JP2009057409A - 電気絶縁性を有する熱伝導性樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気・電子用部品として好適な電気絶縁性と高熱伝導性とを有し、さらに機械強度に優れた成形体を与える熱伝導性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】〈1〉下記の成分(A)〜(C)を含む熱伝導性樹脂組成物。
(A)熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂
(B)数平均繊維径1〜50μmのアルミナを主成分とする繊維を造粒せしめて得られる数平均粒径が0.5〜5mmである粒状物
(C)下記式(1)で表され、前記成分(A)の溶融温度以下の温度で溶融する、化合物
Figure 2009057409

〈2〉成分(A)が液晶ポリエステルである、〈1〉の熱伝導性樹脂組成物。
〈3〉〈1〉または〈2〉の熱伝導性樹脂組成物を成形してなる成形体。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気絶縁性で熱伝導性に優れた成形体を与える熱伝導性樹脂組成物に関する。
近年、電気・電子部品の分野では、その小型化、高性能化にともない、当該部品内での発熱が問題視されている。かかる発熱に対して放熱対策が不十分であると、熱の蓄積による電気・電子部品の性能低下が生じることが懸念されている。このような問題を解消することに加え、発熱に伴う安全性の観点からも、電気・電子部品に使用される部材には、高い熱伝導性を有することが重要視されてきている。
これまで、高い熱伝導性を必要とする部品には、主として金属材料が用いられてきたが、部品の小型化に適合する上で、軽量性や成形加工性の面で難があり、樹脂材料への代替が進んでいる。
しかしながら、樹脂材料は一般に、熱伝導性が低く、樹脂材料自体の高熱伝導化は困難であることから、高熱伝導率性を有する充填剤(以下、「熱伝導性フィラー」と呼ぶ。)を添加してなる熱伝導性樹脂組成物が種々検討されている。例えば、銅、アルミニウム、酸化アルミニウムなどの材質からなる球状フィラーを樹脂に高充填してなる組成物が開示されている(例えば特許文献1、2、3参照)。また、前記に例示した材質からなる繊維状フィラーを樹脂に配合することにより高熱伝導化した熱可塑性樹脂(例えば特許文献4、5参照)や、前記に例示した材質からなる繊維状フィラーと球状フィラーを熱可塑性樹脂に混合した組成物も開示されている(例えば、特許文献6、7参照)。
特開昭62−100577号公報(特許請求の範囲、2頁右上欄11行目〜左下欄14行目) 特開平4−178421号公報(特許請求の範囲) 特開平5−86246号公報(特許請求の範囲,段落[0004]〜[0006]) 特開平3−212454号公報(特許請求の範囲) 特開平9−157403号公報(段落[0023]〜[0026]) 特開平4−198266号公報(特許請求の範囲) 特開平8−283456号公報(特許請求の範囲)
ところで、成形体に熱伝導性を発現させるには、前記熱伝導性フィラーによって成形体中に、熱伝導に係る経路(熱伝導経路)を効率よく生成させることが必要である。そのため、比較的熱伝導性フィラーを成形体中に、高充填させる手法が一般的に行なわれており、前記特許文献1〜7においても、熱伝導性をより向上させる観点から、熱伝導性フィラーを高充填させた樹脂組成物が開示されている。しかしながら、このように熱伝導性フィラーを高充填させると、得られる成形体の機械強度は損なわれる傾向があった。さらには、前記特許文献1〜7の熱伝導性樹脂組成物は、得られる成形体の熱伝導性が必ずしも十分ではなく、熱伝導性をより向上させるために熱伝導性フィラーの充填量を増やすと、得られる成形体の機械強度が著しく低下する恐れもあった。
また、適用されている熱伝導性フィラーの種類によっては、成形体に導電性を付与することがあるため、電気・電子部品に関わる絶縁性部材に適用するのは困難であった。
このような状況下、本発明の目的は、電気・電子用部品として好適な電気絶縁性と高熱伝導性とを兼ね備え、さらに高度の機械強度を有する成形体を得ることを可能とする熱伝導性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、[1]下記の成分(A)、(B)及び(C)(以下、場合により「成分(A)〜(C)」と略記することもある。)を含む熱伝導性樹脂組成物、を提供するものである。
(A)熱可塑性樹脂
(B)数平均繊維径1〜50μmのアルミナを主成分とする繊維を造粒せしめて得られ、数平均粒径が0.5mm〜5mmである粒状物
(C)下記式(1)で表され、前記(A)の流動開始温度以下の温度で溶融する、分子量1000以下の化合物
Figure 2009057409
(式中、Ar10は、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいナフチル基を表し、2つあるAr10は互いに同一でも異なっていてもよい。mは1以上の整数を表わし、Ar20は、置換基を有していてもよいフェニレン基又は置換基を有していてもよいナフチリレン基を表し、mが2以上である場合、複数あるAr20は、互いに同一でも異なっていてもよい。)
ここで、「粒状」の定義は、その粒子の長径と短径の比率から求められるアスペクト比(長径/短径)が1〜2の範囲であるものを示す。また、「数平均粒径」とは、該粒状物の走査型電子顕微鏡もしくは光学顕微鏡による外観観察において、測定個数100個以上の粒状物について長径、短径を測定し、その算術平均で求められた値を示すものである。また、使用する繊維フィラーの「数平均繊維径」は繊維を測定個数1000個以上撮影し画像処理装置によって二値化して求められるものである。
本発明の熱伝導性樹脂組成物は、電気絶縁性であることを必要とする。したがって、該熱伝導性樹脂組成物は、前記の成分(A)〜(C)はもとより、後述するその他の任意成分においても、電気絶縁体から実質的に構成される。なお、この「電気絶縁体から実質的に構成される」とは、企図せず含有される微量金属不純物等の導電性成分の存在を排除するものではなく、当該熱伝導性樹脂組成物から得られる成形体が電気・電子部品として好適な電気絶縁性を有する範囲であれば、このような導電性成分を微量不純物として含有していてもよい。なお、一般的には、得られる成形体の体積固有抵抗が1012Ωm以上であれば、電気・電子部品用途として電気絶縁性を有するといえる。
さらに、本発明は前記[1]に係る好適な実施態様として、下記の[2]〜[6]を提供する。
[2]成分(B)が嵩密度0.2〜1.0g/cm3のアルミナを主成分とする繊維を造粒せしめて得られる粒状物である[1]の熱伝導性樹脂組成物
[3]成分(B)が、アルミナを主成分とする繊維を攪拌造粒せしめて得られる粒状物である[1]又は[2]の粒状物
[4]成分(C)が、ターフェニルである[1]〜[3]のいずれかの熱伝導性樹脂組成物
[5]成分(C)が、p−ターフェニルである[1]〜[3]のいずれかの熱伝導性樹脂組成物
[6]成分(A)100重量部に対して、成分(B)が10〜400重量部、成分(C)が1〜10重量部である[1]〜[5]のいずれかの熱伝導性樹脂組成物
なお、前記嵩密度は、見掛け密度測定器を用いた静置法により求められるものであり、具体的にはJISK5101−12(2004年、顔料試験方法 見掛け密度又は見掛け比容)に記載されている見掛け密度測定と同じ手法で測定された見掛け密度を表す。
また、前記熱伝導性樹脂組成物は下記の成分(D)を、さらに含むと、得られる成形体が、より熱伝導性を向上できるので好ましい。よって、本発明の熱伝導性樹脂組成物に係る、他の実施態様として、下記[7]〜[9]を提供する。
[7]さらに、下記の成分(D)を含む[1]〜[6]のいずれかの熱伝導性樹脂組成物
(D)アルミナ微粒子
[8]成分(D)が、体積平均粒径0.1〜100μmのアルミナ微粒子である[7]の熱伝導性樹脂組成物
[9]成分(A)の熱可塑性樹脂100重量部に対して、成分(B)が10〜400重量部、成分(C)が1〜10重量部、成分(D)が5〜350重量部である[7]又は[8]の熱伝導性樹脂組成物
また、本発明は、前記いずれかの熱伝導性樹脂組成物に係る好適な実施態様として、下記の[10]〜[12]を提供する。
[10]成分(A)が、熱可塑性樹脂として液晶ポリエステルを含む[1]〜[9]のいずれかの熱伝導性樹脂組成物
[11]前記液晶ポリエステルが、下記の方法で求められる流動開始温度が280℃以上の液晶ポリエステルである、[10]の熱伝導性樹脂組成物。
流動開始温度:内径1mm、長さ10mmのノズルを持つ毛細管レオメータを用い、100kg/cm2の荷重下において、4℃/分の昇温速度で加熱溶融体をノズルから押し出すときに、溶融粘度が48000ポイズを示す温度
[12]前記液晶ポリエステルが、p−ヒドロキシ安息香酸および/または2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸に由来する繰り返し構造単位が、全構造単位の合計に対して30〜80モル%、ヒドロキノンおよび/または4,4’−ジヒドロキシビフェニルに由来する繰り返し構造単位が、全構造単位の合計に対して10〜35モル%、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物に由来する繰り返し構造単位が、全構造単位の合計に対して10〜35モル%からなる液晶ポリエステルである[10]又は[11]の熱伝導性樹脂組成物
また、本発明は前記いずれかの熱伝導性樹脂組成物から得られる成形体を提供する。
本発明の熱伝導性樹脂組成物によれば、電気絶縁性であり、高度の熱伝導性を有することに加え、機械強度に優れた成形体を得ることができる。特に、該成形体は電気・電子部品に係る部材として好適であることから、工業的に極めて有用である。
以下、本発明の好適な実施形態に関して詳細に説明する。
<成分(B)>
まず、成分(B)の粒状物に関して説明する。該粒状物は前記のとおり、特定の数平均繊維径を有する繊維を造粒して得られるものである。本発明者等は、このような粒状物が、従来広範に使用されていた熱伝導性フィラーよりも、成形体の熱伝導性を著しく向上できることを見出した。このような熱伝導性の向上効果が発現する理由は必ずしも明らかではないが、造粒していない繊維状の熱伝導性フィラーの添加効果から決して予想できるものではなく、本発明者等の独自の知見に基づくものである。
ここで、該繊維状フィラーは、アルミナを主成分とする繊維であり、「アルミナを主成分とする」とは、アルミナ、すなわち酸化アルミニウム(Al23)を50重量%以上含有することを意味する。(以下、「アルミナ繊維」と呼ぶ)ここで、酸化アルミニウムの含量は、当該繊維中、70重量%以上であるとより好ましく、90重量%以上であると、特に好ましい。なお、酸化アルミニウムの体積固有抵抗は1×1014Ωmであるので、電気絶縁体に該当する。
また、酸化アルミニウム以外の成分としては、通常シリカ(SiO2)分であり、シリカの体積固有抵抗は1×1013Ωmであることから、このようにシリカを不純物として含有するアルミナも電気絶縁体に該当する。
本発明の粒状物に使用するアルミナ繊維の数平均繊維径は1〜50μmであり、好ましくは、1〜30μm、さらに好ましくは1〜20μmである。該数平均繊維径が前記の範囲であると、造粒加工性が良好であり、造粒加工時に繊維自体が切断されにくいという利点がある。著しく切断されたアルミナ繊維からなる粒状物を成分(B)として用いると、熱伝導性の向上効果に劣る傾向がある。
また、前記アルミナ繊維の繊維長は特に限定されないが、通常市場から入手しうるアルミナ繊維の繊維長は100μm〜100mmであり、この範囲で使用することができる。より好ましくは、100μm〜80mm、さらに好ましくは150μm〜60mmである。該繊維長が前記の範囲であると、やはり、造粒加工性が良好となる傾向があるため、好ましい。
具体的に市場から容易に入手できるアルミナ繊維を例示すると、例えばアルテックス(住友化学(株)製)、デンカアルセン(電気化学工業(株)製)、マフテックバルクファイバー(三菱化学産資(株)製)、もしくはサフィルアルミナファイバー((株)サフィルジャパン)等が挙げられる。
さらに、前記繊維はJISK5101−12で求められる嵩密度が0.2〜1.0g/cm3の繊維であると好ましい。このような繊維を用いると、本発明の粒状物の製造が、より容易になることに加え、後述する樹脂組成物から得られる成形体の熱伝導性がより向上させることができる。該嵩密度は0.2〜0.5g/cm3であると、さらに好ましく、0.2〜0.4g/cm3であると一層好ましく、0.2〜0.35g/cm3であると特に好ましい。また、かかる嵩密度の繊維は、綿状の形態となり得る場合もあるが、後述する造粒によって、本発明の樹脂組成物を調製する際に、より操作性に優れる粒状物となり得る。
前記のアルミナ繊維を造粒することで、成分(B)粒状物が得られる。造粒方法としては、攪拌造粒、振動造粒あるいは解砕造粒などの公知の方法を用いることができるが、とりわけ、攪拌造粒が好ましい。該攪拌造粒に適用する攪拌機としては、タンブラー、ナウターミキサー、リボン型ブレンダーあるいはヘンシェルミキサーなどを用いることができ、短時間で処理できる点でヘンシェルミキサーを用いると好適である。
粒状物の数平均粒径としては0.5mm〜5mm、さらに好ましくは1mm〜2mm、特に好ましくは、1mm〜1.5mmとするのがよい。該数平均粒径が0.5mm以上であると、作業性が良好であり、5mm以下であると、溶融樹脂に充填したとき、分散性が良好となり、いずれも成形加工性が良好となるため好ましい。このような数平均粒径の粒状物を得る方法としては、前記に例示した攪拌機の種類によって処理条件が異なるものであるが、通常、攪拌速度と攪拌時間でコントロールすることができ、予備実験を経て最適条件を求めることができる。また、このようにして攪拌造粒した後、分級操作によって微粒粒子、粗大粒子を除去して、数平均粒子径0.5mm〜5mmの粒状物を得ることもできる。該分級操作としては、湿式分級操作として、ドルコサイザー、サイホンサイザー、レーキ分級機、スパイラル分級機などを使用した分級操作、乾式分級操作として、遠心分級機、慣性分級機、篩などを使用した分級操作が挙げられる。
攪拌造粒する方法は、公知の方法を用いることができるが、例えば、粉体の造粒に使われている前記の攪拌機を用いる方法や、適当な溶媒中に、アルミナ繊維を混入し、攪拌、乾燥する方法や、適当な溶媒を噴霧しながらミキサー等で攪拌し、乾燥する方法が挙げられる。さらに、アルミナ繊維の凝集体に適当な溶剤を噴霧しながらミキサー等で攪拌し、乾燥する方法でもよい。ここで、該溶媒としては、水、有機溶剤あるいはその混合物を使用することができるが、好ましくは水又は水を主成分とする水/有機溶媒混合物を溶媒として用いると好ましく、水を用いると特に好ましい。
さらに、本発明の攪拌造粒は、前記溶媒中に収束剤を含んでいてもよい。
該収束剤としては、各種のものを用いることができるが、具体例としてはシラン系又はチタネート系カップリング剤を挙げることができる。
シラン系カップリング剤としては、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−スチリルエチルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルジメトキシシラン等が挙げられ、これらを単独、あるいは二種以上を混合して使用することができる。
チタネート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルパイロフォスフェート)チタネート、イソプロピルトリジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N,N−ジアミノエチル)チタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルフォスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルフォスフェート)チタネート、テトラオクチルビス(ジドデシルフォスフェート)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)フォスフェートチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロフォスフェート)エチレンチタネート等が挙げられ、これらを単独、あるいは2種以上を混合して使用することができる。また、シラン系カップリング剤とチタネート系カップリング剤を併用することもできる。
カップリング剤の処理量としては、アルミナ繊維の合計量100重量部に対して5重量部以下、好ましくは2重量部以下でよい。本発明に適用する粒状物は、該カップリング剤のような収束剤による熱伝導性の向上はほとんど認められず、逆に処理量が多すぎると、得られる樹脂組成物からなる成形体の熱伝導率や機械物性を低下させる傾向があり好ましくないが、少量のカップリング剤にて処理したアルミナ繊維から得られる粒状物は、混合する樹脂との親和性を高め、後述する熱伝導性樹脂組成物を成形する際のフィード性を向上するといった利点があり、その観点から用いてもよい。
また、本発明に適用する粒状物は生産性を向上させる観点からは、上記の溶媒や収束剤を使用せず、直接攪拌機を用いた攪拌造粒により製造することもできる。かかる製造方法によれば、乾燥処理等を省略できることに加え、造粒後の粒状物を形成する繊維が破断されにくいという利点もある。
かくして、成分(B)粒状物を得ることができるが、さらに必要に応じて、前記の分級操作によって粒状物の数平均粒径を、上記の範囲に調整することもできる。
<成分(C)>
次に、成分(C)について説明する。成分(C)は下記一般式(1)で表される、分子量が1000以下の化合物である。
Figure 2009057409

一般式(1)において、Ar10は、フェニル基及びナフチル基から選ばれる1価の芳香族基である。また、かかる芳香族基は置換基を有していてもよい。かかる置換基としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子から選ばれるハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル基、炭素数2〜6のアシル基が挙げられる。該アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等が挙げられ、これらは直鎖でも分岐していてもよい。該アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピオキシ基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられ、これらは直鎖でも分岐していてもよい。該アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチルカルボニル基、ヘキシルカルボニル基挙げられ、これらは直鎖でも分岐していてもよい。ただし、当該置換基がイオン性官能基であると、該イオン性官能基に対イオンが結合して、一般式(1)で表される化合物が導電性を発現するので、イオン性官能基は置換基として不適である。
また、一般式(1)における、Ar20は、フェニレン基及びナフチリレン基から選ばれる2価の芳香族基である。また、かかる芳香族基は、Ar10の置換基として例示したものと同様の置換基を有することもある。
Ar10及びAr20に係る置換基は、分子量が前記の範囲において、その結合位置、数は任意である。ただし、かかる置換基を有する化合物を成分(C)として使用する場合、溶融温度が比較的高い熱可塑性樹脂を成分(A)として使用すると、該置換基が成分(C)の化合物から脱離してガス化し、成形性を損なうこともある。そのため、Ar10及びAr20が置換基を有しない化合物を成分(C)として使用することが好ましく、上記のような不都合を回避し易いので、より好ましい。
mは1以上の整数を表わし、分子量が前記の範囲であれば、Ar10及びAr20で表される芳香族基の種類、置換基の種類とその数によって上限は決定される。
一般式(1)で表される化合物の製造は公知の方法を適用することができる。一例を挙げると、下記一般式(1B)
Figure 2009057409
(式中、Ar20は前記と同義である。Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表し、2つのXは同一でも異なっていてもよい。)
で表される化合物をゼロ価ニッケル遷移金属錯体を触媒として重合させることにより、
Figure 2009057409
(式中、Ar20、m及びXは前記と同義である。)
で表される化合物を得て、さらに末端にあるXを下記一般式(1A)で表される化合物
Figure 2009057409
(式中、Ar10及びXは前記と同義である。)
でキャッピングして得ることができる。このような製造方法においては、一般式(1B)で表される化合物、一般式(1A)で表される化合物はそれぞれ1種あるいは複数種使用することができる。無論、反応初期から一般式(1A)で表される化合物及び一般式(1B)で表される化合物を共存させて反応させることもできる。
通常、前記触媒は一般式(1A)で表される化合物及び一般式(1B)で表される化合物のハロゲン原子の総当量に対して、0.5〜3当量倍、好ましくは1〜3当量倍で使用される。前記ゼロ価ニッケル錯体としては、例えばビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル(0)、(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケルなどが挙げられる。また、ゼロ価ニッケル錯体に、ニッケル原子に対して配位子となり得る化合物(配位子化合物)を共存させることが好ましく、該配位子化合物としては、トリフェニルホスフィン、2,2’−ビピリジルが好ましい。
また、上記一般式(1)で表される化合物の製造は、通常、反応溶媒の存在下に実施される。かかる溶媒としては、例えばN、N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒。トルエン、キシレン、メシチレン、ベンゼン、n−ブチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸メチルなどのエステル系溶媒、クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化アルキル系溶媒などが使用できる。通常、一般式(1)で表される化合物はその重合度が大きくなると、溶媒に対する溶解度が低下する傾向があるので、反応溶媒を適宜選択することにより、所望の重合度mを有するものを製造することができる。また、一般式(1B)で表される化合物と、一般式(1A)で表される化合物との当量比によっても、重合度mをコントロールすることができる。また、一般式(1)で表される化合物が溶媒に対する溶解度が低くなることを利用して、再沈殿法等の手段によって重合度mを所望の値にして分子量をコントロールすることができる。
成分(C)としては、下記一般式(1’)で表される化合物が含まれないことが好ましい。
Figure 2009057409
(式中、Ar10は前記と同義である。)
このような化合物が成分(C)として含まれると、かかる化合物が熱伝導性樹脂組成物を成形する際に、ガス化して成形が極めて困難になることがある。したがって、前記一般式(1)で表される化合物を製造する場合、一般式(1’)で表される化合物を除去することが好ましい。
このような観点から、成分(C)としてはターフェニル、クォーターフェニルを用いるとが好ましい。ターフェニル、クォーターフェニルは市場から容易に高純度品を入手することができ、かかる高純度品にはジフェニル等、成形に悪影響を与える不純物がほとんど含有されていない。コスト面での利点を考慮すると、ターフェニルがより好ましい。
なお、熱可塑性樹脂として液晶ポリエステルを用い、さらにターフェニルを組合わせてなる樹脂組成物は、当該樹脂組成物の溶融流動性を改良する点において、先行文献(特開平2003−277632号公報)に開示されている。しかしながら、該先行文献に開示された樹脂組成物は、電気絶縁性と熱伝導性とを両立し得る熱伝導性フィラーを用いる実施形態については、何ら開示されていない。増してや、一般式(1)で表される化合物を、成分(C)として用いることにより、得られる成形体の機械強度を向上できることに関しては、何ら開示されていないし、示唆もされていないので、本発明とは技術的思想を異にするものである。
また、本発明者等は成分(C)としてターフェニルを用いてなる熱伝導性樹脂組成物は、より熱伝導性が向上することを見出している。かかる効果が発現する理由は必ずしも定かではないが、本発明の熱可塑性樹脂組成物の溶融過程において、比較的分子量の低いターフェニルが成分(A)熱可塑性樹脂と熱伝導性フィラーの界面に存在し、熱伝導性フィラーと熱可塑性樹脂の相互作用を高めることで、熱伝導性が向上すると推定される。なお、ターフェニルは、o−ターフェニル、m−ターフェニル及びp−ターフェニルの3種の異性体があり、かかる異性体はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよいが、本発明者等が検討したところ、p−ターフェニルを成分(C)として用いると、熱伝導性及び機械強度がより優れる成形体が得られることから、特に好ましい。
<成分(A)>
本発明に適用する成分(A)の熱可塑性樹脂は、成形温度(溶融温度)が200〜450℃で成形できるものが好ましく、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアミド、ハロゲン化ビニル樹脂、ポリアセタール、飽和ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリールスルホン、ポリアリールケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイドスルフォン、ポリアリレート、ポリアミド、液晶ポリエステル、フッ素樹脂等が挙げられ、これらはいずれも、電気絶縁体に相当する。かかる群から選ばれる熱可塑性樹脂を単独で用いることもでき、または二種以上の熱可塑性樹脂を組み合わせてポリマーアロイとして用いることもできる。
なお、上述のように、成分(C)として好適なp−ターフェニルを用いる場合、p−ターフェニルの融点(mp)は約210℃程度であるので、210℃を越えて450℃以下の温度で溶融し得る熱可塑性樹脂が用いられる。
前記の熱可塑性樹脂の中でも、液晶ポリエステル、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド4/6又はポリアミド6Tが、より耐熱性に優れていることから好ましい。なお、これらの熱可塑性樹脂は周知のとおり、電気絶縁体に該当する。これらの中でも、ポリフェニレンサルファイドや液晶ポリエステルが、とりわけ好ましく、さらに薄肉成形性に優れる観点からは液晶ポリエステルが好ましい。このように、薄肉成形性に優れている液晶ポリエステルは、複雑な形状を有する電気・電子部品に使用される部材を成形する上で、特に好適である。
以下、好適な熱可塑性樹脂である、ポリフェニレンサルファイド及び液晶ポリエステルについて説明する。
ポリフェニレンサルファイドは典型的には、下記式(10)で表される構造単位を主として含む樹脂である。かかるポリフェニレンサルファイドの製造方法としては、米国特許第2513188号公報、特公昭44-27671号公報に開示されているハロゲン置換芳香族化合物と硫化アルカリとの反応、米国特許第3274165号公報に開示されているチオフェノール類の、アルカリ触媒又は銅塩等の共存下での縮合反応、あるいは特公昭46-27255号公報に開示されている、芳香族化合物と塩化硫黄とのルイス酸触媒下での縮合反応が挙げられる。また、市場から容易に入手可能なポリフェニレンサルファイド(例えば、大日本インキ化学工業(株)から入手できるポリフェニレンサルファイド)を用いてもよい。
Figure 2009057409
なお、上述したような市販のポリフェニレンサルファイドは、通常280℃程度の融点を有する。そのため、好適な成分(C)である、p−ターフェニルを適用することができる。
次に、前記熱可塑性樹脂として好適な液晶ポリエステルについて説明する。
該液晶ポリエステルとは、サーモトロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルであり、450℃以下で光学的に異方性を示す溶融体を形成するものである。例えば、
(1)芳香族ヒドロキシカルボン酸と芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの組み合わせを重合して得られるもの、
(2)異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸を重合して得られるもの、
(3)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールとの組み合わせを重合して得られるもの、
(4)ポリエチレンテレフタレートなどの結晶性ポリエステルに芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応させて得られるもの等
を具体的に挙げることができる。
なお、これらの芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸または芳香族ジオールの代わりに、それらのエステル形成性誘導体を使用することにより、液晶ポリエステルを製造することが容易になるため好ましい。
ここで、エステル形成性誘導体とは、分子内にカルボキシル基を有する、芳香族ヒドロキシカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸の場合は、当該カルボン酸基を、高反応性の酸ハロゲン基や酸無水物などの基に転化したもの、エステル交換反応によりポリエステルを生成するようなアルコール類やエチレングリコールなどとエステルを形成しているもの等を挙げられる。また、分子内にフェノール性水酸基を有する芳香族ヒドロキシカルボン酸及び芳香族ジオールの場合は、当該フェノール性水酸基を、エステル交換反応によりポリエステルを生成するように、フェノール性水酸基が低級カルボン酸類とエステルを形成しているもの等も挙げることができる。
さらに、エステル形成性を阻害しない程度であれば、前記の、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸または芳香族ジオールは、その芳香環に、塩素原子、フッ素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基を有していてもよい。
本発明の液晶ポリエステルの、構造単位としては、下記のものを例示することができるが、これらに限定されるものではない。

芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する構造単位:
Figure 2009057409
前記の構造単位は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基を置換基として有していてもよい。
芳香族ジカルボン酸に由来する構造単位:
Figure 2009057409
前記の構造単位は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基を置換基として有していてもよい。
芳香族ジオールに由来する構造単位:
Figure 2009057409
前記の構造単位は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基を置換基として有していてもよい。
具体的に液晶ポリエステルを構成する構造単位の組み合わせが、下記(a)〜(f)のものが挙げられる。
(a):(A1)、(B1)、および(C1)からなる組み合わせ、または、(A1)、(B1)、(B2)、および(C1)からなる組み合わせ
(b):(A2)、(B3)、および(C2)からなる組み合わせ、または(A2)、(B1)、(B3)、および(C2)からなる組み合わせ
(c):(A1)および(A2)からなる組み合わせ。
(d):(a)の構造単位の組み合わせにおいて、(A1)の一部または全部を(A2)で置きかえたもの
(e):(a)の構造単位の組み合わせにおいて、(B1)の一部または全部を(B3)で置きかえたもの
(f):(a)の構造単位の組み合わせにおいて、(C1)の一部または全部を(C3)で置きかえたもの
(g):(b)の構造単位の組み合わせにおいて、(A2)の一部または全部を(A1)で置きかえたもの
(h):(c)の構造単位の組み合わせに、(B1)と(C2)を加えたもの
最も基本的な構造となる(a)、(b)の液晶ポリエステルについては、それぞれ、特公昭47−47870号公報、特公昭63−3888号公報等に例示されている。
なお、耐熱性、機械的特性、加工性のバランスから特に好ましい液晶ポリエステルは、前記(A1)で表される構造単位を、全構造単位の合計に対して、少なくとも30モル%含むものである。
前記液晶ポリエステルの製造方法としては、例えば、特開2002−146003号公報に記載の方法などの、公知の方法が適用できる。すなわち、前記のモノマー(芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオールまたはそのエステル形成用誘導体)を、溶融重合せしめ、比較的低分子量の芳香族液晶ポリエステル(以下、「プレポリマー」と略記する)を得、次いで、このプレポリマーを粉末とし、加熱することにより固相重合する方法が挙げられる。このような固相重合を用いると、重合が、より進行して、高分子量の液晶ポリエステルを得ることができる。また、このように溶融重合と固相重合とを組合わせてなる液晶ポリエステルの製造方法は、得られる液晶ポリエステルの溶融温度を向上させることができる。特に、固相重合の重合条件を適宜最適化することにより、所望の溶融温度を有する液晶ポリエステルを容易に製造することができる。
本発明に用いる液晶ポリエステルとしては、液晶性発現の観点から、p―ヒドロキシ安息香酸および/または2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸に由来する構造単位が、全構造単位の合計に対して30〜80mol%、ヒドロキノンおよび/または4,4‘―ジヒドロキシビフェニルに由来する構造単位が、全構造単位の合計に対して10〜35mol%、テレフタル酸およびイソフタル酸からなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物に由来する構造単位が、全構造単位の合計に対して10〜35mol%である液晶ポリエステルが好ましい。
<アルミナ微粒子>
本発明の熱伝導性樹脂組成物は、上述の成分(A)〜(C)を有することで高度の熱伝導性と機械強度とを有する成形体を得ることができるが、熱伝導性フィラーとして、成分(B)に加えて、成分(D)アルミナ微粒子が共存すると、より一層の熱伝導性の向上が発現されるため好ましい。また、成分(A)熱可塑性樹脂として液晶ポリエステルを適用したとき、得られる成形体が、その熱伝導性に異方性が発現されることがある。熱伝導性フィラーとして、成分(D)を含有させることにより、このような熱伝導性の異方性が発現されることを、良好に低減することができる。以下、このように、成分(A)〜(C)に加えて、成分(D)を用いてなる熱伝導性樹脂組成物を、「成分(A)〜(D)を用いてなる熱伝導性樹脂組成物」と略記する。
本発明において使用される「アルミナ微粒子」としては、αアルミナからなる微粒子が好ましく、酸化アルミニウム(Al23)の含量が95重量%以上であり、数平均粒径が0.1〜100μmであるものが適用される。酸化アルミニウムの含量は高い方が熱伝導性の面から有利であり、99重量%以上であると好ましく、99.5重量%以上であるとさらに好ましい。また、平均粒径が前記の範囲であれば、成型加工性に優れるのは、前記成分(B)と同様の理由であり、かかる平均粒径は、0.1〜70μmであるとより好ましく、0.1〜50μmであると、さらに好ましく、0.1〜20μmであると特に好ましい。ここで、数平均粒径とは、走査型電子顕微鏡を使用して粉末微粒子の写真を撮影し、その写真から50〜100個の粒子を選択して画像解析を行って得られた平均値である。また、該アルミナ微粒子は、その累積粒度分布を求めたとき、微粒側からの累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90としたとき、D90/D10が7以下の狭い粒度分布を有していることが好ましい。D10およびD90は、例えば、マスターサイザー(マルバーン社製)を使用し、レーザー回折散乱法により測定される。
該アルミナ微粒子は、前記の酸化アルミニウム含量と数平均粒径を満足するものであれば、形状としては特に限定されるものではないが、球状、略球状あるいは多面体状であると好ましい。さらに、該アルミナ微粒子の長軸長をL(μm)、短軸長をS(μm)としたときに、L/S比が1.0〜3.0であると好ましい。
このようなアルミナ微粒子としては市場から容易に入手できるものを用いることができ、例えば、住友化学(株)製のスミコランダムが挙げられる。また、昭和電工(株)のアルミナ微粒子もしくは日本軽金属(株)製のアルミナ微粒子等の市販品を成分(D)として用いることができる。
<熱伝導性樹脂組成物の調製方法および成形体>
成分(B)及び成分(C)の組み合わせ、又は成分(B)、成分(C)及び成分(D)の組み合わせは、成分(A)と配合することで、高熱伝導性と高機械強度を発現する成形体を得ることができる。
成形体の製造方法としては、押出成形、射出成形、プレス成形、インフレーション成形など、種々の公知の手段を用いることができる。
本発明の熱伝導性樹脂組成物の配合量は、成分(A)〜成分(C)を用いてなる熱伝導性樹脂組成物である場合、成分(A)100重量部に対して、成分(B)が10〜400重量部であり、成分(C)が1〜10重量部であると好ましい。成分(B)及び成分(C)の配合量が、このような範囲であると、成形性を損なわない範囲で、より高度の熱伝導性と機械強度を達成する成形体を得ることができる。
なお、得られる成形体が高度の熱伝導性と機械強度を発現し、成形性をより良好とするためには、成分(A)100重量部に対する成分(B)の配合量としては30〜300重量部であると、さらに好ましく、成分(B)が40〜250重量部であると特に好ましい。一方、成分(A)100重量部に対して、成分(C)は1〜8重量部であると、より好ましく、2〜5重量部であると、さらに好ましい。成分(C)の配合量が前記の範囲であると、高度の熱伝導率の成形体が得られることに加え、機械強度がより優れた成形体を得ることができる。
また、成分(A)〜成分(D)を用いてなる熱伝導性樹脂組成物である場合、成分(A)100重量部に対して、成分(B)が10〜400重量部であり、成分(C)が1〜10重量部であり、成分(D)が5〜350重量部であると好ましい。配合量が、このような範囲であると、成形性を損なわない範囲で、より高度の熱伝導性と機械強度を達成する成形体を得ることができる。
なお、得られる成形体が高度の熱伝導性と機械強度を発現し、成形性をより良好とするためには、成分(A)に対する、成分(B)及び成分(C)の好適な配合量は、前記成分(A)〜(C)からなる熱伝導性樹脂組成物と同様であり、成分(D)の配合量は、成分(A)100重量部に対して、30〜300重量部であると、さらに好ましく、40〜250重量部であると特に好ましい。
また、本発明の熱伝導性樹脂組成物においては、本発明の企図する効果を損なわない範囲で、ガラス繊維などの充填材、フッ素樹脂、金属石鹸類などの離型改良剤、染料,顔料などの着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収材、帯電防止剤、界面活性剤などの通常の添加剤を1種以上添加して用いてもよい。また、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩、フルオロカーボン系界面活性剤等の外部滑剤効果を有するものを1種以上添加して用いてもよい。なお、このような任意成分を用いる場合、それらの成分も電気絶縁体であることが好ましい。イオン性官能基を有する化合物等を用いる場合は、その添加量をコントロールすることで、得られる成形体が、電気・電子部品として好適な電気絶縁性が維持されるようにすることが必要である。
本発明の熱伝導性樹脂組成物の調製方法は特に限定されないが、成分(A)〜(C)の組み合わせ、又は成分(A)〜(D)の組み合わせを、ヘンシェルミキサー、タンブラー等を用いて混合した後、押出機を用いて溶融混練する方法が挙げられる。また、押出機による溶融混練時に、成分(A)を第一フィードから、その他の成分をヘンシェルミキサー、タンブラー等を用いて混合した後サイドフィードから供給し、溶融混練する方法が挙げられる。
このようにして得られた熱伝導性樹脂組成物は目的とする部品の形状によって好適な成形方法を選択することができるが、とりわけ射出成形が好適である。射出成形して得られる成形体は、薄肉部を有するような複雑な形状の成形体を得ることが可能であり、本発明の熱伝導性樹脂組成物を用いて射出成形によって得られる成形体は、電子部品等の部材、特に熱伝導性が必要とされる部材として特に有用である。
<熱伝導性樹脂成形体の用途>
本発明の熱伝導性樹脂組成物から得られる成形体の用途としては、電気・電子機器用の筐体や発電機、電動機、変圧器、変流器、電圧調整器、整流器、インバーター、継電器、電力用接点、開閉器、遮断機、ナイフスイッチ、他極ロッド、電気部品キャビネット、ソケット、リレーケース等の電気機器部品用途に適している。また、センサー、LEDランプ、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、コネクター、小型スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、ハードディスクドライブ部品(ハードディスクドライブハブ、アクチュエーター、ハードディスク基板等)、DVD部品(光ピックアップ等)、コンピューター関連部品等に代表される、稼動によって発熱が生じる電子部品に好適である。
また、半導体素子、コイルなどの封止用樹脂、カメラなどの光学機器用部品、軸受けなどの高い摩擦熱が発生する部品、自動車・車両関連部品などの放熱部材や電装部品絶縁板に適用できる。
以下、本発明について実施例を用いて説明するが、本発明は、かかる実施例により限定されるものではない。
なお、成分(C)ターフェニルとしては下記のものを使用した。
ターフェニル1(p−テルフェニル、(株)ワコーケミカル製)
また、成分(D)アルミナ微粒子としては下記のものを使用した。
アルミナ微粒子1(アドバンスドアルミナAA−1.5、住友化学(株)製、数平均粒径1.5μm、アルミナ含量99.6重量%)
製造例1[粒状物1の製造法]
アルミナ繊維(デンカアルセン、電気化学工業(株)製、アルミナ含量100重量%、数平均繊維径3.2μm、嵩密度0.28g/cm3)を、ヘンシェルミキサー((株)カワタ製スーパーミキサーG100)に投入し、攪拌造粒することにより粒状物1を得た。粒状物3の光学顕微鏡によって求められた数平均粒子径は1.0mmであった。
製造例2[液晶ポリエステルLCP1の製造]
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、パラヒドロキシ安息香酸 621g(4.5モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル279g(1.5モル)、テレフタル酸149.4g(0.9モル)、イソフタル酸99.6g(0.6モル)および無水酢酸841.5g(8.25モル)を仕込み、反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で30分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して30分還流させた。
その後、留出する副生酢酸、未反応の無水酢酸を留去しながら3時間30分かけて315℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了としてプレポリマーを得た。
得られたプレポリマーは室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下、室温から230℃まで1時間かけて昇温し、230℃から250℃まで50分かけて昇温し、250℃で10時間保持し、固層で重合反応を進めた。得られた液晶ポリエステルの流動開始温度は290℃であった。このようにして得られた液晶ポリエステルをLCP1とする。
実施例1〜3、比較例1
製造例1で得られた粒状物1、製造例2で得られた液晶ポリエステルLCP1、前記に示したアルミナ微粒子1および前記に示したターフェニル1を表1に示す組成で330℃で溶融混練を行い、ペレットを作製した。溶融混練は、同方向二軸押出機(PCM30−HS(池貝製)、Φ30、L/D=45)を用い、第一フィードからLCP1およびターフェニル1を、サイドフィードから粒状物1およびアルミナ微粒子1を供給した。
得られたペレットを射出成形機(日精樹脂工業株式会社PS40E5ASE型)を用いて、シリンダー温度340℃、金型温度130℃で射出成形し、126mm×12mm×6mmの直方体の成形品を得た。得られた成形品の長軸方向に垂直(MD)及び平行(TD)に厚み1mmの平板状に切り出し、熱伝導率評価用サンプルとした。このサンプルを用いて、レーザーフラッシュ法熱定数測定装置(アルバック理工株式会社製 TC−7000)により熱拡散率を測定した。比熱はDSC(PERKIN ELMER製DSC7)、比重は自動比重測定装置(関東メジャー株式会社 ASG−320K)により測定した。熱伝導率は、熱拡散率と比熱と比重の積から求めた。
またIzod衝撃強度は、上記直方体の試験片を2等分して測定用試験片とし、ASTM D−256に準拠して測定した。
Figure 2009057409

Claims (13)

  1. 下記の成分(A)、(B)及び(C)を含む、電気絶縁性を有する熱伝導性樹脂組成物。
    (A)熱可塑性樹脂
    (B)数平均繊維径1〜50μmのアルミナを主成分とする繊維を造粒せしめて得られる数平均粒径が0.5〜5mmである粒状物
    (C)下記式(1)で表され、前記成分(A)の溶融温度以下の温度で溶融する、分子量1000以下の化合物
    Figure 2009057409
    (式中、Ar10は、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいナフチル基を表し、2つあるAr10は互いに同一でも異なっていてもよい。mは1以上の整数を表わし、Ar20は、置換基を有していてもよいフェニレン基又は置換基を有していてもよいナフチリレン基を表し、mが2以上である場合、複数あるAr20は、互いに同一でも異なっていてもよい。)
  2. 成分(B)が、嵩密度0.2〜1.0g/cm3のアルミナを主成分とする繊維を造粒せしめて得られる粒状物である請求項1記載の熱伝導性樹脂組成物。
  3. 成分(B)が、アルミナを主成分とする繊維を攪拌造粒せしめて得られる粒状物である請求項1又は2記載の熱伝導性樹脂組成物。
  4. 成分(C)が、ターフェニルである請求項1〜3のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
  5. 成分(C)が、p−ターフェニルである請求項1〜3のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
  6. 成分(A)100重量部に対して、成分(B)が10〜400重量部、成分(C)が1〜10重量部である請求項1〜5のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
  7. さらに、下記の成分(D)を含む請求項1〜6のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
    (D)アルミナ微粒子
  8. 成分(D)が、体積平均粒径0.1〜100μmのアルミナ微粒子である請求項7に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  9. 成分(A)100重量部に対して、成分(B)が10〜400重量部、成分(C)が1〜10重量部、成分(D)が5〜350重量部である請求項7又は8に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  10. 成分(A)が、液晶ポリエステルを含む請求項1〜9のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物。
  11. 前記液晶ポリエステルが、下記の方法で求められる流動開始温度が280℃以上の液晶ポリエステルである、請求項10に記載の熱伝導性樹脂組成物。
    流動開始温度:内径1mm、長さ10mmのノズルを持つ毛細管レオメータを用い、100kg/cm2の荷重下において、4℃/分の昇温速度で加熱溶融体をノズルから押し出すときに、溶融粘度が48000ポイズを示す温度。
  12. 前記液晶ポリエステルが、全構造単位に対して、p−ヒドロキシ安息香酸および/または2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸に由来する構造単位が、全構造単位の合計に対して30〜80モル%、ヒドロキノンおよび/または4,4’−ジヒドロキシビフェニルに由来する構造単位が、全構造単位の合計に対して10〜35モル%、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物に由来する構造単位が、全構造単位の合計に対して10〜35モル%からなる液晶ポリエステルである請求項10又は11に記載の熱伝導性樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の熱伝導性樹脂組成物を成形してなる成形体。
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