JP5392455B2 - 被塗装物品の接着組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の部材の接合フランジ部同士を連鎖硬化反応型の接着剤により接着接合した後、浸漬にて塗装を施して被塗装物品を組み立てる被塗装物品の接着組立方法に関するものである。
近年、自動車の車体接合技術においては、車体の軽量化のため、車体部材の剛性を高め薄肉化を図るためにスポット溶接やレーザ溶接等の溶接接合の他に、接着剤による接着接合などが採用されつつある。例えば、自動車の車体部材の端部に形成されたフランジ等の接合部同士を接合する場合、接着接合とスポット溶接とを併用して両接合部を接合するウェルドボンド工法が実用に供されている。
このウェルドボンド工法においては、一方の車体部材の接合部に接着剤を塗布してから、その接合部に他方の車体部材の接合部を重ね合わせ、これら両接合部を、1対の溶接用電極により挟持加圧してスポット溶接にて仮止めした状態で塗装乾燥炉で接着剤を硬化させて接合する。ウェルドボンド工法では、接着剤の硬化に時間がかかるので、接着剤塗布後にスポット溶接やリベット等による仮止め工程が必要であり、この場合、複数の接合箇所にスポット溶接ガンやリベット打ちヘッドなどを移動させなければならないため、時間がかかり、製造コストの増加につながる。
他方、外部からの紫外線や赤外線等の光エネルギーや熱エネルギー付与により高速に硬化する高速硬化接着剤がある。この高速硬化接着剤としては、紫外線硬化接着剤や瞬間接着剤等がある。最近では、外部からトリガーとして付与されたエネルギーにより硬化して反応熱を発生し、その反応熱発生部位に隣接する部分が反応熱により連鎖的に硬化するのを繰り返す連鎖硬化反応型の接着剤が知られている(例えば、特許文献1参照)。連鎖硬化反応型の接着剤にトリガーとしてエネルギーを局部的に付与する場合には、高エネルギー密度の光エネルギーの方が熱エネルギーよりも単位面積当りのエネルギー量が高いので、トリガーとしての性能がより安定している。
特開平11−193322号公報
ここで、紫外線硬化接着剤や瞬間接着剤による接着接合においては、夫々、紫外線遮蔽部分が硬化しないという問題、タックタイムが短いという問題がある。一方、連鎖硬化反応型の接着剤による接着接合の場合、外部からトリガーとして紫外線等の光エネルギーを付与する場合、その光エネルギーを接着剤に直接照射する必要がある。
特に、複数の部材の接合フランジ部同士を接着剤により接着接合して閉断面空間を構成する被塗装物品を組み立てる場合、接着剤に光エネルギーを付与する際、その閉断面空間の両側の接合フランジ部間に配置された接着剤に安定した状態で光エネルギーを直接付与することは困難であり、光エネルギー付与に伴う連鎖硬化反応を確実に確保することができない。
また、接合フランジ部の表面に複数箇所切欠部を形成し、それら切欠部から接着剤を露出させた場合、接着剤配置後に作業員が露出した接着剤に触れてしまう等作業能率の低下を引き起こす原因となる。さらに、部材搬送中に接着剤にゴミ等の異物が付着した場合、光エネルギー付与に伴う接着剤の連鎖硬化開始の反応性に影響を与える虞があること等の問題があり、接着剤を接合フランジ部の表面に露出させることは現実的ではない。
本発明の目的は、被塗装物品の接着組立方法に関し、連鎖硬化反応型の接着剤にトリガーとして電磁波のエネルギー線を付与する場合、被塗装物品に予め形成された塗料排出用穴部を有効利用して簡単な方法で接着剤にエネルギー線を付与し、エネルギー線付与に伴う連鎖硬化反応を確実に確保することなどである。
請求項1の被塗装物品は、複数の部材の接合フランジ部同士を接着剤により接着接合した後、浸漬にて塗装を施して被塗装物品を組み立てる被塗装物品の接着組立方法において、外部からトリガーとして局所的に付与されたエネルギーにより硬化して反応熱を発生し、その反応熱発生部位に隣接する部分が反応熱により連鎖的に硬化するのを繰り返す連鎖硬化反応型の接着剤を、少なくとも一方の部材の接合フランジ部に配置する接着剤配置工程と、次に接着剤を配置した部材の接合フランジ部に他方の部材の接合フランジ部を重ね合わせることで密閉された閉断面空間を形成する閉断面空間形成工程と、次に部材に予め形成され浸漬塗装時の塗料を排出する為の塗料排出用穴部を介して閉断面空間に臨む部材の内面に接着剤の連鎖硬化反応開始のための電磁波のエネルギー線を付与するエネルギー線付与硬化工程とを備え、前記接着剤配置工程において、前記閉断面空間の両側に位置する1組の接合フランジ部を接着する為の接着剤を設けると共に、これら両側の1組の接合フランジ部を夫々接着する1組の接着剤に架橋状に連なる連鎖硬化反応型の接着剤架橋部を前記閉断面空間に臨む前記部材の内面に配置し、前記エネルギー線付与硬化工程において、前記の接着剤架橋部に前記エネルギー線を付与し、その接着剤架橋部の連鎖硬化反応により前記閉断面空間の両側の1組の接合フランジ部同士を接着する接着剤の連鎖硬化反応を誘発することを特徴としている。
この被塗装物品の接着組立方法では、少なくとも一方の部材の接合フランジ部に連鎖硬化反応型の接着剤が配置され、その接合フランジ部に他方の部材の接合フランジ部を重ね合わせて密閉した閉断面空間が形成される。次に、部材の塗料排出用穴部を介して閉断面空間に臨む部材の内面の接着剤に電磁波のエネルギー線が直接付与され、エネルギー線付与箇所の接着剤が硬化して反応熱を発生し、反応熱発生部位に隣接する部分が反応熱により連鎖硬化反応を開始して連鎖硬化反応が進行し、その連鎖硬化反応により複数の部材の接合フランジ部の接着剤が連鎖的に硬化して複数の部材の接合フランジ部同士が接着接合された後、浸漬にて部材に塗装が施されて被塗装物品が組み立てられる。
請求項2の被塗装物品の接着組立方法は、請求項1の発明において、接着剤配置工程において、接着剤架橋部を被塗装物品の長さ方向に所定間隔おきに形成することを特徴としている。
請求項の被塗装物品の接着組立方法は、請求項1又は2の発明において、被塗装物品が自動車の車体の閉断面状フレーム部材であることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、接着剤配置工程と、閉断面空間形成工程と、部材に予め形成された塗料排出用穴部を介して閉断面空間に臨む部材の内面に電磁波のエネルギー線を付与するエネルギー線付与硬化工程とを備えたので、部材の塗料排出用穴部を有効活用して、簡単な方法でエネルギー線を接着剤に直接付与することができると共に、エネルギー線付与に伴う接着剤の連鎖硬化反応により接合フランジ部の接合部同士を確実に接着することができる。
即ち、前記閉断面空間に臨む部材の内面の接着剤に電磁波のエネルギー線が直接付与されると、エネルギー線付与箇所の接着剤が硬化して反応熱を発生し、反応熱発生部位に隣接する部分が反応熱により連鎖硬化反応が開始されて連鎖硬化反応が進行し、その連鎖硬化反応により接合フランジ部の接着剤が連鎖的に硬化するので、複数の部材の接合フランジ部同士を確実に接着接合することができる。
また、接合フランジ部の表面に接着剤を露出させずにエネルギー線を接着剤に直接付与できるので、被塗装物品を接着組立時の作業性を改善できる。また、接着剤配置後に接着剤に異物等が付着することがないので、電磁波のエネルギー線付与に伴う接着剤の連鎖硬化開始の反応性を確保することができる。
着剤配置工程において、閉断面空間の両側に位置する2組の接合フランジ部を接着する為の接着剤を設けると共に、これら両側の1組のフランジ部を夫々接着する1組の接着剤に架橋状に連なる連鎖硬化反応型の接着剤架橋部を閉断面空間に臨む部材の内面に配置し、エネルギー線付与硬化工程において、前記の接着剤架橋部に電磁波のエネルギー線を付与し、その接着剤架橋部の連鎖硬化反応により閉断面空間の両側の1組の接合フランジ部同士を接着する1組の接着剤の連鎖硬化反応を誘発するので、接着剤架橋部の連鎖硬化反応により接合フランジ部の接着剤が連鎖的に硬化するので、一度のエネルギー線付与で両側の接合フランジ部の接着剤を硬化させることができる。
請求項の発明によれば、接着剤配置工程において、接着剤架橋部を被塗装物品の長さ方向に所定間隔おきに形成するので、簡単な方法で接着剤に電磁波のエネルギー線を複数点付与することができる。
請求項の発明によれば、被塗装物品が自動車の車体の閉断面フレーム部材であるので、自動車の車体の閉断面フレーム部材の接着組立を行う際、請求項1の効果を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例に基づいて説明する。
本実施例は、複数の部材の接合フランジ部同士を接着剤により接着接合した後、浸漬にて塗装を施して被塗装物品を組み立てる被塗装物品の接着組立方法に採用した場合の一例である。
以下、本発明の実施例1について図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、自動車の車体部材接着組立ライン1においては、1組の車体部材2,4のうちの一方の車体部材2の接合フランジ部2aと補強部材3の接合フランジ部3aの表面とを接着剤Aで接着接合して車体組立部材5の組み立て作業を行なうと共に、他方の車体部材4の接合フランジ部4aと補強部材3の接合フランジ部3aの裏面とを接着剤Aで接着接合して車体組立部材5を組み立てる。
図1、図2に示すように、この車体部材接着組立ライン1は、コンベア上を搬送されるパレット6に車体部材2を投入して種々の組み立て作業を行なうラインであり、図中のSTi(i=1,2,・・・)は各ステーションを示すものである。この接着組立ライン1において組み立てられる車体部材2,4は、自動車の鋼製のサイドシルのサイドシルインナとサイドシルアウタである。サイドシルインナとアウタには、浸漬電着塗装時の電着塗料を排出する為の複数の電着塗料排出用穴部7がその長手方向に沿って所定間隔おきに予め形成されている。補強部材3は、このサイドシルインナとアウタの上下の両側の接合フランジ部に夫々接合される鋼製のサイドシルレインである。車体組立部材5は、各車体部材2,4と補強部材3とを接合した閉断面状のサイドシルである。
ST1は、車体部材2をパレット6に投入するステーションであり、ST2は車体部材2の接合フランジ部2aに接着剤塗布ロボット8により後述の連鎖硬化反応型の接着剤Aを塗布するステーションであり、ST2aは自走式搬送台車6A上の補強部材3の両側の接合フランジ部3aと、この両側の接合フランジ部3aに架橋状に連なる架橋部に接着剤塗布ロボット9により後述の連鎖硬化反応型の接着剤Aを塗布するステーションであり、ST3は部材搬送ロボット10によりパレット6上の車体部材2に補強部材3を組み合わせるステーションである。
ST3aは、自走式搬送台車6Bから車体部材4を部材搬送ロボット11で把持するステーションであり、ST4は、部材搬送ロボット11によりパレット6上の車体組立部材5の一部の補強部材3に車体部材4を組み合わせるステーションであり、ST5はトリガー付与ロボット12により車体部材4の電着塗料排出用穴部7を介して前記架橋部に接着剤Aを塗布した接着剤架橋部13にトリガーとしての電磁波のエネルギー線を複数点付与するステーションである。
ST2には、汎用の多関節型ロボットからなる接着剤塗布ロボット8が設けられ、このロボット8のアーム8aの先端のハンドには接着剤塗布ノズル8bが設けられ、この接着剤塗布ノズル8bは接着剤供給装置(図示略)に接続されて接着剤供給装置から加圧状態の接着剤Aの供給を受けて、車体部材2の両側の接合フランジ部2aの一部に接着剤Aを塗布する。接着剤塗布ロボット8の制御ユニットと接着剤供給装置と接着剤塗布ノズル8bはホストコントローラ(図示略)により制御される。
ST2aには、前記接着剤塗布ロボット8と同様の接着剤塗布ロボット9が設けられ、このロボット9のアーム9aの先端のハンドに接着剤供給装置(図示略)から接着剤Aが供給される接着剤塗布ノズル9bを備えている。接着剤塗布ロボット9は、補強部材3の両側の接合フランジ部3aの両面に接着剤Aを塗布すると共に、両側の接合フランジ部3aの表面に架橋状に連なる架橋部に連鎖硬化反応型の接着剤Aを塗布して接着剤架橋部13を形成する。なお、補強部材3の両側の接合フランジ部3aの裏面に接着剤Aを塗布する場合、自走式搬送台車6A上の補強部材3の表面を裏面に反転させた後、両側の接合フランジ部3aの裏面に接着剤Aを塗布する。このロボットの制御ユニットと接着剤供給装置と接着剤塗布ノズル9bは、ホストコントローラ(図示略)により制御される。
ST2aとST3の間には汎用の多関節型搬送ロボット10が設けられ、この搬送ロボット10は、搬送台車6A上の補強部材3をアーム10aの先端のハンドに装備した把持治具10bで把持してST3のパレット6上の車体部材2に組み合わせて、車体部材2と補強部材3の接合フランジ部2a,3a同士を当接させた状態にする。この搬送ロボット10の制御ユニットと把持治具は、ホストコントローラ(図示略)により制御される。
この搬送ロボット10は、搬送台車6A上に位置決め保持され、接着剤Aが塗布された補強部材3を把持治具10bで把持する把持動作位置と、この把持動作位置から補強部材3を把持した状態でST3まで搬送し、ST3のパレット6上の車体部材2に対して補強部材3を位置決めして組み合わせてから把持状態を開放する開放動作位置に亙って移動可能に構成されている。
図2に示すように、ST3aとST4の間には、前記搬送ロボット10と同様の搬送ロボット11が設けられ、この搬送ロボット11のアーム11aの先端のハンドに装備された把持治具11bにより搬送台車6B上の車体部材4を把持した状態で、ST4まで車体部材4を搬送し、パレット6上の車体組立部材5の一部の補強部材3に車体部材4を組み合わせ、補強部材3の接合フランジ部3aの表面に車体部材4の接合フランジ部4aを当接させる。
このとき、車体部材4の内面と補強部材3の表面により閉断面空間14(図4参照)が形成される。この閉断面空間14において、その両側の接合フランジ部3a,4aに接着剤Aが介在し、前記の接着剤架橋部13が閉断面空間14に臨む補強部材3の表面に配置された状態になる。なお、ST3においても、ST5と同様に、車体部材2の内面と補強部材の裏面により閉断面空間14が形成され(図3参照)、閉断面空間14の両側の接合フランジ部2a,3aに接着剤が介在した状態になる。
ST5には、汎用の多関節型ロボットからなるトリガー付与ロボット12が設けられ、このロボット12により、車体部材4の電着塗料排出用穴部7を介して閉断面空間14に臨む補強部材3の表面に配置された接着剤架橋部13にトリガーとしての電磁波のエネルギー線を付与して接着剤架橋部13を硬化させる。このロボット12は、接着剤架橋部13に硬化反応開始のためのトリガーとしての電磁波のエネルギー線を局部的に付与するものである。
トリガー付与ロボット12のアーム12aの先端のハンドにスポット状のエネルギー放出部12bが装備されている。このロボット12が、そのエネルギー放出部12bをパレット6に位置決め保持された車体部材4の電着塗料排出用穴部7を介して閉断面空間14に臨む補強部材3の表面の接着剤架橋部13に電磁波のエネルギー線を所定時間付与するエネルギー付与動作位置と、このエネルギー線付与動作位置から退避した待機位置とに亙って移動可能に構成されている。ロボットの制御ユニットとエネルギー放出部12bは、ホストコントローラ(図示略)により制御される。
次に、上記の接着組立ライン1において、複数の車体部材2,4の両側の接合フランジ部2a,4aと補強部材3の両側の接合フランジ部3aとを接着剤Aで接着接合した後、浸漬にて電着塗装を施して被塗装物品を組み立てる被塗装物品の接着組立方法について詳しく説明する。
図1に示すように、第1の接着剤配置工程において、ST2において、接着剤塗布ロボット8により、そのハンドに装備した接着剤塗布ノズル8bにより、車体部材2の接合フランジ部2aの一部に液状の連鎖硬化反応型の接着剤Aを車体部材2の長手方向に沿って連続的且つ線状に塗布する。
次に、第2の接着剤塗布工程において、ST2aにおいて、接着剤塗布ロボット9により、そのハンドに装備した接着剤塗布ノズル9bにより、補強部材3の両側の接合フランジ部3aの両面に接着剤Aを塗布すると共に、補強部材3の両側の接合フランジ部3aの表面に架橋状に連なる架橋部に液状の連鎖硬化反応型の接着剤Aを塗布する。
この連鎖硬化反応型の接着剤Aは、光重合性樹脂(主としてエポキシ樹脂、特に好ましくは脂環式エポキシ樹脂)、光、熱重合開始剤(芳香族スルホニウム等)、及び光重合開始剤(スルホニウム塩等)を主成分とする樹脂組成物である。
硬化反応開始のために、外部から紫外線、電子線、X線、赤外線、可視光線、レーザビーム(エキシマビーム、CO2 レーザ等)、熱線(放射熱や輻射熱等)等の電磁波のエネルギー線、又は熱等の内部エネルギーによって所定の刺激を受けると、内部にカチオンと硬化反応熱Hr(図5参照)とを積極的に発生させ、硬化反応熱発生部位に隣接する部分に前記硬化反応熱Hrが伝播されてその隣接部分に連なる接着剤Aが高速に且つ連鎖的に硬化していく。
この接着剤Aの好ましい塗布厚さは、0.01mm〜10mm、塗布幅は、1.0mm〜30mmである。また、接着剤Aに前記の電磁波のエネルギー線又は熱ネルギーを局部的に付与する場合には、高エネルギー密度の電磁波のエネルギー線の方が熱ネルギーよりも単位面積当りのエネルギー量が高いので、トリガーとしての性能がより安定している。この場合、電磁波のエネルギー線として、300mm〜800mm、好ましくは350mm〜600mmの範囲の波長を有する近紫外線−可視光線を照射するのが好ましい。
第2の接着剤配置工程において、ST2aにおいて、図3に示すように、補強部材3の両側の接合フランジ部3aの表面には接着剤Aがその長手方向に沿って連続的に且つ線状に塗布されると共に、これら両側の接合フランジ部3aの表面に架橋状に連なる架橋部には連鎖硬化反応型の接着剤架橋部13が形成される。この接着剤架橋部13は、それら両側の接合フランジ部3aの接着剤Aに架橋状に連なるように連続的に且つ線状に接着剤Aを塗布して形成されるものである。そして、補強部材3の表面には、複数の接着剤架橋部13がその長手方向に沿って電着塗料排出用穴部7と同じピッチで形成される。
ここで、車体部材2,4に予め形成された電着塗料排出用穴部7は、車体組立部材5に電着塗膜を形成する電着塗装時に、水溶性の電着塗料中に車体組立部材5を浸漬させた後、車体組立部材5内に浸入した電着塗料を排出する為に形成されたものである。この電着塗料排出用穴部7は、約20〜30mmの直径を有する円形に開口され、車体部材2,4の長手方向に沿って複数の電着塗料排出用穴部7が約200mmピッチで形成されている。
次に、第1の閉断面空間形成工程において、ST3において、補強部材3を部材搬送ロボット10で車体部材2が保持されているパレット6に搬送し、車体部材2の両側の接合フランジ部2aに、接着剤Aが塗布された補強部材3の両側の接合フランジ部3aの裏面を上から重ね合わせる。このとき、図3に示すように、車体部材2の内面と補強部材3の裏面の接合フランジ部2a,3aを重ね合わせることで、密閉された閉断面空間14が形成される。
次に、第2の閉断面空間形成工程において、ST4において、車体部材4を部材搬送ロボット11で車体部材2と補強部材3とを重ね合わせた車体組立部材5が保持されているパレット6に搬送し、接着剤Aが塗布された補強部材3の両側の接合フランジ部3aの表面に、車体部材4の両側の接合フランジ部4aを上から重ね合わせることで、図4に示すように、密閉された閉断面空間14が形成される。この閉断面空間14において、図5に示すように、閉断面空間14の両側の2組の接合フランジ部、即ち、車体部材2の接合フランジ部2aと補強部材3の接合フランジ部3aの裏面間と、車体部材4の接合フランジ部4aと補強部材3の接合フランジ部3aの表面間に、夫々、接着剤Aが介在した状態となると共に、接着剤架橋部13が閉断面空間14に臨む補強部材3の表面に配置された状態となる。
次に、エネルギー線付与硬化工程において、ST5において、図4に示すように、トリガー付与ロボット12のエネルギー放出部12bの先端を電着塗料排出用穴部7近傍に移動させ、その電着塗料排出用穴部7を介して接着剤架橋部13に高エネルギー密度の電磁波のエネルギー線L(例えば、近紫外線−可視光線)を局部的に付与する。図5に示すように、接着剤架橋部13のエネルギー線L付与点において、そのエネルギー線L付与により接着剤Aが硬化してカチオンと硬化反応熱Hrが発生する。そして、その硬化反応熱Hrが図5の矢印で示す方向に伝播されてその硬化反応熱Hrにより連鎖硬化反応が生じる。
連鎖硬化反応が開始されると、接着剤架橋部13において連鎖硬化反応熱発生部位に連なる接着剤Aがその硬化反応熱Hrにより高速に且つ連鎖的に硬化し、接着剤架橋部13の両端まで連鎖硬化反応が進行し、接着剤架橋部13の連鎖硬化反応により、接着剤架橋部13の両端と連結する閉断面空間14の両側の1組の接合フランジ部3a,4aの1組の接着剤Aの連鎖硬化反応が誘発されて連鎖硬化反応により接合フランジ部3a,4aの接着剤Aが連鎖的に硬化し、車体部材4の接合フランジ部4aと補強部材3の接合フランジ部3aの表面同士が高速で接着接合される。
また、前記の硬化反応熱Hrは、補強部材3の両側の接合フランジ部3aの裏面にも伝播して、閉断面空間14の両側の1組の接合フランジ部2a,3aを夫々接着する1組の接着剤Aが連鎖硬化反応により連鎖的に硬化して、車体部材2の接合フランジ部2aと補強部材3の接合フランジ部3aの裏面同士が高速で接着接合される。
閉断面空間14の両側の接合フランジ部3a,4a間の接着剤Aの連鎖硬化反応(連鎖硬化領域)は、接着剤架橋部13の両端の連結位置から車体部材4の長手方向の両端に向かって夫々約100mm進行すると推定されるため、車体部材4に約200mmピッチ間隔で形成された複数の電着塗料排出用穴部7を有効利用することができ、車体部材4に別途フランジ部4aから接着剤Aを露出させる為の開口部を形成する必要がなく、電磁波のエネルギー線Lの付与ピッチを適切な間隔にすることができる。
車体部材2の接合フランジ部2aと補強部材3の接合フランジ部3aの裏面同士及び車体部材4の接合フランジ部4aと補強部材3の接合フランジ部3aの裏面同士が高速で接着接合されて車体組立部材5が組み立てられた後、この車体組立部材5がカチオン系電着塗装工程に搬送され、水溶性の電着塗料中に車体組立部材5が浸漬され、対極との間に直流電流を流し、車体組立部材5に電着塗膜が形成される。
次に、以上説明した実施例1の被塗装物品の接着組立方法の作用効果について説明する。
複数の車体部材2,4の接合フランジ部2a,4aと補強部材3の接合フランジ部3a同士を連鎖硬化反応型の接着剤Aで接着接合した後、水溶性の電着塗料中に浸漬にて電着塗装を施した車体組立部材5を組み立てる場合、補強部材3の両側の接合フランジ部3aの両面に接着剤Aが塗布されると共に、補強部材3の接合フランジ部3aの表面の接着剤Aに架橋状に連なる連鎖硬化反応型の複数の接着架橋部14が補強部材3の長手方向に沿って車体部材2,4の電着塗料排出用穴部7と同じピッチで形成される。
次に各車体部材2,4と補強部材3の両側の接合フランジ部2a,3a,4aを重ね合わせることで密閉された閉断面空間14が形成され、この閉断面空間14の両側に位置する2組の接合フランジ部2a,3a、3a,4aを接着する接着剤Aが設けられると共に、複数の接着剤架橋部13が閉断面空間14に臨む補強部材3の表面に配置された状態となる。そして、車体部材4の各電着塗料排出用穴部7を介して複数の接着剤架橋部13に電磁波のエネルギー線Lが局部的に付与され、その電磁波のエネルギー線Lに伴って接着剤Aが硬化してカチオンと硬化反応熱Hrが発生し、その硬化反応熱Hrに隣接する部分が硬化反応熱Hrにより連鎖的に硬化して接着剤架橋部13の両端まで連鎖硬化反応が進行する。
この接着架橋部13の連鎖硬化反応により、接着剤架橋部13の両端と連結した閉断面空間14の両側の接合フランジ部3a,4a間の1組の接着剤Aの連鎖硬化反応が誘発され、接合フランジ部3a,4a同士を接着する接着剤Aが連鎖的に硬化するので、車体部材4の接合フランジ部4aと補強部材3の接合フランジ部の2aの表面同士を確実に接合することができる。また、閉断面空間14に臨む補強部材3の表面に複数の接着剤架橋部13を電着塗料排出用穴部7と同じピッチで形成することで、電磁波のエネルギー線Lの付与ピッチを適切な間隔とし、簡単な方法でエネルギー線Lを複数点付与することができる。
また、接着剤架橋部13で発生した硬化反応熱Hrは、補強部材3の両側の接合フランジ部3aの裏面にも伝播して、閉断面空間14の両側の1組の接合フランジ部2a,3aを夫々接着する1組の接着剤Aが連鎖硬化反応により連鎖的に硬化して、車体部材2の接合フランジ部2aと補強部材3の接合フランジ部3aの裏面同士が高速で接着接合される。
このように、接着剤架橋部13は、その連鎖硬化反応により閉断面空間14の両側の接合フランジ部3a,4a同士を夫々接着する1組の接着剤Aの連鎖硬化反応を誘発するので、接着剤架橋部13の連鎖硬化反応により、一度の電磁波のエネルギー線L付与で2組の接着剤Aを硬化させ、車体部材4の接合フランジ部4aと補強部材3の接合フランジ部3aの表面同士を高速で接合することができる。また、接着剤Aを車体部材4のフランジ部4aの表面に露出させる必要がないので、電磁波のエネルギー線Lの付与に伴う連鎖硬化反応型の接着剤Aの硬化開始の反応性を確実に確保することができる。
次に、実施例2の被塗装物品の接着組立方法について図6〜図8に基づいて説明する。実施例2の被塗装物品の接着組立方法のうち、前記実施例1の被塗装物品と同様の部材に同一の符号を付して説明を省略する。
実施例2の自動車の車体部材接着組立ラインにおいては、複数の車体部材2,4の接合フランジ部2a,4a同士を接着剤Aで接着して車体組立部材5aの組み立て作業を行なう。この接着組立ラインにおいて組み立てられる車体部材2,4は、自動車の鋼製のサイドシルのサイドシルインナとサイドシルアウタであり、サイドシルインナには、浸漬電着塗装時の電着塗料を排出する為の複数の電着塗料排出用穴部7がその長手方向に沿って所定間隔おきに予め形成されている。車体部材2,4を接合した車体組立部材5aは閉断面状のサイドシルである。
接着剤配置工程において、図6に示すように、車体部材2の内面において、両側の接合フランジ部2aには連鎖硬化反応型の接着剤Aがその長手方向に沿って連続的に且つ線状に塗布されると共に、これら両側の接合フランジ部2aに架橋状に連なる架橋部には連鎖硬化反応型の接着剤架橋部13aが形成される。この接着剤架橋部13aは、両側の接合フランジ部2aに夫々塗布された接着剤Aに架橋状に連なるように連続的に且つ線状に接着剤Aを前記架橋部に塗布したものであり、複数の接着剤架橋部13が長手方向に沿って電着塗料排出用穴部7と同じピッチで形成される。
次に、閉断面空間形成工程において、図7に示すように、接着剤Aが塗布された車体部材2の両側の接合フランジ部2aに、車体部材4の両側の接合フランジ部4aを重ね合わせることで、密閉された閉断面空間14aが形成される。この閉断面空間14aにおいて、図8に示すように、その両側の接合フランジ部2a,4a間に接着剤Aが介在した状態となると共に、複数の接着剤架橋部13aが閉断面空間14aに臨む車体部材2の内面に配置された状態なる。
次に、エネルギー線付与硬化工程において、図7、図8に示すように、トリガー付与ロボット12のエネルギー放出部12bの先端を電着塗料排出用穴部7近傍に移動させ、その電着塗料排出用穴部7を介して接着剤架橋部13aに高エネルギー密度の電磁波のエネルギー線L(例えば、近紫外線−可視光線)を局部的に付与する。
接着剤架橋部13aのエネルギー線L付与点において、そのエネルギー線L付与により接着剤Aが硬化してカチオンと硬化反応熱Hrが発生する。そして、その硬化反応熱Hrが図8の矢印方向に伝播されてその硬化反応熱Hrにより連鎖硬化反応が生じる。
連鎖硬化反応が開始されると、接着剤架橋部13aおいて連鎖硬化反応熱発生部位に連なる接着剤Aがその硬化反応熱Hrにより高速に且つ連鎖的に硬化し、接着剤架橋部13aの両端まで連鎖硬化反応が進行し、この連鎖硬化反応により、接着剤架橋部13aの両端と連結する車体部材2,4の両側の接合フランジ部2a,4a間に介在した1組の接着剤Aの連鎖硬化反応が誘発され連鎖硬化反応によりそれら両側の1組の接着剤Aが連鎖的に硬化して、車体部材2,4の接合フランジ部2a,4a同士が高速で接合される。
これら接合フランジ部2a,4a間に介在した接着剤Aの連鎖硬化反応(連鎖硬化領域)は、接着剤架橋部13aとの連結位置から車体部材4の長手方向の両端に向かって夫々約100mm進行すると推定されるため、車体部材4に約200mmピッチ間隔で形成された複数の電着塗料排出用穴部7を有効利用することができ、車体部材4に別途開口部を形成することなく、エネルギー線Lの付与ピッチを適切な間隔にすることができる。車体部材2,4の接合フランジ部2a,4a同士が高速で接合されて車体組立部材5が組み立てられた後、この車体組立部材5aがカチオン系電着塗装工程に搬送され、水溶性の電着塗料中に車体組立部材5aが浸漬され対極との間に直流電流を流し、車体組立部材5aに電着塗膜が形成される。
以上説明した実施例2の被塗装物品の接着組立方法の効果について説明する。
実施例2の被塗装物品の接着方法において、接着剤配置工程と、閉断面空間形成工程と、電磁波のエネルギー線付与硬化工程とを備えたので、車体部材4の電着塗料排出用穴部7を有効活用して、簡単な方法で電磁波のエネルギー線Lを接着剤Aに直接付与することができる。
また、接合フランジ部2aの表面に接着剤Aを露出させずにエネルギー線Lを接着剤Aに直接付与できるので、車体部材2,4の接着組立時の作業性を改善できる。さらに、接着剤配置後に接着剤Aに異物等が付着することがなく、電磁波のエネルギー線L付与に伴う連鎖硬化反応型の接着剤Aの硬化反応の開始を確実に確保することができる。
接着剤配置工程において、閉断面空間14aを形成する車体部材2,4の両側の接合フランジ部2a,4aを接着する為の接着剤Aを設けると共に、これら両側の1組のフランジ部2a,4aを夫々接着する1組の接着剤Aに架橋状に連なる複数の接着剤架橋部13aを閉断面空間14に臨む車体部材2の内面に配置し、エネルギー線付与硬化工程において、複数の接着剤架橋部13に電磁波のエネルギー線Lを夫々付与し、それらの接着剤架橋部13aの連鎖硬化反応により車体部材2,4の両側の接合フランジ部2a,4a同士を接着する接着剤Aの連鎖硬化反応を誘発して連鎖的に硬化するので、一度の電磁波のエネルギー線付与で車体部材2,4の両側の接合フランジ部2a,4a同士を高速で接着接合することができる。
次に、前記実施例1,2を部分的に変更した変更例について説明する。
1〕実施例1では、補強部材3の表面にのみ接着剤架橋部13を形成したが、図9に示すように、補強部材3の裏面にも接着剤架橋部13を形成してもよい。この場合、車体部材2の電着塗料排出用穴部7を介して電磁波のエネルギー線Lを閉断面空間14に臨む補強部材3の裏面の接着剤架橋部13に直接付与する。
2〕実施例1,2では、接着剤Aに電磁波のエネルギー線Lとして近紫外線−可視光線を照射したが、その他、レーザビーム等の電磁波のエネルギー線Lを接着剤Aに付与してもよい。
3〕実施例1,2では、車体部材2,4や補強部材3に液状の接着剤Aを塗布したが、塗装対象物に応じて接着剤Aの態様と配置形態とを変更してもよい。例えば、シート状の被塗装部材の接合フランジ部同士を接着接合する場合、固形のシート状の接着剤を貼着してもよい。
4〕本発明の被塗装物品の接着組立方法は、実施例1,2で示した自動車の車体部材接着組立ライン1以外にも、航空機や鉄道車両などの生産ラインにも適用可能であり、その適用分野や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例1,2に種々の変更を付加した形態が実施可能であり、本発明はそのような変更形態を包含するものである。
自動車の車体部材接着組立ラインの一部の平面図である。 前記車体部材接着組立ラインの残部の平面図である。 実施例1の補強部材に塗布された接着剤架橋部の態様を示す斜視図である。 車体部材と補強部材の接合フランジ部を重ね合わせた状態を示す斜視図である。 接着剤架橋部に電着塗料排出用穴部を介してエネルギー線を付与する状態を示す断面図である。 実施例2の車体部材の内面に塗布された接着剤架橋部の態様を示す斜視図である。 前記の車体部材の接合フランジ部を重ね合わせた状態を示す斜視図である。 接着剤架橋部に電着塗料排出用穴部を介してエネルギー線を付与する状態を示す断面図である。 変更形態に係る図5相当図である。
A 接着剤
L エネルギー線
Hr 硬化反応熱
1 物品の接着組立ライン
2,4 車体部材
3 補強部材
5 車体組立部材
7 電着塗料排出用穴部
13,13a 接着剤架橋部
14,14a 閉断面空間

Claims (3)

  1. 複数の部材の接合フランジ部同士を接着剤により接着接合した後、浸漬にて塗装を施して被塗装物品を組み立てる被塗装物品の接着組立方法において、
    外部からトリガーとして局所的に付与されたエネルギーにより硬化して反応熱を発生し、その反応熱発生部位に隣接する部分が反応熱により連鎖的に硬化するのを繰り返す連鎖硬化反応型の接着剤を、少なくとも一方の部材の接合フランジ部に配置する接着剤配置工程と、
    次に前記接着剤を配置した部材の接合フランジ部に他方の部材の接合フランジ部を重ね合わせることで密閉された閉断面空間を形成する閉断面空間形成工程と、
    次に前記部材に予め形成され前記浸漬塗装時の塗料を排出する為の塗料排出用穴部を介して前記閉断面空間に臨む前記部材の内面に接着剤の連鎖硬化反応開始のための電磁波のエネルギー線を付与するエネルギー線付与硬化工程とを備え、
    前記接着剤配置工程において、前記閉断面空間の両側に位置する1組の接合フランジ部を接着する為の接着剤を設けると共に、これら両側の1組の接合フランジ部を夫々接着する1組の接着剤に架橋状に連なる連鎖硬化反応型の接着剤架橋部を前記閉断面空間に臨む前記部材の内面に配置し、
    前記エネルギー線付与硬化工程において、前記の接着剤架橋部に前記エネルギー線を付与し、その接着剤架橋部の連鎖硬化反応により前記閉断面空間の両側の1組の接合フランジ部同士を接着する接着剤の連鎖硬化反応を誘発することを特徴とする被塗装物品の接着組立方法。
  2. 前記接着剤配置工程において、前記接着剤架橋部を前記被塗装物品の長さ方向に所定間隔おきに形成することを特徴とする請求項1に記載の被塗装物品の接着組立方法。
  3. 前記被塗装物品が自動車の車体の閉断面状フレーム部材であることを特徴とする請求項1又は2に記載の被塗装物品の接着組立方法。
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