JP5032917B2 - 作業車両用独立型サスペンション機構 - Google Patents

作業車両用独立型サスペンション機構 Download PDF

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Description

本発明は、農作業、建築、運搬作業等に用いる作業車両のサスペンション機構に関する。より詳細には、前記サスペンション機構に関する。
従来、作業車両用独立型サスペンション機構の油圧回路の構成に関する技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の技術の如くである。特許文献1に記載された技術は、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションに関するものである。
欧州特許出願公開第807543号明細書
上述した特許文献1に開示された構成では、一の電磁弁を操作することで前記サスペンション機構を構成するアクチュエータに作動油を送油し、作業車両の車高を上昇させることができる。また、他の電磁弁を操作することで前記アクチュエータ内の作動油を排出し、前記作業車両の車高を下降させることができる。しかし、車高を上昇させるための電磁弁と、車高を下降させるための電磁弁と、をそれぞれ異なる油路に設けるため油圧回路が複雑となる点で不利であった。また、車高を下降させる際に、作動油の排出流量が一定ではなく、車高の下降速度が安定しない点で不利であった。
そこで、本発明は、単純な油圧回路により構成される作業車両用独立型サスペンション機構の油圧回路を提供することを目的とする。また、本発明は、車高を下降させる際に一定の速度で下降可能な作業車両用独立型サスペンション機構の油圧回路を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、左右独立したサスペンション(23・23)にそれぞれ設けられた油圧シリンダであるサスペンションシリンダ(27・27)を連通接続する第一油路(50)と、前記第一油路(50)とオイルタンク(12)を連通接続する一本の油路により構成した第二油路(51)と、前記第二油路(51)の中途部に作動油の流通方向を切り換える作動油流通方向切換手段(52)とを具備する作業車両用独立型サスペンション機構において、前記作動油流通方向切換手段(52)を、作動油を前記オイルタンク(12)から、前記第一油路(50)へ向かって流通可能とさせる流入許可手段(54)と、前記流入許可手段(54)と、前記第一油路(50)との間に配設され、作動油を前記第一油路(50)から前記オイルタンク(12)へ向かって流通可能とさせる流出許可手段(55)とにより構成し、前記流入許可手段(54)と、前記流出許可手段(55)との間には、前記第一油路(50)から前記オイルタンク(12)へ流出する作動油の流量を一定に保つ流出流量制御手段(53)とを配設し、該流出流量制御手段(53)は、絞り(66)、チェック弁(67)、スプールから構成し、前記流出許可手段(55)が切り換えられ、作動油が第一油路(50)から流出流量制御手段(53)を介してオイルタンク(12)へと戻る場合、該絞り(66)の前後の圧力差により前記スプールが移動して流出流量制御手段(53)内の油路面積が変化し、該圧力差が大きい場合には油路面積は縮小し、圧力差が小さい場合には油路面積は拡大し、該絞り(66)の前後の圧力差が変動しても作動油の流量を一定に保つものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1の如く構成することで、第一油路への作動油の流入及び流出が一本の油圧回路で可能となり、作業車両用独立型サスペンションの油圧回路をシンプルに構成することができ、油圧回路の省スペース化を図ることが可能となる。
また、部品点数の削減による生産コストの削減を図ることが可能となる。
また、作業車両の車高を一定の速度で安定して下降させることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明に係る作業車両の実施の一形態であるトラクタの全体構成について図1を用いて説明する。
なお、本発明に係る作業車両は本実施例で説明する農業用車両であるトラクタに限らず、ローダやバックホー等の建設機械等の作業車両にも利用可能である。また、以下の説明では図中の矢印A方向を、トラクタ1の前方として説明する。
図1に示すように、トラクタ1は、機体フレーム2の前後部にそれぞれ前輪3・3及び後輪4・4を備え、トラクタ1前部のボンネット5内には原動機であるエンジン6が機体フレーム2に固設されている。ボンネット5の後方にはキャビン7が設けられている。キャビン7内の前部にはステアリングハンドル8が配設され、ステアリングハンドル8の後方には運転座席9が配置されている。キャビン7の左右両側方には、後輪4・4の上方を覆うようにフェンダ10・10が固設されている。エンジン6の後部にはクラッチ11が配置され、エンジン6の動力はクラッチ11を介して機体フレーム2後部に固設されたミッションケース12内のトランスミッション(図示せず)へと伝達される。ミッションケース12の左右両側面からは、左右両方向へ凸設された後車軸13・13を介して後輪4・4が取り付けられている。エンジン6からの動力は前記トランスミッションにより変速されると共に機体前後方向へと分配される。機体後方へ分配された動力は、後車軸13・13を介して後輪4・4に伝達される。また、機体フレーム2の前部にはサスペンション機構20が設けられている。サスペンション機構20により左右の前輪3・3が支持されている。前記トランスミッションにより機体前方へ分配されたエンジン6の動力は、サスペンション機構20を構成するセンターケース21内に設けられた差動装置22へ伝達される(図2参照)。差動装置22により、エンジン6の動力は機体左右方向へ分配され、前輪3・3へ伝達される。
次に、本実施例におけるトラクタのサスペンション機構20の構成について図面を用いて詳細に説明する。なお、図2に示すように、本実施例におけるサスペンション機構20はダブルウィッシュボーン式のサスペンションであるが、本発明はこれに限るものではなく、例えばマクファーソンストラット式等の独立型サスペンションであれば良い。
図2に示すように、サスペンション機構20は、センターケース21、サスペンション23・23等から構成されている。センターケース21は、機体フレーム2の前下部に固設されている。サスペンション23・23は、それぞれ機体フレーム2及びセンターケース21の左右に設けられている。
サスペンション23は、アッパーアーム24と、ロアアーム25と、ジョイント26と、サスペンションシリンダ27と、から構成されている。なお、機体左右のサスペンション23・23は互いに同様の構成であるので、以下では機体右側のサスペンション23の構成についてのみ説明する。
アッパーアーム24は、平面視略A字状の部材である。アッパーアーム24の一端は、機体フレーム2の右側面にアッパーアームブラケット28を介して回転可能に取り付けられている。アッパーアーム24の他端は、ジョイント26の上部に回転可能に取り付けられている。ロアアーム25は、平面視略A字状の部材である。ロアアーム25の一端は、センターケース21の右下部に機体前後方向に設けられた穿孔に回転可能に取り付けられている。ロアアーム25の他端は、ジョイント26の下部に回転可能に取り付けられている。
サスペンションシリンダ27は、油圧により作動する油圧シリンダである。サスペンションシリンダ27のチューブ側の端部は、機体フレーム2の右側面にシリンダブラケット29を介して回転可能に取り付けられている。サスペンションシリンダ27のロッド側の端部は、ロアアーム25の中途部に回転可能に取り付けられている。
また、センターケース21の内部には差動装置22が設けられている。エンジン6の動力はトランスミッション等を介して差動装置22に伝達される。エンジン6の動力は差動装置22により機体左右へ分配される。機体左右へ分配された動力は、前輪駆動軸30及びユニバーサルジョイント31を介して最終減速装置32へ伝達される。最終減速装置32は、ジョイント26の右側面に回動可能に設けられている。前輪3は最終減速装置32に固設されており、最終減速装置32で減速された動力により、前輪3が駆動される。
次に、本発明に係る実施の一形態であるトラクタ用独立型サスペンションの油圧回路について説明する。
図3に示すように、本実施例における油圧回路は主に、第一油路50、第二油路51、ミッションケース(オイルタンク)12、サスペンションシリンダ27、作動油流通方向切換手段52、圧力補償型流量制御弁53等から構成されている。
第一油路50は、左右独立したサスペンション23・23にそれぞれ設けられたサスペンションシリンダ27・27を連通接続する油路である。
第二油路51は、第一油路50とオイルタンクであるミッションケース12を連通接続する一本の油路である。
第二油路51の中途部には、作動油の流通方向を切り換える作動油流通方向切換手段52が設けられている。作動油流通方向切換手段52は、流入許可手段である上昇電磁弁54と、流出許可手段である下降電磁弁55と、により構成されている。上昇電磁弁54は、作動油をミッションケース12から第一油路50へ向かって流通可能とさせる電磁弁である。下降電磁弁55は、上昇電磁弁54と第一油路50との間に配設され、作動油を第一油路50からミッションケース12へ向かって流通可能とさせる電磁弁である。なお本実施例においては、流入許可手段及び流出許可手段として電磁力により操作される電磁弁を用いたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば機械的に操作されるものや、手動で操作されるものであっても良い。
圧力補償型流量制御弁53は、第一油路50からミッションケース12へ流出する作動油の流量を一定に保つ流出流量制御手段である。圧力補償型流量制御弁53は、上昇電磁弁54と下降電磁弁55との間に配設されている。
第二油路51には油圧ポンプ60が配設されている。油圧ポンプ60はエンジン6の動力により駆動され、ミッションケース12内の作動油を吸い上げる。油圧ポンプ60により吸い上げられた作動油は、第二油路51のミッションケース側の端部に設けられたサクションフィルタ61により、作動油に混入している異物等を除去される。サクションフィルタ61を通過した作動油は、作動油流通方向切換手段52へと圧送される。
アンロード用電磁弁62は、作動油流通方向切換手段52により第二油路51が遮断されている場合のエネルギーロスを抑制するために、油圧ポンプ60と上昇電磁弁54の間において第二油路51から分岐されたアンロード用油路63に設けられている。図3に示す状態においては、上昇電磁弁54によって第二油路51は遮断されている。この場合、油圧ポンプ60によって圧送された作動油はアンロード用電磁弁62を介してミッションケース12へ戻される。上昇電磁弁54が切り換えられ、作動油が第二油路51を介して第一油路50へ圧送可能となった場合は、同時にアンロード用電磁弁62も切り換えられ、アンロード用油路63を遮断する。
また、油圧ポンプ60と上昇電磁弁54の間において第二油路51から分岐されたリリーフ用油路64にはリリーフ弁65が設けられている。リリーフ弁65を設けることにより、配管内の圧力を設定すると共に、回路内で異常な圧力が発生した場合の回路の破損等を防止している。
圧力補償型流量制御弁53は、絞り66、チェック弁67、スプール等から構成されている。上昇電磁弁54が切り換えられ、作動油がミッションケース12から第一油路50へ圧送される場合、作動油は圧力補償型流量制御弁53のチェック弁67及び下降電磁弁55を通過し、第一油路50へと流入する。上昇電磁弁54がノーマル位置で下降電磁弁55が切り換えられ、作動油が第一油路50から圧力補償型流量制御弁53を介してミッションケース12へと戻る場合、絞り66の前後の圧力差によって前記スプールが移動して圧力補償型流量制御弁53内の油路面積が変化する。つまり、圧力差が大きい場合には油路面積は縮小し、圧力差が小さい場合には油路面積は拡大する。この圧力補償型流量制御弁53の作動により、絞り66の前後の圧力差が変動しても作動油の流量を一定に保つことが可能となる。
アキュムレータ68・68は、第一油路50の中途部から分岐されたアキュムレータ用油路69により第一油路50と連通接続されている。トラクタ1の前輪3・3が走行中に路面から受けた衝撃は、サスペンション23・23を介してサスペンションシリンダ27に伝達される。この衝撃を、第一油路50及びアキュムレータ用油路69を介してアキュムレータ68・68に伝達し、吸収することができる。また、アキュムレータ用油路69の中途部にはサスペンションロック切換電磁弁70が配設されている。サスペンションロック切換電磁弁70を切り換えることにより、アキュムレータ用油路69を遮断することができる。なお、本実施例に係る油圧回路においては、アキュムレータ68を2つ設けるものとしたが、本発明はこれに限るものではない。つまり、油圧回路に用いるアキュムレータ68は1つ若しくは3つ以上でも良く、サスペンションとしての衝撃吸収等の機能を十分に果たすことができるだけの容量があれば良い。
第一油路50は、第一油路50の中途部から分岐されたオーバーロード用油路71によりミッションケース12と連通接続されている。オーバーロード用油路71の中途部にはオーバーロード弁72が配設され、通常はオーバーロード用油路71を遮断している。オーバーロード弁72は、サスペンションシリンダ27に過大な負荷が加わり、予めオーバーロード弁72に設定された圧力を超える圧力が回路内に発生した場合に第一油路50とミッションケース12とを連通し、第一油路50内の作動油をミッションケース12へと戻すことで、回路の破損等を防止している。
第一油路50上であってサスペンションシリンダ27・27の近傍には、ストップ弁73・73が設けられている。サスペンションシリンダ27・27のメンテナンス時等には、ストップ弁73・73を閉じることで第一油路50を遮断することができる。また、第一油路50の中途部には、圧力取出ポートが設けられている。不具合発生時等には圧力計74を取り付け、圧力の確認を実施することができる。
また、サスペンションシリンダ27・27には、それぞれポジションセンサ101・101が設けられている。ポジションセンサ101は、サスペンションシリンダ27のロッドの伸び量を検出する位置検出手段である。つまり、ポジションセンサ101は、サスペンションシリンダ27のロッドが、基準となる位置から伸びた量(若しくは縮んだ量)を常時検出し、前記量を基に、バルブ等からのリークにより変化したシリンダ位置を補正することができる。ポジションセンサ101により検出されたサスペンションシリンダ27のロッドの伸び量をモニター等の出力機器に表示することで、現在のサスペンションシリンダ27の伸び量を確認することができる。また、ポジションセンサ101を、油圧回路内に設けられた電磁弁を制御する制御手段に接続することで、予め前記制御手段に記憶されたプログラムとポジションセンサ101の伸び量とに基づいて自動的に電磁弁を制御することも可能となる。
上記の如く構成された油圧回路の作用について以下に説明する。
まず、図3に示すような状態における油圧回路の作用について説明する。トラクタ1の作業時や走行時は、油圧回路は図3に示すような状態(以下、「通常状態」と言う。)である。
通常状態において、第二油路51は作動油流通方向切換手段52により遮断されている。この場合、油圧ポンプ60によりミッションケース12から吸い上げられ圧送される作動油は、アンロード用電磁弁62を介して再びミッションケース12へ戻される。
第一油路50はアキュムレータ68・68と連通接続されている。これにより、サスペンションシリンダ27・27に加わる衝撃は、アキュムレータ68・68により吸収される。また、第一油路50はサスペンションシリンダ27・27を相互に連通接続している。つまり、一方のサスペンションシリンダ27が縮んだ時には、その余剰油が他方へ流入し、他方が伸びる構成となっている。これにより、一つの車軸ケースの左右に車輪を設け、左右の車輪が互いに上下に揺動可能となるように前記車軸ケースの中心部を機体フレーム部に枢設したトラクタにおける車輪の揺動作用と同様に、左右の車輪を互いに上下に揺動させることが可能となる。つまり、前輪3・3を互いに上下に揺動させながらも、トラクタ1が路面から受ける衝撃をアキュムレータにより吸収させ、トラクタ1の乗り心地や操縦安定性を向上することが可能となる。
次に、図4(a)に示すような状態における油圧回路の作用について説明する。サスペンションシリンダ27内に作動油を圧送し、機体前方の車高を上昇させる場合は、油圧回路は図4(a)に示すような状態(以下、「上昇状態」と言う。)である。
図3に示すような通常状態の油圧回路において、上昇電磁弁54及びアンロード用電磁弁62を切り換えると図4(a)に示すような上昇状態となる。
上昇状態において、作動油はミッションケース12から第一油路50に向かって流通可能となる。この場合、ミッションケース12内の作動油は油圧ポンプ60により吸引され、上昇電磁弁54、チェック弁67、下降電磁弁55を介して第一油路50へと圧送される。
これにより、サスペンションシリンダ27・27内に作動油が流入し、サスペンションシリンダ27・27が伸びる。つまりは、サスペンション機構20が配設されたトラクタ1の機体前方の車高が上昇する。
上昇状態は、サスペンションシリンダ27内の作動油がオーバーロード弁72を介してミッションケース12内に流出し機体前方の車高が下降した場合や、機体前方に作業機を装着する際の作業性を向上する場合等に、機体前方の車高を上昇させるために用いられる。
なお、上昇状態への切り換えは、油圧回路内の電磁弁及びポジションセンサ101・101を制御手段に接続し、前記制御手段に予め設定した位置以下にサスペンションシリンダ27・27が縮んだ場合に自動的に切り換える方法や、油圧回路内の電磁弁を操作するためのスイッチを設け、前記スイッチを手動で操作し切り換える方法等がある。
次に、図4(b)に示すような状態における油圧回路の作用について説明する。サスペンションシリンダ27内の作動油をミッションケース12内へと戻し、機体前方の車高を下降させる場合は、油圧回路は図4(b)に示すような状態(以下、「下降状態」と言う。)である。
図3に示すような通常状態の油圧回路において、下降電磁弁55を切り換えると図4(b)に示すような下降状態となる。
下降状態において、作動油は第一油路50からミッションケース12に向かって流通可能となる。この場合、サスペンションシリンダ27及び第一油路50内の作動油は下降電磁弁55及び絞り66を介してミッションケース12へと流出する。この場合、圧力補償型流量制御弁53により、ミッションケース12へ流出する作動油の流量が一定に保たれる。
これにより、サスペンションシリンダ27・27内の作動油が第一油路50及び第二油路51を介してミッションケース12へと流出し、サスペンションシリンダ27・27が縮む。つまりは、サスペンション機構20が配設されたトラクタ1の機体前方の車高が下降する。また、圧力補償型流量制御弁53によりミッションケース12へ流出する作動油の流量が一定に保たれるため、車高が急激に下降することを防止し、一定の速度で車高を下降させることができる。
下降状態は、上昇状態により上昇させた車高を再び下降させる場合や、登坂する際等の機体の姿勢を制御する場合等に、機体前方の車高を下降させるために用いられる。
なお、下降状態への切り換えは、油圧回路内の電磁弁が接続された制御手段により自動的に切り換える方法や、油圧回路内の電磁弁を操作するためのスイッチを設け、前記スイッチを手動で操作し切り換える方法等がある。
また、図3に示す通常状態の油圧回路において、サスペンションロック切換電磁弁70を切り換えることで、サスペンション機能を停止した状態(以下、「サスペンションロック状態」と言う。)にすることもできる。即ち、サスペンションロック切換電磁弁70を切り換えることで、アキュムレータ68・68と第一油路50とを遮断し、アキュムレータ68・68の衝撃吸収機能を停止させることができる。サスペンションロック状態においては、トラクタ1が走行中にブレーキ操作を行うことで前輪3・3に加わる荷重が増加し、機体前方が下がる(沈み込む)状態を防止することができる。またローダ作業等においては、サスペンションロック状態の方が作業を行い易い場合があり、この場合オペレータの操作によりサスペンションをロックすることができる。
上述した通り、本実施例に係る作業車両用独立型サスペンションの油圧回路は、左右独立したサスペンション23・23にそれぞれ設けられたサスペンションシリンダ27・27を連通接続する第一油路50と、第一油路50とミッションケース12を連通接続する一本の油路により構成した第二油路51と、第二油路51の中途部に作動油の流通方向を切り換える作動油流通方向切換手段52と、を具備するものである。これにより、ミッションケース12から第一油路50への作動油の圧送と、第一油路50からミッションケース12への作動油の排出と、を一本の油路である第二油路51を介して行うことができる。つまり、複数の油路を用いることなく作動油の圧送及び排出が可能となり、油圧回路をシンプルに構成することができる。これによって、油圧回路の省スペース化や、部品点数の削減による生産コストの削減を図ることが可能となる。
また、本実施例に係る作業車両用独立型サスペンションの油圧回路は、作動油流通方向切換手段52を、作動油をミッションケース12から第一油路50へ向かって流通可能とさせる上昇電磁弁54と、上昇電磁弁54と第一油路50との間に配設され、作動油を第一油路50からミッションケース12へ向かって流通可能とさせる下降電磁弁55と、により構成したものである。これにより、ミッションケース12から第一油路50への作動油の圧送と、第一油路50からミッションケース12への作動油の排出と、を一本の油路である第二油路51を介して行うことができる。つまり、複数の油路を用いることなく作動油の圧送及び排出が可能となり、油圧回路をシンプルに構成することができる。これによって、部品点数の削減や、コストの削減を図ることが可能となる。
さらに、本実施例に係る作業車両用独立型サスペンションの油圧回路は、上昇電磁弁54と下降電磁弁55との間に配設され、第一油路50からミッションケース12へ流出する作動油の流量を一定に保つ圧力補償型流量制御弁53を具備するものである。これにより、トラクタ1の車高が急激に下降するのを防止し、一定の速度で安定して下降させることができる。
本発明の一実施例に係るトラクタの全体的な構成を示した全体側面図。 同じくトラクタのサスペンション機構を示す正面拡大図。 同じくトラクタのサスペンションの通常状態を示す油圧回路図。 (a)同じくトラクタのサスペンションの上昇状態を示す油圧回路図、(b)同じくトラクタのサスペンションの下降状態を示す油圧回路図。
1 トラクタ
12 ミッションケース
20 サスペンション機構
21 センターケース
23 サスペンション
27 サスペンションシリンダ(油圧シリンダ)
50 第一油路
51 第二油路
52 作動油流通方向切換手段
53 圧力補償型流量制御弁(流出流量制御手段)
54 上昇電磁弁(流入許可手段)
55 下降電磁弁(流出許可手段)

Claims (1)

  1. 左右独立したサスペンション(23・23)にそれぞれ設けられた油圧シリンダであるサスペンションシリンダ(27・27)を連通接続する第一油路(50)と、前記第一油路(50)とオイルタンク(12)を連通接続する一本の油路により構成した第二油路(51)と、前記第二油路(51)の中途部に作動油の流通方向を切り換える作動油流通方向切換手段(52)とを具備する作業車両用独立型サスペンション機構において、前記作動油流通方向切換手段(52)を、作動油を前記オイルタンク(12)から、前記第一油路(50)へ向かって流通可能とさせる流入許可手段(54)と、前記流入許可手段(54)と、前記第一油路(50)との間に配設され、作動油を前記第一油路(50)から前記オイルタンク(12)へ向かって流通可能とさせる流出許可手段(55)とにより構成し、前記流入許可手段(54)と、前記流出許可手段(55)との間には、前記第一油路(50)から前記オイルタンク(12)へ流出する作動油の流量を一定に保つ流出流量制御手段(53)とを配設し、該流出流量制御手段(53)は、絞り(66)、チェック弁(67)、スプールから構成し、前記流出許可手段(55)が切り換えられ、作動油が第一油路(50)から流出流量制御手段(53)を介してオイルタンク(12)へと戻る場合、該絞り(66)の前後の圧力差により前記スプールが移動して流出流量制御手段(53)内の油路面積が変化し、該圧力差が大きい場合には油路面積は縮小し、圧力差が小さい場合には油路面積は拡大し、該絞り(66)の前後の圧力差が変動しても作動油の流量を一定に保つことを特徴とする作業車両用独立型サスペンション機構。
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