JP2009068056A - レーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材 - Google Patents

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Abstract

【目的】優れたレーザ溶接性能を有し、低出力でも良好な溶融状態が得られるレーザ溶接性に優れた電池ケース蓋用アルミニウム合金板材を提供する。
【構成】Si:0.6%以上10%以下、Cu:0.2%以下、Mg:0.2%以下を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成を有するアルミニウム合金からなり、マトリックス中に2μm以上5μm以下のSi単相および金属間化合物が10000μm当たり40個以上存在することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、レーザ溶接により部材やケースを作製する用途、とくに携帯電話やノート型パーソナルコンピューター等に利用されるリチウムイオン電池ケース蓋用として好適なレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材に関する。
リチウム電池は、小型で高電気容量を引き出せることから、自動車やモバイル装置の駆動用電源としてその利用が広がりつつある。とくに、携帯電話やノート型パーソナルコンピューターに組み込まれる部品は軽量であることが強く望まれているため、リチウムイオン電池ケース材には鋼板やステンレス鋼板に代わってAl−Mn系のA3003アルミニウム合金板が使われ始めている。
複数の工程の絞りおよびしごき加工を組み合わせて成型される角形電池ケースにおいて、Al−Mn系のA3003アルミニウム合金は光沢のある美しい表面状態を維持しながらケースの薄肉化が可能な素材である。薄肉化は内容積の増加に直結し、電池特性の高容量化を図る重要な要素であり、角形電池ケースはレーザ溶接技術を用いて純アルミニウム合金であるA1050合金蓋材で封口される。
しかしながら、充放電を繰り返すリチウムイオン電池はその反応時に内部圧力が上昇するとともに温度も上昇し、この状態下のアルミニウム合金板材はクリープ変形し、結果として電池ケースの厚みが増加するという問題があり、その厚み変形量が大きい場合には、機器への影響(故障、破損など)が懸念される。
また、蓋材に用いられる純アルミニウム合金はA3003合金系と比べると熱伝導性が高く、レーザ溶接性の観点からは溶け込みが浅くなる傾向にあるため好ましくない。所定の溶け込み深さを得るためにレーザ溶接出力を上げることも可能であるが、入熱エネルギーが増すことにより電池ケース内部構造体にダメージを与えることが懸念される。電池ケース蓋材には電池内部の圧力上昇を緩和する目的で局所的に板厚を薄く(約20μm)する防爆機能が付与されている。
近年、リチウムイオン電池には一層の高容量化が求められ、電池ケースの外形寸法を大きくすることなく内容積を増やすことが課題となっている。このため素材はさらに薄肉化する必要があるが、薄肉化するとクリープ変形が起こり易くなるため、クリープ変形し難い電池ケース用アルミニウム合金板材が望まれている。
角形電池ケース用素材には、飲料缶成形で実施されている絞り−しごき加工よりもさらに厳しい成形性が求められ、レーザ溶接性についても実用上問題のないことも重要な要素となる。このような特性を満足する材料として、例えば、Mn 1〜1.5%、Mg 0.3〜0.8%、Cu 0.3〜0.6%、Si 0.05〜0.25%、Fe 0.2〜0.5%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金板が提案されている(特許文献1参照)。また、成形性を考慮して、Mn 0.3〜1.5%、Fe 1.0〜1.8%を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金板も提案されている(特許文献2参照)
電池ケース蓋材に上記の材料を用いれば、レーザ溶接性の観点からは有利になると考えられるが、材料強度が純アルミニウム系合金より高くなるため、防爆機能を付与する成形が困難となる。また、上記のFe、Mnを多く含む合金系では粗大な金属間化合物が鋳造時に形成し易くなり、防爆機能を付与する成形加工部にこのような粗大金属間化合物が存在すると亀裂発生の起点となり好ましくない。
Mn 0.4〜0.6%、Fe 1.15〜1.35%を主成分とする電池ケース用アルミニウム合金板も提案され、防爆機能に優れた特性が示されているが、レーザ溶接性に関しては具体的な特性が不明であり、上記提案のアルミニウム合金板はいずれも、リチウムイオン電池ケース蓋用材料としては必ずしも満足すべき特性をそなえていない。
特開2004−156138号公報 特開2003−7260号公報 特開2007−107048号公報
発明者らは、レーザ溶接性を向上させるためのアルミニウム材料の組成、組織について試験、検討を重ねた結果として、マトリックス中のSi単相やSi系金属間化合物の存在が、レーザ溶接性に大きく影響することを見出した。その理由を解明した結果、Si単相やSi系金属間化合物が多数分散することで、レーザ溶接機で利用されるYAGレーザ光の吸収率が高まり、吸収された光が熱エネルギーとなって材料を溶融させるためであることが判った。
本発明は、上記の知見をベースとしてなされたものであり、その目的は、純アルミニウム系合金のような加工性と適度な低強度をそなえるとともに、優れたレーザ溶接性能を有し、低出力でも良好な溶融状態を得ることができるレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材を提供することにある。
上記の目的を達成するための請求項1によるレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材は、Si:0.6%以上10%以下、Cu:0.2%以下、Mg:0.2%以下を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成を有するアルミニウム合金からなり、マトリックス中に2μm以上5μm以下のSi単相および金属間化合物が10000μm当たり40個以上存在することを特徴とする。
請求項2によるレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材は、請求項1において、前記アルミニウム合金が、さらに、Fe:0.5%以上2.0%以下を含有することを特徴とする。Feの含有によりレーザ溶接性をさらに向上させることができる。
請求項3によるレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材は、請求項1または2において、前記アルミニウム合金が、さらに、Mn:0.05%以上0.8%未満含有することを特徴とする。Mnの含有によりレーザ溶接性をさらに向上させることができる。
請求項4によるレーザ溶接性に優れたアルミニウム板材は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記アルミニウム合金が、さらに、Zr:0.01%以上0.2%以下、Cr:0.01%以上0.2%以下のうち1種または2種を含有することを特徴とする。この構成により再結晶組織を微細化して成形加工性を高めることができ、溶接割れを抑制することもできる。
本発明によれば、レーザ溶接時、同じ入熱で従来材の純アルミニウム系合金板材より深い溶け込みが得られ、特にリチウムイオン電池ケース蓋材として好適に使用できるレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材が提供される。
本発明による電池ケース蓋用アルミニウム合金板における合金成分の意義およびその限定理由について説明する。
Si:Siは、マトリックス中に一部固溶し、固溶限を超える部分はSi単相あるいはFe、Mnなどと金属間化合物を形成して析出する。これらのSi単相や金属間化合物がマトリックス中に多数分散すると、前記のように、YAGレーザ光の吸収率が高まって、溶接時の溶け込み深さが大きくなり、レーザ溶接性が向上する。Siの好ましい含有量は0.6〜10%の範囲であり、Si含有量が0.6%未満では溶け込み深さが十分ではなく、接合強度が低下するため好ましくない。10%を超えて含有すると、鋳造時にSi単相が100μm以上の晶出物として晶出することがあり、製品板の状態でも15μm以上の析出物として存在することになり、防爆機能を付与する成形加工部にこれらの粗大な析出物が存在すると亀裂発生の起点となる。成形性を考慮したSiのさらに好ましい含有範囲は1.0〜4.0%である。
Fe:Feは、金属間化合物として存在する状態で、Siと同様、レーザ溶接時の溶け込み深さを向上させるように機能する。この理由は、この金属間化合物がマトリックス中に多数分散すると、レーザ溶接機で利用されるYAGレーザ光の吸収率が高まり、吸収された光が熱エネルギーとなって材料を溶融させるためである。Feの好ましい含有量は、0.5〜2.0%の範囲であり、Fe含有量が0.5%未満では溶け込み深さが十分ではなく、接合強度が低下するため好ましくない。2.0%を超えて含有すると、鋳造時に100μm以上の晶出物(金属間化合物)を形成し、製品板の状態でも15μm以上の化合物として存在することになり、防爆機能を付与する成形加工部にそれらの粗大な金属間化合物が存在すると亀裂発生の起点となる。Feのさらに好ましい含有量は0.7〜1.2%である。
Mn:MnもSiやFeと結合して金属間化合物を形成し、レーザ溶接時の溶け込み深さを向上させるように機能する。その含有量が0.05%未満ではその効果が十分ではなく、0.8%を超えて含有すると、鋳造時に100μm以上の巨大なAl−Fe−Mn系の金属間化合物が形成され易くなり、成形性を低下させる。
Cu、Mg:Cu、Mgはレーザ溶接の際に蒸発し易くヒュームの発生を誘発し、溶接不良の原因となる。そのためCu:0.2%以下、Mg:0.2%以下に制御することが望ましい。
Zr、Cr:ZrおよびCrは、再結晶組織を微細化して成形加工性を高めるために有効な元素である。また、溶接割れを抑制する作用もある。好ましい含有量はZr:0.01〜0.2%、Cr:0.01〜0.2%の範囲であり、それぞれ下限未満では上記の効果が十分ではなく、それぞれ上限を超えると粗大な金属間化合物を形成し易くなり、成形性が低下する。
Ti、B:鋳塊組織を微細化して、製品板の成形性を高位安定化するよう作用するので、Tiは0.01%以上0.2%以下、Bは5ppm以上100ppm以下の範囲で1種または2種を含有させることができる。
金属間化合物などの分散状態:前記のように、Si単相および前記金属間化合物(以下、析出相と総称する)の分散状態がレーザ溶接性に大きく影響し、光学顕微鏡で観察される状態で、サイズが2〜5μmの析出相が10000μm当たり40個以上存在する場合、レーザ溶接時の溶け込みが格段に深くなる。これは前記のように析出相の存在によってレーザ吸収率が上がるためで、さらに金属間化合物とマトリックスの界面には添加元素や不純物が偏析し易く融点が低くなることも溶け込みが深くなる理由である。
2μmより小さな析出相が存在してもレーザ溶接性を低下させないが、光学顕微鏡でその分散状態を正確に把握することが難しく、2〜5μmの範囲の分散状態を正確に区別することでレーザ溶接性の優劣を判断できる。5μmを超える析出相は、レーザ溶接性への影響が小さい。また15μmを超える粗大析出相が存在すると、防爆機能を付与する成形加工部(約20μmの厚さ)の加工において亀裂発生の起点となり、析出相近くで割れが発生し易くなるため、粗大析出相の形成を抑制することが必要である。2〜5μmの析出相が10000μm当たり40個未満では十分な効果が得難い。個数の上限は特に規定しないが、組成と製造工程により自ずから上限が決まり、実際には70〜100個程度が上限となる。
本発明の電池ケース蓋用アルミニウム合金板材は、造塊された鋳塊を常法に従って均質化処理、熱間圧延を行い、必要に応じて中間熱処理を行った後、最終板厚まで冷間圧延を行い、所定の熱処理を施して使用に供する。電池ケース蓋材としては、成形性や防爆機能を考慮し、軟化材(O材)として使用することが望ましい。2〜5μmの析出相を10000μmあたり40個以上存在させるためには、均質化処理を550〜620℃の温度範囲で2h以上保持する条件で行い、熱間圧延の圧延加工度を90%以上、さらに冷間圧延の圧延加工度を50%以上とすることが好ましい。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明し、その効果を実証する。これらの実施例は本発明の一実施状態を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例、比較例
表1に示す組成を有するアルミニウム合金を半連続鋳造により造塊した。得られた鋳塊を常法に従って均質化処理、熱間圧延、冷間圧延し、厚さ0.8mmの板材を作成した。その後、380℃の温度で最終熱処理を行い、得られた板材を試験材として下記の方法で評価した。評価結果を表2に示す。なお、表1〜2において、本発明の条件を外れたたものには下線を付した。
Figure 2009068056
引張り特性:JIS Z 2201で規定されるJIS5号試験片を作製し、室温でJIS 2241に準拠して引張試験を行った。成形性の指標として、引張強さが130MPa未満のものは合格、130MPa以上のものは加工性が劣るため不合格とした。
ミクロ組織:試験材のミクロ組織を光学顕微鏡で観察し、画像解析装置を用いて、サイズが2〜5μmの範囲の析出相を測定し、10000μm当たりの個数を求めた。また、15μmを超える粗大析出相も測定して、成形性の指標とし、15μmを超える粗大析出相が1個でも観察されたものは不合格とした。
レーザ溶接性:半導体励起パルス発振型YAGレーザ(片岡製作所製HP300β)を用い、レーザ出力を210W設定として、試験片を900mm/分で移動させ、溶接部断面の最大溶け込み深さを測定した。計測は2cm間隔に5断面を観察し、その最大溶け込み深さの平均値を算出した。溶け込み深さが200μm以上を合格とし、200μm未満は溶接不良として不合格と判定した。
Figure 2009068056
表2に示すように、本発明に従う試験材1〜8は、引張強さ130PMa未満で、38%以上の伸びを有しており、蓋材の成形加工に問題のない良好な引張り特性をそなえていた。サイズ2〜5μmの析出相は10000μm当たり40個以上存在し、15μm以上の金属間化合物は存在しなかった。また、レーザ溶接後200μm以上の溶け込み深さが得られた。
これに対して、試験材9はSiの添加量が10%を超えているため、15μmを超える析出相が存在し、成形性が劣っている。試験材10、11は、Si添加量が少ないために析出相数が減少し、十分な溶け込み深さが得られていない。試験材12は、Fe、Mnの添加量が多く引張強さが130MPaを超え、また15μmを超える金属間化合物が存在し、成形性に問題がある。試験材13は、Mg、Cuの添加量が多いため、レーザ溶接性が阻害され、十分な溶け込み深さが得られていない。
試験材14は、Zrの添加量が多く15μmを超える金属間化合物が存在し、成形性に問題がある。試験材15はCrの添加量が多く15μmを超える金属間化合物が存在し、成形性に問題がある。試験材16は、Fe、Mnの添加量が多く引張強さが130MPaを超え、また15μmを超える金属間化合物が存在し、成形性に問題がある。試験材17は従来材の1050材であり、金属間化合物数が少なく、十分な溶け込み深さが得られていない。

Claims (4)

  1. Si:0.6%(質量%、以下同じ)以上10%以下、Cu:0.2%以下、Mg:0.2%以下を含有し、残部Alおよび不可避的不純物からなる組成を有するアルミニウム合金からなり、マトリックス中に2μm以上5μm以下のSi単相および金属間化合物が10000μm当たり40個以上存在することを特徴とするレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材。
  2. 前記アルミニウム合金が、さらに、Fe:0.5%以上2.0%以下を含有することを特徴とする請求項1記載のレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材。
  3. 前記アルミニウム合金が、さらに、Mn:0.05%以上0.8%未満含有することを特徴とする請求項1または2記載のレーザ溶接性に優れたアルミニウム合金板材。
  4. 前記アルミニウム合金が、さらに、Zr:0.01%以上0.2%以下、Cr:0.01%以上0.2%以下のうち1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ溶接性に優れた電池ケース蓋用アルミニウム合金板材。
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