JP2009052419A - 可変動弁機構 - Google Patents

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利之 前原
Shuichi Ezaki
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Abstract

【課題】この発明は、可変動弁機構に関し、ロストモーションスプリングの腕部と、揺動部材に設けられるスプリング保持部との摩耗を良好に防止することを目的とする。
【解決手段】駆動カム14とバルブ34との間に介在し、駆動カム14の回転に伴って揺動する揺動アーム18を備える。また、制御軸16を回転させることにより、揺動アーム18の揺動範囲を変化させる可変機構として、制御軸16、スライダー面20、スライダーローラ22、中間アーム24、カムローラ26、および制御部材28を備える。揺動アーム18と当接する腕部36bを有し、揺動アーム18を駆動カム14側へ付勢するロストモーションスプリング36を備える。揺動アーム18は、腕部36bを保持するスプリング保持部18a(スプリング受けピン42および軸受け孔44)を有する。スプリング保持部18aは、揺動アーム18に回転可能に設けられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、可変動弁機構に係り、特に、カムシャフトの回転と同期して開閉するバルブの開弁特性を変化させることのできる内燃機関の可変動弁機構に関する。
従来、例えば特許文献1には、内燃機関のバルブの作用角およびリフト量を連続的に変更可能とする可変動弁機構が開示されている。この従来の可変動弁機構は、バルブのリフト量および作用角を変化させるべく回転位置が調整される制御軸を備えている。また、駆動カムとバルブとの間に介在し、駆動カムの作用力をバルブに伝達する揺動アームを備えている。また、制御軸の回転位置に応じて、バルブに対する揺動アームの基本相対角を変化させる第2アーム部材を備えている。
更に、上記従来の可変動弁機構は、揺動アームと駆動カムとの機械的連結が維持されるように、揺動アームを駆動カムに向けて付勢するロストモーションスプリングを備えている。ロストモーションスプリングは、その一端が揺動アームに固定され、かつ、その他端が制御軸と一体化されている。
特開2005−180232号公報
駆動カムとバルブとの間に配置される揺動部材は、駆動カムの回転と同期して揺動する。そのような揺動部材の揺動時には、ロストモーションスプリングを保持するために揺動部材に設けられるスプリング保持部と、当該スプリング保持部に当接するロストモーションスプリングの腕部とが接触しながら摺動することとなる。この際、当該スプリング受け部とロストモーションスプリングの腕部との接触状態が好ましい状態にないと、両者の摩耗が進行し易くなってしまう。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、ロストモーションスプリングの腕部と、揺動部材に設けられるスプリング保持部との摩耗を良好に防止し得る可変動弁機構を提供することを目的とする。
第1の発明は、内燃機関の駆動カムと、
前記駆動カムと内燃機関のバルブとの間に介在し、前記駆動カムの回転に伴って揺動する揺動部材と、
制御軸を有し、当該制御軸を回転させることにより、前記揺動部材の揺動範囲を変化させる可変機構と、
前記揺動部材と当接する腕部を有し、前記揺動部材を前記駆動カム側へ付勢するロストモーションスプリングと、
を備え、
前記揺動部材は、前記腕部を保持するスプリング保持部を有し、
前記スプリング保持部は、前記揺動部材に対して回転可能に設けられていることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記スプリング保持部は、
円筒状に形成され、前記腕部を受け止めるスプリング受け面を有するピンと、
前記揺動部材に設けられ、前記ピンを回転可能に保持する軸受け孔と、
を備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記スプリング保持部は、前記腕部の径と略同一の径を有する穴部を有し、
前記腕部は、前記穴部に挿入されていることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1または第2の発明において、前記スプリング保持部は、前記腕部の径と略同一の径で、かつ半円状の溝部を有し、
前記腕部は、前記溝部に当接していることを特徴とする。
第1の発明によれば、スプリング保持部が揺動部材に対して回転可能に設けられていることにより、揺動部材の揺動状態に関係なく、ロストモーションスプリングの腕部と揺動部材のスプリング保持部との摺動が抑制されるようになる。このため、当該腕部とスプリング保持部との摩耗を良好に防止することが可能となる。
第2の発明によれば、揺動部材の揺動に伴う腕部の位置の変化に応じて、腕部を受け止めるピンが回転することにより、揺動部材の揺動状態に関係なく、ロストモーションスプリングの腕部と揺動部材のスプリング保持部との摺動が良好に抑制されるようになる。また、本発明によれば、例えば、以下の第3または第4の発明のようにスプリング保持部を腕部の径と略同一の径の孔部や半円状の溝部とすることにより、腕部とピンとを面接触とすることができる。また、当該ピンと揺動部材に設けられた軸受け孔とも面接触となる。このため、ロストモーションスプリングとスプリング保持部との接触位置が摩耗により変化しなくすることができる。これにより、ロストモーションスプリングと揺動部材との間に作用する力を狙いの値に保つことが可能となる。
第3の発明によれば、腕部とスプリング保持部との接触が面接触となるので、当該腕部とスプリング保持部との摩耗をより効果的に防止することができる。
第4の発明によれば、腕部とスプリング保持部との接触が面接触となるので、当該腕部とスプリング保持部との摩耗をより効果的に防止しつつ、ロストモーションスプリングの組み付け性の容易化を図ることができる。
実施の形態1.
[可変動弁機構の全体構成]
以下、図1および図2を参照して、本発明の実施の形態1の可変動弁機構10の構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1の可変動弁機構10の構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示す可変動弁機構10を図1中の矢視Aが示す方向から見た側面図である。ここでは、内燃機関の個々の気筒に2つの吸気バルブと2つの排気バルブとが備わっているものとする。そして、図1および図2に示す構成は、各気筒に配設された2つの吸気バルブ、或いは2つの排気バルブを駆動する機構として機能するものとする。
図1に示す可変動弁機構10は、内燃機関のクランク軸により回転駆動されるカム軸12に設けられた駆動カム14を備えている。また、可変動弁機構10は、カム軸12と平行に配置された制御軸16と、この制御軸16を所定角度範囲内で回転させることのできる制御軸駆動機構(図示せず)とを有している。
上記制御軸駆動機構の構成は、特に限定されないが、例えば、制御軸16の一端側に固定されたウォームホイールと、このウォームホイールに噛み合うウォームギヤと、このウォームギヤを回転駆動するサーボモータとで構成することができる。この場合、そのサーボモータの回転方向および回転量を制御することにより、制御軸16の回転位置を制御することができる。
更に、可変動弁機構10は、揺動アーム18を有している。揺動アーム18は、制御軸16を中心として揺動可能に設置されている。揺動アーム18には、駆動カム14に対向する側に、スライダー面20が形成されている。
揺動アーム18と駆動カム14との間には、スライダーローラ22が配置されている。スライダーローラ22は、中間アーム24の先端部に回転可能に支持されている。また、中間アーム24の先端部には、駆動カム14と当接するカムローラ26が配置されている。カムローラ26は、スライダーローラ22と同軸上に配置されている。
中間アーム24の基端部は、制御部材28に対し、連結軸30により、回動可能に連結されている。制御部材28は、制御軸16と一体となって回転する部材である。よって、制御軸16を回転させると、制御部材28および中間アーム24を介して変位が伝達され、スライダーローラ22が移動する。
具体的には、図1、2に示す状態から制御軸16を図2中の反時計回りに回転させると、スライダーローラ22は、揺動アーム18の揺動中心(すなわち制御軸16の中心)から遠ざかり、揺動アーム18の先端側に移動する。そして、スライダーローラ22が揺動アーム18の先端側にある状態から、制御軸16を図2中の時計回りに回転させると、スライダーローラ22は、中間アーム24に引かれて、制御軸16の中心に近づく。図1、2は、スライダーローラ22の位置を、制御軸16の中心に近づけた状態を示している。
スライダー面20は、揺動アーム18の先端側に行くにつれて、カム軸12の中心との間隔が徐々に広がるような曲面(例えば円弧面)をなしている。また、揺動アーム18におけるスライダー面20の反対側には、揺動カム面32が形成されている。また、揺動アーム18は、図1に示すように、2つのバルブ34のそれぞれに対して別々に設けられている。これに対し、制御部材28や中間アーム24は、2つのバルブ34に対し共用されている。
揺動アーム18は、ロストモーションスプリング36により、図2中の反時計回りに付勢されている。このロストモーションスプリング36は、ねじりコイルばねで構成されている。図1および図2に示す構成では、ロストモーションスプリング36は、左右2つの揺動アーム18に対して、1本のねじりコイルばねが共用されている。ロストモーションスプリング36は、カム軸12や制御軸16と平行に配置されたスプリングシャフト38に巻き掛けられるようにして取り付けられている。
ロストモーションスプリング36の中央部には、湾曲した固定端部36aが形成されている。スプリングシャフト38には、当該固定端部36aが配置される所定の位置において、スプリングシャフト38の径方向に突出するようにスプリング固定ピン40が固定されている。ロストモーションスプリング36の固定端部36aは、スプリング固定ピン40に掛け留められている。
また、ロストモーションスプリング36の2つの腕部36bは、それぞれに対応する揺動アーム18に、スプリング受けピン42を介して取り付けられている。より具体的には、揺動アーム18の周上には、スプリング受けピン42の挿入を受ける一対の軸受け孔44が形成されている。これらのスプリング受けピン42と軸受け孔44とによって、腕部36bを保持するスプリング保持部18aが構成されている。当該腕部36b側のロストモーションスプリング36の取り付け構造は、本実施形態の特徴部分であるので、図3乃至図6を参照して後述する。
上記のような構成によって、ロストモーションスプリング36は、可変動弁機構10に搭載された状態において、スプリング固定ピン40に掛け留められた固定端部36aと、スプリング受けピン42に係合された腕部36bとによって、その取り付け位置が規定される。このように配置されたロストモーションスプリング36が発する付勢力により、揺動アーム18がスライダーローラ22に押し当てられるとともに、スライダーローラ22が駆動カム14に押し当てられている。
可変動弁機構10は、バルブ34の弁軸をリフト方向へ押圧するためのロッカーアーム46を更に備えている。ロッカーアーム46は、図1、2中で揺動アーム18の下方に配置されている。ロッカーアーム46の中間部には、ロッカーローラ48が回転自在に取り付けられている。ロッカーローラ48は、揺動カム面32と接触している。ロッカーアーム46の一端は、バルブ34の弁軸端に当接されており、ロッカーアーム46の他端は、油圧式ラッシュアジャスタ50に支持されている。
バルブ34は、図示しないバルブスプリングによって、閉方向、すなわち、ロッカーアーム46を押し上げる方向に付勢されている。ロッカーローラ48は、この付勢力と油圧式ラッシュアジャスタ50とによって、揺動アーム18の揺動カム面32に押し当てられている。このような可変動弁機構10では、駆動カム14が回転すると、駆動カム14の押圧力がスライダーローラ22を介して揺動アーム18に伝達することにより、揺動アーム18が揺動する。
図1に示す状態、つまり、スライダーローラ22が制御軸16の中心に近い位置にある状態では、駆動カム14の押圧力が、揺動アーム18の揺動中心に近い位置において揺動アーム18に伝達されることになる。このため、揺動アーム18の揺動範囲(振れ幅)が大きくなる。その結果、バルブ34のリフト量および作用角は大きくなる。逆に、スライダーローラ22が制御軸16の中心から遠い位置にある状態では、駆動カム14の押圧力は、揺動アーム18の揺動中心から遠い位置において揺動アーム18に伝達されることになる。このため、揺動アーム18の揺動範囲(振れ幅)が小さくなる。その結果、バルブ34のリフト量および作用角は小さくなる。
このようにして、可変動弁機構10では、制御軸16を回転させてスライダーローラ22を移動させることにより、バルブ34のリフト量および作用角を連続的に変化させることができる。すなわち、制御軸16の回転位置を図2中の反時計回りに変位させるほど、バルブ34のリフト量および作用角を小さくすることができ、逆に、制御軸16の回転位置を図2中の時計回りに変位させるほど、バルブ34のリフト量および作用角を大きくすることができる。
[実施の形態1の特徴部分]
図3は、図1に示すスプリング受けピン42の形状を説明するための図である。図3に示すように、円筒状に形成されたスプリング受けピン42には、ロストモーションスプリング36の腕部36bを差し込むための貫通孔52が形成されている。つまり、当該貫通孔52が、腕部36bを受け止めるためのスプリング受け面として構成されている。腕部36bの方向は、通常、ロストモーションスプリング36がスプリングシャフト38に取り付けられた状態において、スプリング固定ピン40の軸方向から見て、スプリングシャフト38の軸線と直交する方向に対して傾きを有している。そして、スプリング受けピン42の軸方向は、可変動弁機構10が組み上げられた状態において、スプリングシャフト38の軸方向と同一となる。このため、スプリング受けピン42に設けられた貫通孔52は、図3(D)に示すように、腕部36bの方向の上記傾きに合わせて、スプリング受けピン42の軸線と直交する方向に対して傾きを有して開けられている。
以上説明したロストモーション機構を組み立てる際には、先ず、予め可変動弁機構10の支持部材(図示省略するカムハウジングなど)に搭載された状態にある揺動アーム18のスプリング保持部18aの軸受け孔44に、スプリング受けピン42が挿入される。次いで、気筒分のロストモーションスプリング36およびスプリング固定ピン40が予め組み付けられているスプリングシャフト38がカムハウジングに搭載される。この際、スプリング受けピン42の貫通孔52の方向と腕部36bの方向とが合わせられた状態で、腕部36bがスプリング受けピン42に差し込まれる。
より具体的には、ロストモーションスプリング36の腕部36bの径とスプリング受けピン42の貫通孔52の径とは、略同一の径とされ、両者が摺動可能となるように適正なクリアランスが与えられている。また、スプリング受けピン42は、揺動アーム18のスプリング保持部18aに、回転可能かつ制御軸16の軸方向(スプリングシャフト38の軸方向)に対して摺動可能に保持されている。
図4は、ロストモーションスプリング36の形状ばらつきを説明するための図であり、ロストモーションスプリング36をスプリングシャフト38の軸方向から見た図である。図4(A)に示すように、ロストモーションスプリング36には、製造時において、自由状態でのスプリングの両端部間の角度、すなわち、固定端部36aと腕部36bとの間の角度にばらつきが生ずる。
また、本実施形態のロストモーションスプリング36は、1つの固定端部36aに対して2つの腕部36bを有するダブルトーション形のスプリングである。このため、ロストモーションスプリング36には、図4(B)に示すように、2つの腕部36bの方向にも角度差が生ずる。
更に、各気筒における2つのバルブ34のステムエンド高さのばらつき調整のために、2つのバルブ34間で、径の異なるスライダーローラ22が用いられることがある。その結果、各気筒における2つの揺動アーム18間の搭載角度が異なるものとなり、従って、2つの揺動アーム18におけるそれぞれのスプリング保持部18aの位置も異なるものとなる。
以上のようなロストモーションスプリング36の形状ばらつきや揺動アーム18のスプリング保持部18aの位置ばらつきがあると、以下のような問題の発生が懸念される。すなわち、ロストモーションスプリング36の自由状態での腕部36bの方向が揺動アーム18に近くなるようなばらつきが存在する場合には、揺動アーム18の揺動時におけるロストモーションスプリング36のねじり角が基準値よりも大きくなる。その結果、ロストモーションスプリング36が揺動アーム18を付勢する力が基準値よりも強くなり過ぎて、スプリングの疲労強度を超えてしまう可能性がある。
一方、ロストモーションスプリング36の自由状態での腕部36bの方向が揺動アーム18から遠くなるようなばらつきが存在する場合には、揺動アーム18の揺動時におけるロストモーションスプリング36のねじり角が基準値よりも小さくなる。その結果、ロストモーションスプリング36が揺動アーム18を付勢する力が基準値よりも弱くなり過ぎて、揺動アーム18の回転慣性により揺動アーム18がスライダーローラ22から離れてしまう可能性がある。
図5は、本発明の実施の形態1におけるスプリング受けピン42の構成例を説明するための図である。本実施形態では、上記のようなばらつきに伴う弊害を回避するために、図5に示すように、貫通孔52を設ける位置を異ならせたスプリング受けピン42を複数のランクに分けたものを準備するようにしている。より具体的には、図5(A)に示すスプリング受けピン42は、ロストモーションスプリング36の自由状態での腕部36bの方向が揺動アーム18に近くなるようなばらつきが存在する場合に対応したピンの一例である。一方、図5(B)に示すスプリング受けピン42は、ロストモーションスプリング36の自由状態での腕部36bの方向が揺動アーム18から遠くなるようなばらつきが存在する場合に対応したピンの一例である。
上記図5に示すようなスプリング受けピン42をランク分けして複数種類準備しておき、腕部36bの形状ばらつきや揺動アーム18の位置ばらつきに応じて適切な貫通孔52の位置を有するスプリング受けピン42を使い分けるようにすることで、上記ばらつきの存在に関わらず、揺動動作時のロストモーションスプリング36のねじれ角を狙い値に調整することができるようになる。これにより、ロストモーションスプリング36と揺動アーム18間に働く力を狙い値に調整することが可能となる。
また、簡素な形状のスプリング受けピン42を用いてばらつき調整するという上記手法によれば、スプリング保持部18aの位置を異ならせた揺動アーム18を複数種類準備するよりも交換作業が容易となるので、ばらつき調整の作業性に優れ、かつ、交換部材を安価とすることもできる。更には、スプリング受けピン42を異なるランクのものに変更することにより、ロストモーションスプリング36の2つの腕部36bのそれぞれが発するばね力の調整を行うことも可能となる。
図6は、図1に示す可変動弁機構10の動作を説明するための図である。より具体的には、図6(A)は、駆動カム14の押圧力がバルブ34に伝達していないゼロリフト状態を示し、図6(B)は、バルブ34のリフト量が最大リフト量となるように駆動カム14の押圧力がバルブ34に伝達されている状態を、それぞれ示している。
可変動弁機構10は、駆動カム14の回転に伴ってカムノーズがカムローラ26を押圧すると、その力はスライダーローラ22を介してスライダー面20に伝達される。その結果、揺動アーム18は、制御軸16を中心として、図6(A)に示す状態から図6(B)に示す状態に向けて(すなわち、図6(B)における時計回り方向に)回転する。この際、揺動アーム18のスプリング保持部18aの位置が変化することで、ロストモーションスプリング36の腕部36bの位置が、ロストモーションスプリング36のねじり角が大きくなる方向に(すなわち、ロストモーションスプリング36のばね力が大きくなる方向に)移動する。
既述したように、スプリング受けピン42は、スプリング保持部18aに回転可能に保持されている。このため、本実施形態のロストモーションスプリングの取り付け構造によれば、上記のように揺動アーム18の揺動に伴ってロストモーションスプリング36の腕部36bの方向が変化する際に、図6(B)に示すように、腕部36bの方向の変化に伴い、スプリング受けピン42が回転することとなる。
このため、上記取り付け構造によれば、揺動アーム18の揺動状態に関係なく、腕部36bとスプリング受けピン42の貫通孔52の壁面(スプリング受け面)との面接触が維持されるようになる。本実施形態の構造とは異なり、ロストモーションスプリングの腕部と揺動アーム側のスプリング受け面とが点接触や線接触となる状態で摺動を続けると、両者の間には常にロストモーションスプリングのばね力が作用していることで高い面圧が作用しているので、両者の摩耗が進み易くなる。これに対し、本実施形態の構造によれば、腕部36bとスプリング受けピン42の摩耗を良好に防止することが可能となる。
また、ロストモーションスプリングとスプリング保持部との接触位置が摩耗により変化すると、ロストモーションスプリング36と揺動アーム18との間に作用する力も変化する。その結果、当該作用力が大きくなると、ロストモーションスプリングの疲労強度を超えてしまう可能性がある。また、当該作用力が小さくなると、揺動アームの回転慣性により揺動アームがスライダーローラから離れてしまう可能性がある。
ところが、本実施形態の上記取り付け構造によれば、腕部36bとスプリング受けピン42とが面接触であるとともに、スプリング受けピン42と揺動アーム18の軸受け孔44とも面接触である。このため、ロストモーションスプリング36とスプリング保持部18aとの接触位置が摩耗により変化しない。これにより、ロストモーションスプリング36と揺動アーム18との間に作用する力を狙いの値に保つことが可能となる。
また、既述したように、スプリング受けピン42は、スプリング保持部18aによって制御軸16の軸方向に対して摺動可能に保持されている。その結果、揺動アーム18の揺動に伴ってロストモーションスプリング36の腕部36bの方向が変化する際、ロストモーションスプリング36の腕部36bの方向がスプリングシャフト38の軸線と直交する方向に対して傾きを有している場合には、スプリング受けピン42が制御軸16の軸方向にも移動するようになる。このため、腕部36bの方向の当該傾きに起因する力が、腕部36bやスプリング保持部18aに作用するのを回避することもできる。
尚、上述した実施の形態1においては、揺動アーム18が前記第1の発明における「揺動部材」に相当している。
また、スプリング受けピン42に設けられた貫通孔52が上記第3の発明における「穴部」に相当している。
実施の形態2.
次に、図7乃至図11を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2における可変動弁機構60の構成を表した斜視図である。本実施形態の可変動弁機構60は、スプリング受けピン62の形状が上述した実施の形態1におけるスプリング受けピン42と異なっている点を除き、上述した実施の形態1の可変動弁機構10と同様に構成されている。
より具体的には、図7に示すように、本実施形態のスプリング受けピン62には、上記図3に示すスプリング受けピン42とは異なり、貫通孔52ではなく溝部64が形成されている。当該溝部64には、ロストモーションスプリング36の腕部36bが押し当てられるようになっている。また、スプリング受けピン62は、上記図3に示すスプリング受けピン42と同様に、揺動アーム18のスプリング保持部18aに、回転可能かつ制御軸16の軸方向に対して摺動可能に保持されている。すなわち、本実施形態では、スプリング受けピン62と軸受け孔44とによって、腕部36bを保持するスプリング保持部18bが構成されている。
図8は、本発明の実施の形態2におけるスプリング受けピン62の形状を説明するための図である。スプリング受けピン62に形成された半円状の溝部64の径は、腕部36bの径と同一の径を有し、当該溝部64は、ロストモーションスプリング36の腕部36bとの間で面接触を維持できるように、かつ、両者間の摺動抵抗が大きくならないように、腕部36bとの間に適切なクリアランスが与えられている。
図9は、ロストモーションスプリング36を、スプリング固定ピン40の軸方向から見た図である。図9に示すように、ロストモーションスプリング36は、製造時において、図9中に示す矢印の方向に対して、腕部36bの位置ばらつきが生ずる。本実施形態では、このような腕部36bの位置ばらつきを許容可能にするために、図8(B)に示すように、スプリング受けピン62の溝部64の入口の幅が、溝部64の径に比して広げられている。また、図8(D)に示すように、溝部64は、スプリングシャフト38の軸方向と直交する方向に対する腕部36bの傾きに合わせて、スプリング受けピン62の軸方向と直交する方向に対して傾きを有して形成されている。
図10は、本発明の実施の形態2におけるスプリング受けピン62の構成例を説明するための図である。ロストモーションスプリング36には、上記図4を参照して既述したように、製造時において、固定端部36aと腕部36bとの間の角度にばらつきが生じ、また、2つの腕部36bの方向にも角度差が生ずる。また、既述したように、揺動アーム18のスプリング保持部18bには、バルブステムエンドの高さのばらつきに起因する位置ばらつきが生ずる。
上記のようなばらつきに伴う弊害を回避するために、本実施形態のスプリング受けピン62においても、図10に示すように、溝部64の深さを異ならせたスプリング受けピン62を複数のランクに分けたものを準備するようにしている。より具体的には、図10(A)に示すスプリング受けピン62は、ロストモーションスプリング36の自由状態での腕部36bの方向が揺動アーム18に近くなるようなばらつきが存在する場合に対応した深い溝部64を有するピンの一例である。一方、図5(B)に示すスプリング受けピン62は、ロストモーションスプリング36の自由状態での腕部36bの方向が揺動アーム18から遠くなるようなばらつきが存在する場合に対応した浅い溝部64を有するピンの一例である。
以上説明した本実施形態のスプリング受けピン62を有するロストモーションスプリング36の取り付け構造によれば、上述した実施の形態1の構成の場合と同様に、揺動アーム18に揺動状態に関係なく、腕部36bとスプリング受けピン62の溝部64の壁面(スプリング受け面)との面接触が維持されるようになる。このため、腕部36bとスプリング受けピン62の摩耗を良好に防止することが可能となる。その他、実施の形態1で述べた効果と同様の効果を奏することができる。
ところで、上述した実施の形態1のスプリング受けピン42は、貫通孔52に腕部36bを差し込む構成を採用しているので、揺動アーム18が揺動動作を行っている際のロストモーションスプリングの腕部とスプリング受けピンとの追従性という観点では、本実施形態の溝部64の形状を有するスプリング受けピン62に比して優れている。その結果、実施の形態1のスプリング受けピン42が用いられると、面接触となる接触面積が大きくなり、かつ、面接触となる時間が長くなるので、摩耗防止の観点からは本実施形態のスプリング受けピン62よりも有効となる。
しかしながら、実施の形態1のスプリング受けピン42が用いられていると、各ロストモーションスプリング36の腕部36bを各スプリング受けピン42の貫通孔52に差し込むために、各腕部36bと各スプリング受けピン42の位置を合わせる作業が必要となり、組み付け作業が煩雑となる。
図11は、本発明の実施の形態2における可変動弁機構60におけるロストモーションスプリング36の組み付け手法を説明するための図である。図11に示すように、予めスプリングシャフト38に組み付けておくことでアッセンブリー化しておき、その後、一度にカムハウジング(図示省略)に取り付ける方が、ロストモーションスプリング36は、気筒毎に個別に搭載するよりも作業効率が良くなる。
本実施形態のスプリング受けピン62を採用することとすれば、ロストモーションスプリング36の腕部36bの向きや、揺動アーム18に予め組み付けられているスプリング受けピン62の位置や向きを予め正確に合わせていなくても、気筒分のロストモーションスプリング36が予め組み付けられたスプリングシャフト38を、図11に示すように動弁系の上方向から降ろして容易にカムハウジングに組み付けることが可能となる。このように、本実施形態の取り付け構造によれば、ロストモーションスプリング36の組み付け性の容易化を図りつつ、腕部36bとスプリング保持部18bとの摩耗を良好に防止することが可能となる。
本発明の実施の形態1の可変動弁機構の構成を示す斜視図である。 図1に示す可変動弁機構を図1中の矢視Aが示す方向から見た側面図である。 図1に示すスプリング受けピンの形状を説明するための図である。 ロストモーションスプリングの形状ばらつきを説明するための図である。 本発明の実施の形態1におけるスプリング受けピンの構成例を説明するための図である。 図1に示す可変動弁機構の動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2における可変動弁機構の構成を表した斜視図である。 本発明の実施の形態2におけるスプリング受けピンの形状を説明するための図である。 ロストモーションスプリングを、スプリング固定ピンの軸方向から見た図である。 本発明の実施の形態2におけるスプリング受けピンの構成例を説明するための図である。 本発明の実施の形態2における可変動弁機構におけるロストモーションスプリングの組み付け手法を説明するための図である。
符号の説明
10、60 可変動弁機構
12 カム軸
14 駆動カム
16 制御軸
18 揺動アーム
18a、18b スプリング保持部
20 スライダー面
22 スライダーローラ
24 中間アーム
26 カムローラ
28 制御部材
30 連結軸
32 揺動カム面
34 バルブ
36 ロストモーションスプリング
36a 固定端部
36b 腕部
38 スプリングシャフト
40 スプリング固定ピン
42、62 スプリング受けピン
44 軸受け孔
46 ロッカーアーム
48 ロッカーローラ
52 貫通孔
64 溝部

Claims (4)

  1. 内燃機関の駆動カムと、
    前記駆動カムと内燃機関のバルブとの間に介在し、前記駆動カムの回転に伴って揺動する揺動部材と、
    制御軸を有し、当該制御軸を回転させることにより、前記揺動部材の揺動範囲を変化させる可変機構と、
    前記揺動部材と当接する腕部を有し、前記揺動部材を前記駆動カム側へ付勢するロストモーションスプリングと、
    を備え、
    前記揺動部材は、前記腕部を保持するスプリング保持部を有し、
    前記スプリング保持部は、前記揺動部材に対して回転可能に設けられていることを特徴とする可変動弁機構。
  2. 前記スプリング保持部は、
    円筒状に形成され、前記腕部を受け止めるスプリング受け面を有するピンと、
    前記揺動部材に設けられ、前記ピンを回転可能に保持する軸受け孔と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の可変動弁機構。
  3. 前記スプリング保持部は、前記腕部の径と略同一の径を有する穴部を有し、
    前記腕部は、前記穴部に挿入されていることを特徴とする請求項1または2記載の可変動弁機構。
  4. 前記スプリング保持部は、前記腕部の径と略同一の径で、かつ半円状の溝部を有し、
    前記腕部は、前記溝部に当接していることを特徴とする請求項1または2記載の可変動弁機構。
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DE102016122656A1 (de) 2015-12-01 2017-06-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Ventilvorrichtung für eine brennkraftmaschine

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DE102016122656B4 (de) 2015-12-01 2019-03-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Ventilvorrichtung für eine Brennkraftmaschine

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