JP2009059424A - 磁気ヘッドスライダ - Google Patents

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諭 大久保
Toshiya Shiramatsu
利也 白松
Masayuki Kurita
昌幸 栗田
Hidekazu Kodaira
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Abstract

【課題】熱式浮上量調整スライダにおいて、加熱装置及び記録再生素子の周囲を剛性の小さい樹脂層で囲んで、周囲の材料が変形に抵抗する力を遮断する構造は、小型化が困難であること、また、樹脂層を形成するために、新たな工程が必要となること等の実用化に際しての課題がある。
【解決手段】磁気ヘッドスライダ1は、アルチック基板(スライダ)1aと、薄膜ヘッド部分1bとから構成される。薄膜ヘッド部分1bはアルチック基板1a上に薄膜プロセスで形成された加熱装置4、再生素子3、記録素子2およびアルミナ絶縁膜1dから成る。加熱装置4は、空気軸受面9から後退して配置される。絶縁膜とスライダ基板材の境界部1c近傍に、空気軸受面9から後退する方向(Z方向)に深さを持つ溝40が設けられる。溝40の空気軸受面9からの深さは、加熱装置4の空気軸受面側の端面位置A1の近傍に達する程度の深さである。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気ディスク装置の高記録密度化を実現するための浮上量調整機構を備えた磁気ヘッドスライダに関する。
磁気ディスク装置は、回転する磁気ディスクと、記録再生素子を搭載する磁気ヘッドスライダと、磁気ヘッドスライダを支持するサスペンションを備える磁気ヘッド支持機構と、磁気ヘッド支持機構を介して磁気ヘッドスライダを磁気ディスクの径方向に位置決めする位置決め機構を有し、磁気ヘッドスライダが相対的に磁気ディスク上を走行して磁気ディスク上に記録された磁気情報を読み書きする。前記ヘッドスライダは空気潤滑軸受として空気のくさび膜効果によって磁気ディスク上を浮上し、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダが直接は固体接触しないようになっている。磁気ディスク装置の高記録密度化と、それによる装置の大容量化あるいは小型化を実現するためには、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクの距離、すなわちスライダ浮上量を縮め、線記録密度を上げることが有効である。
従来から、スライダ浮上量の設計においては、加工ばらつきや使用環境気圧差、使用環境温度差などによる浮上量低下を見込み、最悪条件でも磁気ヘッドスライダと磁気ディスクが接触しないように、浮上量マージンを設けてきた。ヘッド個体毎に、または使用環境に応じて浮上量を調整する機能を設けたスライダを実現すれば上記マージンを廃することができ、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクの接触を防ぎつつ記録再生素子の浮上量を大幅に縮めることができる。そのため、薄膜抵抗体から成る加熱装置を記録素子と再生素子の近傍に設け、スライダの一部を必要に応じて加熱して熱膨張、突出させ、記録素子及び再生素子と磁気記録媒体との距離を調整するスライダ構造(以後、熱式浮上量調整スライダと呼ぶ)が提案されている。
この熱式浮上量調整スライダでは加熱した際の突出量および突出形状が非常に重要になる。突出形状がスライダの幅方向および長手方向に大きく広がったなだらかに突出する形状だと、突出によって新たに生じる空気圧力が大きく、スライダの姿勢角(ピッチ角)が変化してしまうので、突出量のすべては浮上変化量に変換されない。突出形状が急峻であれば、突出によって新たに生じる空気圧力が小さく、スライダ全体の姿勢角がほとんど変わらないので、突出量の大部分が浮上変化量に変換される。そのため、消費電力は低減される。
例えば、非特許文献1には、熱式浮上量調整スライダにおいて、浮上変化効率を向上させ消費電力を低減するために、加熱装置形成位置を空気軸受面に近付けることで、突出量の増大および急峻な突出形状の形成を実現することが提案されている。
特許文献1には、加熱装置を記録再生素子の先端部から離して配置し、また、加熱装置及び記録再生素子の周囲を剛性の小さい樹脂層で囲んで、周囲の材料が変形に抵抗する力を遮断する構造にすることにより、再生素子の温度を上げることなく、単位電力あたりの記録再生素子の突出量を増やす発明が提案されている。
特開2005−56447号公報 T. Shiramatsu et-al, "Drive Integration of Active Flying-height Control Slider with Micro Thermal Actuator", IEEE Transactions on Magnetics, Vol.42, No.10, (2006-10), 2513-2515.
非特許文献1で提案されている、加熱装置形成位置を空気軸受面に近付けて突出量の増大および急峻な突出形状の形成を実現する浮上変化効率向上方法は、一定の効果をもたらすことが確認できている。しかし、加熱装置をより空気軸受面に近づけるためには、加熱装置をより小さく作る必要があり、一方、加熱装置を小さく作りすぎると発熱密度が高くなりすぎて加熱装置の焼き切れが懸念されるため、加熱装置形成位置の変更による浮上変化効率の向上には限度がある。すなわち、加熱装置形成位置を、際限なく空気軸受面に近づけることは不可能である。
また、特許文献1で提案されている、加熱装置及び記録再生素子の周囲を剛性の小さい樹脂層で囲んで、周囲の材料が変形に抵抗する力を遮断する構造は、磁気ヘッドスライダが小型化されている中で、加熱装置とスライダの間に樹脂層を設けるスペースを確保するのが困難であること、また、樹脂層を形成するために、新たな工程が必要となること等の実用化に際しての解決すべき課題がある。したがって、製造が容易で、浮上変化効率の高い構成が求められている。
本発明の目的は、加熱装置による浮上変化効率の高い磁気ヘッドスライダを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の磁気ヘッドスライダにおいては、回転する磁気ディスク面から近接浮上するための空気軸受面を備えたスライダと、スライダの流出端面に形成された絶縁膜と、絶縁膜の中に形成された磁気記録素子と、磁気再生素子と、薄膜抵抗体からなる加熱装置とを有する磁気ヘッドスライダであって、加熱装置は空気軸受面から後退して配置されており、スライダは加熱装置の近傍に、空気軸受面から後退する方向に深さをもつ溝を有し、この溝の深さは少なくとも加熱装置の空気軸受面側の端面位置近傍に達する深さである。
前記溝の深さは、加熱装置の加熱作用による温度変化が平衡状態になる位置よりも深いことが望ましく、さらに加熱装置の空気軸受面側の端面位置よりも深いことが望まい。
また、前記溝が前記スライダよりも剛性の低い材料によって埋められていることが望ましく、例えば、前記スライダがAl−TiCであり、前記絶縁膜がAlであり、前記溝に埋められている材料がAlであることが望ましい。
本発明によれば、加熱装置近傍に上記のような位置関係の溝形状を形成することで、加熱装置による熱の伝達領域と非伝達領域が分断され、非伝達領域の剛性によって伝達領域の突出が抑制されることを防ぎ、加熱による突出量を増大させることが可能となる。
まず、図3を用いて本発明の磁気ヘッドスライダが搭載される磁気ディスク装置の概略構成を説明する。磁気ディスク装置10は、スピンドルモータ14によって回転され、磁気情報を保持する磁気ディスク15と、記録再生素子を搭載する磁気ヘッドスライダ1と、磁気ヘッドスライダ1を支持するサスペンション16を備える磁気ヘッド支持機構17(ロードビーム)と、ロードビーム17を介して磁気ヘッドスライダ1を磁気ディスク14の径方向に移動するボイスコイルモータ18を有し、磁気ヘッドスライダ1が相対的に磁気ディスク15上を走行して磁気ディスク上に記録された磁気情報を読み書きする。磁気ヘッドスライダ1は空気潤滑軸受として空気のくさび膜効果によって浮上し、磁気ディスク15と磁気ヘッドスライダ1が直接は固体接触しないようになっている。回転する磁気ディスク15と対面し、空気流を受ける磁気ヘッドスライダ1の後端がスライダの流出端となる。
磁気ディスク装置10の高記録密度化と、それによる装置の大容量化あるいは小型化を実現するためには、磁気ヘッドスライダ1と磁気ディスク15の距離、すなわちスライダ浮上量を縮め、線記録密度を上げることが有効である。近年、スライダ浮上量は10nm程度あるいは10nm以下まで縮められている。
磁気ヘッドスライダ1は、板ばね状のロードビーム17によって磁気ディスク面への押し付け荷重を与えられ、ロードビーム17とともにボイスコイルモータ18によって磁気ディスク15の径方向にシーク動作し、磁気ディスク面全体で記録再生を行う。磁気ヘッドスライダ1は、装置の停止時あるいは読み書き命令が一定時間無い時に、磁気ディスク15面上から離れ、ランプ19上に待避する。
なお、ここではロード・アンロード機構を備えた装置を示したが、装置停止中は磁気ヘッドスライダ1が磁気ディスク15のある特定の領域で待機するコンタクト・スタート・ストップ方式の磁気ディスク装置であっても良い。
図3に示す磁気ディスク装置10の磁気ヘッドスライダ1のみを拡大して図4に示す。磁気ヘッドスライダ1は、アルミナとチタンカーバイドの焼結体(以後アルチックと略す)に代表される材料の基板部分(スライダ)1aと、薄膜ヘッド部分1bとから成る。薄膜ヘッド部分1bはアルチック基板1a上に薄膜プロセスで形成された磁気記録素子2、磁気再生素子3、およびアルミナの絶縁膜1dなどから成る。
磁気ヘッドスライダ1は例えばピコと呼ばれるスライダでは、長さ1.25mm、幅1.0mm、厚さ0.3mmのほぼ直方体形状をしており、浮上面9、空気流入端面12、空気流出端面13、両側の側面、背面の計6面から構成される。なお、ピコスライダ以外に、質量減による位置決め精度の向上や低コスト化等のためにより小型化された、長さ0.85mm、幅0.7mm、厚さ0.23mmの「フェムトスライダ」と呼ばれるスライダもある。
浮上面9にはイオンミリングやエッチングなどのプロセスによって微細な段差(ステップ軸受)が設けられており、図示されていないディスクと対向して空気圧力を発生し、背面に負荷される荷重を支える空気軸受の役目を果たしている。
浮上面(空気軸受面)9には前記のように段差が設けられ、実質的に平行な3種類の面に分類される。最もディスクに近いレール面5a,5b,5c、レール面より約100nm乃至200nm深いステップ軸受面である浅溝面7a,7b、レール面より約1μm深くなっている深溝面8の3種類である。ディスクが回転することで生じる空気流が、ステップ軸受である浅溝面7bからレール面5b,5cへ進入する際に、先すぼまりの流路によって圧縮され、正の空気圧力を生じる。一方、レール面5b,5cや浅溝面7bから深溝面8へ空気流が進入する際には流路の拡大によって、負の空気圧力が生じる。なお、図4では溝の深さを強調して示してある。
磁気ヘッドスライダ1は空気流入端面12側の浮上量が空気流出端面13側の浮上量より大きくなるような姿勢で浮上するように設計されている。従って流出端近傍の浮上面がディスクに最も接近する。流出端近傍では、レール面(素子設置面)5aが周囲の浅溝面7a、深溝面8に対して突出しているので、スライダピッチ姿勢およびロール姿勢が一定限度を超えて傾かない限り、素子設置面5aが最もディスクに近づくことになる。磁気記録素子2および磁気再生素子3は、素子設置面5aの薄膜ヘッド部分1bに属する部分に形成されている。ロードビーム17から押し付けられる荷重と、空気軸受面9で生じる正負の空気圧力とがうまくバランスし、磁気記録素子2および磁気再生素子3から磁気ディスク15までの距離を10nm程度の適切な値に保つよう、空気軸受面9の形状が設計されている。また、素子設置面5aは、磁気記録再生素子の腐食を防ぐためにカーボン等の保護膜で被膜されている。
なお、ここでは空気軸受面が実質的に平行な3種類の面で形成される、二段ステップ軸受のスライダについて説明したが、4種類以上の平行な面から形成される三段以上のステップ軸受のスライダであっても良い。
次に図1及び図2を参照して、本発明の実施例による磁気ヘッドスライダ1の構成を説明する。基本構成は、図4に示した構成と同じであるので、図1及び図2では、特徴部分の構成を示している。図1は、図4のA−A線断面図であり、記録再生素子が形成された薄膜ヘッド部分1b及びスライダの一部分の拡大断面図である。図2は、薄膜ヘッド部分1bを空気軸受面側から見た模式図である。
磁気情報を読み書きする磁気ヘッドは、コイルを流れる電流で磁極間に磁界を発生して磁気情報を記録するインダクティブ記録素子2と、磁界によって抵抗値が変化するのを測る磁気抵抗効果型の再生素子3から成る。具体的には、アルチック基板1a上に、メッキ、スパッタリング、研磨などの薄膜プロセスを用いて形成された、薄膜抵抗体である加熱装置4、再生素子3を構成する下部磁気シールド31、磁気抵抗効果素子30、上部磁気シールド32、記録素子2を構成する磁極21、ライトコイル22、これら各素子の間及び上部を覆う絶縁膜1dによって構成されている。
加熱装置4は、アルチック基板1aと下部磁気シールド31の間のアルミナ絶縁膜1dの中に配置され、その空気軸受面側の端面が、空気軸受面9から後退して配置されている。空気軸受面9から後退させるのは、加熱装置4の発熱の影響で磁気抵抗効果素子30の寿命を縮めないようにするためである。
本実施例による磁気ヘッドスライダ1の特徴は、アルチック基板(スライダ)1aの、絶縁膜とスライダ基板材の境界部1c近傍に、空気軸受面9から後退する方向(Z方向)に深さを持つ溝40を設けることである。すなわち、スライダ1aの加熱装置4の近傍に、空気軸受面9から後退する溝40を設けるものである。この溝40の、絶縁膜とスライダ基板材の境界部1cからの距離は5〜15μm程度である。溝40のスライダ長手方向(X方向)の幅は約30μmであり、スライダ幅方向(Y方向)の幅は加熱装置4の幅と同じか大き目の幅である。
図5及び図6に、加熱装置4に一定電圧をかけて作動させた際の、温度変化の有限要素法解析結果を示す。図5は加熱装置中心位置および端面位置A1が空気軸受面9からそれぞれ25μm、15μm、図6は加熱装置中心位置および端面位置A1が空気軸受面9からそれぞれ15μm、5μmの場合の解析結果である。図5及び図6の結果から、加熱装置4の発熱作用による温度変化が平衡状態になる位置は、加熱装置4の端面位置A1ではなく、端面位置A1から空気軸受面側(端面位置A1の近傍)であることがわかる。温度変化が平衡状態となる領域を分断して効率的に熱突出を起こさせるためには、少なくともこの平衡領域(端面A1の近傍)に達する深さの溝が必要である。
このように、加熱装置4による熱の伝達領域と非伝達領域とを分断し、非伝達領域の剛性によって伝達領域の熱突出が抑制されることを防ぐためには、加熱装置4による温度変化が平衡状態に達する位置よりも深い溝を空気軸受面に形成する必要がある。したがって、溝40の空気軸受面9からの深さは、少なくとも加熱装置4の空気軸受面側の端面位置A1の近傍に達する程度の深さが必要であり、望ましくは端面位置A1よりも深い方がよい。この溝40は、浮上面9に段差を形成するステップにおいて、同時に、イオンミリングやエッチングなどのプロセスで形成することができるので、磁気ヘッドスライダ1の製造ステップ数を増やすことなく、容易に形成することができる。
次に、実施例による磁気ヘッドスライダ1において、加熱装置4に一定電圧をかけて作動させた際の、薄膜ヘッド部分及びスライダ部分の熱突出による変形形状の有限要素法解析結果を図7に示す。比較のために溝を持たない従来構造の場合の変形形状も同時に示す。図7では、従来構造の最大突出量を1として正規化した場合の変形形状を示す。実施例の構造1は、加熱装置4の端面位置A1が空気軸受面9から5μmで、溝40のスライダ流出端面1cからの距離が5μm、空気軸受面9からの深さが3μmの場合、構造2は加熱装置4の端面位置A1が空気軸受面9から5μmで、溝40のスライダ流出端面1cからの距離が15μm、空気軸受面9からの深さが10μmの場合である。図7の変形形状を比較すると、実施例による構造1及び2の場合は、溝40を持たない従来構造よりも突出量が増大していることが確認できる。また、溝40の深さが大きい方(構造2)が突出量を増加させる効果は大きく、さらに溝40をスライダ流出端面1cすなわち加熱装置4に近づけると効果はさらに増大する。また、構造1のように、溝40の深さが、加熱装置4の空気軸受面側の端面位置A1の近傍に達する程度の深さ(3μm)の場合でも、従来構造に比較して約16%の熱突出増加を実現することができる。
上記実施例では、浮上面の段差形成プロセスを用いて、アルチック基板1aに空隙である溝40を形成したが、図8の模式図に示すように、この溝40にアルチックよりも剛性の低いアルミナ等の充填材42を埋め込むこともできる。この変形例によれば、上記実施例と同様に、アルチックよりも剛性の低い充填材42により加熱装置4による熱の伝達領域と非伝達領域とを分断し、非伝達領域の剛性によって伝達領域の熱突出が抑制されるのを防ぎ、突出量を増大させる効果を奏する他に、空気軸受面9に溝40が露出しないため、磁気ヘッドスライダ1の浮上安定性に対する影響をなくすことができる。
上記実施例による効果は、加熱装置4の端面よりも深い溝40を形成することで得られるが、その溝深さが深いほど効果を効率的に得ることが可能となる。しかし、形成する溝40が深いほど高精度の加工が困難となるため、溝40をより深く加工するプロセスには限度がある。この溝加工の限界を解決するために、より加工性の高い材料をスライダ基板材料として用いることが考えられる。その具体例として、スライダ基板材料にシリコンを用いることができる。図9にスライダ基板材料にシリコンを用いた場合の模式図を示す。上記実施例に示したスライダ基板材料であるアルチックよりも加工性の高い材料であるシリコンをスライダ基板1a′に使用することで、深い溝44を高精度加工することが可能になる。また、シリコンはアルチックに比べて剛性が低いため、熱の非伝達領域の剛性によって伝達領域の熱突出が抑制されるのを防ぐ作用が助長され、本発明の効果を効率的に得ることができる。また、深い溝44にシリコンよりも剛性が低い材料を埋め込むこともできる。この場合には、空気軸受面9に深い溝44が露出しないため、磁気ヘッドスライダ1の浮上安定性に対する影響をなくすことができる。
本発明の実施例による磁気ヘッドスライダの薄膜ヘッド部分及びスライダの一部分の断面図であり、図4のA−A線断面図である。 本発明の実施例による磁気ヘッドスライダの薄膜ヘッド部分及びスライダの一部分を浮上面側から見た模式図である。 本発明に係る磁気ヘッドスライダを搭載する磁気ディスク装置の概略構成図である。 本発明の実施例による磁気ヘッドスライダの全体斜視図である。 本発明の実施例において、中心位置が空気軸受面から25μm地点に位置する加熱装置を有する薄膜ヘッド部分の温度変化を示す図である。 本発明の実施例において、中心位置が空気軸受面から15μm地点に位置する加熱装置を有する薄膜ヘッド部分の温度変化を示す図である。 本発明の効果を示す解析結果を示す図で、空気軸受面の突出による変形形状を示す図である。 実施例による磁気ヘッドスライダの変形例を示す模式図である。 実施例による磁気ヘッドスライダの他の変形例を示す喪式図である。
符号の説明
1…磁気ヘッドスライダ、1a,1a′…基板部分(スライダ)、1b…薄膜ヘッド部分、1c…絶縁膜とスライダ基板材の境界部、1d…絶縁膜、2…記録素子、3…再生素子、4…加熱装置、5a…レール面(素子設置面)、5b,5c…レール面、7a,7b…浅溝面、8…深溝面、9…浮上面(空気軸受面)、10…磁気ディスク装置、12…空気流入端面、13…空気流出端面、14…スピンドルモータ、15…磁気ディスク、16…サスペンション、17…磁気ヘッド支持機構(ロードビーム)、18…ボイスコイルモータ、19…ランプ、21…磁極、22…ライトコイル、30…磁気抵抗効果素子、31…下部磁気シールド、32…上部磁気シールド、40…溝、42…充填材、44…深い溝。

Claims (8)

  1. 回転する磁気ディスク面から近接浮上するための空気軸受面を備えたスライダと、前記スライダの流出端面に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜の中に形成された磁気記録素子と、磁気再生素子と、薄膜抵抗体からなる加熱装置とを有する磁気ヘッドスライダにおいて、前記加熱装置は前記空気軸受面から後退して配置されており、前記スライダは前記加熱装置の近傍に、前記空気軸受面から後退する方向に深さをもつ溝を有し、前記溝の深さは少なくとも前記加熱装置の空気軸受面側の端面位置近傍に達する深さであることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  2. 前記溝の深さは、前記加熱装置の空気軸受面側の端面位置よりも深いことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドスライダ。
  3. 前記溝の深さは、前記加熱装置の加熱作用による温度変化が平衡状態になる位置よりも深いことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドスライダ。
  4. 前記溝が前記スライダよりも剛性の低い材料によって埋められていることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドスライダ。
  5. 前記スライダはAl−TiCであり、前記絶縁膜はAlであり、前記溝に埋められている材料はAlであることを特徴とする請求項4記載の磁気ヘッドスライダ。
  6. 前記加熱装置が前記スライダと前記磁気再生素子の間に配置されていることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドスライダ。
  7. 前記スライダはSiOであり、前記絶縁膜はAlであることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドスライダ。
  8. 前記溝が前記スライダよりも剛性の低い材料によって埋められていることを特徴とする請求項7記載の磁気ヘッドスライダ。
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