JP2005181826A - 液晶表示装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 垂直配向モードの液晶表示装置において、ノーマリーブラックモードにおける光漏れを抑えて所定のコントラスト比を確保できるとともに、配向膜の製造工程を煩雑にすることなく、シミ状ムラを防止して表示品位の向上が図れる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の液晶表示装置は、液晶層3が、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶にカイラル剤が添加されてなり、一対の基板1,2に液晶分子を垂直配向させるための一対の配向膜5,8が設けられ、一対の配向膜のうちの一方の配向膜5が液晶分子にプレティルトを付与する垂直配向膜であり、他方の配向膜8が液晶分子にプレティルトを付与しない垂直配向膜である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶表示装置および電子機器に関し、特に垂直配向型の液晶を用いた液晶表示装置に関するものである。
誘電異方性が負の液晶を基板に垂直に配向させ、選択電圧印加によってこれを基板に対して水平配向させる「VA(Vertical Alignment)モード」を採用した液晶表示装置は、高コントラスト、広視野角といった優れた特徴を持つものである。この種の液晶表示装置において、従来から知られているECB(Electrically Controlled Birefringence)モードを利用した液晶素子は、下記の特許文献1に示すように、垂直配向膜をラビングすることにより液晶分子のプレティルト角を基板法線方向から数度に設定し、選択電圧印加時に一軸の水平配向になるように液晶分子を配列させることで光学的なスイッチングを行っている。通常、ECBモードは、偏光板の配置をクロスニコルとしたノーマリーブラックモードであり、非選択電圧印加状態で液晶分子が基板に対して垂直に配向しているため、基板面に対して法線方向から入射してくる偏光に対して液晶セルの位相差がゼロとなって黒表示を行い、選択電圧印加状態で液晶分子が偏光板の吸収軸から45°の方向に一軸の水平配向になることで液晶セルの位相差が入射偏光に対してλ/2となり、白表示を行う。ところが、実際には液晶分子が非選択電圧印加状態で数度のプレティルト角を持っているため、非選択電圧印加状態でも位相差は完全にゼロではない。その結果、この位相差が黒表示における光漏れの原因となり、コントラスト比を低下させる。
このような問題を解決するために、下記の特許文献2,3に示す技術が提案されている。特許文献2に示す技術は、選択電圧印加時に液晶分子が上下基板面に対して略水平に配列し、かつ90°ツイストするように上下基板での液晶分子の配向方向を規定したものである。この場合における上下偏光板の吸収軸の配置は、クロスニコルでかつ選択電圧印加時の基板界面近傍の液晶分子の配列方向に等しくする。こうすることで、非選択電圧印加時に液晶セルに入射する偏光に対する液晶の位相差を略ゼロとすることができ、高コントラスト比を実現できる。
一方、特許文献3に示す技術は、液晶分子のプレティルト角を0°(基板法線方向から)とし、基板界面近傍での液晶分子の配向方向を全く制御せず、液晶に自発ピッチで90°ツイストするようにカイラル剤を添加したものである。これにより、選択電圧印加時に液晶分子が上下基板面に対して略水平に配列し、かつ90°ツイストする。この場合、非選択電圧印加時に液晶分子はプレティルト角を持たないので、位相差は全くなく、高コントラスト比が達成できる。
特開平2−211424号公報 特許第2136952号公報 特許第3026901号公報
しかしながら、上記従来の液晶表示装置には、以下の問題点があった。
特許文献2に示す技術においては、上下基板界面での液晶分子に対して選択電圧印加時に基板面に対して一定方向の方位角を与えるために、上下基板ともに数度のプレティルト角を付与するためのラビング処理等の配向処理を行う必要がある。そのため、製造工程が煩雑になるとともに、両基板のプレティルト角をそれぞれ精度良く制御する必要があった。
一方、特許文献3に示す技術においては、基板界面で液晶分子のダイレクターの方位角方向を規定していないので、方位角方向が異なる複数のドメインが生じ、そのドメインが複数の画素にわたって存在する場合、ドメイン間の視覚特性の差異に起因するザラザラとしたシミ状のムラが発生する。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、垂直配向モードの液晶表示装置において、ノーマリーブラックモードにおける光漏れを抑えて所定のコントラスト比を確保できるとともに、配向膜の製造工程を煩雑にすることなく、シミ状ムラを防止して表示品位の向上が図れる液晶表示装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明の液晶表示装置は、一対の基板間に液晶層が挟持された液晶表示装置であって、前記液晶層が、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶にカイラル剤が添加されてなり、前記一対の基板に、前記液晶層を挟んで液晶分子を垂直配向させるための一対の配向膜が設けられ、前記一対の配向膜のうちの一方の配向膜が前記液晶分子にプレティルトを付与する垂直配向膜であり、他方の配向膜が前記液晶分子にプレティルトを付与しない垂直配向膜であることを特徴とする。
垂直配向モードの液晶表示装置においてECBモードを採用した場合、選択電圧印加状態で液晶分子が基板に対して一軸の水平配向となったときに最も位相差が生じるようにするため、方位角方向で偏光板の吸収軸から45°の方向に液晶分子が水平配向するよう、液晶分子のプレティルト角の方位角方向が上下基板でアンチパラレルに設定するのが普通である。しかしながら、結局のところ、この構成は非選択電圧印加状態でも液晶分子が偏光板の吸収軸から45°の方向にプレティルトを持っているため、入射偏光の偏光状態が変化し、ノーマリーブラックであるはずが非選択電圧印加時に光が漏れる原因となる。
その点、本発明の液晶表示装置によれば、一方の配向膜側の液晶分子がプレティルトを持っており、入射偏光の偏光方向によっては入射偏光に対して位相差を生じさせ、入射偏光の偏光状態が変化したとしても、他方の配向膜側の液晶分子がプレティルトを持っていないため、少なくともこちら側では位相差が生じない。この分、光漏れの要因が減り、コントラスト比の低下を抑えることができる。また、プレティルトを付与するための配向処理が一方の配向膜だけで済むため、特許文献2に示す従来技術に比べて配向膜の製造工程が簡略化できる。さらに、プレティルトを付与した一方の配向膜側で液晶分子のダイレクターが規定されるとともに、液晶にカイラル剤が添加されているため、配向方向が異なるドメインの発生が抑制され、特許文献3のようなシミ状ムラを防止することができる。
本発明の液晶表示装置において、セルギャップをd、前記液晶の自発ピッチをpとしたときにd/pが略0.25となるように、前記液晶層に添加されるカイラル剤の濃度を調整することが望ましい。
すなわち、本発明において、プレティルトを付与しない他方の配向膜側では液晶分子のティルト方向は規制されないため、液晶分子のツイスト角は液晶層に添加されるカイラル剤の濃度で調整することができる。d/pが0.25の場合、上下基板間で液晶分子が90°ツイストしていることになり、後述する偏光板の配置により旋光性を用いたTN(Twisted Nematic)モードの表示が実現でき、高いコントラスト比を得ることができる。
あるいは、d/pが0.25を超えるように、前記液晶層に添加されるカイラル剤の濃度を調整してもよい。
画素ピッチが小さいなどの理由により、隣接する画素間に印加される横電界が大きくなった場合、液晶分子の配向が横電界の影響を受け、光の透過率が低下するという問題が生じることがある。その場合、d/pが0.25を超える、すなわち上下基板間で液晶分子を90°を超える角度だけツイストさせることによって、透過率の低下を抑制し、明るい表示を得ることができる。この構成において、本発明者が行ったシミュレーション結果については後述する。
また、前記プレティルトを付与する垂直配向膜側に位置する液晶分子のダイレクターの方位角方向と入射側偏光板の透過軸方向とのなす角度が略0°もしくは略90°に設定されていることが望ましい。
この構成によれば、非選択電圧印加時に液晶層に入射する直線偏光が、液晶層でその偏光状態を変えることなく透過する。よって、上記の構成が黒表示における光漏れが最も生じない構成であり、高いコントラスト比を実現することができる。
さらに、前記一対の基板の外面に偏光板がそれぞれ設けられ、これら2枚の偏光板の透過軸方向が略直交している構成を採ることもできる。
本発明の構成は、透過型、反射型、半透過反射型液晶表示装置を問わず適用可能であるが、上記の構成によれば、透過型液晶表示装置を実現することができる。そして、上記の偏光板の配置を組み合わせることで選択電圧印加時にTNモードの表示が実現できる。
本発明の電子機器は、上記本発明の液晶表示装置を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、シミ状のムラ等の表示不良がなく、コントラスト比に優れた液晶表示部を備えた電子機器を実現することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
本実施の形態の液晶表示装置は、アクティブマトリクス方式の液晶表示装置の例であり、特に透過表示を可能にした透過型液晶表示装置の例である。
図1および図2は本実施の形態の液晶表示装置の概略構成を示す断面図であり、図1は非選択電圧印加状態の液晶分子の配向状態を示し、図2は選択電圧印加状態の液晶分子の配向状態を示す。なお、各画素に備えるスイッチング素子としては、薄膜トランジスタ(TFT)、薄膜ダイオード(TFD)のいずれを用いても良く、本発明の特徴点ではないため、図1や図2ではスイッチング素子、配線等の記載は省略する。また、各図において、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならせてある。以下の説明において、各基板の液晶層側の面を「内面」、それと反対側の面を「外面」という。
本実施の形態の液晶表示装置は、図1,図2に示すように、上基板1と下基板2からなる一対の基板間に、誘電異方性が負の液晶からなる液晶層3が挟持されている。上基板1、下基板2ともにガラス、石英、プラスチック等の透明基板から構成されている。また、本実施の形態の場合、下基板2側がスイッチング素子、画素電極等が形成された素子基板、上基板1側が対向電極が形成された対向基板であり、上基板1の外面から光が入射し、液晶層3を透過した後、下基板2の外面に射出される構成となっている。上基板1の内面に、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITOと略記する)等の透明導電膜からなる対向電極4が形成されている。さらに、対向電極4上には、液晶層3の液晶分子6に対してプレティルトを付与する機能を持つ垂直配向膜5(以下、この配向膜のことを「傾斜垂直配向膜」と称する)が形成されている。一方、下基板2の内面に、ITO等の透明導電膜からなる画素電極7が形成されている。さらに、画素電極7上には、液晶層3の液晶分子6に対してプレティルトを付与しない垂直配向膜8(以下、この配向膜のことを単に「垂直配向膜」と称する)が形成されている。
下基板2の垂直配向膜8は、例えばポリアミック酸材料等の垂直配向膜材料を塗布、焼成することで形成できる。あるいは、SiO、SiO、MgF等の無機化合物の斜方蒸着によっても形成できる。一方、上基板1の傾斜垂直配向膜5は、例えばポリアミック酸材料等の垂直配向膜材料を塗布、焼成し、垂直配向膜を形成した後、ラビング処理することで形成できる。あるいは、垂直配向膜に対して斜め方向から偏光紫外線を照射したり、SiO斜方蒸着膜上に垂直配向膜を形成したり、SiO、SiO、MgF等の無機化合物の斜方蒸着によっても形成できる。
また、液晶層3を構成する誘電異方性が負の液晶中に、所定の濃度でカイラル剤が添加されている。本実施の形態では、d/p=0.25(d:セルギャップ(上下基板間の間隔)、p:液晶の自発ピッチ)となるように、すなわち、上下基板間で液晶分子が90°ツイストするような濃度でカイラル剤が添加されている。また、上基板1の傾斜垂直配向膜5におけるプレティルト角(θp)が2°、下基板2の垂直配向膜8におけるプレティルト角(θp)が0°に設定されている。なお、本明細書においては、液晶分子のダイレクターが基板面の法線方向となす角をプレティルト角と定義する。
上基板1の外面に入射側偏光板10(偏光子)が配置されるとともに、下基板2の外面に出射側偏光板11(検光子)が配置されている。入射側偏光板10と出射側偏光板11とは、互いの透過軸(あるいは吸収軸)の方向が略直交している、いわゆるクロスニコルの配置を採っている。図3は各偏光板10,11の透過軸と非選択電圧印加状態での液晶分子6のダイレクターの方位角方向との関係を図示したものである。この図に示すように、傾斜垂直配向膜5側に位置する液晶分子6のダイレクターの方位角方向(ティルト方向)と入射側偏光板10の透過軸方向とが一致している。あるいは、入射側偏光板10の吸収軸方向と一致していても良い。
以上の構成により、本実施の形態の液晶表示装置は、非選択電圧印加時には図1に示すように、上基板1の傾斜垂直配向膜5側の液晶分子6が、θp=2°のプレティルト角を持つとともに、方位角方向においては図1における紙面に平行な方向に傾倒している。また、下基板2の垂直配向膜8側の液晶分子6が基板面に垂直に立っている。なお、このときも液晶分子6はツイストしている。一方、選択電圧印加時には図2に示すように、上基板1の傾斜垂直配向膜5近傍の液晶分子6が非選択電圧印加時と略同様の状態を維持するとともに、液晶層内で90°ツイストして下基板2の垂直配向膜8側では図1における紙面に垂直な方向に配向している。
本実施の形態の液晶表示装置においては、上述したように、非選択電圧印加状態で液晶分子6は垂直配向膜8側ではプレティルトを持たない垂直配向を呈し、傾斜垂直配向膜5側では入射側偏光板10の透過軸方向に方位角が一致したプレティルトを持った傾斜垂直配向を呈する。このとき、液晶分子6のティルト方向が入射側偏光板10の透過軸方向に一致しているため、液晶層3に入射する直線偏光は液晶層3でその偏光状態を変えることなく透過する。よって、ノーマリーブラックの黒表示において光漏れが生じることがない。また、選択電圧印加状態で液晶分子6は傾斜垂直配向膜5のごく近傍を除いて基板面に略平行に配列し、かつ90°ツイストした配向を示す。よって、入射光は入射側偏光板10によって直線偏光となり、液晶層3で旋光して方位角方向に90°回転した直線偏光に変換され、出射側偏光板11を透過して、いわゆるTNモードと同等の白表示となる。
したがって、本実施の形態の液晶表示装置によれば、高コントラスト比の表示を実現することができる。また、プレティルトを付与するための配向処理が一方の配向膜だけで済むため、特許文献2に示した従来技術に比べて配向膜の製造工程が簡略化できる。さらに、傾斜垂直配向膜5側で液晶分子6のダイレクターが規定されるとともに、液晶にカイラル剤が添加されているため、液晶層3内のほぼ全ての液晶分子が一様に配向し、配向方向が異なるドメインの発生がないため、従来の特許文献3のようなシミ状ムラを防止することができる。
[電子機器]
次に、本発明の上記実施の形態の液晶表示装置を備えた電子機器の具体例について説明する。
図8は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図8において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記液晶表示装置を用いた表示部を示している。このような携帯電話等の電子機器の表示部に、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた場合、シミ状のムラ等の表示不良がなく、コントラスト比に優れた液晶表示部を備えた電子機器を実現することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施の形態では、アクティブマトリクス型液晶表示装置に本発明を適用した例を示したが、パッシブマトリクス型液晶表示装置に本発明を適用することも可能である。また、透過型の液晶表示装置のみならず、反射型あるいは半透過反射型の液晶表示装置に本発明を適用することも可能である。その他、上記実施の形態で例示した具体的な構成要素、材料、数値等については適宜変更が可能である。
本発明者は、本実施の形態の液晶表示装置と他の方式の液晶表示装置について、電圧(V)−透過率(T)特性のシミュレーションを行った。図4にシミュレーション結果を示す。符号Aで示すV−T曲線は上記実施の形態の液晶表示装置(実施例1、Δnd=0.48)、符号Bで示すV−T曲線は選択電圧印加時にツイスト配向を呈するように上下基板ともに傾斜垂直配向膜を用い、そのプレティルトの方位角方向が90°をなすようにした液晶表示装置(比較例1、Δnd=0.46)、符号Cで示すV−T曲線は上下基板の一方を傾斜垂直配向、他方を垂直配向としたECBモードの液晶表示装置(比較例2、Δnd=0.35)、符号Dで示すV−T曲線は上下基板ともに傾斜垂直配向とした通常のECBモードの液晶表示装置(比較例3、Δnd=0.35)、である。
図4から明らかなように、実施例1の液晶表示装置は、非選択電圧印加(V=0)時の透過率が最も低く、光漏れが少ないことを示しており、選択電圧印加によって曲線が最も急峻に立ち上がるという良好な特性を示している。これに対して、比較例1〜3の液晶表示装置は、非選択電圧印加時の透過率が実施例1よりも高く、光漏れが多いことを示しており、かつ曲線の勾配が実施例1よりも小さく、電圧−透過率特性が劣ることがわかった。最大コントラスト比で言えば、実施例1が755:1、比較例1が616:1、比較例2が535:1、比較例3が282:1であり、実施例1の構成で最も高いコントラスト比が得られた。この結果から、本発明の優位性を確認することができた。
高精細液晶パネルや液晶ライトバルブ等の用途において、例えば画素ピッチが100μm以下と小さくなると、画素間やライン間の横電界による透過率の低下が問題となる。特に、1ラインまたは複数ライン毎に印加電圧の極性を反転させるライン反転駆動、1画素毎に極性を反転させるドット反転駆動を行った際にはその影響が顕著に表れる。また、フレーム毎に極性を反転させるフレーム反転駆動においても、市松模様などのように隣接画素との電圧差が大きい場合には同様の問題が発生する。上の構成のままで画素ピッチを小さくすると、ライン反転駆動、ドット反転駆動ともに隣接画素の横電界による影響を受けて透過率が低下するという問題が生じる。そこで、装置の基本構成は上記実施の形態に準じ、カイラル剤の濃度を上記実施の形態より増やし、d/p=0.40となるように調整することとした。これは、液晶のツイスト角が144°に相当する。
ここで、画素ピッチを100μmとし、フレーム反転駆動において市松模様を表示させた液晶表示装置において、d/p=0.40とした本実施例と他の構成例とで表示状態のシミュレーションを行った。図5〜図7にシミュレーション結果を示す。各図は4個の画素の表示状態を示しており、右上および左下の画素に0Vを印加して黒表示を行い、右下および左上の画素に5Vを印加して白表示を行っている。図5は通常のECBモードの液晶表示装置(比較例4)、図6はd/p=0.25とした上記実施例の液晶表示装置(実施例1)、図7はd/p=0.40とした本実施例の液晶表示装置(実施例2)を示している。
図5に示す比較例4の液晶表示装置では、本来、画素全体にわたって白表示となるべきところが、画素の上辺および右辺に沿って透過率が極端に低下している箇所が見られる。この原因は、一軸方向に水平配向するはずの液晶分子が、横電界によってこの部分で配向が大きく乱れたことが原因と考えられる。また、図6に示す実施例1の液晶表示装置では、透過率が極端に低下している箇所はないものの、画素左上の略半分の領域で透過率が低下している。これに対して、図7に示す実施例2の液晶表示装置では、透過率が低下している領域が実施例1に比べて十分に小さくなるとともに透過率低下の程度が小さくなり、透過率の改善効果が明らかに認められる。この結果から、横電界による液晶の配向乱れの影響を考慮すると、場合によっては、カイラル剤の添加量を増やし、液晶分子を90°以上ツイストさせるのが有効であることが判った。
本発明の一実施形態の液晶表示装置(非選択電圧印加時)を示す断面図である。 同、選択電圧印加時を示す断面図である。 同、液晶表示装置の偏光板の透過軸と液晶分子のティルト方向の関係を示す図である。 実施例と比較例における電圧−透過率特性のシミュレーション結果を示す図である。 実施例と比較例における画素の表示状態のシミュレーション結果を示す図である(比較例4)。 同図である(実施例1)。 同図である(実施例2)。 本発明の電子機器の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1…上基板、2…下基板、3…液晶層、4…対向電極、5…傾斜垂直配向膜、6…液晶分子、7…画素電極、8…垂直配向膜、10…入射側偏光板、11…出射側偏光板。

Claims (6)

  1. 一対の基板間に液晶層が挟持された液晶表示装置であって、
    前記液晶層が、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶にカイラル剤が添加されてなり、
    前記一対の基板に、前記液晶層を挟んで液晶分子を垂直配向させるための一対の配向膜が設けられ、前記一対の配向膜のうちの一方の配向膜が前記液晶分子にプレティルトを付与する垂直配向膜であり、他方の配向膜が前記液晶分子にプレティルトを付与しない垂直配向膜であることを特徴とする液晶表示装置。
  2. セルギャップをd、前記液晶の自発ピッチをpとしたときにd/pが略0.25となるように、前記液晶層に添加されるカイラル剤の濃度が調整されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. セルギャップをd、前記液晶の自発ピッチをpとしたときにd/pが0.25を超えるように、前記液晶層に添加されるカイラル剤の濃度が調整されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 前記プレティルトを付与する垂直配向膜側に位置する液晶分子のダイレクターの方位角方向と入射側偏光板の透過軸方向とのなす角度が略0°もしくは略90°に設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の液晶表示装置。
  5. 前記一対の基板の外面に偏光板がそれぞれ設けられ、これら2枚の偏光板の透過軸方向が略直交していることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の液晶表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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