JP2009075848A - アナログ式メータの読取方法、読取装置および読取システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】指針式メータを撮像した2次元の画像データから半径RADの円周上の画素データを抽出する(ステップS50)。次に、抽出した1次元データの各画素の輝度信号に基づいて、しきい値を計算する(ステップS80)。次に、しきい値を基準に指針に対応する画素を判定し(ステップS90)、指針の指示値を読取る(ステップS100)。このように、1次元データに応じてしきい値を設定するので、メータの設置場所や気象条件などの影響を受けずに確実に指示値を判定することができる。また、好ましくは、各画素の輝度信号および色差信号の両方に基づいてしきい値を求める。
【選択図】図5
Description
削減することによって簡単で確実にメータの指示値を読取ることができる読取方法、およびこの読取方法を用いた読取装置、読取システムを提供することである。
、データ抽出部と、データ判別部と、送信部とを備える。ここで、撮像部は、表示部を撮像して2次元の画像データを生成する。データ抽出部は、計測対象範囲において可動部が変位しても、撮像部から見て可動部と重なるように固定面上に予め設定された仮想線に対応する1次元データを、画像データから抽出する。データ判別部は、可変のしきい値を、1次元データを構成する複数の画素の輝度信号に少なくとも基づいて算出し、算出したしきい値を基準にして1次元データのうち可動部に対応する1または複数の画素を判別する。データ判定部は、データ判別部の判別結果から、可動部が指示する指示値を判定する。送信部は、データ判定部で判定された指示値をデータ収集用のコンピュータに送信する。
図1は、本発明の実施の形態1としてのアナログ式メータの読取システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1を参照して、読取システム1は、複数のアナログ式メータ5の各々に対して設けられた読取装置10と、読取装置10から伝送されたメータの指示値のデータを収集する中央装置40とを含む。
図2に示すように、図1の読取装置10の構成を機能的に見ると、読取装置10は、アナログ式メータ5を撮像して2次元のデジタルの画像データを生成するための撮像部110と、生成された画像データを記憶するための記憶部120と、記憶された画像データをデータ処理するための処理部140と、処理部140のデータ処理結果を中央装置40に送信するための通信部130とを含む。ここで、撮像部110は図1の撮像部20(カメラ本体22、A/D変換器24)に対応し、記憶部120は図1のRAM36に対応する。また、通信部130は図1の無線モジュールに対応し、処理部140は図1のCPU32に対応する。
の指針に対応する部分を判別する。データ判定部146は、データ判別部144の判別結果に基づいて、指針の指示値を判定する。こられの機能は、ROM34に記憶されたプログラムがCPU32によって実行されることによって実現される。
図3を参照して、指針式メータの表示部202は、数値および目盛などが記載された文字盤204と、測定された温度を指示するための温度指示針WHと、温度計が経験した最大温度を指示するデマンド針RDと、および警報器のリレーを動作させるための警報設定針YLとを含む。警報設定針YLは、使用者が手動で設定可能である。温度指示針WHが警報設定針YLに一致すると、警報器のリレーの接点が導通状態になる。また、デマンド針RDも使用者が手動で元に戻すことができる。
きる。
図5は、図2の読取装置10の処理の流れを示すフローチャートである。また、図6は、図5のしきい値を計算するステップS80の処理の流れを示すフローチャートである。
上記の式1の係数k1の大きさによって、耐ノイズ性能が変わるので、係数k1を最適に設定する必要がある。係数k1の絶対値が大きすぎると、指針WH,RD,YLの信号
もノイズと判断されるので、指針WH,RD,YLの位置が検出できなくなる。
ピュータ50のROM54および記憶装置58に記憶されたプログラムがCPU52によって実行されることによって、中央装置40の処理が行なわれる。
図9は、図2の変形例である読取システム1aの機能ブロック図である。
実施の形態2は、実施の形態1の図6のしきい値を計算するステップS80の変形例である。実施の形態2では、メータの指示値の読取精度をさらに高めるために、輝度信号と色差信号の両方に基づく合成信号によってしきい値を計算する。この場合、合成信号は、しきい値を計算するための指標値となる。なお、実施の形態2の読取システムの処理は、しきい値を計算するステップS80を除いて、図5、図8に示す実施の形態1の読取システム1の処理と同じある。以下では、実施の形態1と同様の部分については、説明を繰り返さない。
色差信号は、3原色信号RGBから輝度信号Yを減じたものとして定義される。具体的に、青の色差信号DBおよび赤の色差信号DRは、それぞれ次式で与えられる。ただし、
次式では、色差信号DB,DRのフルスケールを、輝度信号Yに合わせて、−128≦DB≦128、−128≦DR≦128のように正規化している。次式によれば、青の色差信号DBは、無彩色(R=G=B)の場合に0となり、純粋な青色(R=G=0,B=255)の場合に128となり、青色の補色の黄色(R=G=255,B=0)の場合に−128となる。赤の色差信号DRについても同様である。
DR=(R-Y)/1.402=0.500R-0.419G-0.081B
国際電気通信連合の定める標準化規格ITU−R BT.601では、8bitの輝度信号Y0(前述のYと区別してY0と記載する)、および色差信号Cb,Crは、各々のフルスケールが、16≦Y0≦235、16≦Cb≦240、16≦Cr≦240となるように定められている。具体的に、ITU−R BT.601の輝度信号Y0および色差信号Cb,Crは、それぞれ次式に従って求められる。次式によれば、青の色差信号Cbは、無彩色(R=G=B)の場合に128となり、純粋な青色の場合に240となり、青色の補色の黄色の場合に16となる。
Cb=DB*225/256+128=-0.148R-0.291G+0.439B+128
Cr=DR*225/256+128=0.439R-0.368G-0.071B+128
通常の市販のビデオカメラの映像出力には上式の輝度信号Y0および色差信号Cb,Crが用いられている。そこで、図12のステップS83では、上式の輝度信号Y0および色差信号Cb,Crを用いて、1次元データの各画素の合成信号CSを次式に従って計算する。ただし、次式のABS()は、()の中の式の絶対値を表わす。
上記の式2では、色差信号Cb,Crの各々について無彩色の場合との差を求め、求めた各々の差の絶対値を輝度信号Y0の0.5倍に加算する。なお、各項の係数が順に0.5、1、1となっているのは、各項の変動範囲をほぼ揃えるためである。
実施の形態1では、輝度信号Y(またはY0)のみを用いてしきい値を計算していた。ここで、輝度信号Y(またはY0)の定義式によれば、緑の信号成分Gの係数に比べて、赤の信号成分Rの係数が小さく、青の信号成分Bの係数はさらに小さい。すなわち、輝度信号Y(またはY0)に対する各色の信号成分RGBの寄与率が異なる。このため、たとえば、指針式メータの指針が赤色(R=255,G=B=0)または青色(R=G=0,B=255)に着色され、背景の文字盤204が黒色(R=G=B=0)の場合には、指針と背景の文字盤との輝度の差が小さくなり、画面のノイズが大きい場合には指針の判別が困難になる。逆に、たとえば、黄色(R=G=255,B=0)または緑色(R=B=0,G=255)の指針に対して、背景の文字盤204が白色(R=G=B=255)の場合にも、指針と背景の文字盤との輝度の差が小さくなり、指針の判別が困難になる。そこで、実施の形態2では、輝度信号Y0と色差信号Cb,Crとの両方に基づく合成信号CSを用いることによって、輝度信号Y0に対する各色の信号成分RGBの寄与率の差を補完する。これによって、実施の形態2のアナログ式メータの読取システム1は、実施の形態1と同様の作用効果を奏するとともに、アナログ式メータの指示値をさらに精度良く読取ることができる。
なお、上記の式2または式4を用いると合成信号CSの値を簡単に求めることができるけれども、必ずしも上記の方法に従って合成信号CSの計算する必要はない。しきい値の計算に際して輝度信号および色差信号の両方を用いることによって、指針(可動部)の色の違いによらず確実に指示値を読取れるようにすることが目的であるので、この目的に適う範囲で、合成信号CSの計算方法を変形することができる。
図13は、図3の指針式メータについて、1次元データを構成する各画素の輝度信号Y0,色差信号Cr,Cbおよび合成信号CSを示すグラフである。図13の横軸は1次元データを構成する画素の画素番号を表わす。最小の画素番号1は摂氏0度に対応し、最大の画素番号281は摂氏100度に対応する。また、図13の縦軸は、上から順に、輝度信号Y0、色差信号Cr、色差信号Cbおよび合成信号CSを表わす。
図14は、図12のしきい値を計算するステップS80の変形例を示すフローチャートである。
実施の形態2と同様の効果を奏する。
記憶部、130 通信部(送信部)、140,140a 処理部、142 データ抽出部、144 データ判別部、146 データ判定部、150 通信部(受信部)、160
記憶部、170 コンピュータの表示部、180,180a 処理部、200,210
画像データ、202 アナログ式メータの表示部、204 文字盤(固定面)、206,214 仮想線、RGB 3原色信号、DB,DR,Cb,Cr 色差信号、Y,Y0
輝度信号、CS 合成信号、TH しきい値、MV 平均値、RAD 半径、WH 温度指示針、RD デマンド針、YL 警報設定針。
Claims (12)
- 固定面と前記固定面に沿って変位する可動部とを有する表示部を含み、前記可動部は計測量に応じて変位する第1の可動部を少なくとも有する、アナログ式メータの読取方法であって、
カメラ本体から前記表示部を撮像して2次元の画像データを生成するステップと、
計測対象範囲において前記可動部が変位しても、前記カメラ本体から見て前記可動部と重なるような前記固定面上の仮想線に対応する1次元データを、前記画像データから抽出するステップと、
前記1次元データに応じて変化する可変のしきい値を基準にして、前記1次元データのうち前記可動部に対応する1または複数の画素を判別するステップと、
前記判別するステップの判別結果から、前記可動部が指示する指示値を判定するステップと、
前記1次元データを構成する複数の画素の輝度信号に少なくとも基づいて前記可変のしきい値を算出するステップとを備える、アナログ式メータの読取方法。 - 前記可変のしきい値を算出するステップは、前記1次元データを構成する複数の画素の輝度信号の最大値、最小値および平均値に基づいてしきい値を算出するステップを含む、請求項1に記載のアナログ式メータの読取方法。
- 前記可変のしきい値を算出するステップは、
前記1次元データを構成する複数の画素ごとに、輝度信号および2種類の色差信号に基づいて合成信号を算出するステップと、
前記合成信号に基づいてしきい値を算出するステップとを含む、請求項1に記載のアナログ式メータの読取方法。 - 前記輝度信号をYとし、2種類の前記色差信号をB−Y、R−Yとすると、
前記合成信号は、前記輝度信号Yと、2種類の前記色差信号B−Y、R−Yの各々の絶対値との線形結合を含む、請求項3に記載のアナログ式メータの読取方法。 - 前記合成信号に基づいてしきい値を算出するステップは、前記合成信号の最大値、最小値および平均値に基づいてしきい値を算出するステップを含む、請求項3または4に記載のアナログ式メータの読取方法。
- 前記しきい値は、第1〜第3のしきい値を含み、
前記しきい値を算出するステップは、
前記1次元データを構成する複数の画素の輝度信号の最大値、最小値および平均値に基づいて第1のしきい値を算出するステップと、
前記1次元データを構成する複数の画素の2種類の色差信号について、最大値、最小値および平均値に基づいて第2、第3のしきい値をそれぞれ算出するステップとを含む、請求項1に記載のアナログ式メータの読取方法。 - 前記可動部は、前記第1の可動部と異なる色を有する第2の可動部をさらに含み、
前記第1、第2の可動部の少なくとも一方は有彩色に着色されている、請求項3〜6のいずれか1項に記載のアナログ式メータの読取方法。 - 前記表示部の表面には、表面反射を抑制するための反射防止フィルムが設けられている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアナログ式メータの読取方法。
- 前記アナログ式メータは、指針である前記可動部が回転中心の周りに回動する指針式メ
ータであり、
前記仮想線は、前記回転中心を中心とする円弧である、請求項1〜8のいずれか1項に記載のアナログ式メータの読取方法。 - 前記アナログ式メータは、直線に沿って前記可動部が変位するメータである、請求項1〜8のいずれか1項に記載のアナログ式メータの読取方法。
- 表示部を含み、前記表示部は固定面と前記固定面に沿って計測量に応じて変位する可動部とを有する、アナログ式メータの読取装置であって、
前記表示部を撮像して2次元の画像データを生成するための撮像部と、
計測対象範囲において前記可動部が変位しても、前記撮像部から見て前記可動部と重なるように前記固定面上に予め設定された仮想線に対応する1次元データを、前記画像データから抽出するためのデータ抽出部と、
可変のしきい値を、前記1次元データを構成する複数の画素の輝度信号に少なくとも基づいて算出し、算出した前記しきい値を基準にして前記1次元データのうち前記可動部に対応する1または複数の画素を判別するためのデータ判別部と、
前記データ判別部の判別結果から、前記可動部が指示する指示値を判定するためのデータ判定部と、
前記データ判定部で判定された指示値をデータ収集用のコンピュータに送信するための送信部とを備える、アナログ式メータの読取装置。 - 各々が表示部を含み、前記表示部は固定面と前記固定面に沿って計測量に応じて変位する可動部とを有する、複数のアナログ式メータの読取システムであって、
前記複数のアナログ式メータにそれぞれ対応して設けられる複数の読取装置を備え、前記複数の読取装置の各々は、
前記表示部を撮像して2次元の画像データを生成するための撮像部と、
計測対象範囲において前記可動部が変位しても、前記撮像部から見て前記可動部と重なるように予め前記固定面上に設定された仮想線に対応する1次元データを、前記画像データから抽出するためのデータ抽出部と、
前記1次元データを送信するための送信部とを含み、
前記読取システムは、データ処理装置をさらに備え、前記データ処理装置は、
前記複数の読取装置からそれぞれ送信された複数の前記1次元データを受信するための受信部と、
前記複数の読取装置の各々について、可変のしきい値を、前記1次元データを構成する複数の画素の輝度信号に少なくとも基づいて算出し、算出した前記しきい値を基準にして前記1次元データのうち前記可動部に対応する1または複数の画素を判別するためのデータ判別部と、
前記複数の読取装置の各々について、前記データ判別部の判別結果から前記可動部が指示する指示値を判定するためのデータ判定部とを含む、アナログ式メータの読取システム。
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