JP2009054689A - 配線基板、実装基板および実装構造体、並びに配線基板の製造方法 - Google Patents

配線基板、実装基板および実装構造体、並びに配線基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、スルーホール導体の剥離を抑制することによって、スルーホール導体が破壊されず、スルーホール導体の電気的接続を安定にすることができ、製造歩留まりを向上させることが可能な配線基板、実装基板及び実装構造体、並びに配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】上下方向に貫通するスルーホールSが形成される配線基板5であって、スルーホールSは、上方から下方に向かって開口径が小さくなる第1開口部S1と、第1開口部S1の直下に形成され、上方から下方に向かって開口径が大きくなる第2開口部S2とからなり、スルーホールSの内壁面に沿って形成され、第1開口部S1と第2開口部S2との間を仕切るように形成されるスルーホール導体10を備えたことを特徴とする配線基板5。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種オーディオビジュアル機器や家電機器、通信機器、コンピュータ機器およびその周辺機器などの電子機器に使用される実装基板およびそれに使用される配線基板に関するものである。本発明はさらに、実装基板に半導体素子を実装した実装構造体に関するものである。
従来より、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等の半導体素子を実装する実装基板として、樹脂製の実装基板が用いられている。かかる実装基板には、実装基板の剛性を高めるために、剛性の優れた配線基板が使用されている。
配線基板は、上下方向に貫通するスルーホールと、該スルーホールの内壁面に沿って形成される円筒状のスルーホール導体と、スルーホール導体によって囲まれる領域に充填される円柱状の絶縁体と、を備えている。
スルーホールは、図11に示すように、配線基板5Xに対しドリル孔あけ加工を施すことによって形成することができ、スルーホール導体10Xは、スルーホールSXの内壁面に対しメッキ法を用いて形成することができる。また、絶縁体13Xは、スルーホール導体10Xによって囲まれる領域に熱硬化性樹脂を充填し、熱硬化することで形成することができる(下記特許文献1参照)。
特開平10−93247号公報
ところが、上述した特許文献1に記載の配線基板は、スルーホール導体が円筒状であって、配線基板を構成する基材とスルーホール導体との熱膨張率が異なるため、外部から配線基板に熱を加えると、スルーホール導体はスルーホールの内壁面から剥離することがあり、しいてはスルーホール導体が破壊されることがある。その結果、スルーホール導体の電気的接続が不安定になり、その結果製品不良が発生し、製造歩留まりが低下するといった問題がある。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであって、スルーホール導体の剥離を抑制することによって、スルーホール導体が破壊されず、スルーホール導体の電気的接続を安定にすることが可能な配線基板、実装基板及び実装構造体、並びに配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の配線基板は、上下方向に貫通するスルーホールが形成される配線基板であって、前記スルーホールは、上方から下方に向かって開口径が小さくなる第1開口部と、前記第1開口部の直下に形成され、上方から下方に向かって開口径が大きくなる第2開口部とからなり、前記スルーホールの内壁面に沿って形成され、前記第1開口部と前記第2開口部との間を仕切るように形成されるスルーホール導体を備えたことを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、前記スルーホール導体によって囲まれる凹状の領域に、絶縁体が充填されていることを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、前記絶縁体に、非金属無機フィラーが含有されていることを特徴とする。
また、本発明の実装基板は、上述した配線基板と、前記配線基板の上面及び下面に形成される導電層と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の実装構造体は、上述した実装基板と、前記実装基板にフリップチップ実装される半導体素子と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、 基板の一主面に向けてレーザー光を照射して、前記基板に凹状の第1開口部を形成する工程と、前記基板の他主面であって、前記基板の前記第1開口部の直下に向けてレーザー光を照射し、前記第1開口部と接続するように凹状の第2開口部を形成する工程と、前記第1開口部及び前記第2開口部の内壁面に沿ってメッキを被着させるとともに、前記第1開口部と前記第2開口部とを接続する接続部にメッキを充填して、スルーホール導体を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、前記スルーホール導体によって囲まれる凹状の領域に樹脂を充填する工程、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、スルーホール導体がスルーホールの内壁面から剥離するのを抑制することによって、スルーホール導体の電気的接続を安定にすることができ、製造歩留まりを向上させることが可能な配線基板、実装基板及び実装構造体、並びに配線基板の製造方法を提供することができる。
以下に、本発明にかかる実装構造体の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。かかる実装構造体は、例えば各種オーディオビジュアル機器、家電機器、通信機器、コンピュータ装置又はその周辺機器などの電子機器に使用されるものである。
図1は本実施形態に係る実装構造体1の平面図、図2は本実施形態に係る実装構造体1の断面図である。本実施形態に係る実装構造体1は、実装基板2と、実装基板2に半田等のバンプ3を介してフリップチップ実装された、IC又はLSI等の半導体素子4と、を含んで構成されている。
また、実装基板2は、配線基板5と、配線基板5の一主面及び他主面に積層される導電層6と、絶縁層7と、を含んで構成されている。かかる配線基板5は、一方向に沿って配列される多数の単繊維8を樹脂で含浸してなる繊維層9を複数層積層した基材から成るとともに、上下方向に貫通するスルーホールSが形成されている。また、スルーホールSは、上方から下方に向かって順次開口径が小さくなる第1開口部S1と、第1開口部S1の直下に形成され、上方から下方に向かって順次開口径が大きくなる第2開口部とを備えている。さらに、そのスルーホールSには、スルーホールSの内壁面に沿って形成されるとともに、前記スルーホールSの内壁面に沿って形成され、第1開口部S1と第2開口部S2との間を仕切るようにスルーホール導体10が形成されている。
以下に、配線基板5に積層される導電層6及び絶縁層7について説明する。導電層6は、所定の電気信号を伝達する機能を備えたライン状の信号線路6aと、半導体素子4を共通の電位、例えばアース電位にする機能を備えた平板状のグランド層6bとを含んでいる。また、信号線路6aは、グランド層6bに対して、絶縁層7を介して対向するように配置されている。また、導電層6は、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル又はクロム等の金属材料からなる。
絶縁層7は、接着層7aとフィルム層7bとから構成されている。フィルム層7bは、接着層7aを介して配線基板5に対して貼り合わされている。接着層7aは、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等が使用される。なお、かかる熱硬化性樹脂としては、例えばポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シアネート樹脂、シリコン樹脂又はビスマレイミドトリアジン樹脂のうち少なくともいずれか一つを使用することができる。熱可塑性樹脂としては、半田リフロー時の加熱に耐える耐熱性を有する必要があることから、構成する材料の軟化温度が200℃以上であることが望ましく、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂等を使用することができる。
フィルム層7bは、配線基板5の平坦性を確保するために精密に厚さが制御されている。また、フィルム層7bは、弾性変形可能であって、耐熱性と硬さに優れた特性の材料であることが望ましい。この様な特性を有するフィルム層7bとしては、例えば、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂、全芳香族ポリエステル樹脂又は液晶ポリマー樹脂等を用いることができる。なお、フィルム層7bの厚みは、例えば1μm以上20μm以下となるように設定されている。
絶縁層7は、配線基板5及び導電層6に対して積層し、例えば加熱プレス装置を用いて加熱しながら加圧した後、冷却することによって硬化する。また、絶縁層7は、厚み寸法が例えば1μm以上10μm以下となるように設定されている。
絶縁層7には、その上下方向を貫くビア導体11が形成されている。かかるビア導体11は、上下位置の異なる導電層6同士を電気的に接続するためのものである。かかるビア導体11は、配線基板5の一主面側から実装基板2の一主面側(配線基板5の他主面側から実装基板2の他主面側)に向けて幅広な逆テーパー状に形成されており、例えば銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル又はクロム等の導電材料から成る。
次に、配線基板5について詳述する。図3は、配線基板5の繊維層9に対応するA部分を拡大した断面図である。図3に示すように、繊維層9は、配線基板5の剛性を良好に維持するものであって、単繊維8が多数敷き詰められて設けられている。
繊維層9を構成する一方向に配列された多数の単繊維8は、繊維層9の一端から他端にまで延在されている。単繊維8は、例えばポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂、全芳香族ポリアミド樹脂又は全芳香族ポリエステル樹脂等の低熱膨張樹脂から成る。かかる単繊維8の熱膨張率は、繊維の長手方向(X方向)に直交する断面方向(Z方向)の熱膨張率が、繊維の長手方向(X方向)の熱膨張率より大きい。その単繊維8の断面方向(Z方向)の熱膨張率は、40ppm/℃以上120ppm/℃以下であって、単繊維8の長手方向(X方向)の熱膨張率は、−10ppm/℃以上10ppm/℃以下である。なお、熱膨張率は、JISK7197に準ずる。また、単繊維8は長尺状に形成されており、その断面方向(Z方向)の断面が円形であって、その直径は例えば3μm以上15μm以下に形成されている。
また、X方向に沿って配列される繊維層9の数と、Y方向に沿って配列される繊維層9の数は、一致していることが好ましい。繊維層9を構成する単繊維8は、長手方向の熱膨張率と断面方向の熱膨張率が異なるため、繊維層9をX方向又はY方向の一方に多く偏って配置すると、配線基板5に外部から熱が加えた際に、配線基板5が歪んでしまうことがある。そのため、X方向に沿って配列される繊維層9の数とY方向に沿って配列される繊維層9の数を近づけることによって、熱膨張の際に配線基板5が歪むのを抑制することができる。
また、繊維層9に対する単繊維8の体積比率が、30体積%以上80体積%以下に設定されている。繊維層9に対する単繊維8の体積比率が30体積%以上だと、繊維層9に含有される単繊維8が十分に確保され、単繊維8の優れた剛性が繊維層9に影響を及ぼし、配線基板5全体の反りを少なくすることができる。また、繊維層9に対する単繊維8の体積比率が80体積%を超えると、繊維層9を作製する際に、単繊維8同士の間に空気が多く混入することがある。気泡が多いと、樹脂の硬化後は、その気泡が空隙となって、空隙に導電層等から導電材料が析出し、配線基板5の電気的信頼性が低下する。そのため、繊維層9に対する単繊維8の体積比率を80体積%以下にすることで、配線基板5内の気泡を低減することができる。
繊維層9に含まれる樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド樹脂又はポリフェニレンエーテル樹脂等から成る。なお、樹脂に多数のフィラー12が含有されていても構わない。フィラー12は、球状であって、フィラー12の径は、例えば0.05μm以上6μm以下に設定されており、熱膨張率は、例えば−5ppm/℃以上5ppm/℃以下である。なお、フィラー12は、例えば酸化珪素(シリカ)、炭化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム又は水酸化アルミニウム等から成る。
配線基板5には、基材を上下方向に貫通するスルーホールSが形成されている。かかるスルーホールSには、導電性を有する銅めっき等からなるスルーホール導体10が形成されている。また、配線基板5の上下方向の厚みは、例えば100μm以上1200μm以下に設定されている。
図4は、スルーホールS及びスルーホール導体10の概観斜視図である。図4に示すように、スルーホールSは、第1開口部S1及び第2開口部S2を有している。スルーホールSは、例えばレーザー装置を用いて、配線基板5の上面及び下面に対してレーザー光が照射され、配線基板5の一部分を刳り貫くことによって形成される。第1開口部S1は、上方から下方に向かって順次開口径が小さくなっており、一方、第2開口部S2は、上方から下方に向かって順次開口径が大きくなっている。また、第1開口部S1の開口径及び第2開口部S2の開口径は、250μm以下に設定されている。なお、開口径は、配線基板5の上面又は下面に沿って平行に配線基板5を切断したときのスルーホールSの直線距離である。第1開口部S1及び第2開口部S2の開口径が250μm以下であることによって、スルーホールピッチを短くすることができ、高密度の配線パターンを形成することができる。
また、第1開口部S1の上下方向の長さ、又は第2開口部S2の上下方向の長さは、例えば50μm以上600μm以下に設定されており、両者の差は25μm以下である。両者の差が25μm以下であることによって、第1開口部S1と第2開口部S2とを接続する領域を、上下方向において配線基板5の中心部分に近づけることができ、第1開口部S1と第2開口部S2の形状を略等しくすることができる。その結果、配線基板5に対し外部から熱が加わっても、基材を刳り貫いた領域が、配線基板5の上下方向の中心位置から上下対称であるため、配線基板5の歪みを効果的に抑制することができる。
スルーホール導体10は、スルーホールSの内壁面に沿って形成されるとともに、第1開口部S1と第2開口部S2とを接続する接続領域Jに充填されている。ここで、接続領域Jとは、スルーホールSが括れている箇所である。接続領域Jにスルーホール導体を充填することによって、第1開口部S1と第2開口部S2との間を仕切ることができる。また、接続領域Jにスルーホール導体10の一部を充填することによって、スルーホール導体10のX方向及びY方向を含む平面方向の剛性を強くすることができる。
また、スルーホール導体10を、スルーホールSの内壁面に沿って括れを有する形状にしたことによって、配線基板5からスルーホール導体10を上方又は下方に抜けにくくすることができる。その結果、スルーホール導体10がスルーホールSから剥離しにくく、スルーホール導体10の電気的接続を安定にすることができ、製造歩留まりを向上させることができる。
また、スルーホール導体10をスルーホールSの内壁面に沿って傾斜させて形成したことによって、スルーホール導体10の内部に気泡やメッキ液の残留を少なくすることができ、スルーホール導体10の強度を向上させることができる。つまり、図11に示すように、スルーホール導体が円筒状だと、スルーホール導体を形成するメッキの厚みを厚くしなければ、スルーホール中央部分の内壁面にメッキを隙間なく被着させることが困難となり、スルーホール導体の電気的接続が不安定となる。さらに、スルーホール導体を形成するメッキの厚みを厚くしようとすると、スルーホール導体の内部に気泡やメッキ液が入り込みやすく、スルーホール導体の強度が低下する。一方、本発明の実施形態に係るスルーホール導体10とすれば、スルーホールが傾斜しているため、スルーホール中央部分の内壁面にメッキを被着させると、そのメッキが成長し、スルーホール中央部分をメッキで充填することができる。そのため、スルーホール導体を形成するメッキの厚みを厚くしなくても、スルーホール中央部分にメッキを隙間なく被着させることができる。さらに、スルーホール導体を形成するメッキの厚みを厚くしなくてもよいため、スルーホール導体の内部に気泡やメッキ液が入り込みにくく、スルーホール導体の強度を向上させることができる。
さらに、第1開口部S1又は第2開口部S2に位置するスルーホール導体10によって囲まれる凹状の領域Rには、配線基板5の平坦性を良好にするために絶縁性の樹脂からなる絶縁体13が充填されている。なお、スルーホール導体10は、配線基板5の主面又は他主面に形成された導電層6同士を電気的に接続している。また、絶縁体13をスルーホール導体10によって囲まれる領域に充填することによって、スルーホールSの直上又は直下にビア導体11を形成することができ、実装基板2の小型化に寄与することができる。
また、図11に示すように、スルーホール導体が円筒状であって、そのスルーホール導体によって囲まれる領域が円柱状の場合、スルーホール導体によって囲まれる領域が本発明の凹状の領域Rに比べて大きい。そのため、図11に示すように円柱状の領域に熱硬化性樹脂を充填しようとすると、円柱状の領域に熱硬化性樹脂と共に多くの気泡が混入する。そして、気泡が多く混入した状態で、絶縁体を形成すると、その後、半田リフロー持や外部から加えられる熱に起因して、絶縁体に混入された気泡の多くが熱膨張を起こし、絶縁体が破壊され、スルーホール導体にクラックが発生することがある。一方、本発明のように、スルーホール導体10によって囲まれる領域Rを円柱状よりも小さい凹状とすることによって、凹状の領域Rに形成される絶縁体13に混入する気泡の量を少なくすることができる。その結果、外部から熱が加えられても絶縁体13が破壊されず、しいてはスルーホール導体10にクラックが発生するのを効果的に防止することができる。
また、絶縁体13には、非金属無機フィラー14が含有されている。非金属無機フィラー14は、球状であって、非金属無機フィラー14の径は、例えば0.05μm以上6μm以下に設定されており、熱膨張率は、例えば−5ppm/℃以上5ppm/℃以下である。なお、非金属無機フィラー14は、例えば酸化珪素(シリカ)、炭化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム又は水酸化アルミニウム等から成る。
絶縁体13に低熱膨張である非金属無機フィラー14が含有されていることによって、低熱膨張である繊維層9の熱膨張率に近づけことができる。その結果、スルーホール導体10の内側からもスルーホール導体10が膨張及び収縮するのを抑制することができ、スルーホール導体10が破壊されるのを有効的に防止することができる。
また、半導体素子4には、絶縁層7の熱膨張率と近似する材料が使用され、例えばシリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム、炭化珪素等を用いることができる。なお、半導体素子4の厚み寸法は、例えば0.1mmから1mmのものを使用することができる。
上述したように本実施形態によれば、スルーホール導体10を括れを有する形状にしたことによって、スルーホールSから剥離しにくくすることができ、スルーホール導体10の電気的接続を良好に維持することができ、電気的信頼性に優れるとともに製造歩留まりを向上させることが可能な複合基板、配線基板及び実装構造体、並びに複合基板の製造方法を提供することができる。
次に、上述した実装構造体1の製造方法について、図5から図8を用いて説明する。
まず、実装構造体1を作製する前段階として、配線基板5を準備する。
配線基板5は、以下の工程を得て作製することができる。まず、図5(a)に示すように、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール樹脂から成る単繊維8に、例えばエポキシ樹脂を含浸させた繊維シート15を、作製予定の配線基板5の厚みに合わせて複数枚準備する。図5(a)においては、繊維シート15を6枚準備し、X方向に沿って単繊維8が配列された繊維シート15と、X方向と直交するY方向に沿って単繊維8が配列された繊維シート15とを交互に積層するように配置する。なお、繊維シート15の枚数は、配線基板5の厚みに合わせた準備するので6枚に限定されない。また、繊維シート15は、熱硬化後に、繊維層9として機能する。
次に、図5(b)に示すように、繊維シート15の端部が一致するようにして、重ね合わせる。そして、図5(c)に示すように、重ね合わせた繊維シート15に、例えば加熱プレス機を用いてエポキシ樹脂が熱硬化し、繊維シート15同士を接着させることで、繊維層9を複数層積層してなる基板としての配線基板5を作製することができる。なお、配線基板5の厚みは、例えば100μmから1200μmに設定されている。
次に、作製した配線基板5の上面に、図6(a)に示すように、例えば炭酸ガスレーザー装置や、YAGレーザー装置を用いて、レーザー光を照射し、配線基板5の一部を刳り貫くことによって、上方から下方に向かって順次開口径が小さくなる第1開口部S1を形成する。なお、第1開口部S1を形成するための、レーザー光の強度は、例えば1パルスあたり2μJ以上100mJ以下であって、照射する時間は、例えば1パルスあたり20n秒以上1000n秒以下である。
さらに、図6(b)に示すように、第1開口部S1の直下に対応する箇所に、レーザー光を照射し、第1開口部S1に達するまで配線基板5の一部を刳り貫いて、下方から上方に向かって順次開口径が小さくなる第2開口部S2を形成する。かかる第2開口部S2の形成方法は、第1開口部S1の形成方法と同様の方法を用いる。このようにして、配線基板5を上下に貫通するスルーホールSを形成することができる。スルーホールSは、第1開口部S1と第2開口部S2の接続領域Jが括れた形状となり、接続領域Jに対応する開口径がスルーホールS全体のうち最も小さくなる。
そして、図6(c)に示すように、無電界めっき等により、配線基板5の表面にメッキを被着させ、スルーホールSの内壁面にスルーホール導体10を形成する。スルーホール導体10は、第1開口部S1及び第2開口部S2の内壁面に沿って形成され、接続領域Jにおいては、スルーホールSの内壁面に被着するメッキが成長し、上下に貫通する孔を塞ぐ。
次に、図7(a)に示すように、スルーホール導体10によって囲まれる凹状の領域Rに、例えばポリイミド等の樹脂を充填し、熱硬化することによって、絶縁体13を形成する。なお、絶縁体13を構成する樹脂には、予め非金属無機フィラー14を混ぜ合わせておくことが好ましい。絶縁体13に非金属無機フィラー14が含有されていることで、絶縁体13の熱膨張率を下げて、配線基板5を構成する繊維層9の熱膨張率に近づけることができ、配線基板5全体の歪みを抑制することができる。
さらに、図7(b)に示すように、第1開口部S1に形成された絶縁体13の直上を被覆するように、従来周知の蒸着法、CVD法又はスパッタリング法等によって、導電層を構成する材料を被着する。また、第2開口部S2に形成された絶縁体13の直下にも、導電層を構成する材料を被着させる。
次に、図7(c)に示すように、配線基板5の一主面及び他主面に、レジストを塗布し、露光現像を行った後、エッチング処理をして、グランド層6bを形成する。さらに、図8(a)に示すように、グランド層6b上に、ポリイミド樹脂等を介してフィルム層7bを貼り合わせる。そして、例えば加熱プレス機を用いて、加熱・加圧することで、フィルム層7bを配線基板5に固着する。なお、フィルム層7bに接着させた樹脂は、硬化後に接着層7aとなる。このようにして、接着層7aとフィルム層7bとから成る絶縁層7を形成することができる。
そして、図8(b)に示すように、絶縁層7に、例えばYAGレーザー装置又は炭酸ガスレーザー装置を用いて、ビア孔Bを形成する。ビア孔Bは、絶縁層7の一主面に対して垂直方向から、絶縁層7の一主面に向けてレーザー光が照射されることによって形成される。なお、ビア孔Bは、レーザーの出力を調整することによって、上部よりも下部が幅狭な逆テーパー状に形成することができる。さらに、図8(c)に示すように、ビア孔Bに、従来周知のめっき処理を施し、導電材料を充填することによってビア導体11を形成する。
次に、絶縁層7の上面に対して、従来周知の蒸着法、CVD法又はスパッタリング法等によって、信号線路6aを構成する材料を被着させる。そして、その表面にレジストを塗布し、露光現像を行った後、エッチング処理をして信号線路6aを形成する。信号線路6aは、絶縁層7を介してグランド層6bと対向する箇所に形成される。このようにして、実装基板2を作製することができる。
さらに、上述した絶縁層7及び導電層6の積層工程を繰り返すことで、多層配線の配線基板も作製することができる。そして、実装基板2に対してバンプ3を介して半導体素子4をフリップチップ実装することによって、実装構造体1を作製することができる。
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
図9に示すように、スルーホールSPの内壁面を、レーザー光の出力を調整して、曲面となるように形成したものであっても構わない。かかるスルーホールSPの内壁面に沿って形成されるスルーホール導体10Pは、その側面が湾曲に形成される。かかるスルーホールSPの最大開口径と、図2に示すスルーホールSの最大開口径が同じ大きさだとすれば、スルーホール導体10PのスルーホールSPに接着する接着面積は、スルーホール導体10のスルーホールSに接着する接着面積よりも大きいため、スルーホール導体とスルーホールとの接着力を向上させることができ、スルーホール導体の剥離を効果的に防止することができる。
また、図10に示すように、スルーホールSQの内壁面を、レーザー光の出力を調整して、配線基板5の中心に向かって反るように形成しても構わない。かかるスルーホールSQの内壁面に沿って形成されるスルーホール導体10Qは、その側面が2次曲線のように反って形成される。かかるスルーホールSQの最小開口径と、図2に示すスルーホールSの最小開口径が同じ大きさだとすれば、スルーホールSQの最大開口径を、スルーホールSの最大開口径よりも大きくすることができ、スルーホールの内壁面に被着するめっき液をスルーホールによって囲まれる領域に流しやすくすることができ、生産効率を向上させることができる。
また、上述した本発明の実施形態においては、スルーホール導体10によって囲まれる領域Rに、絶縁体13を形成したものをもちいたが、領域Rに半田を充填したものであっても構わない。半田を充填することによって、スルーホール導体10の導通を良好に維持することができる。
本発明の実施形態に係る実装構造体の平面図である。 本発明の実施形態に係る実装構造体の断面図である。 本発明の実施形態に係る繊維層を示す拡大断面図である。 本発明の実施形態に係るスルーホール導体の拡大斜視図である。 図5(a)乃至図5(c)は、本発明の実施形態に係る配線基板の製造工程を説明する断面図である。 図6(a)乃至図6(c)は、本発明の実施形態に係る配線基板の製造工程を説明する断面図である。 図7(a)乃至図7(c)は、本発明の実施形態に係る配線基板の製造工程を説明する断面図である。 図8(a)乃至図8(c)は、本発明の実施形態に係る配線基板の製造工程を説明する断面図である。 本発明のその他の実施形態に係る実装構造体の断面図である。 本発明のその他の実施形態に係る実装構造体の断面図である。 従来技術を説明するスルーホール導体の断面図である。
符号の説明
1 実装構造体
2 実装基板
3 バンプ
4 半導体素子
5 配線基板
6 導電層
6a 信号線路
6b グランド層
7 絶縁層
7a 接着層
7b フィルム層
8 単繊維
9 繊維層
10 スルーホール導体
11 ビア導体
12 フィラー
13 絶縁体
14 非金属無機フィラー
15 繊維シート
S スルーホール
S1 第1開口部
S2 第2開口部
J 接続領域
R 領域

Claims (7)

  1. 上下方向に貫通するスルーホールが形成される配線基板であって、
    前記スルーホールは、上方から下方に向かって開口径が小さくなる第1開口部と、前記第1開口部の直下に形成され、上方から下方に向かって開口径が大きくなる第2開口部とからなり、
    前記スルーホールの内壁面に沿って形成され、前記第1開口部と前記第2開口部との間を仕切るように形成されるスルーホール導体を備えたことを特徴とする配線基板。
  2. 請求項1に記載の配線基板において、
    前記スルーホール導体によって囲まれる凹状の領域には、絶縁体が充填されていることを特徴とする配線基板。
  3. 請求項2に記載の配線基板において、
    前記絶縁体には、非金属無機フィラーが含有されていることを特徴とする配線基板。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の配線基板と、前記配線基板の上面及び下面に形成される導電層と、を備えたことを特徴とする実装基板。
  5. 請求項4に記載の実装基板と、前記実装基板にフリップチップ実装される半導体素子と、を備えたことを特徴とする実装構造体。
  6. 基板の一主面に向けてレーザー光を照射して、前記基板に凹状の第1開口部を形成する工程と、
    前記基板の他主面であって、前記基板の前記第1開口部の直下に向けてレーザー光を照射し、前記第1開口部と接続するように凹状の第2開口部を形成する工程と、
    前記第1開口部及び前記第2開口部の内壁面に沿ってメッキを被着させるとともに、前記第1開口部と前記第2開口部とを接続する接続部にメッキを充填して、スルーホール導体を形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする配線基板の製造方法。
  7. 請求項6に記載の配線基板の製造方法において、
    前記スルーホール導体によって囲まれる凹状の領域に樹脂を充填する工程、を備えたことを特徴とする配線基板の製造方法。
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