JP2009078298A - 連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法及び装置 - Google Patents

連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融金属の連続鋳造用鋳型を構成する鋳型銅板の温度を、広範囲に亘る測温領域について、精度良く且つ連続鋳造の生産性を阻害することなく測定し得る方法及び装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る方法は、溶融金属Mの連続鋳造用鋳型を構成する鋳型銅板Cの温度を測定する方法であって、鋳型銅板Cの内部に超音波の反射源Rを設ける第1の手順と、反射源Rに向けて、超音波送受信子1から鋳型銅板Cの溶融金属Mとの近接面C1に対して略平行な方向に超音波Uを伝搬させる第2の手順と、反射源Rで反射し超音波送受信子1によって検出した超音波エコーU1の伝搬時間と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出する第3の手順とを含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融金属(溶鋼等)の連続鋳造用鋳型を構成する鋳型銅板の温度を測定する方法及び装置に関する。特に、本発明は、鋳型銅板の温度を、広範囲に亘る測温領域について、精度良く且つ連続鋳造の生産性を阻害することなく測定し得る方法及び装置に関する。
従来より、製鋼工程で用いられる連続鋳造機(CC)の鋳型銅板には熱電対が埋め込まれ、該熱電対で鋳型銅板の温度を測定することにより、鋳型内の監視や制御が行われている。より具体的に説明すれば、前記熱電対で測定した温度は、鋳型内での溶鋼のブレークアウト(BO)の予知や検知の他、鋳片の品質推定に利用されている。また、鋳型に設けられた電磁攪拌装置や電磁ブレーキ装置を制御するための指標としても利用されている。一般的に、前記熱電対は、鋳型銅板の溶鋼に近接する面から5〜20mm離れた位置に測温点が位置するように、鋳型銅板に設けた孔(鋳型銅板の溶鋼との近接面に対向する面で開口し、鋳型銅板の内部に延びる孔)内に設置される。
上記の熱電対は、多数設置すればするほど、鋳型銅板の温度(温度分布)を詳細に測定できる点で好都合である。つまり、鋳型銅板の温度を詳細に測定できれば、より確実に溶鋼のブレークアウトの予知や検知ができることや、溶鋼の流動状態の推定やシェル厚みの推定精度が向上する結果、鋳片の表面品質の推定精度が向上するといった効果が期待できる。しかしながら、熱電対を多数設置することで、熱電対の故障頻度が増大するという問題が生じる。特に近年では、鋳型に設けられた電磁攪拌装置や電磁ブレーキ装置により、鋳型内で形成される鋳片の品質を制御するようになってきており、これら設備との物理的干渉が生じるために、故障した熱電対の交換や修理等が極めて難しくなっている。
以上に説明したような問題点を解決することを目的として、例えば、特許文献1に記載のような鋳型銅板の温度測定方法が提案されている。具体的には、特許文献1には、鋳型銅板の温度を熱電対によって測定する際の問題点や、特に電磁攪拌装置を設けた場合の問題点が示され、その解決策として、鋳型銅板の上面で開口し、鋳型銅板の内部に延びる挿入孔を設け、該挿入孔に熱電対を挿入して、鋳型銅板内部の所定位置の温度を測定する方法が記載されている。
また、超音波を用いた金型材表面の温度測定方法として、特許文献2に記載の方法が提案されている。具体的には、特許文献2では、熱電対では応答速度が遅いため急激な変化を測定できない金型材の溶湯との近接面(特許文献2の図2に示す一側面2a)の温度を超音波を用いて測定する方法が記載されている。より具体的には、前記近接面に底面が平面となる超音波反射用の穴を形成し、前記近接面及び前記穴の底面でそれぞれ反射した超音波エコーの伝搬時間差を計測し、該計測した伝搬時間差と前記近接面及び前記穴の底面間の距離とから超音波の伝搬速度を求め、予め求めておいた金型材料における超音波の伝搬速度の温度依存性から、前記近接面の温度を求める方法が記載されている。
特開2002−113562号公報 特開2007−33077号公報
(1)熱電対の故障と他設備との干渉の問題
前述のように、従来から、連続鋳造機の鋳型銅板の温度は、鋳型銅板の背面(鋳型銅板の溶鋼との近接面に対向する面)から内部に挿入した熱電対を用いて測定されているが、特許文献1にも記載されているように、熱電対の取り付け位置が鋳型用冷却水の経路と隣接し、且つ、鋳型がオシレーションと呼ばれる振動に常時晒されている。このため、冷却水によって熱電対の保護管が腐食したり、熱電対の挿入孔に冷却水が浸入して、大きな測温誤差が生じる場合がある。
また、前述のように、近年では、電磁攪拌装置や電磁ブレーキ装置などの設備を鋳型銅板の背面に近接して設けるため、これらの設備が熱電対やその配線と物理的に干渉する。このため、故障した熱電対を取り替える際に、電磁攪拌装置や電磁ブレーキ装置などの設備を取り外す等の手間と時間が掛かり、この間に連続鋳造を長時間停止する必要があるなど生産性を著しく阻害する。
このように、従来の熱電対を用いた鋳型銅板の温度測定方法においては、熱電対の腐食や測温点への冷却水の浸入により、異常値を出力する場合があることが問題である。また、電磁攪拌装置や電磁ブレーキ装置などの設備を用いるようになり、故障した熱電対の取り替えが困難であることが問題である。
(2)熱電対の問題点
熱電対を用いた温度測定は、熱電対先端部近傍の局所的温度の測定に限られる。前述のように、熱電対は、鋳型銅板の溶鋼に近接する面から5〜20mm離れた位置に測温点が位置するように配置されるのが一般的である。このため、熱電対で測定した温度は、上記測温点近傍の数十mm程度の温度代表性しか有しない。
一方、鋳型銅板が平板状である場合、その溶鋼との近接面は、例えば、900mm×2000mm程度の面積を有する場合がある。このため、熱電対で近接面全体の温度を測定するには、極めて多数の熱電対が必要となり実質的に不可能であるので、熱電対の本数を現実的な本数に抑制して使用しているのが実情である。例えば、特許文献1に記載の例では、鋳型銅板の溶鋼との近接面当たり26点程度の測温点である。
(3)特許文献1に記載の方法の問題点
特許文献1に記載の方法の問題点としては、上記(2)で述べた問題点の他、熱電対の高さ方向の設置位置が限定されることが挙げられる。一般的に、熱電対としては、要求される機械的強度、耐食性、応答性等の観点より、φ3mm〜φ5mm程度の外形を有するシース熱電対が用いられる。この熱電対を鋳型銅板内部に設置するには、特許文献1の図1に示すように、ドリル等を用いて、細くて深い挿入孔を精度良く開ける必要がある。
しかしながら、上記のような小径で深い挿入孔を開ける事は難しい。少なくとも市販の超硬ドリル等の仕様から推し量ると、φ3mm程度の挿入孔を鋳型銅板に開ける場合には、せいぜい50mm〜60mm程度の深さが限界と思われる。特許文献1の図1に示すように、熱電対よりも少し大きめの挿入孔を鋳型銅板の上面から開ける場合でも、あまり大きな挿入孔を開けると鋳型銅板の熱伝導を阻害し望ましくない。このため、例えばφ6mmの挿入孔を開けるとすると、深さ90mm程度が限界と思われる。換言すれば、この挿入孔に挿入される熱電対の測温点は、鋳型銅板の上面から下方に90mm程度離れた位置よりも高い位置に限定される。
一般的に、溶鋼の湯面位置においては湯面の波立ちにより安定した値が得られないため、湯面から数cm〜10cm程度下がった位置及びその下方の位置が測温領域とされる。このため、例えば、鋳型銅板の上面から90mmの位置に測温点を設けると、溶鋼の湯面はその位置より少なくとも数cm高くなるため、わずかな湯面変動が生じたときや非定常時において、溶鋼が鋳型からオーバーフローする危険性が高くなる。また、測温点は、鋳型銅板の上面から下方に90mm程度離れた位置よりも高い位置に限定される。このため、鋳型銅板の上面から90mm離れた位置よりもさらに下方の位置での温度を測定することができず、鋳型内での溶鋼のブレークアウトの検知には不十分な場合がある。
以上に述べたように、特許文献1に記載の方法には、次のような問題がある。
(a)適切な深さの挿入孔を開けるのが困難で実現性に乏しい。
(b)測温点が、鋳型銅板の上面から下方に90mm程度までの範囲に限られる。このため、溶鋼のオーバフローの危険性が生じることや、測温点より下方の位置での溶鋼のブレークアウトを検知できないことが問題である。
(4)特許文献2に記載の方法の問題点
特許文献2に記載の方法は、φ1mm程度で深さ1mm〜2mm程度の平底穴を、金型材の溶湯との近接面に形成する必要がある(特許文献2の段落0025)。この方法を連続鋳造用の鋳型銅板に適用する場合、鋳型銅板の溶鋼との近接面に上記平底穴を設けることになる。このため、上記平底穴が形成された部位における溶鋼から鋳型銅板への熱伝達が周りの部位と異なったり、上記平底穴にパウダーと呼ばれる潤滑剤が入り込んで突起部を形成したり、或いは、鋼の一部が入り込むことなどが懸念される。これは、鋳片に傷が生じたり、溶鋼のブレークアウトが生じる虞を増大させる原因となり得る。加えて、平底穴の深さが1〜2mm程度なので、平底穴の底面及び溶湯近接面でそれぞれ反射した超音波エコーの伝搬時間差(往復の伝搬時間差)は0.02nsec程度となり、この時間差の温度による微少な変化を検出する必要がある。そのため、時間分解能・精度の非常に高い検出技術が必要となり、装置がむやみに高額となる。また、平底穴からの超音波エコーと溶湯近接面からの超音波エコーとが干渉しやすく、高い周波数の超音波が必要とされるが、広い範囲を測定する上では超音波が伝搬しにくくなる点で不利である。以上の点から、特許文献2に記載の方法は、連続鋳造ではない鋳造等に用いられる金型表面に塗布された離型剤の熱伝導性等の評価に用いられるものであって、連続鋳造用の鋳型銅板の温度測定に適用することは困難である。
また、仮に特許文献2に記載の方法を連続鋳造用の鋳型銅板の温度測定に適用できたとしても、この方法では、鋳型銅板の溶鋼との近接面内の一点の測温値(厳密には近接面から深さ1〜2mm程度の範囲の平均温度)が得られるのみである。また、前記近接面に垂直に超音波を入射させるために、前記近接面に対向する面に超音波センサを取り付ける必要があるが、前述のように、この取り付け位置には、鋳型用冷却水の経路が隣接しており、水漏れ等で超音波センサが故障する可能性がある。さらに、電磁撹拌装置、電磁ブレーキ装置、それらの付帯設備などと物理的に干渉するため、取り付けが困難である上、故障した際の取り替えも難しく、取り替えるとなると、連続鋳造を長時間停止するなど著しく生産性を阻害する。
以上に述べたように、特許文献2に記載の方法には、次のような問題がある。
(a)鋳片に傷が生じる等の虞があるため、連続鋳造用の鋳型銅板の温度測定に適用することは困難である。
(b)仮に適用できたとしても、鋳型銅板の溶鋼との近接面内の一点の測温値しか得られない上、電磁攪拌装置や電磁ブレーキ装置などの設備と超音波センサとが物理的に干渉するため、故障した超音波センサの取り替えが困難である。
(c)非常に高い時間分解能の検出装置が必要となり、むやみに高額なものとなる。
本発明は、斯かる従来技術の問題を解決するためになされたものであり、溶融金属の連続鋳造用鋳型を構成する鋳型銅板の温度を、広範囲に亘る測温領域について、精度良く且つ連続鋳造の生産性を阻害することなく測定し得る方法及び装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、溶融金属の連続鋳造用鋳型を構成する鋳型銅板の温度を測定する方法であって、前記鋳型銅板の内部に超音波の反射源を設ける第1の手順と、前記反射源に向けて、超音波送受信子から前記鋳型銅板の溶融金属との近接面に対して略平行な方向に超音波を伝搬させる第2の手順と、前記反射源で反射し前記超音波送受信子によって検出した超音波エコーに基づき、前記鋳型銅板の温度を算出する第3の手順とを含むことを特徴とする連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法を提供する。
斯かる発明によれば、鋳型銅板の内部に設けられた反射源で反射した超音波エコーに基づき(具体的には、例えば、超音波エコーの伝搬時間と、超音波の伝搬速度の温度依存性(伝搬速度と温度の対応関係)とに基づき)、鋳型銅板の温度を算出するため、超音波の伝搬経路中の鋳型銅板の温度(平均温度)を一度にくまなく測定できる。換言すれば、従来は一つの熱電対又は一つの超音波送受信子当たり略一点の測温点でしか温度測定できなかったことに比べ、一つの超音波送受信子で広範囲に亘る測温領域についての鋳型銅板の温度測定が可能である。
また、鋳型銅板の溶融金属との近接面に対して略平行な方向に超音波を伝搬させるため、超音波送受信子を近接面に対向する面に取り付ける必要が無い。つまり、超音波送受信子は、近接面及び近接面に対向する面を除く、鋳型銅板の上面、底面及び側面の何れかに取り付ければ良い。従って、超音波送受信子を鋳型用冷却水の経路から離間して配置することができ、水漏れ等による超音波送受信子の故障や測温誤差の発生を低減可能である。また、超音波送受信子と電磁攪拌装置や電磁ブレーキ装置などの設備とが物理的に干渉し難く、超音波送受信子が故障した場合には比較的簡便に取り替えが可能で連続鋳造の生産性を阻害することがない。
以上のように、本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法によれば、鋳型銅板の温度を、広範囲に亘る測温領域について、精度良く且つ連続鋳造の生産性を阻害することなく測定することが可能である。
好ましくは、前記第1の手順で設ける前記反射源は、前記鋳型銅板の溶融金属との近接面に対向する面で開口し、前記鋳型銅板の内部に延びる孔とされる。
斯かる好ましい方法によれば、比較的容易に反射源を設けることができる他、既存の熱電対挿入孔を反射源として転用することも可能である。
また、たとえ開口から孔内に鋳型用冷却水が浸入したとしても、反射源で反射する超音波エコーの強度は冷却水の浸入前に比べてあまり変化しない上、反射源で反射した超音波エコーの強度ではなく伝搬時間に基づいて温度を測定するため、冷却水浸入の影響は少ない。なお、冷却水浸入の影響をより一層低減するには、孔内に樹脂等を充填する、あるいは蓋をすることも可能である。
さらに、前記孔は、溶融金属との近接面ではなく、近接面に対向する面で開口する構成であるため、溶融金属から鋳型銅板への熱伝達が孔によって局部的に変化したり、孔内に溶融金属の一部が入り込むことが無く、鋳片に傷が生じたり、溶融金属のブレークアウトが生じる虞を低減するという効果も奏する。
前記第1の手順において、一つの又は一対の超音波送受信子から送信される超音波の伝搬経路中に、前記反射源を複数設け、前記第3の手順において、前記複数の反射源のうち任意に選択した一対の反射源でそれぞれ反射した超音波エコーの伝搬時間差と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、前記鋳型銅板の前記選択した一対の反射源間の温度を算出することが好ましい。
斯かる好ましい方法によれば、超音波の伝搬経路中に複数の反射源を設け、任意に選択した一対の反射源でそれぞれ反射した超音波エコーの伝搬時間差に基づいて鋳型銅板の温度を算出するため、温度測定の空間分解能を高めることができ、局所的な温度変動に対して感度を向上させることが可能である。
また、一つの超音波送受信子当たりの測温点数が増えるため、測定に要する装置コストを低減できるという利点も有する。
また、超音波送信子と超音波受信子とが別々の素子からなる超音波送受信子(一対の超音波送受信子)の場合においても、それら超音波送信子及び超音波受信子の関わる超音波伝搬経路中に反射源を複数設けることにより、同様の効果を奏する。
前記第2の手順において、例えば、前記鋳型銅板の上面に超音波送受信子を配置すればよい。
鋳型銅板の上面に超音波送受信子を配置する場合、鋳型の上方に配置されるタンディッシュノズルからの熱放射が強い場合があり、超音波送受信子をそのまま配置したのでは高温に晒され、故障や測温誤差が発生する虞がある。このため、鋳型銅板の上面に配置する超音波送受信子は冷却(断熱も含む)することが好ましい。
また、前記課題を解決するため、本発明は、溶融金属の連続鋳造用鋳型を構成し、内部に超音波の反射源が設けられた鋳型銅板の温度を測定する装置であって、前記反射源に向けて、前記鋳型銅板の溶融金属との近接面に対して略平行な方向に超音波を伝搬させる超音波送受信子と、前記反射源で反射し前記超音波送受信子によって検出した超音波エコーの伝搬時間と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、前記鋳型銅板の温度を算出する演算手段とを備えることを特徴とする連続鋳造用鋳型銅板の温度測定装置としても提供される。
本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法及び装置によれば、鋳型銅板の温度を、広範囲に亘る測温領域について、精度良く且つ連続鋳造の生産性を阻害することなく測定することが可能である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法の原理を説明する断面図である。図1に示すように、本発明に係る温度測定方法は、溶融金属Mの連続鋳造用鋳型を構成する鋳型銅板Cの温度を測定する方法である。なお、連続鋳造用鋳型が四角筒状の場合には、鋳型銅板Cは平板状になり、連続鋳造用鋳型が円筒状の場合には、鋳型銅板Cは円筒状になるが、いずれの場合も本発明に係る温度測定方法は適用可能である。以下では、溶融金属Mが溶鋼であり、連続鋳造用鋳型が四角筒状で鋳型銅板Cが平板状である場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、本発明に係る温度測定方法は、鋳型銅板Cの内部に超音波の反射源Rを設ける第1の手順と、反射源Rに向けて、超音波送受信子1から鋳型銅板Cの溶鋼Mとの近接面C1に対して略平行な方向に超音波Uを伝搬させる第2の手順と、反射源Rで反射し超音波送受信子1によって検出した超音波エコーの伝搬時間と、超音波の伝搬速度の温度依存性(伝搬速度と温度の対応関係)とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出する第3の手順とを含む。
具体的には、例えば、反射源R1で反射し超音波送受信子1によって検出した超音波エコーU1の伝搬時間T1と、超音波入射点から反射源R1までの距離L1とに基づいて、以下の式(1)により超音波の伝搬速度を求める。
超音波の伝搬速度=(反射源R1までの距離L1)×2/伝搬時間T1 ・・・(1)
そして、この伝搬速度と、予め求めた鋳型銅板Cにおける超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出することが可能である。この算出した温度は、超音波入射点(図1に示す例では鋳型銅板の上面)から反射源R1までの間の平均温度に相当する。
また、図1に示すように、一つの超音波送受信子1から送信される超音波Uの伝搬経路中に反射源Rを複数(図1に示す例では、複数の反射源R1、R2、R3)設けると、複数の反射源R(R1、R2、R3)のうち任意に選択した一対の反射源Rでそれぞれ反射した超音波エコーの伝搬時間差と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、鋳型銅板Cの前記選択した一対の反射源R間の平均温度を算出することが可能である。
具体的には、例えば、一対の反射源R1、R2を選択し、反射源R2で反射した超音波エコーU2の伝搬時間T2と反射源R1で反射した超音波エコーU1の伝搬時間T1との差ΔT12(=T2−T1)と、反射源R1、R2間の距離L12とに基づいて、以下の式(2)により超音波の伝搬速度を求める。
超音波伝搬速度=(反射源R1、R2間の距離L12)×2/伝搬時間差ΔT12 ・・・(2)
そして、この伝搬速度と、予め求めた鋳型銅板Cにおける超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出することができる。この算出した温度は、反射源R1、R2間の平均温度に相当する。
なお、鋳型銅板Cにおける超音波の伝搬速度の温度依存性は、例えば、鋳型銅板Cや、鋳型銅板Cと同種の材料からなり且つ寸法の小さなサンプルを用いて求めることができる。具体的には、例えば、鋳型銅板C又は前記サンプルの端面から所定の短い距離(例えば、100mm程度)だけ離れた位置に反射源Rを設け、上記端面からこの反射源Rまでの間を加熱する。そして、上記端面に設置した超音波送受信子から超音波を入射させ、上記端面で反射した表面エコーを検出した時刻から反射源Rで反射した超音波エコーを検出した時刻までの経過時間を測定し、この経過時間を反射源Rで反射した超音波エコーの伝搬時間とする。次いで、この測定した伝搬時間と超音波の伝搬距離とに基づいて、超音波の伝搬速度を算出し、この伝搬速度と測温値とに基づいて、超音波の伝搬速度の温度依存性(伝搬速度と温度の対応関係)を算出することが可能である。上記の測温値は、例えば、後述のように反射源Rを孔とする場合、この孔内に取り付けた熱電対で測定可能である。上記のように超音波入射点(端面)から短い距離で反射源Rを設ける場合、反射源Rの加工位置を比較的精度良く決定できるため、超音波の伝搬速度を算出する際の基準となる超音波の伝搬距離も精度良く求めることができ、ひいては超音波の伝搬速度の温度依存性も精度良く算出することが可能である。
図1に示すように、反射源Rは、鋳型銅板Cの溶鋼Mとの近接面C1に対向する面C2で開口し、鋳型銅板Cの内部に延びる孔とすることが好ましい。数十nmの隙間が存在すれば超音波は反射するといわれているが、反射源Rで反射した超音波エコーを検出可能かどうかは、反射源Rの面積(超音波伝搬方向に直交する方向の面積)や、鋳型銅板C内での超音波の減衰、他の反射源からのノイズエコー(例えば、鋳型用冷却水の経路としての溝で反射する超音波エコー)等によって変化する。前記孔としては、例えば、φ1mm〜φ5mm程度のドリル孔や、隙間が0.3mm〜1mm程度で、幅が0.3mm〜10mm程度、長さが数mm〜数十mm程度のスリット孔を用いることが好ましい。
上記の孔は、前述のように、鋳型銅板Cの溶鋼Mとの近接面C1に対向する面C2で開口し、鋳型銅板Cの内部に延びる孔とされる。鋳型銅板Cの厚みは、35mm〜45mm程度であり、対向面C2には、鋳型用冷却水の経路としての溝が設けられているのが一般的である。この溝の深さを例えば20mmとすると、前記孔の深さは、この溝の深さよりも大きくする必要がある。このため、前記孔としては、例えば、従来用いられてきた熱電対挿入孔を転用したり、或いは、熱電対挿入孔と同程度の寸法を有する孔を新たに形成してもよい。また、前記孔として、放電加工により形成されるスリット孔を用いる場合には、前記熱電対挿入孔よりも孔の底部を近接面C1に近づけることが可能である。なぜならば、熱電対挿入孔(φ3mm〜φ4mm程度)に比べて十分に小さな容積の孔にすることが可能であり、鋳型銅板Cの伝熱が阻害され難いからである。一般的に、φ3mm〜φ4mm程度の熱電対挿入孔の底部は、近接面C1から少なくとも5mm程度離れた位置にある。これに対し、隙間が0.5mm程度で、幅が3mm程度のスリット孔の場合、その底部を近接面C1から2mm〜3mm程度にまで近づけることが可能であると考えられる。このように、鋳型銅板Cの溶鋼Mとの近接面C1に孔の底部を近づけ、該底部近傍に向けて超音波が伝搬するように超音波送受信子1を配置すれば、溶鋼Mやシェル(鋳型内で凝固した鋼の外殻部)の温度変動に対する感度が向上するという利点が得られる。
前記反射源Rとしての孔は、内部が空洞の孔に限らず、鋳型銅板Cと同種の材料又は異種の材料が充填されていてもよい。例えば、前記孔には、銅以外の金属や樹脂を充填することが可能である。金属を充填する場合には、超音波エコーの反射面において、孔の内面と充填材との間に僅かな(数十nm程度)の隙間を設けるとよい。また、樹脂を充填する場合には、充填する部位の温度を勘案した耐熱性を有する樹脂を選択することが好ましい。これら充填材を孔内に充填することにより、鋳型用冷却水の浸入を抑制可能である。
なお、後述するように、鋳型銅板Cの端面から100mmの位置に反射源Rを設けた場合、端面からこの反射源Rまでの平均温度が1℃変化すると(或いは、100mm間隔で2つの反射源Rを設けた場合、この2つの反射源R間の平均温度が1℃変化すると)、端面と反射源Rとの間(或いは、2つの反射源R間)を超音波が伝搬する時間(往復の伝搬時間)に約5nsecの変化が生じる。一方、この5nsecの間に超音波が伝播する距離は、約10μmである。すなわち、1℃の測温精度を得るためには、10μmの精度で端面から反射源Rまでの距離(或いは、2つの反射源R間の距離)を知る必要がある。
端面から反射源Rまでの距離(或いは、2つの反射源R間の距離)を知るには、2つの方法がある。1つは、高精度に反射源Rの加工位置を決定する方法、もう1つは、加工した反射源Rの位置を正確に測定する方法である。前者の方法は、900mm×2000mmm程度の大きな面積を有する鋳型銅板Cに設ける全ての反射源Rに対して上述の精度を要求するとコストが増大するという問題がある。一方、後者の方法では、数百μm程度或いはそれより劣る加工精度で反射源Rを加工しても良いという利点がある。具体的には、鋳型銅板Cの端面に超音波送受信子1を設置した後、基準温度にて、超音波送受信子1で反射源Rからの超音波エコーの伝播時間を検出し、この検出した伝播時間と、予め求めた超音波の伝搬速度の温度依存性に基づいて得られる基準温度での超音波の伝播速度から、前述した(1)式や(2)式を用いて、逆に反射源Rまでの距離L1或いは反射源R間の距離L12を求めることができる。この方法では、比較的安価で高精度に反射源Rまでの距離L1或いは反射源R間の距離L12を求めることが可能である。
なお、上記の基準温度は、鋳型銅板Cを一定温度として管理しやすい温度であれば、何度でもよい。一般に、恒温状態、或いは、常温に近い状態で鋳型銅板Cを断熱し鋳型銅板Cの全体温度が安定した状態を基準温度とすればよい。基準温度を実現する方法としては、その状態が熱平衡と見なせるか、温度的に定常状態と見なせる状態で、再現可能な方法であるか、もしくは、温度状態が計算などで高精度に推定可能な方法であるならば他の方法でもよい。
図2は、本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法を実施するための装置構成例を模式的に示す図である。図2(a)は装置全体の概略構成を表す図を、図2(b)は超音波送受信子の近傍を内部透過状態で示す平面図を、図2(c)は図2(b)のAA矢視断面図を示す。図2に示すように、本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板の温度測定装置(以下、適宜「温度測定装置」と略称する)100は、前述した反射源R(図2には図示せず)に向けて、鋳型銅板Cの溶鋼Mとの近接面C1に対して略平行な方向に超音波Uを伝搬させる超音波送受信子1と、反射源Rで反射し超音波送受信子1によって検出した超音波エコーの伝搬時間と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出する演算手段とを備える。
また、図2に示すように、本実施形態に係る温度測定装置100は、超音波送受信子1による超音波Uの送受信を制御する送受信制御装置2と、送受信制御装置2を駆動制御すると共に、送受信制御装置2からの出力信号を演算処理する演算制御手段3と、信号波形や演算結果を表示するモニタ4とを備える。本実施形態では、演算制御装置3が具備する演算部が前述した演算手段としての機能を奏する。
本実施形態に係る超音波送受信子1は、鋳型銅板Cの上面に配置されており、鋳型の上方に配置されるタンディッシュノズルからの熱放射が強いため、超音波送受信子1をそのまま配置したのでは高温に晒され、故障や測温誤差が発生する虞がある。このため、本実施形態に係る温度測定装置100は、好ましい構成として、超音波送受信子1を冷却するための保護カバー5を備える。保護カバー5には、ボルト孔51が設けられており、このボルト孔51に挿通されたボルト(図示せず)によって鋳型銅板Cの上面に固定されている。保護カバー5内には冷却配管52及び断熱材53が収容されており、超音波送受信子1及びその信号ケーブル11は、冷却配管52に近接すると共に断熱材53で囲繞される。これにより、超音波送受信子1を鋳型銅板Cの上面に配置しても、超音波送受信子1が高温に晒されることなく、故障や測温誤差が発生する虞を低減可能である。もちろん、この冷却が不要の場合もある。
超音波送受信子1としては、いわゆる超音波探触子が好適に用いられる。本発明においては、超音波探触子の中でも、特に垂直探触子を用いることが好ましい。なお、超音波送受信子1としては、鋳型銅板Cとの間に接触媒質を介在させる必要のある接触式の超音波探触子に限らず、電磁超音波式の超音波探触子を用いることも可能である。また、超音波送受信子1としては、超音波の送受信を同一の振動子で行う形式の超音波探触子に限らず、超音波の送信と受信とを異なる振動子で行う形式の超音波探触子を用いることも可能である。
超音波送受信子(超音波探触子)1による超音波Uの発振周波数が高いと、超音波エコー検出の時間分解能が向上し温度測定の分解能も向上するものの、発振周波数が高すぎると、伝搬する超音波Uの減衰が大きくなるため、測定範囲が限られてしまう。一方、発振周波数が低すぎると、エコー検出の時間分解能が低下し、温度測定の分解能が低下する。このため、超音波送受信子1としては、超音波の発振周波数(中心周波数)が1MHz〜20MHz程度の超音波探触子を用いることが好ましい。鋳型銅板Cの高さ方向の全域(900mm程度)を測定するのであれば、発振周波数が5MHz程度の超音波探触子を用いることが望ましい。
超音波送受信子(超音波探触子)1の接触面の寸法が小さすぎると、送信される超音波Uの指向性が損なわれ、伝搬する超音波Uのエネルギーが分散するので、検出される超音波エコーの強度が低下し、離れた反射源Rで反射した超音波エコーを検出できなくなる。また、鋳型銅板Cに通常設けられる鋳型用冷却水の経路としての溝等での反射も生じ易くなり、ノイズエコーが増大する。
一方、鋳型銅板Cの厚みは、通常、35mm〜45mm程度なので、超音波送受信子1の接触面の寸法がそれよりも大きくても意味がない。むやみに接触面寸法の大きい超音波探触子を選ぶとコストが嵩むだけである。また、鋳型銅板Cの厚み方向の内、水冷する面C2から少なくとも前記溝の深さ分の約20mm程度の範囲は、溝に流通する冷却水の温度が影響を及ぼすため、あまり測温する意味がない。残りの溶鋼Mとの近接面C1から約25mm程度の範囲に、超音波Uのエネルギーの主たる部分を伝搬させるべきである。
以上の点より、超音波送受信子1としては、接触面の寸法(接触面が円形である場合は直径、接触面が矩形である場合は一辺)が5〜25mm程度の超音波探触子を用いることが好ましい。
図2に示すように、本実施形態に係る超音波送受信子1は、鋳型銅板Cの上面において鋳型銅板Cの幅方向に、5個〜100個程度(図2では、5個の場合を例示)並べて設置される。なお、超音波送受信子1は、複数設置した方が鋳型銅板Cの幅方向に測温領域が広がる点で好ましいが、必ずしも複数に限るものではなく、単数であっても構わない。また、超音波送受信子1の設置箇所は、鋳型銅板Cの上面に限るものではなく、図2(a)に点線で示すように、鋳型銅板Cの底面や側面に設置することも可能である。つまり、鋳型銅板Cの溶鋼Mとの近接面Cに対して略平行な方向に超音波Uを伝搬させることができる限りにおいて、任意の設置箇所を選択することが可能である。
本実施形態に係る送受信制御装置2は、走査部と、パルサー・レシーバ部と、アンプ部と、A/D変換部とを具備し、例えば、適宜の電気回路によって構成される。
走査部は、複数の超音波送受信子1の内、超音波Uを送受信する超音波送受信子1を順次切り替える(パルサー・レシーバ部からのパルス信号を供給する超音波送受信子1を、例えば鋳型銅板Cの幅方向一端側に配置された超音波送受信子1から他端側に配置された超音波送受信子1へと順次切り替える)ように動作する。
パルサー・レシーバ部は、超音波送受信子1に超音波Uを送信させるためのパルス信号を供給する。このパルス信号を供給する周期を短くすれば、温度変化に対する応答速度を速めることが可能である。
また、パルサー・レシーバ部は、超音波送受信子1で検出され電気信号に変換された超音波エコー(以下、適宜「エコー信号」という)を増幅する。
アンプ部は、パルサー・レシーバ部から出力されたエコー信号を更に増幅する機能を有する。この増幅率(ゲイン)は可変とされている。
A/D変換部は、アンプ部で増幅されたエコー信号をA/D変換する。
超音波送受信子1は、以上の構成を有する送受信制御装置2のパルサー・レシーバ部から供給されたパルス信号により、鋳型銅板Cの内部に超音波Uを送信すると共に、鋳型銅板C内部に設けられた反射源Rや鋳型銅板Cの底面で反射した超音波エコーを検出して電気信号(エコー信号)に変換する。このエコー信号は送受信制御装置2のパルサー・レシーバ部及びアンプ部で増幅された後、A/D変換部でA/D変換されて、演算制御装置3に出力される。
本実施形態に係る演算制御装置3は、演算部と、制御部と、インタフェース部とを具備し、例えば、これら各部の機能を奏するためのソフトウェアがインストールされたパーソナルコンピュータによって構成される。
演算部は、送受信制御装置2から出力されたエコー信号に基づき、反射源Rや鋳型銅板Cの底面で反射し超音波送受信子1によって検出した超音波エコーの伝搬時間を算出する。演算部は、この算出した超音波エコーの伝搬時間と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出する。
制御部は、送受信制御装置2が具備するパルサー・レシーバ部等を駆動制御する機能を奏する。
インタフェース部は、上位システム(プロセスコンピュータや、ブレークアウトを判断したり、オペレータへ提示する品質指標を演算したりする高位の演算装置等)へデータ(演算部で算出した温度等)を送信する機能を奏する。
以下、演算制御装置3の演算部における演算内容について、より具体的な例を説明する。
演算制御装置3の演算部には、超音波入射点(本実施形態では、鋳型銅板Cの上面)から反射源R(鋳型銅板Cの底面を含む)までの距離(例えば、前述した図1に示す反射源R1までの距離L1など)や、予め求めた鋳型銅板Cにおける超音波の伝搬速度の温度依存性(伝搬速度と温度の対応関係)が予め記憶されている。
演算制御装置3は、送受信制御装置2から出力されたエコー信号に基づき、例えば、図1に示すように、反射源R1で反射し超音波送受信子1によって検出した超音波エコーU1の伝搬時間T1を算出する。
次に、演算部は、算出した伝搬時間T1と、超音波入射点から反射源R1までの距離L1とに基づいて、以下の式(1)により超音波の伝搬速度を求める。
超音波の伝搬速度=(反射源R1までの距離L1)×2/伝搬時間T1 ・・・(1)
最後に、演算部は、この伝搬速度と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出する。この算出した温度は、超音波入射点(鋳型銅板Cの上面)から反射源R1までの間の平均温度に相当する。
また、図1に示すように、一つの超音波送受信子1から送信される超音波Uの伝搬経路中に反射源Rが複数設けられる場合には、演算制御装置3の演算部は、送受信制御装置2から出力されたエコー信号に基づき、例えば、一対の反射源R1、R2を選択し、反射源R2で反射した超音波エコーU2の伝搬時間T2と、反射源R1で反射した超音波エコーU1の伝搬時間T1との差ΔT12(=T2−T1)を算出することが可能である。
次に、演算部は、算出した伝搬時間差ΔT12と、反射源R1、R2間の距離L12とに基づいて、以下の式(2)により超音波の伝搬速度を求める。
超音波伝搬速度=(反射源R1、R2間の距離L12)×2/伝搬時間差ΔT12 ・・・(2)
最後に、演算部は、この伝搬速度と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出する。この算出した温度は、反射源R1、R2間の平均温度に相当する。そして、選択する一対の反射源(鋳型銅板Cの底面を含む)を変更することにより、任意の反射源R(鋳型銅板Cの底面を含む)間の平均温度を算出することが可能である。
上記のように、演算制御装置3の演算部は、送受信制御装置2から出力されたエコー信号に基づき、超音波エコーの伝搬時間を算出する。この超音波エコーの伝搬時間は、超音波が鋳型銅板Cに入射した時刻から超音波エコーを検出した時刻までの経過時間に相当する。このため、伝搬時間の算出に際しては、超音波エコーを検出した時刻と、超音波が鋳型銅板Cに入射した時刻とを求める必要がある。
超音波エコーの検出時刻を求める方法としては、次のようなゼロクロス法が例示される。例えば、超音波送受信子1として、発振周波数が5MHzの垂直探触子を用いると、送受信制御装置2のパルサー部から供給される一つのパルス信号で、5MHzを中心周波数とする数個の波からなる超音波Uが送信される。超音波送受信子1で検出される超音波エコーは、伝搬距離が長くなると中心周波数が低くなったり、波の数が少し増えるなどの変化はあるものの、およそ送信時の超音波Uの波形に近いものとなる。送受信制御装置2のA/D変換部でA/D変換されたエコー信号の内、特定の反射源Rで反射した超音波エコーは、その反射源Rまでの距離と、鋳型銅板Cの温度範囲とに応じて、おおよその検出時刻(以下、検出予想時刻という)が決まる。このため、その検出予想時刻近傍で超音波エコーの振幅のピークを探す。超音波エコーの振幅のピークは、検出予想時刻近傍のエコー信号の内、その振幅が特定の閾値を超えるものとして決めることができる。そして、この閾値を超えた振幅のピークの直前又は直後で、エコー信号の振幅がゼロとなる時刻(ゼロクロス点)を求める。このゼロクロス点を超音波エコーの検出時刻とすることが可能である。
なお、ゼロクロス点がA/D変換のサンプリング点の間に存在する場合は、ゼロクロス点の両側のA/D変換値の内挿点として、ゼロクロス点を求めればよい。また、波の数に応じて閾値を超える振幅のピークが複数箇所存在する場合は、何番目のピークのゼロクロス点を求めるか、予め決めておけばよい。
超音波Uが鋳型銅板Cに入射した時刻は、例えば、超音波送信のトリガー(送受信制御装置2のパルサー部から供給されるパルス信号)を発した時刻に、トリガーから超音波送信までの時間遅れや、超音波送受信子1内の超音波の伝搬時間などの時間遅れ分をオフセット時間として加味した時刻として求めることが可能である。また、図1に示すように、鋳型銅板Cに超音波Uを入射した際に発生する鋳型銅板Cの表面(上面)で反射した超音波エコー(表面エコー)Sのゼロクロス点を、超音波Uが鋳型銅板Cに入射した時刻として用いることも可能である。
なお、一つの超音波送受信子1から送信される超音波Uの伝搬経路中の一対の反射源R間の温度を求める際には、超音波Uが鋳型銅板Cに入射した時刻を精度良く求める必要はない。前述のように、各反射源Rで反射した超音波エコーの伝搬時間差を用いるため、超音波Uが鋳型銅板Cに入射した時刻は相殺され、超音波エコーの検出時刻さえ精度良く求めればよいからである。
なお、超音波エコーの検出時刻を求める方法としては、前述したゼロクロス法に限らず、例えば、相互相関法を採用することも可能である。
具体的には、例えば、冷間の(溶鋼Mを連続鋳造していないときの)基準温度にて鋳型銅板Cについてエコー信号を予め採取し、この冷間でのエコー信号に基づき、冷間での超音波エコーの検出時刻を求めておく(冷間での超音波エコーの検出時刻はゼロクロス法で求められる)。次に、この冷間でのエコー信号と、実際に溶鋼Mを連続鋳造しているときの鋳型銅板Cについて採取したエコー信号との相互相関を求める。そして、求めた相互相関が最大となる時間差を、冷間での超音波エコーの検出時刻に加算して、実際に溶鋼Mを連続鋳造しているときの鋳型銅板Cについての超音波エコーの検出時刻とすればよい。
この相互相関法は、ゼロクロス法に比べ、エコー信号に含まれる得るランダムノイズの影響を抑制することができるため、超音波エコーの検出時刻の測定精度、ひいては鋳型銅板Cの温度測定の精度向上が期待できる。
なお、上記基準温度の意味は、前述したのと同様である。
以上に説明したように、本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板Cの温度測定方法及び装置100によれば、鋳型銅板Cの内部に設けられた反射源Rで反射した超音波エコーの伝搬時間と、超音波の伝搬速度の温度依存性(伝搬速度と温度の対応関係)とに基づき、鋳型銅板Cの温度を算出するため、超音波の伝搬経路中の鋳型銅板Cの温度(平均温度)を一度にくまなく測定できる。換言すれば、一つの超音波送受信子1で広範囲に亘る測温領域についての鋳型銅板Cの温度測定が可能である。
また、鋳型銅板Cの溶鋼Mとの近接面C1に対して略平行な方向に超音波を伝搬させるため、超音波送受信子1を近接面C1に対向する面に取り付ける必要が無い。つまり、超音波送受信子1は、近接面C2及び近接面に対向する面C2を除く、鋳型銅板Cの上面、底面及び側面の何れかに取り付ければ良い。従って、超音波送受信子1を鋳型用冷却水の経路から離間して配置することができ、水漏れ等による超音波送受信子1の故障や測温誤差の発生を低減可能である。また、超音波送受信子1と電磁攪拌装置や電磁ブレーキ装置などの設備とが物理的に干渉し難く、超音波送受信子1が故障した場合には比較的簡便に取り替えが可能で連続鋳造の生産性を阻害することがない。
以上のように、本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板Cの温度測定方法及び装置100によれば、鋳型銅板Cの温度を、広範囲に亘る測温領域について、精度良く且つ連続鋳造の生産性を阻害することなく測定することが可能である。
以下、本発明に関連して本発明者らが行った試験の内容及び結果について説明する。
(1)連続鋳造用鋳型銅板は、Cuを主成分(96重量%以上)とし、CoやNi、或いはCrやZr、さらにはAgやPが少量含まれたものが一般的である。本発明者らは、鋳型銅板の上面から内部に向けて超音波を入射させ、900mm先にある鋳型銅板の底面まで超音波が伝搬し、底面で反射した超音波エコーが検出できることを見出した。黄銅などの銅合金では超音波の減衰が大きいため、必ずしも超音波がこのような長さに亘って伝搬するとは予想されていなかった。
図3は、実操業で使用した連続鋳造鋳型銅板の上面から超音波を入射させた場合の超音波エコーの一例を示す。図3の横軸は、超音波エコーの伝搬時間を常温での音速に基づき伝搬距離に換算した値を示し、図3の縦軸は、超音波エコーの強度を示す。図3に示すように、900mm先の底面エコー(鋳型銅板の底面で反射した超音波エコー)が明瞭に観測されている。
以上の事実より、鋳型銅板の上面に超音波送受信子(超音波探触子)を設置して、鋳型銅板の上面から900mm先の底面までの全ての領域を一つの超音波送受信子で観測可能(温度測定可能)であることが分かる。
(2)連続鋳造用鋳型銅板の端面から100mmの位置にφ5mmのドリル孔を設け、このドリル孔内に熱電対を取り付けて、少なくとも鋳型銅板の前記端面から100mmの間をヒーターで加熱した。そして、上記端面に設置した超音波送受信子から超音波を入射させ、上記端面で反射した表面エコーを検出した時刻から上記ドリル孔で反射した超音波エコーを検出した時刻までの経過時間を測定し、この経過時間をドリル孔で反射した超音波エコーの伝搬時間とした。次いで、この測定した伝搬時間と超音波の伝搬距離(約200mm)とに基づいて、超音波の伝搬速度を算出し、この伝搬速度と熱電対での測温値とに基づいて、超音波の伝搬速度の温度依存性(伝搬速度と温度の対応関係)を算出した。なお、超音波送受信子としては、縦波用で発振周波数が5MHzの垂直探触子を用いた。また、表面エコー及びドリル孔で反射した超音波エコーの検出時刻は、ゼロクロス法で求めた。
上記試験の結果、鋳型銅板内部を伝搬する超音波(縦波)の伝搬速度は、鋳型銅板温度(熱電対での測温値)1℃の上昇に対し、およそ−0.7〜−0.4m/s程度変化することが分かった。また、この伝搬速度と温度の関係は、常温から約200℃程度までほぼ線形の関係であることも分かった。また、鋳型銅板における超音波(縦波)の伝搬速度は、約4400m/s〜4900m/sであった。
一例として、100mm間隔で2つの反射源を設けた場合、超音波の伝搬速度が4650m/sで、この2つの反射源間の平均温度が1℃上昇したとき、2つの反射源間を超音波が伝搬する時間の変化は、約5nsec(5×10−9sec)である。従って、100MHzでサンプリングしてA/D変換するとすれば、サンプリング間隔は10nsecなので、およそサンプリング間隔の1/2程度の分解能でゼロクロス点を内挿できれば、約1℃の温度測定分解能が得られることになる。また、分解能が1nsecであれば、約20mm間隔で設けた2つの反射源間での1℃の温度変化を検出することが可能である。ゼロクロス法でも超音波エコーのSN比が高い場合、或いは、相互相関法などを用いると、この程度の分解能を得ることが可能である。
(3)図4に示すように、高さ900mmの鋳型銅板の内部で上面から450mm離れた位置に設けた、隙間T=0.6mm、幅W=2mm、長さL=10mmのスリット孔で反射した超音波エコーを明瞭に検出できることを確認した。
この事実より、一つの超音波送受信子から送信される超音波の伝播経路中に、このような小さな孔を複数設けることにより、鋳型銅板を超音波の伝搬方向に複数の領域に分割し、各領域毎の平均温度を求めることが可能であるといえる。換言すれば、一つの超音波送受信子で、複数の測温領域の同時温度測定が可能であることが確認できた。
(4)図5に示すように、本発明に係る温度測定方法及び装置を用いて、実際に溶鋼Mを連続鋳造しているとき(但し、試験用連続鋳造装置を用いた)の鋳型銅板Cの温度を測定する試験を行った。試験用連続鋳造装置の鋳型銅板Cは、実生産に用いられている鋳型銅板に比べて寸法的な差はある(本試験で用いた鋳型銅板Cの高さは700mm)ものの、ほぼ同じ材質・形状である。
超音波送受信子1としては、縦波用で発振周波数が5MHzの垂直探触子(接触面の寸法:φ12mm)を用いた。超音波エコーのA/D変換のサンプリング周波数は50MHzとした。反射源としては、鋳型銅板Cの上面から約140mm離れた位置に設けられた約φ4mmの熱電対挿入孔H1を用いた。演算制御装置3(図2参照)が具備する演算部では、鋳型銅板Cの上面から140mmまでの領域の平均温度と、上面から底面までの領域の平均温度と、140mmから底面までの領域の平均温度とを算出した。この際、反射源(熱電対挿入孔H1)と鋳型銅板Cの底面でそれぞれ反射した超音波エコーの検出時刻は、ゼロクロス法を用いて求めた。なお、本発明に係る方法による温度測定と同時に、上記の熱電対挿入孔H1に第1の熱電対を挿入し、鋳型銅板Cの上面から約250mm離れた位置に設けられた約φ4mmの熱電対挿入孔H2に第2の熱電対を挿入して、これら熱電対でも鋳型銅板Cの温度を測定した。
図6〜図8に上記試験の結果を示す。図6は反射源としての熱電対挿入孔H1で反射した超音波エコーの一例を、図7は鋳型銅板の底面で反射した超音波エコー(底面エコー)の一例を示す。なお、図6及び図7には、連続鋳造しているとき(熱間)の超音波エコーと共に、連続鋳造前(冷間)の超音波エコーも示す。また、図8は、演算制御装置3が具備する演算部で算出した各平均温度、並びに第1及び第2の熱電対で測定した温度の一例を示すグラフである。
図6に示すように、熱電対挿入孔H1で反射した超音波エコーは、連続鋳造しているときにも明瞭に観測できた。図7に示すように、底面エコーについても同様である。
また、図8に示すように、演算部で算出した鋳型銅板Cの上面から140mm〜底面の領域の平均温度(図8中に「△」でプロットしたデータ)、及び上面から底面までの領域の平均温度(図8中に「○」でプロットしたデータ)は、第1及び第2の熱電対の測温値に近い値を示しており、妥当な結果が得られたといえる。
より具体的に説明すれば、上記の演算部で算出した3つの平均温度の内、鋳型銅板Cの上面〜140mmの領域の平均温度(図8中に「□」でプロットしたデータ)には、溶鋼Mの湯面(鋳型銅板Cの上面から約100mm。図5参照)よりも上方に位置する低温領域の温度が大きく影響するため、図8に示すように、第1及び第2の熱電対の測温値よりも低い温度になって当然である。従って、鋳型銅板Cの上面〜140mmの領域の平均温度を除く他の2つの平均温度が第1及び第2の熱電対の測温値に近い値を示す限り、妥当な結果であるといえる。
図1は、本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法の原理を説明する断面図である。 図2は、本発明に係る連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法を実施するための装置構成例を模式的に示す図である。図2(a)は装置全体の概略構成を表す図を、図2(b)は超音波送受信子の近傍を内部透過状態で示す平面図を、図2(c)は図2(b)のAA矢視断面図を示す。 図3は、実操業で使用した連続鋳造鋳型銅板の上面から超音波を入射させた場合の超音波エコーの一例を示す。 図4は、鋳型銅板の内部に設けたスリット孔で反射した超音波エコーの一例を示す。 図5は、本発明の実施例に係る試験の概要を説明する断面図である。 図6は、図5に示す試験において得られた、反射源としての熱電対挿入孔で反射した超音波エコーの一例を示す。 図7は、図5に示す試験において得られた、鋳型銅板の底面で反射した超音波エコー(底面エコー)の一例を示す。 図8は、図5に示す試験において得られた、演算制御装置が具備する演算部で算出した各平均温度、並びに第1及び第2の熱電対で測定した温度の一例を示すグラフである。
符号の説明
1・・・超音波送受信子
2・・・送受信制御装置2
3・・・演算制御手段
4・・・モニタ
5・・・保護カバー
100・・・連続鋳造用鋳型銅板の温度測定装置
C・・・鋳型銅板
M・・・溶融金属(溶鋼)
R・・・反射源
U・・・超音波
U1、U2・・・超音波エコー
S・・・表面エコー

Claims (5)

  1. 溶融金属の連続鋳造用鋳型を構成する鋳型銅板の温度を測定する方法であって、
    前記鋳型銅板の内部に超音波の反射源を設ける第1の手順と、
    前記反射源に向けて、超音波送受信子から前記鋳型銅板の溶融金属との近接面に対して略平行な方向に超音波を伝搬させる第2の手順と、
    前記反射源で反射し前記超音波送受信子によって検出した超音波エコーに基づき、前記鋳型銅板の温度を算出する第3の手順とを含むことを特徴とする連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法。
  2. 前記第1の手順で設ける前記反射源は、前記鋳型銅板の溶融金属との近接面に対向する面で開口し、前記鋳型銅板の内部に延びる孔であることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法。
  3. 前記第1の手順において、一つ又は一対の超音波送受信子から送信される超音波の伝搬経路中に、前記反射源を複数設け、
    前記第3の手順において、前記複数の反射源のうち任意に選択した一対の反射源でそれぞれ反射した超音波エコーの伝搬時間差と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、前記鋳型銅板の前記選択した一対の反射源間の温度を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法。
  4. 前記第2の手順において、前記鋳型銅板の上面に超音波送受信子を配置することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の連続鋳造用鋳型銅板の温度測定方法。
  5. 溶融金属の連続鋳造用鋳型を構成し、内部に超音波の反射源が設けられた鋳型銅板の温度を測定する装置であって、
    前記反射源に向けて、前記鋳型銅板の溶融金属との近接面に対して略平行な方向に超音波を伝搬させる超音波送受信子と、
    前記反射源で反射し前記超音波送受信子によって検出した超音波エコーの伝搬時間と、超音波の伝搬速度の温度依存性とに基づき、前記鋳型銅板の温度を算出する演算手段とを備えることを特徴とする連続鋳造用鋳型銅板の温度測定装置。
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