JP2009068036A - 成膜装置、およびそれを用いた成膜方法 - Google Patents

成膜装置、およびそれを用いた成膜方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多層膜形成時に、より高精度に膜厚制御可能な成膜方法を提供すること。
【解決手段】基材上に多層膜を形成する方法であって、
分光特性測定部とその周辺に存在する複数の膜厚測定部とを有し、これらの中心間距離が100mm以下である、1枚のモニタ基板を、基材近傍に配置する工程、
膜原料源に対し、複数の膜厚測定部のうちの1つを露出させ、残りを遮蔽する工程、
所定の厚みの層が形成されるように基材上に膜原料を堆積させ、且つ、分光特性測定部上および露出した膜厚測定部上に膜原料を堆積させる工程、
露出した膜厚測定部上の層の光学膜厚を測定する工程、
分光特性測定部上の膜の分光特性を測定する工程、
膜原料源に対し、層が形成された膜厚測定部を遮蔽し、層が未形成の膜厚測定部を露出させる工程、および
層厚の設定値と光学膜厚および/または分光特性の測定値とから、残りの層の厚みを再設定する工程、
を含むことを特徴とする成膜方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材上に多層膜を形成するための成膜方法およびそのための成膜装置に関し、より詳しくは、多層膜の分光光学特性とその各層の光学膜厚とをモニタリングしながら基材上に多層膜を形成するための成膜方法およびそのための成膜装置に関する。
光学フィルタやレンズ、反射鏡などの光学部材に所望の光学特性(光透過率や反射率、位相特性など)を付与したり、反射防止機能を付与したりするため、その表面に複数層からなる光学薄膜を形成することが多い。このように基材表面に光学薄膜などの薄膜を複数層形成する場合、真空蒸着装置やスパッタ装置などの成膜装置が従来から用いられている。
しかしながら、従来の成膜装置では膜厚制御誤差や屈折率のばらつきなどにより目標とする光学特性と実際に形成される多層膜の光学特性との間に差が生じることがあった。このため、膜厚制御誤差を小さくするために種々の成膜装置が提案されている。
例えば、特開2002−115053号公報(特許文献1)には、内部に蒸発源を備える真空装置内に、前記蒸発源の上方に光学特性基板と膜厚制御モニタ基板と製品の基板を設置する基板ホルダとが配置された成膜装置が開示されている。また、特開2007−51347号公報(特許文献2)には、内部に蒸発源を備えるチャンバ内に、複数の基板を保持するホルダと、基板上に形成される各層の膜厚をモニタリングするために各層を形成するごとに切り替わって前記ホルダの開口部に露出する複数の第一のモニタ基板と、基板上に形成される多層膜の光学特性をモニタリングする第二のモニタ基板とを有し、前記第二のモニタ基板が前記ホルダ上に前記基板の設置範囲内に設置されている多層膜形成装置が開示されている。これらの装置では光学特性をモニタリングする基板と膜厚をモニタリングする基板とが別個独立に設けられており、多層膜の光学特性と各層の膜厚とを独立にモニタリングすることによって従来の成膜装置を用いた場合よりも高精度の膜厚制御を可能にした。
しかしながら、多層膜の光学特性の更なる高精度化が求められるに伴い、より高精度な膜厚制御が可能な成膜装置および成膜方法が求められている。
特開2002−115053号公報 特開2007−51347号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、基材上に多層膜を形成する際に、より高精度な膜厚制御が可能な成膜装置および成膜方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、多層膜の分光光学特性と各層の光学膜厚とを1枚のモニタ基板上で独立してモニタリングすると、膜厚ムラや温度分布の影響が小さく、より高精度な膜厚制御が可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の成膜装置は、内部に膜原料源を備える真空槽と、複数の基材を回転自在に保持するための基材ホルダと、前記基材上に形成される多層膜をモニタリングするための1枚のモニタ基板と、中心部に1つの開口部とその周辺部に1つの開口部が形成されたモニタ基板マスクと、を備え、
前記基材ホルダと前記モニタ基板とが前記膜原料源を中心とする略同一曲面上に配置され、
前記モニタ基板が、前記基材ホルダの回転中心部の開口部に、前記モニタ基板と前記基材ホルダとが略同一の回転軸で独立に回転するように設置され、
前記モニタ基板マスクが前記モニタ基板の前記膜原料源側に配置され、
前記モニタ基板の中心部には、該中心部に形成される膜の分光光学特性を測定して前記多層膜の分光光学特性をモニタリングするための分光光学特性測定部が存在し、且つ、前記モニタ基板の周辺部の一部には、該周辺部の一部に形成される膜の各層の光学膜厚を測定して前記多層膜の各層の光学膜厚をモニタリングするための複数の光学膜厚測定部が存在し、
前記分光光学特性測定部が前記モニタ基板マスクの中心部の開口部に露出し、
前記モニタ基板が回転することによって前記モニタ基板マスクの周辺部の開口部に複数の前記光学膜厚測定部が切り替わって露出し、
前記分光光学特性測定部と前記光学膜厚測定部との中心間距離が100mm以下である
ことを特徴とするものである。
前記モニタ基板の直径は120mm以下であることが好ましく、また、前記分光光学特性測定部の上方には分光光学特性モニタとして光ファイバが設けられていることが好ましい。
本発明の成膜方法は、基材上に多層膜を形成する成膜方法であって、
測定部表面上に形成される膜の分光光学特性を測定して前記多層膜の分光光学特性をモニタリングするための分光光学特性測定部と、該分光光学特性測定部の周辺部に存在し、測定部表面上に形成される膜の各層の光学膜厚を測定して前記多層膜の各層の光学膜厚をモニタリングするための複数の光学膜厚測定部とを有し、且つ、前記分光光学特性測定部と前記光学膜厚測定部との中心間距離が100mm以下である、1枚のモニタ基板を、前記基材の近傍に配置する工程、
膜原料源に対して、前記複数の光学膜厚測定部のうちの1つの光学膜厚測定部を露出させ、残りの光学膜厚測定部を遮蔽する工程、
前記多層膜の各層の厚みを設定する工程、
設定された厚みの層が前記基材上に形成されるように、真空中で前記膜原料源にエネルギーを付与して前記基材上に膜原料を堆積させ、且つ、前記分光光学特性測定部上および前記露出した光学膜厚測定部上に前記膜原料を堆積させる工程、
前記露出した光学膜厚測定部上に形成された層の光学膜厚を測定する工程、
前記分光光学特性測定部上に形成された膜の分光光学特性を測定する工程、
前記膜原料源に対して、層が形成された前記光学膜厚測定部を遮蔽し、前記複数の光学膜厚測定部のうちの層が形成されていない1つの光学膜厚測定部を露出させる工程、および
前記設定された層の厚みと前記測定された光学膜厚および/または前記測定された分光光学特性とから、前記基材上に形成される残りの各層の厚みを再設定する工程、を含むことを特徴とするものである。
本発明の成膜方法では、前記モニタ基板の中心部で前記分光光学特性をモニタリングし、周辺部で前記光学膜厚をモニタリングすることが好ましい。
本発明の成膜方法としては、本発明の成膜装置により、1枚のモニタ基板上で分光光学特性と各層の光学膜厚とをモニタリングしながら基材上に多層膜を形成することが好ましい。
また、本発明の成膜方法では、真空蒸着法またはスパッタリング法により多層膜を形成することが好ましい。
本発明によれば、基材上に多層膜を形成する際に、より高精度な膜厚制御することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこの図面に限定されるものではない。なお、以下の説明および図面中、同一または相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
先ず、本発明の成膜装置について説明する。図1は本発明の成膜装置の一例を概略的に示す模式図である。真空槽1内の下部には膜原料源12が配置されている。前記膜原料源12は、採用する成膜方法により適切な膜原料源を配置することができ、例えば、真空蒸着法の場合には抵抗加熱や電子銃加熱などによる蒸発源が配置され、スパッタリング法の場合にはカソードおよびターゲットを備えるスパッタ源が配置される。
前記膜原料源12の上方には、複数の基材3を回転自在に保持するための基材ホルダ2と、前記基材3上に形成される多層膜をモニタリングするための1枚のモニタ基板6と、モニタ基板マスク4とが配置されている。
前記基材ホルダ2と前記モニタ基板6とは前記膜原料源12を中心とする略同一曲面上に配置されている。このように配置することによって基材3上での多層膜の成膜条件に近似した条件で分光光学特性と光学膜厚を測定することができる。また、基材ホルダ2は複数の基材3を膜原料源12から等距離に保持できる点でドーム状であることが好ましい。
前記基材ホルダ2は回転中心部に開口部を有し、この開口部に前記モニタ基板6が回転自在に設置されている。前記モニタ基板6は通常、モニタ基板ホルダ5にセットされて設置されているが、回転自在に設置されていれば前記モニタ基板6の設置手段は特に限定されない。前記基材ホルダ2と前記モニタ基板6は略同一の回転軸で独立に回転する。前記モニタ基板6がモニタ基板ホルダ5にセットされている場合には、前記モニタ基板6と前記モニタ基板ホルダ5の回転軸は同一であり、前記モニタ基板ホルダ5を回転駆動させることによりこれらは一体となって前記基材ホルダ2に対して略同一の回転軸で独立に回転する。
前記モニタ基板マスク4は固定した状態で前記モニタ基板6の膜原料源12側に配置されている。前記モニタ基板マスク4は図2に示すように中心部に1つの開口部41とその周辺部に1つの開口部42が形成されている。この中心部の開口部41には前記モニタ基板6の中心部が露出し、周辺部の開口部42には前記モニタ基板6の周辺部の一部が露出する。本発明の成膜装置では、前記露出したモニタ基板6の中心部でこの部分に形成される膜の分光光学特性が測定され、これにより多層膜の分光光学特性がモニタリングされる。また、前記露出したモニタ基板6の周辺部でこの部分に形成される膜の各層の光学膜厚が測定され、これにより多層膜の各層の光学膜厚がモニタリングされる。すなわち、図3に示すように、本発明に用いられるモニタ基板6には、その中心部に形成される膜の分光光学特性を測定する部分(以下、「分光光学特性測定部61」という。)と、その周辺部の一部に形成される膜の各層の光学膜厚を測定する部分(以下、「光学膜厚測定部62」という。)とが1枚のモニタ基板上に存在する。これにより、分光光学特性測定部61と光学膜厚測定部62の温度が略同一となり、これらの測定部における光学特性のバラツキが小さくなってより高精度の膜厚制御が可能となる。
なお、本発明では、前記モニタ基板マスク4の中心部の開口部を「分光光学特性測定用開口部41」、前記モニタ基板マスク4の周辺部の開口部を「光学膜厚測定用開口部42」という。
前記分光光学特性測定用開口部41の直径はその上に設置される分光光学モニタ7の投受光部7aの直径に対して3倍以上の直径であることが好ましい。前記分光光学特性測定用開口部41の直径が上記下限未満になると前記分光光学特性測定部61に膜原料が堆積する時にモニタ基板マスク4の厚みにより前記分光光学特性測定部61と膜原料源12との間に陰が形成され、これに起因する膜厚ムラが発生して正確な分光光学特性を測定できなくなる傾向にある。一方、前記分光光学特性測定用開口部41の直径を大きくすると膜厚ムラの影響を受けることなく正確な分光光学特性を測定することができるため、前記分光光学特性測定用開口部41の直径の上限は特に制限されない。しかしながら、前記分光光学特性測定用開口部41の直径が大きすぎると前記光学膜厚測定用開口部42の直径を小さくする必要性が生じる場合があるため、前記分光光学特性測定用開口部41の直径は前記分光光学特性モニタ投受光部7aの直径に対して6倍以下の直径であることが好ましい。以上の観点から、前記分光光学モニタ投受光部7aの直径がφ5mmである場合には前記分光光学特性測定用開口部41の直径はφ15〜30mmであることが好ましい。なお、前記分光光学特性測定用開口部41の直径が前記分光光学特性モニタ投受光部7aの直径の3倍未満の場合でも前記分光光学特性モニタ投受光部7aの直径を小さくすることによって前記分光光学特性測定用開口部41の直径を前記分光光学特性モニタ投受光部7aの直径の3倍以上にすることができ、正確な分光光学特性を測定することができる。また、前記分光光学特性測定用開口部41の直径が大きすぎる場合には前記分光光学特性モニタ投受光部7aの直径を小さくすることによって前記分光光学特性測定用開口部41の直径も小さくすることができる。
また、前記光学膜厚測定用開口部42の直径はその上に設置される光学膜厚モニタ8の投受光部8aの直径に対して3倍以上の直径であることが好ましい。前記光学膜厚測定用開口部42の直径が上記下限未満になると前記光学膜厚測定部62に膜原料が堆積する時にモニタ基板マスク4の厚みにより前記光学膜厚測定部62と膜原料源12との間に陰が形成され、これに起因する膜厚ムラが発生し、正確な光学膜厚が測定できなくなる傾向にある。一方、前記光学膜厚測定用開口部42の直径を大きくすると膜厚ムラの影響を受けることなく正確な光学膜厚を測定することができるため、前記光学膜厚測定用開口部42の直径の上限は特に制限されない。しかしながら、前記光学膜厚測定用開口部42の直径が大きすぎると使用できる光学膜厚測定部62の数が少なくなりモニタリングできる層の数が減少して多層膜の積層数が制限される傾向にある。このため、前記光学膜厚測定用開口部42の直径は前記光学膜厚モニタ投受光部8aの直径に対して4倍以下の直径であることが好ましい。以上の観点から、前記光学膜厚モニタ投受光部8aの直径がφ5mmである場合には前記光学膜厚測定用開口部42の直径はφ15〜20mmであることが好ましい。
前記基材3上に多層膜を形成している間、前記分光光学特性測定部61および光学膜厚測定部62にも膜原料が堆積して膜が形成される。このとき、1層または2〜3層形成する毎に前記モニタ基板6を回転させる。前記モニタ基板マスク4が固定されているため、前記モニタ基板6を回転させることにより、膜が形成された光学膜厚測定部62に切り替わって新たな光学膜厚測定部62が光学膜厚測定用開口部42に露出し、この新たな光学膜厚測定部62に堆積した膜の光学膜厚を測定することにより、次の層の光学膜厚をモニタリングすることができる。この操作を繰り返すことにより複数の光学膜厚測定部62でそれぞれ1層または2〜3層毎に光学膜厚をモニタリングすることができる。
一方、分光光学特性測定部61は前記モニタ基板マスク4の中心部の開口部に露出しているため、前記モニタ基板6を回転させても常に露出している。したがって、前記基材3上に多層膜を形成している間、前記分光光学特性測定部61にも同じ層構成の膜が形成され、この膜の分光光学特性を測定することにより、基材3上の多層膜の分光光学特性をモニタリングすることができる。
前記分光光学特性測定部61と前記光学膜厚測定部62との中心間距離は100mm以下であり、60mm以下であることが好ましく、50mm以下であることがより好ましい。前記中心間距離が上記範囲にあると前記分光光学特性測定部61に形成された膜の各層の膜厚と前記光学膜厚測定部62に形成された膜の各層の厚みとの差が小さくなり、高精度の膜厚制御が可能となる。なお、前記中心間距離の下限は特に制限されないが、30mmであることが好ましい。
また、前記モニタ基板6の直径は120mm以下であることが好ましく、100mm以下であることがより好ましい。前記モニタ基板6の直径が上記上限を超えると前記モニタ基板6内での温度分布が大きくなり、さらに膜原料源12との距離に差が生じるため、分光光学特性測定部61と光学膜厚測定部62に堆積する膜の厚みの差が大きくなる傾向にある。
前記分光光学特性測定用開口部41の上方には分光光学特性モニタ7が設けられている。この分光光学特性モニタ7は分光光学特性測定用光源および受光装置10に接続されている。これにより、分光光学特性測定用光源10の多波長または単波長の光を分光光学特性モニタ7を介して分光光学特性モニタ投受光部7aから分光光学特性測定部61に照射することができる。また、照射された光の反射光を分光光学特性モニタ投受光部7aで受光して分光光学特性モニタ7を介して分光光学特性測定用受光装置10に伝搬し、分光計測することができる。前記分光光学特性測定用受光装置10としては、計測時間が短いラインセンサを搭載した瞬間マルチ分光光度計が好ましい。また、分光光学特性モニタ投受光部7aをモニタ基板6に対して近づけることにより測定精度の向上が可能であることから分光光学特性モニタ7は光ファイバであることが好ましい。
また、前記光学膜厚測定用開口部42の上方には光学膜厚モニタ8が設けられている。この光学膜厚モニタ8は光学膜厚測定用光源および受光装置9に接続されている。これにより、光学膜厚測定用光源9の単波長の光を光学膜厚モニタ8を介して光学膜厚モニタ投受光部8aから光学膜厚測定用開口部42に露出した光学膜厚測定部62に照射することができる。また、照射された光の反射光を光学膜厚投受光部8aで受光して光学膜厚モニタ8を介して光学膜厚測定用受光装置9に伝搬し、膜厚計測することができる。前記光学膜厚測定用受光装置9としては、低照度から高照度まで光電流の直線性が良好であることからシリコンフォトダイオードが好ましい。また、光学膜厚モニタ投受光部8aをモニタ基板6に対して近づけることにより測定精度の向上が可能であることから光学膜厚モニタ8は光ファイバであることが好ましい。
前記光学膜厚測定用受光装置9および前記分光光学特性測定用受光装置10は演算・制御システム11に接続されている。また、演算・制御システム11は膜原料源12に接続されている。これにより、光学膜厚測定用受光装置9および分光光学特性測定用受光装置10で得られた測定結果を用いて演算・制御システム11でさらに積層する層の成膜条件を決定し、この条件に基づいて膜原料源12などを制御することができる。
次に、本発明の成膜方法について説明する。本発明の成膜方法は、基材上に多層膜を形成する成膜方法であって、
(I)測定部表面上に形成される膜の分光光学特性を測定して前記多層膜の分光光学特性をモニタリングするための分光光学特性測定部と、該分光光学特性測定部の周辺部に存在し、測定部表面上に形成される膜の各層の光学膜厚を測定して前記多層膜の各層の光学膜厚をモニタリングするための複数の光学膜厚測定部とを有し、且つ、前記分光光学特性測定部と前記光学膜厚測定部との中心間距離が100mm以下である、1枚のモニタ基板を、前記基材の近傍に配置する工程、
(II)膜原料源に対して、前記複数の光学膜厚測定部のうちの1つの光学膜厚測定部を露出させ、残りの光学膜厚測定部を遮蔽する工程、
(III)前記多層膜の各層の厚みを設定する工程、
(IV)設定された厚みの層が前記基材上に形成されるように、真空中で前記膜原料源にエネルギーを付与して前記基材上に膜原料を堆積させ、且つ、前記分光光学特性測定部上および前記露出した光学膜厚測定部上に前記膜原料を堆積させる工程、
(V)前記露出した光学膜厚測定部上に形成された層の光学膜厚を測定する工程、
(VI)前記分光光学特性測定部上に形成された膜の分光光学特性を測定する工程、
(VII)前記膜原料源に対して、層が形成された前記光学膜厚測定部を遮蔽し、前記複数の光学膜厚測定部のうちの層が形成されていない1つの光学膜厚測定部を露出させる工程、および
(VIII)前記設定された層の厚みと前記測定された光学膜厚および/または前記測定された分光光学特性とから、前記基材上に形成される残りの各層の厚みを再設定する工程、を含むことを特徴とするものである。
本発明の成膜方法では、基材上に形成する多層膜の分光光学特性と光学膜厚とを1つのモニタ基板上でモニタリングする。これにより、膜厚ムラや温度分布の影響を小さくすることができ、より高精度な膜厚制御が可能となる。
先ず、分光光学特性測定部と複数の光学膜厚測定部とを有するモニタ基板を基材の近傍に配置し(工程(I))、膜原料源に対して、前記複数の光学膜厚測定部のうちの1つを露出させ、残りの光学膜厚測定部を遮蔽する(工程(II))。これにより、膜原料源に対して、基材、分光光学特性測定部、および1つの光学膜厚測定部が露出する。
前記工程(III)では、基材上に形成する多層膜の各層の膜厚を設定する。この工程(III)は、層を形成する工程(VI)の前であればいずれの時点で実施してもよい。
次に、工程(III)で設定された厚みの層が前記基材上に形成されるように、真空中で前記膜原料源にエネルギーを付与して前記基材上に膜原料を堆積させて層を形成する。また、同時に前記分光光学特性測定部上および前記露出した光学膜厚測定部上に前記膜原料を堆積させて層を形成する(工程(IV))。これにより、基材上および分光光学特性測定部上には多層膜(ただし、1層目を形成する工程では単層膜)が形成され、露出した光学膜厚測定部上には単層膜(ただし、後述する光学膜厚測定部の変更を実施しなかった場合には多層膜)が形成される。
次いで、前記露出した光学膜厚測定部上に形成された層の光学膜厚および前記分光光学特性測定部上に形成された膜(単層膜または多層膜)の分光光学特性を測定する(工程(V)および(VI))。
その後、前記膜原料源に対して、層が形成された前記光学膜厚測定部を遮蔽し、前記複数の光学膜厚測定部のうちの層が形成されていない1つの光学膜厚測定部を露出させる(工程(VII))。これにより、露出させる1つの光学膜厚測定部を、層が形成されたものから層が形成されていないものに変更することができる。この工程(VIII)は各層を形成する毎に実施することが好ましいが、2〜3層形成する毎に実施することも可能である。
前記工程(VIII)では、前記光学膜厚および/または分光光学特性の測定値と工程(III)で設定した層の厚みとから、この後に形成する残りの各層の厚みを再設定(厚みの変更がない場合も含む)する。この工程(VIII)は前記光学膜厚および分光光学特性の測定後、次の層を形成する前であればいずれの時点で実施してもよい。
本発明の成膜方法では、前記工程(IV)〜(VIII)を繰り返すことによって所望の多層膜を形成することができる。
前記成膜方法では、前記モニタ基板の中心部で前記分光光学特性をモニタリングし、周辺部で前記光学膜厚をモニタリングすることが好ましい。
前記成膜方法は、例えば、本発明の成膜装置を用いて実施することができる。以下、本発明の成膜方法を、図1に示す成膜装置を用いる場合を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、真空蒸着法を例にして説明するが、本発明の成膜方法はこれに限定されるものではなく、スパッタリング法などの従来公知の成膜方法を適用できる。
図4に本発明の成膜方法における膜厚制御方法のフローを示す。先ず、所望の多層膜の設計値から光学膜厚の制御値を計算する。得られた光学膜厚制御値に基づいて、真空槽1内を真空状態にし、次いで膜原料源(蒸発源)12を加熱して膜原料を蒸発させ、基材3上、分光光学特性測定部61上、および光学膜厚測定部62上に膜原料を蒸着(堆積)させる。このとき、光学膜厚測定部62において単波長の光で光学膜厚を測定しながら所定の膜厚になるまで膜原料を堆積させる。
得られた膜(単層)の分光光学特性を分光光学特性測定部61において多波長または単波長の光で測定する。得られた分光光学特性から1層目の実際の膜厚を算出する。この膜厚実測値を考慮し、所望の多層膜を得るための2層目以降の膜厚を算出し、光学膜厚制御値を決定する。
モニタ基板を回転させて新たな光学膜厚測定部62を露出(ただし、この操作は2〜3層毎に実施してもよい。)させ、膜原料を変更した後、決定した光学膜厚制御値に基づいて、蒸発源12を加熱して膜原料を蒸発させ、基材3上および分光光学特性測定部61上に2層目を形成し、光学膜厚測定部62上に単層を形成する。このとき、上記1層目と同様に光学膜厚測定部62において単波長の光で光学膜厚を測定しながら所定の膜厚になるまで膜原料を堆積させる。
得られた膜(2層)の分光光学特性を分光光学特性測定部61において多波長または単波長の光で測定する。得られた分光光学特性から2層目の実際の膜厚を算出する。この膜厚実測値を考慮し、所望の多層膜を得るための3層目以降の膜厚を算出し、光学膜厚制御値を決定し、この値を用いて3層目を形成する。
この操作を所望の層数について繰り返すことによって得られる多層膜の分光光学特性と目標とする分光光学特性とを一致させることができる。ただし、分光光学特性から実際の膜厚を算出する際に測定している膜は真空状態または真空加熱状態のものであり、実際に膜を使用する環境とは異なる場合がある。例えば、真空加熱状態から大気常温状態に環境が変わると、膜中に大気中の水分が入り込み、見かけの光学膜厚が高くなることがある。このため、必要に応じて真空状態または真空加熱状態と膜を使用する状態とにおける光学膜厚の差を考慮する必要がある場合がある。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(1)各測定部に形成される多層膜の反射率に与える膜厚ムラの影響について
屈折率1.52の光学研磨された基材3上に屈折率1.65の膜原料Mと屈折率2.10の膜原料LとをM/L/Mの順に積層した多層膜を成膜する場合を想定して前記層構成の多層膜の波長400〜800nmについての反射率Rに関するシミュレーションを実施した。なお、設計波長λは500nmとし、各層の膜厚は全て0.25λとして設計した。また、計算は一般的な四端子行列法を用いて実施した。
(実施例1)
図1に示す本発明の成膜装置を用いる場合についてシミュレーションを実施した。使用するモニタ基板6の直径は120mmであり、分光光学特性測定部61と光学膜厚測定部62との中心間距離は45mmである。
上記大きさのモニタ基板6を用いた場合、分光光学特性測定部61に形成される膜の膜厚は光学膜厚測定部62に形成される膜の膜厚に対して0.998〜1.002倍の範囲にあり、最大でも0.4%の膜厚ムラしか発生しない。そこで、ここでは分光光学特性測定部61上に形成される膜に対する光学膜厚測定部62上に形成される膜の膜厚ムラを0.4%として前記反射率Rを計算した。
得られた結果を図5に示す。図5中、実線は、分光光学特性測定部61上に形成される多層膜についての上記設計値から予測される反射率Rを示し、点線は、上述したように膜厚ムラを0.4%として計算した光学膜厚測定部62上に形成される多層膜の反射率Rを示す。
(比較例1)
図9に示す従来の成膜装置を用いる場合についてシミュレーションを実施した。従来の一般的な成膜装置において基材ホルダ2の直径は約1000mmである。このような大きさの基材ホルダの場合、基材3上に形成される膜の膜厚に対して基材ホルダ2上では約40%の膜厚ムラ(膜厚で0.8〜1.2倍)が発生すると経験的に考えられる。このような場合、従来の方法では一般的に補正マスクを用いて膜厚補正されるが、完全に補正することはできず、また、成膜条件や膜原料によっても適宜補正する必要がある。ここでは、基材ホルダ2の中心(分光光学特性測定用基板63上)で分光光学特性をモニタリングし、基材ホルダ2の中心から300mmの地点(光学膜厚測定用基板64上)で光学膜厚をモニタリングする場合についてシミュレーションを実施した。この場合、補正マスクを用いると分光光学特性測定用基板63上および光学膜厚測定用基板64上に形成される膜の膜厚は基材3上に形成される膜の膜厚に対して0.98〜1.02倍の範囲になると経験的に仮定でき、分光光学特性測定用基板63上に形成される膜に対する光学膜厚測定用基板64上に形成される膜の膜厚ムラを4%として前記反射率Rを計算した。
得られた結果を図6に示す。図6中、実線は、分光光学特性測定用基板63上に形成される多層膜についての上記設計値から予測される反射率Rを示し、点線は、上述したように膜厚ムラを4%として計算した光学膜厚測定用基板64上に形成される多層膜の反射率Rを示す。
(2)各測定部に形成される多層膜の反射率に与えるモニタ基板の温度分布の影響について
一般的に光学薄膜に用いられる原料には薄膜の光学特性が成膜時の基材温度に影響を受けやすいものが多い。この傾向は基材温度が250℃以下になると顕著であり、その影響は無視できない。例えば、基材温度が低下すると膜の充填密度が低下するが、膜の物質量は変化しないため屈折率が低下し、見かけ上、物理的な膜厚が厚くなる。
ここでは、10℃の温度変化に対して膜厚が2%、屈折率が0.02変化する膜原料を想定してシミュレーションを実施した。屈折率1.52の光学研磨された基材3上に屈折率1.65の膜原料Pと屈折率2.10の膜原料QとをP/Q/Pの順に積層した多層膜を成膜する場合を想定して前記層構成の多層膜の波長400〜800nmについての反射率Rに関するシミュレーションを実施した。なお、膜原料P、Qはいずれも膜厚、屈折率が上記温度依存性を有するものと仮定した。また、設計波長λは500nmとし、各層の膜厚は全て0.25λとして設計した。計算は一般的な四端子行列法を用いて実施した。
(実施例2)
実施例1と同じ成膜装置を用いる場合についてシミュレーションを実施した。実施例1に示した大きさのモニタ基板6の場合、基板6上で温度ムラはなく、分光光学特性測定部61と光学膜厚測定部62との温度差は0℃である。このような条件で成膜する場合について前記反射率Rを計算した。なお、ここでは実施例1のような装置形状に依存するモニタ基板6上の膜厚ムラはないと仮定した。
得られた結果を図7に示す。図7中、実線は、分光光学特性測定部61上に形成される多層膜についての上記設計値から予測される反射率Rを示し、点線は、上述したようにモニタ基板6上で温度ムラがない場合の光学膜厚測定部62上に形成される多層膜の反射率Rを示す。
(比較例2)
比較例1と同じ成膜装置を用いる場合についてシミュレーションを実施した。比較例1に示した大きさの基材ホルダ2の場合、基材ホルダ2上で±10℃/100mm程度の温度ムラが発生すると経験的に考えられる。比較例1と同様に基材ホルダ2の中心(分光光学特性測定用基板63上)で分光光学特性をモニタリングし、基材ホルダ2の中心から300mmの地点(光学膜厚測定用基板64上)で光学膜厚をモニタリングする場合、分光光学特性測定用基板63に対して光学膜厚測定用基板64の温度は10℃低くなると経験的に仮定した。このような条件で成膜する場合について前記反射率Rを計算した。なお、ここでは比較例1のような装置形状に依存するモニタ基板6上の膜厚ムラはないと仮定した。
得られた結果を図8に示す。図8中、実線は、分光光学特性測定用基板63上に形成される多層膜についての上記設計値から予測される反射率Rを示し、点線は、上述したように測定用基板の温度差が10℃である場合の光学膜厚測定用基板64上に形成される多層膜の反射率Rを示す。
図5および図7に示した結果から明らかなように、本発明の成膜装置を用いた場合(実施例1〜2)は、分光光学特性測定部上に形成される多層膜の反射率の予測値と光学膜厚測定部上に形成される多層膜の反射率はほとんど差がないことが確認され、膜厚制御のバラツキに対しても良好な結果が得られることが示された。一方、図6および図8に示した結果から明らかなように、従来の成膜装置を用いた場合(比較例1〜2)は、分光光学特性測定用基板上に形成される多層膜の反射率の予測値と光学膜厚測定用基板上に形成される多層膜の反射率は大きく異なり、膜厚制御のバラツキに対して膜厚ムラ、基板温度差などの重ね合わせにより最大約10%程度の誤差が出る可能性があることが示された。
以上説明したように、本発明によれば、基材上に多層膜を形成する際に、より高精度な膜厚制御が可能となる。
したがって、本発明の成膜方法は、膜厚制御性に優れるため、より高精度の膜厚制御が要求される狭帯域反射防止膜、広帯域反射防止膜、干渉フィルタ、エッジフィルタなどを製造する場合に有用である。
本発明の成膜装置の一例を概略的に示す模式図である。 本発明に用いるモニタ基板マスクの一例を示す下面図である。 本発明に用いるモニタ基板の一例を示す下面図である。 本発明の成膜方法における膜厚制御方法を示すフロー図である。 実施例1において、各測定部上に形成される多層膜の反射率を計算した結果を示すグラフである。 比較例1において、各測定用基板上に形成される多層膜の反射率を計算した結果を示すグラフである。 実施例2において、各測定部上に形成される多層膜の反射率を計算した結果を示すグラフである。 比較例2において、各測定用基板上に形成される多層膜の反射率を計算した結果を示すグラフである。 従来の成膜装置を概略的に示す模式図である。
符号の説明
1…真空槽、2…基材ホルダ、3…基材、4…モニタ基板マスク、5…モニタ基板ホルダ、6…モニタ基板、7…分光光学特性モニタ、7a…分光光学特性モニタ投受光部、8…光学膜厚モニタ、8a…光学膜厚モニタ投受光部、9…光学膜厚測定用光源および受光装置、10…分光光学特性測定用光源および受光装置、11…演算・制御システム、12…膜原料源、41…分光光学特性測定用開口部、42…光学膜厚測定用開口部、61…分光光学特性測定部、62…光学膜厚測定部、63…分光光学特性測定用基板、64…光学膜厚測定用基板。

Claims (7)

  1. 内部に膜原料源を備える真空槽と、複数の基材を回転自在に保持するための基材ホルダと、前記基材上に形成される多層膜をモニタリングするための1枚のモニタ基板と、中心部に1つの開口部とその周辺部に1つの開口部が形成されたモニタ基板マスクと、を備え、
    前記基材ホルダと前記モニタ基板とが前記膜原料源を中心とする略同一曲面上に配置され、
    前記モニタ基板が、前記基材ホルダの回転中心部の開口部に、前記モニタ基板と前記基材ホルダとが略同一の回転軸で独立に回転するように設置され、
    前記モニタ基板マスクが前記モニタ基板の前記膜原料源側に配置され、
    前記モニタ基板の中心部には、該中心部に形成される膜の分光光学特性を測定して前記多層膜の分光光学特性をモニタリングするための分光光学特性測定部が存在し、且つ、前記モニタ基板の周辺部の一部には、該周辺部の一部に形成される膜の各層の光学膜厚を測定して前記多層膜の各層の光学膜厚をモニタリングするための複数の光学膜厚測定部が存在し、
    前記分光光学特性測定部が前記モニタ基板マスクの中心部の開口部に露出し、
    前記モニタ基板が回転することによって前記モニタ基板マスクの周辺部の開口部に複数の前記光学膜厚測定部が切り替わって露出し、
    前記分光光学特性測定部と前記光学膜厚測定部との中心間距離が100mm以下である
    ことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記モニタ基板の直径が120mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記分光光学特性測定部の上方に分光光学特性モニタとして光ファイバが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の成膜装置。
  4. 基材上に多層膜を形成する成膜方法であって、
    測定部表面上に形成される膜の分光光学特性を測定して前記多層膜の分光光学特性をモニタリングするための分光光学特性測定部と、該分光光学特性測定部の周辺部に存在し、測定部表面上に形成される膜の各層の光学膜厚を測定して前記多層膜の各層の光学膜厚をモニタリングするための複数の光学膜厚測定部とを有し、且つ、前記分光光学特性測定部と前記光学膜厚測定部との中心間距離が100mm以下である、1枚のモニタ基板を、前記基材の近傍に配置する工程、
    膜原料源に対して、前記複数の光学膜厚測定部のうちの1つの光学膜厚測定部を露出させ、残りの光学膜厚測定部を遮蔽する工程、
    前記多層膜の各層の厚みを設定する工程、
    設定された厚みの層が前記基材上に形成されるように、真空中で前記膜原料源にエネルギーを付与して前記基材上に膜原料を堆積させ、且つ、前記分光光学特性測定部上および前記露出した光学膜厚測定部上に前記膜原料を堆積させる工程、
    前記露出した光学膜厚測定部上に形成された層の光学膜厚を測定する工程、
    前記分光光学特性測定部上に形成された膜の分光光学特性を測定する工程、
    前記膜原料源に対して、層が形成された前記光学膜厚測定部を遮蔽し、前記複数の光学膜厚測定部のうちの層が形成されていない1つの光学膜厚測定部を露出させる工程、および
    前記設定された層の厚みと前記測定された光学膜厚および/または前記測定された分光光学特性とから、前記基材上に形成される残りの各層の厚みを再設定する工程、
    を含むことを特徴とする成膜方法。
  5. 前記モニタ基板の中心部で前記分光光学特性をモニタリングし、周辺部で前記光学膜厚をモニタリングすることを特徴とする請求項4に記載の成膜方法。
  6. 請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の成膜装置により、1枚のモニタ基板上で分光光学特性と各層の光学膜厚とをモニタリングしながら基材上に多層膜を形成することを特徴とする請求項4または5に記載の成膜方法。
  7. 真空蒸着法またはスパッタリング法により多層膜を形成することを特徴とする請求項4〜6のうちのいずれか一項に記載の成膜方法。
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