JP2009052135A - マグネシウム合金材、およびマグネシウム合金材の表面処理方法 - Google Patents

マグネシウム合金材、およびマグネシウム合金材の表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材、および耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材を製造するためのマグネシウム合金材の表面処理方法を提供する。
【解決手段】マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに、水により蒸気養生して形成されるディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、マグネシウム合金材、およびマグネシウム合金材の表面処理方法に関するものである。さらに詳しくは、マグネシウム合金材の表面に結晶度の高いディットマライト等のリン酸塩含有物が形成され、リン酸水素二アンモニウム等により蒸気養生されることでディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムと水酸化マグネシウムとが複合化した強固な被膜が形成されたマグネシウム合金材、およびマグネシウム合金材の表面に結晶度の高いディットマライト等のリン酸塩含有物を形成し、リン酸水素二アンモニウム等により蒸気養生することでディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムと水酸化マグネシウムとが複合化した強固な被膜を形成するマグネシウム合金材の表面処理方法に関するものである。
一般に、卑金属に属するマグネシウムは、非常に活性な金属である。そのため、マグネシウムを主成分として含むマグネシウム合金材には、表面が酸化等されて腐食し易いという欠点がある。そこで、マグネシウム合金材の耐食性を向上させる必要がある。
マグネシウム合金材の耐食性を向上させる方法としては、例えば、マグネシウム合金材の表面に直接塗料(例えばアクリル系等の有機樹脂塗料)を塗布する方法がある。しかし、直接マグネシウム合金材に塗料を塗布しても、マグネシウム合金材の表面は酸化される。これにより、マグネシウム合金材と塗料層との密着性が悪くなり、塗料層の剥離が起き易くなる。
したがって、マグネシウム合金材の表面に塗料を塗布する前段階として、マグネシウム合金材に対して予め表面処理を施すことで、マグネシウム合金材と塗料層との密着性を向上させている。
ここで、マグネシウム合金材の表面処理方法として、例えば、特許文献1には、「耐食性の高い被膜を安価に形成することができるマグネシウム基材の表面処理方法を提供するために、マグネシウムまたはマグネシウム合金からなるマグネシウム基材を、加湿雰囲気中で加熱処理して、表面に酸化マグネシウムの被膜を形成するマグネシウム基材の表面処理方法」が示されている。
特許文献2には、「環境問題を引き起こさず、経済的にマグネシウムまたはその合金製品を表面処理できる方法を提供するために、マグネシウムまたはマグネシウム合金製品を、リン酸水素二アンモニウムを含む処理液により処理するマグネシウムまたはマグネシウム合金製品の表面処理方法」が示されている。そして、「この処理液によるマグネシウムまたはその合金製品の表面処理は、処理液をその表面に接触させること、例えば製品を処理液に浸漬すること、処理液を製品に噴霧すること等により行う」という技術が示されている。
特許文献3には、「有害なクロム酸塩を使用せず、高い耐食性を有するマグネシウム材またはマグネシウム合金材の表面処理方法を提供するために、マグネシウム材またはマグネシウム合金材の表面に、中性溶液またはアルカリ性溶液を処理液として、化学的方法または電気化学的方法のいずれかの方法により酸化被膜を形成させた後、高圧蒸気雰囲気中で処理するマグネシウム材またはマグネシウム合金材の表面処理方法」が示されている。そして、「この蒸気処理は、酸化被膜を形成された被処理物表面の耐食性を向上させるために行う」ことが示されている。
特許文献4には、「低コストで人体への影響の懸念のない鋳造物の表面処理方法、および防食層との密着性がよく、しかもそれ自体だけでも耐食性を有する表面処理被膜を備えた鋳造物品を提供するために、マグネシウム、マグネシウム合金等を鋳造してなる鋳造物をリン酸塩等の水溶液中で加熱・加圧処理することにより上記鋳造物の表面処理をする鋳造物の表面処理方法」が示されている。そして、「リン酸塩として、メタリン酸、ピロリン酸、リン酸、三リン酸、四リン酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、およびアミン塩等の化合物」が示されている。
特許文献5には、「薬剤を使用せず、かつ生産効率の高いマグネシウム材またはマグネシウム合金材の表面処理方法を提供するために、マグネシウム材またはマグネシウム合金材の表面を湿式ブラスト処理するブラスト処理工程と、このブラスト処理工程後に上記マグネシウム材またはマグネシウム合金材を相対湿度80%以上で加熱処理する水蒸気処理工程とを有するマグネシウム材またはマグネシウム合金材の表面処理方法」が示されている。そして、「湿式ブラスト処理とは、研削材(ブラスト材)と水との混合物を被処理物の表面に吹き付ける処理である」ことが示されている。
特開2006−28539号公報(平成18年2月2日公開) 特開平11−29874号公報(平成11年2月2日公開) 特開2000−64057号公報(平成12年2月29日公開) 特開2002−322567号公報(平成14年11月8日公開) 特開2005−54238号公報(平成17年3月3日公開)
しかしながら、特許文献2,4に示されるマグネシウム合金材の表面処理方法では、リン酸塩の溶液を用いているので、表面処理後に、溶液中に不純物が混ざる。これにより、表面処理後の溶液を繰り返し使うことが難しく、コストの上昇および工程数の増加という問題点を有している。
また、特許文献1,3,5に示されるマグネシウム合金材の表面処理方法では、蒸気を用いて表面処理を行っているが、マグネシウム合金材を蒸気に接触させているだけであり、他に脱脂処理や塗装、ブラスト処理等の複数処理工程を必要としているため、表面処理の効率が良くないという問題点を有している。
さらに、一般的に行われている陽極酸化法によるマグネシウム合金材の表面処理方法では、陽極酸化は溶液中で電気を通して行うので、マグネシウム合金材表面の被膜の膜厚が厚くなると大きな電圧が必要であり、表面処理装置が大型化してしまうという問題点を有している。また、陽極酸化法では、マグネシウム合金材の表面に被膜を付けているだけであるので、マグネシウム合金材が撓んだ場合に、マグネシウム合金材表面の被膜がひび割れするという現象が生じる。その結果、陽極酸化法により被膜を付けたマグネシウム合金材は、実用化し難いという問題点を有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材、および耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材を製造するためのマグネシウム合金材の表面処理方法を提供することにある。
本発明のマグネシウム合金材は、上記課題を解決するために、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに、水により蒸気養生して形成されるディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有することを特徴としている。
上記の発明によれば、本発明のマグネシウム合金材は、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに、水により蒸気養生されているので、マグネシウム合金材の表面にディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体の被膜が形成される。そして、水酸化マグネシウムの溶解度は非常に小さいので、水酸化マグネシウムの被膜は非常に強固である。さらに、本発明のマグネシウム合金材は、蒸気養生されているので、リン酸水素二アンモニウム等の化合物が、気相中における非常に小さい分子状態で反応することができる。これにより、マグネシウム合金材とリン酸水素二アンモニウム等の化合物との反応効率が向上し、リン酸水素二アンモニウム等の非常に小さい粒子によりマグネシウム合金材の表面が強固に被膜される。その結果、本発明のマグネシウム合金材は、耐食性、耐衝撃性等に優れたものとなる。
また、本発明のマグネシウム合金材は、上記ディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有する被膜の膜厚が、10μm以上、300μm以下の範囲内であることが好ましい。
これにより、本発明のマグネシウム合金材は、該マグネシウム合金材表面の上記ディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有する被膜の膜厚が10μm以上、300μm以下の範囲内であるので、緻密な材料となる。その結果、本発明のマグネシウム合金材は、効率よく利用することができる。上記マグネシウム合金材表面の上記ディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有する被膜の膜厚が10μm未満であると、被膜の欠陥部分が浸食されて腐食が拡大したり、僅かな傷が付いてもそこから浸食が始まるという問題がある。一方、上記マグネシウム合金材表面の上記ディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有する被膜の膜厚が300μmよりも厚いと、熱衝撃や応力によって被膜がひび割れたり、剥離してしまうという問題がある。
また、本発明のマグネシウム合金材は、複雑形状であり、大型部材を有し、かつ大量処理を行うことが好ましい。
また、本発明のマグネシウム合金材は、温度が80℃以上、180℃以下の範囲内で蒸気養生して形成されることが好ましい。
これにより、蒸気養生が適当な温度で行われ、本発明のマグネシウム合金材は、より一層、耐食性、耐衝撃性等に優れたものとなる。
本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、上記課題を解決するために、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに、水により、温度が80℃以上、180℃以下の範囲内で蒸気養生することを特徴としている。
上記の発明によれば、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、温度が80℃以上、180℃以下の範囲内で蒸気養生するので、養生するのに適当な温度を確保することができる。また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに、水により蒸気養生するので、マグネシウム合金材の表面にディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムと水酸化マグネシウムとの複合化された被膜を形成することができる。そして、水酸化マグネシウムの溶解度は非常に小さいので、ディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムと水酸化マグネシウムとの複合化された被膜は非常に強固である。
さらに、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、蒸気養生するので、リン酸水素二アンモニウム等の化合物を、気相中における非常に小さい分子状態で反応させることができる。これにより、マグネシウム合金材とリン酸水素二アンモニウム等の化合物との反応効率が向上し、リン酸水素二アンモニウム等の非常に小さい粒子がマグネシウム合金材の表面を強固に被膜する。
その結果、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材を製造することができる。
特に、一般的に行われている陽極酸化法によるマグネシウム合金材の表面処理方法では、陽極酸化は溶液中にマグネシウム合金材を浸漬させて電気を通して行うので、マグネシウム合金材表面の被膜の膜厚が厚くなると大きな電圧が必要であり、表面処理装置が大型化してしまう。これに対して、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法では、蒸気養生は蒸気養生層に蒸気を通すだけで温度がいくらでも上昇するので、マグネシウム合金材表面の被膜の膜厚が厚くなったとしても、表面処理装置を大型化する必要がない。その結果、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、一定のスペースでの大量処理・大量生産に適している。
また、陽極酸化法では、マグネシウム合金材表面に被膜を付けているだけであるので、マグネシウム合金材が撓んだ場合に、マグネシウム合金材表面の被膜がひび割れするという現象が生じる。その結果、陽極酸化法により被膜を付けたマグネシウム合金材は、実用化し難いという問題点を有している。これに対して、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法では、マグネシウム合金材表面の被膜が、マグネシウム合金材表面の結晶粒子に接触している。その結果、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法では、マグネシウム合金材が撓んだ場合でも、マグネシウム合金材表面の被膜がひび割れするという現象が生じ難い。
さらに、陽極酸化法では、マグネシウム合金材表面に被膜を付けているだけであるので、マグネシウム合金材がパイプ状の場合にはパイプの外側は表面処理できるがパイプの内面は表面処理できないという問題点を有している。また、マグネシウム合金材が凹凸形状の場合には窪んだ部分、隙間、細い断面等は表面処理できないという問題点を有している。これに対して、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、蒸気養生を行うので、蒸気中のリン酸水素二アンモニウム等の化合物がマグネシウム合金材表面に接触し易く、複雑形状(パイプ状、凹凸形状等)、大型部材などのマグネシウム合金材表面に対しても、効率よく、かつ均一に表面処理を行うことができる。
ここで、例えば、特許文献2には、マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム液に浸漬する方法、またはマグネシウム合金材にリン酸水素二アンモニウム液を噴霧する方法により、マグネシウム合金材の表面にリン酸塩の層をなし、その後の粉体塗装での密着性を良くする技術が記載されている。しかし、特許文献2に記載されている技術は、溶液中で、マグネシウム合金材とリン酸水素二アンモニウムとを反応させるので、反応が途中で止まり、厚い結晶膜を形成することができない。また、特許文献2に記載されている技術は、溶液中で、マグネシウム合金材とリン酸水素二アンモニウムとを反応させるので、表面処理後に、溶液中に不純物が混ざる。これにより、表面処理後のリン酸水素二アンモニウム溶液を繰り返し使うことが難しく、コストの上昇および工程数の増加という問題点を有する。
これに対して、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、蒸気中で、マグネシウム合金材とリン酸水素二アンモニウム等とを反応させるので、リン酸水素二アンモニウム等の分子が小さく、マグネシウム合金材の中まで浸透し、結晶膜の膜厚をコントロールすることができる。また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、蒸気中で、マグネシウム合金材とリン酸水素二アンモニウム等とを反応させるので、表面処理後のリン酸水素二アンモニウム等を繰り返し使うことができる。これにより、コストが低下し、工程数の少ない単純な操作となり効率的である。
また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、上記化合物を溶液で用いるとともに、該溶液の濃度が、1重量%以上、30重量%以下の範囲内であることが好ましい。また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、2時間以上、30時間以下の範囲内で蒸気養生することが好ましい。
これにより、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、マグネシウム合金材を上記化合物により効率的に蒸気養生することができる。
また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、蒸気養生する前に、上記マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、および、リン酸もしくはその誘導体のうちの少なくとも一種の化合物の溶液に接触させることが好ましい。
この場合、上記マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、および、リン酸もしくはその誘導体のうちの少なくとも一種の化合物の溶液で処理することは、マグネシウム合金材の表面にディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムを形成する条件を見いだすことにある。特に、上記マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、および、リン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物の溶液で処理することは、マグネシウム合金材の表面に結晶度の良いディットマライトを形成する条件を見いだすことにある。なお、上記マグネシウム合金材を、リン酸、亜リン酸、ホスホンリン酸、過リン酸、メタリン酸、オルトリン酸、ピロリン酸、五酸化リン、十酸化四リン等の溶液で処理すれば、マグネシウム合金材の表面にディットマライトを形成しない。しかし、元素分析の結果、リンの元素が検出されることから、マグネシウム合金材の表面にリン酸塩含有マグネシウムが形成していると考えることができる。そして、その後に上記化合物で蒸気養生することにより、マグネシウム合金材の表面を二重の被膜で覆うことができる。
その結果、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、より一層、耐衝撃性、耐食性等に優れたマグネシウム合金材を製造することができる。
また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、上記マグネシウム合金材を接触させる溶液の温度が、3℃以上、140℃以下の範囲内であることが好ましい。
これにより、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、表面処理するのに適当な温度を確保することができる。
また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、上記マグネシウム合金材を接触させる溶液の濃度が、0.1重量%以上、35重量%以下の範囲内であることが好ましい。また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、2秒以上、4時間以下の範囲内で、上記マグネシウム合金材を、上記化合物の溶液に接触させることが好ましい。
これにより、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、マグネシウム合金材を上記溶液で効率的に処理することができる。
また、本発明のマグネシウム合金材は、上記マグネシウム合金材の表面処理方法により処理されていることが好ましい。
これにより、従来の表面処理方法では得ることができなかった耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材を製造することが可能となる。
本発明のマグネシウム合金材、およびマグネシウム合金材の表面処理方法は、以上のように、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに、水により蒸気養生して形成されるディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有する。
それゆえ、耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材、および耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材を製造するためのマグネシウム合金材の表面処理方法を提供するという効果を奏する。
以下、本発明について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更して実施し得るものである。具体的には、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
(I)本発明で処理される材料、本発明に用いられる物質等
<マグネシウム合金材>
本発明で処理されるマグネシウム合金材は、マグネシウムを主成分とする合金であれば特に限定されない。つまり、添加元素として、アルミニウム、亜鉛、カルシウム等が含まれていても本発明に含まれる。また、マグネシウムのみを成分とする合金であっても本発明に含まれる。
<化合物>
本発明に用いられる化合物は、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、および、リン酸もしくはその誘導体のうちの少なくとも一種の化合物である。上記化合物は、一種類のみ用いてもよいし、複数種類を用いてもよい。その中でも、マグネシウムと反応して水酸化マグネシウムを生成し易いとの理由から、リン酸水素二アンモニウムであることが好ましい。
また、本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、マグネシウム合金材の特性を阻害しない限り、上記化合物以外の他の物質を添加してもよい。他の物質を添加する方法としては、特に限定されるものではない。
<水>
本発明の蒸気養生には、水を用いる。また、本発明の蒸気養生は、マグネシウム合金材の特性を阻害しない限り、水以外の他の物質を添加してもよい。他の物質を添加する方法としては、特に限定されるものではない。
<化合物の溶液>
本発明に用いられる化合物の溶液における溶媒は、上記化合物を溶かすことができれば特に限定されないが、蒸気養生に水を用いるとの理由から、水であることが好ましい。すなわち、上記溶液は水溶液であることが好ましい。
<蒸気養生>
本発明における蒸気養生とは、加温の蒸気中で行う促進養生をいう。ここで、養生とは、適度な温度と湿度を確保し、マグネシウム合金表面に被膜を形成するように保護することをいう。本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム等の化合物並びに水により蒸気養生することで、マグネシウム合金材の表面を腐食、衝撃等から保護する。
<化合物の溶液による処理>
本発明における化合物の溶液による処理は、特に限定されないが、マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム等の化合物の溶液中に浸漬させる方法、マグネシウム合金材にリン酸水素二アンモニウム等の化合物の溶液を噴霧する方法等により行う。
(II)本発明の表面処理方法
<表面処理方法>
本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに水、により、雰囲気の温度が80℃以上、180℃以下の範囲内で蒸気養生する。雰囲気の温度とは、蒸気養生を行う容器内の温度をいう。雰囲気の温度は、マグネシウム合金表面への被膜形成が効率的であるとの理由から、80℃以上、180℃以下であり、100℃以上、140℃以下であることが特に好ましい。
本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、特に限定されないが、上記化合物を溶液で用いるとともに、該溶液の濃度が、1重量%以上、30重量%以下の範囲内であることが好ましい。蒸気養生の際には、上記溶液を加熱することにより蒸気を発生させて蒸気養生を行う。上記溶液の濃度は、マグネシウム合金表面の被膜の厚さを効率良くコントロールするとの理由から、1重量%以上、30重量%以下であることが好ましく、5重量%以上、20重量%以下であることが特に好ましい。
本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、特に限定されないが、2時間以上、30時間以下の範囲内で蒸気養生することが好ましい。上記範囲内であれば、蒸気養生の保持時間が長いほど、処理されたマグネシウム合金材の膜厚が厚くなり、硬度が大きくなり(耐衝撃性が向上し)、かつ耐食性が向上する。蒸気養生の保持時間は、安定した被膜を効果的に形成するとの理由から、2時間以上、30時間以下であることが好ましく、9時間以上、24時間以下であることが特に好ましい。
本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、特に限定されないが、蒸気養生する前に、上記マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、および、リン酸もしくはその誘導体のうちの少なくとも一種の化合物の溶液に接触させることが好ましい。つまり、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム等の化合物と、2段階で処理することが好ましい。1段階目として、マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム等の化合物の溶液に接触させることにより、マグネシウム合金材の表面に結晶性の良いディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムを形成する。ここで、ディットマライト等のリン酸塩含有物とは、マグネシウム、リン等を主成分とする鉱物をいう。2段階目として、上記溶液に接触させたマグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム等の化合物並びに水により蒸気養生することで、マグネシウム合金材の表面にディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムと水酸化マグネシウムとの複合化された強固な被膜を形成する。これにより、マグネシウム合金材の耐食性、耐衝撃性を向上させる。
ここで、本明細書において、「リン酸もしくはその誘導体」としては、リン酸、亜リン酸、ホスホンリン酸、過リン酸、メタリン酸、オルトリン酸、ピロリン酸、五酸化リン、十酸化四リン等が挙げられ、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウムおよびリン酸三アンモニウムは「リン酸もしくはその誘導体」に含めないこととする。
本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、特に限定されないが、上記マグネシウム合金材を接触させる溶液の温度が、3℃以上、140℃以下の範囲内であり、濃度が、0.1重量%以上、35重量%以下の範囲内であることが好ましい。上記マグネシウム合金材を接触させる溶液の温度は、上記反応時間、低コスト等の条件下で結晶性の良いディットマライト等のリン酸塩含有物を形成するとの理由から、3℃以上、140℃以下であることが好ましく、20℃以上、120℃以下であることが特に好ましい。また、上記マグネシウム合金材を接触させる溶液の濃度は、結晶性の良いディットマライト等のリン酸塩含有物を形成するために反応時間との相互作用を効果的に行うとの理由から、0.1重量%以上、35重量%以下であることが好ましく、2重量%以上、20重量%以下であることが特に好ましい。
本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、特に限定されないが、2秒以上、4時間以下の範囲内で、上記マグネシウム合金材を、上記化合物の溶液に接触させることが好ましい。上記溶液への接触は、効果的に結晶性の良いディットマライト等のリン酸塩含有物を形成するとの理由から、2秒以上、4時間以下であることが好ましく、10秒以上、2時間以下であることが特に好ましい。
<本発明を実施する装置構成>
本発明の蒸気養生を行うための装置構成について、図1(a)・(b)に基づいて説明すれば以下の通りである。
図1(a)は、本発明における表面処理方法に用いられる蒸気養生装置10を示す斜視図である。また、図1(b)は、本発明における表面処理方法に用いられる蒸気養生装置10の内部を示す断面図である。
図1(b)に示すように、蒸気養生装置10の内部には、主として、ステンレス製の網3に取り付けられたマグネシウム合金材1および溶液2が備えられている。
本発明の蒸気養生は、溶液2を適度に加温することにより蒸気とし、その蒸気を用いて、マグネシウム合金材1の表面に被膜を形成することにより行う。
(III)本発明の表面処理方法により処理されたマグネシウム合金材
本発明の表面処理方法により処理されたマグネシウム合金材は、耐食性、耐衝撃性等に優れており、塗装等の追加処理をせずに、航空機のホイール、エンジンのギアボックスハウジング等;自動車のホイール、オイルパン、自動変速機ミッションケース、ステアリングホイール芯金等;自転車のリム、フレーム等;鉄道車両用部材に利用することが可能である。
本発明のマグネシウム合金材は、該マグネシウム合金材表面の水酸化マグネシウムを含有する被膜の膜厚が、好ましくは10μm以上300μm以下の範囲内であり、より好ましくは10μm以上150μm以下の範囲内であり、特に好ましくは26μm以上99μm以下の範囲内である。
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明する。
〔溶液による前処理〕
各密閉容器(試作品、70cc、外部:ステンレス、内部:テフロン(登録商標))中に、リン酸水素二アンモニウム溶液(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)またはリン酸溶液と、マグネシウム合金材(ケーエステクノス株式会社製、押し出し材を縦40mm,横20mm,厚さ1.5mmの大きさにカットしたもの)とを入れ、120℃の雰囲気下で2時間処理し、前処理済試料(マグネシウム合金材)を作製した。
〔蒸気養生〕
乾燥機(ヤマト科学株式会社製、商品名:「DS44」)内に、図1に示す蒸気養生装置(試作品)を入れ、その蒸気養生装置内にはステンレス製の網を置いた。さらに、そのステンレス製の網にマグネシウム合金材(ケーエステクノス株式会社製、押し出し材を縦40mm,横20mm,厚さ1.5mmの大きさにカットしたもの)を吊るした。そして、蒸気養生装置の下部にリン酸水素二アンモニウム溶液(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)、リン酸二水素アンモニウム溶液、リン酸三アンモニウム溶液または蒸留水を入れて、蒸気養生を行った。その際の条件は、後述する。そして、処理済試料(マグネシウム合金材)を作製した。
なお、蒸気養生は、上記「溶液による前処理」の後に行うこともある。上記「溶液による前処理」の後に行う場合には、リン酸水素二アンモニウム溶液またはリン酸溶液での処理により生成したディットマライト等のリン酸塩含有マグネシウムの結晶を覆うために、蒸気養生による強固な表面被膜の形成を行うことになる。
〔マグネシウム合金材の物性等〕
上記処理済試料を用いて、膜厚、硬度および耐食性の評価を行った。膜厚は、膜厚測定機(株式会社キーエンス製、商品名:「デジタルマイクロスコープ」)を用いて測定した。
硬度は、硬度測定器(株式会社東洋精機製作所製、商品名:「DUR−O−Test」)を用いて、荷重をかけた後の試料の状態を目視により評価した。具体的には、へこみが全くない状態を「◎」とし、へこみがほとんどない状態を「○」とし、へこみがある状態を「×」とした。
耐食性は、35℃の恒温水槽(ヤマト科学株式会社製、商品名:「BT−23」)に5重量%の塩水溶液(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)を入れ、その中に上記試料を72時間浸透し、その後の腐食の状態を目視により評価した。具体的には、腐食が全くない状態を「◎」とし、腐食がほとんどない状態を「○」とし、腐食がある状態を「×」とした。
〔陽極酸化処理〕
JIS H 8651のマグネシウム合金防食処理方法による陽極酸化処理(6種−第1工程)は、水酸化ナトリウム、エチレングリコール、シュウ酸ナトリウムを100ml入れた容器にマグネシウム合金材を入れ1時間処理することにより行った。そのときの液温度は80℃、電流密度は2A/dmであった。処理後は水洗し、80℃で30分間乾燥した。
〔実施例1〜14のまとめ〕
〔実施例1〕
マグネシウム合金材を140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液20%で24時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。塩水溶液に浸透した後の試料を図2(a)に示す。蒸気養生後の試料のSEM観察結果を図3(a)に示す。図3(a)に示すように、蒸気養生後には小さな結晶が認められた。また、図4に示すX線回折図によれば、わずかにディットマライトのピークが認められ、水酸化マグネシウムのピークが明確に認められた(図4A)。また、図5(a)に示す元素分析結果によれば、リン(P)が質量濃度1.5%含有されていることがわかった。
〔実施例2〕
マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム溶液10%に120℃で2時間接触させた後、140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液20%で24時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。塩水溶液に浸透した後の試料を図2(b)に示す。蒸気養生後の試料のSEM観察結果を図3(b)に示す。図3(b)に示すように、蒸気養生後には板状結晶が認められた。また、図4に示すX線回折図によれば、ディットマライトのピークおよび水酸化マグネシウムのピークが明確に認められた(図4B)。
〔実施例3〕
マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム溶液20%に120℃で2時間接触させた後、140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液20%で24時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。塩水溶液に浸透した後の試料を図2(c)に示す。蒸気養生後の試料のSEM観察結果を図3(c)に示す。図3(c)に示すように、蒸気養生後には板状結晶が認められた。また、図4に示すX線回折図によれば、ディットマライトのピークおよび水酸化マグネシウムのピークが明確に認められた(図4C)。また、図5(b)に示す元素分析結果によれば、リン(P)が質量濃度27.4%含有されていることがわかった。
〔実施例4〕
マグネシウム合金材を140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液20%で9時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例5〕
マグネシウム合金材を140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液5%で9時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例6〕
マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム溶液10%に120℃で2時間接触させた後、140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液20%で9時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例7〕
マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム溶液10%に120℃で2時間接触させた後、120℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液20%で9時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例8〕
マグネシウム合金材を140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液20%で5時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例9〕
マグネシウム合金材を160℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸水素二アンモニウム溶液20%で5時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例10〕
マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム溶液5%に120℃で2時間接触させた後、140℃の蒸気養生装置に入れ、蒸留水で9時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例11〕
マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム溶液10%に120℃で2時間接触させた後、140℃の蒸気養生装置に入れ、蒸留水で9時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例12〕
マグネシウム合金材を140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸二水素アンモニウム溶液20%で24時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例13〕
マグネシウム合金材を140℃の蒸気養生装置に入れ、リン酸三アンモニウム溶液20%で24時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔実施例14〕
マグネシウム合金材をリン酸溶液2%に23℃で5秒間接触させた後、140℃の蒸気養生装置に入れ、蒸留水で12時間処理した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表1に示す。
〔比較例1〜3のまとめ〕
〔比較例1〕
マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム溶液10%に120℃で2時間接触させた。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表2に示す。塩水溶液に浸透した後の試料を図6(a)に示す。図6(a)に示すように、処理後の表面は腐食していた。処理後の試料のSEM観察結果を図7(a),(b)に示す。ここで、図7(b)は図7(a)の拡大写真である。図7(a)に示すように、処理後の表面には小さな結晶が認められた。また、図7(b)に示すように、処理後の表面には薄い板状結晶が認められた。
〔比較例2〕
マグネシウム合金材をリン酸水素二アンモニウム溶液30%に120℃で2時間接触させた。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表2に示す。塩水溶液に浸透した後の試料を図6(b)に示す。図6(b)に示すように、処理後の表面は比較例1と同じように腐食していた。処理後の試料のSEM観察結果を図7(c),(d)に示す。ここで、図7(d)は図7(c)の拡大写真である。図7(c),(d)に示すように、処理後の表面は比較例1と比べて板状結晶が成長し厚みを増していた。図8に示すX線回折図によれば、ディットマライトのピークが認められた。
〔比較例3〕
マグネシウム合金材をJIS H 8651のマグネシウム合金防食処理方法によって陽極酸化処理(6種−第1工程)した。処理後の膜厚、硬度、耐食性を表2に示す。塩水溶液に浸透した後の試料の表面は腐食していた。処理後の試料のSEM観察結果を図9(a)〜(c)に示す。図9(a)に示すように、処理後の表面は緻密化していた。このため、熱、応力、撓み等の影響により容易に亀裂が入り、剥離現象等が発生する。図9(b),(c)から、そのことが明確にわかる。図10に示すX線回折図によれば、陽極酸化による表面の被膜は水酸化マグネシウムであった。
〔剥離試験結果〕
図11(a)は、蒸気養生により処理されたマグネシウム合金材の剥離試験後の外観を示す図であり、図11(b)は、陽極酸化処理されたマグネシウム合金材の剥離試験後の外観を示す図である。
図11(b)に示すように、陽極酸化処理されたマグネシウム合金材は、カット部分においてマグネシウム金属の光沢が表面に出ており、カット部分の周りは剥離していた。このような現象は図11(a)に示すような蒸気養生により処理されたマグネシウム合金材では見られなかった。蒸気養生により処理されたマグネシウム合金材は、表面が硬く、剥離した部分は認められなかった。
本発明のマグネシウム合金材の表面処理方法は、耐食性、耐衝撃性等に優れたマグネシウム合金材を製造するものである。そのため、塗装等の追加処理をせずに、広範囲な金属機械産業において利用することができる。具体的には、航空機のホイール、エンジンのギアボックスハウジング等;自動車のホイール、オイルパン、自動変速機ミッションケース、ステアリングホイール芯金等;自転車のリム、フレーム等;鉄道車両用部材の用途に適用することが可能である。
(a)は、本発明における表面処理方法に用いられる蒸気養生装置を示す斜視図であり、(b)は、本発明における表面処理方法に用いられる蒸気養生装置の内部を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明における表面処理方法により処理されたマグネシウム合金材を塩水浸透実験した後の外観を示す図である。 (a)〜(c)は、本発明における表面処理方法により処理されたマグネシウム合金材のSEM観察結果を示す図である。 本発明における表面処理方法により処理されたマグネシウム合金材のX線回折図である。 (a),(b)は、本発明における表面処理方法により処理されたマグネシウム合金材の元素分析結果を示す表である。 (a),(b)は、溶液接触処理されたマグネシウム合金材を塩水浸透実験した後の外観を示す図である。 (a)〜(d)は、溶液接触処理されたマグネシウム合金材のSEM観察結果を示す図である。 溶液接触処理されたマグネシウム合金材のX線回折図である。 (a)〜(c)は、表面処理方法(陽極酸化法)により処理されたマグネシウム合金材のSEM観察結果を示す図である。 表面処理方法(陽極酸化法)により処理されたマグネシウム合金材のX線回折図である。 (a)は、本発明における表面処理方法により処理されたマグネシウム合金材の外観を示す図であり、(b)は、表面処理方法(陽極酸化法)により処理されたマグネシウム合金材の外観を示す図である。
符号の説明
1 マグネシウム合金材
2 溶液
3 ステンレス製の網
10 蒸気養生装置

Claims (10)

  1. マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに、水により蒸気養生して形成されるリン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有することを特徴とするマグネシウム合金材。
  2. 上記リン酸塩含有マグネシウムおよび水酸化マグネシウムの複合体を含有する被膜の膜厚が、10μm以上、300μm以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のマグネシウム合金材。
  3. マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、およびリン酸三アンモニウムのうちの少なくとも一種の化合物、並びに、水により、温度が80℃以上、180℃以下の範囲内で蒸気養生することを特徴とするマグネシウム合金材の表面処理方法。
  4. 上記化合物を溶液で用いるとともに、該溶液の濃度が、1重量%以上、30重量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項3に記載のマグネシウム合金材の表面処理方法。
  5. 2時間以上、30時間以下の範囲内で蒸気養生することを特徴とする請求項3または4に記載のマグネシウム合金材の表面処理方法。
  6. 蒸気養生する前に、上記マグネシウム合金材を、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸三アンモニウム、および、リン酸もしくはその誘導体のうちの少なくとも一種の化合物の溶液に接触させることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のマグネシウム合金材の表面処理方法。
  7. 上記マグネシウム合金材を接触させる溶液の温度が、3℃以上、140℃以下の範囲内であることを特徴とする請求項6に記載のマグネシウム合金材の表面処理方法。
  8. 上記マグネシウム合金材を接触させる溶液の濃度が、0.1重量%以上、35重量%以下の範囲内であることを特徴とする請求項6または7に記載のマグネシウム合金材の表面処理方法。
  9. 2秒以上、4時間以下の範囲内で、上記マグネシウム合金材を、上記化合物の溶液に接触させることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のマグネシウム合金材の表面処理方法。
  10. 請求項3〜9のいずれか1項に記載の表面処理方法により処理されているマグネシウム合金材。
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