JP4328959B2 - 反射防止膜 - Google Patents
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Description
基板表面に順次成膜された屈折率nAの第一膜と屈折率nBの第二膜および屈折率nAの第三膜とで構成された目的波長λ0に対する反射防止膜を前提とし、
上記第一膜と第三膜の物理的膜厚が基板一方の端縁から他方の端縁に向かって増加するように設定され、第二膜の物理的膜厚が上記基板一方の端縁から他方の端縁に向かって減少するように設定されると共に、第一膜、第二膜、第三膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(1/4×λ0)に設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明に係る反射防止膜を前提とし、
上記基板と第一膜との間に第一膜と同一材料で構成された光学的膜厚(1/4×λ0)の中間膜が介在し、かつ、第三膜表面に第三膜と同一材料で構成された光学的膜厚(1/4×λ0)の表面膜が設けられると共に、上記中間膜、第一膜、第二膜、第三膜、表面膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(3/4×λ0)に設定されていることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または2記載の発明に係る反射防止膜を前提とし、
一方の端縁から他方の端縁に向かって屈折率が同一である基板表面に形成されると共に、基板一方の端縁から他方の端縁までの間に設けられた入射基準位置において目的波長λ0の反射率がゼロ若しくは略ゼロに設定されており、この入射基準位置から基板一方の端縁側若しくは基板他方の端縁側へ入射位置がずれるに伴いゼロ若しくは略ゼロに設定された反射率がわずかに増加するように調整されていることを特徴とし、
請求項4に係る発明は、
請求項1または2記載の発明に係る反射防止膜を前提とし、
一方の端縁から他方の端縁に向かって屈折率が変化している基板表面に形成されると共に、基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り目的波長λ0の反射率が一律にゼロ若しくは略ゼロに設定されていることを特徴とする。
請求項1〜4のいずれかに記載の発明に係る反射防止膜を前提とし、
上記第一膜、第二膜、第三膜の光学的膜厚が、3層等価膜法により設計されていることを特徴とし、
請求項6に係る発明は、
請求項1〜5のいずれかに記載の発明に係る反射防止膜を前提とし、
屈折率nAの第一膜と第三膜を構成する材料がSiO2、屈折率nBの第二膜を構成する材料がAl2O3、Y2O3、ZrO2、HfO2、Ta2O5、Nb2O3、TiO2のいずれか一種若しくは二種以上の混合物から選択されていることを特徴とする。
基板表面に順次成膜された屈折率nAの第一膜と屈折率nBの第二膜および屈折率nAの第三膜とで構成された目的波長λ0に対する反射防止膜を前提とし、上記第一膜と第三膜の物理的膜厚が基板一方の端縁から他方の端縁に向かって増加するように設定され、第二膜の物理的膜厚が上記基板一方の端縁から他方の端縁に向かって減少するように設定されると共に、第一膜、第二膜、第三膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(1/4×λ0)に設定され、あるいは、上記基板と第一膜との間に第一膜と同一材料で構成された光学的膜厚(1/4×λ0)の中間膜が介在し、かつ、第三膜表面に第三膜と同一材料で構成された光学的膜厚(1/4×λ0)の表面膜が設けられると共に、上記中間膜、第一膜、第二膜、第三膜、表面膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(3/4×λ0)に設定されている。
(A)屈折率一定の基板表面に設けられほとんどゼロに近い反射率が位置によってわずかに増加するように調整可能な反射防止膜の説明
このような反射防止膜を単層で構成できることが好ましいが、以下の数式(1)に示す単層反射防止膜条件を満たす屈折率の膜材料を見つけることは困難である。
但し、nfは単層反射防止膜の屈折率、n0は媒質(空気)の屈折率、nsは基板の屈折率である。
(1)第一膜、第二膜、第三膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(1/4×λ0)に設定された反射防止膜
そこで、耐環境性に優れていることを条件とする第一膜と第三膜を構成する材料としてSiO2を、第二膜を構成する材料としてAl2O3、Y2O3、ZrO2、HfO2、Ta2O5、Nb2O3、TiO2のいずれか一種若しくは二種以上の混合物から選択し、3層等価膜(特許文献2〜3,非特許文献1参照)により上記反射防止膜を構成する。
(2)中間膜、第一膜、第二膜、第三膜、表面膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(3/4×λ0)に設定された反射防止膜
上述したように数式(1)で求められる上記nfが第一膜の屈折率(SiO2)の数値より低いときは、上記(1)の反射防止膜で構成することができないため、各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(3/4×λ0)に設定された反射防止膜を適用する。
そして、単一膜でnEを満たす材料がないため上述したように屈折率nEの本体膜を下記数式(2)〜(6)に示した3層等価膜(第一膜、第二膜、第三膜)にて構成する。
中間膜15の物理的膜厚はλ0/(4・nA)
本体膜16における第一膜の物理的膜厚はdA
本体膜16における第二膜の物理的膜厚はdB
本体膜16における第三膜の物理的膜厚はdA
表面膜15の物理的膜厚はλ0/(4・nA)
尚、この反射防止膜は、上記中間膜15、本体膜16における第一膜、第二膜、第三膜および表面膜15の5層構成であるが、中間膜15と本体膜16の第一膜、および、本体膜16の第三膜と表面膜15は共に(SiO2)で構成されて区別がつかないため、上述したように3層反射防止膜として扱うことができる。
(B)屈折率が変化している基板表面に設けられその反射率が一律にゼロ若しくは略ゼロに設定できる反射防止膜の説明
本発明の他の目的は、基板の屈折率が1方向に変化している基板の反射をすべての位置でほとんどゼロにすることにあり、位置による基板の屈折率変化から反射防止膜の膜設計が必要になる。
(1)第一膜、第二膜、第三膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(1/4×λ0)に設定された反射防止膜
上記目的を達成するには極めて単純な方法が好ましく単層の反射防止膜で構成できることが好ましい。しかし、下記数式(1)に示す単層反射防止膜条件を満たす屈折率の膜材料を見つけることは困難で、かつ、反射防止膜が設けられる基板の屈折率nsが1方向に変化しているのでこれに対応させてnfを変化させることはできない。
但し、nfは単層反射防止膜の屈折率、n0は媒質(空気)の屈折率、nsは基板の屈折率である。
(2)中間膜、第一膜、第二膜、第三膜、表面膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(3/4×λ0)に設定された反射防止膜
上述したように数式(1)で求められる上記nf−H、nf−M、nf−Lが第一膜の屈折率(SiO2)の数値より低いときは、上記(1)の反射防止膜で構成することができないため、各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(3/4×λ0)に設定された反射防止膜を適用する。
尚、基板の屈折率nsについては、高屈折率部分の屈折率ns−H、平均屈折率部分の屈折率ns−M、低屈折率部分の屈折率ns−Lに区分し、それぞれの本体膜における実効屈折率nE−H、nE−M、nE−Lを求める。
中間膜の物理的膜厚がλ0/(4・nA)
本体膜における第一膜の物理的膜厚がdA−H
本体膜における第二膜の物理的膜厚がdB−H
本体膜における第三膜の物理的膜厚がdA−H
表面膜の物理的膜厚がλ0/(4・nA)
の膜構成で、
上記基板における屈折率ns−Mの平均屈折率部分に形成された反射防止膜について、
中間膜の物理的膜厚がλ0/(4・nA)
本体膜における第一膜の物理的膜厚がdA−M
本体膜における第二膜の物理的膜厚がdB−M
本体膜における第三膜の物理的膜厚がdA−M
表面膜の物理的膜厚がλ0/(4・nA)
の膜構成で、かつ、
上記基板における屈折率ns−Lの低屈折率部分に形成された反射防止膜について、
中間膜の物理的膜厚がλ0/(4・nA)
本体膜における第一膜の物理的膜厚がdA−L
本体膜における第二膜の物理的膜厚がdB−L
本体膜における第三膜の物理的膜厚がdA−L
表面膜の物理的膜厚がλ0/(4・nA)
の膜構成のときは、図9(C)に示すように屈折率が一方向に変化している基板のすべての位置において理論的に反射率がほとんどゼロとなる。
21 第一膜、第二膜
22 第三膜
Claims (6)
- 基板表面に順次成膜された屈折率nAの第一膜と屈折率nBの第二膜および屈折率nAの第三膜とで構成された目的波長λ0に対する反射防止膜において、
上記第一膜と第三膜の物理的膜厚が基板一方の端縁から他方の端縁に向かって増加するように設定され、第二膜の物理的膜厚が上記基板一方の端縁から他方の端縁に向かって減少するように設定されると共に、第一膜、第二膜、第三膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(1/4×λ0)に設定されていることを特徴とする反射防止膜。 - 上記基板と第一膜との間に第一膜と同一材料で構成された光学的膜厚(1/4×λ0)の中間膜が介在し、かつ、第三膜表面に第三膜と同一材料で構成された光学的膜厚(1/4×λ0)の表面膜が設けられると共に、上記中間膜、第一膜、第二膜、第三膜、表面膜における各光学的膜厚の合計が基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り一律に(3/4×λ0)に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
- 一方の端縁から他方の端縁に向かって屈折率が同一である基板表面に形成されると共に、基板一方の端縁から他方の端縁までの間に設けられた入射基準位置において目的波長λ0の反射率がゼロ若しくは略ゼロに設定されており、この入射基準位置から基板一方の端縁側若しくは基板他方の端縁側へ入射位置がずれるに伴いゼロ若しくは略ゼロに設定された反射率がわずかに増加するように調整されていることを特徴とする請求項1または2記載の反射防止膜。
- 一方の端縁から他方の端縁に向かって屈折率が変化している基板表面に形成されると共に、基板一方の端縁から他方の端縁方向に亘り目的波長λ0の反射率が一律にゼロ若しくは略ゼロに設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の反射防止膜。
- 上記第一膜、第二膜、第三膜の光学的膜厚が、3層等価膜法により設計されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止膜。
- 屈折率nAの第一膜と第三膜を構成する材料がSiO2、屈折率nBの第二膜を構成する材料がAl2O3、Y2O3、ZrO2、HfO2、Ta2O5、Nb2O3、TiO2のいずれか一種若しくは二種以上の混合物から選択されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止膜。
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