JP2009057317A - 有害生物防除剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】低毒性であり、速効的で且つ長期間にわたり効果的に害虫および植物病原菌を防除することができる天敵微生物を用いてなる有害生物防除剤を提供すること。
【解決手段】天敵糸状菌、天敵細菌および天敵ウイルスから選ばれる少なくとも1種の天敵微生物と還元澱粉糖化物とを組み合わせてなる有害生物防除剤。
【選択図】なし

Description

本発明は天敵微生物を含んでなる有害生物防除剤に関し、特に、農園芸分野において、低毒性で且つ速効的で長期間にわたり効果的に害虫および植物病原菌を防除することができる、天敵微生物を用いてなる有害生物防除剤およびそれを使用する有害生物防除方法に関する。
近年、昆虫やダニ類または植物病原菌に対する天敵微生物として、Aschersonia属、Verticillium属、Entomophthora属、Hirsutella属、Metarhizium属、Neozygites属、Paecilomyces属、Beauveria属などに属する殺虫性を有する糸状菌;Bacillus属に属する細菌;および顆粒病ウイルス(GV)、核多角体病ウイルス(NPV)、細胞質多角体病ウイルス(CPV)などウイルスが広く知られており、害虫防除剤として研究され、その一部は生物農薬として既に実用化されている。
また、自身では植物病原性が低いかまたは無いが、他の植物病原菌に対し殺菌性または増殖抑制性を有する、Trichoderma属の糸状菌;Bacillus属の細菌;およびズッキーニ黄斑モザイクウイルスなどのウイルスが植物病害防除剤として研究され、その一部は生物農薬として既に実用化されている。
しかし、これらの微生物は、一般の化学農薬に比べて効果が十分ではなく、遅効的であり、また、繰り返し処理する必要がある場合が多く、特に、すでに害虫または植物病原菌が多発した条件では効果がないなどの問題がある。
一方、還元澱粉糖化物がハダニ類、アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類などの害虫の防除および野菜や花卉や果樹のうどんこ病の防除に有効であることは知られている(特許文献1参照)。還元澱粉糖化物は、粘着力により害虫の行動抑制や窒息死および植物病原菌の増殖抑制などをもたらすことによって速効的な効果を示し、また、害虫や植物病原菌の抵抗性を発達しにくくするが、残効性に乏しく、長期間の効果はあまり期待することができないという欠点がある。
特開2001-131001号公報
本発明の目的は、低毒性であり、速効的で且つ長期間にわたり効果的に害虫および植物病原菌を防除することができる天敵微生物を用いなる有害生物防除剤およびそれを使用する有害生物防除方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討した結果、今回、天敵微生物を還元澱粉糖化物と組み合わせて使用することにより、上記の目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明は、天敵糸状菌、天敵細菌および天敵ウイルスから選ばれる少なくとも1種の天敵微生物と還元澱粉糖化物とを組み合わせてなる有害生物防除剤を提供するものである。
本発明は、また、天敵糸状菌、天敵細菌および天敵ウイルスから選ばれる少なくとも1種の天敵微生物と還元澱粉糖化物を、有害生物またはその生息場所に施用することを特徴とする有害生物防除方法を提供するものである。
本発明によれば、植物病害虫を極めて効果的に防除することができる。特に、本発明によれば、速効的に効果が発現し、その効果が長期間にわたり持続するという顕著な効果が得られる。また、本発明によれば、低薬量においても優れた効果を期待することができる。さらに、本発明は、自然界に存在する天敵微生物および食品、食品添加物として使用される天然由来の還元澱粉糖化物を使用するので、環境に優しくきわめて高い安全性を有し、速効性と持続効果が必要とされる害虫・植物病害防除場面において極めて有効である。
以下、本発明の有害生物防除剤およびそれを使用する有害生物防除方法について、さらに詳細に説明する。
発明の実施の形態
本発明において、天敵糸状菌としては、自然界で広く見られる害虫に寄生する殺虫性糸状菌を利用することができ、具体的には、例えば、Aschersonia aleyrodis、Verticillium lecanii、Entomophthora aulicae、E. maimaiga、E. muscae、Hirsutella
thompsonii、Metarhizium anisopliae、Monacrosporium phymatophagum、Neozygites floridana、Paecilomyces fumosoroseus、P. tenuipos、Beauveria bassiana、B. brongniartiiなどを挙げることができる。これらの中で、ハダニ類、アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類などの微小な害虫類に寄生するボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)が好適である。また、殺菌性または増殖抑制性糸状菌を利用することもでき、その具体例としては、例えば、Trichoderma atroviride(トリコデルマ アトロビリデ)が挙げられる。天敵糸状菌としては、通常、上記糸状菌の菌体を直接用いることができ、あるいは胞子を乾燥したものを用いることもできる。しかして、本明細書において、「天敵糸状菌」なる語は、糸状菌菌体、乾燥胞子などを包含する意味で使用するものである。
本発明において使用し得る天敵細菌としては、例えば、Bacillus thuringiensisのaizawai系統、kurstaki系統、japonensis
BuiBui系統;Bacillus popilliaeのsemadara系統などの殺虫性細菌を挙げることができる。これらの中で、ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウ、ヨトウムシなどの鱗翅目害虫類に寄生するバチルス・チューリンゲンシスの亜種アイザワイ系統(Bacillus thuringiensis aizawai)またはコナガ、アオムシなどの鱗翅目害虫類に寄生するバチルス・チューリンゲンシスの亜種クルスターキ系統(Bacillus thuringiensis kurstaki)が好適である。また、殺菌性または増殖抑制性細菌を利用することもでき、例えば、バチルス ズブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス シンプレクス(Bacillus simplex)、シュードモナス フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)などが挙げられる。これらの天敵細菌は、通常、生芽胞の形態で使用され、またはこれらの天敵細菌が産生する結晶毒素を用いることもできる。しかして、本明細書において、「天敵細菌」なる語は、生芽胞のみならず、細菌が産生する結晶毒素などをも包含する意味で使用するものである。
さらに、本発明において使用し得る天敵ウイルスとしては、Baculovirus属の顆粒病ウイルス(Granulovirus)(GV)、核多角体病ウイルス(Nucleopolyhedrosisvirus)(NPV)、Cypovirus属の細胞質多角体病ウイルス(Cypovirus)(CPV)などの殺虫性ウイルスを挙げることができる。この中で、チャハマキ(Homona magnanima)やチャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai)の防除に有効な顆粒病ウイルス(Granulovirus)(GV)が好適である。また、殺菌性または増殖抑制性ウイルスを使用することもでき、例えば、ズッキーニ黄斑モザイクウイルス弱毒株を挙げることができる。これらの天敵ウイルスとしては、通常、上記ウイルスの包埋体を直接用いることができ、あるいは罹病死体から粗精製した包埋体液を用いることができ、したがって、本明細書において、「天敵ウイルス」なる語は、これらを総称するものである。
以上に述べた天敵糸状菌、天敵細菌および天敵ウイルスは、それぞれ単独で使用することができ、あるいは防除対象となる有害生物の種類などに応じて2種もしくはそれ以上組み合わせて使用することもできる。
本発明において、上記天敵微生物と組み合わせて用いられる還元澱粉糖化物としては、例えば、澱粉をα−アミラーゼや酸で液化した後、β−アミラーゼなどの酵素で部分的に加水分解することにより製造される糖化液をそれ自体既知の方法により水素加圧下で接触還元することにより製造されるものを挙げることができるが、これに限られるものではなく、微生物発酵等により生産されたものを使用することもできる。また、還元澱粉糖化物としては、還元澱粉糖化物または還元麦芽糖水飴の名称で食品用などとして一般に市販されているものを使用することができ、具体的には、例えば、三菱商事フードテック株式会社製のPO−10、PO−20、PO−30、PO−40、アマルティシロップ(以上、いずれも商品名)などが挙げられる。
本発明において好適に使用することができる還元澱粉糖化物のひとつである上記のPO−10は、デキストロース当量が12未満のデキストリンを還元したものであり、その糖組成は、概ね、ソルビトール0.1〜2重量%、水素化二糖類0.1〜5重量%、水素化三糖類0.15重量%、重合度(DP)20以上の水素化ポリオール50〜80重量%、および残余が重合度4〜19の水素化ポリオールであり、上記のPO−30は、単糖類・二糖類・オリゴ糖からなる澱粉糖化物を還元したものであり、その糖組成は、概ね、ソルビトール3〜6重量%、水素化二糖類13〜19重量%、水素化三糖類14〜19重量%および重合度(DP)4以上の水素化ポリオール60〜66重量%である。
また、本発明において好適に使用することができる還元澱粉糖化物である、還元麦芽糖水飴とも呼称される上記のアマルティシロップは、市販の麦芽糖水飴を還元したものであり、その糖組成は、概ね、ソルビトール1〜4重量%、水素化二糖類75〜80重量%、水素化三糖類10〜17重量%および重合度(DP)4以上の水素化ポリオール6〜12重量%である。
本発明においては、天敵糸状菌、天敵細菌および天敵ウイルスより選ばれる天敵微生物と還元澱粉糖化物とを予め混合し合剤として製剤化することができ、あるいは天敵微生物および還元澱粉糖化物をそれぞれ別個に単剤として製剤化し、使用時に必要に応じて水で希釈し混合して施用することもでき、または、混合することなく各々を順次施用するようにしてもよい。
天敵微生物および還元澱粉糖化物は、製剤用補助剤を併用することなく、そのまま有害生物防除剤として使用することもできるが、通常は天敵微生物および/または還元澱粉糖化物に、さらに、界面活性剤、その他の製剤用補助剤を加え、常法により、油剤、乳剤、
水和剤、顆粒水和剤、水中懸濁剤・水中乳濁剤などのフロアブル剤、粉剤、粒剤、マイクロカプセル剤等の形態に製剤化して有害生物防除剤として使用することが好ましい。これらの製剤中における有効成分の濃度は、剤型により異なるが、一般的には、約0.01〜約95重量%の範囲内とすることができる。
また、本発明の有害生物防除剤における天敵微生物と還元澱粉糖化物の相対的割合は、特に制限されないが、一般には、還元澱粉糖化物100重量部に対し、天敵糸状菌は、胞子数として、1.7×1010〜1.1×1015個、好ましくは1.8×1012〜5.3×1014個の範囲内、天敵細菌は、生芽胞および産生結晶毒素として、0.1〜66重量部、好ましくは1〜33重量部、天敵ウイルスは、包埋体として、8.3×10〜3.3×1011個、好ましくは1.0×10〜2.2×1011個の範囲内が適当である。
上記界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホサクシネ−ト、リグニンスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフェート塩、脂肪酸塩、イソブチレン−マレイン酸共重合体塩、ポリカルボン酸金属塩、スチレン−マレイン酸共重合体塩、ポリアクリル酸塩などの陰イオン界面活性剤;シリコ−ン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエ−テルポリマー、ポリオキシエチレンアルキルアミンなどの非イオン界面活性剤;アルキルアミン塩、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤が挙げられる。また、必要に応じて、両性界面活性剤などを用いることもできる。
上記その他の製剤用補助剤としては、例えば、消泡剤、乳化剤、分散剤、安定剤、凍結防止剤、保湿剤、湿潤剤、懸濁化剤、展着剤、防菌防黴剤、水などが挙げられる。
本発明の有害生物防除剤の製剤形態としては、特に、水中懸濁剤・水中乳濁剤などのフロアブル剤が好ましい。この水中懸濁剤・水中乳濁剤などのフロアブル剤は、例えば、天敵微生物および還元澱粉糖化物の合計20〜90重量%に対し、界面活性剤を5〜30重量%、製剤用補助剤(例えば、消泡剤、凍結防止剤、保湿剤、水など)を1〜20重量%添加し、水中に分散させることにより調製することができる。
また、市販の天敵糸状菌製品、天敵細菌製品、天敵ウイルス製品および/または還元澱粉糖化物製品を用い、それらを予めまたは使用時に混合することにより本発明の有害生物防除剤を調製するようにしてもよい。使用し得る市販品としては、例えば、ボタニガードES(アリスタライフサイエンス(株)、登録商標)、ゼンターリ顆粒水和剤(アリスタライフサイエンス(株)、登録商標)、ハマキ天敵(アリスタライフサイエンス(株)、登録商標)、エコピタ液剤(協友アグリ(株)、登録商標)などが挙げられる。
本発明に従えば、天敵糸状菌、天敵細菌および天敵ウイルスから選ばれる少なくとも1種の天敵微生物と還元澱粉糖化物を、有害生物またはその生息場所に施用することにより、有害生物を防除することができる。その際、天敵微生物および還元澱粉糖化物は、それぞれ、水で適宜希釈して施用するのが便利である。施用濃度および施用量は、防除対象病害虫の種類、病害虫の生育段階、気象条件などの条件に応じて広い範囲にわたり変えることができる。
施用濃度は、天敵糸状菌の場合、胞子数として、一般には1.6×10〜3.2×1010個/ml、好ましくは1.6×10〜3.2×10個/mlの範囲内、天敵細菌の場合、生芽胞および産生結晶毒素として、一般に1〜5000ppm、好ましくは5
〜1000ppmの範囲内、天敵ウイルスの場合、包埋体として、一般に5.0×10〜1.0×1010個/ml、好ましくは5.0×10〜1.0×10個/mlの範囲内であり、また、還元澱粉糖化物は一般に50〜100000ppm、好ましくは300〜60000ppmの範囲内の濃度で施用することができる。
また、施用量は、1アール当り、天敵糸状菌の場合、胞子数として、一般に1.6×10〜1.6×1015個/ml、好ましくは1.6×1010〜1.6×1013個/ml、天敵細菌の場合、生芽胞および産生結晶毒素として、一般に0.01〜200g、好ましくは0.05〜50g、天敵ウイルスの場合、包埋体として、一般に5.0×10〜5.0×1014個/ml、好ましくは5.0×10〜5.0×1011個/mlの範囲内とすることができ、また、還元澱粉糖化物は一般に1〜10000g、好ましくは3〜3000gとすることができる。
本発明において、天敵微生物および還元澱粉糖化物の施用は、必要により動力噴霧器、肩掛け噴霧器、ハンドスプレーヤー等の噴霧器を用い、病害虫、病害虫の生息場所、病害虫から保護すべき植物体などに散布することにより行うことができる。また、施用に際して、天敵微生物に実質的に悪影響を与えない他の殺虫剤、殺ダニ剤や肥料、殺菌剤、植物生長調節剤などを併用することもできる。
本発明の有害生物防除剤を用いて防除することができる対象害虫としては、例えば、ハダニ類(ミカンハダニ、リンゴハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニなど)、サビダニ類(ミカンサビダニ、トマトサビダニなど)等のダニ目害虫;コナジラミ類(オンシツコナジラミ、シルバーリーフコナジラミ、タバココナジラミなど)、アブラムシ類(ワタアブラムシ、モモアカアブラムシなど)、カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシなど)等の半翅目害虫;アザミウマ類(ミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマ、チャノキイロアザミウマなど)等の総翅目害虫;ハモグリバエ類(マメハモグリバエなど)等の双翅目害虫;シンクイムシ類、ヨトウ類等の鱗翅目害虫;カミキリムシ類(ゴマダラカミキリ、キクスイカミキリなど)等の鞘翅目害虫等が挙げられる。また、防除することができる対象植物病原菌としては、例えば、うどんこ病菌(キュウリ、スイカ、パセリ、イチゴなど)、灰色かび病菌(キュウリ、ブドウ、ブドウ)、さび病(コムギ、ネギ)などが挙げられる。
これらの害虫および植物病原菌から保護すべき植物としては、例えば、ミカン、リンゴ、ナシ、モモ、ブドウ、イチジク、オウトウ等の果樹;茶;ナス、キュウリ、トマト、ホウレンソウ、キャベツ、パセリ等の蔬菜類;イチゴ、メロン、スイカ等の果菜類;バラ、キク、カーネーション、サクラ、ツバキ等の花木類;ベゴニアなどの観葉植物などが挙げられる。
以下、実施例および試験例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例および試験例のみに限定されるものではない。
実施例1
還元澱粉糖化物PO−30(固形分濃度70%)85.71重量%、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩・プロピレングリコール・水配合品2.50重量%、アルキルポリグリコシド3.0重量%、椰子脂肪酸0.5重量%および水8.29重量%の混合物1gに対しボーベリア・バッシアナを1.6×1010胞子の割合で混合・分散してフロアブル剤を得る。
実施例2
還元澱粉糖化物PO−30(固形分濃度70%)85.71重量%、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩・プロピレングリコール・水配合品2.50重量%、椰子脂肪酸0.5重量%および水11.29重量%の混合物1gに対しボーベリア・バッシアナを1.6×1010胞子の割合で混合・分散してフロアブル剤を得る。
実施例3
還元澱粉糖化物PO−30(固形分濃度70%)85.71重量%、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩・プロピレングリコール・水配合品2.5重量%、アルキルポリグリコシド3.0重量%、グリセリン2.5重量%、椰子脂肪酸0.5重量%および水5.79重量%の混合物1gに対しボーベリア・バッシアナ1.6×1010胞子の割合で混合・分散してフロアブル剤を得る。
試験例1
下記表1に示す各供試薬剤を、アクリルハウス内のポット植えナスに自然発生したモモアカアブラムシに対し、乾電池式散布機を用いて、1区あたり約150mlを散布した(1区1ポット3連制)。散布直前ならびに散布の4、7および14日後にマークした5葉についてモモアカアブラムシ成幼虫数を調査した。その結果も表1に示す。
なお、供試薬剤として下記のものを用いた。
A:還元澱粉糖化物60重量%含有液剤(協友アグリ株式会社製、エコピタ液剤)
B:Beauveria bassiana胞子1.6×1010個/ml含有乳剤(
アリスタライフサイエンス株式会社製、ボタニガードES)。
Figure 2009057317
上記表1から明らかなように、本発明にしたがって、天敵糸状菌であるボーベリア・バッシアナと還元澱粉糖化物を併用した場合(実施例1)には、各防除剤単用(AまたはB)よりもモモアカアブラムシの防除に有効であり、低薬量においても十分な防除効果が認められた。
試験例2
下記表2に示す各供試薬剤を、アクリルハウス内のポット植えナスに自然発生したオンシツコナジラミに対し、乾電池式散布機を用いて、1区あたり約150mlを散布した(1区1ポット3連制)。散布直前ならびに散布の4、7および14日後にマークした5葉
についてオンシツコナジラミ幼虫数を調査した。その結果を表2に示す。なお、供試薬剤および濃度は試験例1と同じである。
Figure 2009057317
上記表2から明らかなように、本発明にしたがって、天敵糸状菌であるボーベリア・バッシアナと還元澱粉糖化物を併用した場合(実施例1)においては、各防除剤単用を用いた場合(AまたはB)に比べて、散布直後から散布14日後までオンシツコナジラミの防除に極めて有効であり、低薬量においても高い防除効果が認められた。

Claims (6)

  1. 天敵糸状菌、天敵細菌および天敵ウイルスから選ばれる少なくとも1種の天敵微生物と還元澱粉糖化物とを組み合わせてなる有害生物防除剤。
  2. 天敵糸状菌が殺虫性糸状菌である請求項1に記載の有害生物防除剤。
  3. 天敵糸状菌がボーベリア・バッシアナ(Beauveria bassiana)である請求項1または2に記載の有害生物防除剤。
  4. 天敵糸状菌、天敵細菌および天敵ウイルスから選ばれる少なくとも1種の天敵微生物と還元澱粉糖化物を、有害生物またはその生息場所に施用することを特徴とする有害生物防除方法。
  5. 天敵糸状菌を胞子数にして1.6×10〜3.2×10個/mlの範囲内の濃度となるように水で希釈して施用する請求項4に記載の有害生物防除方法。
  6. 還元澱粉糖化物を300〜60000ppmの範囲内の濃度となるように水で希釈して施用する請求項4または5に記載の有害生物防除方法。
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