JP2009062754A - 保水性路盤材料の選定方法等 - Google Patents

保水性路盤材料の選定方法等 Download PDF

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Abstract

【課題】通常の路盤材料と保水材料とからなる保水性路盤材料について、路盤材料と保水材料の割合、保水材料の粒度を容易に定めることができる保水性路盤材料の選定方法およびその保水性路盤等を提供する。
【解決手段】路盤材料と共に保水材料を含む保水性路盤材料について、(i)使用する路盤材料と保水材料の混合物を最適含水比に調整して、保水量、乾燥密度、および修正CBRを求め、(ii)路盤材料と保水材料の混合割合を変えた混合物を最適含水比に調整して同様に保水量、乾燥密度、および修正CBRを求め、(iii)得られる乾燥密度に対する保水量曲線および修正CBR曲線に基づき、修正CBRの目標範囲および保水量の目標範囲になる乾燥密度の範囲を定め、(iv)上記乾燥密度の範囲になるように路盤材料と保水材料の混合割合を定め、必要に応じて、粗粒率に対する吸上げ高さを求めて材料を選定する方法、および選定された材料によって形成された保水性路盤。
【選択図】図1

Description

本発明は、保水性路盤を形成する際に、路盤材料と保水材料の割合、保水材料の粒度を容易に定めることができる保水性路盤材料の選定方法、その保水性路盤、およびその舗装構造に関する。
都心部のヒートアイランド現象を抑制するために、保水量の大きい多孔質ブロックを用いて歩道や広場などの舗装を形成し、ブロックに保持された水の蒸発による気化熱によって温度上昇を抑制する対策が試みられている。しかし、従来の保水性ブロックは保水量に限界があり、夏場に晴天の日が続くと、保有されている水の全てが蒸発してしまい、ヒートアイランド現象を十分に抑制することができない。
そこで、保水性を高めた舗装体が開発されている。例えば、舗装体の空隙部分に保水性材料を含有させた保水性路盤が知られており(特許文献1)、保水材料として天然非焼成バーミキュライト、高吸水率の製紙スラッジ焼却灰、珪藻土などを用い、該保水材料をセメントと混合したものを舗装体に配合して保水性路盤を形成することが知られている。この舗装体は、実用に適する強度を有し、かつ保水量が大きいので舗装面の温度上昇抑制効果を長時間維持することができる利点を有している。しかし、この舗装体の構造は路盤については記載されていない。
特開2005−48403号公報
保水性路盤は、通常の歩道や車道として十分な強度を有すると共に、高い保水量を有することが求められるので、これらの条件に適する路盤材料を選択することが必要である。一般に、路盤材料の適否を判断する基準として修正CBR試験が知られている。CBRとは、路床や路盤材料の表面に規定径のピストンが所定の深さに挿入したときの荷重を、標準荷重に対する百分率で表した値であり、修正CBRは路盤材料を最大乾燥密度の90〜95%に締固めたものに対するCBRであり、路盤材料の適否を判断する基準として用いられている。
修正CBRは路盤材料について広く用いられているが、一般の路盤材料を基準としたものであって保水性路盤材料に限定した判断方法ではないので、路盤材料の保水量は考慮されていない。このため、従来、保水性路盤材料については、通常の路盤材料と保水材料との組合せについて、試行錯誤を繰り返して混合割合と粒度を決定しており、所定の性能を有する材料を選定するには手間がかかり、その結果も不正確であった。
本発明は、保水性路盤について、従来の材料選定方法等における上記問題を解決したものであり、通常の路盤材料と保水材料とからなる保水性路盤材料について、路盤材料と保水材料の割合、保水材料の粒度を容易に定めることができる保水性路盤材料の選定方法およびその保水性路盤等を提供する。
本発明は、以下の構成を有する保水性路盤材料の選定方法に関する。
〔1〕路盤材料と共に保水材料を含む保水性路盤材料について、
(i) 使用する路盤材料と保水材料の混合物を最適含水比に調整して、保水量、乾燥密度、および修正CBRを求め、
(ii) 路盤材料と保水材料の混合割合を変えた混合物を最適含水比に調整し、保水量、乾燥密度、および修正CBRを求め、
(iii) 上記(i)(ii)によって得られる乾燥密度に対する保水量曲線および修正CBR曲線に基づき、修正CBRの目標範囲および保水量の目標範囲になる乾燥密度の範囲を定め、
(iv) 上記乾燥密度の範囲になるように路盤材料と保水材料の混合割合を定める、
ことを特徴とする保水性路盤材料の選定方法。
〔2〕上記[1]において定めた路盤材料と保水材料の混合割合において、保水材料の粒度が異なるものについて、粗粒率に対する吸上げ高さを求め、目標の吸上げ高さになる粒度を有する保水材料を選定する保水性路盤材料の選定方法。
〔3〕上記[1]または上記[2]の方法において、乾燥密度が修正CBRの乾燥密度であって、最適含水比における最大乾燥密度の90〜95%である保水性路盤材料の選定方法。
〔4〕上記[1]または上記[2]の方法において、修正CBRの目標範囲が下層路盤で20%以上であり、保水量の目標範囲が20kg/m2以上である保水性路盤材料の選定方法。
〔5〕上記[1]〜上記[3]に記載する何れかの方法において、路盤材料の質量比が100%(保水材料なし)〜50%(保水材料50%)の混合物(路盤材料と保水材料の混合物)について、保水量、乾燥密度、および修正CBRを測定し、修正CBRの目標範囲および保水量の目標範囲になる乾燥密度の範囲を定め、該乾燥密度の範囲になるように路盤材料と保水材料の混合割合を定める保水性路盤材料の選定方法。
〔6〕上記[5]において定めた路盤材料と保水材料の混合割合において、保水材料の粒度が異なるものについて、粗粒率に対する水の吸上げ高さを求め、目標の吸上げ高さになる粒度を有する保水材料を定める保水性路盤材料の選定方法。
本発明は、さらに以下の構成を有する保水性路盤、およびその舗装構造に関する。
〔7〕路盤材料に保水材料を加えてなる保水性路盤において、保水材料として、珪藻土を焼成したセラミックス多孔質体からなる焼成骨材、製紙スラッジ焼却灰を焼成したセラミックス多孔質体からなる焼成骨材、これら焼成骨材と砂との混合物、または砂を用いたことを特徴とする保水性路盤。
〔8〕保水性路盤が上記[1]〜上記[6]の何れかの方法に基づいて定めた路盤材料と保水材料の条件下に形成されたものである上記[7]の保水性路盤。
〔9〕路床の上側に保水性路盤が形成され、該保水性路盤の上側に表面層が形成されている舗装構造において、上記保水性路盤が上記[1]〜上記[8]の何れかの方法に基づいて定めた路盤材料と保水材料の条件下に形成されたものであることを特徴とする舗装構造。
本発明の選定方法は、路盤材料と保水材料からなる混合材料について、乾燥密度および修正CBRと共に保水量を定め、さらに路盤材料と保水材料の混合割合を変えて同様に乾燥密度および修正CBRと共に保水量を定めて、乾燥密度に対する修正CBRの変化(修正CBR曲線)と保水量の変化(保水量曲線)を把握し、修正CBRの目標範囲と共に保水量が目標範囲になる乾燥密度の範囲を定め、この乾燥密度の範囲になるように路盤材料と保水材料の混合割合を定めるので、所望の保水量を有する保水性路盤材料を選定することができる。従って、保水性路盤材料について最適な選定結果を容易に得ることができ、目的の性能を有する保水性路盤を迅速に形成することができる。
また、本発明の方法によれば、目的の性能に応じた最適な路盤材料と保水材料の混合割合と共に保水材料の粒度を定めることができるので、保水量の大きい保水性路盤を容易に形成することができる。従って、長時間にわって温度上昇抑制効果を維持する保水性路盤を得ることができる。
さらに、本発明の保水性路盤は、保水材料として、珪藻土を焼成したセラミックス多孔質体からなる焼成骨材、製紙スラッジ焼却灰を焼成したセラミックス多孔質体からなる焼成骨材、またはこれら焼成骨材と砂との混合物を用いることによって、優れた保水性を有する路盤構造を形成することができる。
また、本発明の保水性路盤は、上記焼成骨材を保水材料として用いた保水性路盤について、上記選定方法に基づいて路盤材料と保水材料の混合割合を定め、また保水材料の粒度を定めることによって、優れた保水性を有する路盤構造を形成することができ、該保水性路盤を有する舗装構造を得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
本発明の選定方法は、路盤材料と共に保水材料を含有する保水性路盤材料について、下記手順(イ)〜(ニ)に従って条件に適する材料を選定する。
(イ) 使用する路盤材料と保水材料を決定し、これを任意の範囲に配合した混合物(供試体)について、規格(JIS A 1210)に準拠した突き固め試験を行い、最適含水比に調整して、保水量および乾燥密度、修正CBRを求める。
設計路盤厚さでの保水量は次式に基づいて求められる。
(イ) 設計路盤厚さでの保水量(kg/m2)=保水量(g/cm3)×路盤厚さ(cm)×100×100/1000
(ロ) 保水量(g/cm3)=(湿潤質量−乾燥質量)/供試体の質量
乾燥質量は供試体を60℃の乾燥器内で一定質量になるまで乾燥したときの質量である。湿潤質量は供試体を24時間浸水したときの質量である。
乾燥密度は、現場での締固め程度を考慮し、修正CBRおける最大乾燥密度(最適含水比の密度)の90〜95%に定められる。
修正CBRは、社団法人日本道路協会舗装調査・試験法便覧に記載されている試験方法に準拠して定める。具体的には以下の手順(A1)〜(A4)に従う。
(A1) 試料について、規格(JIS A 1210)に準拠して突き固め回数3層92回の最適含水比を求める。
(A2) 所定量の試料を最適含水比との差が±1%以内になるように水を加えてよく混ぜた試料を試験用モールドに3層に分けて装入し、突固め回数が各層92回、42回、17回の供試体を3個づつ作製する。
(A3) 供試体を4日間水浸させた後に修正CBRを測定する。
(A4) 3個の供試体の平均値から定まるCBR−乾燥密度曲線と、上記(A1)で求めた含水比−乾燥密度曲線とを乾燥密度の軸を共用して対比し、最適含水比における密度(最大乾燥密度)の90〜95%の乾燥密度に対応するCBR−乾燥密度曲線上の交点から修正CBRが求められる(図6参照)。
(ロ) 路盤材料と保水材料の混合割合を変えた混合物について、上記(イ)と同様にして最適含水比に調整し、保水量、乾燥密度、および修正CBRを求める。
(ハ) 上記(イ)(ロ)によって、乾燥密度に対する保水量を示す曲線、および、乾燥密度に対する修正CBR曲線が得られる。この曲線を乾燥密度の軸を共用して対比し、修正CBRの目標範囲および保水量の目標範囲になる乾燥密度の範囲を定める。
保水量曲線と修正CBR曲線とを乾燥密度軸を共用して対比すると、例えば、図1、図3のグラフが得られる。このグラフに基づき、例えば図1において、修正CBRの目標範囲が20%以上のときの乾燥密度は修正CBR曲線(実線)によれば約2.7以下の範囲であり、保水量の目標範囲が20kg/m2以上のときの乾燥密度は保水量曲線(波線)によれば約1.7以上の範囲であり、従って、修正CBRと保水量の何れの目標範囲にも適する乾燥密度は約1.7〜約2.7g/cm3の範囲であることが分かる。
なお、路盤材の95%修正CBRは、一般に、上層路盤では80%以上、下層路盤では20%以上とされている。また、設計路盤厚さでの保水量の目標は,使用環境や表面層の舗装構成によって異なるが,概ね20kg/m2以上あれば良い。
(ニ) 上記乾燥密度の範囲になるように路盤材料と保水材料の混合割合を定める。具体的には、路盤材料と保水材料の混合割合が異なる複数の供試体について、例えば、路盤材料の質量比が100%(保水材料なし)〜50%(保水材料50%)の混合物(路盤材料と保水材料の混合物)からなる供試体について、上記乾燥密度、保水量、および修正CBRを測定しておき、上記(ハ)によって定められる乾燥密度の範囲になる混合割合のものを選択すれば良い。
本発明の選定方法は、上記(イ)〜(ニ)の手順の後に、さらに保水材料の粒度を定める以下の手順(ホ)を追加することができる。
(ホ)上記(イ)〜(ニ)によって定めた路盤材料と保水材料の混合割合において、保水材料の粒度が異なるものについて、粗粒率に対する水の吸上げ高さ(%)を求め、目標の吸上げ高さになる保水材料の粒度を定める。
水の吸上げ高さ(%)は以下の手順(B1)〜(B5)に従って求めることができる。
(B1) 供試体を60℃の乾燥器内で一定質量になるまで乾燥し、乾燥質量を測定する。
(B2) 供試体設置時の水位が供試体の底面から5mmの高さになるようにする。
(B3) 60分経過後の供試体の質量を測定する。
(B4) 次式に基づいて60分後の保水量(W60)を算出する。
W60(g/cm3)=(60分経過後の湿潤質量−乾燥質量)/供試体の容積
(B5) 吸上げ高さ(H)を次式に従って求める。
H=60分後の保水量/保水量×100(%)
測定した吸上げ高さについて、保水材料の粗粒率に対する値を図示すると、例えば、図2、図4のグラフが得られる。このグラフに基づき、例えば図2において、吸上げ高さの目標範囲が60%以上であるときの粗粒率は約4.3以下であるので、この粗粒率になる保水材料を選定すればよい。
具体的には、粗粒率が異なる保水材料を用い、これを路盤材料と先に定めた割合に混合した複数の供試体について、粗粒率に対する吸上げ高さを求めておき、吸上げ高さの目標範囲になる粗粒率のものを選択すれば良い。
本発明に係る舗装構造の模式的な一例を図5に示す。図示する舗装構造は、路床10の上側に保水性路盤11が形成されており、該保水性路盤11の上側に表面層12が形成されている舗装構造である。上記保水性路盤11について、本発明の上記(イ)〜(ニ)、または上記(イ)〜(ホ)に示す選定方法が適用され、本発明の上記方法に従って保水性路盤材料が選定され、該材料によって保水性路盤が形成される。
図示する舗装構造の保水性路盤において、保水材料として、珪藻土を焼成したセラミックス多孔質体からなる焼成骨材、製紙スラッジ焼却灰を焼成したセラミックス多孔質体からなる焼成骨材、または、これら焼成骨材と砂との混合物を用いることができる。
珪藻土焼成骨材は、珪藻土を1000℃程度の高温で焼成したセラミック質の多孔質骨材であり、例えば0.4〜6.0mm程度の粒径を有する顆粒状の粒子であって、優れた保水性を有する。製紙スラッジ焼却灰の焼成骨材は、製紙スラッジ焼却灰を1000℃程度の高温で焼成したセラミック質の多孔質骨材であり、例えば0.4〜15mm程度の粒径を有する顆粒状の粒子であって、優れた保水性を有する。
保水材料として上記焼成骨材を用い、あるいは上記焼成骨材と砂とを混合して用いることができる。砂は山砂、市販の硅砂などを用いることができる。砂の粒径は5mm以下が適当であり、2.5mm以下が好ましく、1.2mm以下がさらに好ましい。粒径の小さいほうが毛細管現象による水の吸い上げ効果が良い。例えば、所定の粒度に調整してある市販の珪砂4号,硅砂5号および硅砂6号などを用いると良い。ただし,これに限定するものではない。焼成骨材と砂の混合割合は制限されず、一般には焼成骨材100質量部に対して50〜300質量部が適当である。焼成骨材と砂を混合することによって保水性が高くし、かつ水の吸い上げ効果を高めることができる。
上記焼成骨材からなる保水材料、または上記焼成骨材と砂を含む保水材料を用い、これらの保水材料と路盤材料からなる混合材料について、本発明の上記選定方法を適用して路盤材料と保水材料の混合比を定めればよく、また、この混合比における保水材料の粒度を定めればよい。
本発明の舗装構造は、保水性路盤11に保持されている水が晴天時に表面層12から蒸発して気化熱を奪うので、舗装面の温度上昇が抑制される。さらに、この保水性路盤11は保水効果が大きいので、長時間にわたって舗装面の温度上昇抑制効果を維持することができる。
また、本発明に係る舗装構造の保水性路盤11は水の吸上げ高さを目標範囲になるように保水材料の粒度を選定することができるので、路盤11に保持されている水が蒸発するのに伴い、路床10から水を吸い上げて蒸発させ、舗装表面の温度上昇を継続して抑制することができる。一方、雨天時には、表面層12から浸透した雨水は保水性路盤11に保持され、余剰の雨水は路床10に浸透して外部に流出する。
以下、本発明を実施例によって具体的に示す。
〔実施例1〕
通常の路盤材料として、クラッシャランC30(群馬県産、最大粒径37.5mm、湿潤密度2.37g/cm3,含水比5.6%)を用い、保水材料として珪藻土焼成骨材(最大粒径10mm、粗粒率4.45)を用い、上記路盤材料と保水材料とを表1に示す割合に混合した保水性路盤材料(No.A1〜A4)について、乾燥密度、保水量、修正CBRを測定した。この結果を表1、および図1に示した。
修正CBR60%以上、および保水量30kg/m2以上を目標範囲とし、この目標範囲に適する乾燥密度の範囲を図1のグラフに基づいて求め、この範囲の乾燥密度を有する混合材料(No.A3:路盤材料75質量%+珪藻土焼成骨材25質量%)を選択した。
次いで、上記混合割合の保水性路盤材料について、表2に示すように、保水材料(珪藻土焼成骨材)の粒度を変えたものについて水の吸上げ高さ(%)を測定した。この結果を表2、図2に示した。この結果に基づき、吸上げ高さ60%になる粗粒率4.45の珪藻土焼成骨材(No.B2)を選定し、この材料を用いて保水量31.4kg/m2、および水の吸上げ高さ60%の保水性路盤を形成した。
Figure 2009062754
Figure 2009062754
〔実施例2〕
通常の路盤材料として実施例1と同様の材料(商品名:クラッシャラン、最大粒径37.5mm)を用い、保水材料として5号硅砂(最大粒径0.6mm、粗粒率2.08)を用い、上記路盤材料と保水材料とを表3に示す割合に混合した保水性路盤材料(No.C1〜C3)について、乾燥密度、保水量、修正CBRを測定した。この結果を表3、および図3に示した。
修正CBR20%以上、および保水量0.2g/cm3以上を目標範囲とし、この目標範囲に適する乾燥密度の範囲を図3のグラフに基づいて求め、この範囲の乾燥密度を有する混合材料(No.C3:路盤材料53質量%+硅砂47質量%)を選択した。
次いで、上記混合割合の保水性路盤材料について、表4に示すように、保水材料(5号硅砂)の粒度を変えたものについて水の吸上げ高さ(%)を測定した。この結果を表4、図4に示した。この結果に基づき、吸上げ高さ75%になる粗粒率3.71の硅砂(No.D3)を選定し、この材料を用いて保水量21.5kg/m2、および水の吸上げ高さ75%の保水性路盤を形成した。
Figure 2009062754
Figure 2009062754
実施例1の乾燥密度、保水量、修正CBRを示すグラフ。 実施例1の粗粒率と吸上げ高さを示すグラフ。 実施例2の乾燥密度、保水量、修正CBRを示すグラフ。 実施例2の粗粒率と吸上げ高さを示すグラフ。 本発明に係る舗装構造の模式断面図 修正CBRと最適含水比の関係を示すグラフ
符号の説明
10−路床、11−保水性路盤、12−表面層

Claims (9)

  1. 路盤材料と共に保水材料を含む保水性路盤材料について、
    (i) 使用する路盤材料と保水材料の混合物を最適含水比に調整して、保水量、乾燥密度、および修正CBRを求め、
    (ii) 路盤材料と保水材料の混合割合を変えた混合物を最適含水比に調整し、保水量、乾燥密度、および修正CBRを求め、
    (iii) 上記(i)(ii)によって得られる乾燥密度に対する保水量曲線および修正CBR曲線に基づき、修正CBRの目標範囲および保水量の目標範囲になる乾燥密度の範囲を定め、
    (iv) 上記乾燥密度の範囲になるように路盤材料と保水材料の混合割合を定める、
    ことを特徴とする保水性路盤材料の選定方法。
  2. 請求項1において定めた路盤材料と保水材料の混合割合において、保水材料の粒度が異なるものについて、粗粒率に対する吸上げ高さを求め、目標の吸上げ高さになる粒度を有する保水材料を選定する保水性路盤材料の選定方法。
  3. 請求項1または請求項2の方法において、乾燥密度が修正CBRの乾燥密度であって、最適含水比における最大乾燥密度の90〜95%である保水性路盤材料の選定方法。
  4. 請求項1または請求項2の方法において、修正CBRの目標範囲が下層路盤で20%以上であり、保水量の目標範囲が20kg/m2以上である保水性路盤材料の選定方法。
  5. 請求項1〜請求項3に記載する何れかの方法において、路盤材料の質量比が100%(保水材料なし)〜50%(保水材料50%)の混合物(路盤材料と保水材料の混合物)について、保水量、乾燥密度、および修正CBRを測定し、修正CBRの目標範囲および保水量の目標範囲になる乾燥密度の範囲を定め、該乾燥密度の範囲になるように路盤材料と保水材料の混合割合を定める保水性路盤材料の選定方法。
  6. 請求項5において定めた路盤材料と保水材料の混合割合において、保水材料の粒度が異なるものについて、粗粒率に対する水の吸上げ高さを求め、目標の吸上げ高さになる粒度を有する保水材料を定める保水性路盤材料の選定方法。
  7. 路盤材料に保水材料を加えてなる保水性路盤において、保水材料として、珪藻土を焼成したセラミックス多孔質体からなる焼成骨材、製紙スラッジ焼却灰を焼成したセラミックス多孔質体からなる焼成骨材、これら焼成骨材と砂との混合物、または砂を用いたことを特徴とする保水性路盤。
  8. 保水性路盤が請求項1〜請求項6の何れかの方法に基づいて定めた路盤材料と保水材料の条件下に形成されたものである請求項7の保水性路盤。
  9. 路床の上側に保水性路盤が形成され、該保水性路盤の上側に表面層が形成されている舗装構造において、上記保水性路盤が請求項1〜請求項8の何れかの方法に基づいて定めた路盤材料と保水材料の条件下に形成されたものであることを特徴とする舗装構造。
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