JP2014152785A - 空気弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】雨水等の外部からの浸入に対する阻止能力を増大させた簡便な構造の空気弁を提供する。
【解決手段】この空気弁1は、上方端部に通気口2a、下方端部に通水口2b、通気口2aの下方内部に中空部2c、その下方に導水部2dを有する弁箱2と、大空気孔3aを有して弁箱2の通気口2aに装着される内蓋体3と、その上方に設けられる外蓋体4と、中空部2cに配される弁体案内5と、フロート弁体6と、上下方向に貫通する小空気孔7aを有し、上端面が内蓋体3の大空気孔3aの下方を塞ぎ得る遊動弁体7と、を備え、昇降することが可能であり下降したとき大空気孔3aの上方を塞ぎ得て、大空気孔3aの上方を塞いだ状態で小空気孔7aに連通する内空部8aと、その壁を貫通する第2小空気孔8bと、を有し、その壁の外壁面に所定の弾性力でもって密接し第2小空気孔8bを塞ぎ得るリング状の弾性体の逆止弁体81が設けられている栓体8を更に備えてなる。
【選択図】図9

Description

本発明は、水道管の内部に溜まった空気を管外へ排出する空気弁に関する。
従来より、水道管の内部に空気が溜まることによる弊害を防止するために、水道管内部の空気を外部に排出する空気弁がいろいろな場所で広く用いられている。空気弁は、水道管の設置、水道管の調査、及び水道管の工事などの後に水道管の中の多量の空気を排出(排気)する多量排気(急速排気)の機能と、水道水が通常の圧力で水道管を流れている状態で様々な原因で水道管に混入した空気を少量ずつ排出する少量排気の機能と、を有するものが一般的に用いられている。
図23〜図25に示す空気弁101は、従来の構造を示す空気弁の一例である。空気弁101は、上方端部に通気口102a、下方端部に通水口102bを有し、通気口102aの下方内部に中空部102c、その下方に導水部102dを有する弁箱102と、大空気孔103aを有して弁箱102の通気口102aに装着される内蓋体103と、大空気孔103aの上方を覆うように設けられる外蓋体104と、弁箱102の中空部102cに配される弁体案内105と、弁体案内105の内方に配されるフロート弁体106と、弁体案内105の内方であってフロート弁体106の上方に配され、上下方向に貫通する小空気孔107aを有し、上端面が内蓋体103の大空気孔103aの下方を塞ぎ得る遊動弁体107と、を備えるものである。外蓋体104は、外蓋取付部材141Aによって弁箱102に取り付けられている。フロート弁体106と遊動弁体107とは、水よりも比重が小さいものであり、また、遊動弁体107は、フロート弁体106よりも軽量である。
この弁箱102には、通常は、水道管との間に、中空部102cへの水の浸入を制御するコックの部分を有する別体の補修弁100が連接されて用いられる。また、弁体案内105には、底部や側部の適宜位置に空気や水の流通が可能な窓孔105aが形成されている。
この空気弁101の動作は、以下の通りである。水道管から補修弁100が開かれる前、すなわち多量排気が行われる前は、図23に示すように、遊動弁体107及びフロート弁体106は弁体案内105の底部の上に重なった状態にある。この状態で補修弁100のコックが開かれると、弁箱102の中空部102cの空気は、弁体案内105の側部等の窓孔105aを経由しながら水道管の水圧に押されて大空気孔103aから急速に排気(多量排気)される。同時に、水道管から補修弁100を介して弁箱102の中空部102cへ水が浸入し、遊動弁体107及びフロート弁体106は、水位の上昇に従って浮き上がって行く。これにより、遊動弁体107が内蓋体103に密接して大空気孔103aの下方を塞ぐようになる(図24参照)。
このようにして多量排気が終わった後は、少量排気が行われる。遊動弁体107とフロート弁体106の間には、比較的少量の空気が溜まっており、この空気溜まりAにより、喫水線(空気と水の境界)とともに、図24に示すように、フロート弁体106が押し下げられ、他方、遊動弁体107は押し上げられたままの状態となる。そうすると、空気は小空気孔107aを経て、弁箱102の外方へ放出(少量排気)される。そして、空気溜まりAの空気が少なくなると、図25に示すように、フロート弁体106が上昇して遊動弁体107に密接してその小空気孔107aの下方を塞ぎ、弁箱102の中空部102cは密封状態となる。その後、水道管から補修弁100を介して弁箱102の中空部102cへ空気が水に混じって浸入し空気溜まりAの空気が多くなると、その都度少量排気が行われる。
このような空気弁101は屋外のいろいろな場所に設置されており、例えば、図26に示すように、地面Gに形成されたピット(弁室)P内に補修弁100とともに設置されている。なお、図26における符号Tは、水道管を示すものである。
空気弁は、その使用状況や使用環境によっては雨水等が外部から浸入するのを阻止する対策が必要となる。例えば、特許文献1には、空気弁の設置されたピット内にフロートを設け、このフロートに空気弁の吸排気口からフレキシブル管を接続したものが記載されている。これにより、ピット内に雨水等が溜水しても、フロートは、その水位につれて昇降し、常に、フレキシブル管の開口(フロートの上面開口)を水位より上方に位置させ、これにより、雨水等がフレキシブル管から空気弁を介して水道管に入り込まないようにしている。フレキシブル管の開口の位置は、ピット内に水が溜り得る最高水位よりも上方とし、支障がなければ、地表上に突出させてもよい、としている。
特開2002−146888号公報
しかし、特許文献1のようなフロートを設けたのでは、フロートと空気弁を含む全体の構成が極めて大型化する。また、フレキシブル管の開口の位置を、ピット内に水が溜り得る最高水位よりも常に上方とすることは現実的には容易ではなく、地表上に突出させることは障害物となり、しかも更なる大型化を招来するので実用化は困難である。
本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、大型化することなく、雨水等の外部からの浸入に対する阻止能力を増大させた簡便な構造の空気弁を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の空気弁は、上方端部に通気口、下方端部に通水口を有し、通気口の下方内部に中空部、その下方に導水部を有する弁箱と、大空気孔を有して前記弁箱の通気口に装着される内蓋体と、前記大空気孔の上方を覆うように設けられる外蓋体と、前記弁箱の中空部に配される弁体案内と、前記弁体案内の内方に配されるフロート弁体と、前記弁体案内の内方であって前記フロート弁体の上方に配され、上下方向に貫通する小空気孔を有し、上端面が前記内蓋体の大空気孔の下方を塞ぎ得る遊動弁体と、を備える空気弁において、昇降することが可能であり、かつ、下降したとき前記大空気孔の上方を塞ぎ得るものであって、前記大空気孔の上方を塞いだ状態で前記小空気孔に連通する内空部と、該内空部を形成する壁を貫通する第2小空気孔と、前記内空部から外部には排気可能で、外部から前記内空部への浸入は阻止するように前記第2小空気孔を密閉する逆止弁体と、を有していることを特徴とする。
請求項2に記載の空気弁は、請求項1に記載の空気弁において、前記逆止弁体は、前記壁の外壁面に所定の弾性力でもって密接して前記第2小空気孔を塞ぎ得る弾性体であることを特徴とする。
請求項3に記載の空気弁は、請求項1又は2に記載の空気弁において、前記第2小空気孔の断面積は、前記小空気孔における直径が最小の部分の断面積よりも大きいことを特徴とする。
請求項4に記載の空気弁は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気弁において、前記外蓋体は、上底部と側部を有してなり、前記外蓋体の上底部に前記栓体が固定されており、前記栓体の昇降を制御するものであって、前記外蓋体の側部に上下方向に長く形成されたガイド孔と、該ガイド孔を通過して前記弁箱に装着されるガイド軸体と、を有して構成される栓体昇降制御機構部が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の空気弁は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気弁において、前記栓体の昇降を制御するものであって、前記栓体の上部に連結され、前記外蓋体の上底部に上下移動可能に結合する栓体昇降制御部材を有して構成される栓体昇降制御機構部が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の空気弁は、請求項5に記載の空気弁において、前記栓体は、下降したとき、上方へ移動できないように前記内蓋体に位置固定可能であることを特徴とする。
請求項7に記載の空気弁は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気弁において、前記外蓋体に固定されていない前記栓体の昇降を制御するものであって、前記外蓋体の上底部と前記内蓋体との間に、前記栓体の側面を囲う栓体昇降ガイド部材を有して構成される栓体昇降制御機構部が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る空気弁によれば、少量排気時に、栓体が大空気孔の上方を塞ぐため、適正に少量排気の動作を行うことができるとともに、大型化することなく簡便な構造でありながら雨水等の外部からの浸入に対する阻止能力を増大させることができる。
本発明の実施形態に係る空気弁の正面図である。 同上の空気弁の多量排気時の状態を示す断面図である。 同上の空気弁の内蓋体の装着操作を説明する1つの平面図である。 同上の空気弁の内蓋体の装着操作を説明するもう1つの平面図である。 同上の空気弁の栓体を示すものであって、(a)が平面図、(b)が側面図、(c)が底面図である。 同上の空気弁の多量排気時の状態を示す右側面である。 同上の空気弁の少量排気時の一つの状態を示す断面図である。 同上の空気弁の少量排気時のもう一つの状態を示す断面図である。 同上の空気弁の少量排気時の栓体が内蓋体に密接した一つの状態を示す断面図である。 同上の空気弁の少量排気時の栓体が内蓋体に密接したもう一つの状態を示す断面図である。 同上の空気弁のガイド孔の変形例を示す正面図である。 同上の空気弁の水道管の内部が負圧のときの状態を示す断面図である。 本発明の別の実施形態に係る空気弁の多量排気時の状態を示す断面図である。 同上の空気弁の少量排気時の栓体が内蓋体に密接した一つの状態を示す断面図である。 本発明の更に別の実施形態に係る空気弁の多量排気時の状態を示す断面図である。 同上の空気弁の少量排気時の栓体が内蓋体に密接した一つの状態を示す断面図である。 同上の空気弁の栓体と内蓋体等を示す平面図であって、(a)が栓体、(b)が内蓋体等である。 本発明の更に別の実施形態に係る空気弁の多量排気時の状態を示す断面図である。 同上の空気弁の少量排気時の栓体が内蓋体に密接した一つの状態を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る空気弁の栓体の変形例を示すものであって、(a)が排気している状態、(b)が浸入阻止している状態である。 同上の空気弁の栓体の別の変形例を示すものであって、(a)が排気している状態、(b)が浸入阻止している状態である。 同上の空気弁の栓体の更に別の変形例を示すものであって、(a)が排気している状態、(b)が浸入阻止している状態である。 従来の空気弁の多量排気時の状態を示す断面図である。 同上の空気弁の少量排気時の一つの状態を示す断面図である。 同上の空気弁の少量排気時のもう一つの状態を示す断面図である。 同上の空気弁の設置状態を概略外観図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。なお、図2以下の断面図は、特に言及なければ、図4のA−Aで示す方向の切断面で切断した断面図である。
本発明の実施形態に係る空気弁1は、図1及び図2に示すように、上方端部に通気口2a、下方端部に通水口2bを有し、通気口2aの下方内部に中空部2c、その下方に導水部2dを有する弁箱2と、大空気孔3aを有して弁箱2の通気口2aに装着される内蓋体3と、大空気孔3aの上方を覆うように設けられる外蓋体4と、弁箱2の中空部2cに配される弁体案内5と、弁体案内5の内方に配されるフロート弁体6と、弁体案内5の内方であってフロート弁体6の上方に配され、上下方向に貫通する小空気孔7aを有し、上端面が内蓋体3の大空気孔3aの下方を塞ぎ得る遊動弁体7と、を備えるものである。フロート弁体6と遊動弁体7とは、水よりも比重が小さいものであり、また、遊動弁体7は、フロート弁体6よりも軽量である。
空気弁1のより具体的な構造は、以下の通りである。弁箱2は、その外側面に2個のレバー21を有している。レバー21は、それに触れて操作するところのレバー操作部21aの部分と、内蓋体3の後述する係合溝3bに対し圧接し得る係合部21bの部分と、を有している。また、この弁箱2には、通常は、水道管との間に、中空部2cへの水の浸入を制御するコックの部分を有する別体の補修弁100が連接されて用いられる。
内蓋体3は、中央部に前述した大空気孔3aを有する内蓋本体部3Aと、図3に示すように内蓋本体部3Aの上面の周縁部に設けられた2個の内蓋体操作部3Bと、が一体的に形成されてなる。内蓋本体部3Aの外側面には、前述したレバー21の係合部21bが圧接し得る凹状の係合溝3bが環状に形成されている。内蓋体操作部3Bは、段差が形成されて、その端部である差し込み部分3Baの厚みが薄くなっており、差し込み部分3Baは内蓋本体部3Aの外側面よりも外方に突出している。
内蓋体3の装着は、内蓋体操作部3Bを把持し、2個の差し込み部分3Baが弁箱2の2個の凹み部2eに位置するようにして、内蓋本体部3Aを弁箱2の通気口2aに嵌め込む(図2及び図3参照)。そして、図4に示すように、内蓋体3を回転(同図では時計回りに回転)させ、差し込み部分3Baを弁箱2の凹み部2eから周方向に形成した溝(図示せず)に差し込む。それから、2個のレバー21を倒して、それらの係合部21bが係合溝3bを両側から圧接するようにする。
弁体案内5は、図2に示すように、有底円筒状であって、空気や水の流通が可能な窓孔5aを有している。窓孔5aは、底部や側部の適宜位置に設けられている。
フロート弁体6は、略円柱状である。また、その上端部6aは円錐台状に先細りになっており、その先端である上端面6aaは略平坦である。上端面6aaは、平坦度が高いほどそれだけ弁座71に密接し易くなるが、その一方で弁座71と固着状態となって密接した状態から離れ難くなる場合もあり得るので、若干の曲率を有するようにしてもよい。
遊動弁体7は、大略円板状であり、下面に凹部7bが形成されている。その凹部7bの中央には、フロート弁体6に密接可能なようにわずかに下方に突出して表面が略平坦であり、弾性を有する弁座71を有しており、前述した小空気孔7aが弁座71の中心に上下に貫通して形成されている。凹部7bは、フロート弁体6が弁座71に接触できるように、フロート弁体6の上端部6aが余裕を持って入り込み得る大きさになっている。また、遊動弁体7の外周面から凹部7bに空気が通過できるように横方向に貫通孔7cが形成されている。また、遊動弁体7は、その上端面の中央部に凸部7dが形成されており、この凸部7dは、内蓋体3の大空気孔3aに入り得るように、それより小さくなっている。また、遊動弁体7は、その上端面の周辺部に、内蓋体3に良好に密接できるように0リング72が設けられている。
外蓋体4は、上底部4aと側部4bを有するもので、例えば、上底部4aが上方に位置する有底円筒状をなしている。上底部4aには、後述する固定ねじ89が挿通する貫通孔を有している。この外蓋体4は、上底部4aと側面4bを有していればよく、特に形状は限定されるものではない。
外蓋体4には、その上底部4aの下方に、栓体8が固定されている。栓体8は、図2及び図5に示すように、略円柱状の基部80の中に、下方が開口した内空部8aが形成されている。また、内空部8aを形成する壁(基部80の一部)を貫通する第2小空気孔8bが形成されている。また、栓体8は、その上面にねじ孔8c(図5では2個)が形成されており、外蓋体4の上底部4aの貫通孔を挿通させた固定ねじ89をそのねじ孔8cに螺合させて外蓋体4の上底部4aに固定することができる。
第2小空気孔8bには、逆止弁体81が装着されている。この逆止弁体81は、内空部8aから外部には排気可能で、外部から内空部8aへの浸入は阻止するように第2小空気孔8bを密閉する機能のものである。この実施形態では、逆止弁体81は、図2及び図5に示すように、内空部8aを形成する壁の外壁面(基部80の外壁面)に所定の弾性力でもって密接して第2小空気孔8bを塞ぎ得るリング状の弾性体としている。このリング状の弾性体である逆止弁体81の線径の直径は、第2小空気孔8bの直径よりも大きいものである。逆止弁体81は、基部80の外壁面によって拡げられて、常にテンションがかかった状態(張った状態)になっており、それにより所定の弾性力でもって密接し得る。より詳細には、基部80の外壁面における第2小空気孔8bの開口部の位置に、リング状の凹部82(図2参照)が形成されており、それに逆止弁体81が嵌り込んでいる。
栓体8は、後述するように大空気孔3aの上方を塞ぎ内蓋体3に密接することができる。このとき、栓体8の内空部8aは、遊動弁体7の小空気孔7aに連通し、かつ、この小空気孔7aと第2小空気孔8b以外に、空気の出入りの通路はないことになる。栓体8は、このとき、内蓋体3との間に空気が漏れる隙間が発生しないように、図2及び図5に示すように、ゴム製等のパッキン(Oリング)83が取り付けられているのが好ましい。
また、空気弁1には、栓体昇降制御機構部41が設けられている。栓体昇降制御機構部41は、栓体8が適正に昇降し、下降したときに確実に大空気孔3aを塞ぐことが可能なように、すなわち横方向にずれないようにして昇降し得るように制御する機構部である。
詳細には、栓体昇降制御機構部41は、図6に示すように、外蓋体4の側部4bに上下方向に長く貫通して形成されたガイド孔41aと、このガイド孔41aを通過して弁箱2に装着されるガイド軸体41Aと、によって構成することができる。この構成により、外蓋体4は、ガイド孔41aがガイド軸体41Aによってガイドされながら昇降することが可能になる。つまり、外蓋体4が上昇してガイド孔41aの下部分(例えば下端)にガイド軸体41Aが位置していると、栓体8が内蓋体3から離れた状態にある。一方、外蓋体4が下降してガイド孔41aの上部分(例えば上端)にガイド軸体41Aが位置していると、栓体8が内蓋体3に密接した状態となる。また、ガイド軸体41Aは、外蓋体4を弁箱2に装着する外蓋取付の役割をも持つ。
なお、本実施形態では、弁箱2の2個のレバー21の所定箇所にガイド軸体41Aが装着されるようにしている(図2等参照)が、弁箱2の他の部分に装着されるようにしても構わない。また、ガイド軸体41Aは、先端に雄ねじが形成されたもので、それを弁箱2の所定箇所に形成された雌ねじに螺合させて装着できるものを用いればよい。また、栓体昇降制御機構部41は、図示例では左右両側2箇所に設けられているが、1箇所或いは3箇所以上設けるようにしてもよい。
この栓体昇降制御機構部41は、手動で、栓体8が固定された外蓋体4を適正に昇降させることができる。外蓋体4は、そのガイド孔41aの周囲部分をガイド軸体41Aの頭部(図2において符号41AAで示す部分)によって弁箱2に押し付けることで位置固定する。なお、栓体昇降制御機構部41は、栓体8が固定された外蓋体4を自動で昇降させるように実施形態を変形することも可能であり、これについては後述する。
この空気弁1の動作は、以下の通りである。補修弁100が開かれる前、すなわち多量排気が行われる前は、遊動弁体7及びフロート弁体6は弁体案内5の底部の上に重なった状態である。補修弁100のコックが開かれると、弁箱2の中空部2cの空気は、弁体案内5の側部等の窓孔5aを経由しながら水道管の水圧に押されて大空気孔3aから急速に排気(多量排気)される。
この多量排気の状態のとき、図2に示すように、栓体8は内蓋体3から離れて位置し、多量排気の動作を阻まない。そのためには、外蓋体4を、栓体8が内蓋体3から離れた位置に有るように、ガイド軸体41Aの頭部によって弁箱2に押し付けることで位置固定しておく。
そして、多量排気と同時に、水道管から補修弁100を介して弁箱2の中空部2cへ水が浸入し、遊動弁体7及びフロート弁体6は、水位の上昇に従って浮き上がって行く。これにより、遊動弁体7が内蓋体3に密接して大空気孔3aの下方を塞ぐようになる(図7参照)。
このようにして多量排気が終わった後は、少量排気が行われる。遊動弁体7とフロート弁体6の間には、比較的少量の空気が溜まっており、この空気溜まりAにより、喫水線とともに、図7に示すように、フロート弁体6が押し下げられ、他方、遊動弁体7は押し上げられたままの状態となる。そうすると、空気は小空気孔7aを経て、弁箱2の外方へ放出(少量排気)される。そして、空気溜まりAの空気が少なくなると、図8に示すように、フロート弁体6が上昇して遊動弁体7に密接してその小空気孔7aの下方を塞ぎ、弁箱2の中空部2cは密封状態となる。その後、水道管から補修弁100を介して弁箱2の中空部2cへ空気が水に混じって浸入し空気溜まりAの空気が多くなると、その都度少量排気が行われる。
この少量排気の状態のとき、ガイド軸体41Aを少し緩めて外蓋体4を下方にスライドさせる。その動作により、栓体8が下降して大空気孔3aの上方を塞いで内蓋体3に密接する。そして、その状態で、ガイド軸体41Aの頭部を締め付けて外蓋体4を弁箱2に位置固定する。
栓体8が内蓋体3に密接した後の少量排気の動作は以下の通りである。水道管から補修弁100を介して弁箱2の中空部2cへ空気が水に混じって浸入し空気溜まりAの空気が多くなると、図9に示すように、フロート弁体6が押し下げられ、他方、遊動弁体7は押し上げられたままとなる。そうすると、空気は小空気孔7aから栓体8の内空部8aに入る。
栓体8の内空部8aには、遊動弁体7の小空気孔7aから排出された空気が溜まり、予め設定した圧力(設定圧力)よりも高くなると、第2小空気孔8bの外側に所定の弾性力でもって密接しているリング状の弾性体である逆止弁体81を押し広げる。そうすると、内空部8aを形成する壁の外壁面(基部80の外壁面)と逆止弁体81との間に隙間ができて第2小空気孔8bから内空部8aの空気が流出し、弁箱2の外方へ排出(少量排気)される。なお、内空部8aの設定圧力は、弁箱2の中空部2cの圧力を考慮して決められる。
そして、空気溜まりAの空気が少なくなると、図10に示すように、フロート弁体6が上昇して遊動弁体7に密接してその小空気孔7aの下方を塞ぎ、弁箱2の中空部2cは密封状態となる。それとともに、内空部8aの空気の圧力が設定圧力よりも低くなると、逆止弁体81は第2小空気孔8bを塞ぎ、内空部8aも完全に密封状態となる。その後、水道管から補修弁100を介して弁箱2の中空部2cへ空気が水に混じって浸入し空気溜まりAの空気が多くなると、その都度少量排気が行われる。
このように、栓体8が内蓋体3に密接した空気弁1は、弁箱2の中空部2cの圧力が外部の圧力よりも高いときは、適正に少量排気の動作をすることができる。
他方、雨水等の圧力が高くなって空気弁1の内部にそれらが浸入しようとしたとき(例えば、図26に示すようなピットPに雨水等が溜まり空気弁1の一部又は全部が水没したときなど)は、面積が広い大空気孔3aの上方は栓体8が塞いでおり、第2小空気孔8bはテンションがかかった状態で逆止弁体81が密接して塞いでいるので、雨水等の浸入が阻止される。よって、この空気弁1の阻止能力は、非常に高い。なお、空気弁1が多少傾いて設置されていたとしても、その阻止能力は弱まらない。
このように、空気弁1は、大型化することなく、簡便な構造でありながら雨水等の外部からの浸入に対する阻止能力を増大させることができる。
第2小空気孔8bの断面積は、小空気孔7aにおける直径が最小である部分の断面積よりも大きくするのが好ましい。そうすると、少量排気時に、小空気孔7aから内空部8aに排出された空気は、第2小空気孔8bからスムーズに外部に向かって排出される。よって、少量排気時の動作、すなわち弁箱2の中空部2c上部に溜まった所定気圧の空気を中空部2c外に排出するという動作は、内空部8aによってほとんど妨げられないようにすることができ、内空部8aの存在による影響をほぼ無くすことができる。なお、第2小空気孔8bは、複数個形成することもできるが、その場合の断面積は、総断面積を指すことになる。
好ましくは、第2小空気孔8bは1個だけ形成するようにする。そうすると、雨水等の浸入のルートが1つなのでその阻止能力が高くなるのは勿論、少量排気時に第2小空気孔8bから内空部8aの空気を排出するとき、逆止弁体81を押し広げる圧力が安定し易くなる。
なお、外蓋体4の位置固定は、ガイド軸体41Aの頭部によって弁箱2に押し付ける方法のかわりに、ガイド孔41aの形状を、図11に示すようなコ字状に形成し、多量排気の状態のときには下部の横溝に、少量排気の状態のときには上部の横溝にガイド軸体41Aが位置するようにしてもよい。
次に、空気弁1において、栓体昇降制御機構部41を、栓体8が固定された外蓋体4を自動で昇降させるように実施形態を変形した場合を説明する。ここでは、外蓋体4は、そのガイド孔41aの周囲部分をガイド軸体41Aの頭部によって弁箱2に押し付けることによる位置固定はしない。よって、外蓋体4は、そのガイド孔41aの周囲部分がガイド軸体41Aの両脇をスライドするようにして、上下方向に移動し得るようになっている。そして、栓体8の下方から大きな空気圧がかかったときには栓体8が内蓋体3から離れた位置に有り、栓体8の下方から大きな空気圧がかからないときには栓体8が、その重さとそれが固定された外蓋体4の重さにより、内蓋体3に密接する位置に有るようになっている。
多量排気時には、栓体8及びそれが固定された外蓋体4は、栓体8の下方の大空気孔3aから大きな空気圧がかかって、内蓋体3から離れて浮き上がった状態にあり、図2に示した手動の場合と同様な位置に有る。多量排気が終わった後、少量排気の状態のとき、栓体8及びそれが固定された外蓋体4は、それらの重さ(自重)により、下降し、栓体8は自動的に内蓋体3に密接する。従って、図2で示した状態から、即座に図9及び図10に示す状態となる。
このようにして、栓体8が固定された外蓋体4を自動で適正に昇降させるようにすることができる。この場合、栓体8とそれが固定された外蓋体4の全体の重量を適正に設定しておくことになる。
少量排気の動作は、前述した手動の場合で栓体8が内蓋体3に密接した後の動作と同じであるが、図26に示すようなピットPに雨水等が溜まり空気弁1の一部又は全部が水没した場合、以下のように動作する。外蓋体4とそれに固定された栓体8は、水没した場合、外蓋体4の内側に溜まった空気に応じて、浮力で浮いたり下降したりするように設定しておく。水没して外蓋体4が浮いたとき、図7及び図8に示すような状態になるが、外蓋体4の内側は空気が溜まっているので、雨水等は小空気孔7aまで到達することはなく、しかも、少量排気の動作が可能である。また、もし、停電等の事故のせいで送水ポンプが停止して浄水場からの送水が停止した場合、水道管の内部は負圧状態となることがある。その場合、外蓋体4とそれに固定された栓体8は、図12に示すように、下降することになるが、外蓋体4の内側には十分な空気が溜まっており、更には、空気孔3aの上方は栓体8が塞ぎ、第2小空気孔8bはテンションがかかった状態で逆止弁体81が密接して塞いでいるので、雨水等が浸入することはない。その後、水道管の内部の圧力が回復したときは、多量排気の状態となって弁箱2の中空部2cの空気は排気され、それから少量排気の動作が可能な状態に戻る。
なお、栓体8が固定された外蓋体4を自動で昇降させる実施形態の空気弁1は、頻繁に多量排気が行なわれる、例えば、水源地等の近くに設置されるものに適用すると、煩雑な手作業が省略され、効果が非常に大きい。
次に、本発明の別の実施形態に係る空気弁9を図13及び図14に基づいて説明する。この空気弁9は、空気弁1と略同様な基本構造を有しており、また、栓体8Aとその栓体8Aの昇降を制御する栓体昇降制御機構部42を有している。栓体8Aは、空気弁1の栓体8における外蓋体4の上底部4aに固定するための構造にかえて、後述する栓体昇降制御部材42aとの連結のための構造を有している。その他の構造は、栓体8と同様である。栓体昇降制御機構部42は、前述した栓体昇降制御機構部41とは異なる構成となっている。
栓体昇降制御機構部42は、栓体8Aの上部と外蓋体4の上底部4aとを連結させる栓体昇降制御部材42aを有している。この栓体昇降制御部材42aは、外蓋体4の上底部4aに対して上下移動(昇降)することができ、それにより、栓体8Aの昇降を手動で制御することができる。なお、外蓋体4自体は、弁箱2に対して位置固定されている。
詳細には、栓体昇降制御部材42aは、略円柱状であり、上部には把持部42aaが形成され、その下の昇降部42abの下部には雄ねじ部42acと栓体連結部42adが形成されている。外蓋体4には、その上底部4aの中心位置、すなわち内蓋体3の大空気孔3aの直上位置には、雌ねじ孔42bbが形成された栓体昇降制御部材保持部42bが設けられている。この雌ねじ孔42bbに栓体昇降制御部材42aの雄ねじ部42acが螺合しており、それにより、把持部42aaを持って回動させることで、栓体位置調整部材42aを上下移動させることができる。なお、把持部42aaは、昇降部42abの最上部に形成された雄ねじ部に内側面の雌ねじ部が螺合したリング部材42aaと、そのリング部材42aaの外側面の雄ねじ部に内側面の雌ねじ部が螺合したキャップ部材42aaと、リング部材42aaとキャップ部材42aaを固定するピン部材42aaによって構成することができる(図13参照)。
また、栓体8Aには連結部8dが形成されており、連結部8dが栓体昇降制御部材42aの栓体連結部42adに連結し、もって、栓体8Aが栓体昇降制御部材42aを介して外蓋体4の上底部4aに連結する。具体例としては、連結部8dは上方に突出した部分であり、周面に環状の溝8daが形成されている。栓体連結部42adは、栓体昇降制御部材42aの底面に形成された凹部であって、その内壁に連結部8dの溝8daに嵌合する突起が形成されている。このような嵌合によって連結することで、栓体昇降制御部材42aが回動しても栓体8Aは回動しないようにすることができる。
なお、外蓋体4の弁箱2への位置固定は、外蓋取付部材42Aを用いて外蓋体4の上底部4aの周辺位置で行ったり、前述したように外蓋体4の側部4bの位置(上記ガイド軸体41Aと同様な位置)などで行ったりすることができる。
この空気弁9は、前述した栓体昇降制御機構部41が手動の場合の空気弁1と同様にして動作させる。すなわち、多量排気の状態のとき、図13に示すように、栓体8Aが内蓋体3から離れた位置に有るように、栓体昇降制御部材42aを回動させて制御する。そして、少量排気の状態のとき、栓体昇降制御部材42aを回動させて、図14に示すように、栓体8Aを内蓋体3に密接させる。
このようにして、空気弁9は、前述した空気弁1と同様に、大型化することなく、簡便な構造でありながら雨水等の外部からの浸入に対する阻止能力を増大させることができる。また、この空気弁9は、栓体昇降制御部材42aを回動させることで、容易に栓体8Aを昇降させることができ、多量排気時から少量排気時への切り換えを速やかに行うことができる。
次に、空気弁9を変形した空気弁10を図15〜図17に基づいて説明する。この空気弁10は、空気弁9と略同様な基本構造を有しており、また、栓体8Bとその栓体8Bの昇降を制御する栓体昇降制御機構部43を有している。空気弁10の栓体8Bは、その上部が栓体昇降制御機構部43の後述する栓体昇降制御部材43aに固定されている。また、後述するように、空気弁10の栓体8Bは、下降したときに上方へ移動できないように栓体8Bを内蓋体3に位置固定可能にする構造を有している。その他の構造は、栓体8Aと同様である。栓体昇降制御機構部43は、空気弁9の栓体昇降制御機構部42を変形したものである。なお、図15及び図16は、図17のB−Bで示す方向の切断面で切断した断面図である。
栓体昇降制御機構部43は、栓体8Bの上部と外蓋体4の上底部4aとを連結させる栓体昇降制御部材43aを有している。この栓体昇降制御部材43aは、外蓋体4の上底部4aに対して上下移動(昇降)することができ、それにより、栓体8Bの昇降を手動で制御することができる。なお、外蓋体4自体は、外蓋取付部材43Aなどにより弁箱2に対して位置固定されている。
詳細には、栓体昇降制御部材43aは、略円柱状であり、上部には把持部43aa、その下の昇降部43abの下部側部には上昇位置固定部43ac、下面には凹状の栓体固定部43adが形成されている。外蓋体4には、その上底部4aの中心位置、すなわち内蓋体3の大空気孔3aの直上位置には、栓体昇降制御部材43aが挿通されスライド可能な上下方向に貫通した挿通孔を有し、その内壁面にOリング等の密閉用のパッキン43bbが取り付けられた栓体昇降制御部材保持部43bが設けられている。なお、把持部43aaは、前述した把持部42aaのように、昇降部43abの最上部に形成された雄ねじ部に内側面の雌ねじ部が螺合したリング部材43aaと、そのリング部材43aaの外側面の雄ねじ部に内側面の雌ねじ部が螺合したキャップ部材43aaと、リング部材43aaとキャップ部材43aaを固定するピン部材43aaによって構成することができる(図15参照)。
栓体8Bは、内蓋体3の後述する差し込み溝3Bbに差し込み可能なように横方向に突出した下降位置固定部8eを有している(図16、図17(a)参照)。また、栓体8Bは、固定部8fが形成されており、その固定部8fが栓体昇降制御部材43aの栓体固定部43adに嵌め込まれ、螺子等により栓体昇降制御部材43aに固定されている。
内蓋体3は、その内蓋体操作部3Bに差し込み溝3Bbが形成されている。
この空気弁10は、空気弁9と同様に、多量排気の状態のとき、図15に示すように、栓体8Bが内蓋体3から離れた位置に有るように、栓体昇降制御部材43aを上昇させる。そのとき、その上昇位置固定部43acを栓体昇降制御部材保持部43bのパッキン43bbに係止させて、栓体昇降制御部材43a、すなわち栓体8Bの位置固定を行う。そして、少量排気の状態のとき、栓体昇降制御部材43aを下降させて、栓体8Bを内蓋体3に密接させる。それから、栓体昇降制御部材43aを栓体8Bとともに回動させて、図16に示すように、栓体8Bの下降位置固定部8eを内蓋体3の差し込み溝3Bbに差し込んで栓体8Bの位置固定を行う。
このようにして、空気弁10は、空気弁9と同様に、大型化することなく、簡便な構造でありながら雨水等の外部からの浸入に対する阻止能力を増大させることができる。また、栓体昇降制御部材43aを昇降させることで、容易に栓体8Bを昇降させることができ、多量排気時から少量排気時への切り換えを更に速やかに行うことができる。また、少量排気の状態のときの栓体8Bの内蓋体3への位置固定は極めて強固である。
次に、本発明の更に別の実施形態に係る空気弁11を図18及び図19に基づいて説明する。この空気弁11は、空気弁1と略同様な基本構造を有しており、また、栓体8Cとその栓体8Cの昇降を制御する栓体昇降制御機構部44を有している。栓体8Cは、後述するように、内蓋体3の上部にも外蓋体4の上底部4aにも連結(又は固定)されていない。その他の構造は、栓体8と同様である。栓体昇降制御機構部44は、前述した栓体昇降制御機構部41(及び42、43)とは異なる構成となっている。なお、外蓋体4は、外蓋取付部材44Aなどにより弁箱2に対して位置固定されている。
栓体昇降制御機構部44は、内蓋体3の上部と外蓋体4の上底部4aとの間に、栓体8Cの側部を囲うようにして設けられた筒状の栓体昇降ガイド部材44aを有している。この栓体昇降ガイド部材44aは、内蓋体3の上部に固定、或いは固定されずに位置がずれないようにして単に配置されているものである。栓体昇降ガイド部材44aは、外蓋体4の上底部4aに固定されるものであっても構わない。栓体昇降ガイド部材44aには、十分に大きな窓孔44aaが形成されている。
栓体8Cは、内蓋体3の上部にも外蓋体4の上底部4aにも連結(又は固定)されていない。この構成により、栓体昇降制御機構部44は、自動で、栓体8Cを適正に昇降させることができる。なお、栓体8Cの重量は、適正にしておくことになる。
栓体8Cは、多量排気時には、栓体8Cの下方の大空気孔3aから大きな空気圧がかかって、栓体昇降ガイド部材44aの内側を沿うようにしてスライドして上昇し、図18に示すように、内蓋体3から離れて浮き上がった状態にある。この状態の栓体8Cは、前述した図2に示した空気弁1の場合と同様な位置に有る。多量排気が終わった後、少量排気になると、栓体8Cは、その重さ(自重)により、栓体昇降ガイド部材44aの内側を沿うようにしてスライドして下降し、図19に示すように、自動的に内蓋体3に密接する。
このような空気弁11は、前述した栓体8Cが固定された外蓋体4を自動で昇降させる実施形態の空気弁1と同様に、大型化することなく、簡便な構造でありながら雨水等の外部からの浸入に対する阻止能力を増大させることができ、頻繁に多量排気が行なわれる、例えば、水源地等の近くに設置されるものに適用すると、煩雑な手作業が省略され、効果が非常に大きい。
以上、本発明の実施形態に係る空気弁について説明したが、本発明は、上述の実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内でのさまざまな設計変更が可能である。例えば、上述した空気弁1、9、10、11は、他の形状の空気弁に適用可能である。
また、栓体8において、リング状の弾性体である逆止弁体81に換えて、同様な動作の、例えば、図20に示すような逆止弁体84、図21に示すような逆止弁体85、又は図22に示すような逆止弁体86を用いてもよい。逆止弁体84は、第2小空気孔8bを貫通する軸部84aa、その外部側の一端に形成された封止部84ab、その内空部8a側の一端に形成された弾性体支持部84acからなる逆止弁体本体84aと、内空部8aを形成する壁の内壁面と弾性体支持部84acとの間に設けられた圧縮バネの弾性体84bと、を有して構成される。封止部84abの第2小空気孔8b側にはパッキン(図示せず)が固着されている。この逆止弁体84は、図20(a)に示すように、内空部3aから外部に排気し、図20(b)に示すように、外部から内空部8aへの浸入は阻止する。逆止弁体85は、基部80の外壁面に一部が固着された板バネの弾性体85aと、弾性体85aの自由端側に固着された封止部85bと、を有して構成される。封止部85bの第2小空気孔8b側にはパッキン(図示せず)が固着されている。この逆止弁体85は、図21(a)に示すように、内空部3aから外部に排気し、図21(b)に示すように、外部から内空部8aへの浸入は阻止する。逆止弁体86は、第2小空気孔8bに形成された受け部8baに配設された剛体の球86aから成る。第2小空気孔8bの開口部は上方に向かっており、受け部8baはその開口部近傍の断面積を大きくして形成されている。この逆止弁体86は、図22(a)に示すように、内空部3aから外部に排気し、図22(b)に示すように、外部から内空部8aへの浸入は阻止する。
1、9、10、11 空気弁
2 弁箱
2a 弁箱の通気口
2b 弁箱の通水口
2c 弁箱の中空部
2d 弁箱の導水部
3 内蓋体
3a 大空気孔
4 外蓋体
4a 外蓋体の上底部
4b 外蓋体の側部
41、42、43、44 栓体昇降制御機構部
41a 外蓋体のガイド孔
41A ガイド軸体
42a 栓体昇降制御部材
43a 栓体昇降制御部材
44a 栓体昇降ガイド部材
5 弁体案内
5a 弁体案内の窓孔
6 フロート弁体
7 遊動弁体
7a 遊動弁体の小空気孔
8、8A、8B、8C 栓体
8a 内空部
8b 第2小空気孔
81 逆止弁体

Claims (7)

  1. 上方端部に通気口、下方端部に通水口を有し、通気口の下方内部に中空部、その下方に導水部を有する弁箱と、大空気孔を有して前記弁箱の通気口に装着される内蓋体と、前記大空気孔の上方を覆うように設けられる外蓋体と、前記弁箱の中空部に配される弁体案内と、前記弁体案内の内方に配されるフロート弁体と、前記弁体案内の内方であって前記フロート弁体の上方に配され、上下方向に貫通する小空気孔を有し、上端面が前記内蓋体の大空気孔の下方を塞ぎ得る遊動弁体と、を備える空気弁において、
    昇降することが可能であり、かつ、下降したとき前記大空気孔の上方を塞ぎ得るものであって、前記大空気孔の上方を塞いだ状態で前記小空気孔に連通する内空部と、該内空部を形成する壁を貫通する第2小空気孔と、前記内空部から外部には排気可能で、外部から前記内空部への浸入は阻止するように前記第2小空気孔を密閉する逆止弁体と、を有していることを特徴とする空気弁。
  2. 請求項1に記載の空気弁において、
    前記逆止弁体は、前記壁の外壁面に所定の弾性力でもって密接して前記第2小空気孔を塞ぎ得る弾性体であることを特徴とする空気弁。
  3. 請求項1又は2に記載の空気弁において、
    前記第2小空気孔の断面積は、前記小空気孔における直径が最小の部分の断面積よりも大きいことを特徴とする空気弁。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気弁において、
    前記外蓋体は、上底部と側部を有してなり、
    前記外蓋体の上底部に前記栓体が固定されており、
    前記栓体の昇降を制御するものであって、前記外蓋体の側部に上下方向に長く形成されたガイド孔と、該ガイド孔を通過して前記弁箱に装着されるガイド軸体と、を有して構成される栓体昇降制御機構部が設けられていることを特徴とする空気弁。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気弁において、
    前記栓体の昇降を制御するものであって、前記栓体の上部に連結され、前記外蓋体の上底部に上下移動可能に結合する栓体昇降制御部材を有して構成される栓体昇降制御機構部が設けられていることを特徴とする空気弁。
  6. 請求項5に記載の空気弁において、
    前記栓体は、下降したとき、上方へ移動できないように前記内蓋体に位置固定可能であることを特徴とする空気弁。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気弁において、
    前記外蓋体に固定されていない前記栓体の昇降を制御するものであって、前記外蓋体の上底部と前記内蓋体との間に、前記栓体の側面を囲う栓体昇降ガイド部材を有して構成される栓体昇降制御機構部が設けられていることを特徴とする空気弁。
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