JP2009061971A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アッパーアーム24・24と、ロアアーム25・25と、ロアアーム25・25を回動駆動する油圧シリンダ26・26とを有するサスペンション3・3とを具備し、機体フレーム8の下部にセンターケース9を設け、センターケース9と機体フレーム8にサスペンション3・3を取り付けるトラクタ1であって、センターケース9の前面または後面または前後面に、ロアアーム25・25の基部を上下回転自在に支持し、ロアアーム25・25の基部近傍にセンターケース9より突設したストッパ35a・35a・35b・35bを設けた。
【選択図】図3
Description
前記ダブルウィッシュボーン式のサスペンションを用いた作業車両は知られており、前記作業車両のサスペンションの揺動範囲を規制する技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の技術の如くである。
サスペンションアームは上昇回転、下降回転したときストッパと当接するよう構成すると、サスペンションアームには前記当接に耐えうる上下方向の曲げ強度が必要になるが、前述のように前記油圧シリンダを支持しうる上下方向の曲げ強度を有する前記ロアアームを、ストッパと当接するよう構成するので、無駄のない構造とすることができる。
なお、本発明に係る作業車両は本実施例で説明する農業用車両であるトラクタ1に限らず、ローダやバックホー等の建設機械等の作業車両にも利用可能である。
また、以下の説明では図中の矢印F方向を、トラクタ1の前方として説明する。
図3、図4及び図5に示すように、機体フレーム8は、前後方向に延出した左プレート8Lと、右プレート8Rと、で構成されている。左プレート8Lと、右プレート8Rと、は左右に所定間隔を開けて設けられている。左プレート8Lと、右プレート8Rと、は前後方向に平行に対面している。
図1に示すように、ボンネット2の後方にはキャビン7が設けられている。キャビン7内の前部にはステアリングハンドル7aが配設され、ステアリングハンドル7aの後方には運転座席7bが配置されている。キャビン7の左右両側方には、後輪5・5の上方を覆うようにフェンダ11・11が固設されている。
エンジン6の後部にはクラッチ12が配置され、エンジン6の動力はクラッチ12を介して機体フレーム8後部に固設されたミッションケース10内のトランスミッション(図示せず)へと伝達される。
ミッションケース10の左右両側面からは、左右両方向へ突出された後車軸13を介して後輪5・5が取り付けられている。エンジン6からの動力は前記トランスミッションにより変速されると共に機体前後方向へと分配される。機体後方へ分配された動力は、後車軸13を介して後輪5・5に伝達される。
また、機体フレーム8の前部にはサスペンション3・3が設けられている。サスペンション3・3により左右の前輪4・4が支持されている。トランスミッションにより機体前方へ分配されたエンジン6の動力は、センターケース9内に設けられた差動装置14へ伝達される(図2参照)。差動装置14により、エンジン6の動力は機体左右方向へ分配され、前輪4・4へ伝達される。
なお、左前輪4と右前輪4とは同じ駆動構成なので、右前輪4の説明については省略する。
図2に示すように、センターケース9には、エンジン6の動力を左前輪4と右前輪4とに分配するベベルギア式の差動装置14が収納されている。
差動装置14は、前輪駆動軸18・18・18を介して遊星ギア機構16を構成するサンギア19と接続されている。なお、本実施例の前輪駆動軸18・18・18は、3つのユニバーサルジョイント20・20・20で連結されているが、ユニバーサルジョイントの数については3つに限定するものではない。
遊星ギア機構16を構成するプラネタリギア21とケース17とはプラネタリギア軸22で接続されており、プラネタリギア21の公転によりケース17が回転するように構成されている。
左前輪4はケース17と一体的に回転するように、ケース17に取り付けられている。
なお、左サスペンション3と右サスペンション3とは同じ構成なので、右サスペンション3の説明については省略する。
アッパーアーム24の他端(先端)側はジョイント27に回転可能に取り付けられている。
ロアアーム25のセンターケース9との取り付け位置を、ロアアーム25の支持部という。
なお、ブラケット等を用いてロアアーム25を、センターケース9の左側面に上下降回転可能に取り付けてもよく、このようなときも、ロアアーム25がセンターケース9の前部と後部とで上下降回転可能に支持されている場合に含まれるものとする。
ロアアーム25の他端側は、ジョイント27に回転可能に取り付けられている。
なお、油圧シリンダ26の上端側を、センターケース9の左側面に、ブラケット等を用いて上下降回転可能に取り付けてもよい。これによって、油圧シリンダ26の上端側はセンターケース9に支持されている。
油圧シリンダ26の下端側はロアアーム25の左右中途部に回転自在に取り付けられている。これによって、油圧シリンダ26の下端側はロアアーム25に支持されている。
第二油路51の中途部には、作動油の流通方向を切り換える切換手段52(上昇電磁弁54及び下降電磁弁55)が設けられている。
上昇電磁弁54は、作動油をミッションケース10から第一油路50へ向かって流通可能とさせる電磁弁である。
下降電磁弁55は、上昇電磁弁54と第一油路50との間に配設され、作動油を第一油路50からミッションケース10へ向かって流通可能とさせる電磁弁である。
なお本実施例においては、電磁力により操作される上昇電磁弁54と下降電磁弁55とを用いたが、例えば機械的に操作されるものや、手動で操作されるものであっても良い。
図5に示す状態においては、上昇電磁弁54によって第二油路51は遮断されている。この場合、油圧ポンプ60によって圧送された作動油はアンロード用電磁弁62を介してミッションケース10へ戻される。
上昇電磁弁54が切り換えられ、作動油が第二油路51を介して第一油路50へ圧送可能となった場合は、同時にアンロード用電磁弁62も切り換えられ、アンロード用油路63を遮断する。
作動油がミッションケース10から第一油路50へ圧送され上昇電磁弁54が切り換えられている場合、作動油は圧力補償型流量制御弁53のチェック弁67及び下降電磁弁55を通過し、第一油路50へと流入する。
上昇電磁弁54がノーマル位置で下降電磁弁55が切り換えられ、作動油が第一油路50から圧力補償型流量制御弁53を介してミッションケース10へと戻る場合、絞り弁66の前後の圧力差によってスプールが移動して圧力補償型流量制御弁53内の油路面積が変化する。つまり、圧力差が大きい場合には油路面積は縮小し、圧力差が小さい場合には油路面積は拡大する。この圧力補償型流量制御弁53の作動により、絞り弁66の前後の圧力差が変動しても作動油の流量を一定に保つことが可能となる。
トラクタ1の前輪4・4が走行中に路面から受けた衝撃は、サスペンション3・3を介して油圧シリンダ26・26に伝達される。この衝撃を、第一油路50及びアキュムレータ用油路69を介してアキュムレータ68・68に伝達し、吸収することができる。
また、アキュムレータ用油路69の中途部にはサスペンションロック切換電磁弁70が配設されている。サスペンションロック切換電磁弁70を切り換えることにより、アキュムレータ用油路69を遮断することができる。
なお、本実施例に係る油圧回路においては、アキュムレータ68を2つ設けるものとしたが、1つ若しくは3つ以上でも良く、サスペンションとしての衝撃吸収等の機能を十分に果たすことができるだけの容量があれば良い。
また、第一油路50の中途部には、圧力取出ポートが設けられ、不具合が発生したときに、圧力計74を取り付けて、圧力の確認が実施できるようにしている。
ポジションセンサ101・101は、油圧シリンダ26・26にそれぞれ設けられている。
制御コントローラ33は、入力側として、ポジションセンサ101や機体の傾斜を検出する傾斜センサーや制動を検知するセンサーや高さ調節スイッチ等と接続されている。制御コントローラ33は、出力側として、上昇電磁弁54と、下降電磁弁55と、アンロード用電磁弁62と、サスペンションロック切換電磁弁70と、接続されている。
アキュムレータ31・31と、制御バルブ32と、制御コントローラ33と、は空間30に設けられている。なお、アキュムレータ31・31等はプレート上に載置固定して、センターケース9上に固定する構成としてもよく、このプレートにより左プレート8Lと右プレート8Rを連結固定する構成とすることも可能である。
例えば、アキュムレータ31・31と、制御バルブ32と、制御コントローラ33と、に加えて、オイルクーラーやパワーステアリング用の油圧機器等である。
なお、左サスペンション3と右サスペンション3との揺動規制構成は同じ構成なので、右サスペンション3の構成の説明については省略する。
当接部材とは、ロアアームが支持部(基部)を中心に最大回転したときに、前記ストッパと当接するように設けたロアアームの一部またはロアアームに固設した部材のことである。
また、ロアアーム25が所定角度下降回転したとき、ロアアーム25{より詳細には突起(当接部材)34b}と、ストッパ35bと、が当接する(図4参照)。これによって、ロアアーム25が所定角度以上、下降回転することが規制される。
また、ロアアームが所定角度以上、下降回転したとき、ロアアーム(より詳細には前記前部の突起)と、前記前面のストッパと、が当接する。これによって、ロアアームが所定角度以上、下降回転することが規制される。
サスペンションアームは上昇回転、下降回転したときストッパと当接するよう構成すると、前記サスペンションアームには前記当接に耐えうる上下方向の曲げ強度が必要になるが、前述のように油圧シリンダ26を支持しうる上下方向の曲げ強度を有するロアアーム25を、ストッパ35a、35bと当接するよう構成するので、アッパーアーム24はできるだけ軽量かつ小さく構成でき、無駄のない構造とすることができる。
サスペンションアームは上昇回転、下降回転したときストッパと当接するよう構成すると、前記サスペンションアームには前記当接に耐えうる上下方向の曲げ強度が必要になるが、前述のように油圧シリンダ26・26を支持しうる上下方向の曲げ強度を有するロアアーム25・25を、ストッパ35a・35a・35b・35bと当接するよう構成するので、無駄のない構造とすることができる。
3 サスペンション
4 前輪
8 機体フレーム
9 センターケース
24 アッパーアーム
25 ロアアーム
26 油圧シリンダ
33 制御コントローラ
34a ロアアーム25の前部の当接部材
34a ロアアーム25の後部の当接部材
35a センターケース9の前面のストッパ
35a センターケース9の後面のストッパ
Claims (2)
- アッパーアームと、ロアアームと、前記ロアアームを回動駆動する油圧シリンダとを有するサスペンションとを具備し、
機体フレームの下部にセンターケースを設け、前記センターケースと機体フレームにサスペンションを取り付ける作業車両であって、
前記センターケースの前面または後面または前後面に、ロアアームの基部を上下回転自在に支持し、前記ロアアームの基部近傍にセンターケースより突設したストッパを設けたことを特徴とする作業車両。 - 前記センターケースは、前面と後面とにそれぞれストッパを有し、
前記ロアアームは、前記センターケースの前部に設けた支持部側と後部に設けた支持部側とに当接部材を有し、
前記前面と後面のストッパのいずれか一方は、ロアアームの最大上昇位置で同じ側に位置する前記当接部材が当接し、他方のストッパは最大下降位置で他方側に位置する前記当接部材が当接するように配設した請求項1に記載の作業車両。
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