JP2009061854A - 車体の製造方法 - Google Patents

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俊行 玄道
Mitsugi Fukahori
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Abstract

【課題】車体の製造方法において、軽金属製ルーフパネルと鋼製ルーフサイドレールの接合工程や、車体の塗装工程でのルーフパネルの熱膨張を抑制し、ルーフパネルの歪み変形を低減する。
【解決手段】車体の製造方法において、ルーフパネル7と補強部材8a〜8dとの間に熱硬化性シーラ9を介在させてルーフパネル7と複数の補強部材8a〜8dとを接合する第1工程と、次にルーフパネル7をルーフサイドレール5に接合する第2工程と、次に熱硬化性シーラ9をヒータ41で加熱硬化させる第3工程と、次に車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる第4工程とを備えた。
【選択図】図12

Description

本発明は、軽金属製ルーフパネルを鋼製ルーフサイドレールに接合した車体の製造方法に関するものである。
自動車の車体等においては、主に軽量化を目的として、鋼板製の構造にアルミニウム板を併用した構造が広く実用化されている。この鋼板とアルミニウム板とを接合する接合技術として、ブラインドリベット、セルフピアッシングリベット、クリンチング等を用いた機械的接合技術が採用されている。例えば、特許文献1の車体部材の接合構造においては、アルミニウム製ルーフパネルの接合部が、鋼製ルーフサイドレールの接合部と楔形状の非貫通型のセルフピアッシングリベットによりリベット接合されている。
他方、軽金属製ルーフパネルの接合部と鋼製ルーフサイドレールの接合部を摩擦熱を利用して接合する摩擦点接合技術が提案され実用に供されている。例えば、アルミニウム合金製のルーフパネルの接合部と、鋼製のルーフサイドレールの接合部とを重ね合わせた状態で、摩擦点接合装置の回転ツールによりルーフパネル側からルーフパネル及びルーフサイドレールが押圧され、回転ツールがルーフパネルの接合部と接触して回転することで発生する摩擦熱により、ルーフパネルが軟化し塑性流動化して、ルーフパネルの接合部とルーフサイドレールの接合部を固相状態でスポット接合する。
上述の機械的接合方法や摩擦点接合方法を用いて軽金属製ルーフパネルを鋼製ルーフサイドレールに接合する車体の製造方法においては、先ず、ルーフパネルの剛性を確保する為に、複数の補強部材がルーフパネルに付設される。ルーフパネルと補強部材との間には熱硬化性シーラを介在させてルーフパネルと複数の補強部材とが接合される。次にルーフパネルとルーフサイドレールの接合部が機械的接合や摩擦点接合にて接合される。次に塗装工程において、車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる。
特開2005−119577号公報
特許文献1の車体部材の接合構造においては、アルミニウム製のルーフパネルの左右側縁部に前後方向に延びる断面山形状のビードを形成し、車体組み付け後の電着塗装工程の焼付乾燥時にルーフパネルとルーフサイドレールとの熱膨張差に起因するルーフパネルの熱歪み変形を抑制している。しかし、ルーフパネルの左右縁部にビードを形成しただけでは、ルーフパネル全体の剛性を十分に確保することができないため、焼付乾燥時のルーフパネルの熱膨張を抑制できず、乾燥処理後の常温時にルーフパネルの車両幅方向に歪み変形が残る虞がある。
一方、熱膨張率の異なるアルミニウム合金製ルーフパネルと鋼製ルーフサイドレールを摩擦点接合する場合、熱膨張状態で接合されてしまうため、ルーフサイドレールに比べて熱膨張率の大きいルーフパネルに熱歪み変形が発生しやすくなる。
従来の車体の製造方法においては、車体組み付け後の塗装工程において、車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる際、ルーフパネルが熱膨張した状態で熱硬化性シーラが加熱硬化するので、乾燥処理後の常温時にルーフパネルに歪みが残るという問題がある。
本発明の目的は、車体の製造方法において、軽金属製ルーフパネルと鋼製ルーフサイドレールの接合工程や、車体の塗装工程でのルーフパネルの熱膨張を抑制し、ルーフパネルの歪み変形を低減することである。
請求項1の車体の製造方法は、補強部材が付設された軽金属製ルーフパネルを鋼製ルーフサイドレールに接合した車体の製造方法において、ルーフパネルと補強部材との間に熱硬化性シーラを介在させてルーフパネルと補強部材とを接合する第1工程と、次にルーフパネルをルーフサイドレールに接合する第2工程と、次に熱硬化性シーラを加熱手段で加熱硬化させる第3工程と、次に車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる第4工程とを備えたことを特徴としている。
この車体の製造方法では、補強部材が熱硬化性シーラを介してルーフパネルに付設され、このルーフパネルがルーフサイドレールに接合された後、加熱手段でシーラを加熱硬化させ、次に、シーラが硬化した状態で車体に塗装が施され、車体の塗膜が乾燥硬化されるので、乾燥炉においてルーフパネルが熱膨張した状態でシーラが硬化することがない。
請求項2の車体の製造方法は、補強部材が付設された軽金属製ルーフパネルを鋼製ルーフサイドレールに接合した車体の製造方法において、ルーフパネルと補強部材との間に熱硬化性シーラを介在させてルーフパネルと補強部材とを接合する第1工程と、熱硬化性シーラを加熱手段で加熱硬化させる第2工程と、次にルーフパネルをルーフサイドレールに接合する第3工程と、次に車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる第4工程とを備えたことを特徴としている。
この車体の製造方法では、補強部材が熱硬化性シーラを介してルーフパネルに接合された後、加熱手段でシーラを加熱硬化させ、次に、このルーフパネルがルーフサイドレールに接合される。次に、シーラが硬化した状態で車体に塗装が施され、車体の塗膜が乾燥硬化されるので、乾燥炉においてルーフパネルが熱膨張した状態でシーラが硬化することがない。
請求項3の車体の製造方法は、請求項1又は2の発明において、ルーフパネルがアルミニウム合金製であり、補強部材が鋼製であり、ルーフパネルの接合部と補強部材の両端部との間に接着剤を介在させてそれら接合部が接合されることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、第1工程において、ルーフパネルと補強部材との間に熱硬化性シーラを介在させてルーフパネルと補強部材とを接合し、第2工程において、ルーフパネルをルーフサイドレールに接合し、第3工程において、シーラを加熱手段で加熱硬化させ、第4工程において、車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させるので、次の効果が得られる。
ルーフパネルがルーフサイドレールに接合された後、加熱手段で熱硬化性シーラを加熱硬化させるので、車体組み付け工程において容易にシーラを硬化させることができる。また、シーラが硬化した状態で車体に塗装が施され、車体の塗膜が乾燥硬化されるので、乾燥炉においてルーフパネルが熱膨張した状態でシーラが硬化することがなく、ルーフパネルの熱膨張を抑制することができる。そのため、乾燥後の常温時のルーフパネルの歪み変形を確実に低減することができる。
請求項2の発明によれば、第1工程において、ルーフパネルと補強部材との間に熱硬化性シーラを介在させてルーフパネルと補強部材とを接合し、第2工程において、熱硬化性シーラを加熱手段で加熱硬化させ、第3工程において、ルーフパネルをルーフサイドレールに接合し、第4工程において、車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させるので、次の効果が得られる。
加熱手段で熱硬化性シーラを加熱硬化させ、ルーフパネルとルーフサイドレールが接合されるので、車体組み付け工程において容易にシーラを硬化させることができる。また、シーラが硬化した状態でルーフパネルがルーフサイドレールに接合されるので、接合時に発生する熱によるルーフパネルの熱膨張を抑制できる。
さらに、シーラが硬化した状態で車体に塗装が施され、車体の塗膜が乾燥硬化されるので、乾燥炉においてルーフパネルが熱膨張した状態でシーラが硬化することがなく、ルーフパネルの熱膨張を抑制することができる。そのため、乾燥後の常温時のルーフパネルの歪み変形を確実に低減することができる。
請求項3の発明によれば、ルーフパネルがアルミニウム合金製であり、補強部材が鋼製であり、ルーフパネルの接合部と補強部材の両端部との間に接着剤を介在させてそれら接合部が接合されるので、ルーフパネルの接合部と補強部材の両端部との接合強度を高め、補強部材の補強効果を一層高めることができ、ルーフパネルの熱膨張を確実に抑制することができる。
本実施例は、補強部材が付設された軽金属製ルーフパネルを鋼製ルーフサイドレールに接合した車体の製造方法に、本発明を適用した場合の一例である。
以下、本発明の実施例1について図面に基づいて説明する。
図1,2に示すように、ワゴン系の自動車の車体構造Mは、左右1対のフロントピラー1、左右1対のセンタピラー2、左右1対のフロントピラー1の上端部を連結するフロントヘッダー3、左右1対のリヤピラー4の上端部を連結するリヤヘッダー6、フロントピラー1の上端とセンタピラー2の上端とリヤピラー4の上端近傍部に亙って延設された左右1対のルーフサイドレール5と、ルーフ構造とを有し、ルーフ構造のルーフパネル7以外の諸部材は鋼板製のものである。尚、図2は、ルーフパネル7を省略して図示した自動車の車体構造Mの要部平面図である。以下の説明では、自動車における前後左右を前後左右として説明する。
ルーフ構造は車体構造Mの上端に配置されるものであり、このルーフ構造は、アルミニウム合金製からなるルーフパネル7と、このルーフパネル7の下面側に鋼製フロントヘッダー3と、鋼製リヤヘッダー6と、鋼製の複数の補強部材8a〜8dとを有する。
図2〜図4に示すように、各補強部材8a〜8dのフランジ部の接合部とルーフパネル7の接合部は、熱硬化性シーラ9で接合されている。また、ルーフパネル7の接合部とフロントヘッダー3の後端側フランジ部の接合部及びリヤヘッダー6の前端側フランジ部の接合部は、熱硬化性シーラ9で接合されている。
熱硬化性シーラ9は、高温下で発泡して硬化するマスチック樹脂を主成分とする合成ゴム系のシーラであり、硬化後は良好な接着性と適当な弾性を有する。そのため、ルーフパネル7と各補強部材8a〜8dとの間に熱硬化性シーラ9を介在させることにより、ルーフパネル7に付設された補強部材8a〜8dによる補強効果を高めると共に、走行中におけるルーフパネル7の振動を抑制できる。
図2に示すように、各補強部材8a〜8dとフロントヘッダー3及びリヤヘッダー6は、ルーフパネル7に摩擦点接合にて接合されている。また、ルーフパネル7は、ルーフサイドレール5に摩擦点接合にて接合されている。即ち、図2に示すように、各補強部材8a〜8dの両端部は摩擦点接合部11〜14でルーフパネル7に接合されている。また、フロントヘッダー3の前端側フランジ部は複数の摩擦点接合部16でルーフパネル7に接合され、リヤヘッダー6の後端側フランジ部は複数の摩擦点接合部17でルーフパネル7に接合されている。ルーフパネル7の左右両端のフランジ部の接合部7bは、複数の摩擦点接合部18で左右のルーフサイドレール5の接合部5cに接合されている。
ここで、上記の摩擦点接合及びその他の摩擦点接合を行う摩擦点接合装置19について説明する。図10、図11に示すように、接合ガン20を装備したロボット21と、ロボット21と接合ガン20を駆動制御する制御装置28と、接合ガン20でスポット接合する2枚(叉は、3枚)の金属板部材を重ね合わせた状態で位置決め保持するワーク保持装置(図示略)とを備えている。
ロボット21は汎用の6軸垂直多関節型ロボットであり、そのロボットハンドの先端部に接合ガン20が装備されている。このロボット21が、接合ガン20をワーク保持装置(図示略)で位置決め保持された金属構成部材をスポット接合動作位置と、この接合動作位置から退避した待機位置とに亙って移動させる。
図11に示すように、接合ガン20は、受け具22と、回転ルーツ23と、回転ツール駆動機構24とを有する。受け具22と回転ツール23は上下に対向状に配設され、受け具22はL字状のアーム25の下先端部に着脱可能に上向きに取付られ、アーム25の上部側に回転ツール駆動機構24が設けられ、この回転ツール駆動機構24に回転ツール23が着脱可能に下向きに取付られている。回転ツール駆動機構24は、回転ツール23を接合軸Xを中心として回転させる回転モータ26と、回転ツール23を接合軸Xに沿って昇降させて複数の金属板部材を押圧する昇降モータ27とを有する。
図10に示すように、制御装置28は、ロボット21の各種電動アクチュエータ(図示略)にハーネス29を介して接続されて、それらアクチュエータを夫々駆動制御し、また、接合ガン20の回転モータ26と昇降モータ27にハーネス30と中継ボックス31とハーネス32を介して接続され、これら回転モータ26と昇降モータ27を夫々駆動制御する。
次に、ルーフパネル7の右端部と補強部材8aの右端部の摩擦点接合構造について、図7に基づいて説明する。
図7に示すように、摩擦点接合装置19に対し、ルーフパネル7を上板とし、補強部材8aの右端部を下板とし、補強部材8aの右端部の上にルーフパネル7を重ねる前に、これら接触面に電蝕防止用の電気絶縁性の接着剤からなる接着剤層33が形成される。なお、接着剤としては、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤などの化学反応型接着剤(熱硬化型接着剤や常温硬化型接着剤)などが用いられる。
回転ツール機構24により回転ツール23を回転させながら、昇降モータ27により回転ツール23を下降させ、回転ツール23をルーフパネル7に押圧する。回転ツール23がルーフパネル7と接触することで発生する摩擦熱により、ルーフパネル7が軟化し塑性流動して、これに伴い、回転ツール23と接触圧力の高い部分のルーフパネル7の接合部7aがせん断され、このせん断された部分へ摩擦熱を受けて軟化した接着剤層33や補強部材8aの接合部8fの亜鉛メッキ層34が拡散し、ルーフパネル7の右端部の接合部7aと補強部材8aの右端部の接合部8fが融点以下の温度の固相状態で摩擦点接合(溶融を伴わない固相状態のままの摩擦点接合)が形成される。ルーフパネル7の表面の脆性な酸化皮膜は、ルーフパネル7の塑性変形により破壊され、ルーフパネル7には、酸化被膜のない新生面が形成される。
次に、ルーフパネル7とルーフサイドレール5の摩擦点接合構造について、図6、図8に基づいて説明する。
車体構造Mの右側のキャブサイドアウタ5aとキャブサイドインナ5bとで閉断面構造のルーフサイドレール5が形成され、このルーフサイドレール5の上端部にはキャブサイドアウタ5aとキャブサイドインナ5bのフランジ部を抵抗スポット溶接した接合部5cが予め形成されており、この接合部5cの上面に接着剤層35を形成後、その接合部5cの上面にルーフパネル7の右端部分の接合部7bを重ね合せ、接合部7bと接合部5cとが複数の摩擦点接合で接合される。
図2、図6に示すように、ルーフパネル7の前端部の両端近傍部7cは、複数のリベット接合部36でフロントヘッダー3の両端近傍部とフロントピラー1の補強板部材1aに接合されている。また、ルーフパネル7の後端縁部の両端近傍部は、複数のリベット接合部37,38でリヤヘッダー6の後端側両端近傍部とバックドアのヒンジ補強板部材とコーナー補強部材に接合されている。
フロント側のリベット接合部36の構造について説明する。
図6,図9に示すように、フロントヘッダー3の接合部3aの上面に接着剤層39を形成して、その上にルーフパネル7の接合部を重ね合わせ、フロントヘッダー3の接合部3aの下面に補強部材1aとの接合部1bを下方から重ね合わせた状態で、セルフピアッシングリベット40を用いてリベット接合締結装置(図示略)でリベット接合を行う。リベット接合締結装置は、リベット打ち込みガンと、リベット受け台とを備えている。
そのリベット接合部36では、ルーフパネル7の接合部7cと、フロントヘッダー3の接合部3a及び補強部材1aとの接合部1bとの3枚の板部材をリベット接合した構造となる。このリベット接合部36では、リベット40の脚部40aがルーフパネル7の接合部7cとフロントヘッダー3の接合部3aを貫通するが、補強部材1aの接合部1bを貫通せず、そのリベット40の脚部40aが補強部材1aの接合部1b内でテーパ状に拡径してかしめ状態となる。
次に、以上説明した摩擦点接合方法や機械的接合方法を用いて車体を製造する車体の製造方法について、図12に示す製造工程図に基づいて説明する。尚、図12中のPi(i=1,2,・・・)は各工程を示す。
車体組み付け工程において、P1〜P3のサブアッセンブリ工程において、ルーフパネル7に、4本の補強部材8a〜8dと、フロントヘッダー3及びリヤヘッダー6とが接合される。先ず、P1において、図13に示すように、フロントヘッダー3、4本の補強部材8a〜8d、リヤヘッダー6が搬送されて、これらが治具上にセットされ、シーラ塗布装置(図示略)により、フロントヘッダー3の後端側フランジ部、各補強部材8a〜8dのフランジ部、リヤヘッダー6の前端側フランジ部の上面に熱硬化性シーラ9が車両幅方向に所定間隔おきに適量塗布される。また、各補強部材8a〜8dの両端部の上面に接着剤が適量塗布される。
次に、P2において、フロントヘッダー3と4本の補強部材8a〜8dとリヤヘッダー6の上面にルーフパネル7を重ね合わせ、これらが未硬化状態の熱硬化性シーラを介して仮接着される。また、各補強部材8a〜8dの両端部とルーフパネル7の左右両端のフランジ部とが接着剤で接着される。次に、P3(第1工程)において、ルーフパネル7の左右両端のフランジ部が、摩擦点接合装置19で各補強部材8a〜8dの両端部に摩擦点接合される。
ルーフパネル7の前端側フランジ部が、摩擦点接合装置19でフロントヘッダー3の前端側フランジ部に車両幅方向において所定間隔おきに摩擦点接合される。ルーフパネル7の後端側フランジ部が、摩擦点接合装置19でリヤヘッダー6の後端側フランジ部に車両幅方向において所定間隔おきに摩擦点接合される。なお、ルーフパネル7とフロントヘッダー3及びリヤヘッダー6の複数の摩擦点接合部16,17は、車両幅方向において中央部から端部側に向けて順次、摩擦点接合される。
次に、P4、P5(第2工程)において、図14に示すサブアッセンブリされたルーフパネル7が、図15に示すように、ルーフサイドレール5に接合される。P4において、ルーフパネル7の左右両端のフランジ部と左右のルーフサイドレール5とが、摩擦点接合装置19で複数箇所摩擦点接合される。なお、ルーフパネル7と左右ルーフサードレール5の複数の摩擦点接合部18は、車両前後方向において中央部から端部側に向けて順次、摩擦点接合される。
P5において、ルーフパネル7の前端部の両端近傍部が、リベット接合締結装置により、フロントヘッダー3の両端近傍部とフロントピラー1の補強部材1aに複数点リベット接合される。ルーフパネル7の後端縁側の両端近傍部が、リベット接合締結装置により、リヤヘッダー6の後端部の両端近傍部とバックドアのヒンジ補強部材とコーナー補強部材とに複数点リベット接合される。
次に、P6(第3工程)において、図16に示すように、ルーフパネル7側からインダクション方式(電磁誘導加熱方式)のヒータ41が車両前方方向に移動して(矢印方向)、ルーフパネル7を介して未硬化状態の熱硬化性シーラ9及び接着剤がヒータ41により加熱される。このヒータ41は、ルーフパネル7のうちのシーラ9及び接着剤が塗布された箇所のみを局部的に加熱する。シーラ9は、ヒータ41により130℃の温度で20分間加熱されると発泡し、その発泡状態で硬化する。なお、ヒータ41が加熱手段に相当する。
次に、P7の塗装工程(第4工程)において、車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる。車体の塗装は、前処理工程、下塗り工程(電着塗装工程)、中塗り工程、上塗り工程の順で行われる。下塗り工程において、車体に電着塗装を施してから水洗後、乾燥炉で焼付け乾燥する際、既に熱硬化性シーラ9が硬化しているので、ルーフパネル7が熱膨張した状態でシーラ9が硬化することがなく、乾燥炉でのルーフパネル7の熱膨張が抑制され、乾燥処理後、常温に戻った時にルーフパネル7に歪み変形がほとんど残らない。
以上説明した実施例1の車体の製造方法の作用効果について説明する。
サブアッセンブリ工程において、ルーフパネル7と複数の補強部材8a〜8d及びフロントヘッダー3及びリヤヘッダー6との間に熱硬化性シーラ9を介在させてルーフパネル7と各補強部材8a〜8d及びフロントヘッダー3及びリヤヘッダー6とを接合し、各の補強部材8a〜8dの両端部とフロントヘッダー3及びリヤヘッダー6が、ルーフパネル7に摩擦点接合にて接合される。
ルーフパネル7がルーフサイドレール5に摩擦点接合された後、インダクションヒータ41で熱硬化性シーラ9を加熱硬化させるので、車体組み付け工程で、容易にヒータ41でシーラ9を硬化できる。また、シーラ9が硬化した状態で車体に塗装が施され、車体の塗膜が乾燥硬化されるので、乾燥炉でのルーフパネル7の熱膨張を抑制でき、乾燥後の常温時のルーフパネル7の歪み変形を確実に低減することができる。
ルーフパネル7がアルミニウム合金製であり、複数の補強部材8a〜8dが鋼製であり、ルーフパネル7の接合部と各補強部材8a〜8dの両端部との間に接着剤を介在させてそれら接合部が接合されるので、ルーフパネル7の接合部と各補強部材8a〜8dの両端部との接合強度を高め、補強部材8a〜8dの補強効果を一層高め、ルーフパネル7の車両幅方向の熱膨張を抑制することができる。
次に、実施例2に係る車体の製造方法について図17〜図21に基づいて説明する。尚、この車体の製造方法のうち、前記実施例1の車体の製造方法と同様の部材に同一の符号を付して説明する。
実施例2に係る車体の製造方法は、実施例1の製造方法とは製造工程の一部が異なるものである。
実施例2の車体の製造方法について、図17に示す製造工程図に基づいて説明する。尚、図17中のPi(i=11,12,・・・)は各工程を示す。
車体組み付け工程において、先ず、P11〜P14のサブアッセンブリ工程において、ルーフパネル7に、4本の補強部材8a〜8dと、フロントヘッダー3及びリヤヘッダー6とが接合され、熱硬化シーラ9を加熱硬化させる。
先ず、P11において、図18に示すように、フロントヘッダー3、4本の補強部材8a〜8d、リヤヘッダー6が治具上にセットされ、シーラ塗布装置(図示略)により、フロントヘッダー3の後端側フランジ部、各補強部材8a〜8dのフランジ部、リヤヘッダー6の前端側フランジ部の上面に熱硬化性シーラ9が車両幅方向に所定間隔おきに適量塗布される。また、各補強部材8a〜8dの両端部の上面に接着剤が適量塗布される。
次に、P12において、図19に示すように、フロントヘッダー3と4本の補強部材8a〜8dとリヤヘッダー6の上面にルーフパネル7を重ね合わせ、これらを未硬化状態の熱硬化性シーラ9を介して仮接着される。また、各補強部材8a〜8dの両端部とルーフパネル7の左右両端のフランジ部とが接着剤で接着される。次に、P13(第1工程)において、ルーフパネル7の左右両端のフランジ部が、摩擦点接合装置19で各補強部材8a〜8dの両端部に接着剤を介して摩擦点接合される。
ルーフパネル7の前端側フランジ部が、摩擦点接合装置19でフロントヘッダー3の前端側フランジ部に車両幅方向において所定間隔おきに摩擦点接合される。ルーフパネル7の後端側フランジ部が、摩擦点接合装置19でリヤヘッダー6の後端側フランジ部に車両幅方向において所定間隔おきに摩擦点接合される。なお、ルーフパネル7とフロントヘッダー3及びリヤヘッダー6の複数の摩擦点接合部16,17は、車両幅方向において中央部から端部側に向けて順次、摩擦点接合される。
次に、P14(第2工程)において、ルーフパネル7側からインダクション方式のヒータ41が、図20に示すように車両前方方向(矢印方向)に移動して、ルーフパネル7を介して熱硬化性シーラ9及び接着剤がヒータ41により加熱される。このヒータ41は、ルーフパネル7のうちのシーラ9及び接着剤が塗布された箇所のみ局部的に加熱する。シーラ9は、ヒータ41により130℃の温度で20分間加熱されると発泡し、その発泡状態で硬化する。
次に、P15、P16(第3工程)において、図21に示すように、ルーフパネル7がルーフサイドレール5に接合される。P15において、ルーフパネル7の左右両端のフランジ部と左右のルーフサイドレール5とが、摩擦点接合装置19で複数箇所摩擦点接合される。なお、ルーフパネル7と左右ルーフサードレール5の複数の摩擦点接合部18は、車両前後方向において中央部から端部側に向けて順次、摩擦点接合される。この摩擦点接合の際、熱硬化性シーラ9が既に硬化した状態でルーフパネル7とルーフサイドレール5とが摩擦点接合されるので、接合時のルーフパネル7の熱膨張が抑制される。
P15において、ルーフパネル7の前端部の両端近傍部が、リベット接合締結装置により、フロントヘッダー3の両端近傍部とフロントピラー1の補強部材1aに複数点リベット接合される。ルーフパネル7の後端縁側の両端近傍部が、リベット接合締結装置により、リヤヘッダー6の後端部の両端近傍部とバックドアのヒンジ補強部材とコーナー補強部材とに複数点リベット接合される。
次に、P17の塗装工程(第4工程)において、車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる。車体の塗装は、前処理工程、下塗り工程(電着塗装工程)、中塗り工程、上塗り工程の順で行われる。下塗り工程において、車体に電着塗装を施してから水洗後、乾燥炉で焼付け乾燥する際、既に熱硬化性シーラ9が硬化しているので、ルーフパネル7が熱膨張した状態でシーラ9が硬化することがなく、乾燥炉でのルーフパネル7の熱膨張が抑制され、乾燥処理後の常温に戻った時にルーフパネル7に歪み変形がほとんど残らない。
以上説明した実施例2の車体の製造方法の作用効果について説明する。
サブアッセンブリ工程において、各補強部材8a〜8dの両端部とフロントヘッダー3及びリヤヘッダー6が、ルーフパネル7に摩擦点接合にて接合された後、ヒータ41で熱硬化性シーラ9を加熱硬化させるので、サブアッセンブリ工程で、容易にヒータ41でシーラ9を硬化できる。ルーフパネル7がルーフサイドレール5に接合されるので、摩擦点接合時に発生する熱によるルーフパネル7の熱膨張を抑制し、リベット接合時のルーフパネル7の歪み変形を抑制することができる。
さらに、シーラ9が硬化した状態で車体に塗装が施され、車体の塗膜が乾燥硬化されるので、ルーフパネル7が熱膨張した状態で熱硬化性シーラ9が硬化することがないため、乾燥炉でのルーフパネル7の熱膨張を抑制でき、乾燥後の常温に戻った時のルーフパネル7の歪み変形を確実に低減することができる。
次に、前記実施例1,2を部分的に変更した変更例について説明する。
1〕実施例1,2においては、ワゴン系の自動車の車体構造に、本発明を適用した場合の例について説明したが、セダン系の自動車の車体構造にも、本発明を適用できる。
2〕実施例1,2においては、加熱手段としてインダクション方式のヒータ41を用いて熱硬化性シーラ9を加熱硬化させたが、その他、実施例1,2以外のヒータでも適用可能である。
3〕実施例1,2において、アルミニウム合金製のルーフパネル7を本発明に適用したが、アルミニウム製ルーフパネルの場合でも本発明を適用できる。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例1,2に種々の変更を付加した形態で実施可能で、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
車体構造とルーフパネルと補強部材の分解斜視図である。 ルーフパネルを除いて図示した車体構造の要部平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図2のIV−IV線断面図でる。 図2のV−V線断面図である。 図2のVI−VI線断面図である。 摩擦点接合した接合箇所の拡大断面図である。 3枚の板材を摩擦点接合した接合箇所の拡大断面図である。 リベット接合の拡大断面図である。 摩擦点接合装置の側面図である。 摩擦点接合装置の接合ガン周辺の要部拡大側面図である。 実施例1の車体の製造方法の製造工程図である。 複数の補強部材にシーラが塗布された図である。 ルーフパネルと複数の補強部材とを接合した図である。 ルーフパネルをルーフサイドレールに接合した図である。 ルーフパネル側からヒータでシーラを加熱硬化させる図である。 実施例2の車体の製造方法の製造工程図である。 複数の補強部材にシーラが塗布された図である。 ルーフパネルと複数の補強部材とを接合した図である。 ルーフパネル側からヒータでシーラを加熱硬化させる図である。 ルーフパネルをルーフサイドレールに接合した図である。
符号の説明
5 ルーフサイドレール
7 ルーフパネル
8a〜8d 補強部材
9 熱硬化性シーラ
41 ヒータ

Claims (3)

  1. 補強部材が付設された軽金属製ルーフパネルを鋼製ルーフサイドレールに接合した車体の製造方法において、
    前記ルーフパネルと補強部材との間に熱硬化性シーラを介在させてルーフパネルと補強部材とを接合する第1工程と、
    次に前記ルーフパネルをルーフサイドレールに接合する第2工程と、
    次に前記熱硬化性シーラを加熱手段で加熱硬化させる第3工程と、
    次に車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる第4工程と、
    を備えたことを特徴とする車体の製造方法。
  2. 補強部材が付設された軽金属製ルーフパネルを鋼製ルーフサイドレールに接合した車体の製造方法において、
    前記ルーフパネルと補強部材との間に熱硬化性シーラを介在させてルーフパネルと補強部材とを接合する第1工程と、
    前記熱硬化性シーラを加熱手段で加熱硬化させる第2工程と、
    次に前記ルーフパネルをルーフサイドレールに接合する第3工程と、
    次に車体に塗装を施してから車体の塗膜を乾燥炉で乾燥硬化させる第4工程と、
    を備えたことを特徴とする車体の製造方法。
  3. 前記ルーフパネルがアルミニウム合金製であり、前記補強部材が鋼製であり、
    前記ルーフパネルの接合部と補強部材の両端部との間に接着剤を介在させてそれら接合部が接合されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車体の製造方法。
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