数が高すぎると、封着する部材との膨張差により、封着材料4が剥離し易くなる。なお、熱膨張係数の下限は特に限定されないが、現実的には50×10−7/℃以上である。
次に、封着材料4の製造方法について説明する。
まず、上記組成を有するように調合した原料粉末を約700〜900℃で1〜2時間程度、均質なガラスが得られるまで溶融する。次いで、溶融ガラスをフィルム状等に成形した後、粉砕し、分級することにより、酸化銀系ガラスからなるガラス粉末を作製する。なお、ガラス粉末の平均粒子径D50は2〜20μm程度であることが好ましい。必要に応じて、ガラス粉末に各種耐火性フィラー粉末を添加する。このようにして、封着材料4を得る。
得られた封着材料4は、溶剤とバインダー等を添加し、スプレードライヤー等で顆粒とした後、乾式プレスし成形体とした上で焼成することでリング状の焼結体(タブレットとも称される)とすることができる。また、溶剤とバインダー等を含有したビークルを添加し、ペーストとしても良い。作製された焼結体、ペーストは、窓材2とキャップ部材3との封着工程に供される。
(窓材)
窓材2の材質は、ガラス、セラミックスのいずれでも構わないが、加工性の面を考慮するとアルミノ硼珪酸ガラス、スズリン酸塩系ガラス、テルライト系ガラス等のガラスであることが好ましい。
窓材2の形状は特に限定されないが、レンズ形状であることが好ましい。センサ等に窓材2を使用した場合、レンズ形状にすると、集光能力に優れ、センサ受光部の面積縮小とそれに伴う素子の小型化を可能にし、また、受光強度が向上するためセンサの感度を向上しやすい。なお、レンズ形状は、特に限定されないが、集光能力を考慮すると、両凸形状(例えば球状)、平凸形状、メニスカス形状が好ましい。
窓材2の30〜150℃の範囲における熱膨張係数は、250×10−7/℃以下、特に230×10−7/℃以下であることが好ましい。熱膨張係数が大きすぎると、温度変化により変形しやすく、集光能力が低下して、センサの感度が低下するおそれがある。熱膨張係数の下限は特に限定されないが、現実的には、50×10−7/℃以上である。
光透過率の向上を目的として、窓材2の表面(光入射面または光出射面)に、反射防止膜を形成してもよい。
反射防止膜の構造としては、高屈折率層と低屈折率層が交互に積層された多層膜が挙げられる。反射防止膜を構成する材質としては、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化ランタン、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化ガドリニウム、酸化タングステン、酸化ハフニウムまたは酸化アルミニウム等の酸化物、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等のフッ素化物、窒化珪素等の窒化物、シリコン、ゲルマニウム、硫化亜鉛等が挙げられる。反射防止膜としては多層膜以外にも酸化ケイ素等からなる単層膜も使用できる。
反射防止膜の形成方法としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等が挙げられる。反射防止膜は、窓材2をキャップ部材3に固定させてから形成してもよく、窓材2に反射防止膜を形成した後、窓材2をキャップ部材3に固定してもよい。ただし、後者の場合は固着工程において反射防止膜の剥離が生じやすくなるため、前者の方が好ましい。
(キャップ部材)
キャップ部材3の材質は、金属、セラミックスのいずれでも構わないが、加工性の面を考慮するとハステロイ(登録商標)、インコネル(登録商標)、SUS等の金属であることが好ましい。
キャップ部材3の30〜150℃における熱膨張係数は、250×10−7/℃以下、特に230×10−7/℃以下であることが好ましい。熱膨張係数が大きすぎると、温度変化により変形しやすく、集光能力が低下して、センサの感度が低下するおそれがある。熱膨張係数の下限は特に限定されないが、現実的には、50×10−7/℃以上である。
(2)第2の実施形態
図2は本発明の第2の実施形態に係る光学用キャップ部品を示す模式的断面図である。第1の実施形態に係る光学用キャップ部品では、キャップ部材3は、両端に開口部3a、3bを有する筒状の側壁部3cを備えていたのに対し、本実施形態に係る光学用キャップ部品は、キャップ部材3が、基端に開口部3bを有する筒状の側壁部3cと、側壁部3cの先端に連なり且つその中心部に開口部3aを有する端壁部3dとを備えている。このようにすれば、窓材2をキャップ部材3に固定しやすくなる。また、キャップ部材3の機械的強度が向上し、光学用キャップ部品としての信頼性が高くなる。
キャップ部材3において、筒状の側壁部3cの直径に対する、端壁部3dの開口部3aの直径の比率は、10%以上、30%以上、50%以上、特に70%以上であることが好ましい。当該比率が小さすぎると、窓材2に入射する光量が少なくなりやすく、センサの感度が低下しやすくなる。なお、上記効果を得るためには、上記比率の上限は、95%以下、特に90%以下であることが好ましい。
(3)第3の実施形態
図3は本発明の第3の実施形態に係る光学用キャップ部品を示す模式的断面図である。第2の実施形態に係る光学用キャップ部品では、キャップ部材3は、基端に開口部3bを有する筒状の側壁部3cを備えていたのに対し、本実施形態に係る光学用キャップ部品は、キャップ部材3が、基端に開口部3b及び半径方向外方に延出したフランジ部3eを有する筒状の側壁部3cを備えている。このようにすれば、キャップ部材3の機械的強度を向上させることができる。また、キャップ部材3をセンサ本体の設置面に固定しやすくなる。
なお、本発明の光学用キャップ部品は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施することができる。
実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。表1及び2は、本発明の実施例で使用する封着材料(試料No.1〜26)を示している。
まず、表中に示したガラス組成となるように各種酸化物、炭酸塩等のガラス原料を調合し、ガラスバッチを準備した後、このガラスバッチを白金坩堝に入れ、700〜900℃で1〜2時間溶融した。次に、溶融ガラスの一部をTMA(熱機械分析)用サンプルとしてステンレス製の金型に流し出し、その他の溶融ガラスを水冷ローラーでフィルム状に成形した。なお、TMA用サンプルは、成形後に所定の徐冷処理(アニール)を行った。最後に、フィルム状のガラスをボールミルで粉砕した後、目開き75μmの篩を通過させて、平均粒子径D50が約10μmのガラス粉末を得た。
その後、耐火性フィラーを混合する試料については、表中に示した通りに、得られたガラス粉末と耐火性フィラー粉末を混合し、試料を得た。
耐火性フィラー粉末には、NbZr(PO(表中ではNZPと表記)、ZrWO(PO(表中ではZWPと表記)を用いた。また、耐火性フィラー粉末の平均粒子径D50は約10μmであった。
得られた混合粉末を各試料の軟化点+20℃にて10分間焼成し、焼成体を得た。得られた焼成体をTMA用サンプルとした。
No.1〜26の試料について、ガラス転移点、熱膨張係数、軟化点、流動性、及び、耐失透性を評価した。
ガラス転移点及び熱膨張係数は、TMA用サンプルをTMA装置により測定した。
軟化点はマクロ型示差熱分析装置により測定した。具体的には、試料につき、マクロ型示差熱分析装置を用いて600℃まで測定して得られたチャートにおいて、第四の変曲点の値を軟化点とした。なお、測定雰囲気は大気中、昇温速度は10℃/分とし、室温から測定を開始した。
流動性は次のようにして評価した。粉末試料1gを、直径10mmの金型に入れプレス成型した後に、ステンレス板上で各試料の軟化点+20℃にて10分間焼成した。焼成体の流動径が9mm以上であるものを「◎」、8.8〜9mm未満のものを「○」、8.8mm未満のものを「×」として評価した。
耐失透性は次のようにして評価した。光学顕微鏡(倍率100倍)を用いて、焼成体の表面状態を観察した。焼成体の表面に結晶が認められなかったものを「○」、焼成体の表面に結晶が認められたものを「×」として評価した。
表1、2から明らかなように、本発明で使用する封着材料(試料No.1〜26)は、流動性、及び、耐失透性に優れていた。
次に、上記で得られた封着材料を用いて、図2に示す光学用キャップ部品を作製した。作製方法を下記に示す。
まず、上記で得られた封着材料をビークルに混ぜてスラリ−とし、スプレ−ドライヤーにて顆粒状にし、これをプレスしリング状の成形体を得た。次にこれを焼成しリング状の焼結体(内径 6mm、外径 10mm)とした。得られた焼結体をSUS405製のキャップ部材(側壁部の内径 13mm、端壁部の開口部の直径 6mm)における端壁部の開口部上に設置し、さらに、その上から真球状(直径 6mm)のテルライト系赤外透過ガラスからなる窓材を設置後、各封着材料の軟化点+20℃にて10分焼成し、光学用キャップ部品を得た。得られた光学用キャップ部品において、窓材が封着材料によりキャップ部材に強固に固定されており、使用上問題ないことが確認された。
1 光学用キャップ部品
2 窓材
3 キャップ部材
3a 開口部
3b 開口部
3c 側壁部
3d 端壁部
3e フランジ部
4 封着材料

Claims (13)

  1. 窓材と、
    先端側及び基端側に開口部を有する筒状の側壁部を備えているキャップ部材とを備え、
    窓材がキャップ部材の先端側の開口部を覆うように、
    酸化銀系ガラスを含有する封着材料で固定されていることを特徴とする
    光学用キャップ部品。
  2. 酸化銀系ガラスが、組成として、モル%で、AgO 5〜70%、P 5〜55%、TeO 0〜65%及びNb+ZnO 0〜45%を含有する銀リン酸系ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の光学用キャップ部品。
  3. 酸化銀系ガラスが、実質的にPbO、ハロゲンを含有しないことを特徴とする請求項1または2に記載の光学用キャップ部品。
  4. 封着材料が、酸化銀系ガラスからなるガラス粉末 50〜100体積%と、耐火性フィラー粉末 0〜50体積%とを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学用キャップ部品。
  5. 封着材料のガラス転移点が300℃以下であることを特徴とする請求項4に記載の光学用キャップ部品。
  6. 封着材料の軟化点が350℃以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載の光学用キャップ部品。
  7. 封着材料の30〜150℃の範囲における熱膨張係数が250×10−7/℃以下であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の光学用キャップ部品。
  8. 窓材の表面に反射防止膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学用キャップ部品。
  9. キャップ部材の30〜150℃の範囲における熱膨張係数が250×10−7/℃以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光学用キャップ部品。
  10. キャップ部材が、側壁部の先端に連なる端壁部を備え、開口部が端壁部の中央に設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光学用キャップ部品。
  11. 側壁部の内径に対する、端壁部の開口部の直径の比率が10%以上であることを特徴とする請求項10に記載の光学用キャップ部品。
  12. キャップ部材が、側壁部の基端側に半径方向外方に延出したフランジ部を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の光学用キャップ部品。
  13. 光学センサ用途に使用されることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の光学用キャップ部品。
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