JP2009051800A - フェニルエステル及びリチウム二次電池用非水電解液並びにそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents

フェニルエステル及びリチウム二次電池用非水電解液並びにそれを用いたリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 医薬、農薬、電子材料、高分子材料等の中間原料又は電池材料として有用なフェノ−ルエステル、およびそれを用い、サイクル特性等の電池特性に優れたリチウム二次電池用非水電解液、並びにそれを用いたリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】 カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物、および非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を非水電解液に対して0.01〜10重量%含有することを特徴とするリチウム二次電池用非水電解液、並びに該非水電解液を含むことを特徴とするリチウム二次電池である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬、農薬、電子材料、高分子材料等の中間原料、又は電池材料として有用なカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物などのフェノールエステル及びそれを用いたサイクル特性等の電池特性に優れたリチウム二次電池用非水電解液、並びにそれを用いたリチウム二次電池に関する。
近年、リチウム二次電池は小型電子機器等の駆動用電源として広く使用されている。リチウム二次電池は、主にリチウムを吸蔵放出可能な材料を含む正極および負極、リチウム塩を含む非水電解液から構成されている。その非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等のカーボネート類が使用されている。
リチウム二次電池の負極としては、リチウム金属、リチウムを吸蔵および放出可能な金属化合物(金属単体、酸化物、リチウムとの合金など)、炭素材料が知られている。特に、炭素材料のうち、例えばコークス、黒鉛(人造黒鉛、天然黒鉛)等のリチウムを吸蔵・放出することが可能な炭素材料を用いた非水系電解液二次電池が広く実用化されている。中でも、天然黒鉛や人造黒鉛等の高結晶化した炭素材料を用いたリチウム二次電池は、非水電解液溶媒として用いられているECやPCなどが、充放電を繰り返す間に負極表面で一部電気化学的還元分解を生じて、電池性能の低下をもたらすことが知られている。
更に、リチウム金属,炭素材料以外の負極材料として、スズあるいはケイ素などを用いた負極が検討されている。しかしながら、リチウムを吸蔵したスズ合金あるいはケイ素合金は活性が高いため、電解液中の炭酸エステルが分解されてしまい、しかも吸蔵されたリチウムが不活性化されてしまうという問題があった。
一方、正極として、例えばLiCoO2、LiMn24、LiNiO2、LiFePO等を用いたリチウム二次電池は、リチウム基準でのリチウムイオンの挿入・脱離に伴う電圧が3.5V以上と高いため、高エネルギー密度の電池が得られる。反面、電圧が高いために、非水電解液中の溶媒が充電状態で高温になった場合に、局部的に一部酸化分解することにより、該分解物が電池性能の低下をもたらす。これは正極材料と非水電解液との界面における電気化学的酸化分解反応に起因するものと考えられる。
上記のとおり、正極や負極上で電解液が分解するとガスが発生し、電池が膨れたり、電解液の分解物が電極に付着することにより、サイクル特性をはじめとする電池性能を低下させる一因となる。
そのような状況下、リチウム二次電池が搭載されている電子機器では、電力消費量が増大し、高容量化の一途をたどっており、ますます電解液にとっては分解が起こり易くなる環境にあり、サイクル特性などの電池特性が悪化してしまう問題があった。
特許文献1には、p−クレジルアセテートなどの芳香族エステル化合物を非水電解液に溶解することにより、高温保存特性を改良した非水系電解液およびそれを用いたリチウム二次電池について開示されているが、これらの化合物を用いても、十分に満足できるサイクル特性が得られていないのが実状であった。
特開平2003−243026
本発明は、医薬、農薬、電子材料、高分子材料等の中間原料又は電池材料として有用なカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物などのフェノールエステル、及び、それを用いたサイクル特性等の電池特性に優れたリチウム二次電池用非水電解液、並びにそれを用いたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、カルボン酸フェニルのベンゼン環に2つのtert−ブチル基を有したカルボン酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル化合物を非水電解液に添加することで、サイクル特性が優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、下記の(1)〜(3)を提供するものである。
(1)カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物として、酢酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、トリフルオロ酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル。
(2)非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を非水電解液に対して0.01〜10重量%含有することを特徴とするリチウム二次電池用非水電解液。
(3)正極、負極及び非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液からなるリチウム二次電池において、該非水電解液中にカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を非水電解液に対して0.01〜10重量%含有することを特徴とするリチウム二次電池。
本発明の非水電解液を用いたリチウム二次電池は、サイクル特性などの電池特性に優れる。
以下に、本発明のカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物などのフェノールエステルを用いたリチウム二次電池用非水電解液、並びにそれを用いたリチウム二次電池について詳述する。
〔カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物〕
本発明のカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物は特に限定されないが、具体的には、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、酢酸2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、酢酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、酢酸2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、プロピオン酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、プロピオン酸2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、プロピオン酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、プロピオン酸2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、トリフルオロ酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、トリフルオロ酢酸2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、トリフルオロ酢酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、トリフルオロ酢酸2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、安息香酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、安息香酸2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、安息香酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、安息香酸2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、2−メチル安息香酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、2−メチル安息香酸2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、2−メチル安息香酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、2−メチル安息香酸2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、3−メチル安息香酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、3−メチル安息香酸2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、3−メチル安息香酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、3−メチル安息香酸2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、4−メチル安息香酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル、4−メチル安息香酸2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、4−メチル安息香酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、4−メチル安息香酸2,5−ジ−tert−ブチルフェニルが好ましい。
アルキルスルホン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物またはアリールスルホン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物のアルキル基またはアリール基としては、メチル基、エチル基、フェニル基、p−トリル基が好ましく、メチル基、エチル基が特に好ましく、メチル基が最も好ましい。
アルキルスルホン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物またはアリールスルホン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物の2つのtert−ブチル基の置換位置の組み合わせのうち、2,4位、2,6位、3,5位が特に好ましく、2,4位、2,6位が最も好ましい。
〔非水電解液〕
本発明の非水電解液は、非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を該非水電解液の重量に対して0.01〜10重量%添加されていることを特徴とする。
本発明の非水電解液において、非水電解液中に含有されるカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物の含有量は、10重量%を超えるとサイクル特性が低下する場合があり、また、0.01重量%に満たないとサイクル特性向上効果が十分に得られない場合がある。したがって、カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物の含有量は、非水電解液の重量に対して0.01重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましく、1重量%以上が最も好ましい。また、上限は10重量%以下が好ましく、7重量%以下がより好ましく、5重量%以下が最も好ましい。
非水電解液中にカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を0.01重量%以上10重量%以下添加すると、負極上に適切な厚みの保護被膜を形成し、非水電解液中の溶媒の電気化学的還元分解を抑制する。一方、正極上にも保護被膜を形成し、非水電解液中の溶媒の電気化学的酸化分解も抑制しているものと推察される。
〔非水溶媒〕
本発明の非水電解液に使用される非水溶媒としては、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、鎖状エステル類、エーテル類、アミド類、リン酸エステル類、スルホン類、ラクトン類、ニトリル類等が挙げられる。
環状カーボネート類としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)等が挙げられる。特に環状カーボネートとして、高誘電率を有するECおよびPCの少なくとも1種を使用することが、電解液の電導度を向上させることができ好ましく、さらにVC、VEC、FECの少なくとも1種と併用するとサイクル特性が向上するので好ましい。これらの溶媒は1種類で使用してもよいが、2種類〜4種類組み合わせるとサイクル特性が向上するので好ましい。環状カーボネートの含有量は、非水溶媒の総容量に対して、10容量%〜40容量%の範囲で用いるのが好ましい。含有量が10容量%未満であると電解液の電気伝導度が低下し、サイクル特性が低下する傾向があり、40容量%を超えると電解液の粘度が上昇し、サイクル特性が低下する傾向があるので上記範囲であることが好ましい。
鎖状カーボネート類としては、メチルエチルカーボネート(MEC)、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート等の非対称鎖状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート等の対称鎖状カーボネートが挙げられ、特に非対称カーボネートを含むとサイクル特性が向上するので好ましい。これらの溶媒は1種類で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせて使用した場合は、サイクル特性が向上するので好ましい。
鎖状カーボネートの含有量は、非水溶媒の総容量に対して、60容量%〜90容量%の範囲で用いるのが好ましい。含有量が60容量%未満であると電解液の粘度が上昇し、サイクル特性が低下する傾向がある。また、90容量%を超えると電解液の電気伝導度が低下し、サイクル特性が低下する傾向があるので上記範囲であることが好ましい。
また、鎖状エステル類としては、プロピオン酸メチル、ピバリン酸メチル、ピバリン酸ブチル、ピバリン酸ヘキシル、ピバリン酸オクチル、シュウ酸ジメチル、シュウ酸エチルメチル、シュウ酸ジエチル等が挙げられ、エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等が挙げられる。アミド類として、ジメチルホルムアミド等、リン酸エステル類としてはリン酸トリメチル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル等、スルホン類としてはスルホラン等、ラクトン類としてはγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、α−アンゲリカラクトン等、ニトリル類としてはアセトニトリル、スクシノニトリル、アジポニトリル等、S=O結合化合物として、1,3−プロパンスルトン(PS)、エチレンサルファイト、1,4−ブタンジオールジメタンスルホネート、1,3−ブタンジオールジメタンスルホネート、ジビニルスルホン等を適宜、併用することができる。
上記の非水溶媒は通常、混合して使用される。その組合せは、例えば、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類の組合せ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類とラクトン類との組合せ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類とエーテル類の組合せ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類と鎖状エステル類との組合せ等が挙げられる。
これらの中でも、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類の組合せが好ましく、具体的には、EC、PC等の環状カーボネート類と、DMC、MEC、DEC等の鎖状カーボネート類との組合せがサイクル特性を向上できるので特に好ましい。
環状カーボネート類と鎖状カーボネート類の割合は、環状カーボネート類:鎖状カーボネート類(容量比)が10:90〜40:60が好ましく、15:85〜35:65がより好ましく、20:80〜30:70が特に好ましい。上記の割合で使用することにより、サイクル特性が向上する。
〔電解質塩〕
本発明に使用される電解質としては、LiPF、LiBF、LiClOなどのLi塩、LiN(SOCF、LiN(SO、LiCF3SO3、LiC(SO2CF33、LiPF4(CF32、LiPF3(C253、LiPF3(CF33、LiPF3(iso−C373、LiPF5(iso−C37)等の鎖状のアルキル基を含有するリチウム塩や、(CF22(SO22NLi、(CF23(SO22NLi等の環状のアルキレン鎖を含有するリチウム塩が挙げられる。これらの中でも、特に好ましい電解質塩は、LiPF6、LiBF4、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252である。これらの電解質塩は、1種単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記電解質塩の好適な組合せとしては、LiPFを含み、さらに、LiBF、LiN(SOCFおよびLiN(SOから選ばれる少なくとも1種を含む場合が挙げられる。好ましくは、LiPFとLiBFとの組合せ、LiPFとLiN(SOCFとの組合せ、LiPFとLiN(SOとの組合せ等が挙げられる。LiPF:(LiBFまたはLiN(SOCFもしくはLiN(SO )(モル比)が70:30よりもLiPFの割合が低い場合、及び99:1よりもLiPFの割合が高い場合にはサイクル特性が低下する場合がある。したがって、LiPF:(LiBF またはLiN(SOCFもしくはLiN(SO ) (モル比)は、70:30〜99:1の範囲が好ましく、80:20〜98:2の範囲がより好ましい。上記組合せで使用することにより、サイクル特性が向上する。
これら全電解質塩が溶解されて使用される濃度は、前記の非水溶媒に対して、通常0.3M以上が好ましく、0.5M以上がより好ましく、0.7M以上が最も好ましい。またその上限は、2.5M以下が好ましく、2.0M以下がより好ましく、1.5M以下が最も好ましい。
〔その他の添加剤〕
本発明の非水電解液には、芳香族化合物を含有させることにより、過充電時の電池の安全性を確保することができる。かかる芳香族化合物としては、例えば、シクロヘキシルベンゼン、フルオロシクロヘキシルベンゼン化合物(1−フルオロ−2−シクロヘキシルベンゼン、1−フルオロ−3−シクロヘキシルベンゼン、1−フルオロ−4−シクロヘキシルベンゼン)、tert−ブチルベンゼン、tert−アミルベンゼン、1−フルオロ−4−tert−ブチルベンゼン、1,3−ジ−tert−ブチルベンゼン、ビフェニル、ターフェニル(o−、m−、p−体)、ジフェニルエーテル、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン(o−、m−、p−体)、2,4−ジフルオロアニソール、ターフェニルの部分水素化物(1,2−ジシクロヘキシルベンゼン、2−フェニルビシクロヘキシル、1,2−ジフェニルシクロヘキサン、o−シクロヘキシルビフェニル)が好ましく、該非水電解液の重量に対して0.1〜10重量%添加されていることが好ましい。これらの化合物は、1種類で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
〔非水電解液の製造〕
本発明の非水電解液は、例えば、前記の非水溶媒を混合し、これに前記の電解質塩および該非水電解液の重量に対して0.01〜10重量%のカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を溶解することにより得ることができる。
この際、用いる非水溶媒及び電解液に加える化合物は、生産性を著しく低下させない範囲内で、予め精製して、不純物が極力少ないものを用いることが好ましい。
〔リチウム二次電池〕
本発明のリチウム二次電池は、正極、負極及び非水溶媒に電解質塩が溶解されている前記非水電解液からなる。非水電解液以外の正極、負極等の構成部材は特に制限なく使用できる。
例えば、正極活物質としては、コバルト、マンガン、ニッケルを含有するリチウムとの複合金属酸化物が使用される。これらの正極活物質は、1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような複合金属酸化物としては、例えば、LiCoO、LiMn、LiNiO、LiCo1−xNi(0.01<x<1)、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、LiNi1/2Mn3/2、LiCo0.98Mg0.02等が挙げられる。また、LiCoOとLiMn、LiCoOとLiNiO、LiMnとLiNiOのように併用してもよい。
また、リチウム複合酸化物の一部は他元素で置換してもよく、コバルト、マンガン、ニッケルの一部をSn、Mg、Fe、Ti、Al、Zr、Cr、V、Ga、Zn、Cu、Bi、Mo、La等の少なくとも1種以上の元素で置換したり、Oの一部をSやFで置換したり、あるいは、これらの他元素を含有する化合物を被覆することもできる。
更に、正極活物質として、リチウム含有オリビン型リン酸塩を用いることもできる。その具体例としては、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO、LiMnPO、LiFe1−xPO(MはCo、Ni、Mn、Cu、Zn、Nb、Mg、Al、Ti、W、Zr及びCdから選ばれる少なくとも1種であり、xは、0≦x≦0.5である。)等が挙げられる。これらの中では、LiFePO又はLiCoPOが好ましい。
リチウム含有オリビン型リン酸塩は、例えば前記段落〔0019〕に示した正極活物質と混合して用いることもできる。
正極の導電剤は、化学変化を起こさない電子伝導材料であれば特に制限はない。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛等)、人造黒鉛等のグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チェンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類等が挙げられる。また、グラファイト類とカーボンブラック類を適宜混合して用いてもよい。導電剤の正極合剤への添加量は、1〜10重量%が好ましく、特に2〜5重量%が好ましい。
正極は、前記の正極活物質をアセチレンブラック、カーボンブラックなどの導電剤、及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンとブタジエンの共重合体(SBR)、アクリロニトリルとブタジエンの共重合体(NBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレンプロピレンジエンターポリマー等の結着剤と混合し、これに1−メチル−2−ピロリドン等の高沸点溶剤を加えて混練して正極合剤とした後、この正極合剤を集電体のアルミニウム箔やステンレス製のラス板等に塗布して、乾燥、加圧成型した後、50℃〜250℃程度の温度で2時間程度真空下で加熱処理することにより作製することができる。
負極活物質としては、リチウム金属やリチウム合金、及びリチウムを吸蔵・放出することが可能な炭素材料〔人造黒鉛や天然黒鉛等のグラファイト類〕、スズ、スズ化合物、ケイ素、ケイ素化合物等を1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中では、リチウムイオンの吸蔵・放出能力において高結晶性の炭素材料を使用することが好ましく、格子面(002)の面間隔(d002)が0.340nm(ナノメータ)以下、特に0.335〜0.337nmである黒鉛型結晶構造を有する炭素材料を使用することが特に好ましい。また、高結晶性の炭素材料は低結晶材料によって被膜されていてもよい。高結晶性の炭素材料を使用すると、充電時において電解液と反応しやすいが、本発明に係るリチウム二次電池では反応を抑制することができる。
スズ、スズ化合物、ケイ素、ケイ素化合物は電池を高容量化できるので好ましい。
負極は、上記の正極の作製と同様な導電剤、結着剤、高沸点溶剤を用いて混練して負極合剤とした後、この負極合剤を集電体の銅箔等に塗布して、乾燥、加圧成型した後、50℃〜250℃程度の温度で2時間程度真空下で加熱処理することにより作製することができる。
電池用セパレータとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンの単層又は積層の多孔性フィルム、織布、不織布等を使用できる。
本発明におけるリチウム二次電池の構造には特に限定はなく、コイン型電池、円筒型電池、角型電池、ラミネート式電池等を適用できる。
本発明におけるリチウム二次電池は、充電終止電圧が4.2V以上、特に4.3V以上の場合にも長期間にわたり優れたサイクル特性を有しており、さらに、4.4Vにおいてもサイクル特性は良好である。放電終止電圧は、2.5V以上、さらに2.8V以上とすることができる。電流値については特に限定されないが、通常0.1〜3Cの定電流放電で使用される。また、本発明におけるリチウム二次電池は、−40〜100℃、好ましくは0〜80℃で充放電することができる。
本発明のカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物は、下記の方法により合成することができるが、本製法に限定されるものではない。
〔方法1〕
ジ−tert−ブチルフェノールを溶媒中または無溶媒で、カルボン酸と酸触媒、もしくは塩基触媒、もしくは脱水剤存在下、縮合させる方法。
〔方法2〕
ジ−tert−ブチルフェノールを溶媒中または無溶媒で、酸触媒、もしくは塩基触媒存在下、カルボン酸エステルとエステル交換させる方法。
〔方法3〕
ジ−tert−ブチルフェノールを溶媒中または無溶媒で、塩基存在下、カルボン酸ハライド、またはカルボン酸無水物とエステル化反応させる方法。
〔方法4〕
ジ−tert−ブチルフェノールを溶媒中または無溶媒で、アルカリ金属塩に変換させ、カルボン酸ハライドとエステル化反応させる方法。
ジ−tert−ブチルフェノールとカルボン酸とを縮合させる反応〔方法1〕において、反応させるカルボン酸の使用量は、ジ−tert−ブチルフェノール1モルに対し、0.9〜10モルが好ましく、より好ましくは1〜5モルであり、最も好ましくは1〜2モルである。
〔方法1〕で使用されるカルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、トリフルオロ酢酸、安息香酸、トルイル酸等が挙げられる。
〔方法1〕で使用される溶媒としては、反応に不活性であれば特に限定はされないが、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ジクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼン、フルオロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジグリム、トリグリム等のエーテル類、3−ペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ類、またはこれらの混合物が挙げられる。特に水と混和しにくいトルエン、キシレンが好適に使用できる。前記溶媒の使用量はジ−tert−ブチルフェノール1重量部に対して0〜30重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部である。
〔方法1〕では、触媒として、酸、塩基等を使用することができる。使用される酸触媒としては、硫酸、リン酸等の鉱酸類、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸類、希土類金属を用いたルイス酸類、ゼオライト、酸性樹脂などの固体酸類、またはこれらの混合物が挙げられる。使用される塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、および酸化カルシウム等が挙げられる。前記触媒の使用量はジ−tert−ブチルフェノール1モルに対して0.001〜5モル用いることができるが、より好ましくは0.01〜1モルであり、特に0.01〜0.5モルが、副生物が抑さえられ好ましい。
また、カルボン酸とジ−tert−ブチルフェノールを等モル用い、効率良くエステルを合成する手法として、ジシクロヘキシルカルボジイミド、トリフェニルホスフィン等の脱水剤を使用することができる。脱水剤の使用量はジ−tert−ブチルフェノール1モルに対し、0.9〜10モルが好ましく、より好ましくは1〜5モルであり、最も好ましくは1〜2モルである。
カルボン酸とジ−tert−ブチルフェノールとの反応〔方法1〕において、反応温度の下限は0℃以上が好ましく、反応性を低下させないために20℃以上がより好ましい。また、反応温度の上限は250℃以下が好ましく、これを超えると副反応や生成物の分解が進行しやすくなるため、150℃以下がより好ましい。また、反応時間は前記反応温度やスケールによるが、反応時間が短すぎると未反応物が残り、逆に反応時間が長すぎると生成物の分解や副反応の恐れが生じるため、好ましくは0.1〜12時間であり、より好ましくは0.2〜6時間である。反応圧力は0.1〜10気圧の範囲であり、好ましくは0.5〜5気圧である。
ジ−tert−ブチルフェノールとカルボン酸エステルをエステル交換させる反応〔方法2〕において、反応させるカルボン酸エステルの使用量は、ジ−tert−ブチルフェノール1モルに対し、0.9〜10モルが好ましく、より好ましくは1〜5モルであり、最も好ましくは1〜2モルである。
〔方法2〕で使用されるカルボン酸エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル等のプロピオン酸エステル類、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル等の酪酸エステル類、吉草酸メチル、吉草酸エチル、吉草酸プロピル、吉草酸ブチル等の吉草酸エステル類、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル等の酪酸エステル類、カプロン酸メチル、カプロン酸エチル、カプロン酸プロピル、カプロン酸ブチル等のカプロン酸エステル類、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル等の安息香酸エステル類、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、トルイル酸プロピル、トルイル酸ブチル等のトルイル酸エステル類等が挙げられる。
〔方法2〕で使用される溶媒としては、反応に不活性であれば特に限定はされないが、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ジクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼン、フルオロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジグリム、トリグリム等のエーテル類、3−ペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ類、またはこれらの混合物が挙げられる。前記溶媒の使用量はジ−tert−ブチルフェノール1重量部に対して0〜10重量部が好ましく、より好ましくは1〜5重量部である。
〔方法2〕では、触媒として、酸、塩基等を使用することができる。使用される酸触媒としては、硫酸、リン酸、塩酸等の鉱酸類、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸類、トリフルオロホウ素、テトラiso−プロポキシチタン等のルイス酸類、ゼオライト、酸性樹脂などの固体酸類、またはこれらの混合物が挙げられる。使用される塩基としては、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコラート類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物類、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属類、またはこれらの混合物が挙げられる。前記触媒の使用量はジ−tert−ブチルフェノール1モルに対して0.001〜5モル用いることができるが、より好ましくは0.01〜1モルであり、特に0.01〜0.3モルが、副生物が抑さえられ好ましい。
カルボン酸エステルとジ−tert−ブチルフェノールとの反応〔方法2〕において、反応温度の下限は0℃以上が好ましく、反応性を低下させないために20℃以上がより好ましい。また、反応温度の上限は250℃以下が好ましく、これを超えると副反応や生成物の分解が進行しやすくなるため、150℃以下がより好ましい。また、反応時間は前記反応温度やスケールによるが、反応時間が短すぎると未反応物が残り、逆に反応時間が長すぎると生成物の分解や副反応の恐れが生じるため、好ましくは0.1〜12時間であり、より好ましくは0.2〜6時間である。反応圧力は0.1〜10気圧の範囲であり、好ましくは0.5〜5気圧である。
カルボン酸ハライド、またはカルボン酸無水物とエステル化させる反応〔方法3〕において、ジ−tert−ブチルフェノールと反応させるカルボン酸ハライド、またはカルボン酸無水物の使用量は、ジ−tert−ブチルフェノール1モルに対し、0.9〜10モルが好ましく、より好ましくは1〜3モルであり、最も好ましくは1〜1.5モルである。
〔方法3〕で使用されるカルボン酸ハライドとしては、アセチルクロリド、プロピオン酸クロリド、酪酸クロリド、吉草酸クロリド、カプロン酸クロリド、トリフルオロ酢酸クロリド、安息香酸クロリド、トルオイルクロリド、アセチルブロミド、プロピオン酸ブロミド、酪酸ブロミド、吉草酸ブロミド、カプロン酸ブロミド、安息香酸ブロミド、トルオイルブロミドなどが挙げられるが、工業的には安価なアセチルクロリド、プロピオン酸クロリド、トリフルオロ酢酸クロリド、安息香酸クロリド、トルオイルクロリドなどのカルボン酸クロリドが好ましい。
また、カルボン酸無水物としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水吉草酸、無水カプロン酸、トリフルオロ酢酸無水物、無水安息香酸、トルイル酸無水物などが挙げられる。
〔方法3〕で使用される溶媒としては、反応に不活性であれば特に限定はされないが、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ジクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼン、フルオロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジグリム、トリグリム等のエーテル類、3−ペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ類、またはこれらの混合物が挙げられる。特にトルエン、キシレンが好適に使用できる。前記溶媒の使用量はジ−tert−ブチルフェノール1重量部に対して0〜30重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜15重量部である。
塩基としては、無機塩基及び有機塩基のいずれも使用することができる。またこれらは単独で使用しても、混合して使用してもよい。使用される無機塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、および酸化カルシウムが挙げられる。使用される有機塩基としては、直鎖または分枝した脂肪族3級アミン、単または多置換されたピロール、ピロリドン、イミダゾール、イミダゾリジノン、ピリジン、ピリミジン、キノリン、N,N−ジアルキルカルボキシアミドが挙げられ、特にトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エチルジイソプロピルアミンなどのトリアルキルアミン、ピリジン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアミノピリジン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンがより好ましい。前記塩基の使用量はジ−tert−ブチルフェノール1モルに対して0.8〜5モル用いるが、より好ましくは1〜3モルであり、特に1〜1.5モルが、副生物が抑さえられ好ましい。
カルボン酸ハライド、またはカルボン酸無水物とジ−tert−ブチルフェノールとの反応〔方法3〕において、反応温度の下限は−20℃以上が好ましく、反応性を低下させないために−10℃以上がより好ましい。また、反応温度の上限は80℃以下が好ましく、これを超えると副反応や生成物の分解が進行しやすくなるため、60℃以下がより好ましい。また、反応時間は前記反応温度やスケールによるが、反応時間が短すぎると未反応物が残り、逆に反応時間が長すぎると生成物の分解や副反応の恐れが生じるため、好ましくは0.1〜12時間であり、より好ましくは0.2〜6時間である。
〔方法4〕でジ−tert−ブチルフェノールと反応せしめるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等が挙げられる。使用するアルカリ金属の形態は、金属単体、金属水素化物、金属水酸化物が挙げられ、金属単体、もしくは金属水素化物がジ−tert−ブチルフェノールとの反応性が高く、好適に使用できる。前記アルカリ金属の使用量は、0.8モルより少ないとジ−tert−ブチルフェノールの残存が増える場合があり、目的とするエステルの生成量が少なくなり生産性が低下する。また、2モルより多いと、残存するアルカリ金属物がカルボン酸ハライドと反応する副反応がおこりやすくなるため、アルカリ金属の使用量は、ジ−tert−ブチルフェノールに対し、0.8〜2モルが好ましく、より好ましくは1〜1.2モルである。
〔方法4〕で使用されるカルボン酸ハライドとしては、アセチルクロリド、プロピオン酸クロリド、酪酸クロリド、吉草酸クロリド、カプロン酸クロリド、トリフルオロ酢酸クロリド、安息香酸クロリド、トルオイルクロリド、アセチルブロミド、プロピオン酸ブロミド、酪酸ブロミド、吉草酸ブロミド、カプロン酸ブロミド、安息香酸ブロミド、トルオイルブロミドなどが挙げられるが、工業的には安価なアセチルクロリド、プロピオン酸クロリド、トリフルオロ酢酸クロリド、安息香酸クロリド、トルオイルクロリドなどのカルボン酸クロリドが好ましい。
〔方法4〕で使用される溶媒としては、反応に不活性であれば特に限定はされないが、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジグリム、トリグリム等のエーテル類、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ類、またはこれらの混合物が挙げられる。前記溶媒の使用量はジ−tert−ブチルフェノール1重量部に対して0〜30重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部である。
カルボン酸ハライドとジ−tert−ブチルフェノールアルカリ金属塩との反応〔方法4〕において、反応温度の下限は、反応性を低下させないために、−70℃以上が好ましく、−20℃以上がより好ましい。また、反応温度の上限は80℃以下が好ましく、60℃以下がより好ましい。反応温度が80℃を超えると副反応や生成物の分解が進行しやすくなる。また、反応時間は前記反応温度やスケールによるが、反応時間が短すぎると未反応物が残り、逆に反応時間が長すぎると生成物の分解や副反応の恐れが生じるため、好ましくは0.1〜12時間であり、より好ましくは0.2〜6時間である。反応圧力は0.1〜10気圧の範囲であり、好ましくは0.5〜5気圧である。
カルボン酸ハライドとジ−tert−ブチルフェノールアルカリ金属塩とをエステル化させる反応〔方法4〕において、カルボン酸ハライドの使用量は、ジ−tert−ブチルフェノールアルカリ金属塩1モルに対し、0.9〜5モルが好ましく、より好ましくは1〜3モルであり、最も好ましくは1〜1.5モルである。
以下、本発明の新規化合物の合成例を示す。
〔合成例1〕トリフルオロ酢酸2,4−ジ−t−ブチルフェニルの合成(化合物−1)
2,4−ジ−t−ブチルフェノール10.00g(0.0485mol)、ピリジン4.22g(0.0533mol)、トルエン100gを混合し、トリフルオロ酢酸無水物11.20g(0.0533mol)を6℃〜12℃にて30分かけて滴下した。滴下終了後、25℃にて1時間攪拌した後、ガスクロマトグラフィーにて分析し、2,4−ジ−t−ブチルフェノールの消失を確認した。反応液に水を100mL加え、有機層を分離後、水で3回、飽和食塩水で1回洗浄し、MgSO乾燥後、濃縮した。得られた残渣を蒸留精製(3torr、88℃)し、トリフルオロ酢酸2,4−ジ−t−ブチルフェニル(無色透明の液体)を7.72g(53%収率)得た。
得られたトリフルオロ酢酸2,4−ジ−t−ブチルフェニルについて、1H−NMR、IR及び質量分析の測定を行い、その構造を確認した。
結果を以下に示す。
(1)1H−NMR(300 MHz, CDCl):δ=7.5-6.9(m, 3 H), 1.4(s, 9 H), 1.3(s, 9 H)
(2)IR(液膜法): 2966, 1799, 1496, 1365, 1354, 1226, 1182, 1157, 1133, 1118, 880 cm-1
(3)質量分析: MS(EI) m/z(%) = 302(16) [M+], 287(100), 69(16), 57(78), 41(22)
以下、本発明の電解液を用いた実施例を示す。
〔実施例1〕
〔電解液の調製〕
エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、さらに添加化合物として酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを非水電解液に対して0.1重量%加え非水電解液を調製した。
〔リチウムイオン二次電池の作製〕
LiNi1/3Mn1/3Co1/3(正極活物質)を93重量%、アセチレンブラック(導電剤)を3重量%、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)を4重量%の割合で混合し、これに1−メチル2−ピロリドン溶剤を加えて混合したものをアルミニウム箔集電体上に塗布し、乾燥、加圧処理し、16mmφに打ち抜いて正極シートを作製した。人造黒鉛(負極活物質)を95重量%、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)を5重量%の割合で混合し、これに1−メチル2−ピロリドン溶剤を加えて混合したものを銅箔集電体上に塗布し、乾燥、加圧処理し、16mmφに打ち抜いて負極シートを作製した。そして、正極シート、微孔性ポリエチレンフィルム製セパレータ、負極シートの順に積層し、これを2032型のコイン電池缶内に収め、調整した電解液を注入し、ポリプロピレン製のガスケットを介して蓋をし、かしめて電池を作製した。
〔電池特性の測定〕
得られたコイン電池を用いて、室温(25℃)下、3mAの定電流及び定電圧で、終止電圧4.2Vまで5時間充電し、次に3mAの定電流下、終止電圧2.7Vまで放電し、更に、この充放電を100サイクル繰り返した。100サイクル目の放電容量を測定し、初期放電容量を100%としたときの100サイクル放電容量維持率(%)を下記の式より求めた。容量維持率は88%であった。
容量維持率(%)=(100サイクル後の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
〔実施例2〜4〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを非水電解液に対してそれぞれ1重量%、5重量%、10重量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを添加する代わりにプロピオン酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを非水電解液に対して1重量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例6〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを添加する代わりにトリフルオロ酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを非水電解液に対して1重量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例7〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを添加する代わりに安息香酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを非水電解液に対して1重量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例8〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを添加する代わりに4−メチル安息香酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを非水電解液に対して1重量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを加えなかったことの他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを添加する代わりにp−クレジルアセテートを非水電解液に対して1重量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを添加する代わりに酢酸2,4−ジ−メチルフェニルを非水電解液に対して1重量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2009051800
〔実施例9〜11〕
実施例1において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを添加する代わりに、それぞれ酢酸2,6−ジ−tert−ブチルフェニル、酢酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、酢酸2,5−ジ−tert−ブチルフェニル、を非水電解液に対してそれぞれ1重量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2009051800
〔実施例12〕
実施例1において、負極活物質を人造黒鉛に替えてSiを用い、Si(負極活物質)を75質量%、人造黒鉛(導電剤)を10質量%、アセチレンブラック(導電剤)10質量%、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)を5質量%の割合で混合し、これに1−メチル2−ピロリドン溶剤を加えて混合したものを銅箔集電体上に塗布し、乾燥、加圧処理して所定の大きさに裁断し、帯状の負極シートを作製したこと、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiBFを0.05Mの濃度になるように溶解し、さらに酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを非水電解液に対して2質量%加えた他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表23に示す。
〔比較例4〕
実施例12において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiBFを0.05Mの濃度になるように溶解し、さらに酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを加えなかった他は、実施例12と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2009051800
〔実施例13〕
実施例1において、正極活物質をLiCoOに替えてLiFePOを用い、LiFePO(正極活物質)を90質量%、アセチレンブラック(導電剤)5質量%、ポリフッ化ビニリデン(結着剤)を5質量%の割合で混合し、これに1−メチル2−ピロリドン溶剤を加えて混合したものをアルミニウム箔集電体上に塗布し、乾燥、加圧処理して所定の大きさに裁断し、帯状の正極シートを作製したこと、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、さらに酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを非水電解液に対して2重量%加えたこと、得られたコイン電池を用いて、室温(25℃)下、2mAの定電流及び定電圧で、終止電圧3.8Vまで5時間充電し、次に2mAの定電流下、終止電圧2.0Vまで放電し、更に、この充放電を100サイクル繰り返した他は、実施例1と同様に非水電解液を調製してコイン電池を作製し、電池特性を測定した。結果を表4に示す。
〔比較例5〕
実施例13において、エチレンカーボネート(EC):ビニレンカーボネート(VC):メチルエチルカーボネート(MEC):ジエチルカーボネート(DEC)(容量比)=(28:2:35:35)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCFを0.05Mの濃度になるように溶解し、さらに酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルを加えなかったことの他は、実施例13と同様に非水電解液を調製して円筒型電池を作製し、電池特性およびガス発生量を測定した。結果を表4に示す。
Figure 2009051800
上記実施例1〜11のリチウム二次電池は、カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を含有しない比較例1のリチウム二次電池に比べて、サイクル特性に優れた電池性能を有する。また、比較例2のように、実施例1の酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルの代わりに、2つのtert−ブチル基を持たず、4位にメチル基を有するp−クレジルアセテートを添加した場合には、比較例1に比べて、ほとんど添加した効果がみられなかった。また、実施例1の酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニルの2つのtert−ブチル基の代わりに2つのメチル基を有する酢酸2,4−ジ−メチルフェニルを添加した場合には、比較例1に比べて、サイクル維持率が低下した。以上のように、カルボン酸フェニルのベンゼン環に2つのtert−ブチル基を有することで、予想し得ない特異的な効果がもたらされることが分かった。
また、実施例12と比較例4の対比、実施例13と比較例5の対比から、正極にリチウム含有オリビン型リン酸鉄塩を用いた場合や、負極にSiを用いた場合にも同様な効果がみられる。従って、本発明の効果は、特定の正極や負極に依存した効果でないことは明らかである。

Claims (3)

  1. カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物として、酢酸3,5−ジ−tert−ブチルフェニル、トリフルオロ酢酸2,4−ジ−tert−ブチルフェニル。
  2. 非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、カルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を非水電解液に対して0.01〜10重量%含有することを特徴とするリチウム二次電池用非水電解液。
  3. 正極、負極及び非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液からなるリチウム二次電池において、該非水電解液中にカルボン酸ジ−tert−ブチルフェニル化合物を非水電解液に対して0.01〜10重量%含有することを特徴とするリチウム二次電池。
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