JP2009073028A - ペレットの製造方法およびペレット製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】押出機10内でアルミ箔を破砕しつつ混練してアルミ箔片と樹脂の混練物とする混練工程、得られた混練物をダイス13の孔より溶融状態のストランドとし、カットユニット20内で冷却用の温水を供給しつつ発生させたミストにストランドを接触させつつ溶融状態のストランドをカッターで切断して、内部に余熱を有するペレットとする造粒工程、余熱を有するペレットを温水とともに円筒状のスクリーン33内に送り込んで下方から上方へと搬送しつつ脱水する脱水工程、空気とともに筒体41内で回転させて下方に搬送しつつペレットの水分を除去する水分除去工程、ペレットのみを篩別装置50で篩別する篩別工程、ペレットを空気で撹拌機63に移送し空気を吹き込みつつ撹拌して乾燥する乾燥工程を、この順序で行う。
【選択図】図1
Description
特許文献3には、合成樹脂コンパウンドストランドをウォータリングホットカットユニット内で冷却水の噴霧により冷却してから冷却合成樹脂コンパウンドストランドを切断、造粒してペレットとし、次に、遠心脱水装置、定流量化振動装置、乾燥機で順次処理するペレットの連続式乾燥方法が記載されている。
特許文献4には、押出機から押し出された溶融再生合成樹脂ストランドをペレットとして切断すると共に、ダイスの小孔に向け冷媒を吹付け、このストランドの外表面に接触させ、気化の潜熱作用によりこのストランドの外表面を急冷固化させた後、小孔と可動カッターの周囲に生起される空気流によりこの切断された内部が高温のペレットを冷却固化しながら搬送する再生合成樹脂製ペレットの製造方法が記載されている。
A.押出機に、アルミ箔片を含む合成樹脂混和物および/またはアルミ箔を含む合成樹脂の積層体、ならびに必要に応じて、アルミ箔片を含まない合成樹脂混和物および/またはアルミ箔を含まない合成樹脂の積層体を供給しながら、前記押出機内でアルミ箔を破砕しつつ混練してアルミ箔片と樹脂の混練物とする混練工程、
B.得られた前記混練物を前記押出機の先端に設けられたダイスの孔より溶融状態のストランドとしてカットユニット内へ送り出し、前記カットユニット内で冷却用の温水を供給しつつ発生させたミストに前記ストランドを接触させつつ溶融状態のストランドをカッターで切断して、内部に余熱を有するペレットとする造粒工程、
C.前記余熱を有するペレットを前記温水とともに前記カットユニットから排出し、円筒状のスクリーン内に送り込んで下方から上方へと搬送しつつ前記ペレットを脱水する脱水工程、
D.脱水された前記ペレットを、空気とともに筒体内で回転させて下方に搬送しつつ前記ペレットの水分を除去する水分除去工程、
E.水分が除去された前記ペレットを、少なくとも天面に篩を有する篩別装置へ送り込んでペレットのみを篩別する篩別工程、
F.篩別されたペレットを、空気を用いて撹拌機に移送し、前記撹拌機内で空気を吹き込みつつ撹拌して前記ペレットを乾燥する乾燥工程を、
AからFの順序で有することで含水率0.1%以下のアルミ箔片混入樹脂のペレットを製造することを特徴とするペレットの製造方法を提供する。
前記造粒工程における前記冷却用の温水の供給量が、前記ダイスからの押出量100kg/時に対して1〜10m3/時の割合であることが好ましい。
前記乾燥工程における空気の温度が60〜70℃であることが好ましい。
前記タンブラーは、空気を循環させるための吸気口および排気口を有することが好ましい。
図1は、本発明で用いられるペレット製造装置の一例を示す概略構成図である。図2は、カットユニットの一例を示す概略構成図である。図3は、遠心脱水装置およびサイクロンの一例を示す概略構成図である。
二軸押出機10には、ペレット原料の少なくとも一部として、アルミ箔またはアルミ箔片を含む材料が供給される。アルミ箔またはアルミ箔片を含む材料としては、アルミ箔片を含む合成樹脂混和物、アルミ箔を含む合成樹脂の積層体、あるいはこれら両方が挙げられる。また、必要に応じて、アルミ箔およびアルミ箔片を含まない材料として、アルミ箔片を含まない合成樹脂混和物、アルミ箔を含まない合成樹脂の積層体、あるいはこれら両方を、前記アルミ箔またはアルミ箔片を含む材料と合わせて供給することができる。アルミ箔を含む合成樹脂の積層体とは、例えばアルミ箔の片面または両面に一層以上のフィルムが積層されたラミネートフィルム、その耳ロスや打ち抜き屑が挙げられる。また、アルミ箔片を含む合成樹脂混和物とは、アルミ箔片を含む合成樹脂成形品など、あるいは所望の寸法の断片として破砕したものが挙げられる。
造粒工程においては、混練工程で得られたアルミ箔片と樹脂の混練物を、図2に示すように押出機10の先端に設けられた複数の孔14からなるダイス13のそれぞれの孔14より溶融状態のストランド(図示略)としてカットユニット20内へ送り出し、カットユニット20内で冷却用の温水22を噴出して発生させたミストにストランドを接触させつつ溶融状態で押し出されてくるストランドの表層のみを固化させ、カッター23で順次切断して、内部に余熱を有するペレットとする。
造粒工程後、余熱を有するペレットを冷却に用いた温水とともにカットユニット20から排出し、筒状スクリーン33内に送り込んで、筒状スクリーン33の内部に備えられた羽部材36が螺旋状に取り付けられた筒体35を回転させて、下方から上方へと搬送しつつペレットを脱水する。図2に示すように、カットユニット20の下部の側面(図2の手前側、図1の下側に対応する方向)には、ペレット排出口25が設けられており、造粒ペレット移送管26を通じてペレットおよび温水が移送され、図3に示す遠心脱水装置30の下部に設けられた供給口31より遠心脱水装置30内に導入される。なお、本発明においては、充分な量の温水が供給されているので、移送には、冷却に用いた温水だけで充分であるが、移送用の温水を追加してもよい。
脱水工程で脱水されたペレットは、空気とともに筒体41内で回転させて下方に搬送しつつペレットの水分を除去する。
本形態例のペレット製造装置1は、遠心脱水装置30で脱水されたペレットを上部から供給して空気を用いて筒体41内で回転させながら下方に搬送しつつ、ペレットの水分を除去するサイクロン40を備えており、ペレットがサイクロン40の下部に設けられたペレット排出口42から排出される。また、ペレット内部に温存された熱によりペレットの表面の水分が蒸発して出来た水蒸気や水分を含む空気がサイクロン40の上部に設けられた排気口43から排出される。なお、本発明においては、サイクロン40の天面を開放しておき、メッシュからなる筒体を付設した。この筒体により、ペレットがサイクロン40の外に飛び出すことなく、水蒸気や水分と効率よく分離され、ペレットの水分が除去される。また、本発明においては、ペレット内部に温存された熱によりペレットの表面の水分が蒸発するので、通常の空気を用いることができるが、加熱空気を用いてもよい。
水分除去工程において水分が除去されたペレットは、少なくとも天面に篩を有する篩別装置50へ送り込まれ、ペレットのみを篩別して篩別装置50に貯留される。篩別装置50が、例えば、2層の篩を有する場合は、篩別装置50の天面側の篩はペレットを通すものであり、篩別装置50の底面側の篩はペレットを通さないものとしておき、篩を振動させて篩別することにより、ペレットのみが天面側の篩と底面側の篩との間に貯留される。そして、例えば複数個のペレットが融着して粗大化した粒は天面側の篩上に残り、また、より小さい粒となったペレット破片などは底面側の篩の下に落下して、分離される。
篩別工程において篩別されたペレットは、篩別装置50に貯留して、または、貯留することなく空気を吹き込み、空気流とともに容器61に移送し、容器61内で空気を排気し、撹拌機63に集積してペレットを乾燥する。
さらに、このペレット製造装置1は、乾燥装置60で乾燥されたペレットを密封された容器71内で撹拌して、比重の異なるペレット同士を均一に分散させるタンブラー70を有する。アルミ箔片混入樹脂のペレットでは、Al含有率および比重が大きい粒ほど下方に溜まりやすく、また、Al含有率および比重が小さい粒は上方に浮き上がりやすいので、袋などの容器に小分けしたとき、容器ごとに平均Al含有率のばらつきが大きくなるおそれがある。このため、タンブラー70を用いた撹拌により均一分散しておくと、製造したペレットの品質のばらつきを抑制することができる。均一分散されたペレットは、タンブラー70の側部に設けられたペレット排出口74から取り出すことができる。空気を循環させるための吸気口72および排気口73を有するタンブラー70を用いると、ペレットの均一分散の際にも、通常の、または、加熱された空気を循環させることにより、ペレットから水分の除去を行うことができる。
Claims (7)
- A.押出機に、アルミ箔片を含む合成樹脂混和物および/またはアルミ箔を含む合成樹脂の積層体、ならびに必要に応じて、アルミ箔片を含まない合成樹脂混和物および/またはアルミ箔を含まない合成樹脂の積層体を供給しながら、前記押出機内でアルミ箔を破砕しつつ混練してアルミ箔片と樹脂の混練物とする混練工程、
B.得られた前記混練物を前記押出機の先端に設けられたダイスの孔より溶融状態のストランドとしてカットユニット内へ送り出し、前記カットユニット内で冷却用の温水を供給しつつ発生させたミストに前記ストランドを接触させつつ溶融状態のストランドをカッターで切断して、内部に余熱を有するペレットとする造粒工程、
C.前記余熱を有するペレットを前記温水とともに前記カットユニットから排出し、円筒状のスクリーン内に送り込んで下方から上方へと搬送しつつ前記ペレットを脱水する脱水工程、
D.脱水された前記ペレットを、空気とともに筒体内で回転させて下方に搬送しつつ前記ペレットの水分を除去する水分除去工程、
E.水分が除去された前記ペレットを、少なくとも天面に篩を有する篩別装置へ送り込んでペレットのみを篩別する篩別工程、
F.篩別されたペレットを、空気を用いて撹拌機に移送し、前記撹拌機内で空気を吹き込みつつ撹拌して前記ペレットを乾燥する乾燥工程を、
AからFの順序で有することで含水率0.1%以下のアルミ箔片混入樹脂のペレットを製造することを特徴とするペレットの製造方法。 - 前記造粒工程における前記冷却用の温水の温度が35〜55℃であることを特徴とする請求項1に記載のペレットの製造方法。
- 前記造粒工程における前記冷却用の温水の供給量が、前記ダイスからの押出量100kg/時に対して1〜10m3/時の割合であることを特徴とする請求項1または2に記載のペレットの製造方法。
- 前記乾燥工程における空気の温度が60〜70℃であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のペレットの製造方法。
- 請求項1ないし4のいずれかに記載のペレットの製造方法により含水率0.1%以下のアルミ箔片混入樹脂のペレットを製造するペレット製造装置であって、
スクリーンメッシュを除去したベントを備える二軸押出機と、
前記二軸押出機と同方向に向けられて該押出機の先端に設けられたダイスと、
前記ダイスに設けられた孔より押し出されるストランドに冷却用の温水を供給する給水口および溶融状態のストランドを切断してペレットとするカッターを備えるカットユニットと、
下部にペレットを供給する供給口が設けられ、上部にペレットを排出する排出口が設けられ、円筒状のスクリーンおよび該スクリーンの上部から該スクリーンを洗浄するシャワーを備える遠心脱水装置と、
前記遠心脱水装置で脱水されたペレットを上部から供給して空気を用いて筒体内で回転させながら下方に搬送しつつ前記ペレットの水分を除去するサイクロンと、
少なくとも天面に篩を備える篩別装置と、
篩別されたペレットに空気を吹き込みつつ撹拌して前記ペレットを乾燥する撹拌機と
を有することを特徴とするペレット製造装置。 - さらに前記撹拌機で乾燥されたペレットを密封された容器内で撹拌して、比重の異なるペレット同士を均一に分散させるタンブラーを有することを特徴とする請求項5に記載のペレット製造装置。
- 前記タンブラーが空気を循環させるための吸気口および排気口を有することを特徴とする請求項6に記載のペレット製造装置。
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