JP2009072850A - 吸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着台上の被吸着物20を真空吸着して保持する吸着装置1において、凹凸がある被吸着物20でも確実に吸着するとともに、被吸着物20が置かれていない吸着孔19を確実に塞ぐようにする。
【解決手段】
前記吸着台は、複数の吸引孔19を配し、近傍に光源14を配し、前記吸着孔19は、それぞれ電磁石5により開閉するバルブ機構8と、近傍にフォトセンサ15を配し、前記被吸着物20による前記光源14からの光の遮断を前記フォトセンサ15により検知して被吸着物20の有無を判定し、被吸着物20が置かれていないと判定したときは、前記電磁石5を駆動してバルブ機構8を塞ぐようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、所望の媒体を真空吸着によって保持する吸着装置に関するものである。
プリント配線板などの外観検査を行う場合、当該被検査基板を水平な台に吸着し固定して検査を行う必要がある。この吸着装置として、全面に吸着孔を設けた吸着台にエアー吸引路を連結し、真空ポンプによって各吸着孔からエアーを吸引して被吸着物を吸着台に吸着する吸着装置が用いられる。
しかしながら、従来の吸着装置では、被吸着物と吸着台の形状や大きさが一致していないと、被吸着物によって塞がれない孔ができてしまい、そこからエアー漏れが生じ、他の部分の吸引力が低下してしまうという問題があった。
この課題を解決するために、被吸着物の吸着箇所の自動選択を可能とし、単一形状の吸着台でも種々の形状や大きさの被吸着物を吸着して保持できる吸着装置が提案されている。
この吸着装置では、複数の吸着孔と真空ポンプを連結する各エアー吸引路のそれぞれにエアー吸引路開閉を行うバルブと圧力センサを設け、コントローラによって、前記各エアー吸引路の各圧力と設定値を比較し、圧力が設定値より高い場合は、被吸着物が当該吸引孔上に置かれておらず圧力が低下していないと判断して、バルブを閉めてエアーの吸引を中止させ、エアー漏れを防止するようにしている(例えば、特許文献1)。
特許第2636730号公報
しかしながら、上記の吸着装置であっても、例えば被吸着物がプリント基板であった場合、プリント基板上にはスルーホールやレジストがあり、微少ながら凹凸があることから被吸着物が吸着孔上に置かれている場合でも、吸着孔を完全に塞ぐことができず吸着孔内の圧力が高くなり、コントローラによりバルブを閉めてエアーの吸引を中止させてしまい、十分な吸引力を得ることができないという問題があった。
また、各エアー吸引路に高価で大型な圧力センサを設ける必要があるので、装置コストが高くなり、装置の小型化も図ることができないという問題点があった。
本発明は、前述の課題を解決するために次の手段を採用する。すなわち、吸着台上の被吸着物を真空吸着して保持する吸着装置において、前記吸着台は、複数の吸引孔を配し、近傍に光源を配し、前記吸着孔は、それぞれ、電磁石により開閉するバルブ機構と、近傍に受光部を配し、前記被吸着物による前記光源からの光の遮断を前記受光部により検知して被吸着物の有無を判定し、被吸着物がないと判定したときは、前記電磁石を駆動してバルブ機構を塞ぐようにした。
本発明の吸着装置によれば、吸着台上の被吸着物を真空吸着して保持する吸着装置において、前記吸着台は、複数の吸引孔を配し、近傍に光源を配し、前記吸着孔は、それぞれ、電磁石により開閉するバルブ機構と、近傍に受光部を配し、前記被吸着物による前記光源からの光の遮断を前記受光部により検知して被吸着物の有無を判定し、被吸着物がないと判定したときは、前記電磁石を駆動してバルブ機構を塞ぐようにしたので、吸着物が置かれていない吸着孔からの空気の漏れを防止できるとともに、被吸着物が置かれ被吸着物の凹凸により塞がれていないときでも、被吸着物を確実に吸着することができ、被吸着物の形状が吸着台の大きさ、形状が異なる場合でも、確実に被吸着物を吸着することができる。
以下、本発明に係る実施の形態例を、図面を用いて説明する。なお、図面に共通する要素には同一の符号を付す。
(構成)
図1および図2は実施例1の吸着装置1の構成を示す側断面図であり、図3はその上面図である。また、図4は吸着装置1のバブル機構の構成を示す断面図である。なお、以下の説明では、図1、図2、図4および図5の上側を「上」、下側を「下」という。また、図3の吸引孔上部9の縦方向の並びを「列」、横方向の並びを「行」という。
吸着台上部2は、図3のように長方形をしており、その上面は被吸着物20を載せられるように平面になっており、マトリクス状に吸着孔19が設けられている。吸着台上部2の上には、後述の光源として、蛍光灯などの光源14が配置されている。なお、吸着孔19の数と間隔は限定されるものではないが、吸着孔19の孔径および配置される間隔はできるだけ小さくするのが望ましい。
そして、それぞれの吸引孔19には、図4に示したバルブ機構8が設けられている。このバルブ機構8は第1の筒である吸引孔上部9と、第2の筒である吸引孔下部10とが連通された構造となっている。
そして、バルブ機構8の下側、すなわち吸引孔下部10の下側には、接続孔11が設けられており、接続孔11は、吸引孔下部10径よりも小さくなっており、吸引孔下部10と連通した構造となっている。
吸引孔上部9での吸引力を発生するための真空ポンプ4は、吸着台上部2と吸着台下部12とは離れた位置に設けられている。各吸着孔上部9は、吸引孔下部10、接続孔11、吸着台下部12、エアー管3を介して真空ポンプ4に接続されている。
エアー管3は、排出口13で接続されており、排出口13は図3の破線円の位置に配置されている。勿論、破線円の位置ではなく例えば左側に設けるようにしてもよい。
バルブ機構8は、吸引孔19にそれぞれ設けられており、図4に示したように、鉄などの磁性体からなる球などの球体弁6と、球体弁6を上側に付勢するバネ7とから構成されている。なお、球体弁6は、磁性体ではなく永久磁石からなる球体としてもよい。そして、吸引孔上部9の内径は球体弁6の内径より大きくなっており、球体弁6は吸引孔上部9を上下に移動可能となっている。
一方、吸引孔下部10の内径は、球体弁6の内径より小さくなっており、球体弁6が図4の位置にあるときは、吸引孔上部9と吸引孔下部10の間で空気が流通可能であり、球体弁6が図5の位置にあるときは、吸引孔上部9と吸引孔下部10の流路が塞がれて空気の流れが遮断される。
接続孔11の下には、各吸着孔19ごとに電磁石5が設けられている。各電磁石5は、図1の上下方向(矢印A方向)に磁力が発生するように配置されている。各電磁石5の磁力は、各球体弁6を各吸引孔上部9と各吸引孔下部10の流路を塞ぐことができるところまで引き下げる力を発生させる。
吸着孔上部9には、図4のように受光部としてのフォトセンサ15が設置されている。フォトセンサ15の設置は、吸着孔19が開いているときにフォトセンサ15が光源14の光を検知しやすいように30度程度傾け、受光面が各吸引孔上部9の吸着孔19から1mm程度以内となるようにしている。
そして、吸着装置1には、フォトセンサ15の検知結果に基づき電磁石5を制御するための制御部16が接続されている。
(動作)
以上の構成により実施例1の吸着装置は、以下のように動作する。本動作を図1ないし図4の構成図および図5の動作説明図を用いて、以下詳細に説明する。
まず、被吸着物20を吸着台上部2に置くと、光源14を点灯させて被吸着物20が置かれていない吸着孔19をフォトセンサ15により検知する。
被吸着物20が置かれていない吸着孔19は、フォトセンサ15により光源14の光を検知するので、制御部16により電磁石5を作動させて各球体弁6を図4に示す矢印D方向に移動させ、図5に示すように各吸引孔上部9と各吸引孔下部10の間の空気の流れを塞ぐ。
この場合、各吸引孔上部9と各吸引孔下部10の間の空気の流れを塞いでいるので、被吸着物20が置かれていない吸着孔19を確実に塞ぐことができるので、真空ポンプ4の吸引を開始しても、空気の漏れは発生しない。
一方、被吸着物20が置かれている吸着孔19は、フォトセンサ15により光源14の光が検知されないので、制御部16により電磁石5を作動させることなく、各球体弁6は、図4の状態のままとなり吸引孔上部9と吸引孔下部10は連通したままとなる。
そして、真空ポンプ4の吸引を開始すると、吸引孔上部9と吸引孔下部10は連通したままであるので、発生した吸引力により空気の流出が始まり、被吸着物20と吸着孔19の間で真空度が高まり、吸引力が被吸着物20に確実に伝わる。
(実施例1の効果)
以上のように、実施例1の吸着装置によれば、吸着台の上に光源を配置し、各吸着孔にフォトセンサを設け、各吸着孔上に被吸着物が置かれていないかどうかを検知し、置かれていないときは電磁石を駆動して当該吸着孔の流路を遮断するようにしたので、被吸着物が置かれていない吸着孔からの空気の漏れを防止できるとともに、被吸着物が置かれ被吸着物の凹凸により塞がれていないときでも、被吸着物を確実に吸着することができ、被吸着物の形状が吸着台の大きさ、形状が異なる場合でも、確実に被吸着物を吸着することができる。
(構成)
実施例2の吸引装置は、図6および図7に示したように、実施例1の光源14の代わりに各吸着孔上部9に発光ダイオードなどの発光部であるLED17を設けている。また、各LED17とフォトセンサ15の間には仕切り壁18を設け、LED17からの直接光の影響をフォトセンサ15が受けないようにしている。その他の構成は実施例1の吸引装置の構成と同様であるので、簡略化のために、その詳細な説明は省略する。
(動作)
以上の構成により、実施例2の吸着装置は、以下のように動作する。この動作を図6ないし図8の構成図および図9の動作説明図を用いて説明する。
まず、被吸着物20を吸着台上部2に置き、各LED17を点灯させる。被吸着物20が置かれている吸着孔19のフォトセンサ15は被吸着物20からの反射光を検知し、被吸着物20が置かれてない吸着孔19のフォトセンサ15は被吸着物20からの反射光を検知しない。
このとき、LED17とフォトセンサ15の間に仕切り壁18を設けてあるため、LED17の直接光の影響は受けない。
そして、被吸着物20が吸着孔19の上に置かれており、被吸着物20からの反射光を検知したときは、電磁石5を駆動することなく、各吸引孔上部9と各吸引孔下部10を連通したままとする。
一方、被吸着物20が吸着孔19の上に置かれておらず、フォトセンサ15により反射光を検知しなかった吸着孔19は、電磁石5を作動させて各球体弁6を図8に示す矢印D方向に移動させ、図9に示すように各吸引孔上部9と各吸引孔下部10を塞ぐ。
そして、真空ポンプ4の作動を開始すると、発生した吸引力により、被吸着物20が吸着孔19の上に置かれている吸着孔19では、各吸引孔上部9と各吸引孔下部10が連通したままであるので、吸引が行われ、被吸着物20が吸着孔19の上に置かれていない吸着孔19では、各吸引孔上部9と各吸引孔下部10が塞がれているので、空気漏れが発生しない。
(実施例2の効果)
以上のように実施例2の吸着装置によれば、光源の代わりにLEDを使用するようにしたので、実施例1の効果に加え、外光の影響を受けず確実に吸着孔の上に被吸着物が置かれているかどうかを判定でき、さらに確実な吸着制御を行うことができる。また、光源を設置するスペースを要しないので、吸着装置の小型化を図ることができ、省電力のLEDを使用するので、装置の省電力化をも行うことができる。
《その他の変形例》
また、以上の実施例の説明では、バルブ機構8をバネ7と球体弁6で構成するように説明したが、板バネやゴムを用いて電磁石5の駆動により空気の流れを遮断できるようにしてもよい。
また、以上の実施例の説明では、光源14として蛍光灯、LED17として発光ダイオードを用いるように説明したが、蛍光灯ではなくフィラメント電球やキセノンランプや発光素子などを用いてもよいし、LED17の代わりにその他の発光素子を用いてもよい。
また、以上の実施例の説明では、フォトセンサ15の角度を30度程度傾けるよう説明したが、光源14の方を向くようにフォトセンサ15をそれぞれ調整して設置するようにしてもよい。
また、以上の実施例の説明では、フォトセンサ15を全域に設けるようにしたが、吸着台の周囲のみでもよいし、全域の吸着孔19でなくまばらに設けてもよい。
また、以上の実施例の説明では、吸着台の形状を長方形として説明したが、楕円形状の台であっても本発明を適用することができる。なお、長方形の被吸着物20のみを取扱う場合では、図3に示したように電磁石5を、各吸着孔19ごとに設けるのではなく、列ごと或いは行ごとに設けるようにしてもよい。この場合、列または行ごとのフォトセンサ15の検知結果を平均等し、当該平均等した結果に基づいて被吸着物20の有無を判定し、被吸着物20がなしと判定したときに、当該列または行の電磁石5を駆動するようにするとなおよい。
本発明は、プリント配線板などの所望の媒体を真空吸着して保持する吸着装置に広く用いることができる。
実施例1の吸着装置の構成図(側断面図)である。 実施例1の吸着装置の構成図(側断面図)である。 実施例1の吸着装置の構成図(上面図)である。 実施例1の吸着装置のバルブ機構の構成図(断面図)である。 実施例1の吸着装置のバルブ機構の動作説明図である。 実施例2の吸着装置の構成図(側断面図)である。 実施例2の吸着装置の構成図(側断面図)である。 実施例2の吸着装置のバルブ機構の構成図(断面図)である。 実施例2の吸着装置のバルブ機構の動作説明図である。
符号の説明
1:吸着装置
2:吸着台上部
3:エアー管
4:真空ポンプ
5:電磁石
6:球体弁
7:バネ
8:バルブ機構
9:吸引孔上部
10:吸引孔下部
11:接続孔
12:吸着台下部
13:排出口
14:光源
15:フォトセンサ
16:制御部
17:LED
18:仕切り壁
19:吸着孔
20:被吸着物

Claims (6)

  1. 吸着台上の被吸着物を真空吸着して保持する吸着装置において、
    前記吸着台は、複数の吸引孔を配し、近傍に光源を配し、
    前記吸着孔は、それぞれ、電磁石により開閉するバルブ機構と、近傍に受光部を配し、
    前記被吸着物による前記光源からの光の遮断を前記受光部により検知して被吸着物の有無を判定し、被吸着物がないと判定したときは、前記電磁石を駆動してバルブ機構を塞ぐようにしたことを特徴とする吸着装置。
  2. 前記受光部は、光源方向に向けて配置するようにしたことを特徴とする請求項1記載の吸着装置。
  3. 前記電磁石は、前記吸引孔ごとに配置するようにしたことを特徴とする請求項1および請求項2いずれか記載の吸着装置。
  4. 複数の吸引孔を配し、吸着台上の被吸着物を真空吸着して保持する吸着装置において、
    前記吸着孔は、それぞれ、電磁石により開閉するバルブ機構と、近傍に発光部と受光部を配し、
    前記発光部からの光の前記被吸着物による反射光を前記受光部により検知して被吸着物の有無を判定し、被吸着物がないと判定したときは、前記電磁石を駆動してバルブ機構を塞ぐようにしたことを特徴とする吸着装置。
  5. 前記発光部と受光部の間にそれぞれ仕切部を設けたことを特徴とする請求項4記載の吸着装置。
  6. 前記バルブ機構は、鉄球を第1の筒内に配し、前記鉄球を前記電磁石と反対方向に付勢するバネを第2筒内に配し、前記第1の筒は前記鉄球の径より大きくし、前記第2の筒は前記鉄球の径より小さくしたことを特徴とする請求項1および請求項4記載の吸着装置。
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