JP2009069737A - ラビング装置およびラビング方法 - Google Patents

ラビング装置およびラビング方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009069737A
JP2009069737A JP2007240572A JP2007240572A JP2009069737A JP 2009069737 A JP2009069737 A JP 2009069737A JP 2007240572 A JP2007240572 A JP 2007240572A JP 2007240572 A JP2007240572 A JP 2007240572A JP 2009069737 A JP2009069737 A JP 2009069737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubbing
substrate
cloth
liquid crystal
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007240572A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuko Wakita
佳寿子 脇田
Toshiaki Fujino
俊明 藤野
Takanori Okumura
貴典 奥村
Isamu Nagae
偉 長江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007240572A priority Critical patent/JP2009069737A/ja
Publication of JP2009069737A publication Critical patent/JP2009069737A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】周期的な配向処理ムラの発生をなくすことができるとともに、ラビング処理の処理時間を短縮することができる。
【解決手段】本発明に係るラビング装置は、液晶表示用の基板1の表面に設けた配向膜をラビング布3でラビングするラビング装置である。ラビング布3は、ラビング処理方向に基板1の表面との距離が小から大に変化する平面に保持される。ラビング布3を保持する平面は、基板1の表面との距離が異なる第1の面9と、第2の面10とを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶表示パネルなどの基板に配設された配向膜の表面をラビング処理するラビング装置、および、ラビング方法に関するものである。
液晶表示パネルは、例えば、能動素子を形成したアレイ基板と、カラーフィルタなどを形成した対向基板のそれぞれの最上層に配向膜を設けた後、両基板間に液晶を挟持させて作製する。液晶表示パネルの製造時には、周知のように、円筒形のローラの表面に両面テープで貼り付けられたラビング布を用いて、上述の基板それぞれの最上層に配設された配向膜の表面を擦ることにより、液晶を一様の方向に揃える配向処理が行われている。この配向処理は、ラビング処理と呼ばれている。
ラビング処理は、液晶表示パネルの表示品位を左右する重要な工程であり、均一な強さで処理することが求められる。そのため、使用するラビング布の性能を維持する必要があり、その性能を維持するための適切な使用方法による運用が必要がある。
ラビング布原反から所定のサイズに裁断したラビング布を、円筒形のローラの表面に両面テープで貼り付けることにより、ラビングローラは形成される。このように形成されるラビングローラの表面には、ラビング布の端部において継ぎ目を有する。
この継ぎ目において、布原反からの切り出し時には、形状バラツキや変形が生じ、ローラへの貼り付け作業時には、ラビング布端部の浮き上がり変形とそのバラツキが生じていた。また、ラビング布の端部である裁断部は、元来、パイルが抜けやすくなっている。そのため、基板の段差部分をラビング処理して、裁断部に衝撃が加わると、裁断部においてパイルの抜け落ちが生じていた。
ラビング布の継ぎ目では、上述のバラツキおよびパイルの抜け落ちにより、一様に植毛されていたパイルの配列は乱れる。その乱れを反映して、配向膜表面では、周期的な配向処理ムラが発生する。そのため、従来のラビング装置によれば、均一なラビング処理ができなかった。この配向処理ムラは、液晶表示パネルの表示ムラに直結するため、液晶表示パネルには直線状の表示ムラが発生するという問題があった。このような問題を解決するため、様々な発明がなされている。
特許文献1に記載のラビング装置では、この継ぎ目が基板に接触しないようにするため、ローラの一部を面取りし、その面取りした部分に継ぎ目を配設している。特許文献2に記載のラビング装置では、ラビング貼り付け時に継ぎ目ができないように、ラビング布を貼り付けた後にパイルの長さを揃えている。特許文献3、および、特許文献4に記載のラビング装置では、継ぎ目のない部分においてラビング処理を行うように構成されている。特許文献5、および、特許文献6に記載のラビング装置では、ラビング布の継ぎ目の影響を小さくするために、ラビング布の裁断形状を螺旋状にする、あるいは、ランダムなノコギリ刃状にするなど、非直線形状としている。特許文献7に記載のラビング装置では、回転周期の異なるラビングローラで、2回ラビング処理するようにしている。
特許第2731286号公報 特開平5−88179号公報 特開平5−346583号公報 特開平8−160430号公報 特開2002−23166号公報 特開2003−255350号公報 特開平5−210101号公報
しかしながら、特許文献1に記載のラビング装置では、ラビング布が基板と接触しない領域が周期的に現れるため、従来と同様に、配向処理ムラが生じるという問題があった。特許文献5、および、特許文献6に記載のラビング装置では、継ぎ目の形状を直線以外の形状等とすることにより、継ぎ目の影響が周期的に発現し難くすることができるが、配向処理ムラは依然として生じるという問題があった。特許文献7に記載のラビング装置においても、ラビングローラで2回ラビング処理することにより、継ぎ目の影響が周期的に発現し難くすることができるが、配向処理ムラは依然として生じるという問題があった。
また、特許文献2に記載のラビング装置では、パイルの長さを揃えるためのランニングコストを含めた製造コストや、ラビング処理の安定性の観点から現実性に乏しい。さらに、ラビング布と基板との接地幅が小さいため、基板移動速度を早くすることができず、ラビング処理の処理時間を短縮できないという問題点があった。特許文献3、および、特許文献4に記載のラビング装置においても同様に、ラビング布と基板との接地幅が小さいため、基板移動速度を早くすることができず、ラビング処理に処理時間を短縮できないという問題点があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、周期的な配向処理ムラの発生をなくすとともに、ラビング処理の処理時間を短縮することを目的とする。
本発明に係るラビング装置は、液晶表示用の基板の表面に設けた配向膜をラビング布でラビングするラビング装置であって、前記ラビング布は、ラビング処理方向に前記基板の表面との距離が小から大に変化する平面に保持される。
本発明のラビング装置によれば、周期的な配向処理ムラの発生をなくすことができるとともに、ラビング処理の処理時間を短縮することができる。
<実施の形態1>
本実施の形態に係るラビング装置およびラビング方法は、液晶表示用の表面に設けた配向膜をラビング布でラビングする。本実施の形態では、ラビング処理が行われる液晶表示用の基板は、液晶表示パネルなどの基板であるものとして説明する。
まず、本実施の形態に係るラビング装置およびラビング方法について説明する前に、図6を用いて従来のラビング装置を説明する。図6に示すように、従来のラビング装置は、基板1を固定するステージ8と、ローラにラビング布3を貼り付けたラビングローラ11とを備える。図に示すように、ラビングローラ11には、ラビング布3の端部において継ぎ目12を有する。
ラビングローラ11の横幅は、ラビング処理を行う基板1の対角線よりも広くなるように形成されている。これにより、基板1に対するラビング角度がいずれの角度であっても、ラビングローラ11両端におけるラビング布3の裁断部は、基板1の表面と接触しなくなる。そのため、配向処理ムラの発生を防ぐことができる。なお、ラビング角度とは、基板1の基準方向と、基板1においてラビング処理が行われる方向とがなす角度である。
従来のラビング装置では、配向膜を形成した基板1をステージ8に固定し、ラビングローラ11を基板1の表面に接触させ回転させながら、ステージ8を図の矢印の方向に移動させていた。その結果、継ぎ目12が原因で、基板1に周期的な配向処理ムラが生じていた。
次に、ラビングローラ11によるラビング強度について説明する。このラビング強度Lは、式(1)のように表される。
Figure 2009069737
ここで、aは接地幅、vは基板移動速度である。配向膜の任意の箇所に作用するラビング強度は、当該任意の箇所がラビング処理を受けている時間の経過に伴って累積的に大きくなり、ラビング強度が大きくなればなるほど、液晶の配向規制力は大きくなる。そのため、このラビング強度は、ある一定以上の大きさにする必要がある。
このラビング強度は、式(1)に示すように、基板1に対するラビングローラ11の接地幅a(以下、ローラ接地幅a)が大きくなるほど、ラビング強度Lは大きくなる。ここで、ラビング強度Lをある値に定めた場合、ローラ接地幅aが大きい場合には、基板移動速度vを大きくすることができる。つまり、ラビング処理の速度を向上させることができる。このローラ接地幅aは、ラビングローラ11の場合、式(2)のように表される。
Figure 2009069737
この式において、Mは、ラビング布3のパイルが基板1の表面に対して押し込まれる長さ、つまり、押し込み量である。ローラ接地幅aを大きくするためには、式(2)に示すように、押し込み量Mを大きくすればよい。しかしながら、画素内の微細なキズは、押し込み量Mに依存し、押し込み量Mを大きくすると、画素面内のキズの密度が増す。その結果、黒輝度が上昇してコントラストが低下する。このため、従来のラビング装置では、ラビング布3と基板1との接地幅を小さくせざるを得ず、その結果、基板移動速度を早くすることができず、ラビング処理の処理時間を短縮することができなかった。
次に、このような問題を解決する本実施の形態に係るラビング装置およびラビング方法について説明する。図1は、本実施の形態に係るラビング装置の構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態に係るラビング装置は、基板1に配設された配向膜表面をラビング処理する。本実施の形態に係るラビング装置は、支持板2と、ラビング布3と、ステージ8とを備える。
支持板2は、凹凸がない主面を有する。この支持板2の材質は、ラビング処理時に変形しない素材、例えば、金属、プラスチックを用いる。本実施の形態では、支持板2の一端である侵入端、および、他端である脱出端には、支持板2の主面に対して反対側に湾曲した湾曲部が設けられている。なお、図1では、右側が侵入端、左側が脱出端である。
支持板2の主面に貼り付けられた平面部分を有するラビング布3を準備する。こうして、ラビング布3は、支持板2の主面に貼り付けられ、平面部を有する。本実施の形態では、図1に示すように、ラビング布3の端部は、支持板2の湾曲部に配設されている。これにより、ラビング布3の裁断部は、支持板2の湾曲部に配設される。また、ラビング布3は、ラビング処理方向にパイルの長さの異なる領域を有し、該領域は平面に保持される。本実施の形態では、この平面は、支持板2の平面である。
ラビング布3の第1のパイル4は、支持板2の進入端側において設けられる。ラビング布3の第2のパイル5は、支持板2の脱出端側において設けられ、第1のパイル4よりも長さが短い。これら第1,第2のパイル4,5の材質には、配向膜に応じて、レーヨン材、コットン材、トリアセテート材などのセルロース骨格高分子、あるいは、ポリエステル材、ナイロン材、ビニロン材などの直鎖状合成高分子を用いる。なお、これらのパイルであれば、配向膜の材料とパイルの材料に固有の摩擦係数に依存して、結晶の配向規制力に影響を及ぼすことは、非特許文献1に記述されて周知である(非特許文献1:「液晶」、第10巻、第1号、2006)。
本実施の形態に係るラビング装置では、基板1をラビング布3の平面部分に面接触させながら、支持板2の侵入端から脱出端まで相対的に通過させる。図2は、本実施の形態に係るラビング装置の動作を示す図である。この図2では、図1と同様に、支持板2の侵入端を右側、脱出端を左側にして示されている。本実施の形態に係るラビング装置では、図2に示すように、配向膜を配設した基板1をステージ8に固定する。ステージ8を矢印の方向へ移動させることにより、基板1をラビング布3の平面部分に面接触させながら、基板1を支持板2の侵入端から脱出端まで通過させる。すなわち、ステージ8が基板1をラビング布3の平面部分に面接触させながら、支持板2の一端から他端まで相対的に通過させる移動機構となっている。逆にステージ8を固定して支持板2を移動させるような移動機構を用いてもよい。
ここで、侵入端側の第1のパイル4は、脱出端側の第2のパイル5よりも長さが長くなっている。つまり、領域は、ラビング処理方向の前方よりも後方の方がパイルの長さが短くなっている。パイルが長い場合には、ラビング布3の基板1への押し込み量が大きくなる。本実施の形態では、基板1は、図1の矢印の方向に通過するため、基板1表面の任意の箇所は、押し込み量が大きい「大押し込み量部6」を通過後、押し込み量が小さい「小押し込み量部7」を通過する。このように、本実施の形態に係るラビング装置では、基板1の通過に伴い、基板1の任意の箇所に作用するラビング布3からの押し込み量が、大から小へ変化することになる。つまり、本実施の形態に係るラビング装置、および、ラビング方法では、ラビング布3の押し込み量は、ラビング処理方向の前方よりも後方の方が小さい。
以上の構成からなる本実施の形態に係るラビング装置、および、ラビング方法の効果を確認するため、以上の本実施の形態に係るラビング装置、および、ラビング方法でラビング処理した基板1の配向処理ムラの有無を確認した。
ここで、液晶表示パネルの工程を説明すると、まず、薄膜プロセスにより、周知のTFT(Thin Film Transistor)、画素電極、配線が形成されたアレイ基板上に、配向膜を配設する。それとは別に、薄膜プロセスにより、色材、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明共通電極が形成されたカラーフィルタ基板上に、配向膜を配設する。これら基板に配設された配向膜それぞれをラビング処理した後、それらの基板を貼り合せて液晶表示パネルを作成し、その液晶表示パネルの配向処理ムラの有無を確認する。
本来であれば、基板1の配向処理ムラの有無には、製造品と同じ上述の液晶表示パネルを用いて確認すればよい。しかしながら、上述の製造品と同じ液晶表示パネルを作成すると、多くの労力と時間が必要になる。そのため、本実施の形態では、液晶表示パネルの代わりにテストパネルを作成し、テストパネルの配向処理ムラの有無を確認した。次に、テストパネルを作成した手順を具体的に説明する。
<テストパネルの作成>
まず、ITOが形成されたガラス基板上に配向膜を形成し、テスト基板を作成した。そして、本実施の形態に係るラビング装置により、テスト基板を基板1としてラビング処理を行った。ここで、ラビング角度を0度、つまり、テスト基板の基準方向と、基板1においてラビング処理が行われる方向とを平行にしてラビング処理を行った。また、第1,第2のパイル4,5として、レーヨン材のパイルを用いた。
ラビング処理を行ったテスト基板を水洗した後、液晶を挟持する間隔を規定するために、一方のテスト基板には、約5μm径のスペーサを均一な密度で散布した。本実施の形態では、スペーサに、微粒子形のプラスチックを用い、200個/mm2の密度で散布した。なお、スペーサは、この形状、材料、サイズに限ったものではなく、ポストスペーサと呼ばれる、アクリル樹脂からなる柱状のものを用いてもよい。
他方のテスト基板には、両テスト基板を固定するために、直径約5.3μmのガラスファイバを混ぜ込んだシール材をディスペンサーにより塗布形成した。シール材には、エポキシ系熱硬化型のシール材を用いた。本実施の形態では、シール材に、エポキシ系熱硬化型のものを用いたが、両テスト基板を固定できればよく、特にシール材の材料や形成方法などを限定するものではない。シール材に混合させるガラスファイバについても、特に材料、形状、サイズなどを限定するものではない。
そして、各テスト基板のラビング方向が、互いに平行となるように、上述の両テスト基板を貼り合せた。この貼り合わせ後には、シール材を硬化させるため、テスト基板に均一な圧力を掛けながら、150℃で30分間焼成を行った。
テスト基板を焼成した後、テスト基板をパネルサイズに切断し、液晶を真空法などにより注入した。テスト基板の一方には、ラビング方向と平行方向に偏光板を貼り付けた。テスト基板の他方には、ラビング方向と直行方向に偏光板を貼り付けて、テストパネルを完成させた。なお、注入法、および、液晶の種類については、所望の機能を満足する特性であればよく、特に限定するものではない。また、使用する偏光板についても偏光機能を備えていればよく、特に限定するものではない。
上述のようにして形成されるテストパネルでは、ラビング強度が、従来ラビング強度と同程度になるようにラビング処理を行った。つまり、本実施の形態に係るラビング装置によってラビング処理されたテストパネルの配向規制力が、従来の配向規制力と同じ程度になるようにラビング処理を行った。この配向規制力に関しては、周知のトルクバランス法を用いることにより評価可能である。
トルクバランス法について説明すると、ラビング方向を平行にした2枚の基板に、自発的な捩れ力を付与するカイラル剤を添加したネマチック液晶を挟み込み、上述のテストパネルを作成する。このとき、カイラル剤による自発的な捩れは、その種類を同一にすれば一定となるため、ラビング処理による配向規制力の強弱を確認することができる。すなわち、ラビング処理による配向規制力が弱いとカイラル剤による自発的な捩れ力が支配的となり、ラビング方向から外れて液晶が配向する。一方で、ラビングによる配向規制力が十分であれば、ラビング方向に沿って液晶が配向する。このようなトルクバランス法を用いて、配向規制力の強弱を確認することにより、従来と同じ程度の配向規制力となるようにした。
<配向処理ムラの有無の評価>
以上のようにして作成したテストパネルについての配向処理ムラの有無を評価した。ここでは、バックライトからの光を、ND(Neutral Density)フィルタ、および、作成したテストパネルに透過させ、透過させた光が視認できた場合に、配向処理ムラが有るとして評価した。
ここで、NDフィルタは、中灰色のフィルタであり、光量を減らす働きがある。このNDフィルタには、様々な透過量のフィルタが市販されており、所望の透過量のNDフィルタを用いることにより、所望の透過量を選択することができる。
このNDフィルタの透過量が小さければ、透過させた光量も視認され難くなる。そのため、配向処理ムラが強い場合には、NDフィルタの透過量が小さくても、配向処理ムラを光によって視認できる。逆に、配向処理ムラが弱い場合には、NDフィルタの透過量を大きくしなければ、配向処理ムラを光によって視認することができない。つまり、NDフィルタの透過量を大きくしなければ、光を視認できないテストパネルは、配向処理ムラが弱く、良好なテストパネルであるといえる。
上述の手順により作成したテストパネルを5枚用意し、配向処理ムラが視認できたテストパネルの数を調べた。その結果を、図3の「実施の形態1」に示す。ここでは、市販されている可視領域での透過量1%、5%、10%、20%、30%、50%、70%のNDフィルタを用い、光が視認された場合に、配向処理ムラが有るとした。なお、評価に用いるバックライトは、全て同じものを用いた。
図3に示すように、本実施の形態に係るラビング装置、および、ラビング方法によれば、NDフィルタの透過量が1〜30%であれば、配向処理ムラは視認されなかった。
<比較例>
比較例として、従来のラビング装置を用いてテスト基板をラビング処理した。そして、ラビング処理後のテスト基板を用いて、ラビング角度を0度にするなどして上述と同様に一組のテスト基板を貼り合わせてテストパネルを作成した。ここで、従来のラビング装置には、上述した図6と同じものを用い、ラビングローラ回転数は、本実施の形態に係るラビング装置によるラビング強度と同じになるように合わせた。このようなラビング処理により、5枚のテストパネルを作成し、上述と同じ方法で配向処理ムラを評価した。その結果を、図3の「比較例」に示す。
図3に示すように、従来のラビング装置によれば、本実施の形態に係るラビング装置とは異なり、透過量が1〜30%であるNDフィルタを用いた場合、つまり、大きく減光した場合においても、配向処理ムラが視認された。
以上のように、本実施の形態に係るラビング装置、および、ラビング方法によれば、従来のものに比べ、配向処理ムラの発生をなくすことができた。これは、ラビング布3の継ぎ目12を、周期的に基板1の表面に接触させないようにして、周期的な配向処理ムラの発生をなくすことができたためである。さらに、式(2)において、接地幅aを、従来のラビングローラ11の接地幅よりも大きくすることができるため、ラビング処理の処理時間を短縮することができる。
また、本実施の形態では、ラビング布3の端部、つまり、裁断部を支持板2の湾曲部に配設したものとしている。このようにすれば、ラビング布3の裁断部が、基板1と接触しないため、衝撃がラビング布3の裁断部に伝わらない。そのため、ラビング布3の裁断部から、パイルが抜けることを防ぐことができる。
また、本実施の形態では、侵入端側の第1のパイル4を、脱出端側の第2のパイル5よりも長さを長くしたため、基板1の通過に伴い、基板1の任意の箇所に作用するラビング布3からの押し込み量が大から小へ変化する。これにより、押し込み量が大きい時に生じた微細のキズを、押し込み量が小さい時に修復することができる。このようにすることにより、微細なキズの発生を抑え、コントラストの高い液晶表示パネルを作成することができる。また、押し込み量を連続して変化させるため、ラビング処理を高速にすることができる。
なお、本実施の形態で説明したラビング装置、および、ラビング方法は、液晶モード、例えば、STN(Super Twisted Nematic)、TN(Twisted Nematic)、IPS(In Plane Switching)、ECB(Electrically Controled Birefringence)、OCB(Optical Compensated Birefringence)を限定するものではない。また、液晶表示パネルでの表示方法、例えば、透過型、反射型、半透過型、を限定するものではない。
また、本実施の形態では、ラビング処理を行う基板1は、液晶表示パネルであるものとして説明した。しかし、これに限ったものではなく、光学フィルムなどのフィルム状の基板であってもよい。この場合も、上述と同様のラビング処理により、上述と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態では、支持板2、および、第1,第2のパイル4,5について具体的な材質を示したが、ここで示したものに限ったものではない。
また、本実施の形態では、支持板2の侵入端側において設けられた第1のパイル4と、支持板2の脱出端側において設けられた第2のパイル5によって、基板1の任意の箇所に作用するラビング布3からの押し込み量を、大から小の二段階で変化させた。しかし、これに限ったものではなく、支持板2の侵入端側から脱出端側にむかうにつれて、パイルの長さを徐々に短くすることにより、基板1の任意の箇所に作用するラビング布3からの押し込み量を、大から小へ徐々に変化させるものであってもよい。
<実施の形態2>
本実施の形態に係るラビング装置を図4に示す。以下、本実施の形態に係るラビング装置の構成のうち、実施の形態1と同一の構成については、同一の符号を付すものとし、新たに説明しない構成については、実施の形態1と同じであるものとする。
図4は、図1と同様、右側が支持板2の侵入端、左側が支持板2の脱出端となるように示している。この図4に示すように、ラビング布3は、ラビング処理方向に基板1の表面との距離が小から大に変化する平面に保持される。本実施の形態では、ラビング布3を保持する平面は、基板1の表面との距離が異なる多段の平面から構成される。ここでいう平面は、本実施の形態では、支持板2の主面であり、第1の面9と、第2の面10との2段の平面である。また、基板1と支持板2とを相対的に移動させるステージ8も実施の形態1と同様に備えている。
第1の面9は、侵入端側において設けられる。第2の面10は、第1の面9と段差を形成し、脱出端側において設けられる。図4に示すように、基板1が第1の面9の近傍を通過しているときの第1の面9と基板1との距離が、基板1が第2の面10の近傍を通過しているときの第2の面10と基板1との距離よりも小さくなっている。なお、本実施の形態では、侵入端側の第1のパイル4の長さと、脱出端側の第2のパイル5の長さは、同じであるものとする。
このように、第1の面9は、第2の面10よりも基板1との距離が短くなる。この距離が短い場合には、押し込み量が大きくなる。本実施の形態では、基板1は、図1の矢印の方向に通過するため、基板1表面の任意の箇所は、押し込み量が大きい「大押し込み量部6」を通過後、押し込み量が小さい「小押し込み量部7」を通過する。このように、本実施の形態に係るラビング装置では、基板1の通過に伴い、基板1の任意の箇所に作用するラビング布3からの押し込み量が、大から小へ変化することになる。つまり、本実施の形態に係るラビング装置、および、ラビング処理方法では、ラビング布3の押し込み量は、ラビング処理方向の前方よりも後方の方が小さい。
以上のようなラビング処理により、5枚のテストパネルを作成し、実施の形態1と同じ方法で配向処理ムラを評価した。その結果を、図3の「実施の形態2」に示す。図3に示すように、本実施の形態に係るラビング装置、および、ラビング方法によれば、NDフィルタの透過量が1〜20%であれば、配向処理ムラは視認されなかった。
以上のような本実施の形態に係るラビング装置では、実施の形態1と同様に、周期的な配向処理ムラの発生をなくすことができるとともに、ラビング処理の処理時間を短縮することができる。
また、本実施の形態に係るラビング装置では、侵入端側の第1の面9と基板1との距離を、脱出端側の第2の面10と基板1との距離よりも短くしたため、基板1の通過に伴い、基板1の任意の箇所に作用するラビング布3からの押し込み量が大から小へ変化する。これにより、押し込み量が大きい時に生じた微細のキズを、押し込み量が小さい時に修復することができる。このようにすることにより、微細なキズの発生を抑え、コントラストの高い液晶表示パネルを作成することができる。また、押し込み量を連続して変化させるため、ラビング処理を高速にすることができる。
なお、本実施の形態では、侵入端側の第1のパイル4の長さと、脱出端側の第2のパイル5の長さを同じとした。しかし、これに限ったものではなく、第1の面9におけるラビング布3の押し込み量が、第2の面10におけるラビング布の押し込み量よりも大きくなるのであれば、これらパイルの長さは異なっていてもよい。
また、本実施の形態では、支持板2の侵入端側において設けられた第1の面9と、支持板2の脱出端側において設けられた第2の面10によって、基板1の任意の箇所に作用するラビング布3からの押し込み量を、大から小の二段階で変化させた。しかし、これに限ったものではなく、支持板2の主面を、支持板2の侵入端側から脱出端側にむかうにつれて、支持板2の主面と基板1との距離が徐々に大きくなる形状にすることにより、基板1の任意の箇所に作用するラビング布3からの押し込み量を、大から小へ徐々に変化させるものであってもよい。支持板2の主面はラビング処理方向に基板1との距離が徐々に大きくなるように基板1の表面に対して傾斜した面であってもよい。
<実施の形態3>
本実施の形態に係るラビング装置を図5に示す。以下、本実施の形態に係るラビング装置の構成のうち、実施の形態1と同一の構成については、同一の符号を付すものとし、新たに説明しない構成については、実施の形態1と同じであるものとする。
本実施の形態に係るラビング装置では、ラビングブラシ13と、ラビングブラシ13の侵入端側に設けられたラビングローラ11を備える。このように、本実施の形態に係るラビング装置では、ラビング処理方向の前方にラビングローラ11と、後方に平面に保持されたラビング布3とを備える。ラビングローラ11には、第1のパイル4を有するラビング布3が貼り付けられている。ラビングブラシ13の支持板2には、第2のパイル5を有するラビング布3が貼り付けられている。基板1を支持板2の侵入端から侵入させる前に、支持板2上のラビング布3による基板1への押し込み量よりも大きい押し込み量で、ラビングローラ11により基板1をラビング処理する。つまり、本実施の形態に係るラビング装置では、ラビングローラ11の配向膜に対する押し込み量よりも平面に保持されたラビング布3の押し込み量が小さくなっている。
以上のようなラビング処理により、5枚のテストパネルを作成し、実施の形態1と同じ方法で配向処理ムラを評価した。その結果を、図3の「実施の形態3」に示す。図3に示すように、本実施の形態に係るラビング装置、および、ラビング方法によれば、NDフィルタの透過量が1〜20%であれば、配向処理ムラは視認されなかった。
以上のような本実施の形態に係るラビング装置では、ラビングローラ11によるローララビングの後に、ラビングブラシ13による平面ラビングを行うため、配向処理ムラの発生を低減させることができるとともに、ラビング処理の処理時間を短縮することができる。
また、ラビングローラ11による大きい押し込み量のラビング処理を行った後に、小さい押し込み量の平面ラビングを行うことにより、押し込み量が大きい時に生じた微細のキズを、押し込み量が小さい時に修復することができる。このようにすることにより、微細なキズの発生を抑え、コントラストの高い液晶表示パネルを作成することができる。
実施の形態1に係るラビング装置、および、ラビング処理を説明する図である。 実施の形態1に係るラビング装置、および、ラビング処理を説明する図である。 本発明に係るラビング装置、および、ラビング処理による効果を示す図である。 実施の形態2に係るラビング装置の構成を示す図である。 実施の形態3に係るラビング装置の構成を示す図である。 従来のラビング装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 基板、2 支持板、3 ラビング布、4 第1のパイル、5 第2のパイル、6 大押し込み量部、7 小押し込み量部、8 ステージ、9 第1の面、10 第2の面、11 ラビングローラ、12 継ぎ目、13 ラビングブラシ。

Claims (7)

  1. 液晶表示用の基板の表面に設けた配向膜をラビング布でラビングするラビング装置であって、
    前記ラビング布は、ラビング処理方向に前記基板の表面との距離が小から大に変化する平面に保持される、
    ラビング装置。
  2. 前記ラビング布を保持する前記平面は、
    前記基板の表面との距離が異なる多段の平面を含む、
    請求項1に記載のラビング装置。
  3. 液晶表示用の基板の表面に設けた配向膜をラビング布でラビングするラビング装置であって、
    前記ラビング布は、ラビング処理方向にパイルの長さの異なる領域を有し、該領域は平面に保持される、
    ラビング装置。
  4. 前記領域は、ラビング処理方向の前方よりも後方の方がパイルの長さが短い、
    請求項3に記載のラビング装置。
  5. 前記ラビング布の押し込み量は、ラビング処理方向の前方よりも後方の方が小さい、
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のラビング装置。
  6. 液晶表示用の基板の表面に設けた配向膜をラビング布でラビングするラビング装置であって、
    ラビング処理方向の前方にラビングローラと、後方に平面に保持された前記ラビング布とを備え、前記ラビングローラの配向膜に対する押し込み量よりも前記平面に保持された前記ラビング布の押し込み量が小さい、
    ラビング装置。
  7. 液晶表示用の基板の表面に設けた配向膜をラビング布でラビングするラビング方法であって、
    前記ラビング布の押し込み量が大のラビング処理の後に、平面部を有する前記ラビング布によって押し込み量が小のラビング処理がなされる、
    ラビング方法。
JP2007240572A 2007-09-18 2007-09-18 ラビング装置およびラビング方法 Pending JP2009069737A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007240572A JP2009069737A (ja) 2007-09-18 2007-09-18 ラビング装置およびラビング方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007240572A JP2009069737A (ja) 2007-09-18 2007-09-18 ラビング装置およびラビング方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009069737A true JP2009069737A (ja) 2009-04-02

Family

ID=40606012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007240572A Pending JP2009069737A (ja) 2007-09-18 2007-09-18 ラビング装置およびラビング方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009069737A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014183378A1 (zh) * 2013-05-13 2014-11-20 北京京东方光电科技有限公司 取向装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02166421A (ja) * 1988-12-20 1990-06-27 Nec Corp ラビング方法およびその装置
JPH05142542A (ja) * 1991-11-20 1993-06-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液晶表示素子のラビング配向処理方法
JPH08146424A (ja) * 1994-11-24 1996-06-07 Casio Comput Co Ltd 液晶表示素子の製造方法およびその装置
JP2003114435A (ja) * 2001-10-02 2003-04-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液晶表示パネルの製造方法および製造装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02166421A (ja) * 1988-12-20 1990-06-27 Nec Corp ラビング方法およびその装置
JPH05142542A (ja) * 1991-11-20 1993-06-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液晶表示素子のラビング配向処理方法
JPH08146424A (ja) * 1994-11-24 1996-06-07 Casio Comput Co Ltd 液晶表示素子の製造方法およびその装置
JP2003114435A (ja) * 2001-10-02 2003-04-18 Matsushita Electric Ind Co Ltd 液晶表示パネルの製造方法および製造装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014183378A1 (zh) * 2013-05-13 2014-11-20 北京京东方光电科技有限公司 取向装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20140111760A1 (en) Liquid crystal display panel and manufacturing method thereof
US9090802B2 (en) Polarizing plate, image display apparatus including the same, and adhesive composition
US7663719B2 (en) Liquid crystal display panel
US20130329151A1 (en) Liquid crystal panel, manufacturing process and display device thereof
WO2012121174A1 (ja) 液晶表示パネル、液晶表示装置及び液晶表示セル
JP2012113215A (ja) 液晶素子
KR101682550B1 (ko) 수평스위칭 액정 표시장치의 제조 방법
JP2008209813A (ja) 液晶配向処理方法、液晶表示パネル及びラビング布
US9442323B2 (en) Liquid crystal panel, display device and method of manufacturing the liquid crystal panel
JP2009069737A (ja) ラビング装置およびラビング方法
JP5452381B2 (ja) 液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法及び駆動方法
JP2010039222A (ja) 液晶パネル及び液晶表示装置
US20130314656A1 (en) Liquid Crystal Panel And Method Of Liquid Crystal Alignment
WO2007032347A1 (ja) 液晶表示素子
JP2010186045A (ja) 液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法
JP5658527B2 (ja) 液晶表示素子
JP5045930B2 (ja) 液晶素子の製造方法
JP2000199901A (ja) 液晶表示装置
WO2017045347A1 (zh) 液晶取向层的制作方法、液晶取向层和显示装置
KR101655283B1 (ko) 무배향막 광학 필름 및 그의 제조 방법
JP5952038B2 (ja) 液晶表示素子
JP3473735B2 (ja) アクティブマトリクス型液晶表示素子の製造方法
US10429695B2 (en) Alignment method of FFS liquid crystal display panel
JPWO2017099124A1 (ja) 光学応答を改善する方法及びそれを用いた液晶表示素子
JP2005181826A (ja) 液晶表示装置および電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120904

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130108