JP2009074101A - ポリイミド樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物であって、耐熱性に優れ、誘電率と誘電正接が低く、しかも、引張強度、引張伸度等の機械物性の良好で、線膨張係数の小さい硬化物が得られる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物、及び、この熱硬化性樹脂組成物に用いるポリイミド樹脂組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】 カルボキシル基とイソシアヌレート環とジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を含む環式脂肪族構造を有する有機溶剤可溶なポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)と石油樹脂(Z)を含有することを特徴とする熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、各種耐熱性コーティング材料や電気絶縁材料、例えばプリント配線基板の層間絶縁材料、ビルドアップ材料、半導体の絶縁材料、耐熱性接着剤等の分野に有用な熱硬化性ポリイミド樹脂組成物、及び、これに用いるポリイミド樹脂組成物の製造方法に関する。
近年、電気電子産業を中心に各種分野において樹脂の耐熱性や電気特性の向上が要望されている。こうした中、上記要望に対して、耐熱性を有する樹脂組成物として、イソシアヌレート環含有ポリイソシアネートと、芳香族イソシアネートと、ラクタムおよび酸無水物を含有するポリカルボン酸とをクレゾール系溶媒中で合成したポリアミドイミド樹脂並びにエポキシ樹脂を含有するポリイミドアミド樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、前記クレゾール等の臭気が強く毒性のある溶剤ではなく、汎用溶剤、例えばケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤等の非プロトン系極性有機溶剤に溶解可能なポリイミド樹脂、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する脂肪族イソシアネート化合物及び/又は脂環式イソシアネート化合物とトリカルボン酸無水物及び/又はテトラカルボン酸無水物とを反応させて得られるポリイミド樹脂の製造方法、および、前記ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂を含有するポリイミド樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、前記特許文献1および特許文献2に記載されたポリイミド樹脂とエポキシ樹脂を含有するポリイミド樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物は、耐熱性に優れるが、誘電率と誘電正接が高いという課題がある。
尚、出願人は、前記課題を解決しようとして、カルボキシル基と数平均分子量300〜6,000の線状炭化水素構造を有するポリイミド樹脂と、エポキシ樹脂とを含有する熱硬化性ポリイミド樹脂組成物およびポリイミド樹脂の製造方法(特願2002−368036号)と、カルボキシル基と数平均分子量100〜1,000の脂肪族構造とを末端に有するポリイミド樹脂と、エポキシ樹脂とを含有する熱硬化性ポリイミド樹脂組成物およびポリイミド樹脂の製造方法(特願2002−376846号)を出願している。
特開昭55−137161号公報(第2−5頁) 特開2001−316469号公報(第3−9頁)
本発明の課題は、ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂を含有する熱硬化性ポリイミド樹脂組成物であって、耐熱性に優れ、誘電率と誘電正接が低く、しかも、引張強度、引張伸度等の機械物性の良好であり、線膨張係数の小さい硬化物が得られる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、上記の課題に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、以下の知見(a)〜(c)を見出し、本発明を完成するに至った。
(a)カルボキシル基とイソシアヌレート環とジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を含む環式脂肪族構造を有する有機溶剤可溶なポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)に、更に石油樹脂(Z)を含有させてなる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、線膨張係数が低く、耐熱性、機械物性に優れ、誘電率と誘電正接の低い誘電特性の良好な硬化物が得られること。
(b)前記熱硬化性ポリイミド樹脂組成物としては、ポリイミド樹脂(X2)と石油樹脂(Z)を予め混合して得られるポリイミド樹脂組成物を用いることが好ましく、このポリイミド樹脂組成物は、ポリイソシアネート化合物(A)と3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の酸無水物(B)を石油樹脂(Z)の存在下で反応させることにより容易に製造できること。
(c)ポリイミド樹脂組成物は、酸無水物(B)としてカルボキシル基を有する酸無水物(B1)を用い、かつ石油樹脂(Z)としてジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)を用いる場合には、カルボキシル基を有する酸無水物(B1)とジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)を反応させた後、ポリイソシアネート化合物(A)と反応させることでも容易に製造できること。
すなわち、本発明は、カルボキシル基とイソシアヌレート環とジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を含む環式脂肪族構造を有する有機溶剤可溶なポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)と石油樹脂(Z)を含有することを特徴とする熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を提供するものである。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、耐熱性に優れ、誘電率と誘電正接が低く、しかも、引張強度、引張伸度等の機械物性の良好な硬化物が得られる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるポリイミド樹脂のなかでも、石油樹脂(Z)やエポキシ樹脂(Y)との相溶性に優れること、また汎用溶剤、例えばケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤等の非プロトン系極性有機溶剤に対する溶解性に優れることと、さらに硬化物の耐熱性と機械物性に優れることから、カルボキシル基と共に環式脂肪族構造を有する有機溶剤可溶なポリイミド樹脂(X1)が好ましく、カルボキシル基とイソシアヌレート環とジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を含む環式脂肪族構造を有する有機溶剤可溶なポリイミド樹脂(X2)がより好ましい。
前記ポリイミド樹脂(X2)としては、例えば、下記一般式(I)、(II)および(III)で示される構造単位〔ただし、下記一般式(I)で示される構造は下記一般式(II)および(III)で示される構造を含まない。〕を有し、かつ、下記一般式(IV)、(V)および(VI)で示される末端構造のいずれか1種以上を有するポリイミド樹脂(X3)が挙げられ、なかでも、酸価が20〜250で、イソシアヌレート環の濃度が0.3〜1.2mmol/gで、数平均分子量が1,000〜30,000で、しかも、重量平均分子量が2,000〜100,000のポリイミド樹脂が特に好ましい。さらに、ポリイミド樹脂としては、酸価が20〜150、数平均分子量が1,000〜10,000で、しかも、重量平均分子量が2,000〜50,000のものが最も好ましい。
Figure 2009074101
(ただし、式中のRは炭素数原子6〜13の環式脂肪族構造を有する有機基、Rはジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を有する数平均分子量100〜5,000の炭化水素、Rはジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を有する数平均分子量100〜5,000の炭化水素を示す。)
Figure 2009074101
なお、本発明において、ポリイミド樹脂(X2)の酸価、イソシアヌレート環の濃度、数平均分子量および重量平均分子量は、以下の方法で測定したものである。
(1)酸価:JIS K−5601−2−1に準じて測定する。尚、試料の希釈溶剤としては、無水酸の酸価も測定できるようにアセトン/水(9/1体積比)の混合溶剤で酸価0のものを使用する。
(2)イソシアヌレート環の濃度:12C−NMR分析〔溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d)を行い、149ppmにあるイソシアヌレート環に起因する炭素原子のスペクトル強度から検量線を用いてポリイミド樹脂(X)1g当たりのイソシアヌレート環の濃度(mmol)を求める。なお、12C−NMR分析により169ppmにあるイミド環に起因する炭素原子のスペクトル強度から同様にイミド環の濃度を求めることもできる。
(3)数平均分子量と重量平均分子量:ゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算の数平均分子量と重量平均分子量を求める。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物に用いる前記ポリイミド樹脂(X2)の製造方法は、特に限定されないが、下記製法(1)によりポリイミド樹脂(X2)と共に石油樹脂(Z)を含有するポリイミド樹脂組成物として、または、本製法(2)によりジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)で変性されたポリイミド樹脂と共に未反応のジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)を含有するポリイミド樹脂組成物として製造することが好ましい。なお、前記本製法(1)では石油樹脂(Z)として不飽和結合を有する樹脂、例えばジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)を用いて反応させる方法がより好ましい。
製法(1):ポリイソシアネート化合物(A)と3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の酸無水物(B)を石油樹脂(Z)の存在下で反応させることを特徴とするポリイミド樹脂組成物の製造方法。
製法(2):カルボキシル基を有する酸無水物(B1)とジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)を反応させた後、ポリイソシアネート化合物(A)と反応させることを特徴とするポリイミド樹脂組成物の製造方法。
前記ポリイミド樹脂(X2)を製造するには、例えば、本製法(1)または(2)においてポリイソシアネート化合物(A)として環式脂肪族構造を有するジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネートを用いればよい。さらに、ポリイミド樹脂(X3)を製造するには、例えば、製法(1)または(2)において、(A)成分、(B)または(B1)成分、及び、(Z)または(Z1)として、炭素原子数が6〜13の環式脂肪族構造を有するジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネートと、トリカルボン酸の酸無水物と、数平均分子量100〜5,000のジシクロペンタジエン系樹脂をそれぞれ用いればよい。なお、これらポリイミド樹脂(X)を製造する際には有機溶剤を含有しても良い。
前記製法(1)または(2)で用いるポリイソシアネート化合物(A)は、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であり、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート(環式脂肪族ポリイソシアネートを含む);これらポリイソシアネートのヌレート体、ビュレット体、アダクト体、アロハネート体等が挙げられる。
前記芳香族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(クルードMDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジエチルジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、1,3-ビス(α,α−ジメチルイソシアナートメチル)ベンゼン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ジフェニレンエーテル−4,4′−ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、ノルボヌレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物(A)としては、有機溶剤溶解性やエポキシ樹脂や有機溶剤との相溶性が良好で、硬化物の誘電率と誘電正接が低いポリイミド樹脂が得られることから、脂肪族ポリイソシアネートが好ましい。また、硬化物の耐熱性の良好なポリイミド樹脂が得られることからイソシアヌレート型ポリイソシアネートが好ましい。
また、前記ポリイソシアネート化合物(A)としては、有機溶剤溶解性やエポキシ樹脂や有機溶剤との相溶性が良好で、硬化物の誘電率と誘電正接が低く、耐熱性が良好なポリイミド樹脂が得られることから、脂肪族ポリイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A1)がより好ましく、環式脂肪族ポリイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物が更に好ましい。前記環式脂肪族ポリイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物としては、イソシアヌレート環の1モルに対して環式脂肪族構造を2〜3モル倍有するものが挙げられるが、該環式脂肪族構造を2.5〜3モル倍有するものがより好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物(A1)としては、例えば、1種または2種以上の脂肪族ジイソシアネート化合物を、第4級アンモニウム塩等のイソシアヌレート化触媒の存在下あるいは非存在下において、イソシアヌレート化することにより得られるものであって、3量体、5量体、7量体等のイソシアヌレートの混合物からなるもの等が挙げられる。前記ポリイソシアネート化合物(A1)の具体例としては、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物(A1)としては、有機溶剤溶解性や硬化物の耐熱性が良好なポリイミド樹脂が得られることから、ポリイソシアネート化合物(a1)100重量部中に3量体のイソシアヌレートを30重量部以上含有するものが好ましく、50重量部以上含有するものが特に好ましい。
また、前記ポリイソシアネート化合物(A1)としては、イソシアネート基の含有率が10〜30重量%であることも、有機溶剤溶解性や硬化物の耐熱性が良好なポリイミド樹脂が得られることからより好ましい。従って、前記ポリイソシアネート化合物(a11)としては、環式脂肪族ポリイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物であって、イソシアネート基の含有率が10〜30重量%であるものが最も好ましい。
前記イソシアヌレート環を有するポリイソシアネートは、他のポリイソシアネートと併用しても良いが、イソシアヌレート型ポリイソシアネートを単独で使用するのが好ましい。
更に、本製法(1)または(2)で用いる前記ポリイソシアネート化合物(A)としては、各種のポリイソシアネート化合物(a1)に水酸基含有化合物(a2)を反応させて得られる、末端に2個以上のイソシアネート基を有するプレポリマー(A2)を使用することもできる。
この際に用いる水酸基含有化合物(a2)中の水酸基の合計に対するポリイソシアネート化合物(a1)中のイソシアネート基のモル比(NCO/OH)は通常1.2〜20、好ましくは1.5〜10である。前記ポリイソシアネート化合物(a1)と水酸基含有化合物(a2)の反応温度は、通常50〜150℃、好ましくは60〜100℃である。また、この際には各種のウレタン化触媒を使用することができる。
前記水酸基含有化合物(a2)の使用割合としては、造膜性、機械物性、耐熱性が良好なポリイミド樹脂が得られることから、ポリイソシアネート化合物(a1)と水酸基含有化合物(a2)と3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の酸無水物(B)の合計100重量部に対して、10〜50重量部が好ましく、10〜40重量部がより好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物(a1)としては、ポリイソシアネート化合物(A)として前記した各種のポリイソシアネート化合物がいずれも使用でき、ポリイソシアネート化合物(A)として好ましいもの、例えばイソシアヌレート型ポリイソシアネートが好ましく、脂肪族ポリイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(A1)がより好ましく、環式脂肪族ポリイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物が更に好ましい。
また、前記水酸基含有化合物(a2)としては、例えば、分子内に1〜6個の水酸基を有する化合物が挙げられ、なかでもプレポリマー(A)やポリイミド樹脂(X2)の製造時にゲル化し難いことから分子内に1〜4個の水酸基を有する化合物が好ましく、モノアルコール化合物、ポリオール化合物、フェノール化合物等が挙げられる。これら水酸基含有化合物(a2)は、水酸基と共にポリエーテル構造、ポリエステル構造、ポリカーボネート構造、ポリオレフィン構造、ポリジエン構造、水素添加ポリジエン構造、ポリシロキサン構造等を有するものであってもよい。また、これら水酸基含有化合物(a2)は単独で用いても2種以上併用してもよい。
前記水酸基含有化合物(a2)の中では、モノアルコール化合物及び/又はポリオール化合物が好ましい。
前記モノアルコール化合物としては、各種のモノアルコール化合物が使用でき、特に限定されないが、脂肪族構造を有するモノアルコール化合物であって、脂肪族構造部分の平均分子量が100〜1,000の1級または2級のモノアルコール化合物が好ましく、なかでも硬化物の機械物性と誘電特性のバランスが良好なポリイミド樹脂が得られることから、環式の脂肪族構造を有し、非環式脂肪族構造部分の平均分子量が200〜700の脂肪族モノアルコール化合物が好ましい。ここにおいて、前記脂肪族構造は、直鎖状でも良いし分岐状でも良く、また、飽和の脂肪族構造でも不飽和の脂肪族構造でも良いが、加熱時に物性変化しにくく安定性に優れることから飽和の脂肪族構造であることがより好ましい。
前記脂肪族構造を有するモノアルコール化合物の具体例としては、ラウリルアルコール、オレイルアルコール等の天然油脂を原料とする高級アルコール、石油化学製品を原料とする高級アルコール等が挙げられる。また、これらの市販品としては、例えば、三菱化学(株)製のダイヤドールシリーズ(ダイヤドール7、9、11、13、135、911、115H、115L等)、ドバノールシリーズ(ドバノール23、25、45等);花王(株)製のカルコールシリーズ(カルコール2098,4098,6098,6870,6850,8098,8688,200GD、220−80等);新日本理化(株)製のコノールシリーズ(コノール10M、10W、10WS、10D、1098、20F、1275、20P、1465、1495、30CK、1668、1695、30T、30TD、30F、30SS、2265、2280、30RC、30OC、30CK−R等)、アンジェコールシリーズ(アンジェコール50A、60AN、70AN、80AN、85AN、90N、90NR、90NHR等)、リカコールシリーズ(リカコール90B、90BR、90BRHR等)、エヌジェコールシリーズ(エヌジェコール160B、160BR、200A、200AT、240A、C32−36等);等が挙げられる。
また、前記ポリオール化合物としては、各種のポリオール化合物が使用でき、特に限定されないが、線状炭化水素構造を有するポリオール化合物であって、線状炭化水素構造部分の数平均分子量が300〜6,000のポリオール化合物が好ましく、なかでも有機溶剤溶解性やエポキシ樹脂や有機溶剤との相溶性と機械物性が良好で、硬化物の誘電率と誘電正接が低く、造膜性に優れるポリイミド樹脂が得られることから、線状炭化水素構造部分の数平均分子量が700〜4,500のポリオール化合物がより好ましい。
前記ポリオール化合物としては、例えば、線状炭化水素構造の末端および/または側鎖に結合した水酸基を合計で1分子当たり平均1.5個以上有する化合物が挙げられる。前記線状炭化水素構造は、直鎖状でも良いし分岐状でも良い。また、前記線状炭化水素構造は、飽和の炭化水素鎖でも良いし不飽和の炭化水素鎖でも良いが、加熱時の物性変化や安定性の面から飽和の炭化水素鎖がより好ましい。
前記ポリオール化合物としては、ポリオレフィン構造やポリジエン構造を有するポリオール化合物およびその水素添加物が挙げられる。その具体例としては、ポリエチレン系ポリオール、ポリプロピレン系ポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素添加ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上併用しても良い。
前記ポリオール化合物の市販品としては、例えば、日本曹達(株)製のNISSO PB(Gシリーズ)、出光石油化学(株)製のPoly−bd等の両末端に水酸基を有する液状ポリブタジエン;日本曹達(株)製のNISSO PB(GIシリーズ)、三菱化学(株)製のポリテールH、ポリテールHA等の両末端に水酸基を有する水素添加ポリブタジエン;出光石油化学(株)製のPoly−iP等の両末端に水酸基を有する液状C5系重合体;出光石油化学(株)製のエポール、クラレ(株)製のTH−1、TH−2、TH−3等の両末端に水酸基を有する水素添加ポリイソプレンなどが挙げられる。
製法(1)または(2)で用いる3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の酸無水物(B)としては、例えば、トリカルボン酸の酸無水物、テトラカルボン酸の酸無水物等が挙げられる。
トリカルボン酸の酸無水物としては、例えば、無水トリメリット酸、ナフタレン−1,2,4−トリカルボン酸無水物等が挙げられる。
テトラカルボン酸の酸無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノン−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−3,3′,4,4′−テトラカルボン酸二無水物、ビフェニル−2,2′,3,3′−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,2,4,5−テトラカルボン酸二無水物、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、
2,6−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,7−ジクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−テトラクロロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物、フェナントレン−1,3,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ベリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン
二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物等の分子内に芳香族有機基を有するテトラカルボン酸の無水物が挙げられる。これらの1種又は2種以上を用いることが可能である。また、トリカルボン酸の無水物とテトラカルボン酸の無水物を混合して使用してもよい。
本発明で使用する石油樹脂(Z)としては、石油類のスチームクラッキングによりエチレン、プロピレンなどを製造するエチレンプラントから副生する分解油留分に含まれるジオレフィン類やモノオレフィン類を単離せずに重合したものが挙げられる。これらは大別して、分解留分のうちC5留分を原料としたもの(脂肪族系またはC5系石油樹脂)、C9留分を原料にしたもの(芳香族系またはC9系石油樹脂)、両者を原料にしたもの(C5C9共重合系石油樹脂)、及び、C5留分中に含まれるシクロペンタジエンを熱二量化して得られるジシクロペンタジエン系留分を精製して重合されたもの(ジシクロペンタジエン系樹脂)の4種に一般的に分類されている。
ここで重合可能な各留分の具体例としては、C5留分としては、例えば、1−ペンテン、2−ペンテン、1-メチルブテン、2-メチルブテン、イソプレン、t−1,3−ペンタジエン、c−1,3−ペンタジエン、シクロペンテン、シクロペンタジエンなどが挙げられ、C9留分としては、スチレン、α,β−メチルスチレン、ビニルトルエン、インデン、メチルインデンなどが挙げられ、さらにジシクロペンタジエン系留分としては、ジシクロペンタジエン、イソプロペニルノルボルネン、ジメチルジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエンなどが挙げられる。
前記石油樹脂(Z)としては、こうした各種留分等の重合の組み合わせについては、限定はなく、各種樹脂系あるいは混合樹脂系を使用することが可能である。また、各留分等の重合においては、硫酸、フッ化ホウ素錯体、塩化アルミニュウム系触媒等の重合触媒を使用することが可能である。
石油樹脂(Z)の数平均分子量としては、300〜5,000のものを通常使用するが、ポリイミド樹脂(X2)との相溶性が良好なことから350〜2,000のものが好適である。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物や、本製法(1)または(2)で使用する石油樹脂(Z)の量としては、ポリイミド樹脂(X2)と石油樹脂(Z)の合計100重量部に対して、通常、石油樹脂(Z)が10〜90重量部となる割合であり、さらに硬化物性や耐熱特性に優れる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物が得られることから15〜70重量部となる割合が好ましい。
前記石油樹脂(Z)としては、なかでも耐熱性が良好で、誘電率と誘電正接が低く誘電特性に優れる硬化物が得られることから、不飽和結合を有する石油樹脂が好ましく、ジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)がより好ましい。ジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)の数平均分子量としては、100〜5,000であることが有機溶剤への溶解性や硬化物の機械物性に優れることから好ましい。また、不飽和結合を有する石油樹脂やジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)の不飽和結合量としては、樹脂の反応性と安定性のバランスが良好なことから3〜20mmol/gであることが好ましい。なお、不飽和結合量は樹脂のヨウ素価や臭素価を測定することで求めることができる。
前記ジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)としては、ジシクロペンタジエン、イソプロペニルノルボルネン、ジメチルジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン等のジシクロペンタジエン系留分を重合して得られる樹脂、ジシクロペンタジエン系留分とその他の不飽和結合を有するモノマー、好ましくは不飽和環状オレフィン類を重合して得られる樹脂等が挙げられる。
前記不飽和環状オレフィン類としては、シクロペンタジエン;2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−フェニルノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン,5−エチリデン−2−ノルボルネン等のノルボルネン系モノマー;さらに三環体以上のノルボルネン系モノマーとして、ジエチルジシクロペンタジエン,ジヒドロジシクロペンタジエン等のジシクロペンタジエン系留分以外の三環体、テトラシクロドデセン等の四環体、トリシクロペンタジエン等の五環体、テトラシクオロペンタジエン等の七環体及びこれらの多環体のアルキル置換体、アルキリデン置換体、アリール置換体等が挙げられる。前記多環体のアルキル置換体としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル置換体等が挙げられ、また前記多環体のアルキリデン置換体としては、例えば、エチリデン置換体等が挙げられ、さらに前記多環体のアリール置換体としては、例えば、フェニル、トリル、ナフチル置換体等が挙げられる。
さらに、その他の不飽和結合を有するモノマーとしては、炭素数3〜12のオレフィンを共重合しても良く、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、1,3−ペンタジエン、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ジイソブチンレン、ノネン−1、デセン−1、4−フェニルブテン−1、6−フェニルヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1、3−メチルペンテン−1、3−メチルヘキセン−1、4−メチルヘキセン−1、5−メチルヘキセン−1、3,3−ジメチルペンテン−1、3,4−ジメチルペンテン−1、4,4−ジメチルペンテン−1、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキセンなどのα−オレフィン;ヘキサフルオロプロペン、2−フルオロプロペン、3−フルオロプロペン、3,4−ジクロロブテン−1などのハロゲン置換α−オレフィン等が挙げられる。
前記以外のその他の不飽和結合を有するモノマーとしては、例えば、エチレン、テトラフルオロエチレン、フルオロエチレン、1,1−ジフルオロエチレン、トリフルオロエチレン;スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなどのアルキルスチレン;p−クロロスチレン、m−クロロスチレン、o−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、o−ブロモスチレン、p−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、o−フルオロスチレン、o−メチル−p−フルオロスチレンなどのハロゲン化スチレン;無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、アリルアルコール、3−ブテン−2−オール、メチルブテン−1−オール、酢酸ビニル、塩化ビニルなどが挙げられる。
前記その他の不飽和結合を有するモノマーは、単独で用いられてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)の具体例としては、丸善石油化学社製のマルカレッツMシリーズ(M−100A、M−510、M−525A、M−890A、M−845A)、日本ゼオン(株)のクイントン1000シリーズ(クイントン1325、クイントン1345、クイントン1500、クイントン1525L、クイントン1700)等が挙げられる。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物において、前記石油樹脂(Z)は、ポリイミド樹脂(X2)及びエポキシ樹脂(Y)と混合するだけでもよいが、予めポリイミド樹脂(X)と石油樹脂(Z)を配合したポリイミド樹脂組成物としてから使用することが好ましい。
前記ポリイミド樹脂組成物としては、ポリイミド樹脂(X2)と石油樹脂(Z)とが配合されていればよいが、誘電率と誘電正接の低く誘電特性に優れる硬化物が得られることから、前記本製法(1)により得られるポリイミド樹脂組成物が好ましく、なかでも、前記本製法(1)において石油樹脂(Z)として不飽和結合を有する石油樹脂、例えばジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)を用いて得られるポリイミド樹脂組成物や、前記本製法(2)により得られるポリイミド樹脂組成物は、反応系中のカルボキシル基が石油樹脂またはジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)中の不飽和結合に付加反応して、石油樹脂またはジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)で変性されたポリイミド樹脂が一部生成されるため、エポキシ樹脂(Y)や未反応の石油樹脂またはジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)との相溶性が向上し、安定性に優れる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物が得られることから特に好ましい。
前記本製法(1)において、ポリイソシアネート化合物(A)と3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の酸無水物(B)の反応温度は、通常80〜250℃、好ましくは100〜200℃である。また、前記本製法(2)において、カルボキシル基を有する酸無水物(B1)とジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)の反応温度は、通常80〜250℃、好ましくは100〜200℃であり、この反応で得られた反応物とポリイソシアネート化合物(A)反応温度は、通常80〜250℃、好ましくは100〜200℃である。
前記本製法(1)及び(2)では、前記ポリイソシアネート化合物(A)と前記ポリカルボン酸の酸無水物(B)との重量比を変えることによって、得られるポリイミド樹脂の分子量および酸価を調整することができる。また、この際にアミン化合物、燐化合物、金属化合物や水等の触媒を使用しても良く、さらに酸化防止剤や重合禁止剤等を併用してもよい。
前記本製法(1)及び(2)において、ポリイソシアネート化合物(A)と前記ポリカルボン酸の酸無水物(B)の重量比(A)/(B)は通常90/10〜50/50であるが、なかでも耐熱性、機械物性等の各種物性に優れるポリイミド樹脂が得られることから80/20〜60/40が好ましい。
前記本製法(1)または(2)で得られるポリイミド樹脂の酸価としては、有機溶剤溶解性と硬化物性を良好にするために、固形物換算で10〜200が好ましく、10〜150(KOH−mg/g)がより好ましい。また、前記ポリイミド樹脂の分子量としては、溶媒溶解性を良好にするために、数平均分子量が1,000〜30,000で、かつ重量平均分子量が2,000〜100,000であることが好ましく、数平均分子量が1,000〜10,000で、かつ重量平均分子量が2,000〜50,000であることがより好ましい。
前記本製法(1)及び(2)では、有機溶剤を使用することが、均一な反応を進行できるため好ましい。ここで有機溶剤は、系中にあらかじめ存在させてから化反応を行っても、途中で導入してもよく、その使用するタイミングや量には制限は特にないが、ポリイソシアネート化合物(A)と3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の酸無水物(B)の反応の開始時には存在させておくことが好ましい。また、この反応に際して適切な反応速度を維持するために系中の有機溶剤の割合は、反応系の80重量%以下が好ましく、10〜70重量%がより好ましい。かかる有機溶剤としては、原料成分としてイソシアネート基を含有する化合物を使用するため、水酸基やアミノ基等の活性プロトンを有しない非プロトン性極性溶剤が好ましい。
前記非プロトン性極性溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、ケトン系溶剤、石油系溶剤等が挙げられる。なかでもエーテル系溶剤は、弱い極性を持ち、前記ポリイソシアネート化合物(A)と3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸の無水物(B)とのイミド化反応において優れた反応場を提供する。
かかるエーテル系溶剤としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル等のエチレングリコールジアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル等のポリエチレングリコールジアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、等のポリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル等のポリプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;低分子のエチレン−プロピレン共重合体等の共重合ポリエーテルグリコールのジアルキルエーテル類;共重合ポリエーテルグリコールのモノアセテートモノアルキルエーテル類;共重合ポリエーテルグリコールのアルキルエステル類;共重合ポリエーテルグリコールのモノアルキルエステルモノアルキルエーテル類等が挙げられる。
エステル系溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等が挙げられる。ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。また、これらにジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルフォキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトンなどの極性溶媒を併用することもできる。
また、石油系溶剤として、トルエン、キシレンやその他高沸点の芳香族溶剤等や、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族、脂環族溶剤を使用することも可能である。
次に、本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物について説明する。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、カルボキシル基を有するポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)と石油樹脂(Z)を必須成分とし、更に必要によりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)等のその他の成分を含有してなる樹脂組成物が挙げられる。
前記エポキシ樹脂(Y)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型ノボラック等のノボラック型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンと各種フェノール類と反応させて得られる各種ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のエポキシ化物;2,2′,6,6′−テトラメチルビフェノールのエポキシ化物等のビフェニル型エポキシ樹脂;ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;フルオレン骨格を有するエポキシ樹脂等の芳香族系エポキシ樹脂やこれら芳香族系エポキシ樹脂の水素添加物;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキヒシクロヘキシル)アジペート等の脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート等のごときヘテロ環含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのなかでも、耐熱性に優れる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物が得られることから、芳香族系エポキシ樹脂が好ましい。
ポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)と石油樹脂(Z)の割合としては、これら3成分の合計100重量%に対して各成分が10〜80重量%の範囲存在することが好ましい。さらに好ましくは、ポリイミド樹脂(X)が20〜70重量%、エポキシ樹脂(Y)が10〜50重量%、石油樹脂(Z)が20〜70重量%である。また、ポリイミド樹脂(X2)中のカルボキシル基(x2)とエポキシ樹脂(Y)中のエポキシ基(y)のモル比 (x2)/(y)としては、0.7〜1.3であることがさらに好ましい。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物としては、ポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)の硬化時の架橋密度等の制御のためフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)を併用することが好ましい。ポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)での架橋密度をフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)を併用することで高めることが可能であり、これによりガラス転移点以上の温度における線膨張係数等を低下させることが可能である。前記架橋密度を高め、線膨張係数等を低下させるため、熱硬化性ポリイミド樹脂組成物中のポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)と石油樹脂(Z)とフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)の配合比率は、これらの合計100重量%に対して、ポリイミド樹脂(X2)が10〜80重量%、エポキシ樹脂(Y)が10〜40重量%、石油樹脂(Z)が10〜80重量%、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)が5〜20重量%であることが好ましい。また、ポリイミド樹脂(X2)中のカルボキシル基(x2)とフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)中の水酸基(w)の合計とエポキシ樹脂(Y)中のエポキシ基(y)のモル比(x2+w)/(y)としては、0.7〜1.3であることがさらに好ましい。
前記フェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール系化合物;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、フェノールサリチルアルデヒドノボラック樹脂、テルペンジフェノールノボラック樹脂等のノボラック系樹脂;ビフェノール、ビフェノールノボラック、テトラメチルビフェノール、これらの誘導体等のビフェノール系化合物;フェノールフルオレン、クレゾールフルオレン等のフルオレン系化合物等が挙げられる。これらのなかでも、耐熱性に優れる熱硬化性ポリイミド樹脂組成物が得られることから、フェノール性水酸基を3個以上有する化合物が好ましい。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物の調製法には、特に限定はないが各種成分を機械的に混合しても、熱溶融により混合しても、溶剤に希釈してから混合しても良いが、石油樹脂(Z)としては、前記本製法(1)及び(2)のように、予めポリイミド樹脂(X)が石油樹脂(Z)の存在下で製造されたものであることが好ましい。この場合、この組成物を調製する段で石油樹脂(Z)をさらに添加しても添加しなくても良く、最終的に上述の各種成分の範囲内であれば調製方法に制限はない。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、必要に応じて、前記以外の硬化剤や硬化促進剤を併用することができ、例えば、メラミン、ジシアンジアミド、グアナミンやその誘導体、アミン類、水酸基を1個有するフェノール類、有機フォスフィン類、ホスホニュウム塩類、4級アンモニュウム塩類、多塩基酸無水物、光カチオン触媒、シアネート化合物、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物等が挙げられる。
また、本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、更に必要に応じて、種々の充填材、有機顔料、無機顔料、体質顔料、防錆剤等を添加することができる。これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
前記充填材としては、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化けい素酸粉、微粒状酸化けい素、シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルムニウム、雲母等が挙げられる。
前記有機顔料としては、アゾ顔料;フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーンの如き銅フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、黄鉛、ジンククロメート、モリブデート・オレンジの如きクロム酸塩;紺青の如きフェロシアン化物、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、酸化鉄;炭化クロムグリーンの如き金属酸化物、カドミウムイエロー、カドミウムレッド;硫化水銀の如き金属硫化物、セレン化物;硫酸鉛の如き硫酸塩;群青の如き珪酸塩;炭酸塩、コバルト・バイオレッド;マンガン紫の如き燐酸塩;アルミニウム粉、亜鉛末、真鍮粉、マグネシウム粉、鉄粉、銅粉、ニッケル粉の如き金属粉;カーボンブラック等が挙げられる。
また、その他の着色、防錆、体質顔料のいずれも使用することができる。これらは単独でも2種以上を併用してもよい。
本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物は、通常、キャスト法、含浸、塗装等目的の方法で塗工施行される。硬化温度は80〜300℃で、硬化時間は20分間〜5時間である。
次に、本発明を実施例、比較例によりさらに具体的に説明する。以下において、部および%は特に断りのない限り、すべて重量基準であるものとする。
実施例1
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(以下、EDGAと略記する。)1532gと、石油系芳香族溶剤(ソルベッソ150)1532gと、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート型ポリイソシアネート(以下、IPDI−Nと略記する。イソシアネート基の含有率18.2%、イソシアヌレート環含有トリイソシネート含有率85%)1398g(イソシアネート基として6モル)と、クイントン1325〔日本ゼオン(株)製シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの共重合物、数平均分子量460、不飽和結合濃度3.4mmol/g、軟化点125℃〕707gと、無水トリメリット酸(以下、TMAと略記する。)960g(5モル)とを仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温し、この温度で1時間かけて溶解させ、更に2時間かけて160℃まで昇温した後、4時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色の液体となり、クイントン1325で一部変性されたポリイミド樹脂と未反応のクイントン1325を含有するポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂組成物の溶液をKBr板に塗装し、溶剤を揮発させた試料の赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で92mgKOH/g、イソシアヌレート環の濃度は0.724mmol/g(樹脂固形分換算)、数平均分子量(以下、Mnと略記する。)は1,670、重量平均分子量(以下、Mwと略記する。)は3,200であった。以下、このポリイミド樹脂組成物の溶液を(XZ−1)と略記する。
実施例2
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、EDGA 1965部と石油系芳香族溶剤(ソルベッソ150)1965gと、IPDI−N 1398g(イソシアネート基として6モル)と、クイントン1325 1572gと、TMA 960g(5モル)とを仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温し、この温度で1時間かけて溶解させ、更に2時間かけて160℃まで昇温した後、4時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色の液体となり、クイントン1325で一部変性されたポリイミド樹脂と未反応のクイントン1325を含有するポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂組成物の溶液を用いて実施例1と同様に赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で75、イソシアヌレート環の濃度は0.553mmol/g(樹脂固形分換算)、Mnは2,140、Mwは4,740であった。以下、このポリイミド樹脂組成物の溶液を(XZ−2)と略記する。
実施例3
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた15リットルのフラスコに、EDGA 3042gと、石油系芳香族溶剤(ソルベッソ150)3042gと、IPDI−N 1398g(イソシアネート基として6モル)と、ノルボヌレンジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(イソシアネート基含有率18.75%、イソシアヌレート環含有トリイソシアネート含有率65.5%)1344g(イソシアネート基として6モル)と、クイントン1325 1825gと、TMA 1920g(10モル)を仕込み、80℃で加熱溶解させ、攪拌を行いながら150℃まで昇温した後、8時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色液体となり、クイントン1325で一部変性されたポリイミド樹脂と未反応のクイントン1325を含有するポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂組成物の溶液を用いて実施例1と同様に赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で84、イソシアヌレート環の濃度は0.676mmol/g(樹脂固形分換算)、Mnは1,770、Mwは3,890であった。以下、このポリイミド樹脂組成物の溶液を(XZ−3)と略記する。
実施例4
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、EDGA 1965gと、石油系芳香族溶剤(ソルベッソ150)1965gと、IPDI−N 1398g(イソシアネート基として6モル)と、クイントン1700〔日本ゼオン(株)製シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンとアリルアルコールの共重合物、数平均分子量380、不飽和結合濃度3.4mmol/g、軟化点100℃〕471gと、クイントン1325 1101gと、TMA 960g(5モル)を仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温し、この温度で1時間かけて溶解させ、更に2時間かけて150℃まで昇温した後、4時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色液体となり、クイントン1700とクイントン1325で一部変性されたポリイミド樹脂と未反応のクイントン1700と未反応のクイントン1325を含有するポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂組成物の溶液を用いて実施例1と同様に赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収、1550cm−1にウレタン結合の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で90、イソシアヌレート環の濃度は0.676mmol/g(樹脂固形分換算)、Mnは2,100、Mwは8,700であった。以下、このポリイミド樹脂組成物の溶液を(XZ−4)と略記する。
実施例5
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、EDGA 1938gと、石油系芳香族溶剤(ソルベッソ150)1938gと、IPDI−N 1398g(イソシアネート基として6モル)と、1,6−ヘキサンジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート(イソシアネート基含有率22.9%、イソシアヌレート環含有トリイソシアネート含有率63.3%)260g(イソシアネート基1.5モル)と、クイントン1345〔日本ゼオン(株)製シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの共重合物、数平均分子量500、不飽和結合濃度3.4mmol/g、軟化点145℃〕1163gと、TMA 1056g(5.5モル)と、ピロメリット酸二無水物109g(0.5モル)を仕込み、攪拌を行いながら発熱に注意して80℃に昇温し、この温度で1時間かけて溶解させ、更に2時間かけて160℃まで昇温した後、4時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色の液体となり、クイントン1345で一部変性されたポリイミド樹脂と未反応のクイントン1345を含有するポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂組成物の溶液を用いて実施例1と同様に赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で72、イソシアヌレート環の濃度は0.691mmol/g(樹脂固形分換算)、Mnは1,250、Mwは4,350であった。以下、このポリイミド樹脂組成物の溶液を(XZ−5)と略記する。
実施例6
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、EDGA 2096gと、石油系芳香族溶剤(ソルベッソ150)2096gと、IPDI−N 1398g(イソシアネート基として6モル)と、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート262g(イソシアネート基として2モル)と、マルカレッツM−510〔丸善石油化学(株)製シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの共重合物、数平均分子量420、不飽和結合濃度7.1mmol/g、軟化点110℃〕1572gと、TMA 1152g(6モル)とを仕込み、攪拌を行いながら80℃に昇温し、3時間反応させ、さらに2時間かけて160℃まで昇温した後、7時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は茶色液体となり、マルカレッツM−510で一部変性されたポリイミド樹脂と未反応のマルカレッツM−510を含有するポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂組成物の溶液を用いて実施例1と同様に赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で61、イソシアヌレート環の濃度は0.503mmol/g(樹脂固形分換算)、Mnは1,150、Mwは3,350であった。以下、このポリイミド樹脂組成物の溶液を(XZ−6)と略記する。
実施例7
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、石油系芳香族溶剤(ソルベッソ150)957gと、マルカレッツM−845A〔丸善石油化学(株)製シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンの共重合物、数平均分子量450、不飽和結合濃度7.5mmol/g、軟化点145℃〕2750gを仕込み、150℃で溶解させた後、TMA 1075g(5.6モル)を加え、1時間かけて180℃まで昇温し、5時間反応させた。この際溶液は黒色に変色した。次いで、温度を120℃まで冷却した後、石油系芳香族溶剤(ソルベッソ150)878gとジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1835gで希釈し、系内の樹脂成分の溶解を確認した後、IPDI−N 1678g(イソシアネート基として7.2モル)を加え、1時間かけて160℃まで昇温した後、6時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は黒色液体となり、マルカレッツM−845Aで一部変性されたポリイミド樹脂と未反応のマルカレッツM−845Aを含有するポリイミド樹脂組成物の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂組成物の溶液を用いて実施例1と同様に赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の特性吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で32、イソシアヌレート環の濃度は0.463mmol/g(樹脂固形分換算)、Mnは1,570、Mwは21,000であった。以下、このポリイミド樹脂組成物の溶液を(XZ−7)と略記する。
比較例1
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、ジメチルホルムアミド1496gと、イソホロンジイソシアネート888g(イソシアネート基として8モル)と、TMA 960g(5モル)を仕込み、160℃まで昇温した後、4時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は薄茶色のクリア液体となり、ポリイミド樹脂の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂溶液を用いて実施例1と同様に赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド基の吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で94、Mnは770、Mwは2,500であった。以下、このポリイミド樹脂溶液を(X′−1)と略記する。
比較例2
攪拌装置、温度計、コンデンサーを付けた10リットルのフラスコに、EDGA 1496gと、IPDI−N 2760g(イソシアネート基として12モル)と、TMA 1728g(水酸基として9モル)を仕込み、150℃まで昇温した後、8時間反応させた。反応は発泡とともに進行し、系内は薄茶色のクリアな液体となり、ポリイミド樹脂の溶液を得た。
得られたポリイミド樹脂溶液を用いて実施例1と同様に赤外線吸収スペクトルを測定した結果、イソシアネート基の特性吸収である2270cm−1が完全に消滅し、725cm−1と1780cm−1と1720cm−1にイミド環の吸収、1690cm−1と1460cm−1にイソシアヌレート環の特性吸収、1550cm−1にウレタン結合の特性吸収が確認された。また、ポリイミド樹脂の酸価は固形分換算で95、イソシアヌレート環の濃度は0.64mmol/g、Mnは4,100、Mwは12,000であった。以下、このポリイミド樹脂溶液を(X′−2)と略記する。
実施例8〜20および比較例3〜4
第1表〜第3表に示す配合により本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物1〜13と、比較対照用の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物1′〜2′を調製した。尚すべての樹脂組成物には、硬化触媒としてトリフェニルフォスフィン1部を添加した。また、表中の数値は、いずれも固形換算分での配合量を表す。
Figure 2009074101
Figure 2009074101
Figure 2009074101
第1表〜第3表の脚注
・N680:大日本インキ化学工業(株)製クレゾールノボラックエポキシ樹脂 EPICLON N−680(軟化点80℃、エポキシ当量213g/eq)
・HP7200:大日本インキ化学工業(株)製ジシクロペンタジエン変性エポキシ樹脂 EPICLON HP−7200(軟化点61℃、エポキシ当量257g/eq)
・EXA4700:大日本インキ化学工業(株)製多官能ナフタレンノボラック型エポキシ樹脂 EPICLON EXA−4700(エポキシ当量162g/eq)
・TD2090:大日本インキ化学工業(株)フェノールノボラック樹脂 フェノライト TD−2090(軟化点120℃、水酸基当量105g/eq)
試験例1〜13および比較試験例1〜2
前記本発明の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物1〜13と比較対照用の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物1′〜2′を用いて、下記に示す方法で相溶性試験、塗膜造膜性試験、ガラス転移点(Tg)測定、引っ張り試験、プレッシャークッカー耐性試験(PCT)、ハンダ耐熱性試験および導電特性測定を行った。結果を第4表〜第6表に示す。
(1)相溶性試験
第1表〜第3表に示す配合により熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を調製した際の相溶状態と、さらに得られた樹脂組成物をガラス板に塗装し、120℃で乾燥した後の塗膜の状態を、下記の評価基準で評価した。
評価基準
◎:攪拌により容易に均一となり、塗膜面にも異物等が見られない。
○:攪拌により均一となり、塗膜面にも異物等が見られない。
△:攪拌により均一になりにくく、塗膜面にもやや異物等が見られる。
×:均一に溶解せず、塗膜面は、はじき、異物、不溶解物が確認できる。
(2)塗膜造膜性試験
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を乾燥後の膜厚が30μmになるようにブリキ板にアプリケーターにて塗布後、110℃で30分間乾燥させて得た試験片を、室温にて24時間放置し、塗膜外観を以下の評価基準で評価した。
評価基準
○:塗膜にクラック等の異常は見られない。
△:塗膜に若干クラックが見られる。
×:塗膜全面にクラックが発生した。
(3)ガラス転移点(Tg)測定
<試験用試験片の作製>
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化後の膜厚が50μmになるようにブリキ基板上に塗装し、120℃の乾燥機で20分間乾燥した後、150℃と170℃でそれぞれ1時間硬化させて、2種の硬化塗膜を作成し、室温まで冷却した後、硬化塗膜を塗装板から切り出し、Tg測定用試料とした。
<Tg測定方法>
前記Tg測定用試料を用い、下記の条件で動的粘弾性を測定し、得られたスペクトルのTanδの最大の温度をTgとした。
測定機器:レオメトッリク社製RSA−II
治具:引っ張り
チャック間:20mm
測定温度:25〜300℃
測定周波数:1Hz
昇温速度:3℃/min
(4)引っ張り試験
<試験用試験片の作製>
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化後の膜厚が50μmになるように、ブリキ基板上に塗装した。次いでこの塗装板を120℃の乾燥機で20分間乾燥した後、150℃と170℃で1時間硬化させた2水準の硬化塗膜を作成した。室温まで冷却した後、硬化膜を所定の大きさに切り出し、基板から単離して測定用試料とした。
<引張試験測定方法>
前記Tg測定用試料と同様にして170℃で1時間硬化させた測定サンプルを5枚作成し、下記の条件で引っ張り試験を行い、破断強度と破断伸度を求めた。
測定機器:東洋ボールドウィン社製テンシロン
サンプル形状:10mm×70mm
チャック間:20mm
引張速度:10mm/min
測定雰囲気:22℃、45%RH
(5)プレッシャークッカー耐性試験(PCT)
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を、予めエッチングした銅回路パ夕一ン形成したガラスエポキシ系プリント基板上に硬化後の膜厚が50μmになるように塗装を行った。次いでこの塗装板を120℃の乾燥機で20分間乾燥した後、170℃で1時間硬化させてテストピースを作成し、プレッシャークッカー試験機(株式会社平山製作所製PC−304RIII)で121℃、100%RH(飽和蒸気圧下)で50時間処理した後、室温状態にもどし、外観の変化を目視にて下記評価基準で評価した。また、前記テストピース上の塗膜に1mm間隔で碁盤目状のクロスカットを入れ、その上にセロハンテープを貼り付けてピーリング試験を行い、塗膜の剥離数を数えて、下記基準で塗膜の付着性を評価した。
1.外観評価基準
◎:試験前後で変化、異常が見られない。
○:試験後、塗膜面積の5%未満の範囲でブリスター、白化、溶解等の塗膜異常が確認できる。
△:試験後、塗膜面積の5%以上30%未満の範囲でブリスター、白化、溶解等の塗膜異常が確認できる。
×:試験後、塗膜面積の30%以上の範囲でブリスター、白化、溶解等の塗膜異常が確認できる。
2.付着性評価基準
◎:碁盤目状塗膜の剥離なし。
○:碁盤目状塗膜100個に対して剥離した塗膜数が20個未満。
△:碁盤目状塗膜100個に対して剥離した塗膜数が20個以上70個未満。
×:碁盤目状塗膜100個に対して剥離した塗膜数が70個以上。
(6)ハンダ耐熱性試験
前記プレッシャークッカー耐性試験と同様に作成し、25×25mmの大きさに切断したテストピースを、塗膜面を下にして260℃の半田浴に10秒間浮かせるのを1サイクルとして、3サイクル行い、塗膜の膨れ等の欠陥と密着性を下記の評価基準で評価した。
評価基準
◎:試験前後で全く変化が見られない。
○:試験後、塗膜面積の5%未満の範囲で欠陥や剥離等が見られる。
△:試験後、塗膜面積の5%以上30%未満の範囲で欠陥や剥離等が見られる。
×:試験後、塗膜面積の30%以上の範囲で欠陥や剥離等が見られる。
(7)誘電特性測定
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化後の膜厚が200μmになるようにブリキ基板上に塗装し、120℃の乾燥機で20分間乾燥した後、150℃で1時間硬化させ冷却した後、剥離した硬化塗膜を切り出した測定用試料を、アジレントテクノロジー社製4291Bを用いて、周波数は1GHzの条件で誘電率(ε)と誘電損失(Tanδ)を測定した。
(8)線膨張係数測定
<試験用試験片の作製>
熱硬化性ポリイミド樹脂組成物を硬化後の膜厚が50μmになるようにブリキ基板上に塗装し、120℃の乾燥機で20分間乾燥した後、170℃で1時間硬化させ冷却した後、剥離した硬化塗膜を幅5mm、長さ30mmに切り出し、測定用試料とした。
<線膨張係数測定方法>
セイコー電子(株)製熱分析システム TMA−SS6000を用いて、試料長10mm、昇温速度10℃/分、荷重49mNの条件でTMA(Thermal Mechanical Analysis)法により測定した。なお、線膨張係数に使用した温度域は40〜50℃での試料長の変位より求めた。
Figure 2009074101
Figure 2009074101
Figure 2009074101
第4表〜第6表の結果から明らかなように、実施例の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物からなる硬化塗膜は、非常に高いTgを示しており、高温においても耐熱性を発揮できる材料と言える。さらに、こうした高Tgを有しながら、誘電率と誘電正接が低く誘電特性が良好で、機械物性的にも伸度が大きいという特徴を有している。また、PCT耐性や半田耐熱試験においても非常に高い耐性を有しており、線膨張係数も低い。
一方、比較試験例1の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物からなる硬化塗膜は、実施例の硬化塗膜に比較して低いTgであり、破断伸度、PCT耐性、半田耐熱性、誘電率、誘電正接においても悪い結果であった。また、比較試験例2の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物からなる硬化塗膜は、非常に高いTgを示しているが、実施例の硬化塗膜に比較してPCT耐性(付着性)、誘電率、誘電正接において悪い結果であった。

Claims (9)

  1. カルボキシル基とイソシアヌレート環とジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を含む環式脂肪族構造を有する有機溶剤可溶なポリイミド樹脂(X2)とエポキシ樹脂(Y)と石油樹脂(Z)を含有することを特徴とする熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  2. ポリイミド樹脂(X2)が下記一般式(I)、(II)および(III)で示される構造〔ただし、下記一般式(I)で示される構造は下記一般式(II)および(III)で示される構造を含まない。〕を有し、かつ、下記一般式(IV)、(V)および(VI)で示される末端構造のいずれか1種以上を有するポリイミド樹脂である請求項1に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
    Figure 2009074101
    (ただし、式中のRは炭素数原子6〜13の環式脂肪族構造を有する有機基、Rはジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を有する数平均分子量100〜5,000の炭化水素、Rはジシクロペンタジエン系樹脂由来のシクロオレフィン構造を有する数平均分子量100〜5,000の炭化水素を示す。)
    Figure 2009074101
  3. ポリイミド樹脂(X2)が、酸価が10〜200で、イソシアヌレート環の濃度が0.3〜1.2mmol/gで、数平均分子量が1,000〜30,000で、重量平均分子量が2,000〜100,000のポリイミド樹脂である請求項2に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  4. ポリイミド樹脂(X2)が、環式脂肪族ジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート環を有するポリイソシアネートと、3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸から得られる酸無水物(B)を、数平均分子量100〜5,000のジシクロペンタジエン系樹脂の存在下で反応させ得られるポリイミド樹脂である請求項1に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  5. ポリイミド樹脂(X2)が酸価10〜200のポリイミド樹脂であって、かつ、ポリイミド樹脂(X2)と石油樹脂(Z)の合計とエポキシ樹脂(Y)の重量比(X2+Z)/(Y)が1.5〜10である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  6. ポリイミド樹脂(X2)と石油樹脂(Z)の混合物とエポキシ樹脂(Y)を混合してなり、かつ、ポリイミド樹脂(X2)と石油樹脂(Z)の混合物が、ポリイソシアネート化合物(A)と3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸から得られる酸無水物(B)を石油樹脂(Z)の存在下で反応させて得られるポリイミド樹脂と石油樹脂の混合物、または、カルボキシル基を有する酸無水物(B1)とジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)を反応させた後、ポリイソシアネート化合物(A)と反応させて得られるポリイミド樹脂と石油樹脂の混合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  7. 更に、フェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  8. ポリイミド樹脂(X2)が酸価10〜200のポリイミド樹脂であって、かつ、ポリイミド樹脂(X2)と石油樹脂(Z)の合計とエポキシ樹脂(Y)とフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)の合計の重量比(X2+Z)/(Y+W)が1.5〜10である請求項7に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
  9. ポリイミド樹脂(X2)と石油樹脂(Z)の混合物とエポキシ樹脂(Y)とフェノール性水酸基を2個以上有する化合物(W)を混合してなり、かつ、ポリイミド樹脂(X)と石油樹脂(Z)の混合物が、ポリイソシアネート化合物(A)と3個以上のカルボキシル基を有するポリカルボン酸から得られる酸無水物(B)を石油樹脂(Z)の存在下で反応させて得られるポリイミド樹脂と石油樹脂の混合物、または、カルボキシル基を有する酸無水物(B1)とジシクロペンタジエン系樹脂(Z1)を反応させた後、ポリイソシアネート化合物(A)と反応させて得られるポリイミド樹脂と石油樹脂の混合物である請求項7に記載の熱硬化性ポリイミド樹脂組成物。
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