JP2006154526A5 - - Google Patents

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ボコーダ装置
本発明は、ボコーダ装置に関し、演奏に変化を持たせ、表現力を向上させることができるボコーダ装置に関するものである。
従来、入力される音声などの楽音信号のフォルマント特性(周波数特性)を検出し、鍵盤などの演奏操作により発生された楽音の周波数特性を検出されたフォルマント特性に応じて変調するボコーダ装置が知られている。
特開2004−287171号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているボコーダ装置は、音声をマイクロフォンに入力するとともに、鍵盤により演奏操作を行うことにより音源から楽音が発生され、その楽音の周波数特性を変調するものであった。このため、演奏者は音声を発する動作と、鍵盤を演奏する動作を同時に行わなければならず、高度な演奏技術が要求されるという問題点があった。
また、従来のボコーダ装置により発生される楽音の音高は、鍵盤により決まるため、画一的な音高しか得られず、任意に自由な音高の楽音を発生させることができなかった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、演奏に変化を持たせ、表現力を向上させることができるボコーダ装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、請求項1記載のボコーダ装置は、第1の楽音信号を入力する入力手段と、その入力手段に入力された第1の楽音信号の周波数特性を検出する周波数特性検出手段と、第2の楽音信号を発生する楽音信号発生手段と、その楽音信号発生手段が発生した第2の楽音信号の周波数特性を前記周波数特性検出手段により検出された周波数特性に応じて変調する周波数特性変調手段とを備えているものであって、前記第1の楽音信号の音高を第1の音高として検出するピッチ検出手段と、第2の音高を示す音高情報を入力する音高情報入力手段と、前記ピッチ検出手段により検出された第1の音高と前記音高情報入力手段により入力された音高情報が示す第2の音高とに基づいて前記楽音信号発生手段が発生する第2の楽音信号の音高を制御する制御手段とを備えている。
請求項2記載のボコーダ装置は、請求項1記載のボコーダ装置において、前記ピッチ検出手段により検出された第1の音高を前記音高情報入力手段により入力された音高情報が示す第2の音高に基づいて第3の音高に変更する変更手段を備え、前記制御手段は、その変更手段により変更された第3の音高で第2の楽音信号を発生するように前記楽音信号発生手段を制御するものである。
請求項3記載のボコーダ装置は、請求項記載のボコーダ装置において、前記制御手段は、前記ピッチ検出手段により検出された第1の音高の第2の楽音と前記変更手段により変更された第3の音高の第2の楽音とを発生するように前記楽音信号発生手段を制御するものである。
請求項記載のボコーダ装置は、請求項記載のボコーダ装置において、前記制御手段は、前記ピッチ検出手段により検出された第1の音高で第2の楽音信号を発生するように前記楽音信号発生手段を制御し、その後前記音高情報入力手段により音高情報が入力された場合は、第2の楽音信号の音高が第2の音高に基づく音高になるように前記楽音信号発生手段を制御するものである。
請求項記載のボコーダ装置は、請求項1からのいずれかに記載のボコーダ装置において、前記入力手段に入力された第1の楽音信号のレベルを検出するレベル検出手段を備え、前記制御手段は、前記レベル検出手段により検出された第1の楽音信号のレベルに応じて前記楽音信号発生手段に第2の楽音信号の発生開始を指示するものである。
請求項1記載のボコーダ装置によれば、ピッチ検出手段により入力手段に入力される第1の楽音信号の音高を第1の音高として検出し、音高情報入力手段により第2の音高を示す音高情報が入力される。制御手段は、そのピッチ検出手段により検出された第1の音高と音高情報入力手段により入力された音高情報が示す第2の音高とに基づいて楽音信号発生手段が発生する第2の楽音信号の音高を制御する。
よって、従来のボコーダ装置のように鍵盤のみによって楽音信号発生手段が発生する第2の楽音信号の音高を指定する場合に比べ、入力手段に入力する音声の音高と、音高情報入力手段の一例である鍵盤などにより指定される音高とにより、第2の楽音信号の音高を設定することができるので、演奏に変化を持たせ、表現力を向上させることができるという効果がある。
請求項2記載のボコーダ装置によれば、請求項1記載のボコーダ装置の奏する効果に加え、変更手段は、ピッチ検出手段により検出された第1の音高を前記音高情報入力手段により入力された音高情報が示す第2の音高に基づいて第3の音高に変更し、制御手段は、その変更手段により変更された第3の音高で第2の楽音信号を発生するように楽音信号発生手段を制御するものであるので、演奏される楽音の音高を入力される音声の音高と、鍵盤などにより指定される音高によって任意に変化させることができ、表現力を向上させることができるという効果がある。
請求項3記載のボコーダ装置によれば、請求項記載のボコーダ装置の奏する効果に加え、制御手段は、ピッチ検出手段により検出された第1の音高の第2の楽音と変更手段により変更された第3の音高の第2の楽音信号とを発生するように楽音信号発生手段を制御するものであるので、演奏される楽音の音高を入力される音声の音高と、鍵盤などにより指定される音高とによるコーラスを行うことができ、表現力を向上させることができるという効果がある。
請求項記載のボコーダ装置によれば、請求項記載のボコーダ装置の奏する効果に加え、制御手段は、ピッチ検出手段により検出された第1の音高で第2の楽音信号を発生するように前記楽音信号発生手段を制御し、その後前記音高情報入力手段により音高情報が入力された場合は、第2の楽音信号の音高が第2の音高に基づく音高になるように前記楽音信号発生手段を制御するので、演奏される楽音の音高に時間的な変化を持たせることができ、表現力を向上させることができるという効果がある。
請求項記載のボコーダ装置によれば、請求項1からのいずれかに記載のボコーダ装置の奏する効果に加え、入力手段に入力された第1の楽音信号のレベルを検出するレベル検出手段を備え、制御手段は、レベル検出手段により検出された第1の楽音信号のレベルに応じて楽音信号発生手段に第2の楽音信号の発生開始を指示するものであるので、入力手段に音声を入力することにより楽音信号発生手段に楽音の発生開始を指示することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態であるボコーダ装置1の電気的構成を示したブロック図である。
ボコーダ装置1は、CPU2と、ROM3と、RAM4と、操作子5と、鍵盤6と、音源7と、DSP8と、A/D変換器9と、D/A変換器11と、アンプ12と、スピーカ13とを備えている。CPU2と、ROM3と、RAM4と、操作子5と、鍵盤6と、音源7と、DSP8とはバスラインにより相互に接続されている。
CPU2は、演算処理装置でありROM3には、このCPU2により実行される各種の制御プログラムやその実行の際に参照される固定値データが記憶される。RAM4は、ROM3等に記憶される制御プログラムの実行に当たって各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、書き換え可能に構成される。
操作子5は、各種ボリュームやスイッチなどを有し、ユーザにより操作されることにより、パラメータや演奏モードなどが設定される。鍵盤6は、複数の白鍵および黒鍵を有し、演奏操作が行われるもので、各鍵には半音ごとの音高が割り当てられている。
音源7は、複数の楽音波形を表すサンプリング周期毎の振幅値を記憶する波形メモリ(図示なし)を有し、図示しない音色選択スイッチによりいずれかの楽音波形が選択されるとCPU2により、その波形のアドレスが指示される。また、CPU2により発生する楽音の音高やレベルが指示されて選択された波形メモリから振幅値を順次読出してデジタル楽音信号を発生し、DSP8に供給する。
DSP8は、デジタル信号処理装置(Digital Signal Processor)であり、A/D変換器9により変換されたデジタル楽音信号と、音源7により発生されたデジタル楽音信号とを入力し処理を行う。DSP8の処理については、図2を参照して後述する。
A/D変換器9は、入力端子10に接続されるマイクロフォンから入力されるアナログ電気信号を、所定のサンプリング周波数(例えば44.1kHz)でサンプリングし、所定のビット数(例えば16ビット)に量子化するものである。
D/A変換器11は、DSP8により処理されたデジタル信号をアナログ電気信号に変換するもので、変換されたアナログ信号は、アンプ12により増幅され、スピーカ13により放音される。
次に、図2を参照してDSP8が行う処理について説明する。図2は、DSP8が行う処理の概略を示すブロック図である。A/D変換器9から入力されたデジタル信号は、ピッチ検出部24とレベル検出部25と分析フィルタバンク21に供給される。
ピッチ検出部24は、入力される波形の振幅値から、ゼロクロス点や正または負のピーク点を検出し、自己相関をとることにより入力波形のピッチの値を検出する。この検出されたピッチの値は、CPU2に出力される。
レベル検出部25は、入力される波形の振幅値の包絡線を検出し、この包絡線のレベルの値をCPU2に出力する。CPU2は、このレベルの値を入力し、レベルの値が所定値を越えるとトリガが発生したものとし、音源7に楽音の発生の指示などを行う。ピッチ検出部24およびレベル検出部25は、一定時間間隔で検出を行い、検出された値をCPU2に出力する。
分析フィルタバンク21は、周波数帯域が異なる複数のバンドパスフィルタにより構成され、入力された楽音信号を複数の周波数帯に分割し、それぞれの周波数帯におけるレベルを検出し、入力される波形の周波数エンベロープを抽出する。
分析フィルタバンク21により抽出された周波数エンベロープは、複数の周波数特性変更器22に入力される。この複数の周波数特性変更器22は、それぞれ複数の合成フィルタバンク23に対応し、それぞれの合成フィルタバンク23には、楽音7により形成された複数の楽音がそれぞれ入力される。
それぞれの周波数特性変更器22は、対応する合成フィルタバンクに入力される楽音の音高、あるいはピッチ検出部24により検出された入力波形の音高や、レベル検出部25により検出されたレベルの値に従って分析フィルタ22から入力した周波数エンベロープを変更し、合成フィルタバンク23を構成する複数のバンドパスフィルタの各中心周波数のレベルを求める。
合成フィルタバンク23は、分析フィルタバンク21と同様に周波数帯域が異なる複数のバンドパスフィルタにより構成され、音源7により発生された楽音信号を複数の周波数帯に分割し、各周波数帯のレベルは、周波数特性変更器22により求められたレベルに応じて振幅変調される。このようにして各周波数帯により振幅変調された楽音信号は、合成されてD/A変換器11へ出力される。
次に、図3を参照して、ボコーダ装置1の操作パネルに備えられている操作子5について説明する。図3は、ボコーダ装置1の操作パネル図である。操作子5には、演奏モードを選択するモード選択スイッチ5a,5b,5cと、トリガのセンスレベルを設定するトリガセンス設定ツマミ5dと、ピッチの変化への追従する度合いを設定するピッチフォロー設定ツマミ5eと、検出されたピッチを半音階の音高へ補正する度合いを設定するピッチコレクト設定ツマミ5fとが備えられている。
モード選択スイッチ5aは、演奏モードをキーボードモードに設定し、モード選択スイッチ5bは、演奏モードをソロモードに設定し、モード選択スイッチ5cは、演奏モードをコーラスモードに設定するスイッチで、これらの3つの演奏モードのうち、最後に操作された演奏モードのみが設定される。これらのスイッチは、いわゆる自照式のスイッチであり、設定されているモードに対応するスイッチの内部に備えられたLEDが点灯する。図3では、ソロモードが設定されている状態を示している。
キーボードモードは、従来のボコーダ装置のモードであり、音源7は、鍵盤6により演奏操作された演奏情報により、楽音信号を発生する。すなわち、鍵盤6のいずれかの鍵が押下されると、その鍵に対応するノートナンバのノートオンが音源7に送られ、鍵が離されるとノートオフが音源7に送られる。
ノートオン、ノートオフは、MIDI規格により定められた演奏情報であり、ノートナンバは、ノートオン、ノートオフに含まれる半音単位の音高を表す数値である。音源7は、ノートオンを入力すると予め定められた音色の楽音を、ノートナンバに対応する音高で発生を開始し、ノートオフを入力すると楽音の発生を停止する。
したがって、このキーボードモードでは、鍵盤6の演奏操作に応じて音源7から楽音が発生されてDSP8に入力される。DSP8は、マイクロフォンなどを介しA/D変換器9から入力された楽音を分析フィルタバンク21により各周波数帯に分割し各周波数帯のレベルを検出する。各周波数帯のレベルは、周波数特性変更器22に入力され周波数エンベロープが検出される。この検出された周波数エンベロープは、特開2004−287171号公報に開示された方法により周波数軸上でシフトなどの変更が行われ、合成フィルタバンク23の各中心周波数のレベルが求められる。
音源7により発生された楽音は、合成フィルタバンク23により各周波数帯に分割され、各周波数帯で周波数特性変更器22により求められたレベルに応じて振幅変調されて出力される。
ソロモードは、本発明が実施される一つの形態であり、音源7は、マイクロフォンなどにより入力された楽音のレベルを検出することにより形成されるトリガにより楽音の発生を開始し、その楽音の音高は、マイクロフォンなどにより入力される楽音のピッチにより設定される。この楽音の音高は、ピッチコレクト設定ツマミ5fにより設定されている半音階の音程への補正の度合いに応じて設定される。
音源7に送られる音高を指示する情報は、MIDI規格に規定されるノートオンとピッチベンドチェンジである。ノートオンに含まれるノートナンバにより半音単位の音高が指定され、さらにピッチベンドチェンジにより、半音以下の精度で音高を指示するものである。ピッチ検出部24により検出される入力波形の音高の値が変化し、その変化後の音高に直近のノートナンバが従前のノートナンバと同一であれば、ピッチベンドチェンジが送られ、ノートナンバが変化した場合は、従前のノートナンバに対してノートオフを送信し、新たなノートナンバのノートオンおよびピッチベンドチェンジを送信する。
音源7は、新たな音高を示すノートオンやピッチベンドチェンジを入力した場合に、現在発音している音高から今回指定された音高へ徐々に変化するポルタメントをかけたり、新たな楽音を発生する際の立ち上がりを滑らかにする機能を有するものである。
楽音の発生が開始された後、鍵盤6のいずれかの鍵が押下された場合は、発生している楽音の音高は、鍵盤6により指定される音高へ変更される。
押下された鍵が離された場合は、その鍵が離される前の音高が維持され、新たにトリガが発生した場合、または新たに鍵が押下された場合に、音高が変更される。
ソロモードおよびコーラスモードにおけるDSP8による処理は、キーボードモードと同じであるので、その説明は省略する。
コーラスモードは、本発明が実施されるもう一つの形態であり、音源7は、同時に複数の音高の楽音を形成する。マイクロフォンなどにより入力された楽音のレベルを検出することにより形成されるトリガにより楽音の発生を開始し、その楽音の音高は、マイクロフォンなどにより入力される楽音のピッチ(第1の音高)により設定される。鍵盤6のいずれかの鍵が押下された場合は、基準とする鍵からその押下された鍵(請求項に記載の第2の音高に該当する)との音程だけマイクロフォンなどにより設定されている音高から離れた音高(請求項2に記載の第3の音高に該当する)の楽音を合わせて形成するように音源7を制御する。例えば、基準の鍵をC4(音名)とし、E4の鍵が押下された場合は、第1の音高に対して長3度高い音高とし、A4の鍵が押下された場合は、短3度低い音高とする。鍵が離された場合は、対応する音高の楽音を停止する。
トリガセンス設定ツマミ5dは、DSP8に形成されるレベル検出25により検出されたマイクロフォンなどにより入力された楽音信号のレベルの閾値を設定するもので、このトリガセンス設定ツマミ5dにより設定される閾値を楽音信号のレベルが越えた場合に、音源7に楽音信号の発生を指示する。
ピッチフォロー設定ツマミ5eは、DSP8に形成されるピッチ検出部24により検出されたマイクロフォンにより入力された楽音信号のピッチが変化した場合に、そのピッチの変化に追従する度合いを設定するものである。追従性を高く設定すると、入力される楽音信号のピッチの揺らぎがあまり除去されず、追従性を低く設定すると入力される楽音信号のピッチ揺らぎが除去される。
ピッチコレクト設定ツマミ5fは、DSP8に形成されるピッチ検出部24により検出されたマイクロフォンなどにより入力された楽音信号のピッチに応じて音源7に発生する楽音信号の音高を指示する場合に、ピッチ検出部24により検出されたピッチを半音階のピッチに近づける度合いを設定するものである。この度合いを高く設定すると、ピッチ検出部24により検出されたピッチが、半音毎の音高に近づくように補正され、この度合いを低く設定すると、ピッチ検出部24により検出されたピッチがあまり補正されずに音源7に指示される。
次に、図4および図5を参照してCPU2が行う処理について説明する。図4は、CPU2が実行するメイン処理を示すフローチャートである。この処理は、ボコーダ装置1の電源が投入されてから切断されるまで繰り返し行われる処理である。
まず、初期設定を行う(S1)。初期設定としては、演奏モードをキーボードモードとするなどの処理を行う。つぎにモード選択スイッチ5a,5b,5cのいずれかが操作されたか否かを判断する(S2)。モード選択スイッチ5a,5b,5cのいずれかが操作された場合は(S2:Yes)、操作されたモード選択スイッチに対応する演奏モードに設定されたことをRAM4の所定の記憶領域に記憶し、選択されたスイッチに対応するLEDを点灯する(S3)。
S2の処理で、モード選択スイッチ5a,5b,5cが操作されていない場合(S2:No)、または、S3のモード設定処理が終了した場合は、次に、トリガセンス設定ツマミ5dまたはピッチフォロー設定ツマミ5eまたはピッチコレクト設定ツマミ5fが操作されてこれらのツマミに対応するパラメータが設定されたか否かを判断する(S4)。
いずれかのパラメータが設定された場合は(S4:Yes)設定されたパラメータの値をRAM4の所定の記憶領域に記憶する(S5)。S4の処理で、いずれかのパラメータ
のツマミが操作されていない場合(S4:No)、または、S5のパラメータ設定処理が終了した場合は、次に、トリガが検出されたか否かを判断する(S6)。DSP8のレベル検出部25が検出したレベルが、トリガセンス設定ツマミ5dにより設定されたトリガレベルを越えた場合は、トリガが発生したものと判断する。すなわち、A/D変換器9に入力された楽音信号のレベルが、トリガレベルより小さい状態からトリガレベルを越えた場合に、トリガが発生したものとする。
トリガが発生した場合は(S6:Yes)、RAM4を参照し演奏モードがキーボードモードか否かを判断する(S7)。演奏モードがキーボードモードでない場合、すなわちソロモードまたはコーラスモードである場合は(S7:No)、ノートオンおよびピッチベンドチェンジを音源7へ送る(S8)。このノートオンのノートナンバは、DSP8のピッチ検出部24が検出したピッチに直近の半音階のノートナンバであり、そのノートナンバに対応するピッチとピッチ検出部24が検出したピッチとの差分を、ピッチコレクト設定ツマミ5fにより設定される補正の度合いにより補正しピッチベンドチェンジの値とする。
S6の処理で、トリガが発生していない場合(S6:No)、または、S8のノートオン等の送信処理が終了した場合、またはS7の処理でキーボードモードであると判断した場合は(S7:Yes)、次に、鍵盤6のいずれかの鍵が操作されたか否かを判断する(S9)。いずれかの鍵が操作された場合は(S9:Yes)、後述する鍵処理を行い(S10)、いずれの鍵も操作されていない場合(S9:No)またはS10の鍵処理を終了した場合は、次にその他の処理を行い(S11)S2の処理へ戻る。
その他の処理としては、図示しないが音源7が発生する楽音の音色を設定する処理や、ソロモードの場合に、音源7が発生する楽音の音高を徐々に変化させる処理などが行われる。
次に図5を参照して鍵処理について説明する。図5は、鍵処理を示すフローチャートである。まず、操作された鍵が押鍵されたか離鍵されたかを判断する(S21)。押鍵された場合は(S21:Yes)、RAMを参照し現在設定されている演奏モードがコーラスモードか否かを判断する(S22)。演奏モードがコーラスモードである場合は(S22:Yes)、マイクロフォンなどにより入力され、そのピッチに応じて設定されている音高を、押鍵された鍵と基準鍵との差の音高で変更し、その音高で音源7が発音を開始するよう制御する。すなわち、決定された音高の直近の半音階に対応するノートナンバのノートオンと、決定された音高とそのノートナンバに対応する音高との差分値であるピッチベンドチェンジとを音源7に送る(S23)。つぎに押下された鍵のノートナンバと、音源7に送信したノートオンのノートナンバとを組にしてRAM4の所定の領域に記憶する(S24)。これは、押下された鍵が離鍵されたとき、音源に送信したノートオンのノートナンバに対応するノートオフを送信するためである。
S22の処理で演奏モードがコーラスモードではない場合は(S22:No)、押鍵された鍵に対応するノートナンバのノートオンを音源7へ送信する(S25)。S24の処理またはS25の処理を終了した場合は、メイン処理へ戻る。
一方、S21の処理で操作された鍵が押鍵されたのではなく離鍵された場合は(S21:No)、RAMを参照し現在設定されている演奏モードがキーボードモードか否かを判断する(S31)。演奏モードがキーボードモードである場合は(S31:Yes)、離鍵された鍵に対応するノートナンバのノートオフを音源7に送信する(S32)。
S31の処理で演奏モードがキーボードモードではない場合は(S31:No)、演奏モードがコーラスモードか否か判断する(S33)。演奏モードがコーラスモードである場合は(S33:Yes)、RAM4の所定の領域を参照し、押鍵時に押鍵された鍵のノートナンバに対して送信したノートオンのノートナンバから、離鍵された鍵に対応するノートオフのノートナンバを調べ、そのノートオフを音源7に送信する(S34)。次にその参照した押鍵のノートナンバに対して送信したノートオンのノートナンバの記憶を消去する(S35)。S32の処理、または、S35の処理、または、S33の処理において、コーラスモードではない、すなわちソロモードであると判断した場合は(S33:No)、メイン処理へ戻る。
以上説明したように、本実施形態のボコーダ装置によれば、マイクロフォンなどにより入力された楽音信号のピッチを検出し、そのピッチに応じた音高で音源7から楽音を発生するように制御し、音源7により発生された楽音は、マイクロフォンなどにより入力された楽音信号の周波数特性に応じて、周波数特性が変調される
従来は、鍵盤などにより音源7が発生する楽音の音高を制御していたので、音高の変化が画一的であったが、マイクロフォンなどにより入力される音高と鍵盤などの演奏操作子により入力される音高とを組み合わせることにより、より多彩な演奏を行うことができ、表現力を豊かにすることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、ボコーダ装置1に鍵盤6が組み込まれているものとしたが、鍵盤6がなくてもよいし、鍵盤6に代えて電子ギターや電子管楽器などのように演奏操作子を備え、演奏データが検出されるものや、シーケンサのように予め曲の進行に合わせて音高情報を発生するものでもよい。
また、上記実施形態のボコーダ装置1を、カラオケ装置に組み込み、歌唱者による歌唱によって音源7を制御するとともに、音源7が発生する楽音信号の周波数特性を、歌唱者の歌唱の周波数特性により変調するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、マイクロフォンなどにより入力される楽音信号のレベルを検出し、そのレベルが所定の値を越えた場合に、音源7が発生する楽音信号のトリガとしたが、マイクロフォンなどにより入力される楽音信号のピッチが変化した場合、例えば半音以上変化した場合、または入力される楽音信号の音韻(周波数特性)の変化、すなわち分析フィルタバンク21の変化や、子音を検出した場合などをトリガとしてもよい。
また、上記実施形態では、マイクロフォンなどにより変換された楽音信号がA/D変換器9によりデジタル信号に変換されるものとしたが、音声などを記録したメモリから読み出し、A/D変換器9を介さずに入力するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、マイクロフォンなどにより入力される楽音信号のレベルを検出し、そのレベルが所定の値を越えた場合に、音源7が発生する楽音信号のトリガとしたが、マイクロフォンなどにより入力される楽音信号の立ち上がりの速さや大きさに応じて、音源7が発生する楽音の振幅エンベロープを制御したり、音源7が発生する波形を切替えたりしてもよい。
また、上記実施形態では、ソロモードにおいて、鍵盤6のいずれかの鍵が押下された場合は、その鍵に対応する音高の楽音を音源7が発生するものとしたが、コーラスモードのように、鍵により相対的な音高(音程)を指示するようにしてもよい。すなわち、マイクロフォンにより指定された音高を、鍵により指定される音程により変更した音高で発生してもよい。
また、上記実施形態では、コーラスモードにおいて、鍵盤6のいずれかの鍵が押下された場合、音源7は、マイクロフォンにより指定入力される楽音の音高の楽音と、その鍵により指定される音程だけ異なる音高の楽音を形成するものとしたが、ソロモードのように、鍵により指定される音高で楽音を発生するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、周波数特性変更器22および合成フィルタバンク23は、音源7が形成する複数の楽音、それぞれに対して有するものとしたが、簡易的に一つとするか、発生される楽音の音高を音域ごとに分けるなどして、少ない数としてもよい。
また、上記実施形態では、マイクロフォンに入力された楽音のピッチとレベルを検出し、そのレベルが所定の閾値以上の場合に、音源7が検出した音高で発音を開始するようにしたが、音高は、マイクロフォンに入力された楽音のピッチに基づき、発音の開始は、例えば、鍵盤のいずれかの鍵が押された時に行うようにしてもよい。
また、同様に音源7は、常時楽音を発生するものとし、マイクロフォンに楽音が入力されると、その楽音の音高をマイクロフォンに入力された楽音のピッチに基づく音高とし、楽音のレベルを、マイクロフォンに入力された楽音のレベルに基づいたレベルとしてもよい。
また、上記実施形態では、マイクロフォンに入力された楽音の周波数特性を検出する手段として、中心周波数が異なる複数のバンドパスフィルタ(分析フィルタバンク21)を用いたが、FFT(高速フーリエ変換)などの方法により周波数特性を検出してもよい。同様に、合成フィルタバンク23に代わり、逆FFTなどの方法を用いてもよい。
本発明の実施形態におけるボコーダ装置の電気的な構成を示すブロック図である。 DSPの概略構成を示すブロック図である。 ボコーダ装置の操作パネル図である。 CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 CPUが実行する鍵処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ボコーダ装置
2 CPU(制御手段)
6 鍵盤
7 音源(楽音信号発生手段)
8 DSP
9 A/D変換器9(入力手段)
21 分析フィルタバンク(周波数特性検出手段)
22 周波数特性変更器
23 合成フィルタバンク(周波数特性変調手段)
24 ピッチ検出部(ピッチ検出手段)
25 レベル検出部(レベル検出手段)
S23 変更手段の一例

Claims (5)

  1. 第1の楽音信号を入力する入力手段と、その入力手段に入力された第1の楽音信号の周波数特性を検出する周波数特性検出手段と、第2の楽音信号を発生する楽音信号発生手段と、その楽音信号発生手段が発生した第2の楽音信号の周波数特性を前記周波数特性検出手段により検出された周波数特性に応じて変調する周波数特性変調手段とを備えているボコーダ装置において、
    前記第1の楽音信号の音高を第1の音高として検出するピッチ検出手段と、
    第2の音高を示す音高情報を入力する音高情報入力手段と、
    前記ピッチ検出手段により検出された第1の音高と前記音高情報入力手段により入力された音高情報が示す第2の音高とに基づいて前記楽音信号発生手段が発生する第2の楽音信号の音高を制御する制御手段とを備えていることを特徴とするボコーダ装置。
  2. 前記ピッチ検出手段により検出された第1の音高を前記音高情報入力手段により入力された音高情報が示す第2の音高に基づいて第3の音高に変更する変更手段を備え、
    前記制御手段は、その変更手段により変更された第3の音高で第2の楽音信号を発生するように前記楽音信号発生手段を制御するものであることを特徴とする請求項1記載のボコーダ装置。
  3. 前記制御手段は、前記ピッチ検出手段により検出された第1の音高の第2の楽音信号と前記変更手段により変更された第3の音高の第2の楽音信号とを発生するように前記楽音信号発生手段を制御するものであることを特徴とする請求項記載のボコーダ装置。
  4. 前記制御手段は、前記ピッチ検出手段により検出された第1の音高で第2の楽音信号を発生するように前記楽音信号発生手段を制御し、その後前記音高情報入力手段により音高情報が入力された場合は、第2の楽音信号の音高が第2の音高に基づく音高になるように前記楽音信号発生手段を制御するものであることを特徴とする請求項記載のボコーダ装置。
  5. 前記入力手段に入力された第1の楽音信号のレベルを検出するレベル検出手段を備え、 前記制御手段は、前記レベル検出手段により検出された第1の楽音信号のレベルに応じて前記楽音信号発生手段に第2の楽音信号の発生開始を指示するものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のボコーダ装置。
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