JP2009053432A - ポルタメント制御装置およびポルタメント制御処理プログラム - Google Patents

ポルタメント制御装置およびポルタメント制御処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】最適なポルタメント効果を付与できるポルタメント制御装置を実現する。
【解決手段】音程差が半音の時の基準的なポルタメントレートRと、現ピッチと目標ピッチとの音程差Iと、この音程差Iがポルタメント速度rに依存する度合いを表すインターバル依存係数Kとに応じてポルタメント速度rを算出し、算出したポルタメント速度rを所定周期毎に現ピッチに加算して目的ピッチまで連続的に変化させる。したがって、例えば速いフレーズを演奏しているときはフレーズのピッチ到達が間に合わないようなことが無いようになるべく時間が一定のポルタメントとなるインターバル依存係数Kを設定したり、また、ゆっくりしたフレーズを演奏しているときは速度が一定のポルタメントとなるインターバル依存係数Kを設定することによって最適なポルタメント効果を付与できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、ポルタメント機能を具備する電子楽器に用いて好適なポルタメント制御装置およびポルタメント制御処理プログラムに関する。
従来より、前押鍵で発音中の音高(現ピッチ)から現押鍵で発音する音高(目標ピッチ)へ連続的に変化させるポルタメント機能を備えた電子楽器が知られている。この種の電子楽器では、現ピッチと目標ピッチとの音程差にかかわらずポルタメントの変化速度を一定にしたり、現ピッチと目標ピッチとの音程差に応じたポルタメントの変化速度を設定してポルタメントの時間を一定にする他、例えば特許文献1に開示されているように、現ピッチと目標ピッチとの音程差が大きいときはポルタメントの変化速度を速くし、目標ピッチに近づくに連れてポルタメントの変化速度を遅くするポルタメント制御装置を備える。
特開平7−191669号公報
ところで、上述した従来のポルタメント制御装置では、(a)音程差にかかわらずポルタメントの変化速度を一定にする態様であれば、例えばポルタメントの変化速度を音程差が小さい時に合わせて設定しておくと、音程差が大きいときにはポルタメントの変化時間が長くなり演奏操作に支障を来す。また、(b)音程差に応じたポルタメントの変化速度を設定してポルタメントの時間を一定にする態様であると、音程差の無い時と音程差の有る時とで速度差が大きすぎて不自然な発音形態となる。さらに、(c)現ピッチと目標ピッチとの音程差が大きいときはポルタメントの変化速度が速く、目標ピッチに近づくに連れてポルタメントの変化速度を遅くする態様であると、ピッチ変化が一定でない為、その変化の仕方によっては聴感上不自然になる。つまり、以上を要約すると、最適なポルタメント効果を付与することが出来ないという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、最適なポルタメント効果を付与することが出来るポルタメント制御装置およびポルタメント制御処理プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、前押鍵で発音中の現ピッチから現押鍵で指定された目標ピッチへ連続的に変化させるポルタメント制御装置において、現ピッチと目標ピッチとの音程差Iを検出する検出手段と、前記検出手段により検出された音程差I、音程差が半音の時の基準速度Rおよび音程差Iがポルタメントの速度に依存する度合いを表すインターバル依存係数Kに応じてポルタメント速度rを算出するポルタメント速度算出手段と、前記ポルタメント速度算出手段により算出されたポルタメント速度rに対応するピッチ変化分を所定周期毎に現ピッチに加算して目的ピッチまで連続的に更新するピッチ更新手段とを具備することを特徴とする。
上記請求項1に従属する請求項2に記載の発明では、前記ポルタメント速度算出手段は、半音単位で表される音程差I、基準速度Rおよびインターバル依存係数Kに基づき、音程差I≧0の場合にr=R×(1+(I−1)×K)にてポルタメント速度rを算出し、一方、音程差I<0の場合にr=−R×(1+(−I−1)×K)にてポルタメント速度rを算出することを特徴とする。
上記請求項1に従属する請求項3に記載の発明では、前記ポルタメント速度算出手段は、複数種のインターバル依存係数Kのいずれかを選択する選択手段を具備することを特徴とする。
上記請求項3に従属する請求項4に記載の発明では、前記複数種のインターバル依存係数Kは、ユーザが任意に設定する固定値を含むことを特徴とする。
上記請求項3に従属する請求項5に記載の発明では、前記複数種のインターバル依存係数Kは、ユーザの操作子操作に応じて発生する可変値を含むことを特徴とする。
上記請求項3に従属する請求項6に記載の発明では、前記複数種のインターバル依存係数Kは、過去一定時間内に発生したノートオン数D、一定時間内に発生する標準的なノートオン数Sとした時に、D<SならばD/Sにて算出される値もしくはD≧Sならば定数1.0を含むことを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、前押鍵で発音中の現ピッチから現押鍵で指定された目標ピッチへ連続的に変化させるプログラムであって、現ピッチと目標ピッチとの音程差Iを検出する検出処理と、前記検出処理により検出された音程差I、音程差が半音の時の基準速度Rおよび音程差Iがポルタメントの速度に依存する度合いを表すインターバル依存係数Kに応じてポルタメント速度rを算出するポルタメント速度算出処理と、前記ポルタメント速度算出処理にて算出されたポルタメント速度rに対応するピッチ変化分を所定周期毎に現ピッチに加算して目的ピッチまで連続的に更新するピッチ更新処理とをコンピュータで実行させることを特徴とする。
本発明では、最適なポルタメント効果を付与することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
A.構成
(1)全体構成
図1は、本発明の実施の一形態によるポルタメント制御装置を備えた楽音発生装置の全体構成を示すブロック図である。この図において、CPU10は、操作部15に配設される各種スイッチ操作に応じて装置各部の動作形態を指定する他、鍵盤13から出力される演奏情報に応じた楽音を生成するよう波形発生器(OSC)17および増幅器(AMP)18に指示する。また、CPU10は、後述するポルタメント速度算出処理およびポルタメント処理を実行することによって、発生楽音に最適なポルタメント効果を付与する。なお、CPU10が実行するポルタメント速度算出処理およびポルタメント処理にて具現されるポルタメント制御機能については追って詳述する。
ROM11は、上記CPU10が実行する各種プログラムを記憶する。各種プログラムとは、後述するポルタメント速度算出処理およびポルタメント処理を含む。RAM12は、図2に示すように、各種レジスタ・フラグデータを一時記憶するワークエリアWEと、ポルタメントパラメータエリアPEとを備える。ポルタメントパラメータエリアPEには、ポルタメントレートRおよびインターバル依存係数Kが格納される。
ポルタメントレートRは、現ピッチと目標ピッチとの音程差を半音とした時の基準的なポルタメントの変化速度を定義した値である。ポルタメントレートRは、ユーザ設定可能なパラメータであり、その単位は[cent/sec]である。インターバル依存係数Kは、現ピッチと目標ピッチとの音程差(インターバル)に応じたポルタメント速度を算出する際に用いる3種類の決定要素(モード0〜モード2)からなり、これらのいずれかがユーザ操作により選択される。3種類の決定要素(モード0〜モード2)を備えるインターバル依存係数Kが意図するところについては後述する。
鍵盤13は、押離鍵操作(演奏操作)に応じたキーオン/キーオフイベント、キーナンバ(鍵番号)およびベロシティを含む演奏情報を発生してCPU10に供給する。ポルタメント操作子14は、ユーザ操作に応じて、ポルタメント速度を制御するパラメータWを発生する。操作部15は、各種スイッチを備え、操作されるスイッチ種に応じたスイッチイベントを発生してCPU10に供給する。図示していないが、操作部15には、例えば電源をオンオフする電源スイッチや、上述したRAM12のポルタメントパラメータエリアPEに格納されるポルタメントレートRを設定するポルタメントレートスイッチ、インターバル依存係数Kのモード(モード0〜モード2)を指定するモード選択スイッチなどが設けられている。
表示部16は、LCDパネル等から構成され、CPU10から供給される表示制御信号に応じて装置各部の設定状態や動作状態などを画面表示する。波形発生器(OSC)17は、周知の波形メモリ読み出し方式で構成され、CPU10から供給される楽音コマンドに従った波形データを出力する。例えばCPU10からキーナンバを含むノートオンコマンドを受領した場合には、キーナンバに対応した読み出し速度で自己が記憶する波形データを読み出して波形出力する。
増幅器18は、演奏情報に含まれるベロシティに基づきCPU10が発生する音量エンベロープ波形を、前段の波形発生器17から供給される波形データに乗算して楽音波形データを発生する。サウンドシステム19は、増幅器18から出力される楽音波形データをアナログ形式の楽音信号に変換した後、当該楽音信号から不要ノイズを除去する等のフィルタリングを施してからレベル増幅してスピーカから発音させる。
(2)CPU10のポルタメント制御機能
次に、図3〜図4を参照してCPU10のポルタメント制御機能について説明する。CPU10では、現ピッチと目標ピッチとの音程差を半音とした時の基準的なポルタメントの変化速度、すなわち上述したポルタメントレートRを基準速度として定義しておき、実際の音程差がI(半音単位)である時のポルタメント速度rを次式[1]又は[2]に基づき算出する。
音程差I≧0の場合: r=R×(1+(I−1)×K)…[1]
音程差I<0の場合: r=−R×(1+(−I−1)×K)…[2]
上記[1]、[2]式において、Kはインターバル依存係数(0≦K≦1)である。インターバル依存係数Kが「0」の場合、上記[1]、[2]式は|r|=Rとなる。従って、図3に図示するポルタメント速度特性から明らかなように、ポルタメント速度rの絶対値は一定になる。
インターバル依存係数Kが「1」であると、上記[1]、[2]式は|r|=R×Iとなる。この場合、図3に図示するように、ポルタメント速度rは音程差Iに比例し、さらに図4に図示するポルタメント変化時間特性から明らかなように、音程差Iに依らずポルタメントの時間は一定になる。
インターバル依存係数Kが「0.5」であると、上記[1]、[2]式は|r|=R×(0.5+0.5×I)となる。この場合、図3および図4に図示する通り、ポルタメント速度特性およびポルタメントの時間特性は、共にインターバル依存係数Kが「0」の場合と、インターバル依存係数Kが「1」の場合との中間の特性を備えるようになる。
前述したように、インターバル依存係数Kは、RAM12のポルタメントパラメータエリアPEに格納されるモード0のパラメータF、モード1のパラメータWおよびモード2のパラメータDから構成され、これらのいずれかがユーザのモード選択スイッチ操作で選択される。モード0が選択された場合、インターバル依存係数Kは次式[3]で定義される固定値となる。なお、[3]式において、パラメータFは0〜127の内、ユーザが任意に設定する値である。
モード0のインターバル依存係数K=F/127…[3]
モード1が選択された場合、インターバル依存係数Kは次式[4]で定義される可変値となる。なお、[4]式において、パラメータWは、ユーザ操作に応じてポルタメント操作子14が発生するものであり、その値域は0〜255となる。
モード1のインターバル依存係数K=W/255…[4]
モード2が選択された場合、インターバル依存係数Kは次式[5]又は[6]で定義される可変値となる。過去一定時間内に発生したノートオン数(キーオン回数)をD、ノートオン基準数(一定時間内に発生する標準的なノートオンの数)をSとした時、
D<Sならば、モード2のインターバル依存係数K=D/S…[5]
D≧Sならば、モード2のインターバル依存係数K=1.0…[6]
なお、[5]式において、ノートオン数Dは、和音などのように、所定時間内における複数のノートオンは1つの押鍵によるノートオンと計数する。
このように、演奏形態や発生楽音の音高変化に合わせてモード0〜モード2のインターバル依存係数Kのいずれかを選択することによって、音程差Iが小さいときにピッチ変化が速すぎてポルタメント効果が薄れたり、あるいは音程差Iが大きく目的ピッチに到達するまでに要する時間が長くなるという弊害を回避して最適なポルタメント効果を付与し得るようになる。
B.動作
次に、図5〜図6を参照してポルタメント制御装置の動作について説明する。以下では、キーオンイベント毎に実行されるポルタメント速度算出処理の動作を説明した後、タイマ割り込みにより所定周期毎に実行されるポルタメント処理の動作について述べる。
(1)ポルタメント速度算出処理の動作
図5は、押鍵操作に応じたキーオンイベントが発生する毎に実行されるポルタメント速度算出処理の動作を示すフローチャートである。押鍵操作に応じたキーオンイベントが発生すると、CPU10は図5に図示するステップSA1に進み、押鍵された鍵の鍵番号をレジスタKNにストアする。続いて、ステップSA2では、レジスタKNに格納された鍵番号に対応した目的ピッチTPを算出する。次いで、ステップSA3では、現在選択されているインターバル依存係数Kのモードを判別する。以下、モード0〜モード2がそれぞれ選択されている場合に分けて動作の説明を進める。
<モード0のインターバル依存係数Kが選択された場合>
この場合、ステップSA4に進み、前述した[3]式に基づき、ユーザが任意に設定するパラメータFを「127」で除した固定値をインターバル依存係数Kに設定する。
<モード1のインターバル依存係数Kが選択された場合>
この場合、ステップSA5に進み、前述した[4]式に基づき、ユーザ操作に応じてポルタメント操作子14が発生するパラメータWを「255」で除した可変値をインターバル依存係数Kに設定する。
<モード2のインターバル依存係数Kが選択された場合>
この場合、ステップSA6に進み、過去一定時間内に発生したノートオン数Dが、ノートオン基準数S(一定時間内に発生する標準的なノートオンの数)より小さいか否かを判断する。D<Sならば、判断結果は「YES」になり、ステップSA7に進み、前述した[5]式に基づき、過去一定時間内に発生したノートオン数Dをノートオン基準数Sで除した値をインターバル依存係数Kに設定する。一方、D≧Sであれば、上記ステップSA6の判断結果が「NO」になり、ステップSA8に進み、前述した[6]式に基づき、インターバル依存係数Kを「1.0」に設定する。
こうして、選択したモードに対応したインターバル依存係数Kが設定されると、CPU10はステップSA9に処理を進め、現押鍵の目的ピッチTPから前押鍵の現ピッチCPを減算して音程差Iを算出する。次いで、ステップSA10では、算出した音程差Iが「0」より小さいか否かを判断する。音程差Iが「0」より小さい場合には、判断結果が「YES」になり、ステップSA11に進み、前述した[2]式に基づきポルタメント速度rを算出する。一方、音程差Iが「0」以上ならば、上記ステップSA10の判断結果が「NO」になり、ステップSA12に進み、前述した[1]式に基づきポルタメント速度rを算出する。
(2)ポルタメント処理の動作
図6は、タイマ割り込みにより所定周期毎に実行されるポルタメント処理の動作を示すフローチャートである。上述したポルタメント速度算出処理によりポルタメント速度rを算出し終えると、CPU10は、その算出したポルタメント速度rに従い、現ピッチCPにて発音中の楽音を目標ピッチTPに連続的に変化させるポルタメント処理を所定周期(例えば1msec)毎のタイマ割り込みにて実行する。
割り込み実行タイミングになると、CPU10は図6に図示するステップSB1に進み、現ピッチCP、目標ピッチTPおよびポルタメント速度rを取得する。続いて、ステップSB2では、現ピッチCPが目標ピッチTPに到達したか否かを判断する。現ピッチCPが目標ピッチTPに達していなければ、判断結果は「NO」となり、ステップSB3に進み、現ピッチCPにピッチ変化値PRを加算したピッチXを算出する。なお、ピッチ変化値PRとは、ポルタメント処理の実行周期に対応してポルタメント速度r[cent/sec]をピッチ変化分に換算した値である。
次いで、ステップSB4では、ピッチ変化値PRの正負を判断する。ピッチ変化値PRが「負」の場合、つまり現ピッチCPから目標ピッチTPまでピッチ変化値PR分ずつ減算する場合には、判断結果が「YES」になり、ステップSB5に進む。ステップSB5では、ピッチXが目標ピッチTPより小さいか否か、すなわちピッチXが目標ピッチTPを超えたかどうかを判断する。目標ピッチTPを超えていなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSB6に進み、ピッチ変化値PRを減算したピッチXを現ピッチCPに更新して本処理を終える。なお、ステップSB6で得られる現ピッチCPは、波形発生器(OSC)17に供給される。これにより、波形発生器(OSC)17から出力される波形データの音高が制御される。
以後、ピッチXが目標ピッチTPを超えるまで本処理を繰り返し実行する。そして、ピッチXが目標ピッチTPを超えると、上記ステップSB5の判断結果が「YES」になり、ステップSB7に進み、目標ピッチTPを現ピッチCPに更新して本処理を終える。なお、ステップSB7で得られる現ピッチCPは、波形発生器(OSC)17に供給される。これにより、波形発生器(OSC)17から現押鍵で指定された音高の波形データが出力される。こうして、目標ピッチTPが現ピッチCPに更新された後に、本処理が起動された場合には、上述したステップSB2の判断結果が「YES」となり、何も行わずに本処理を終える。
一方、ピッチ変化値PRが「正」の場合、つまり現ピッチCPから目標ピッチTPまでピッチ変化値PR分ずつ加算する場合には、前述したステップSB4の判断結果が「NO」になり、ステップSB8に進む。ステップSB8では、ピッチXが目標ピッチTPより大きいか否か、すなわちピッチXが目標ピッチTPを超えたかどうかを判断する。目標ピッチTPを超えていなければ、判断結果は「NO」になり、ステップSB9に進み、ピッチ変化値PRを加算したピッチXを現ピッチCPに更新して本処理を終える。なお、ステップSB9で得られる現ピッチCPは、波形発生器(OSC)17に供給される。これにより、波形発生器(OSC)17から出力される波形データの音高が制御される。
以後、ピッチXが目標ピッチTPを超えるまで本処理を繰り返し実行する。そして、ピッチXが目標ピッチTPを超えると、上記ステップSB8の判断結果が「YES」になり、ステップSB10に進み、目標ピッチTPを現ピッチCPに更新して本処理を終える。なお、ステップSB10で得られる現ピッチCPは、波形発生器(OSC)17に供給される。これにより、波形発生器(OSC)17から現押鍵で指定された音高の波形データが出力される。こうして、目標ピッチTPが現ピッチCPに更新された後に、本処理が実行された場合には、上述したステップSB2の判断結果が「YES」となり、何も行わずに本処理を終える。
以上のように、本実施の形態では、音程差が半音の時の基準的なポルタメントレートRと、現ピッチと目標ピッチとの音程差Iと、この音程差Iがポルタメント速度rに依存する度合いを表すインターバル依存係数Kとに応じてポルタメント速度rを算出し、算出したポルタメント速度rを所定周期毎に現ピッチに加算して目的ピッチまで連続的に変化させるので、例えば速いフレーズを演奏しているときはフレーズのピッチ到達が間に合わないようなことが無いようになるべく時間が一定のポルタメントとなるインターバル依存係数Kを設定したり、また、ゆっくりしたフレーズを演奏しているときは速度が一定のポルタメントとなるインターバル依存係数Kを設定することによって最適なポルタメント効果を付与することが可能になる。
また、本実施形態では、演奏形態や発生楽音の音高変化に合わせてモード0〜モード2のインターバル依存係数Kのいずれかをユーザ操作によって選択できる為、最適なポルタメント効果を付与し得るようになる。
さらに、本実施形態によれば、モード0のインターバル依存係数Kは、ユーザが任意に設定する固定値でポルタメント速度rが算出される為、ユーザ好みのポルタメント効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、モード1のインターバル依存係数Kは、ユーザの操作子操作に応じて発生する可変値でポルタメント速度rが算出されるので、ユーザ操作に応じたポルタメント効果を得ることができる。
加えて、本実施形態によれば、モード2のインターバル依存係数Kは、過去一定時間内に発生したノートオン数D、一定時間内に発生する標準的なノートオン数Sとした時に、D<SならばD/Sにて算出される値もしくはD≧Sならば定数1.0となるので、速いフレーズを演奏しているときはフレーズのピッチ到達が間に合わないようなことが無いようになるべく時間が一定のポルタメント効果を得ることが出来、一方、ゆっくりしたフレーズを演奏しているときは速度が一定のポルタメント効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、説明の簡略化を図る為、単音発音する楽音発生装置におけるポルタメント制御について言及したが、本発明の要旨は単音発音する装置に限定されるものではなく、マルチティンバー音源として知られる複音同時発音する装置であっても勿論適用可能であることは言うまでもない。
本発明による一実施形態の全体構成を示すブロック図である。 RAM12の構成を示すメモリマップである。 CPU10のポルタメント制御機能を説明するためのポルタメント速度特性を示すグラフである。 CPU10のポルタメント制御機能を説明するためのポルタメント変化時間特性を示すグラフである。 CPU10が実行するポルタメント速度算出処理の動作を示すフローチャートである。 CPU10が実行するポルタメント処理の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 鍵盤
14 ポルタメント操作子
15 操作部
16 表示部
17 波形発生器(OSC)
18 増幅器(AMP)
19 サウンドシステム

Claims (7)

  1. 前押鍵で発音中の現ピッチから現押鍵で指定された目標ピッチへ連続的に変化させるポルタメント制御装置において、
    現ピッチと目標ピッチとの音程差Iを検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された音程差I、音程差が半音の時の基準速度Rおよび音程差Iがポルタメントの速度に依存する度合いを表すインターバル依存係数Kに応じてポルタメント速度rを算出するポルタメント速度算出手段と、
    前記ポルタメント速度算出手段により算出されたポルタメント速度rに対応するピッチ変化分を所定周期毎に現ピッチに加算して目的ピッチまで連続的に更新するピッチ更新手段と
    を具備することを特徴とするポルタメント制御装置。
  2. 前記ポルタメント速度算出手段は、半音単位で表される音程差I、基準速度Rおよびインターバル依存係数Kに基づき、音程差I≧0の場合にr=R×(1+(I−1)×K)にてポルタメント速度rを算出し、一方、音程差I<0の場合にr=−R×(1+(−I−1)×K)にてポルタメント速度rを算出することを特徴とする請求項1記載のポルタメント制御装置。
  3. 前記ポルタメント速度算出手段は、複数種のインターバル依存係数Kのいずれかを選択する選択手段を具備することを特徴とする請求項1記載のポルタメント制御装置。
  4. 前記複数種のインターバル依存係数Kは、ユーザが任意に設定する固定値を含むことを特徴とする請求項3記載のポルタメント制御装置。
  5. 前記複数種のインターバル依存係数Kは、ユーザの操作子操作に応じて発生する可変値を含むことを特徴とする請求項3記載のポルタメント制御装置。
  6. 前記複数種のインターバル依存係数Kは、過去一定時間内に発生したノートオン数D、一定時間内に発生する標準的なノートオン数Sとした時に、D<SならばD/Sにて算出される値もしくはD≧Sならば定数1.0を含むことを特徴とする請求項3記載のポルタメント制御装置。
  7. 前押鍵で発音中の現ピッチから現押鍵で指定された目標ピッチへ連続的に変化させるプログラムであって、
    現ピッチと目標ピッチとの音程差Iを検出する検出処理と、
    前記検出処理により検出された音程差I、音程差が半音の時の基準速度Rおよび音程差Iがポルタメントの速度に依存する度合いを表すインターバル依存係数Kに応じてポルタメント速度rを算出するポルタメント速度算出処理と、
    前記ポルタメント速度算出処理にて算出されたポルタメント速度rに対応するピッチ変化分を所定周期毎に現ピッチに加算して目的ピッチまで連続的に更新するピッチ更新処理と
    をコンピュータで実行させることを特徴とするポルタメント制御処理プログラム。
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