JP2004295015A - Ndフィルタ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】NDフィルタ0は、透明基板1と、光吸収膜23,25と誘電体膜22,24,26の積層構造からなり、所定の透過濃度を有すると共に、透明基板1のいづれか片方の面に形成された第一の光学フィルム2と、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有すると共に、透明基板1のいづれか片方の面に形成された第二の光学フィルム3とを少なくとも備えている。少なくとも第二の光学フィルム3はパタン化されており、第一の光学フィルム2と第二の光学フィルム3とが平面的に見て重ならない一重フィルム領域(D=0.5)と、第一の光学フィルム2と第二の光学フィルム3とが平面的に見て重なる二重フィルム領域(D=1.0)とが形成されており、一重フィルム領域と二重フィルム領域とで透過濃度が異なる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、NDフィルタ及びその製造方法に関する。ND(ニュートラル デンシティー)フィルタは、光量絞り用として可視域全般に亘り均一に透過光量を減衰させる目的で使用するものである。本発明は特に透過濃度の異なる複数の領域を設けた多濃度NDフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より撮影系において、被写体輝度が高過ぎる時は絞りを最小径に絞っても(開口径を最小にしても)感光面へ所定量以上の光量が入射してしまう場合がある。この為、撮影系の一部にNDフィルタを装着して感光面への入射光量を規制することがしばしば行われている。この場合、NDフィルタの分光特性は単に入射光量を減少させるということから、可視領域全般に亘り均一な透過率を有することが基本となっている。
【0003】
【特許文献1】特開平5−173004号公報
【特許文献2】特開平6−95208号公報
【特許文献3】特開平10−133253号公報
【特許文献4】特開2003−043211公報
【0004】
従来から、カメラの光量絞り用として、単一の透過濃度のNDフィルタが用いられてきた。近年では、その発展形態として、透過濃度が異なる複数の領域に分かれた多濃度NDフィルタが使われており、例えば特許文献1や特許文献2に記載がある。これらの特許文献によると、多濃度NDフィルタはマイクロフィルム技術を用いて作成されている。具体的には、透過光にフィルタリング作用を与える濃度分布と逆転し且つ倍率差を考慮した原板を作成し、マイクロフィルムを使うマイクロ複写カメラで原板を撮影し、マイクロ用現像機で現像した後、プレスで打ち抜いて多濃度NDフィルタを成形する。
【0005】
上述のマイクロフィルム方式とは別に、透明基板の両面に無機硬質膜を形成したNDフィルタが、特許文献3に記載されている。これによると、傷を防ぐ為プラスチック基板の片面又は両面に無機硬質膜を形成している。プラスチック基板表面に形成する無機硬質膜は、コストの観点からは片面のみに形成することが望ましいが、絞り装置の設計上摺動によってNDフィルタ両面に傷が発生する場合は両面に形成する必要があるとしている。硬質膜形成物質としてはSiOx、MgF2及びAl2O3などが好ましく、硬質膜の形成方法としては真空蒸着及びイオンプレーティングなどが挙げられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1や特許文献2では、マイクロフィルムの現像処理によって一枚のフィルムに多濃度のNDフィルタを実現している。しかしながら、この作成方法では光の散乱が大きく、波長に対する透過率の平坦性が良くないという課題がある。又、特許文献3は、透明基板の両面に真空蒸着法もしくはイオンプレーティング法で無機硬質膜を形成したNDフィルタを提案している。しかしながら、この無機硬質膜はNDフィルタ表面の保護を目的としており、積極的に多濃度NDフィルタを提案するものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した従来の技術の課題に鑑み、本発明は透明基板上で可視域において均一に光量を減衰可能であり且つ多濃度に領域分割された薄膜型のNDフィルタを提供することを目的とする。係る目的を達成するために以下の手段を講じた。即ち、互いに対向した一対の平面を有する透明基板と、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有すると共に、該透明基板のいづれか片方の面に形成された第一の光学フィルムと、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有すると共に、該透明基板のいづれか片方の面に形成された第二の光学フィルムとを少なくとも備えたNDフィルタであって、少なくとも前記第二の光学フィルムはパタン化されており、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムとが平面的に見て重ならない一重フィルム領域と、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムとが平面的に見て重なる二重フィルム領域とが形成されており、一重フィルム領域と二重フィルム領域とで透過濃度が異なることを特徴とする。
更に、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有すると共に、該透明基板のいづれか片方の面に形成された第三の光学フィルムとを備えていても良い。前記第三の光学フィルムも第二の光学フィルムに対してパタン化されており、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムと前記第三の光学フィルムが平面的に見て重なる三重フィルム領域が形成されており、一重フィルム領域と二重フィルム領域と三重フィルム領域とで透過濃度が異なる。
【0008】
好ましくは、各光学フィルムは、該光吸収膜が金属材料を原料として蒸着により成膜されたものであり、酸素を含む混合ガスを成膜時に導入し、真空度を1×10−3Paないし1×10−2Paの間で一定に維持した状態で生成した金属材料の酸化物を含有する。各光学フィルムは、光吸収膜と誘電体膜を積層した後、酸素を10%以上含む酸素雰囲気で加熱し、光学特性の変化を飽和させると良い。前記光吸収膜の金属材料はTi,Cr,Nb,Ni,NiCr,NiFe及びこれらの混合物から選択され、前記誘電体膜はSiO2及びAl2O3から形成される。前記誘電体膜及び光吸収膜を所定の膜厚及び所定の順番で積層して反射防止機能を付与する。
【0009】
又本発明は、互いに対向した一対の平面を有する透明基板を用意する準備工程と、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり且つ所定の透過濃度を有する第一の光学フィルムを該透明基板のいづれか片方の面に形成する第一工程と、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり且つ所定の透過濃度を有する第二の光学フィルムを、該透明基板のいづれか片方の面に形成する第二工程とを行うNDフィルタの製造方法であって、前記第二工程は第二の光学フィルムを形成する際第一の光学フィルムに対してパタン化しており、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムとが平面的に見て重ならない一重フィルム領域と、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムとが平面的に見て重なる二重フィルム領域とを設けて、一重フィルム領域と二重フィルム領域とで透過濃度が異なる様にしたことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、透明基板のいずれか片方の面に第一の光学フィルムを形成する。この光学フィルムは光吸収膜と誘電体膜を積層した薄膜(フィルム)である。光吸収膜は金属材料を原料として蒸着によって成膜されたものであり、酸素を含む混合ガスを成膜時に導入し、真空度を1×10−3Pa〜1×10−2Paの間で一定に維持した状態で生成した金属材料の酸化物を含有している。尚、混合ガスの酸素比率は50%以下にする。この薄膜法によって単一濃度の第一光学フィルムを形成した後、マスクにより透明基板の一部を覆い、露出した残りの部分に同一濃度又は異なった濃度の第二光学フィルムを上記と同じ薄膜法にて成膜する。マスクのパタンを変えながら第三の光学フィルム以降成膜を繰り返すことにより、一枚の透明基板上に一重フィルム領域、二重フィルム領域、三重フィルム領域などに平面分割された多濃度NDフィルタを作成することができる。各光学フィルムはあらかじめ光吸収膜と誘電体膜の積層構造の膜設計を最適化して、可視域において均一に光量を減衰することができる。光吸収膜と誘電体膜を基板に積層した後、酸素を10%以上含む酸素雰囲気で加熱することにより、光学特性の変化をあらかじめ飽和させるとよい。アニールによる透過濃度の変化を考慮し、あらかじめこの変化を相殺する様に初期光学特性を設計するとよい。光吸収膜の金属材料はTi、Cr及びNiが用いられる。誘電体膜はSiO2やAl2O3が使われる。この場合、誘電体膜及び光吸収膜を所定の膜厚及び所定の順番で積層して、反射防止機能を付与することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係るNDフィルタの構成を示す模式図である。(A)に示す様に、本NDフィルタ0は、透明基板1と第一の光学フィルム2と第二の光学フィルム3を備えている。本例では更に第三の光学フィルム4を備えている。場合により、第四の光学フィルム、第五の光学フィルム等々を順に重ねる様にしてもよい。透明基板1は例えばPETなどのプラスチック板からなり、互いに対向した一対の平面を有する。第一の光学フィルム2は、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有するとともに、透明基板1のいずれか片方の面に形成されている。本例では、第一光学フィルム2は、透過濃度D=0.5を有し、透明基板1の下面側に形成されている。これに対し第二の光学フィルム3は、同じく光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有するとともに、透明基板1のいずれか片方の面に形成されている。本例では、第二光学フィルム3は、透過濃度D=0.5を有し、透明基板1の上面に形成されている。但し本発明はこの例に限られるものではなく、第一光学フィルム2と第二光学フィルム3は互いに異なる透過濃度を有する様にしてもよい。又、第一光学フィルム2と第二光学フィルム3は透明基板1の同一面上に重ねて形成する様にしてもよい。
【0012】
本発明の特徴事項として、少なくとも第二光学フィルム3はパタン化されており、第一光学フィルム2と第二光学フィルム3とが平面的に見て重ならない一重フィルム領域と、第一光学フィルム2と第二光学フィルム3とが平面的に見て重なる二重フィルム領域とが形成されている。例えば、所望のマスクを介して第二光学フィルム3を形成することで、パタン化することができる。マスクとしては、フォトリソグラフィによりパタニングが可能な感光性レジストを使うことができる。図から明らかな様に、一重フィルム領域は第一光学フィルム2のみが存在しており、透過濃度はD=0.5である。二重フィルム領域は第一光学フィルム2と第二光学フィルム3が存在しており、透過濃度は倍のD=1.0となる。この様に、一重フィルム領域と二重フィルム領域とで透過濃度が異なっており、所望のパタンを有する多濃度NDフィルタ0が得られる。
【0013】
本実施形態では、更に第三の光学フィルム4を形成している。第三光学フィルム4も、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有するとともに、透明基板1のいずれか片方の面に形成されている。本例では、第三光学フィルム4は透過濃度D=0.5であり、透明基板1の下面で第一光学フィルム2と部分的に重なる様に形成されている。第三光学フィルム4は第二光学フィルム3に対してパタン化されており、第一光学フィルム2と第二光学フィルム3と第三光学フィルム4が平面的に見て重なる三重フィルム領域が形成されている。この三重フィルム領域は透過濃度がD=1.5となっている。従って本NDフィルタ0は、一重フィルム領域と二重フィルム領域と三重フィルム領域とで透過濃度が異なった多濃度構成である。
【0014】
(B)は、(A)のB−B線に沿った断面構造を具体的に表わしている。尚、図示を容易にする為、透明基板1と第一光学フィルム2の上下関係を逆転してある。図示では、透明基板1の上に第一光学フィルム2の積層構造が配置している。
【0015】
透明基板1は厚みが0.1mmのPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる。但し、本発明はこれに限られるものではなくPET以外のポリエステルフィルムやポリカーボネート(PC)フィルムを用いることができる。光量絞り用としてはPETなどポリエステルフィルムやポリカーボネートフィルムが好ましいが、特に用途を限定しなければ透明基板1として使用波長領域において透明であるガラスやプラスチックを適宜使うことができる。透明基板1の上に形成された誘電体膜22はSiO2からなり、その物理膜厚は75.8nmである。その上に形成された光吸収膜23は、金属Tiとその酸化物TiOxとで構成されており、物理膜厚は20.0nmである。その上に成膜された誘電体膜24はAl2O3からなり、その物理膜厚は38.7nmである。その上に成膜された光吸収膜25は、同じく金属Tiとその酸化物TiOxの混合物からなり、物理膜厚は38.0nmである。その上に成膜された誘電体膜26は、SiO2からなりその物理膜厚は66.4nmである。尚、係る積層構成は例示であって、本発明の範囲を限定するものではない。光学薄膜の場合、通常使用波長において透明なセラミックス材料を誘電体膜と表現している。光の干渉効果が現われる厚さ(波長の数倍程度)の誘電体膜を積層することで、入射する光線の光学特性(反射量、透過量、偏光、位相など)を自由に調節することができる。本実施形態では、(B)に示す層構成とすることで、第一光学フィルム2に反射防止機能を付与している。一方光吸収膜は、使用波長領域において文字通り光を吸収する働きがあり、可視域では通常金属を用いる。本発明では、特に金属材料にその酸化物を導入することで、光学特性並びに物理特性を改善している。尚、本実施形態では、第二光学フィルム3及び第三フィルム4も、第一光学フィルム2と同様の積層構成となっている。なお、光吸収膜の金属材料はTiに代えて、Cr,Nb,Ni,NiCr,NiFe及びこれらの混合物から選択された金属を用いても良い。
【0016】
図2は、図1に示した多濃度NDフィルタの作成に使用する真空蒸着装置の一例を示す模式的なブロック図である。図示する様に、本装置は真空チャンバ11を主体に構成されており、その上には膜厚モニタ12と膜厚制御器13が取り付けられている。チャンバ11内には処理対象となる基板を支持固定する基板ホルダ14と、膜厚測定用基板15と、蒸着源16とが組み込まれている。膜厚モニタ12は光源と分光器と受光器とを備えている。分光器から出射した光は膜厚測定用基板15に入射し、これから反射した光が受光器に入射し、その出力が膜厚制御器13に送られる。この様に、膜厚をリアルタイムでモニタすることにより、基板上に所望の厚みの光吸収膜や誘電体膜を成膜する様にしている。
【0017】
チャンバ11には真空計ゲージ部17、真空計制御部18、ガス導入ユニット19及び排気ユニット20が接続している。本実施例では、チャンバ11内の真空度を一定に保つ為に、APC方式を採用している。具体的には、真空計ゲージ部17及び真空計制御部18を介してフィードバックをかけ、ガス導入ユニット19を制御して、チャンバ11内に導入される混合ガスの量を調整している。但し、本発明はこれに限られるものではなく、導入量をニードルバルブにて一定に調整する方式を採用してもよい。
【0018】
図3は、図2に示した真空蒸着装置を用いて、図1に示した光学フィルムを作成する場合の成膜条件を表わした表図である。図示する様に、基板温度は100℃としている。又、チャンバの到達真空度は1×10−3Paに設定している。ここで、光吸収膜23,25を成膜する為に、原料としてTiを用い、蒸着速度は1nm/secに設定している。Tiを蒸着する際に導入するガスとして、本実施例では窒素と酸素を4:1で混合した空気を用いている。但し、本発明はこれに限られるものではなく、一般的には酸素を50%以下の割合で含有する混合ガスが用いられる。尚、酸素を含有した混合ガスを導入した場合の蒸着真空度は、4×10−3Paに設定した。但し、本発明はこれに限られるものではなく、一般に1×10−3Pa〜1×10−2Paの間で一定に維持すれば、良好な光学特性並びに物理特性を有し且つ金属とその酸化物の混合物よりなる光吸収膜を成膜することができる。次に、誘電体膜22,26を成膜する場合には、蒸着源としてSiO2を用い、蒸着速度は1nm/secに設定している。SiO2を成膜する場合には特に反応性のガスを導入していない。又、誘電体膜24の成膜には、蒸着源としてAl2O3を用い蒸着速度を1nm/secに設定している。この場合も、反応性ガスは特に導入しない。
【0019】
図4は、図1に示した多濃度NDフィルタの各領域毎に、透過率及び透過濃度の設計値、初期値及び熱処理後の値をまとめて表に表わしたものである。設計値は、図1の(B)に示した膜設計に基づいて、透過率及び透過濃度の平均値と平坦性をシミュレーションした結果を表わしている。尚平均値は可視域に亘って透過率及び透過濃度を平均した値である。又、平坦性は可視域に亘って透過率及び透過濃度の変化幅を表わしている。一方、初期値は、図1に示した多濃度NDフィルタを試作した直後における透過率及び透過濃度の平均値及び平坦性を表わしている。これと比較する為、熱処理後の値も載せてある。この熱処理は、窒素:酸素=4:1の雰囲気(大気)中で多濃度NDフィルタの試作品を80℃25時間放置するアニール条件で実施した。熱処理後の光学特性変化は、図1の(B)に示した5層構成の光学フィルムの場合、可視域であれば短波長側へ近づくに従い透過率が増加する傾向にある。そこで本発明ではこのアニールによる特性変化をあらかじめ相殺する為、初期特性は短波長側から長波長側へ行くに従い次第に透過率が増加する設計とした。これにより、最終的な熱処理後の数値はに近いものとなり、光学設計通りの多濃度NDフィルタが得られた。
【0020】
具体的に見ると、一重領域(D=0.5)の透過濃度は、設計値が0.527、初期値が0.587、熱処理後の値(最終値)が0.503となっている。従って、目標濃度D=0.5に極めて近い透過濃度が得られている。又平坦性についても±0.004以内に収めることができた。二重領域(D=1.0)についても、透過濃度の設計値は0.993、初期値は1.076、最終値は1.007であり、ほぼ目標通りの値が得られている。三重領域(D=1.5)についても、設計値が1.479、初期値が1.605、最終値が1.525であり、ほぼ目標通りの値が得られている。
【0021】
又実際に、成膜直後及び熱処理後の成膜面は良好であり、膜面に粘着テープを貼り付け急激に引き剥がしても、膜剥離は生じなかった。又、作成したNDフィルタの耐久性を調べる目的で、高温高湿条件下(60℃90%RH)に240時間投入したが、光学特性の変化量は0.5%程度と小さく、膜面にも変化が現われなかった。尚、作成したNDフィルタに対して、製品形状への切り抜き加工を実施した場合でも、膜割れや膜剥離などの欠陥は発生しなかった。以上により、可視域において透過特性が平坦であり且つ耐久性にも優れた多濃度NDフィルタが作成できることが確認された。
【0022】
図5は、図1に示した多濃度NDフィルタの光学特性を示すグラフである。(A)は横軸に可視域の波長を取り、縦軸に透過率の尺度を表わす光量(%)を取ってある。又(B)は横軸に波長を取り、縦軸には透過濃度を取ってある。尚、透過率Tと透過濃度Dとの間には、D=log(1/T)の関係がある。図5は、実際に作成された多濃度NDフィルタの光学特性ではなく、設計段階におけるシミュレーション結果を表わしている。図から明らかな様に、一重領域(D=0.5)、二重領域(D=1.0)及び三重領域(D=1.5)のいずれにおいても、可視波長全体に亘って均一な透過率及び透過濃度が得られる様に設計している。
【0023】
図6は、熱処理後の光学特性を表わしており、比較を容易にする為図5と同様に透過率及び透過濃度を測定している。グラフに示す様に、熱処理後可視域において波長依存性はなく均一に透過光を減衰可能な多濃度NDフィルタが得られた。
【0024】
図7は、熱処理後における多濃度NDフィルタの反射率の波長依存性を表わすグラフである。横軸に波長を取り縦軸に反射率の尺度を表わす光量(%)を取ってある。三重領域の長波長側で若干反射率が高くなっているものの、全体的にはフィルタ面での反射を抑えた多濃度NDフィルタが得られている。
【0025】
図8は、本発明に係る多濃度NDフィルタをカメラ用の絞り羽根に適用した例を示す模式図である。図8は一枚の絞り羽根100を示しており、0は本発明に係る多濃度NDフィルタを示している。図示する様に、絞り羽根100の凹状切欠部を覆う様にNDフィルタ0が接着されている。多濃度NDフィルタ0は、透過率が0−x1間、x1−x2間、x3以降で多分割されている。
【0026】
図9に示す様に、多濃度NDフィルタの透過率はx軸方向に沿って透過率が段階的に変化している。座標xの方向は、撮影光学系の光軸から離れる方向にある。
【0027】
光量絞りは銀塩フィルム或いはCCDなどの固体撮像素子へ入射する光量を制御する為に設けられており、被写界が明るい場合により小さく絞り込まれる様になっている。従って、快晴時や高輝度の被写体を撮影すると絞りは小絞りとなり、絞りのハンチング現象や光の回析の影響も受け易く、像性能の劣化を生じる。この対策として絞り羽根にNDフィルタを取り付けて被写界の明るさが同一でも絞りの開口が大きくなる様な工夫をしている。
【0028】
近年、撮像素子の感度が上昇するに従い、NDフィルタの濃度を濃くして、光の透過率を更に低下させ、被写界の明るさが同一でも絞りの開口を大きくする様になっている。しかしながら、この様にNDフィルタの濃度が濃くなると、フィルタを通過した光と通過しない光の光量差が大きくなり解像度が低下してしまうという欠点がある。この欠点を解決する為に、図8及び図9に示した多濃度NDフィルタが使われている。すなわち、NDフィルタの濃度を光軸中心に向かって順次透過率が大となる様な構造を採用することで、解像度の低下を防いでいる。
【0029】
本発明では、NDフィルタを構成する光学フィルムとして、光吸収膜と誘電体膜を重ねた積層構造を採用している。特に光吸収膜としては、金属材料とその酸化物を含んだ組成を用いることで、多濃度NDフィルタの長期的な信頼性を確保している。この点につき、以下参考の為に説明を加える。詳細は特許文献4に記載されている。まず初めに、図10は、図3に挙げた条件で成膜した光吸収膜の光学特性を示すグラフである。横軸に波長を取り、縦軸に屈折率、吸収係数を取ってある。グラフから明らかな様に、TとTiOxの混合物からなる光吸収膜は、可視域において波長が長くなるに連れ吸収係数が高くなる傾向を有している。
【0030】
図11は、図3に示した成膜条件で、図1に示した光学フィルムを作成した場合における、その光学特性を示すグラフである。横軸に可視域の波長を取り、左軸の縦軸には反射率及び透過率の尺度を表わす光量(%)を取り、右側の縦軸には透過濃度を取ってある。図11は実際に作成された光学フィルムの特性ではなく、設計段階におけるシミュレーション結果を表わしている。最終的には、可視波長域に亘って透過率は平坦になることが理想である。設計段階では、後工程で行われる熱処理の影響を考慮して、短波長側から長波長側へ行くに従い、次第に透過率が増加する設計としている。これは、熱処理後5層構成の光学フィルムの特性は、可視域であれば短波長側へ近づくに従い透過率が増加する傾向になることが予想される為である。
【0031】
図12は、図3に示す成膜条件で図1に示した光学フィルムを実際に成膜した場合における初期特性を表わしている。尚、理解を容易にする為図11と同様に反射率、透過率及び透過濃度を測定している。グラフから明らかな様に、ほぼ設計通りの光学特性が得られており、短波長側から長波長側へ行くに従い次第に透過率が増加している。
【0032】
図13は、熱処理後の光学特性を表わしており、理解を容易にする為図11及び図12と同様に透過率、反射率及び透過濃度を測定している。グラフに示す様に、熱処理後では可視域において波長依存性はなく均一に透過光を減衰し、表面での反射を抑えた光学フィルムを得ることができた。前述した様に、あらかじめ熱処理後の光学特性の変化を補償する様に、初期段階では短波長側から長波長側へ行くに従い次第に透過率が増加する様にしている。この様な設計は、図1に示した積層構造を構成する各誘電体膜及び各光吸収膜の成膜順並びに厚みを最適化することで、自在に得ることができる。熱処理を行うと、長波長側から短波長側へ近づくに従い透過率が増加する傾向が生じる。これにより、初期の片寄りが打ち消され、結果的に可視域で極めて平坦性に優れた透過特性を得ることが可能になる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、薄膜法を用いることで一枚の透明基板上に異なった透過濃度領域を有する多濃度NDフィルタを提供することが可能である。特に本発明は、所定の透過濃度の光学フィルムに所定の透過濃度の光学フィルムをパタニングしながら重ねていく構成としている。これにより、互いに透過濃度が異なる領域の境界は極めてシャープとなり、光量絞りなどの用途に適した多濃度NDフィルタを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多濃度NDフィルタの構成を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明に係る多濃度NDフィルタの作成に用いる真空蒸着装置を示す模式的なブロック図である。
【図3】本発明に係る多濃度NDフィルタの成膜条件を示す表図である。
【図4】本発明に係る多濃度NDフィルタの光学特性を示す表図である。
【図5】本発明に係る多濃度NDフィルタの光学特性を示すグラフである。
【図6】本発明に係る多濃度NDフィルタの光学特性を示すグラフである。
【図7】本発明に係る多濃度NDフィルタの光学特性を示すグラフである。
【図8】本発明に係る多濃度NDフィルタをカメラ用絞り羽根に適用した模式図である。
【図9】図8に示した多濃度NDフィルタの透過率分布を示すグラフである。
【図10】光学フィルムに含まれる光吸収膜の光学特性を示すグラフである。
【図11】光学フィルムの光学特性を示すグラフである。
【図12】光学フィルムの光学特性を示すグラフである。
【図13】光学フィルムの光学特性を示すグラフである。
【符号の説明】
0・・・NDフィルタ、1・・・透明基板、2・・・第一光学フィルム、3・・・第二光学フィルム、4・・・第三光学フィルム、22・・・誘電体膜、23・・・光吸収膜、24・・・誘電体膜、25・・・光吸収膜、26・・・誘電体膜
Claims (7)
- 互いに対向した一対の平面を有する透明基板と、
光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有すると共に、該透明基板のいづれか片方の面に形成された第一の光学フィルムと、
光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有すると共に、該透明基板のいづれか片方の面に形成された第二の光学フィルムとを少なくとも備えたNDフィルタであって、
少なくとも前記第二の光学フィルムはパタン化されており、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムとが平面的に見て重ならない一重フィルム領域と、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムとが平面的に見て重なる二重フィルム領域とが形成されており、一重フィルム領域と二重フィルム領域とで透過濃度が異なることを特徴とするNDフィルタ。 - 更に、光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり、所定の透過濃度を有すると共に、該透明基板のいづれか片方の面に形成された第三の光学フィルムとを備え、
前記第三の光学フィルムも第二の光学フィルムに対してパタン化されており、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムと前記第三の光学フィルムが平面的に見て重なる三重フィルム領域が形成されており、
一重フィルム領域と二重フィルム領域と三重フィルム領域とで透過濃度が異なることを特徴とする請求項1記載のNDフィルタ。 - 各光学フィルムは、該光吸収膜が金属材料を原料として蒸着により成膜されたものであり、
酸素を含む混合ガスを成膜時に導入し、真空度を1×10−3Paないし1×10−2Paの間で一定に維持した状態で生成した金属材料の酸化物を含有することを特徴とする請求項1記載のNDフィルタ。 - 各光学フィルムは、光吸収膜と誘電体膜を積層した後、酸素を10%以上含む酸素雰囲気で加熱し、光学特性の変化を飽和させたことを特徴とする請求項3記載の薄膜型NDフィルタ。
- 前記光吸収膜の金属材料はTi,Cr,Nb,Ni,NiCr,NiFe及びこれらの混合物から選択され、前記誘電体膜はSiO2及びAl2O3から形成されることを特徴とする請求項3記載の薄膜型NDフィルタ。
- 前記誘電体膜及び光吸収膜を所定の膜厚及び所定の順番で積層して反射防止機能を付与したことを特徴とする請求項1記載の薄膜型NDフィルタ。
- 互いに対向した一対の平面を有する透明基板を用意する準備工程と、
光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり且つ所定の透過濃度を有する第一の光学フィルムを、該透明基板のいづれか片方の面に形成する第一工程と、
光吸収膜と誘電体膜の積層構造からなり且つ所定の透過濃度を有する第二の光学フィルムを、該透明基板のいづれか片方の面に形成する第二工程とを行うNDフィルタの製造方法であって、
前記第二工程は第二の光学フィルムを形成する際第一の光学フィルムに対してパタン化しており、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムとが平面的に見て重ならない一重フィルム領域と、前記第一の光学フィルムと前記第二の光学フィルムとが平面的に見て重なる二重フィルム領域とを設けて、一重フィルム領域と二重フィルム領域とで透過濃度が異なる様にしたことを特徴とするNDフィルタの製造方法。
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