JP2009070847A - 半導体レーザの製造方法および組立装置 - Google Patents

半導体レーザの製造方法および組立装置 Download PDF

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Abstract

【課題】LDチップの端面近傍における劣化を防止する半導体レーザの製造方法を提供する。
【解決手段】この発明に係るLDの製造方法は、バルブ60を介してガスボンベ58に接続された給気口56とバルブ66を介して真空ポンプ64に接続された排気口62とを有する密閉室52にLD本体トレー68に搭載したLD本体12とキャップトレー70に搭載したキャップ14とを入れ、バルブ60を閉じてバルブ66を開き密閉室52を減圧する工程と、この工程に続きバルブ60を開き減圧されている密閉室52に乾燥気体を注入する工程と、この乾燥気体中でキャップ14とLD本体12のステム16の表面とを電気溶接装置54により溶接し気密封止する工程とを含むものである。
【選択図】図7

Description

この発明は、半導体レーザの製造方法およびこれに用いる組立装置に係り、特にレーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップを有する半導体レーザの製造方法およびこれに用いる組立装置に関する。
近年、光ディスクの高密度化のために、青色領域から紫外線領域におよぶ発光が可能な半導体レーザの研究開発が盛んに行われている。このような青紫色レーザダイオード(以下レーザダイオードをLDと記載する)に使用されるGaN系化合物半導体としては、例えば、GaN,GaPN、GaNAs、InGaN,AlGaN、AlGaInNなどがある。AlGaInNなどの窒化物系半導体を用いたGaN系半導体レーザは既に実用化している。
代表的な化合物半導体にはIII族元素とV族元素とが結合したIII−V族化合物半導体があり、複数のIII族原子やV族原子が結合することにより様々な組成比を有する混晶化合物半導体が得られる。青紫色LDに使用されるGaN系化合物半導体としては、例えば、GaN,GaPN、GaNAs、InGaN,AlGaNなどがある。
このようなLDは次のような製造方法で形成される。
まず、ウエハプロセス終了後、ウエハを劈開により共振器長に相当する幅を有するバーに分離する。次いでこのバーの劈開面を上下にして並列し治具に固定して真空装置内に置かれる。次いで真空蒸着法やスパッタリング法により表裏の劈開面にコーティング膜が形成される。コーティング膜を形成した後、治具を真空装置から取り出し、バーの劈開面に直交する方向に切断し、チップとして分離することにより、単体のLDチップが得られる。
次にリードピンが貫通して封止されたステム(台座)上に、LDチップを装着する。LDチップはサブマウントに接着され、サブマウントがブロックに接着され、このブロックがステム上に接着される。さらにLDチップとリードピンとの間をワイヤボンディングされる。
リードピンを備えたステム上にLDチップが装着されたLD本体とこのLD本体のステム上に露呈したLDチップ、ワイヤ、リードピン、ブロック等を覆うためにかぶせるキャップとを加熱炉に入れ、ベーキングを行った後、キャッピング装置を用いてステムとキャップとを溶接し、キャップ内部を封止する。このようにしてLDとして仕上がる。
公知のレーザモジュールの製造方法として例えば、半導体レーザ素子を容器内に設置して気密封止するレーザモジュールの製造方法に関して次のように開示されている。
GaN系半導体レーザ素子を用いたレーザモジュール内に付着している炭化水素化合物やケイ素化合物を除去するために、プラズマ照射装置の真空槽内の固定台に半導体レーザ素子など各部品が固設されたステムをセットし、1×10−2Torr以下になるまで排気した後、マイクロ波、アルゴンガスを導入し電力を印加してプラズマを発生させ60分以下の時間、プラズマ照射を行う。その後プラズマ照射装置から各部品が設置されたステムを取り出し、ドライエア雰囲気中で、無反射コーティングが施された窓ガラスを備えた容器により、リングウエルド封止する。(例えば、特許文献1、段落番号[0026]〜[0029]及び図1、図2参照)。
また公知の電子部品の封止方法として、金属ステム上に配置された電子部品素体を金属キャップにより気密的に封止する方法が次のように開示されている。
電子部品素体が配置された金属ステムの所定の位置に金属キャップが載置される。具体的には金属キャップの鍔部の下面が金属ステムの段差部の上面側平面と当接するようにする。この状態でベーキング処理する炉、抵抗溶接を行う炉(これの処理を一括的に行う一つの炉であってもよい)に投入する。ベーキング炉では昇温処理、真空引き処理、封入ガス供給処理が行われる。昇温処理によって、金属ステムと金属キャップとによって形成された空間(電子部品素体が存在する)の水分を除去し、真空引き処理、封入ガス供給処理によって、該空間から酸素を除去して、同時に窒素ガスやアルゴンガスなどの封入ガスを供給することが開示されている。そして同一雰囲気の抵抗溶接を行う炉で金属ステムと金属キャップとの間に加圧して金属ステムと金属キャップと接合部分に気密的に封止を行う(例えば、特許文献2、段落番号[0002]〜[0010]及び図1参照)。
また、公知のパッケージされた半導体レーザ、特に50mW以上のハイパワーレーザにおいて、レーザ・エンクロージャ内に充填する雰囲気をすくなくとも100ppmの酸素を含み約1000ppm以下の水分を含むことが、レーザの寿命を長くするために望ましいと開示されている。このレーザはレーザ本体の前部及び後部切り子面が、珪素のパッシベーション層により保護され、前部のパッシベーション層の上にレーザ波長の約4分の1の厚さの前部切り子面ミラーで被覆されている。(例えば、特許文献3、段落番号[0007]〜[0010]、[0016]〜[0017]参照)
さらに公知の発光装置の組立方法において、GaN/GaInN系半導体レーザを備えたCANパッケージ発光装置を製造する場合、半導体レーザの発光部に堆積物を生成するのを防ぎつつかつ量産性の低下を防ぐために、パッケージを水分を除いたオゾン(ドライオゾン)雰囲気中において封止を行い、光取り出し部を介して封止されたパッケージ内に400nm以下の波長を有する光、例えば紫外光を照射することが開示されている(例えば、特許文献4、段落番号[0028]〜[0029]、図4参照)。
特開2004−22918号公報 特開平9−270471号公報 特開平7−147457号公報 特開2004−273908号公報
しかしながら、上述したように半導体レーザを構成する部材の汚染物質を除去し、酸素を含むドライエア雰囲気中でLD本体にキャップをかぶせキャッピング装置を用いて気密封止し、発光点付近に堆積物が生成することを防いでも、青色LDチップではなお端面において劣化が発生し、動作寿命が短くなる場合があった。
この発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、第1の目的はLDチップの端面近傍における劣化を防止する半導体レーザの製造方法を提供することで、第2の目的はこの製造方法に用いる半導体レーザの組立装置を提供することである。
この発明に係る半導体レーザの製造方法は、互いに対向する第1と第2の主面を有しこの第1と第2の主面を貫通する複数の貫通孔を有する基体、この基体の第1の主面上に台座を介して配設され、レーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップ、及び基体の貫通孔に挿入されこの基体の第2の主面に突出し封止材を介して基体に固着されるとともに信号線を介して半導体レーザチップに接続された複数の棒状端子を備えた半導体レーザ本体を準備するとともに半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上にかぶせる蓋状体を準備する工程と、半導体レーザ本体に配設された半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去する工程と、半導体レーザチップの被覆膜から水分を除去する工程に続けて半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により蓋状体を取りかこむ工程と、半導体レーザ本体と蓋状体とが取りかこまれた乾燥気体中において、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と基体の第1の主面とを封止する工程と、を含むものである。
この発明に係る半導体レーザの製造方法は、半導体レーザ本体に配設された半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去し、続けて半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により蓋状体も取りかこみ、この乾燥気体中において、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と基体の第1の主面とを封止するので、半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去された後、蓋状体と基体の第1の主面とを封止するまでの間にレーザ光出射端面上の被覆膜は外気に接触せず、この被覆膜に水分が再度吸収されることがなく、レーザ光により被覆膜を含む劈開面近傍が変質することがない。延いては半導体レーザの出射端面における劣化がなく半導体レーザの寿命を長くすることができる。
以下の説明においてはGaN系の青紫色LDについて説明するが、GaN系の青紫色LDだけでなく、レーザ発光時に水分により半導体界面近傍の酸化が促進され、端面劣化が起きる他の半導体レーザにおいても用いることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の一実施の形態に係る半導体レーザの斜視図である。また図2はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザ本体の斜視図、図3はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザのキャップの斜視図である。なお、図において、同じ符号は同じものかまたは相等のものを示す。
図1において、LD10は、半導体レーザ本体としてのLD本体12とこのLD本体12にかぶせられた蓋状体としてのキャップ14とから構成されている。LD本体12とキャップ14とは、キャップ14の鍔部14aとLD本体12の基体としてのステム16とは電気溶接により固着され、キャップ14に覆われた内部は気密封止されている。
図2において、LD本体12のステム16には棒状端子としてのリードピン18が固着されている。ここに示されたLD本体12は一例としてリードピン18が3本の場合であるが、さらに多くの本数のリードピン18が配設されている場合もある。
リードピン18はステム16の第2の主面としての裏面16bから突出している。ただステム16とリードピン18とが電気的に導通しても良い場合には、リードピン18がステム16に溶接により固着されるので、この場合には貫通孔20の数はリードピン18の数より少なくなる。
ステム16は金属製、例えば直径が3〜10mm程度の鉄製の円板でリードピン18が挿入される貫通孔20がリードピン18の個数に対応して、2〜3個穿孔されている。リードピン18はガラス製のハーメチック22によりステム16に固着される。またこのハーメチックにより貫通孔20とリードピン18との隙間が封止されている。
ステム16の第1の主面としての表面16aの上にはブロック24がハンダで固着され、このブロック24の上にさらにサブマウント26がハンダで固着され、このサブマウント26にLDチップ28がハンダにより固着されている。LDチップ28はGaN系の青紫色LDチップである。
このLDチップ28は信号線としてのワイヤ30によりステム16の表面16a側でリードピン18と接続される。
図3において、金属製のキャップ14は鍔部14aとキャップ本体14bとを有し、キャップ本体14bはステム16の表面16a側にあるリードピン18の突出部、ワイヤ30、ブロック24、サブマウント26、およびLDチップ28などのLD本体12の構成部分を覆う。キャップ14の鍔部14aとステム16aの表面とは電気溶接により封止され、キャップ本体14b内部の空間は気密封止される。
キャップ本体14bの頂部はガラス製の窓14cが設けられており、この窓からレーザ光が出射される。
次にLD10の製造工程を説明する。
図4から図6はこの発明の一実施の形態に係る半導体レーザの製造方法の一工程を示す斜視図である。特に図4〜図6はLDチップの製造工程を示している。
図4を参照し、まず、半導体レーザを形成するためのウエハプロセスの終了後、ウエハ40を劈開により共振器長に相当する幅を有するレーザバー42に分離する。
図5を参照して、次いでこのレーザバー42の劈開面を上下にして並列し、治具(図示せず)に固定して真空装置(図示せず)内に置かれる。
次いで真空蒸着法やスパッタリング法により表裏の劈開面に被覆膜としてのコーティング膜44が形成される。矢印はスパッタリングの方向を示す。コーティング膜44の材料はアルミナ等が使用される。
GaAs系材料やAlGaAs系材料やInP系材料やAlGaInP系材料を使用した従来のLDでは、端面近傍の活性層を無秩序化しバンドギャップを拡げた窓構造を形成する。この窓構造により端面近傍で光吸収が起こらないようにし、LDのCOD耐性を高めている。
しかしながらGaAs系材料やAlGaInP系材料を用いたLDにおいて、窓構造を形成するために使用されているZnやSiなどの不純物を、GaN系材料を用いたLDに使用した場合、光の吸収が大きくなり有効な窓構造を形成することができない。
このためにGaN系材料を用いたLDチップ28の出射端面側の劈開面に、レーザ光の(1/4)波長に相当する厚みを有するアルミナなどの単層のコーティング膜44を形成し、端面の劣化を防止している。
図6を参照して、コーティング膜44を形成した後、治具を真空装置から取り出し、レーザバー42の劈開面に直交する方向に切断し、チップとして分離することにより、単体のLDチップ28が得られる。
図2を参照して、次にリードピン18が取り付けられたステム16上に、LDチップ28を装着する。
LDチップ28はサブマウント26に接着され、サブマウント26がブロック24に接着され、このブロック24がステム16上に接着される。これらのダイボンドはハンダを用いて行われる。
さらにLDチップ28とリードピン18との間をワイヤ30によりワイヤボンディングされる。このようにしてLD本体12が組み立てられる。
図7はこの発明の一実施の形態に係るキャッピング装置を示す模式図である。
図7において、半導体レーザ組立装置としてのキャッピング装置50は、第1の密閉室としての密閉室52とこの密閉室52内に設置された封止装置としての電気溶接装置54とにより構成される。
密閉室52は、乾燥気体供給系統として給気口56、この給気口56を介して密閉室52に乾燥気体を供給する乾燥気体供給源としてのガスボンベ58、および給気口56とガスボンベ58との間を開閉する第1の開閉弁としてのバルブ60を備えている。
乾燥気体としては、ここでは乾燥空気を使用しているが、この他に乾燥した窒素や酸素でもよい。
また排気系統として排気口62、この排気口62から空気を排出する減圧ポンプとしての真空ポンプ64、および排気口62と真空ポンプ64との間を開閉する第2の開閉弁としてのバルブ66を備えている。
また、LD本体12を搭載した第1の搬送容器としてのLD本体トレー68、及びキャップ14を搭載した第2の搬送容器としてのキャップトレー70を密閉室52に入出するための開口部72とこの開口部72を密閉する扉74を備えている。
さらにLD本体トレー68に搭載したLD本体12およびキャップトレー70に搭載したキャップ14を真空中でベーキングするための加熱装置としてのヒーター76を備えている。
なおキャッピング装置50には、LD本体トレー68からLD本体12の取り出し、キャップトレー70からのキャップ14の取り出し、溶接のためのLD本体12とキャップ14の装着、溶接後のLD10のトレーへの収納など、必要に応じて、自動化装置が備えられていることはいうまでもない。
次に図7を参照して、LD本体トレー68に搭載したLD本体12およびキャップトレー70に搭載したキャップ14をキャッピング装置50の密閉室52に搬入し、扉74を閉じる。この後バルブ66を開き、真空ポンプ64を作動させ、密閉室52の空気を排出し、10−3Torr以下の真空に引いた後、密閉室52を真空に保持したままで、ヒーター76を作動させ、真空中で120℃でベーキングを行う。ベーキング温度はコーティング膜44表面や各部材に吸着した水分や有機物を除去するために100℃以上で行われる。但しダイボンドに用いたハンダの溶融温度を越えないように250℃以下で行われる。
ベーキングに関しては、キャッピング装置に前置されたベーキング炉を用いて行ってもかまわない。通常の気圧で窒素雰囲気中でベーキングを行う時には1時間のベーキング時間を要するが、キャッピング装置50の密閉室52を用いて真空中でベーキングを行うことにより、ベーキングに要する時間をより短くすることができる。
真空中でベーキングを終了した後、バルブ66を閉じ密閉室52を真空に保つ。さらにバルブ60を開き密閉室52に乾燥空気を流入させ、密閉室52を乾燥空気で満たし、大気圧に戻す。
密閉室52の内部が大気圧に戻った後、乾燥空気雰囲気中でLD本体12とキャップ14を電気溶接装置54に装着し、ステム16の表面16a側にあるリードピン18の突出部、ワイヤ30、ブロック24、サブマウント26、およびLDチップ28をキャップ本体14bにより覆う。次いで電気溶接装置54を用いて、乾燥空気雰囲気中でキャップ14の鍔部14aとステム16aの表面とを電気溶接により封止する。
これによりキャップ本体14b内部の空間は気密封止され、LDチップ28は乾燥空気が封入されたキャップ本体14b内部に気密封止され、CANパッケージとしてLD10が完成する。
この実施の形態によるLDの製造方法において、LD本体12を真空中で保持した後、直ちにLDチップ28とキャップ14とを外気に触れさせることなく、LDチップ28とキャップ14とを乾燥空気中に包み込み、乾燥空気中において電気溶接によりLD本体12の表面にキャップ14を固着し、キャップ14内部にLDチップ28を封止している。このことは次のように理由によるものである。
先の図4に示したレーザバー42の劈開面に真空蒸着法やスパッタリング法によりコーティング膜44を形成する際に、コーティング膜44の厚み測定は水晶振動子厚み計が用いられる。水晶振動子厚み計の水晶振動子はコーティング膜44が形成されるレーザバー42に隣接して成膜装置内に設置される。レーザバー42の劈開面に真空蒸着法やスパッタリング法によりコーティング膜44を形成するのに伴って、水晶振動子の表面にもコーティング膜44と同等のコーティング膜が形成され付着する。コーティング膜が水晶振動子の表面に付着することにより、コーティング膜の形成前後における水晶振動子の振動数が変化することを利用し、コーテイング膜の膜厚を測定することができる。
これが通常の水晶振動子厚み計の使い方であるが、J.Vac.Sci.Technol,Vol.6,p733(1969)および「光学薄膜技術」(トリケップス社、WS 121、p101〜104(1991))には、成膜装置の内部を真空から大気を導入すると、水晶振動子の振動数が変化することがあり、さらに成膜装置の内部を大気開放と真空状態とに変化させると、水晶振動子の振動数が可逆的に変化することが開示されている。
図8は公知文献の水晶振動子厚み計の変化を説明する模式図である。
図8において、縦軸は水晶振動子厚み計の振動数、横軸は時間経過である。矢印Aは成膜開始点でありこの時の振動数はfである。矢印Bは成膜終了点であり、そのときの振動数はfである。従って矢印Aから矢印Bの間が成膜中であることを示している。矢印Cは成膜装置の内部の大気開放を開始した点でここからしばらく振動数が変化し振動数fになって飽和する。
矢印Dは成膜装置の内部を真空状態にするため真空引きを開始した点である。成膜装置の内部を真空状態にするとfとfとの中間にある振動数fで飽和する。矢印Cにおいて再び成膜装置の内部の大気開放を開始すると、ここから振動数が変化し振動数fになって飽和する。さらにこれを繰り返すと振動数fと振動数fとの間を可逆的に変化する。
この可逆的な変化はコーティング膜を構成する材料の柱状構造の間に、水分を含んだ大気が取り込まれ、水晶振動子厚み計で測定されるコーティング膜の実効的な密度が変化し、真空に引くとコーティング膜を構成する材料の柱状構造の間の水分を含んだ大気が除去されるために元に戻るためである。また大気が水分を含まなければfとfは等しくなると考えられる。
J.Vac.Sci.Technol,Vol.6,p733(1969)の知見は、コーティング膜の屈折率を変化させることになり、レーザ特性に対しても少しは影響を与えると思える。しかしながらGaN系の青紫色LDにおいては、LDの劈開面に直接コーティング膜が形成されるので、コーティング膜に含まれる水分は、酸化作用によるLDの出射端面の変質という点でレーザ特性、特に端面劣化に大きく影響を与えると考えられる。
LDの製造工程においては、コーティング膜の成膜工程からLD本体の表面にキャップを載置し電気溶接を行うキャッピング工程までの間が長いために、コーティング膜の柱状構造の隙間が水分を含んだ大気で満たされている場合が多い。
キャッピング工程は乾燥空気または窒素雰囲気中で行われるが、柱状構造の隙間に満たされた水分を含んだ大気は簡単には乾燥空気や窒素に十分に置換されず、大気に含まれる水分が柱状構造の隙間に残ったままキャッピング工程により気密封止される。
従ってレーザ発光時にはコーティング膜の柱状構造の隙間に残された水分により、LDの劈開面近傍における酸化が促進され、コーティング膜の変質が起こり、端面劣化に繋がる。
特にこの現象は化学作用としての特性を有しているために、赤色レーザよりも波長の短いGaN系の青紫色レーザにおいて著しくなると考えられる。
しかしながらこの実施の形態における製造方法においては、LD本体12を真空中で保持した後、直ちにLD本体12とキャップ14とを乾燥空気中に包み込んでいる。そしてLDチップ28を外気に触れさせることがない状態で、LD本体12の表面にキャップ14を載置し電気溶接を行、キャップ14の内側のLDチップ28を気密封止している。
このために単にベーキングのみでは除去し得なかった、LDチップ28のコーティング膜44内部の水分が、真空中に保持させることにより十分除去される。
これによりレーザ光の出射とコーティング膜44内部の水分とに起因して発生するLDチップ28の劈開面近傍の酸化を防止することができ、コーティング膜44内部における変質を防止することができる。延いてはコーティング膜44内部における変質に基づく端面劣化を防ぐことができ、LDの長寿命化を図ることができる。
以上のように、この実施の形態に係る半導体レーザの製造方法は、互いに対向する第1と第2の主面を有しこの第1と第2の主面を貫通する複数の貫通孔を有する基体、この基体の第1の主面上に台座を介して配設され、レーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップ、及び基体の貫通孔に挿入されこの基体の第2の主面に突出し封止材を介して基体に固着されるとともに信号線を介して半導体レーザチップに接続された複数の棒状端子を備えた半導体レーザ本体を準備するとともに半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上にかぶせる蓋状体を準備する工程と、半導体レーザ本体に配設された半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去する工程と、半導体レーザチップの被覆膜から水分を除去する工程に続けて半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により蓋状体を取りかこむ工程と、半導体レーザ本体と蓋状体とが取りかこまれた乾燥気体中において、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と基体の第1の主面とを封止する工程と、を含むものである。
従って、この実施の形態に係る半導体レーザの製造方法においては、半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去された後、蓋状体と基体の第1の主面とを封止するまでの間、レーザ光出射端面上の被覆膜は外気に接触せず、この被覆膜に水分が再度吸収されることがなく、レーザ光により被覆膜を含む劈開面近傍が変質することがない。延いては半導体レーザの出射端面における劣化がなく半導体レーザの寿命を長くすることができる。
さらに、半導体レーザチップのレーザ光出射端面に形成された被覆膜から水分を除去する工程が、第1の開閉弁を介して乾燥気体供給源に接続された給気口と第2の開閉弁を介して減圧ポンプに接続された排気口とを有する単一の第1の密閉室に半導体レーザ本体と蓋状体とを入れる工程と、この第1の開閉弁を閉じて第2の開閉弁を開き第1の密閉室を減圧する工程と、を含むもので、簡単な工程により被覆膜から水分を除去することができる。
また、この実施の形態に係る半導体レーザ組立装置は、互いに対向する第1と第2の主面を有しこの第1と第2の主面を貫通する複数の貫通孔を有する基体とこの基体の第1の主面上に台座を介して配設されレーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップと基体の貫通孔に挿入されこの基体の第2の主面に突出し封止材を介して基体に固着されるとともに信号線を介して半導体レーザチップに接続された複数の棒状端子とを備えた半導体レーザ本体を搭載する第1の搬送容器と半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上にかぶせる蓋状体を搭載する第2の搬送容器とが入出し、密閉可能とされた開口部と、開閉弁を介して乾燥気体供給源に接続された給気口と、開閉弁を介して減圧ポンプに接続された排気口とを有する密閉室と、この密閉室の中に配設され、密閉室の中に搬送された第1の搬送容器から半導体レーザ本体を、また第2の搬送容器から蓋状体をそれぞれ取り出し、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と半導体レーザ本体の基体の第1の主面とを封止する封止装置とを備えたものである。
従って、この実施の形態に係る半導体レーザ組立装置においては、半導体レーザ本体に配設された半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去し、続けて半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により蓋状体も取りかこみ、この乾燥気体中において、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と基体の第1の主面とを封止することが、簡単な構成により遂行することができる。延いては半導体レーザの出射端面における劣化がなく寿命の長い半導体レーザを安価に製造することができる。
実施の形態2.
図9はこの発明の一実施の形態に係るキャッピング装置を示す模式図である。
図9において、半導体レーザ組立装置としてのキャッピング装置80は、第2の密閉室としての密閉室82とこの密閉室82内に設置された封止装置としての電気溶接装置54とにより構成される。
密閉室82は乾燥気体供給系統として給気口56、この給気口56を介して密閉室82に乾燥気体を供給する乾燥気体供給源としてのガスボンベ58、および給気口56とガスボンベ58との間を開閉する第4の開閉弁としてのバルブ60を備えている。乾燥気体としては、ここでは乾燥空気を使用しているが、この他に乾燥した窒素や酸素でもよいことは実施の形態1の場合と同じである。
また排気系統として大気開放されている排気口62を備えている。
さらに、LD本体12を搭載した第1の搬送容器としてのLD本体トレー84、及びキャップ14を搭載した第2の搬送容器としてのキャップトレー70を密閉室82に入出するための開口部72とこの開口部72を密閉する扉74を備えている。
この実施の形態に用いるLD本体トレー84は、半導体レーザ本体12を収納する収納容器86、この収納容器86を内蔵するとともに収納容器86に収納された半導体レーザ本体12の取り出しが可能な開口部88、この開口部88を密閉する蓋部90、排気口91、この排気口91に第3の開閉弁としてのバルブ92を介して接続され、真空ポンプ(図示せず)と接続或いは分離が可能なコネクター94を備えた密封容器96を備えている。さらに密封容器96内部を加熱するヒーター98を備えている。
キャッピング装置80を使用した場合について、LD10の製造工程を説明する。
半導体レーザを形成するためのウエハプロセスからレーザバー42の形成、コーティング膜44の形成、LDチップ28の形成、およびLD本体12の組み立てまでの製造工程は実施の形態1と同様である。
なおキャッピング装置80には、LD本体トレー84からのLD本体12の取り出し、キャップトレー70からのキャップ14の取り出し、溶接のためのLD本体12とキャップ14の装着、溶接後のLD10のトレーへの収納など、必要に応じて、自動化装置が備えられていることは、実施の形態1の場合と同様である。
図9を参照して、まずLD本体トレー84の収納容器86にLD本体12を収納し、開口部88を蓋部90により密閉する。次いでコネクター94を真空ポンプ(図示せず)に接続し、バルブ92を開いて、真空ポンプを作動させ10−3Torr以下の真空にし、真空引きをしながらヒーター98を作動させてLD本体12を加熱する。これによりLD本体12の真空ベーキングを行う。
所定の時間加熱した後、バルブ92を閉じて真空ポンプをコネクター94から分離する。この後、LD本体トレー84の真空を保ったまま、LD本体トレー84を開口部72からキャッピング装置80の密閉室82に搬入する。
次いで、別途ベーキングを行ったキャップ14を搭載したキャップトレー70を開口部72から密閉室82に搬入し、扉74を閉じて内部を密閉する。
次に、バルブ60を開け、ガスボンベ58から給気口56を介して密閉室82に乾燥空気を流入させる。密閉室82の排気口から密閉室82内の空気を排出しながら、密閉室82内を乾燥空気で置換させる。
密閉室82内が乾燥空気により置換された後、LD本体トレー84のバルブ92を開き、LD本体トレー84の内部を乾燥空気で満たし、大気圧に戻す。
次にLD本体トレー84の蓋部90を開き、LD本体12をキャッピング装置80が取り出せる状態にし、LD本体12とキャップ14とを電気溶接装置54に装着する。この後、電気溶接を行いLD10を完成させる工程は実施の形態1で述べたものと同じである。
なおバルブ92と蓋部90の開閉は、電磁弁で行ってもよいしグローブボックスを設けて手動で行ってもよい。
この実施の形態によるLDの製造方法において、LD本体12を真空中で保持した後、LDチップ28を外気に触れさせることなく、直ちにLDチップ28とキャップ14とを乾燥空気中に包み込み、電気溶接によりLD本体12の表面にキャップ14を固着し、キャップ14内部にLDチップ28を封止している。この理由は実施の形態1で述べたのと同様である。
従って、単にベーキングのみでは除去し得なかった、LDチップ28のコーティング膜44内部の水分が、LDチップ28を真空中に保持させることにより除去される。このためレーザ光の出射とコーティング膜44内部の水分とに起因するLDチップ28の劈開面近傍の酸化を防止することができ、コーティング膜44内部における変質を防止することができる。
さらにこの実施の形態では動作部の多いキャッピング装置に真空用気密機構や加熱機構を設ける必要がなく、製造工程の安定性が高くなる。
延いてはコーティング膜44内部における変質に基づく端面劣化を防ぐことができ、LDの長寿命化を図ることができるとともに歩留まりを高くすることができる。
以上のように、この実施の形態に係る半導体レーザの製造方法は、互いに対向する第1と第2の主面を有しこの第1と第2の主面を貫通する複数の貫通孔を有する基体、この基体の第1の主面上に台座を介して配設され、レーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップ、及び基体の貫通孔に挿入されこの基体の第2の主面に突出し封止材を介して基体に固着されるとともに信号線を介して半導体レーザチップに接続された複数の棒状端子を備えた半導体レーザ本体を準備するとともに半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上にかぶせる蓋状体を準備する工程と、半導体レーザ本体に配設された半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去する工程と、半導体レーザチップの上記被覆膜から水分を除去する工程に続けて半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により上記蓋状体を取りかこむ工程と、半導体レーザ本体と蓋状体とが取りかこまれた乾燥気体中において、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と基体の第1の主面とを封止する工程と、を含み、
さらに 半導体レーザチップのレーザ光出射端面に形成された被覆膜から水分を除去する工程が、減圧ポンプと接続或いは切断が可能な接続部品が第3の開閉弁を介して接続された排気口と半導体レーザ本体の取り出しかつ密閉が可能とされた開口部とを有する密封容器に蓋状体を除き半導体レーザ本体を入れ開口部を密閉し密封容器を減圧する工程を含むものである。
従って、この実施の形態に係る半導体レーザの製造方法においては、半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分が除去された後、蓋状体と基体の第1の主面とを封止するまでの間にレーザ光出射端面上の被覆膜は外気に接触せず、この被覆膜に水分が再度吸収されることがなく、レーザ光により被覆膜を含む劈開面近傍が変質することがない。延いては半導体レーザの出射端面における劣化がなく半導体レーザの寿命を長くすることができる。さらに動作部の多いキャッピング装置に真空用気密機構や加熱機構を設ける必要がなく、製造工程の安定性が高くなる。
また、この実施の形態に係る半導体レーザ組立装置は、互いに対向する第1と第2の主面を有しこの第1と第2の主面を貫通する複数の貫通孔を有する基体とこの基体の第1の主面上に台座を介して配設されレーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップと基体の貫通孔に挿入されこの基体の第2の主面に突出し封止材を介して基体に固着されるとともに信号線を介して半導体レーザチップに接続された複数の棒状端子とを備えた半導体レーザ本体を収納する収納容器、およびこの収納容器を内蔵し半導体レーザ本体の取り出しかつ密閉が可能とされた開口部を有するとともに減圧ポンプと接続或いは分離が可能な接続部品が開閉弁を介して接続された排気口を有する密閉容器を有する第1の搬送容器と半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上にかぶせる蓋状体を搭載する第2の搬送容器とが入出し、密閉可能とされた開口部、開閉弁を介して乾燥気体供給源に接続された給気口、および開放された排気口とを有する密閉室と、この密閉室の中に配設され第1の搬送容器から半導体レーザ本体を、また第2の搬送容器から蓋状体をそれぞれ取り出し、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と半導体レーザ本体の基体の第1の主面とを封止する封止装置と、を備えたものである。
従って、この実施の形態に係る半導体レーザ組立装置においては、半導体レーザ本体に配設された半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去し、続けて半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により蓋状体も取りかこみ、この乾燥気体中において、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と基体の第1の主面とを封止することが、簡単な構成により遂行することができる。延いては半導体レーザの出射端面における劣化がなく寿命の長い半導体レーザを歩留まりよく製造することができる。
以上のように、この発明は、半導体レーザの製造方法およびこれに用いる組立装置に係り、特にレーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップを有する半導体レーザの製造およびこれに用いる組立装置に有用である。
この発明の一実施の形態に係る半導体レーザの斜視図である。 この発明の一実施の形態に係る半導体レーザ本体の斜視図である。 この発明の一実施の形態に係る半導体レーザのキャップの斜視図である。 この発明の一実施の形態に係る半導体レーザの製造方法の一工程を示す斜視図である。 この発明の一実施の形態に係る半導体レーザの製造方法の一工程を示す斜視図である。 この発明の一実施の形態に係る半導体レーザの製造方法の一工程を示す斜視図である。 この発明の一実施の形態に係るキャッピング装置を示す模式図である。 公知文献の水晶振動子厚み計の変化を説明する模式図である。 この発明の一実施の形態に係るキャッピング装置を示す模式図である。
符号の説明
16 ステム、 28 LDチップ、 18 リードピン、 12 LD本体、 14 キャップ、 44 コーティング膜、 60 バルブ、 58 ガスボンベ、 56 給気口、 66 バルブ、 64 真空ポンプ、 62 排気口、 52 密閉室、 94 コネクター、 92 バルブ、 88 開口部、 96 密封容器、 82 密閉室、 86 収納容器、 54 電気溶接装置、 76 ヒーター、 98 ヒーター。

Claims (11)

  1. 互いに対向する第1と第2の主面を有しこの第1と第2の主面を貫通する複数の貫通孔を有する基体、この基体の第1の主面上に台座を介して配設され、レーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップ、及び上記基体の貫通孔に挿入されこの基体の第2の主面に突出し封止材を介して上記基体に固着されるとともに信号線を介して上記半導体レーザチップに接続された複数の棒状端子を備えた半導体レーザ本体を準備するとともに半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上にかぶせる蓋状体を準備する工程と、
    半導体レーザ本体に配設された半導体レーザチップのレーザ光出射端面上の被覆膜から水分を除去する工程と、
    半導体レーザチップの上記被覆膜から水分を除去する工程に続けて半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により上記蓋状体を取りかこむ工程と、
    半導体レーザ本体と蓋状体とが取りかこまれた乾燥気体中において、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と基体の第1の主面とを封止する工程と、
    を含む半導体レーザの製造方法。
  2. 半導体レーザチップのレーザ光出射端面に形成された被覆膜から水分を除去する工程が、第1の開閉弁を介して乾燥気体供給源に接続された給気口と第2の開閉弁を介して減圧ポンプに接続された排気口とを有する単一の第1の密閉室に半導体レーザ本体と蓋状体とを入れる工程と、この第1の開閉弁を閉じて第2の開閉弁を開き第1の密閉室を減圧する工程と、を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザの製造方法。
  3. 半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により上記蓋状体を取りかこむ工程が、第1の開閉弁を開き減圧されている第1の密閉室に乾燥気体を注入する工程を含むことを特徴とした請求項2記載の半導体レーザの製造方法。
  4. 第1の密閉室を減圧する工程に加え、第1の密閉室を同時に加熱する工程を加えることを特徴とした請求項2または3に記載の半導体レーザの製造方法。
  5. 半導体レーザチップのレーザ光出射端面に形成された被覆膜から水分を除去する工程が、減圧ポンプと接続或いは切断が可能な接続部品が第3の開閉弁を介して接続された排気口と半導体レーザ本体の取り出しかつ密閉が可能とされた開口部とを有する密封容器に蓋状体を除き半導体レーザ本体を入れ開口部を密閉し密封容器を減圧する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体レーザの製造方法。
  6. 半導体レーザ本体を乾燥気体により取りかこむとともにこの乾燥気体により上記蓋状体を取りかこむ工程が、第4の開閉弁を介して乾燥気体供給源に接続された給気口と開放された排気口とを有する単一の第2の密閉室に密封容器と蓋状体とを入れる工程と、第4の開閉弁を開け乾燥気体を第2の密閉室に流す工程と、第3の開閉弁を開け乾燥気体を密封容器に導入した後、密封容器の開口部を開ける工程とを含むことを特徴とした請求項5記載の半導体レーザの製造方法。
  7. 密封容器を減圧する工程に加え、密封容器を同時に加熱する工程を加えることを特徴とした請求項5または6に記載の半導体レーザの製造方法。
  8. 互いに対向する第1と第2の主面を有しこの第1と第2の主面を貫通する複数の貫通孔を有する基体とこの基体の第1の主面上に台座を介して配設されレーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップと上記基体の貫通孔に挿入されこの基体の第2の主面に突出し封止材を介して上記基体に固着されるとともに信号線を介して上記半導体レーザチップに接続された複数の棒状端子とを備えた半導体レーザ本体を搭載する第1の搬送容器と上記半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上にかぶせる蓋状体を搭載する第2の搬送容器とが入出し、密閉可能とされた開口部と、開閉弁を介して乾燥気体供給源に接続された給気口と、開閉弁を介して減圧ポンプに接続された排気口とを有する密閉室と、
    この密閉室の中に配設され、に搬送された第1の搬送容器から半導体レーザ本体を、また第2の搬送容器から蓋状体をそれぞれ取り出し、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と半導体レーザ本体の基体の第1の主面とを封止する封止装置と、
    を備えた半導体レーザ組立装置。
  9. 密閉室内を加熱する加熱装置を更に備えたことを特徴とする請求項8記載の半導体レーザ組立装置。
  10. 互いに対向する第1と第2の主面を有しこの第1と第2の主面を貫通する複数の貫通孔を有する基体とこの基体の第1の主面上に台座を介して配設されレーザ光出射端面に被覆膜が形成された半導体レーザチップと上記基体の貫通孔に挿入されこの基体の第2の主面に突出し封止材を介して上記基体に固着されるとともに信号線を介して上記半導体レーザチップに接続された複数の棒状端子とを備えた半導体レーザ本体を収納する収納容器、およびこの収納容器を内蔵し半導体レーザ本体の取り出しかつ密閉が可能とされた開口部を有するとともに減圧ポンプと接続或いは分離が可能な接続部品が開閉弁を介して接続された排気口を有する密閉容器を有する第1の搬送容器と上記半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上にかぶせる蓋状体を搭載する第2の搬送容器とが入出し、密閉可能とされた開口部、開閉弁を介して乾燥気体供給源に接続された給気口、および開放された排気口とを有する密閉室と、
    この密閉室の中に配設され第1の搬送容器から半導体レーザ本体を、また第2の搬送容器から蓋状体をそれぞれ取り出し、半導体レーザ本体の半導体レーザチップ上に蓋状体をかぶせ、蓋状体と半導体レーザ本体の基体の第1の主面とを封止する封止装置と、
    を備えた半導体レーザ組立装置。
  11. 密封容器内を加熱する加熱装置を更に備えたことを特徴とする請求項10記載の半導体レーザ組立装置。
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