JP2009054833A - 電子デバイスとその製造方法、電気光学装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板10,30の少なくとも一方が可撓性を有する基板であり、少なくとも一方の基板10,30の端子部20,32に導電性粒子42を部分的に収容する凹部21が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図3
Description
このような電子デバイスにおいて可撓性を有する基板を用いることで、柔軟性を備えかつ軽量といった特徴を有する電子デバイスを提供できる。このような特徴を備えた電子デバイスは、新規電子デバイス(フレキシブル電子デバイス)として近年注目されている。このフレキシブル電子デバイスを用いることで、特にフレキシブルディスプレイ(例えば、電子ペーパー等)と呼ばれる表示装置等の製作が可能になる。
例えば、電子デバイス本体の基板の端子部には、配線基板等の外部接続基板の端子部を接合し、外部から電源、信号等を入力しなければならない。この端子部どうしの接合には、通常、異方性導電性フィルム(ACF: Anisotropic Conductive Film)、異方性導電性ペースト(ACP: Anisotropic Conductive Paste)等の異方性導電材料が用いられる。この異方導電材料を用いた接合では、異方性導電材料中の導電性粒子を介して端子部どうしが電気的に接続されるとともに、異方性導電材料中の接合材により両者が物理的に接合される。
しかし、上記のフレキシブル電子デバイスのように、電子デバイス本体の基板として可撓性を有する基板を用いる場合は端子部が湾曲する。この端子部の湾曲により、異方性導電材料による端子部どうしの電気的、物理的な接合状態が不安定となる。これにより、接続抵抗の増加や接続不良等が発生し、電子デバイスの信頼性の低下や欠陥を生じる虞がある。
このため、基板間の導電性粒子を変形もしくは圧潰させることができず、導電性粒子と各基板の端子部との接触面積を十分に確保することが困難であった。導電性粒子と端子部との接触面積が不十分となった場合、接続抵抗の増加や接続不良等の欠陥を生じ、電子デバイスの信頼性を低下させる虞がある。
したがって、本発明によれば、端子部が湾曲する場合や、基板間に十分な圧力を加えることができない場合であっても、実装部における信頼性に優れた電子デバイスを提供することができる。
このように構成することで、電子デバイスの可撓性をより向上させ、電子デバイスをフレキシブル電子デバイスとして用いることができる。この構成では、基板を曲げたときに端子部も湾曲するので、本発明が特に有効に作用する。
このように構成することで、導電性粒子の表面と端子部との接触面積をより増加させ、端子部どうしの接続抵抗を低下させることができる。
このように構成することで、複数の凹部に導電性粒子を収容し、端子間に複数の導電性粒子を安定的に保持しておくことができる。これにより、導電性粒子の表面と端子部との接触面積の総和をより増加させ、端子部どうしの接続抵抗を低下させることができる。
このように構成することで、凹部の平面形状が矩形の場合には、凹部の矩形の縁、または縁に隣接する側面、もしくは底面等に導電性粒子の表面が接触する。また、凹部の平面形状が円形の場合には、凹部の円形の縁、または曲面状の側面、もしくは底面等に導電性粒子の表面が接触する。これにより、導電性粒子の表面と端子部との接触面積をより増加させ、端子部どうしの接続抵抗を低下させることができる。
このように構成することで、端子部の表面に凹部を高密度に配置することができる。これにより、導電性粒子の表面と端子部との接触面積の総和をより増加させ、端子部どうしの接続抵抗を低下させることができる。
このように構成することで、凹部の幅方向における導電性粒子の移動を凹部によって拘束することができる。また、複数の導電性粒子を、凹部の延在方向に沿って凹部に収容することで、導電性粒子を高密度で収容し、凹部の延在方向の導電性粒子の移動もある程度拘束することができる。
このように構成することで、パターンに沿って複数の導電性粒子を収容し、端子部表面の面方向の導電性粒子の移動を防止することができる。
このように構成することで、枠状の凹部によって囲まれた領域外に移動しようとする導電性粒子を、枠状の凹部によって捕捉することができる。これにより、端子部以外の領域に導電性粒子が移動することを防止し、端子部以外の領域が導電性粒子により電気的に導通することを防止できる。
このように製造することで、電子デバイスの一般的な製造プロセスを利用して端子部の表面に導電性粒子を収容する凹部を形成することがきる。したがって、本発明の電子デバイスの製造方法によれば、生産性を低下させることなく、実装部における信頼性に優れた電子デバイスを製造することができる。
このように製造することで、第一層間絶縁膜をパターニングする工程を利用して、第一層間絶縁膜に凹部を形成し、端子部の表面に凹部を形成することがきる。
このように製造することで、第二層間絶縁膜をパターニングする工程を利用して、第二層間絶縁膜に凹部を形成し、端子部の表面に凹部を形成することがきる。
このように製造することで、第一層間絶縁膜および第二層間絶縁膜をパターニングする工程を利用して、第一層間絶縁膜および第二層間絶縁膜に凹部を形成し、端子部の表面に凹部を形成することがきる。
このように製造することで、通常の電子デバイスの製造プロセスにより電子デバイスを形成した後に、端子部に凹部を形成することができる。したがって、電子デバイスの製造工程を単純化させ、生産性を向上することができる。
このように製造することで、導電性粒子が部分的に凹部に収容された状態で、対向する端子部間に挟持されて固定される。
したがって、本発明の電子デバイスの製造方法によれば、端子部が湾曲する場合や、基板間に十分な圧力を加えることができない場合であっても、実装部における信頼性に優れた電子デバイスを製造することができる。
このように構成することで、素子基板の端子部と外部接続用基板の端子部とを接合材を用いて接合する際に、接合材中の導電性粒子が部分的に凹部に収容される。これにより、導電性粒子が部分的に凹部に嵌入し、かつ端子部の間に挟持された状態となる。このため、電性粒子に端子部表面の面方向の外力が作用した場合であっても、凹部により導電性粒子が捕捉され、導電性粒子が面方向に移動することを防止し、粒子と端子の接触状態を保つことができる。したがって、端子部が湾曲した場合であっても、異方性導電材料による端子部どうしの電気的、物理的な接合状態が不安定となることを防止することができる。
したがって、本発明によれば、端子部が湾曲する場合や、素子基板と外部接続用基板との間に十分な圧力を加えることができない場合であっても、素子基板と外部接続用基板との実装部における信頼性に優れた電気光学装置を提供することができる。
このように構成することで、電子機器を構成する電子デバイスまたは電気光学装置の信頼性を向上させることができる。したがって、本発明によれば、信頼性の高い電子機器を提供することができる。
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図面では、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を適宜変更している。
図1(a)および図1(b)は、素子基板10a,10bおよび電子デバイス1a,1bの斜視図である。図2は、図1に示す電子デバイス1a,1bのA−A線に沿う部分拡大断面図である。図3は、図1に示す電子デバイス1a,1bのB−B線に沿う部分拡大断面図である。
図1(a)および図1(b)に示すように、本実施形態の電子デバイス1a,1bは、画素領域PXが形成された素子基板10a,10bである。素子基板10a,10bは、例えば、図13に示す電気泳動装置100の素子基板として使用できるものである。
素子基板10aは、後述する画素領域PXの薄膜トランジスタを駆動する駆動回路等の回路部ICを素子基板10a上に内蔵している。素子基板10bは、上記の回路部ICが素子基板10bの外付けになっている。
外部接続用基板30の端子部32は、例えば、異方性導電性フィルム(ACF: Anisotropic Conductive Film)、異方性導電性ペースト(ACP: Anisotropic Conductive Paste)等の異方性導電材料40を介して素子基板10の端子部20に接合されている。
また、導電性粒子42は外部接続用基板30の端子部32と素子基板10の端子部20との間に挟持され、外部接続用基板30の端子部32と接している。また、両基板10,30間には導電性粒子42によって間隙が形成され、この間隙に上述の非導電性接着剤41が充填されている。
一方、端子部20のゲート絶縁膜16上には、ゲート電極17gと共通の導電性材料によって第一導電膜22が形成されている。また、ゲート絶縁膜16上には、端子部20の第一導電膜22および画素領域PXのゲート電極17gを覆うように、第一層間絶縁膜18が形成されている。第一層間絶縁膜18はゲート絶縁膜16と同様の絶縁材料によって形成されている。
一方、端子部20の第一層間絶縁膜18には、第一導電膜22に達する複数の開口部18cが形成され、第一導電膜22上に凹凸が形成されている。この第一層間絶縁膜18によって形成された凹凸に沿って、ソース電極17sおよびドレイン電極17dと同様の導電性材料により、第二導電膜23が形成されている。第二導電膜23の表面には、第一層間絶縁膜18の凹凸に対応して凹凸が形成されている。
画素領域PXの第二層間絶縁膜19のドレイン電極17dに対応する位置には、ドレイン電極17dに達するコンタクトホール19aが形成されている。一方、端子部20の第二層間絶縁膜19には、第二導電膜23に達する開口部19bが形成されている。
一方、端子部20の第二層間絶縁膜19上には、開口部19bおよび開口部19bによって露出された第二導電膜23の凹凸に沿って、第三導電膜24が形成されている。第三導電膜24は、画素電極12と共通の導電性材料によって形成されている。第三導電膜24の表面には、第二導電膜23の凹凸に対応した複数の凹部21が形成されている。なお、接続端子として用いられる端子部20の第三導電膜24においては、透明性および反射性は求められないため、例えば、Al等の導電性材料上に、金メッキを施した構成であっても良い。この構成によれば、接触抵抗をより低減することができるため、接続の信頼性を向上することができる。
図5(a)および図5(b)は、凹部の平面図である。凹部21は、図5(a)に示すように、平面視で矩形の形状に形成され、端子部20の表面に複数配列形成されている。各凹部21は、図5(b)に示すように各辺21dの長さLが導電性粒子の粒径Dよりも小さくなるように形成され、各凹部21に一の導電性粒子42を収容可能に形成されている。また、各凹部21の中心間隔Sは導電性粒子42の粒径Dよりも大きくなるように形成されている。
図2および図3に示すように、素子基板10の端子部20の表面には凹部21が形成されている。これにより、素子基板10の端子部20と外部接続用基板30の端子部32とを異方性導電材料40を用いて接合する際に、異方性導電材料40中の導電性粒子42が部分的に凹部21に収容される。これにより、導電性粒子42が部分的に凹部21に嵌入し、かつ端子部20,32の間に挟持された状態となる。このため、導電性粒子42に端子部20の面方向の外力Fが作用した場合であっても、凹部21により導電性粒子42の一部を捕捉し、導電性粒子42が面方向に移動することを防止できる。したがって、端子部20,32が湾曲した場合であっても、異方性導電材料40による端子部20,32どうしの電気的、物理的な接合状態が不安定となることを防止することができる。
また、凹部21の粒径Dと幅Wとの関係を上述した好ましい組み合わせとすることで、導電性粒子42の表面を凹部21により確実に複数の点で接触させ、導電性粒子42の表面と端子部20との接触面積をより確実に増加させることができる。
また、凹部21は、端子部20の表面に複数形成されているので、複数の凹部21に導電性粒子42を収容し、端子部20,32間に複数の導電性粒子42を安定的に保持しておくことができる。これにより、導電性粒子42の表面と端子部20,32との接触面積の総和をより増加させ、端子部20,32どうしの接続抵抗を低下させることができる。
次に、本実施形態の電子デバイス1の製造方法について説明する。なお、各層の形成やパターニングには、公知の技術を用いることができる。
図6(a)に示すように、素子基板10の表面に下地膜14を形成する。次いで下地膜14上に、半導体層15を形成する。次いで、図6(b)に示すように、半導体層15をパターニングした後、下地膜14上に半導体層15を覆うようにゲート絶縁膜16を形成する。次いで、図6(c)に示すように、半導体層15にイオンドープしてソース領域15s、ドレイン領域15dおよびチャネル領域15gを形成する。また、ゲート絶縁膜16上に導電性材料層を形成し、パターニングすることで、ゲート電極17gおよび第一導電膜22を形成する。次いで、図6(d)に示すように、ゲート絶縁膜16上にゲート電極17gおよび第一導電膜22を覆うように、第一層間絶縁膜18を形成する。
以上により、画素領域PXの薄膜回路層11には画素電極12と、画素電極12と接続された薄膜トランジスタ13とが形成される。また、端子部20には、第一導電膜22〜第三導電膜24からなる端子部配線群25が形成される。また、端子部20の表面には、第一層間絶縁膜18の凹凸に対応した形状の凹部21が形成される。
なお、導電性粒子42を散布した後で、非導電性接着剤41を塗布する方法に限定するものではなく、例えば、導電性粒子42が混入された非導電性接着剤41を用いる方法であっても良い。この場合、まず、素子基板10の端子部20の表面に非導電性接着剤41を塗布し、外部接続用基板30の端子部32を接合する。この状態で、治具により端子部における素子基板10と外部接続用基板30とを軽く挟持しながら、例えば、超音波振動を印加する。これにより、導電性粒子42が凹部21に効率良く収めることができる。
したがって、本実施形態の電子デバイス1の製造方法によれば、端子部20,32が湾曲する場合や、素子基板10と外部接続用基板30との間に十分な圧力を加えることができない場合であっても、実装部における信頼性に優れた電子デバイス1を製造することができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図2および図3を援用し、図8、図9(a)〜図10(c)を用いて説明する。本実施形態では上述の第一実施形態で説明した電子デバイス1と、素子基板10の端子部20の構成が異なっている。その他の点は第一実施形態と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態の電子デバイス1cは、画素領域PXに第一実施形態と同様に画素電極12と画素電極12と接続された薄膜トランジスタ13とが形成されている。一方、端子部20cの形成領域には、第一導電膜22は形成されず、ゲート絶縁膜16上に第一層間絶縁膜18が形成されている。また、第一層間絶縁膜18には凹凸は形成されず、平坦な表面上に第二導電膜23が形成されている。また、第二導電膜23上の第二層間絶縁膜19には、端子部20cの凹部21に対応する形状の開口部19cが複数形成され、第二導電膜23上に凹凸を形成している。また、第三導電膜24は、第二層間絶縁膜19によって形成された凹凸に沿って形成され、表面に第二層間絶縁膜19の凹凸に対応して凹部21が形成されている。これにより、端子部20cの端子部配線群25cの表面には第一実施形態と同様の凹部21が形成されている。
したがって、本実施形態の電子デバイス1cによれば、端子部20の表面に第一実施形態と同様の凹部21が形成されているので、第一実施形態の電子デバイス1と同様の効果が得られる。
次に、本実施形態の電子デバイスの製造方法について説明する。
まず、図9(a)および図9(b)に示すように、第一実施形態と同様に、素子基板10c上に下地膜14、半導体層15、ゲート絶縁膜16を形成する。次いで、図9(c)に示すように、ゲート絶縁膜16上の端子部20cに第一導電膜22を形成することなく、画素領域PXの半導体層15上にゲート電極17gを形成し、イオンドープすることで半導体層15にソース領域15s、ドレイン領域15dおよびチャネル領域15gを形成する。
以上により、画素領域PXに画素電極12および薄膜トランジスタ13が形成され、端子部20の表面に第一実施形態と同様の凹部21が形成された電子デバイス1cを製造することができる。
次に、本発明の第三実施形態について、図1〜図10(c)を援用し、図11(a)および図11(b)を用いて説明する。本実施形態では上述の第一、第二実施形態で説明した電子デバイス1,1cと、第一層間絶縁膜18、第二層間絶縁膜19には凹凸が形成されず、第三導電膜24の表面に凸部26が形成されている点で異なっている。その他の点は第一、第二実施形態と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図11(a)に示すように、本実施形態の電子デバイス1dは、上述の第一実施形態で説明した電子デバイス1と同様に、素子基板10dの表面の薄膜回路層11dの画素領域PXには画素電極12および薄膜トランジスタ13が形成され、端子部20には第一導電膜22〜第三導電膜24が積層されている。しかし、第一導電膜22上には第一層間絶縁膜18によって凹凸は形成されず、第二導電膜23および第三導電膜24は表面が平坦な形状となっている。
また、第三導電膜24上には、例えば、金属等の導電性材料により凸部26が形成され、凸部26の側面と第三導電膜24の表面とによって、第一実施形態の電子デバイス1と同様の凹部21が形成されている。
また、第三導電膜24上には、上述の電子デバイス1dと同様の凸部26が形成され、凸部26の側面と第三導電膜24の表面とによって、第二実施形態と同様の凹部21が形成されている。
したがって、本実施形態の電子デバイス1d,1eによれば、端子部20d,20eの表面に第一、第二実施形態の電子デバイス1,1cと同様の凹部21が形成されているので、第一、第二実施形態の電子デバイス1,1cと同様の効果が得られる。
次に本実施形態の電子デバイスの製造方法について説明する。
図11(a)に示す電子デバイス1dは、図6(a)〜(d)および図7(a)〜(c)に示すように、第一実施形態の電子デバイス1と略同様の工程により製造する。ここで、本実施形態においては、図7(a)に示す工程において、第一導電膜22上の第一層間絶縁膜18に凹凸を形成する開口部18cを形成する代わりに、図11(a)に示すように、素子基板10dの第一導電膜22の表面の略全面を露出させる開口部18dを形成する。そして、図7(b)および図7(c)に示す工程において、図11(a)に示すように、平坦な第一導電膜22上に平坦な第二導電膜23および第三導電膜24を形成する。
次いで、第三導電膜24上に、例えば、インクジェット法、スクリーン印刷法等の印刷法、あるいはディスペンサー等により金属等の導電性材料層を形成し、フォトリソグラフィ法、エッチング法等によりパターニングし、複数の凸部26を形成する。
以上により、図11(a)に示す電子デバイス1dを製造することができる。
次いで、第三導電膜24上に、例えば、インクジェット法、スクリーン印刷法等の印刷法、あるいはディスペンサー等を用いて金属等の導電性材料層を形成し、フォトリソグラフィ法、エッチング法等によりパターニングし、複数の凸部26を形成する。
以上により、図11(b)に示す電子デバイス1eを製造することができる。
次に、上述の第一〜第三実施形態の電子デバイスの変形例について、図12(a)〜図12(f)を用いて説明する。図12(a)〜図12(f)は、端子部20に形成された凹部の配列を示す概略平面図である。
上述の実施形態において説明した電子デバイス1,1c,1d,1eにおいて、図12(a)に示すように、アレイ状に配列された複数の凹部21の周囲を囲むように、溝状の凹部21Aを形成してもよい。
溝状の凹部21Aの幅Wおよび深さdは、上述の実施形態と同様に形成されている。このため、溝状の凹部21Aには延在方向に複数の導電粒子が捕捉され、導電性粒子が部分的に溝状の凹部に収容される。
また、凹部21は、図12(c)に示すように、平面形状が円形であってもよい。これにより、導電性粒子42が球形であった場合、円形の縁または内面が球形の導電性粒子42の表面に接触するため、凹部21の平面形状が矩形の場合と比較して、凹部21との接触面積を増加させることが可能となる。また、凹部21の形状を導電性粒子42の形状に対応した半球状に形成することで、凹部21の内面と導電性粒子42の表面を面で接触させ、より接触面積を増加させることができる。
また、凹部21D,21Eに導電性粒子42を収容する際には、図12(a)〜図12(c)に示すように個々の凹部21に一個の導電性粒子42を収容する場合と比較して、凹部21D,21Eの延在方向に余裕ができるので、凹部21D,21Eに導電性粒子42を収容するのが容易になる。また、非導電性接着剤41を塗布する際に、ディスペンサーやインクジェット法等により凹部21D,21Eの延在方向に塗布することで、導電性粒子42が凹部21D,21Eの幅W方向に脱落することを防止できる。
次に、上述の実施形態において説明した電子デバイス1〜1eを備えた電気光学装置として、電気泳動装置100について説明する。
図13に示すように、本実施形態の電気泳動装置100は、上述の実施形態で説明した電子デバイス1の素子基板10の画素領域PXに対向する対向基板50を備えている。対向基板50は素子基板10と同様の可撓性を有する材料によって形成されている。電気泳動装置100は、対向基板50と素子基板10との間に、電気光学材料としてマイクロカプセル51を備えている。マイクロカプセル51は、分散媒に分散された電気泳動粒子を含有している。対向基板50の素子基板10と対向する面には、ITO等によって透明電極52が形成されている。
次に、上述の実施形態において説明した電気泳動装置100を備えた電子機器として、電子ペーパー200について説明する。
図14は電子ペーパー200の構成を示す斜視図である。電子ペーパー200は、本発明の電気泳動表示装置100を表示領域201として備えている。電子ペーパー200は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書換え可能なシートからなる本体202を備えて構成されている。
電子ペーパー200に上述した実施形態の電気泳動表示装置100を備えることで、表示領域201の信頼性を向上させることができる。したがって、本実施形態の電子ペーパー200によれば、信頼性の高い電子ペーパー200を提供することができる。
例えば、素子基板および外部接続用基板の材料としては、樹脂フィルム以外にも、単結晶シリコンウェハー、石英ガラス基板、耐熱ガラス基板、樹脂フィルム、金属基板等が用いられ、必要とされる薄膜回路装置の性能や機能に応じて適切な材質が選択される。中でも、薄金属基板、薄ガラス基板、薄シリコンウェハー等を基板に用いた電子デバイスは、基板そのものが薄く可撓性を有するため、柔軟性を備えかつ軽量といった特徴を有する電子デバイスを提供できる。
また、凹部に導電性粒子を収容する方法は、上述の実施形態で説明した方法に限定されない。例えば、端子部に導電性粒子を散布した後、基板を傾けることで導電性粒子を移動させ、凹部に収容させるようにしてもよい。
Claims (17)
- 第一の基板と、第二の基板とを備え、各々の前記基板上に形成された端子部どうしを、導電性粒子を含む接合材を介して電気的に接続してなる電子デバイスであって、
前記基板の少なくとも一方が可撓性を有する基板であり、
少なくとも一方の前記基板の前記端子部に前記導電性粒子を部分的に収容する凹部が形成されていることを特徴とする電子デバイス。 - 前記基板の両方が可撓性を有する基板であることを特徴とする請求項1記載の電子デバイス。
- 前記凹部は、幅および深さが前記導電性粒子の粒径よりも小さく、前記導電性粒子と面または複数の点で接触する形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子デバイス。
- 前記凹部は、前記端子部の表面に複数形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電子デバイス。
- 前記凹部は、平面形状が矩形または円形に形成されていることを特徴とする請求項4記載の電子デバイス。
- 前記凹部は、千鳥状に配列されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の電子デバイス。
- 前記凹部は溝状であり、延在方向に複数の前記導電性粒子を収容可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の電子デバイス。
- 前記凹部は、前記端子部の表面に複数の直線部または曲線部からなる連続したパターンを形成していることを特徴とする請求項7記載の電子デバイス。
- 前記端子部の表面に、複数の前記凹部を囲繞する枠状の前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項4ないし請求項8のいずれか一項に記載の電子デバイス。
- 第一の基板と、第二の基板とを備え、各々の前記基板上に形成された端子部どうしを、導電性粒子を含む接合材を介して電気的に接続してなる電子デバイスの製造方法であって、
前記第一の基板上に、絶縁膜と導電膜とを積層することで前記端子部を含む薄膜回路層を形成する工程において、
前記第一の基板上の前記端子部に対応する領域に凹部を形成し、前記領域に前記端子部を構成する前記導電膜を形成し、前記導電膜の表面を前記凹部に倣う形状に形成することを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 前記薄膜回路層が複数の前記絶縁膜を積層した構造を有しており、
前記凹部を複数の前記絶縁膜のうち、前記第一の基板側に位置する第一層間絶縁膜に形成することを特徴とする請求項10記載の電子デバイスの製造方法。 - 前記凹部は、複数の前記絶縁膜のうち、前記第一層間絶縁膜上の第二層間絶縁膜に形成することを特徴とする請求項10記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記第一絶縁膜および前記第二絶縁膜の両方に凹部を形成することを特徴とする請求項12記載の電子デバイスの製造方法。
- 前記凹部の形成は、前記端子部の表面の前記導電性材料層上に導電性材料からなる凸部を形成することで行い、前記凸部と前記端子部の表面とによって前記凹部を形成することを特徴とする請求項10記載の電子デバイスの製造方法。
- 第一の基板と、第二の基板とを備え、各々の前記基板上に形成された端子部どうしを、導電性粒子を含む接合材を介して電気的に接続してなる電子デバイスの製造方法であって、
前記端子部の少なくとも一方に形成された前記導電性粒子を部分的に収容する凹部に、前記導電性粒子を収容させる工程と、
接合材を介して前記端子部どうしを接合し、前記導電性粒子により前記端子部どうしを電気的に接続する工程と、
を有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 素子基板と、対向基板と、電気光学材料とを備え、前記電気光学材料は前記素子基板と前記対向基板との間に挟持され、前記素子基板の端子部が外部接続用基板の端子部と導電性粒子を含む接合材を介して電気的に接続された電気光学装置であって、
前記素子基板または前記外部接続用基板の少なくとも一方が可撓性を有する基板であり、
少なくとも一方の前記基板の前記端子部に前記導電性粒子を部分的に収容する凹部が形成されていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の電子デバイスまたは請求項16記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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