JPH10158512A - 樹脂組成物 - Google Patents
樹脂組成物Info
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- JPH10158512A JPH10158512A JP33636496A JP33636496A JPH10158512A JP H10158512 A JPH10158512 A JP H10158512A JP 33636496 A JP33636496 A JP 33636496A JP 33636496 A JP33636496 A JP 33636496A JP H10158512 A JPH10158512 A JP H10158512A
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Abstract
ナを高充填してなる熱伝導性及び流動性に優れた樹脂組
成物を提供すること。 【解決手段】 ポリフェニレンスルフィド樹脂及びα−
アルミナを含有する樹脂組成物において、(A)310
℃、剪断速度1200/秒で測定した溶融粘度が5〜1
00Pa・sのポリフェニレンスルフィド樹脂15〜4
5重量%、B)α結晶の平均粒子径が5μm以上のα−
アルミナの含有率が40重量%以上であるα−アルミナ
85〜55重量%、及び(C)繊維状充填剤及びα−ア
ルミナ以外の非繊維状充填剤からなる群より選ばれる少
なくとも一種の充填剤0〜30重量%を含有することを
特徴とする樹脂組成物。
Description
ルフィド樹脂とα−アルミナを含有する樹脂組成物に関
し、更に詳しくは、ポリフェニレンスルフィド樹脂にα
−アルミナを高充填してなる熱伝導性及び流動性に優れ
た樹脂組成物に関する。
由度が大きく、量産性に優れていることから、広範な分
野で使用されている。近年の熱可塑性樹脂成形材料の進
歩により、射出成形品には、様々な機能性が付与され、
例えば、従来の金属材料に置き換わる部品としても使用
されるようになっている。しかし、樹脂材料は、金属材
料に比べて熱伝導率が極めて小さいため、例えば、放熱
性が要求される分野での用途展開には限界があった。よ
り具体的に、例えば、ポリフェニレンスルフィド樹脂
(以下、PPS樹脂と略記)は、耐熱性、難燃性、耐薬
品性、寸法安定性、機械的物性、電気的特性などに優れ
たエンジニアリングプラスチックであり、その射出成形
品は、電気・電子部品、精密機器部品、自動車部品など
として用途が広がっており、従来より金属材料が使用さ
れていた分野での用途展開も図られている。しかしなが
ら、PPS樹脂は、熱伝導率が極めて小さいため、その
成形品は、熱伝導性や放熱性に劣り、各種機器や装置な
どから発生する熱を効率よく放散することができない。
その結果、PPS樹脂製部品を備えた機器や装置が蓄熱
して高温になったり、あるいはPPS樹脂製部品の溶
融、劣化、分解、変形、亀裂などの不都合が生じること
がある。
して、熱伝導性に優れた無機充填剤を配合する方法が考
えられる。しかし、PPS樹脂に熱伝導率の高い金属粉
を配合すると、電気絶縁性が損なわれるため、電気絶縁
性が要求される用途には適用することができない。その
他の無機充填剤は、熱伝導率が必ずしも高くない。とこ
ろで、無機充填剤の中でも、α−アルミナ(酸化アルミ
ニウム)は、結晶シリカの4倍以上の熱伝導率を持ち、
化学的にも安定した材料として知られている。しかしな
がら、汎用のα−アルミナは、充填性が悪かったり、摩
耗性が大きいなどの問題があり、充填剤としての実用性
が充分ではない。また、熱伝導率を高めるために、PP
S樹脂にα−アルミナを高充填すると、流動性が低下し
て射出成形ができなくなるという問題があった。
めるために、(1)PPS樹脂に、アルミナ粉末、窒化
ホウ素、及び繊維状強化材を配合した電子部品封止用樹
脂組成物(特開平4−198265号公報)、(2)P
PS樹脂に、金属酸化物、金属窒化物、及び窒化ホウ素
からなる群より選ばれる少なくとも一種を配合した樹脂
組成物(特開平4−198266号公報)などが提案さ
れている。しかし、(1)特開平4−198265号公
報の実施例には、アルミナ粉末を10〜40重量%の割
合で配合した樹脂組成物が、また、(2)特開平4−1
98266号公報の実施例には、アルミナを30〜50
重量%の割合で配合した樹脂組成物がそれぞれ示されて
いるだけであり、α−アルミナを50重量%を越えて配
合した樹脂組成物は具体的に開示されていない。
伝導率が2.0W/m・K以上、好ましくは2.5W/
m・K以上の熱伝導性に優れた樹脂組成物を得るには、
PPS樹脂に、組成物全量基準で、55重量%以上、好
ましくは70重量%以上の割合でα−アルミナを配合す
ることが必要であることが判明した。しかしながら、P
PS樹脂に対してα−アルミナをこのように高充填する
と、満足な樹脂組成物を調製することができなかった
り、あるいは、樹脂組成物の溶融流動性が低下して、射
出成形などの加工方法の適用が困難となるという問題を
生じる。
フェニレンスルフィド樹脂にα−アルミナを高充填して
なる熱伝導性及び流動性に優れた樹脂組成物を提供する
ことにある。本発明者らは、前記従来技術の問題点を克
服するために鋭意研究した結果、PPS樹脂として低溶
融粘度の樹脂を使用し、かつ、α−アルミナとしてα結
晶の平均粒子径が5μm以上のものを使用することによ
り、PPS樹脂にα−アルミナを高充填しても流動性に
優れ、射出成形が可能で、熱伝導率の高い樹脂組成物の
得られることを見いだした。α−アルミナとしては、α
結晶の平均粒子径が5μm未満のものを特定の比率で併
用することができる。また、α結晶の平均粒子径が5μ
m以上のα−アルミナは、球状粒子であることが好まし
い。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至っ
たものである。
ェニレンスルフィド樹脂及びα−アルミナを含有する樹
脂組成物において、(A)310℃、剪断速度1200
/秒で測定した溶融粘度が5〜100Pa・sのポリフ
ェニレンスルフィド樹脂15〜45重量%、(B)α結
晶の平均粒子径が5μm以上のα−アルミナの含有率が
40重量%以上であるα−アルミナ85〜55重量%、
及び(C)繊維状充填剤及びα−アルミナ以外の非繊維
状充填剤からなる群より選ばれる少なくとも一種の充填
剤0〜30重量%を含有することを特徴とする樹脂組成
物が提供される。
45−3368号に開示されている有機アミド溶媒中
で、ジハロ芳香族化合物と硫化ナトリウムを反応させる
方法、(2)特公昭52−12240号に開示されてい
る有機アミド溶媒中、カルボン酸塩の存在下で、ジハロ
芳香族化合物と硫化ナトリウムを反応させる方法、
(3)特公昭63−33775号に開示されている有機
アミド溶媒中、水の存在下で、ジハロ芳香族化合物と硫
化ナトリウムを反応させる方法等により得ることができ
る。
リマーであることが好ましい。直鎖状PPS樹脂とは、
一般に、酢酸ナトリウムや水などの重合助剤の存在下
に、二官能性モノマーを主体とするモノマーを重合して
得られた実質的に直鎖状のポリマーである。これに対し
て、架橋タイプのPPS樹脂は、一般に、重合助剤を使
用することなく重合され、得られた低重合度のポリマー
を酸化架橋して増粘(キュアリング)させたものである
が、そのような架橋タイプのPPS樹脂は、可撓性や剛
性、強度などに劣るため好ましくない。PPS樹脂とし
ては、前記各種製造方法の中でも、特公昭63−337
75号公報に開示されているように、アルカリ金属硫化
物とジハロ芳香族化合物とをN−メチルピロリドンなど
の極性溶媒中で、水の存在下に、特定の二段階昇温重合
させる方法によって得られたものが好ましい。
化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビ
ジウム、硫化セシウムなどを挙げることができる。反応
系でNaSHとNaOHを反応させることにより生成さ
せた硫化ナトリウムなども使用することができる。ジハ
ロ芳香族化合物としては、例えば、p−ジクロロベンゼ
ン、m−ジクロロベンゼン、2,5−ジクロロトルエ
ン、p−ジブロムベンゼン、2,6−ジクロロナフタリ
ン、1−メトキシ−2,5−ジクロロベンゼン、4,
4′−ジクロロビフェニル、3,5−ジクロロ安息香
酸、p,p′−ジクロロジフェニルエーテル、4,4′
−ジクロロジフェニルスルホン、4,4′−ジクロロジ
フェニルスルホキシド、4,4′−ジクロロジフェニル
ケトン、及びこれらの2種以上の混合物などを挙げるこ
とができる。
−フェニレンスルフィド単位を50重量%以上、好まし
くは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上含
有するものが好ましく、特に、ポリ(p−フェニレンス
ルフィド)、及びm−フェニレンスルフィド単位を少量
成分として含むポリ(p−フェニレンスルフィド/m−
フェニレンスルフィド)共重合体が好ましい。直鎖状P
PS樹脂は、実質的に直鎖状であれば、多少の分岐構造
または架橋構造などを含むものであってもよく、より具
体的には、例えば、重合時に1,3,5−トリクロロベ
ンゼン等の1分子当たり3個以上のハロゲン置換基を有
する芳香族ハロゲン化合物を少量存在させることによ
り、若干の分岐構造を導入したものであってもよい。
℃、剪断速度1200/秒で測定した溶融粘度が5〜1
00Pa・sの範囲にあるものである。PPS樹脂の溶
融粘度が小さすぎると、成形品の強度が低くなる。PP
S樹脂の溶融粘度が100Pa・sを越えると、α−ア
ルミナを高充填することが困難となる。PPS樹脂の溶
融粘度は、好ましくは5〜60Pa・s、より好ましく
は10〜40Pa・sである。PPS樹脂の配合割合
は、15〜45重量%であり、好ましくは15〜30重
量%、より好ましくは15〜25重量%である。PPS
樹脂の配合割合が小さ過ぎると、α−アルミナを高充填
することが困難となったり、あるいは、樹脂組成物の流
動性が低下し、射出成形することが困難になる。PPS
樹脂の配合割合が大き過ぎると、熱伝導率が低下する。
粒子径は、5μm以上であり、好ましくは5〜80μ
m、より好ましくは10〜50μmである。ここで、α
−アルミナの平均粒子径は、走査電子顕微鏡(SEM)
を用いて測定した値である。α結晶の平均粒子径が大き
なα−アルミナ(B1)は、実質的に凝集せず、前記P
PS樹脂に85重量%まで高充填しても良好な流動性を
示す樹脂組成物が得られる。
ム)は、一般に、水酸化アルミニウムを1000℃以上
で脱水、焼成することによって得られるが、通常、α結
晶系のものが使用され、その一次粒子の大きさ(α結晶
の大きさ)は、0.1〜4μm程度である。そして、こ
れらのα結晶粒子が凝集している粉体、もしくは、一次
粒子径まで粉砕された粉体がセラミック原料や充填剤と
して使用されている。しかし、このようなα結晶の大き
さが小さなα−アルミナをPPS樹脂に大量に充填する
と、得られる樹脂組成物の溶融流動性が著しく低下し、
通常の射出成形などの溶融加工条件下では流動性不足の
ため、成形が困難または不可能となる。
ルミナとしては、球状のものが好ましい。このような球
状のα−アルミナとしては、例えば、昭和電工社製のA
S−10(平均粒子径37μm)、AS−20(平均粒
子径20μm)、AS−30(平均粒子径16μm)、
及びAS−50(平均粒子径10μm)などが挙げられ
る。このようなα結晶の平均粒子径が大きなα−アルミ
ナ(B1)を使用することにより、α−アルミナをPP
S樹脂に高充填しても溶融流動性に優れた樹脂組成物を
得ることができる。また、球状α−アルミナは、粒子に
角がないため、摩耗性が大きいという問題がない。
ミナを85〜55重量%の割合で配合する。α−アルミ
ナの配合割合が小さ過ぎると、高い熱伝導率の樹脂組成
物を得ることができない。α−アルミナの配合割合が8
5重量%を越えると、流動性が不足して樹脂組成物を調
製することが困難となったり、あるいは、樹脂組成物の
流動性が損なわれ、射出成形が困難となる。α−アルミ
ナの配合割合は、好ましくは85〜70重量%、より好
ましくは85〜75重量%である。α−アルミナは、そ
の全量をα結晶の平均粒子径が5μm以上のα−アルミ
ナ(B1)とすることが、充填性や流動性、熱伝導率の
観点から好ましいが、その一部をα結晶の平均粒子径が
5μm未満のα−アルミナ(B2)とすることができ
る。この場合、α結晶の平均粒子径が5μm以上のα−
アルミナ(B1)の含有率を40重量%以上とすること
が必要であり、好ましくは50重量%以上とする。した
がって、α結晶の大きさが小さいα−アルミナ(B2)
は、全α−アルミナの好ましくは0〜60重量%、より
好ましくは0〜50重量%の比率で使用する。全α−ア
ルミナ中のα−アルミナ(B2)の含有率が大き過ぎる
と、α−アルミナを高充填することができなくなった
り、あるいは、樹脂組成物の流動性が損なわれる。
または非繊維状充填剤を組成物全量基準で0〜30重量
%の割合で配合することができる。本発明における樹脂
組成物においては、充填剤は必ずしも必須とされる成分
ではないが、機械的強度、耐熱性、寸法安定性、電気的
性質等の諸特性に優れた成形品を得るためには、その目
的に応じて各種充填剤を配合することができる。繊維充
填剤は、主として補強のために配合されるが、その具体
例としては、ガラス繊維、炭素繊維、アスベスト繊維、
シリカ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素
繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維など
の無機質繊維状物;ステンレス、アルミニウム、チタ
ン、銅、真鍮などの金属繊維状物;ポリアミド、フッ素
樹脂、ポリエステル樹脂、アクルリ樹脂などの高融点有
機質繊維状物質;などの繊維状充填剤を挙げることがで
きる。電気絶縁性や耐熱性を保持する観点からは、ガラ
ス繊維などの無機質繊維状物が好ましい。
カ、シリカ、タルク、カオリン、硫酸カルシウム、炭酸
カルシム、酸化チタン、カーボンブラック、グラファイ
ト、フェライト、クレー、ガラス粉、酸化亜鉛、炭酸カ
ルシウム、炭酸ニッケル、酸化チタン、酸化鉄、石英粉
末、炭酸マグネシウム、硫酸バリウムなどの粒状または
粉末充填剤が挙げられる。これらの充填剤は、それぞれ
単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。また、充填剤は、必要に応じて集束剤や表面
処理剤により処理されたものであってもよい。集束剤ま
たは表面処理剤としては、例えば、エポキシ系化合物、
イソシアネート系化合物、シラン系化合物、チタネート
系化合物などの官能性化合物が挙げられる。これらの化
合物は、予め表面処理または集束処理を施して用いる
か、あるいは材料調製の際に、同時に添加してもよい。
用目的、用途などにもよるが、PAS100重量部に対
して、0〜30重量部、好ましくは0〜15重量部、よ
り好ましくは0〜10重量部である。充填剤の配合割合
が小さ過ぎると充填効果が小さく、逆に、過大であると
α−アルミナによる熱伝導性改良効果が低下する。本発
明の樹脂組成物には、これらの充填剤のほか、所望によ
り、酸化防止剤、滑剤、紫外線吸収剤、核剤、難燃剤、
染料や顔料などの着色剤、その他の熱可塑性樹脂や熱硬
化性樹脂などを配合することができる。
用いられる設備と方法により調製することができる。す
なわち、必要な成分を混合し、1軸または2軸の押出機
を使用して混練し、押し出して成形用ペレットとするこ
とができる。必要成分の一部をマスターバッチとして混
合し、成形する方法、また、各成分の分散混合を良くす
るために、使用する原料の一部を粉砕し、粒径を揃えて
混合し、溶融押し出しすることなどもできる。本発明の
樹脂組成物は、α−アルミナを高充填しても流動性が良
好であり、PPS樹脂の通常の溶融成形加工条件下で、
各種成形法により成形加工することができる。したがっ
て、本発明の樹脂組成物は、射出成形により、各種成形
品に成形することが可能である。本発明の樹脂組成物の
熱伝導率は、通常、2.0W/m・K以上、好ましくは
2.5W/m・K以上であり、優れた熱伝導性を示す。
また、α−アルミナを用いているため、電気絶縁性を損
なうことがない。したがって、本発明の樹脂組成物は、
高度の熱伝導性や放熱性が要求される分野での成形品の
用途に好適である。
ついてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。
脂(呉羽化学工業製;310℃、剪断速度1200/秒
での溶融粘度20Pa・s)18重量%、α結晶の平均
粒子径10μmのα−アルミナ(昭和電工社製AS−5
0)80重量%、及び直径9μmのガラス繊維2重量%
からなる成分を高速撹拌装置(スーパーミキサー、カワ
タ社製)で撹拌混合し、次いで、2軸混練押出機(PC
M−45、池貝鉄鋼社製)で押出ペレット化を行い、α
−アルミナ充填ペレットを得た。上記で得られたα−ア
ルミナ充填ペレットを射出成形機(J−75ED、日本
製鋼所社製)を用いて、シリンダー温度320℃、金型
温度180℃で、120×100×3(mm)の大きさ
の平板を成形した。得られた平板の熱伝導率を測定した
ところ、2.9W/m・Kであった。
脂(呉羽化学工業製;310℃、剪断速度1200/秒
での溶融粘度20Pa・s)15重量%、及びα結晶の
平均粒子径20μmのα−アルミナ(昭和電工社製AS
−20)85重量%からなる成分を高速撹拌装置(スー
パーミキサー、カワタ社製)で撹拌混合し、次いで、2
軸混練押出機(PCM−45、池貝鉄鋼社製)で押出ペ
レット化を行い、α−アルミナ充填ペレットを得た。上
記で得られたα−アルミナ充填ペレットを射出成形機
(J−75ED、日本製鋼所社製)を用いて、シリンダ
ー温度320℃、金型温度180℃で、120×100
×3(mm)の大きさの平板を成形した。得られた平板
の熱伝導率を測定したところ、3.8W/m・Kであっ
た。
脂(呉羽化学工業製;310℃、剪断速度1200/秒
での溶融粘度20Pa・s)20重量%、及びα結晶の
平均粒子径20μmのα−アルミナ(昭和電工社製AS
−20)80重量%からなる成分を高速撹拌装置(スー
パーミキサー、カワタ社製)で撹拌混合し、次いで、2
軸混練押出機(PCM−45、池貝鉄鋼社製)で押出ペ
レット化を行い、α−アルミナ充填ペレットを得た。上
記で得られたα−アルミナ充填ペレットを射出成形機
(J−75ED、日本製鋼所社製)を用いて、シリンダ
ー温度320℃、金型温度180℃で、120×100
×3(mm)の大きさの平板を成形した。得られた平板
の熱伝導率を測定したところ、2.9W/m・Kであっ
た。
脂(呉羽化学工業製;310℃、剪断速度1200/秒
での溶融粘度20Pa・s)18重量%、α結晶の平均
粒子径が10μmのα−アルミナ(昭和電工社製AS−
50)40重量%、α結晶の平均粒子径が3μmのα−
アルミナ(昭和電工社製AL−15−H)40重量%、
及び直径9μmのガラス繊維2重量%からなる成分を高
速撹拌装置(スーパーミキサー、カワタ社製)で撹拌混
合し、次いで、2軸混練押出機(PCM−45、池貝鉄
鋼社製)で押出ペレット化を行い、α−アルミナ充填ペ
レットを得た。上記で得られたα−アルミナ充填ペレッ
トを射出成形機(J−75ED、日本製鋼所社製)を用
いて、シリンダー温度320℃、金型温度180℃で、
120×100×3(mm)の大きさの平板を成形し
た。得られた平板の熱伝導率を測定したところ、2.7
W/m・Kであった。
脂(呉羽化学工業製;310℃、剪断速度1200/秒
での溶融粘度20Pa・s)20重量%、及びα結晶の
平均粒子径が3μmのα−アルミナ(昭和電工社製AL
−15−H)80重量%からなる成分を高速撹拌装置
(スーパーミキサー、カワタ社製)で撹拌混合し、次い
で、2軸混練押出機(PCM−45、池貝鉄鋼社製)で
押出ペレット化を行い、α−アルミナ充填ペレットを得
た。上記で得られたα−アルミナ充填ペレットを射出成
形機(J−75ED、日本製鋼所社製)を用いて、シリ
ンダー温度320℃、金型温度180℃で、120×1
00×3(mm)の大きさの平板を成形しようとした
が、流動性が不足し成形品を得ることができなかった。
脂(呉羽化学工業製;310℃、剪断速度1200/秒
での溶融粘度120Pa・s)18重量%、α結晶の平
均粒子径10μmのα−アルミナ(昭和電工社製AS−
50)80重量%、及び直径9μmのガラス繊維2重量
%からなる成分を高速撹拌装置(スーパーミキサー、カ
ワタ社製)で撹拌混合し、次いで、2軸混練押出機(P
CM−45、池貝鉄鋼社製)で押出ペレット化を試みた
が、流動性が不足し、押出機が停止してペレットが得ら
れなかった。
脂(呉羽化学工業製;310℃、剪断速度1200/秒
での溶融粘度約20Pa・s)13重量%、及びα結晶
の平均粒子径20μmのα−アルミナ(昭和電工社製A
S−20)87重量%からなる成分を高速撹拌装置(ス
ーパーミキサー、カワタ社製)で撹拌混合し、次いで、
2軸混練押出機(PCM−45、池貝鉄鋼社製)で押出
ペレット化をを試みたが、流動性が不足し、押出機が停
止してペレットが得られなかった。
脂(呉羽化学工業製;310℃、剪断速度1200/秒
での溶融粘度約20Pa・s)18重量%、α結晶の平
均粒子径が10μmのα−アルミナ(昭和電工社製AS
−50)30重量%、α結晶の平均粒子径が3μmのα
−アルミナ(昭和電工社製AL−15−H)50重量
%、及び直径9μmのガラス繊維2重量%からなる成分
を高速撹拌装置(スーパーミキサー、カワタ社製)で撹
拌混合し、次いで、2軸混練押出機(PCM−45、池
貝鉄鋼社製)で押出ペレット化を行い、α−アルミナ充
填ペレットを得た。上記で得られたα−アルミナ充填ペ
レットを射出成形機(J−75ED、日本製鋼所社製)
を用いて、シリンダー温度320℃、金型温度180℃
で、120×100×3(mm)の大きさの平板を成形
しようとしたが、流動性が不足し成形品を得ることがで
きなかった。これらの結果を一括して表1に示す。
なかった。 (*2)流動性が不足し、押出機によりペレットが得ら
れなかった。
ィド樹脂にα−アルミナを高充填してなる熱伝導性及び
流動性に優れた樹脂組成物が提供される。本発明の樹脂
組成物は、射出成形などの溶融加工の適用が可能であ
り、各種成形品に成形することができる。本発明の樹脂
組成物は、高度の熱伝導性や放熱性が要求される分野で
の成形品の用途に好適である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリフェニレンスルフィド樹脂及びα−
アルミナを含有する樹脂組成物において、(A)310
℃、剪断速度1200/秒で測定した溶融粘度が5〜1
00Pa・sのポリフェニレンスルフィド樹脂15〜4
5重量%、(B)α結晶の平均粒子径が5μm以上のα
−アルミナの含有率が40重量%以上であるα−アルミ
ナ85〜55重量%、及び(C)繊維状充填剤及びα−
アルミナ以外の非繊維状充填剤からなる群より選ばれる
少なくとも一種の充填剤0〜30重量%を含有すること
を特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項2】 前記α−アルミナが、α結晶の平均粒子
径5〜80μmのα−アルミナ(B1)40〜100重
量%とα結晶の平均粒子径5μm未満のα−アルミナ
(B2)0〜60重量%とを含有するものである請求項
1記載の樹脂組成物。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP33636496A JP3652460B2 (ja) | 1996-12-02 | 1996-12-02 | 樹脂組成物 |
PCT/JP1997/003739 WO1998016585A1 (fr) | 1996-10-16 | 1997-10-16 | Composition a base de resine |
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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