JP2009065897A - 貯水装置及び貯水装置の製造方法 - Google Patents

貯水装置及び貯水装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】上面開口縁から外に水棲生物が飛び出してしまうのを確実に防止することができる貯水装置を提供する。
【解決手段】上面が開口して水を貯留する貯水部12と該貯水部12の開口縁18より所定寸法下側に構成された多孔質部20とを備える。多孔質部20は、貯水部12の内外を連通する多数の通路21を有する。各通路21は、少なくとも水の通過を許容し、且つ、水棲生物の通過を阻止する。多孔質部20は、貯水部12の周囲1/4乃至全周に渡って構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、水を貯留して水棲生物を飼育する貯水装置に関するものである。
従来より水棲生物を飼育するこの種水槽は、例えば飼育槽の底部に稚魚の大きさに応じて砂を入れた広い排水用桝又はピットを設けている。この排水用桝又はピットの下部に、水槽内に連通する配管を接続し、この配管を水槽の外に立てると共に立てた配管の上端を水槽内に入れた水の水面と同じ高さにしている。そして、水槽内に入れた水が立てた配管の上端よりも多いときには、配管端部から水槽内の水を排水させることにより、水槽内の水面を一定位置に維持できるように構成されていた(特許文献1参照)。
このように構成された水槽は、水槽内の水面位置を一定にできるものの、下部に配管が設けられているので設置する場所が限られてしまう。そこで、株式会社瀧商店(福岡県行橋市大橋35−3)にて、何処にでも簡単に設置可能な簡易型の成型池が販売されている(非特許文献1参照)。この成形池は、合成樹脂にて構成されており、持ち運びが容易、且つ、安価で、水槽部を土中に埋めて水を入れるだけで簡単にて使用できるものであった。
特開平8−126448号公報 URL=http://shop.tackey.co.jp/i-shop/product.pasp?cm_id=79692&to=pr
しかしながら、簡易型の成型池は何処にでも簡単に設置することができるが、水の入れ過ぎや、雨が降って水が成型池の開口縁まで満たされると、飼育している水棲生物、特に、水棲生物としてメダカなどが飛び跳ね、外に出てしまう。このため、成型池内で大事に飼育している魚が飛び出して死んでしまう等と言う問題があった。
本発明は、係る従来技術の課題を解決するために成されたものであり、上面開口縁から外に水棲生物が飛び出してしまうのを確実に防止することができる貯水装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明の貯水装置は、水を貯留して水棲生物を飼育可能とされたものであって、上面が開口して水を貯留する貯水部と、該貯水部の開口縁より所定寸法下側に構成された多孔質部とを備え、該多孔質部は、貯水部の内外を連通する多数の通路を有すると共に、各通路は、少なくとも水の通過を許容し、且つ、水棲生物の通過を阻止することを特徴とする。
また、請求項2の発明の貯水装置は、上記において、土中に埋設されて人工池を構成し、又は、据え置かれて水槽を構成することを特徴とする。
また、請求項3の発明の貯水装置は、請求項1又は請求項2において、多孔質部は、貯水部の周囲1/4乃至全周に渡って構成されていることを特徴とする。
また、請求項4の発明の貯水装置の製造方法は、請求項1乃至請求項3の何れかにおいて、開口を下側とした状態における貯水部の外面形状に沿った内面形状を有する外型内に、同じく開口を下側とした状態における貯水部の内面形状に沿った外面形状を有する内型を設置し、該内型と外型間に水密性を有する第1の成形材料を所定量注入した後、当該第1の成形材料の上に多孔質部を構成するための第2の成形材料を所定量注入し、次に当該第2の成形材料の上に第1の成形材料を注入して固化させることを特徴とする。
また、請求項5の発明の貯水装置の製造方法は、請求項4において、第1の成形材料は水密性を有するコンクリートであり、第2の成形材料は透水コンクリートであることを特徴とする。
以上詳述した如く本発明によれば、上面が開口して水を貯留する貯水部と、該貯水部の開口縁より所定寸法下側に構成された多孔質部とを備え、該多孔質部は、貯水部の内外を連通する多数の通路を有すると共に、各通路は、少なくとも水の通過を許容し、且つ、水棲生物の通過を阻止するので、貯水部内に収容され、多孔質部に位置した水を貯水装置の外部に流出させて、貯水部内の水が多孔質部よりも多くなってしまうのを未然に阻止することができる。これにより、例えば、請求項2のような人工池や水槽として使用する際、水面を常時多孔質部以下に維持して貯水装置の開口から水が溢れ出してまうのを防止することが可能になるので、水面より上に飛び跳ねる水棲生物を飼育するのに好適である。従って、貯水装置に飼育している水棲生物が貯水部から飛び出してしまうなどといった不都合を確実に防止することができる。
また、貯水装置内に収容した水を多孔質部から外部に流出させることができるので、空気を巻き込むように貯水装置内に水を供給するだけで、貯水装置内の水に空気を供給することができる。これにより、空気供給装置を格別に設けなくても、貯水装置内で飼育している水棲生物が空気不足に陥ってしまうなどと言った不都合を防止することが可能となる。従って、水棲生物が酸欠になってしまう不都合を防止することができるので、水棲生物を長期間飼育することができ、貯水装置の利便性を大幅に向上させることができるようになるものである。
また、貯水装置内に常に綺麗な水を供給して、貯水装置内の水を多孔質部から外部に流出させることにより、貯水装置内の水が汚れてしまうなどと言った不都合を防止することができる。また、多孔質部には浄化菌の発生も期待できるので、その発生した浄化菌により貯水装置内の水を浄化することができる。これにより、貯水装置内の水交換が不要となり、貯水装置の利便性を大幅に向上させることができるようになるものである。
また、請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2において、多孔質部は、貯水部の周囲1/4乃至全周に渡って構成されているので、多孔質部を使い道に応じた方向に設けることができる。これにより、貯水装置内に入れた水を所定方向から外部に流出させることができる。従って、例えば、通路側以外に多孔質部を設ければ、貯水装置の側を通行する人の衣服が濡れてしまうなどといった不都合を防止することができる。
特に、多孔質部を貯水装置の全周に設ければ、ゴミで多孔質部が目詰まりしてしまうなどといった不都合を阻止することができる。また、多孔質部から流出した水が貯水装置の外面を伝わって下流する際、貯水装置を気化熱で冷やすことができるので、夏期の暑い時期に貯水装置の水温が上昇して、飼育している魚が死んでしまうなどと言った不都合を確実に防止することが可能となる。
また、請求項4の発明によれば、請求項1乃至請求項3の何れかにおいて、開口を下側とした状態における貯水部の外面形状に沿った内面形状を有する外型内に、同じく開口を下側とした状態における貯水部の内面形状に沿った外面形状を有する内型を設置し、該内型と外型間に水密性を有する第1の成形材料を所定量注入した後、当該第1の成形材料の上に多孔質部を構成するための第2の成形材料を所定量注入し、次に当該第2の成形材料の上に第1の成形材料を注入して固化させるので、貯水装置を簡単且つ容易に製造することができる。これにより、貯水装置を廉価にて製造することが可能となり、貯水装置の利便性を大幅に向上させることができるようになるものである。
また、請求項5の発明によれば、請求項4において、第1の成形材料は水密性を有するコンクリートであり、第2の成形材料は透水コンクリートであるので、例えば容易に風雨で破損せず、従来のように合成樹脂の水槽に対して重量の重い貯水装置を製造することが可能となる。これにより、地面上或いは所定高さの台上に設置した場合に動いてしまうのを防止することができ、便利である。
本発明は、貯水装置の上面開口から水棲生物、特にメダカなどが飛び出てしまうのを防止することを主な特徴とする。貯水装置の上面開口からメダカなどが飛び出てしまうのを防止するという目的を、貯水部の開口縁より所定寸法下側に多孔質部を設けるだけの簡単な構成で実現した。
次に、図面に基づき本発明の実施の形態を詳述する。図1は本発明の一実施例を示す貯水装置10の正面図、図2は本発明の貯水装置10の縦断側面図をそれぞれ示している。貯水装置10は、土中に埋設される人工池40や据え置かれる水槽50として使用されるもので、図1に示すように水を貯留する貯水部12と、多孔質部20とから構成されている。
該貯水部12は、長手寸法約90cm〜180cm、幅寸法約45cm〜160cm、深さ寸法約35cm〜70cmに構成されると共に、肉厚寸法約3cm〜5cmの容器状に形成されている。この貯水部12は、上面に開口した開口部16(本発明の開口に相当)が形成され、下面は地面に設置可能なように平面に形成されている。また、上面から見た場合貯水部12は、ひょうたん形状、楕円形状、或いは、蛇行形状、他様々な形状に形成されている。
貯水部12には、前記多孔質部20が設けられており、この多孔質部20は貯水部12周囲に帯状に設けられると共に、多孔質部20は貯水部12の開口縁18よりも約2cm〜10cm下側(貯水部12の底部側)に設けられている。該多孔質部20は多数の通路21を有し、これら多数の通路21は貯水部12の内外を連通している。即ち、貯水部12に貯留された水は、多孔質部20に設けられた多数の通路21を介して外部に流出させられるように構成されている。尚、多孔質部20はポーラスとも称されている。
また、多孔質部20の各通路21は、鯉や金魚などよりも小さなフナの稚魚やメダカなどの水棲生物の通過を阻止可能な大きさに形成されると共に、水及びフナの稚魚やメダカなどの水棲生物よりも小さなゴミを通過可能な大きさにて構成されている。この多孔質部20は、貯水部12の周囲約1/4周乃至全周に渡って形成されている。具体的には、貯水部12の周囲約1/4周に渡って多孔質部20が形成されることにより、貯水部12内に貯留された水が、当該貯水部12の所定位置(所定方向)から流出されるように構成されている。尚、貯水部12内に入った落ち葉などの大きなゴミは、勿論手で取り除かれることになる。
該貯水部12は、予め用意したセメントや骨材(砂利や砂)及び水等が所定量混合されたコンクリートにて構成されている。具体的には、セメントと骨材と水との比は、1対2〜8対0.25〜0.40の重量比の割合で調合される。このとき使用する水は汚れ(油やゴミ或いは有害物など)の無いものが使用される。このような範囲の調合で、製品(貯水装置10)の強さ、重さ、堅さの条件に合わせた材料(例えば、一般コンクリート用骨材、自然石軽量骨材、人工軽量骨材等)を選定することも可能である。特に、貯水装置10に強い強度が必要な場合、同形状に加工された金網などの補強材をコンクリートに内在成形することも可能である。
該貯水部12は、水密性コンクリートからなる第1の成形材料14と、透水性コンクリート(本発明の透水コンクリートに相当)からなる第2の成形材料24とから構成されている。即ち、多孔質部20は第2の成形材料24、多孔質部20以外は第1の成形材料14にて構成されている。尚、第1の成形材料14の骨材は、製品(貯水部12)肉厚の約1/3倍の大きさのものが用いられる。具体的には、骨材は直径1.2mm〜20mmの範囲で、粒径が均一な物が用いられる。
また、貯水部12を成形するための成形型枠(内型30、外型32)は予め用意されている(図3に図示)。該内型30は、貯水部12の内面形状に沿った外面形状を有すると共に、外型32は、貯水部12の外面形状に沿った内面形状を有している。即ち、内型30と外型32とは製品(貯水部12)の外観と凹凸が逆形状に形成されている。該内型30及び外型32は、金属性、木性、合成樹脂性、ゴム性などから構成されている。該内型30及び外型32をゴム性にて構成した場合、各型を容易に変形させることができ、貯水部12は様々な形状に形成させることができ便利である。
以上の構成で次に図3〜図5を用いて貯水装置10の製造方法を説明する。貯水部12は、図3に示すように、貯水部12の開口部16が下側(地面側)に位置するように内型30を基台28上に設置し、内型30の外側に外型32を設置する。このとき、内型30外面と外型32内面との間隔が全面略同一になるように、外型32を設置する。尚、外型32は、設置された状態で上部(貯水部12の底面側)を開口している。また、外型32は、内型30の上部(貯水部12の底面側)よりも貯水部12の厚さ分上方に延在している。また、図3は内型30及び外型32をゴム性で作製した場合の図、図4は内型30及び外型32を金属性、木性、合成樹脂性で作製した場合の図であるが、以下実施例ではゴム性型が用いられる。
次に、図5に示すように基台28上に設置された外型32の上部開口から、内型30と外型32との間に予め用意された第1の成形材料14が所定量充填される。この場合、第1の成形材料14を基台28より約2cm〜10cm(好ましくは、例えばメダカの場合で約2cm〜3cm)充填した後、バイブレータで第1の成形材料14に数秒間(約10秒〜20秒)振動を加える。これによって、第1の成形材料14内の空気が外部に押し出されて、第1の成形材料14はより高い水密性を有する。
次に、30分〜60分経過した後、第1の成形材料14の上に第2の成形材料24を充填する。このとき、貯水部12の開口部16を上にした状態で、形成する多孔質部20の両側となる位置に予め用意した仕切りを入れ、その仕切りの間に第2の成形材料24を充填する。詳しくは、貯水部12の所定位置に周囲方向約1/4周間隔で仕切りを入れ、その仕切り間に第2の成形材料24を充填する。この場合、第2の成形材料24を第1の成形材料14上に約2cm〜10cm充填した後、バイブレータで第2の成形材料24に数秒間(例えば、約15秒〜約30秒)振動を加える。
これによって、第2の成形材料24の、複数の骨材は隣接する骨材と接触し、当該骨材と隣接する骨材との間に所定の通路21が形成され、この通路21によって貯水部12ないと貯水部12外部とが連通される。尚、係る貯水部12の内外を連通する通路21を形成する技術については、従来より周知の技術であるため詳細な説明を省略する。
ここで、第2の成形材料24に形成する通路21は、魚の大きさによって異なり、例えば、メダカやフナの稚魚で約0.5mm〜3.0mm、好ましくは約1.0mmとされ、それ以上大きい魚はメダカやフナの稚魚を飼育するのに設けた大きさの通路21で差し支えない。また、多孔質部20の下側(貯水部12の底部側)から貯水部12の開口縁18迄の距離、即ち、貯水部12内で飼育している魚が飛び出さない距離は、飼育する魚によって異なるが、例えば、メダカやフナの稚魚を飼育する場合には多孔質部20の下側から貯水部12の開口縁18迄の距離を約5cm、フナなどの場合は大きさにもよるが約10cmとされる。
次に、30〜60分経過した後に内型30と外型32との間に再度第1の成形材料14が充填されると共に、貯水部12の底部となる内型30上全体に第1の成形材料14が充填される。このとき、第1の成形材料14を充填しながらバイブレータで第1の成形材料14に振動が加えられる。また、貯水部12の底部の厚さは、内型30と外型32間の隙間と略同等厚さに形成される。そして、内型30及び外型32全体、及び、底部に第1の成形材料14が充填されたならばバイブレータでの振動を終了する。
次に、打ち終ったコンクリート(第1の成形材料14及び第2の成形材料24)を保護して、充分硬化するように1〜2日間約+30℃〜+60℃で保温を行う。そして、コンクリートが硬化したら、内型30及び外型32を外す。内型30及び外型32を外したら、多孔質部20の各孔が均一の大きさ(この場合、直径約1mm)に形成されているか、均一寸法に配置されているかを確認すると共に、有害なひび割れや角部の欠けなどがないか確認して、貯水装置10が完成する。尚、多孔質部20の孔が均一の大きさに形成されていない場合、或いは、均一の寸法に配置されていない場合、或いは、有害なひび割れ(例えば、著しく水が漏れ出てしまうひび割れ、或いは、貯水部12全体に渡って発生しているひび割れなど)や角部の欠けなどが発生している場合には、修正可能なものは修正し、修正可能でないものは処分される。
尚、貯水装置10は、貯水部12の長手寸法約90cm〜180cm、幅寸法約45〜160cm、深さ寸法約35〜70cm、厚さ寸法約3cm〜5cmの容器状に形成しているが、貯水部12はこれに限られず、魚の種類や大きさによって、魚が飛び出さない寸法であれば、これ以上大きくしても、小さくしても差し支えない。また、多孔質部20の大きさも同様に魚の種類や大きさによって寸法を大きくしても、小さくしても差し支えない。
次に、完成した貯水装置10の、人工池40としての使用例を図6を用いて説明する。尚、人工池40は、土中に埋設されてフナやフナの稚魚、或いは、メダカなどの水棲生物を飼育するために利用される。また、埋設する穴の深さは、予め人工池40の開口縁18が地面と略面一乃至10cm程地面よりも突出するように設定してある。まず、人工池40を土中に埋設する箇所に穴を掘る。具体的には、人工池10を埋設する箇所に、人工池40を置き、スコップ等を用いて地面に人工池40の形を描く。
次に、スコップにて人工池40よりも所定寸法大きな穴を掘る。具体的には、人工池40の側面及び底面よりも約10cm〜30cm大きい穴を掘り、石などの突起物を取り除いて綺麗に均す。次に、穴の底部に砂利42を約10cm〜30cmの厚さ敷き詰め、その上に砂を約5cm敷き綺麗に均す。そして、人工池40の開口縁18が地面と略面一乃至10cm程地面よりも突出するように砂利42及び砂を敷き詰め厚さ量を調整する。また、水平器を置いて穴の底面が水平になるように砂の厚さを調整する。
そして、穴の底面が水平に調整できたら、人工池40周囲と穴の周囲とが略等間隔になるように穴の中に人工池40を設置する。このとき、人工池40の水を流出させたい方向に多孔質部20を位置させると共に、人工池40の開口部16(この場合多孔質部20)が水平になるように調整する。次に、人工池40が浮いてしまうのを防止するため、人工池40内に水を入れ、再度人工池40が水平になっているか否か確認する。水平でない場合は、水平になるまで調整する。
人工池40が水平になったら、人工池40の周囲面と土との隙間に砂利42や砂などを入れる。これによって、人工池40は穴内に略水平に設置される。また、水平器を使って多孔質部20が水平になっているかどうかを途中で何度かチェックを行う。この時、人工池40と土との間に少しずつ水を入れながら砂を入れることにより、人工池40外面の凹み部分まで砂を入れ、貯水装置10を地面にしっかり固定する。そして、人工池40周囲の土壌がしまり、完全に人工池40が固定されるまで1週間程様子を見た後、人工池40周囲に敷石が置かれたり、植物などが植え込まれる。
そして、人工池40内に小石や水草などが入れられた後、フナやフナの稚魚、或いは、メダカなどの水棲生物が入れられて飼育される。この場合、人工池40の水面よりも所定距離上方から水を落下させることにより、人工池40内に水が供給されると共に、落下する水と一緒に空気が巻き込まれて人工池40内の水に空気が供給される。そして、人工池40内に供給され、多孔質部20より多くなった水は、多孔質部20(多数の通路21)より外部に流出する。
係る人工池40周囲及び下部に砂利42を敷き詰めているので、多孔質部20より人工池40外部に流出した水は、砂利42の隙間を通り土中に染みこみ、人工池40周囲がぬかってしまう、或いは、水浸しになってしまうなどの不都合を防止することができる。これにより、常時人工池40内に水を供給することができると共に、人工池40内の水面を常時多孔質部20以下に維持することが可能となる。従って、人工池40の開口縁18から水が溢れ出してまうなどの不都合を未然に阻止することができ、水面より上に飛び跳ねる水棲生物を飼育するのに好適であると共に、人工池40内に飼育している水棲生物が人工池40から飛び出してしまうなどといった不都合を確実に防止することができる。
また、人工池40の水面よりも所定距離上方から水を落下させることにより、格別な空気供給装置を設けなくても、水に空気を供給することができる。これにより、人工池40内で飼育している水棲生物が空気不足に陥ってしまうなどと言った不都合を防止することができる。
次に、図7には、完成した貯水装置10の、他の使用例を示している。尚、貯水装置10は、地面上、或いは、地面上に台を置き、その上に貯水装置10を据え置いて使用する水槽50として、やはり、フナやフナの稚魚、或いは、メダカなどの水棲生物を飼育するために利用される。この場合、水槽50の設置箇所には排水路を設ける必要がある。即ち、水槽50を設置する箇所に、予め深さ約10〜30cmで水槽50周囲よりも20cm乃至50cm大きな面積の穴を掘る。
そして、地面と略面一になるように穴に砂利42を敷き詰め、敷き詰めた砂利42の略中心に位置して水槽50を設置する。このとき、水槽50の水を流出させたい方向に多孔質部20を位置させると共に、水槽50の開口部16(多孔質部20)が水平になるように設置する。また、水槽50の開口部16が水平になるように敷き詰めた砂利42の厚さを調整する。これによって、水槽50は砂利42の上に略水平に設置される。
そして、水槽50内に水が入れられた後、前述同様水草及びフナやフナの稚魚、或いは、メダカなどの水棲生物が入れられて飼育される。この場合も、水槽50の水面よりも所定距離上方から水を落下させることにより、水槽50内に水が供給されると共に、落下する水と一緒に空気が巻き込まれて、水槽50内の水に空気が供給される。そして、水槽50内に供給され、多孔質部20より多くなった水は、多孔質部20(多数の通路21)より外部に流出する。
係る水槽50の下部に砂利42を敷き詰めているので、多孔質部20より水槽50外部に流出した水は、砂利42の隙間を通り土中に染みこみ、水槽50周囲がぬかってしまう、或いは、水浸しになってしまうなどの不都合を防止することができる。これにより、常時水槽50内に水を供給することができると共に、水槽50内の水面を常時多孔質部20以下に維持することが可能となる。特に、貯水装置10を水槽50として使用する場合、多孔質部20から流出した水が、貯水装置10の外面を伝わって下流する際、当該貯水装置10を気化熱で冷やすことができる。これにより、夏期の暑い時期に貯水装置10の水温が上昇して、飼育している魚が死んでしまうなどと言った不都合を確実に防止することができる。
このように、貯水部12の開口縁18より所定寸法下側に多孔質部20を構成すると共に、この多孔質部20は、貯水部12の内外を連通する多数の通路21を有し、各通路21は、少なくとも水の通過を許容し、且つ、フナの稚魚、或いは、メダカなどの水棲生物の通過を阻止するようにしているので、多孔質部20からは水や細かいゴミだけを貯水装置10外部に流出させることができる。これにより、安心して貯水部12内にフナの稚魚やメダカなどの小さな水棲生物を飼育することができる。また、貯水装置10を人工池40や水槽50として使用する際、水面を常時多孔質部20以下に維持して貯水装置10の開口部16から水が溢れ出してまうのを防止することができるので、水面より上に飛び跳ねる水棲生物を飼育する際、貯水装置10内に飼育している水棲生物が貯水部12から飛び出してしまうなどといった不都合を確実に防止することができる。
また、貯水装置10内に収容した水を多孔質部20から外部に流出させることができるので、常時貯水装置10内に常時水を供給することができる。また、水が落下する際空気を巻き込ませれば、貯水装置10内の水に空気を供給することができる。これにより、格別に空気供給装置を設けなくても、貯水装置10内で飼育している水棲生物が空気不足に陥ってしまうなどと言った不都合を防止することが可能となる。従って、水棲生物が酸欠になるなどの不都合もなく、長期間して飼育することができ、貯水装置10の利便性を大幅に向上させることができる。
また、貯水装置10内の水を多孔質部20から外部に流出させ、貯水装置10内に常に新しい水を供給することにより、貯水装置10内の水が汚れてしまうなどと言った不都合も防止することができる。また、多孔質部20には浄化菌の発生も期待することができるので、貯水部12内の水の浄化に大幅に役立たせることができる。これにより、貯水装置10内の格別な水交換が不要となり、貯水装置10の利便性を大幅に向上させることができる。
また、多孔質部20は、貯水部12の周囲1/4周に渡って構成されているので、多孔質部20を使い道に応じた方向に設けることができる。これにより、貯水装置10内に入れた水を所定方向から外部に流出させることができる。従って、通路21側以外に多孔質部20が位置するように設ければ、貯水装置10の側を通行する人の衣服が濡れてしまうなどといった不都合を防止することができる。
また、開口部16を下側とした状態における貯水部12の外面形状に沿った内面形状を有する外型32内に、同じく開口部16を下側とした状態における貯水部12の内面形状に沿った外面形状を有する内型30を設置し、この内型30と外型32間に水密性を有する第1の成形材料14(水密性コンクリート)を所定量注入した後、当該第1の成形材料14の上に多孔質部20を構成するための第2の成形材料(透水性コンクリート)を所定量注入し、次に当該第2の成形材料の上に第1の成形材料14を注入して固化させるので、貯水装置10を簡単且つ容易に製造することができる。
また、第1の成形材料14を水密性コンクリートにて構成し、第2の成形材料24を透水性コンクリートにて構成しているので、貯水部12が風雨で容易に破損せず、重量の重い貯水装置10を製造することが可能となる。これにより、地面上或いは所定高さの台上に設置した場合に、貯水装置10が動いてしまうなどといった不都合を確実に防止することができ、便利である。
尚、実施の形態では、多孔質部より貯水装置の開口部16側に水密性を有する第1の成形層を形成したが、多孔質層より貯水装置の開口部16側全体を多孔質部にしても差し支えない。これにより、多孔質部の面積を拡大することができるので、多孔質部が目詰まりしてしまう期間を大幅に延長することができる。従って、貯水装置の利便性を更に向上させることができるようになるものである。
また、貯水部12周囲の1/4周に多孔質部20を設けたが、多孔質部20は貯水部12周囲の1/4周に限らず、1/4周以上〜全周に設ければ、ゴミで多孔質部20が目詰まりしてしまう期間を更に延長することができる。また、多孔質部20(第2の成形材料24)を透水性コンクリートで構成したが、多孔質部20は透水性コンクリートに限らず、例えば、金属や合成樹脂の網、或いは、多孔質を有するセラミックなどを埋め込むんでも差し支えない。これにより、第2の成形材料24同様の効果を得ることができる。
また、多孔質部20の下側から貯水部12の開口縁18迄の距離(貯水部12内で飼育している魚が飛び出さない距離)を記載したが、多孔質部20の下側から貯水部12の開口縁18迄の距離は飼育する魚によって変えても差し支えない。これにより、貯水装置10内で飼育する様々な大きさの魚の飛び出しを阻止することができるので、飼育している魚が飛び出して死んでしまうなどと言った不都合を確実に防止することができる。
また、多孔質部20の外面下部に、図示しないが雨樋のような水受けを設け、この水受けの所定位置に水出口(排水口)を設けても差し支えない。この場合、水出口を貯水部12のどの位置にでも容易に設けることができるので、多孔質部20を貯水部12の全周に設けることができる。これにより、貯水装置10周囲及び下部に砂利42を敷き詰める必要がなくなるので、どこにでも簡単に貯水装置10を設置することができ、便利である。また、多孔質部20を貯水部12の全周に設けることにより、ゴミで多孔質部20が目詰まりしてしまうなどといった不都合も確実に阻止することができる。
また、実施形態では貯水装置の形状や寸法などを記載したが、貯水装置10の要旨を逸脱しない範囲内で形状や寸法を変更しても良いのは言うまでもない。勿論本発明は、上記実施例のみに限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で他の様々な変更を行っても本発明は有効である。
本発明の一実施例を示す貯水装置の正面図である。 同図1の貯水装置の縦断側面図である。 本発明の貯水装置(貯水部)の成形を行う成形型枠(ゴム製の内型と外型)の縦断側面図である。 もう一つの貯水装置(貯水部)の成形を行う成形型枠(金属性の内型と外型)の縦断側面図である。 内型と外型間にコンクリートを流し込んでいる状態を示す成形型枠の縦断側面図である。 土中に埋設した貯水装置(人工池)の模式図である。 地面に設置した貯水装置(水槽)の模式図である。
符号の説明
10 貯水装置
12 貯水部
14 第1の成形材料
16 開口部
18 開口縁
20 多孔質部
21 通路
24 第2の成形材料
40 人工池

Claims (5)

  1. 水を貯留して水棲生物を飼育可能とされた貯水装置であって、
    上面が開口して前記水を貯留する貯水部と、
    該貯水部の開口縁より所定寸法下側に構成された多孔質部とを備え、
    該多孔質部は、前記貯水部の内外を連通する多数の通路を有すると共に、各通路は、少なくとも前記水の通過を許容し、且つ、前記水棲生物の通過を阻止することを特徴とする貯水装置。
  2. 土中に埋設されて人工池を構成し、又は、据え置かれて水槽を構成することを特徴とする請求項1に記載の貯水装置。
  3. 前記多孔質部は、前記貯水部の周囲1/4乃至全周に渡って構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の貯水装置。
  4. 開口を下側とした状態における前記貯水部の外面形状に沿った内面形状を有する外型内に、同じく開口を下側とした状態における前記貯水部の内面形状に沿った外面形状を有する内型を設置し、該内型と前記外型間に水密性を有する第1の成形材料を所定量注入した後、当該第1の成形材料の上に前記多孔質部を構成するための第2の成形材料を所定量注入し、次に当該第2の成形材料の上に前記第1の成形材料を注入して固化させることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の貯水装置の製造方法。
  5. 前記第1の成形材料は水密性を有するコンクリートであり、前記第2の成形材料は透水コンクリートであることを特徴とする請求項4に記載の貯水装置の製造方法。
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