JP2009140921A - スルホン酸フェニル化合物、それを用いた非水電解液、及びリチウム電池 - Google Patents

スルホン酸フェニル化合物、それを用いた非水電解液、及びリチウム電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、低温サイクル特性を改善できる優れた非水電解液及びそれを用いたリチウム電池を提供する。
【解決手段】 下記一般式で表されるスルホン酸フェニル化合物を0.01質量%〜10質量%含むことを特徴とする非水電解液、及び該非水電解液を含むリチウム電池である。

Figure 2009140921

(式中、Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基、または、炭素数6〜9のアリール基であることを示す。Buはtert−ブチル基を表し、mは0または1を表す。nは0または1を表す。)

【選択図】 なし

Description

本発明は、スルホン酸フェニル化合物を用い、低温サイクル特性を改善できる優れた非水電解液、及びそれを用いたリチウム電池に関する。
近年、リチウム二次電池は携帯電話やノート型パソコンなど電子機器の電源、あるいは電気自動車や電力貯蔵用の電源として広く使用されている。これらの電子機器や自動車は、真夏の高温下や極寒の低温下など広い温度範囲で使用される可能性があるため、広い温度範囲でサイクル特性の向上が求められている。
リチウム二次電池は、主にリチウムを吸蔵放出可能な材料を含む正極および負極、リチウム塩と非水溶媒からなる非水電解液から構成され、非水溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等のカーボネート類が使用されている。
また、負極としては、金属リチウム、リチウムを吸蔵および放出可能な金属化合物(金属単体、酸化物、リチウムとの合金など)や炭素材料が知られており、特にリチウムを吸蔵・放出することが可能なコークス、人造黒鉛、天然黒鉛等の炭素材料を用いたリチウム二次電池が広く実用化されている。
例えば、天然黒鉛や人造黒鉛等の高結晶化した炭素材料を負極材料として用いたリチウム二次電池は、非水電解液中の溶媒が充電時に負極表面で還元分解することにより発生した分解物やガスが電池の望ましい電気化学的反応を阻害するため、サイクル特性の低下を生じることが分かっている。また、非水溶媒の分解物が蓄積すると、負極へのリチウムの吸蔵および放出がスムーズに出来なくなり、特に低温下でのサイクル特性が低下しやすくなる。
更に、リチウム金属やその合金、または、スズあるいはケイ素などを用いた金属単体や酸化物を負極材料として用いたリチウム二次電池は、初期の容量は高いもののサイクル中に微粉化が進むため、炭素材料の負極に比べて非水溶媒の還元分解が加速的に起こり、電池容量やサイクル特性のような電池性能が大きく低下することが知られている。また、これらの負極材料の微粉化や非水溶媒の分解物が蓄積すると、負極へのリチウムの吸蔵および放出がスムーズに出来なくなり、特に低温下でのサイクル特性が低下しやすくなる。
一方、正極として、例えばLiCoO、LiMn、LiNiO、LiFePOを用いたリチウム二次電池は、非水電解液中の非水溶媒が充電状態で高温になった場合に、正極材料と非水電解液との界面において、局部的に一部酸化分解することにより発生した分解物やガスが電池の望ましい電気化学的反応を阻害するため、やはりサイクル特性のような電池性能の低下を生じることが分かっている。
以上のように、正極上や負極上で非水電解液が分解するときの分解物やガスにより、リチウムイオンの移動を阻害したり、電池が膨れたりすることで電池性能を低下させていた。そのような状況にも関わらず、リチウム二次電池が搭載されている電子機器の多機能化はますます進み、電力消費量が増大する流れにある。そのため、リチウム二次電池の高容量化はますます進んでおり、電極の密度を高めたり、電池内の無駄な空間容積を減らすなど、電池内の非水電解液の占める体積が小さくなっている。従って、少しの非水電解液の分解で、低温での電池の性能が低下しやすい状況にある。
特許文献1の段落〔0018〕には、〔化1〕のAが式(4)で表される構造を有する化合物の例として、メタンスルホン酸フェニル化合物が開示され、集電体等の材質を規定した非水系電解液電池において、25℃における初期の電池容量とサイクル特性が示されているが、これらの化合物を非水電解液に添加しても、低温でのサイクル特性は十分満足できるものではなかった。
特許文献2には、2個の特定のスルホニルオキシ基を連結基で結合した化合物(〔請求項1〕の〔化1〕)が、充電終了時の25℃における電池端子間回路電圧4.25V以上となるリチウム二次電池において、25℃でのサイクル特性や60℃での連続充電におけるガス発生抑制に効果があることが示されている。さらに、段落〔0039〕には、1,4−ベンゼンジオールジスルホネート類などが挙げられている。しかしながら、これらの化合物を非水電解液に添加しても、低温でのサイクル特性はとても満足できるものではなかった。
また、リチウム一次電池として、例えば二酸化マンガンやフッ化黒鉛を正極とし、リチウム金属を負極とするようなリチウム一次電池が使用されており、高いエネルギー密度であることから広く使用されているが、低温特性は十分満足できるものではなかった。
更に、近年、電気自動車用またはハイブリッド電気自動車用の新しい電源として、出力密度の点から、活性炭などを電極に用いる電気二重層キャパシタ、エネルギー密度と出力密度の両立の観点から、リチウムイオン二次電池と電気二重層キャパシタの蓄電原理を組み合わせた、ハイブリッドキャパシタ(リチウムの吸蔵・放出による容量と電気二重層容量の両方を活用)と呼ばれる蓄電装置の開発が行われ、低温でのサイクル特性等の特性の向上が求められている。
特開平11−162511号公報 特開2006−351337号公報
本発明は、医薬、農薬、電子材料、高分子材料等の中間原料、又は電池材料として有用なスルホン酸フェニル化合物を提供することを目的とする。更に、一次電池の保存特性や二次電池の低温サイクル特性等の電池特性を改善できる優れた非水電解液、及びそれを用いたリチウム電池を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、ベンゼン環の1位と2位にスルホニルオキシ基を有するスルホン酸フェニル化合物を非水電解液に添加することで、低温サイクル特性等を改善できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記の(1)〜(3)を提供するものである。
(1) 下記一般式(I)で表されるスルホン酸フェニル化合物。
Figure 2009140921

(式中、Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基、または、炭素数6〜9のアリール基であることを示す。Buはtert−ブチル基を表す。nは0または1を表す。)
(2) 非水溶媒に電解質が溶解されている非水電解液において、下記一般式(II)で表されるスルホン酸フェニル化合物を非水電解液中に0.01〜10質量%含有することを特徴とする非水電解液。
Figure 2009140921

(式中、Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基、または、炭素数6〜9のアリール基であることを示す。Buはtert−ブチル基を表し、mは0または1を表す。nは0または1を表す。)
(3)正極、負極及び非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液からなるリチウム電池において、該非水電解液中に前記一般式(II)で表されるスルホン酸フェニル化合物を0.01〜10質量%含有することを特徴とするリチウム電池。
本発明のスルホン酸フェニル化合物を非水電解液として用いると、低温サイクル特性等を改善できるリチウム電池を提供することができる。
以下に、本発明のスルホン酸フェニル化合物、それを用いた非水電解液、及びそれを用いたリチウム電池について詳述する。
〔スルホン酸フェニル化合物〕
本願発明のスルホン酸フェニル化合物は、下記一般式(I)で表される。
Figure 2009140921
前記一般式(I)の具体的な態様を示す。
Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基、または、炭素数6〜9のアリール基であることを示す。Buはtert−ブチル基を表し、nは0または1を表す。
一般式(I)で表されるスルホン酸フェニル化合物の置換基Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−プロピル基等が挙げられる。炭素数6〜9のアリール基としては、フェニル基、トシル基、メシチル等が挙げられる。
置換基Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基の場合に低温サイクル特性が良好となるので好ましく、メチル基、エチル基がさらに好ましく、メチル基が最も好ましい。
一般式(I)で表されるスルホン酸フェニル化合物としては、具体的にR=メチル基の場合、好適には、4−tert−ブチル−1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネート、5−tert−ブチル−1,2,3−ベンゼントリオールトリメタンスルホネートなどのスルホン酸フェニル化合物が挙げられる。
また、Rが前記段落〔0021〕記載の場合についても上記と同様に対応するベンゼンジオールジアルカンスルホネート化合物またはベンゼンジオールジアリールスルホネート化合物などのスルホン酸フェニル化合物が好適に挙げられる。
〔非水電解液〕
本発明の非水電解液は、非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、前記一般式(II)で表される化合物を、該非水電解液中に0.01〜10質量%含有することを特徴とする。
本願発明の非水電解液中に含有されるスルホン酸フェニル化合物は、下記一般式(II)で表される。
Figure 2009140921
前記一般式(II)の具体的な態様を示す。
Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基、または、炭素数6〜9のアリール基であることを示す。Buはtert−ブチル基を表し、mは0または1を表す。nは0または1を表す。mが1の場合は新規化合物である。
一般式(II)で表されるスルホン酸フェニル化合物の置換基Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−プロピル基等が挙げられる。炭素数6〜9のアリール基としては、フェニル基、トシル基、メシチル等が挙げられる。
置換基Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基の場合に低温サイクル特性が良好となるので好ましく、メチル基、エチル基がさらに好ましく、メチル基が最も好ましい。
一般式(II)で表されるスルホン酸フェニル化合物としては、具体的にR=メチル基の場合、好適には、1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネート、4−tert−ブチル−1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネート、1,2,3−ベンゼントリオールトリメタンスルホネート、1,2,4−ベンゼントリオールトリメタンスルホネート、5−tert−ブチル−1,2,3−ベンゼントリオールトリメタンスルホネートなどのスルホン酸フェニル化合物が挙げられる。
また、Rが前記段落〔0027〕記載の場合についても上記と同様に対応するベンゼンジオールジアルカンスルホネート化合物またはベンゼンジオールジアリールスルホネート化合物などのスルホン酸フェニル化合物が好適に挙げられる。
但し、本発明は、以上の例示により何ら制限されるものではない。
本願発明のベンゼン環の1位と2位にスルホニルオキシ基(RSO−基)を有するスルホン酸フェニル化合物は、低温サイクル特性を改善できる。ベンゼン環に硫黄原子が直接結合したPhSO−構造を有するベンゼンスルホン酸エステルやベンゼン環に1つの酸素原子が直接結合したPhOSO−構造を有するスルホン酸フェニルの場合には低温サイクル特性を改善する効果がなかった。その理由は、憶測の域を出ないが、以下のように考えられる。即ち、本発明のベンゼン環の1位と2位にスルホニルオキシ基を有するジスルホン酸フェニル化合物は、電気化学的に分解することにより負極上に硫黄原子を含む安定な被膜を形成するため、非水電解液中の溶媒の分解を抑制できるようになる。ベンゼン環にスルホニルオキシ基を1個しか有していない場合、この硫黄原子を含む安定な被膜が十分に形成できないため、上記のような効果はみられない。また、ベンゼン環にスルホニルオキシ基を2個有している場合であっても、例えば、ベンゼン環の1位と4位という最も離れた位置にスルホニルオキシ基を2個有する場合には効果がみられない。本願発明のベンゼン環の1位と2位にスルホニルオキシ基を有するジスルホン酸フェニルの場合、ベンゼン環に直接酸素が結合する部位(1位、2位)が隣接している。従って、分解して負極上に被膜を形成した際に酸素原子とリチウムがキレート化合物を形成しやすいので、低温でリチウムイオンが安定化すると考えられる。
また、ベンゼン環にスルホニルオキシ基(RSO−基)を3個有する場合、負極上の被膜がより安定となり、電気化学的に分解して負極上に被膜を形成した際にキレート化合物をより形成しやすくなる。従って、低温ではリチウムイオンがさらに安定化するので、より低温特性が良好となる。
さらに、ベンゼン環にtert−ブチル基を有する場合、第3級アルキル基のような嵩高い置換基であるtert−ブチル基の効果により、負極上の被膜に柔軟性が付与されるため、更に低温特性が良好になると考えられる。
本発明の非水電解液において、非水電解液中に含有される前記一般式(II)の化合物の含有量は、10質量%を超えると、電極上に過度に被膜が形成されるため低温サイクル特性が低下する場合があり、また、0.01質量%に満たないと被膜の形成が十分でないために、低温サイクル特性を改善する効果が得られなくなる場合がある。したがって、該化合物の含有量は、非水電解液中に0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.2質量%以上がさらに好ましく、0.3質量%以上が最も好ましい。また、その上限は10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下がさらに好ましく、3質量%以下が最も好ましい。
本発明の非水電解液において、非水電解液中に含有される前記一般式(II)の化合物は、単独で用いても、低温特性は向上するが、以下に述べる非水溶媒、電解質塩、さらにその他の添加剤を組み合わせることにより、低温サイクル特性が相乗的に向上するという特異な効果を発現する。その理由は、今のところ必ずしも明確ではないが、前記一般式(II)の化合物の硫黄原子と、1位と2位という特定の部位に酸素原子が結合したベンゼン環と、これらの非水溶媒、電解質塩、さらにその他の添加剤の構成元素を含有するイオン伝導性の高い混合被膜が形成されるためと考えられる。
〔非水溶媒〕
本発明の非水電解液に使用される非水溶媒としては、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、鎖状エステル類、エーテル類、アミド類、リン酸エステル類、スルホン類、ラクトン類、ニトリル類等が挙げられる。
環状カーボネート類としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、4−フルオロ−1、3−ジオキソラン−2
−オン(FEC)、トランスまたはシス−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−
2−オン(以下、両者を総称して「DFEC」という)、ビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)等が挙げられる。特にFEC、DFEC、VC、VECを含むとサイクル特性が向上するので好ましい。
しかしながら、EC、FEC、DFEC、VC、VECを含むと低温サイクル特性が低下する場合があるが、本願発明のスルホン酸フェニル化合物を含む非水電解液は、低温サイクル特性が良好となる。また、PCを含むと低温サイクル特性が向上するので好ましい。これらの溶媒は1種類で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせて使用した場合は、低温サイクル特性がさらに向上するので好ましく、3種類以上が特に好ましい。これらの環状カーボネートの好適な組合せとしては、ECとPC、FECとPC、ECとVC、FECとVC、PCとVC、FECとEC、FECとPC、DFECとEC、DFECとPC、DFECとVC、DFECとVEC、ECとPCとVC、ECとFECとPC、ECとFECとVC、ECとVCとVEC、FECとPCとVC、DFECとECとVC、DFECとPCとVC、FECとECとPCとVC、DFECとECとPCとVC等が挙げられる。前記の組合せのうち、より好ましくはECとVC、FECとPC、DFECとPC、ECとFECとPC、ECとFECとVC、ECとVCとVECが挙げられる。
環状カーボネートの含有量は、特に制限はされないが、非水溶媒の総容量に対して、10容量%〜40容量%の範囲で用いるのが好ましい。含有量が10容量%未満であると非水電解液の伝導度が低下し、低温サイクル特性が低下する傾向があり、40容量%を超えると低温サイクル特性が低下する傾向があるので上記範囲であることが好ましい。
鎖状カーボネート類としては、メチルエチルカーボネート(MEC)、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、エチルプロピルカーボネート等の非対称鎖状カーボネート、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート等の対称鎖状カーボネートが挙げられ、特に非対称カーボネートを含むと低温サイクル特性が向上するので好ましい。これらの溶媒は1種類で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせて使用した場合は、低温サイクル特性がさらに向上するので好ましい。
鎖状カーボネートの含有量は特に制限はされないが、非水溶媒の総容量に対して、60容量%〜90容量%の範囲で用いるのが好ましい。含有量が60容量%未満であると非水電解液の粘度が上昇し、低温サイクル特性が低下する傾向がある。また、90容量%を超えると非水電解液の電気伝導度が低下し、低温サイクル特性が低下する傾向があるので上記範囲であることが好ましい。
また、鎖状エステル類としては、プロピオン酸メチル、ピバリン酸メチル、ピバリン酸ブチル、ピバリン酸ヘキシル、ピバリン酸オクチル、シュウ酸ジメチル、シュウ酸エチルメチル、シュウ酸ジエチル等が挙げられ、エーテル類としては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタン等が挙げられる。アミド類として、ジメチルホルムアミド等、リン酸エステル類としてはリン酸トリメチル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル等、スルホン類としてはスルホラン等、ラクトン類としてはγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、α−アンゲリカラクトン等、ニトリル類としてはアセトニトリル、プロピオニトリル、スクシノニトリル、アジポニトリル等、S=O結合化合物として、1,3−プロパンスルトン(PS)、エチレンサルファイト、1,2−シクロヘキサンジオールサイクリックサルファイト、5−ビニル−ヘキサヒドロ1,3,2−ベンゾジオキサチオール−2−オキシド、1,2−プロパンジオールジメタンスルホネート、1,4−ブタンジオールジメタンスルホネート、1,3−ブタンジオールジメタンスルホネート、ジビニルスルホン、1,2−ビス(ビニルスルホニル)エタン、ビス(2−ビニルスルホニルエチル)エーテル等を適宜、併用することができる。上記のS=O結合化合物は低温サイクル特性を低下させる場合があるが、本願発明のスルホン酸フェニル化合物と併用すると、低温サイクル特性が良好となるので好ましい。S=O結合化合物の含有量は、10質量%を超えると低温サイクル特性が低下する場合があり、また、0.01質量%に満たないと効果が十分に得られない場合がある。したがって、該S=O結合化合物の含有量は、非水電解液中に対して0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が最も好ましい。また、上限は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下が最も好ましい。
上記の非水溶媒は通常、適切な物性を達成するために、混合して使用される。その組合せは、例えば、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類の組合せ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類とラクトン類との組合せ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類とエーテル類の組合せ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類と鎖状エステル類との組合せ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類とニトリル類との組合せ、環状カーボネート類と鎖状カーボネート類とS=O結合化合物との組合せ等が挙げられる。
これらの中でも、少なくとも環状カーボネート類と鎖状カーボネート類を組合せた非水溶媒を用いると、低温サイクル特性を向上するために好ましい。このときの環状カーボネート類と鎖状カーボネート類の割合は、特に制限はされないが、環状カーボネート類:鎖状カーボネート類(容量比)が10:90〜40:60が好ましく、15:85〜35:65がより好ましく、20:80〜30:70が特に好ましい。
〔電解質塩〕
本発明に使用される電解質塩としては、LiPF、LiBF、LiClOなどのLi塩、LiN(SOCF、LiN(SO、LiN(SOCF)(SO)、LiCFSO、LiC(SOCF、LiPF(CF、LiPF(C、LiPF(CF、LiPF(iso−C、LiPF(iso−C)等の鎖状のアルキル基を含有するリチウム塩、(CF(SONLi、(CF(SONLi等の環状のアルキレン鎖を含有するリチウム塩やビス[オキサレート−O,O’]ホウ酸リチウムやジフルオロ[オキサレート−O,O’]ホウ酸リチウム等のオキサレート錯体をアニオンとするリチウム塩が挙げられる。これらの中でも、特に好ましい電解質塩は、LiPF、LiBF、LiN(SOCF、LiN(SOであり、最も好ましい電解質塩はLiPF、LiBFおよびLiN(SOCFである。これらの電解質塩は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの電解質塩の好適な組合せとしては、LiPFを含み、さらに、LiBF、LiN(SOCFおよびLiN(SOから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。好ましくは、LiPFとLiBFとの組合せ、LiPFとLiN(SOCFとの組合せ、LiPFとLiN(SOとの組合せ等が挙げられる。LiPF:LiBFまたはLiN(SOCFまたはLiN(SO (モル比)が70:30よりもLiPFの割合が低い場合、及び99:1よりもLiPFの割合が高い場合には低温サイクル特性が低下する場合がある。したがって、LiPF:LiBF またはLiN(SOCFまたはLiN(SO (モル比)は、70:30〜99:1の範囲が好ましく、80:20〜98:2の範囲がより好ましい。上記組合せで使用することにより、低温サイクル特性をさらに向上させる効果がある。
これら全電解質塩が溶解されて使用される濃度は、前記の非水溶媒に対して、通常0.3M以上が好ましく、0.5M以上がより好ましく、0.7M以上が最も好ましい。またその上限は、2.5M以下が好ましく、2.0M以下がより好ましく、1.5M以下が最も好ましい。
電気二重層キャパシタ用電解質としては、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート、トリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート、テトラエチルアンモニウムヘキサフルオロホスフェートなど従来公知の4級アンモニウム塩を用いることができる。
〔その他の添加剤〕
本発明の非水電解液には、芳香族化合物を含有させることにより、過充電時の電池の安全性を確保することができる。かかる芳香族化合物としては、例えば、シクロヘキシルベンゼン、フルオロシクロヘキシルベンゼン化合物(1−フルオロ−2−シクロヘキシルベンゼン、1−フルオロ−3−シクロヘキシルベンゼン、1−フルオロ−4−シクロヘキシルベンゼン)、tert−ブチルベンゼン、tert−アミルベンゼン、1−フルオロ−4−tert−ブチルベンゼン、1,3−ジ−tert−ブチルベンゼン、ビフェニル、ターフェニル(o−、m−、p−体)、ジフェニルエーテル、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン(o−、m−、p−体)、2,4−ジフルオロアニソール、ターフェニルの部分水素化物(1、2−ジシクロヘキシルベンゼン、2−フェニルビシクロヘキシル、1,2−ジフェニルシクロヘキサン、o−シクロヘキシルビフェニル)。これらの化合物は、1種類で使用してもよく、また2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
〔非水電解液の製造〕
本発明の非水電解液は、例えば、前記の非水溶媒および電解質塩を混合し、該非水電解液中に前記一般式(II)の化合物を0.01〜10質量%含有させることにより得ることができる。
この際、用いる非水溶媒、及び非水電解液に加える化合物は、生産性を著しく低下させない範囲内で、予め精製して、不純物が極力少ないものを用いることが好ましい。
本発明の非水電解液は、リチウム一次電池及びリチウム二次電池に使用することができる。更に本発明の非水電解液は電気二重層キャパシタやハイブリッドキャパシタ用電解液としても使用できる。中でもリチウム二次電池用として用いることが最も適している。
〔リチウム電池〕
本発明のリチウム電池は、リチウム一次電池及びリチウム二次電池を総称する。本発明のリチウム電池は、正極、負極及び非水溶媒に電解質塩が溶解されている前記非水電解液からなる。非水電解液以外の正極、負極等の構成部材は特に制限なく使用できる。
例えば、リチウム二次電池用正極活物質としては、コバルト、マンガン、ニッケルを含有するリチウムとの複合金属酸化物が使用される。これらの正極活物質は、1種単独又は2種以上を組合せて用いることができる。
このような複合金属酸化物としては、例えば、LiCoO、LiMn、LiNiO、LiCo1−xNi(0.01<x<1)、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3、LiNi1/2Mn3/2、LiCo0.98Mg0.02等が挙げられる。また、LiCoOとLiMn、LiCoOとLiNiO、LiMnとLiNiOのように併用してもよい。
また、過充電時の安全性やサイクル特性を向上したり、4.3V以上の充電電位での使
用を可能にするために、リチウム複合金属酸化物の一部は他元素で置換してもよく、コバルト、マンガン、ニッケルの一部をSn、Mg、Fe、Ti、Al、Zr、Cr、V、Ga、Zn、Cu、Bi、Mo、La等の少なくとも1種以上の元素で置換したり、Oの一部をSやFで置換したり、あるいは、これらの他元素を含有する化合物を被覆することもできる。
更に、正極活物質としてリチウム含有オリビン型リン酸塩を用いることもできる。その具体例としては、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO、LiMnPO、LiFe1-xPO(MはCo、Ni、Mn、Cu、Zn、Nb、Mg、Al、Ti、W、Zr及びCdから選ばれる少なくとも1種であり、xは、0≦x≦0.5である。)等が挙げられる。これらの中では、LiFePO又はLiMnPOが好ましい。リチウム含有オリビン型リン酸塩は、例えば、前記の正極活物質と混合して用いることもできる。
また、リチウム一次電池用正極としては、CuO、CuO、AgO、AgCrO、CuS、CuSO、TiO、TiS、SiO、SnO、V、V12、VOx、Nb、Bi、BiPb,Sb、CrO、Cr、MoO、WO、SeO、MnO、Mn、Fe、FeO、Fe、Ni、NiO、CoO、CoOなどの、一種もしくは二種以上の金属元素の酸化物あるいはカルコゲン化合物、SO、SOClなどの硫黄化合物、一般式(CFx)nで表されるフッ化炭素(フッ化黒鉛)などが挙げられる。中でも、MnO、V、フッ化黒鉛などが好ましい。
正極の導電剤は、化学変化を起こさない電子伝導材料であれば特に制限はない。例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛等)、人造黒鉛等のグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類等が挙げられる。また、グラファイト類とカーボンブラック類を適宜混合して用いてもよい。導電剤の正極合剤への添加量は、1〜10質量%が好ましく、特に2〜5質量%が好ましい。
正極は、前記の正極活物質をアセチレンブラック、カーボンブラックなどの導電剤、及びポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンとブタジエンの共重合体(SBR)、アクリロニトリルとブタジエンの共重合体(NBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレンプロピレンジエンターポリマー等の結着剤と混合し、これに1−メチル−2−ピロリドン等の高沸点溶剤を加えて混練して正極合剤とした後、この正極合剤を集電体のアルミニウム箔やステンレス製のラス板等に塗布して、乾燥、加圧成型した後、50℃〜250℃程度の温度で2時間程度真空下で加熱処理することにより作製することができる。
正極の集電体を除く部分の密度は、通常は2g/cm以上であり、電池の容量をさらに高めるため、好ましくは、3g/cm以上であり、特に好ましくは、3.6g/cm以上である。なお、上限としては、4g/cm以下が好ましい。
負極活物質としては、リチウム金属やリチウム合金、及びリチウムを吸蔵・放出することが可能な炭素材料〔人造黒鉛や天然黒鉛等のグラファイト類〕、スズ、スズ化合物、ケイ素、ケイ素化合物等を1種単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中では、リチウムイオンの吸蔵・放出能力において高結晶性の炭素材料を使用することが好ましく、格子面(002)の面間隔(d002)が0.340nm(ナノメータ)以下、特に0.335〜0.337nmである黒鉛型結晶構造を有する炭素材料を使用することが特に好ましい。また、高結晶性の炭素材料は低結晶材料によって被膜されていてもよい。高結晶性の炭素材料を使用すると、充電時において非水電解液と反応しやすく、低温サイクル特性が低下する傾向があるが、本発明に係るリチウム二次電池では非水電解液との反応を抑制することができる。
スズ、スズ化合物、ケイ素、ケイ素化合物は電池を高容量化できるので好ましい。
負極は、上記の正極の作製と同様な導電剤、結着剤、高沸点溶剤を用いて混練して負極合剤とした後、この負極合剤を集電体の銅箔等に塗布して、乾燥、加圧成型した後、50℃〜250℃程度の温度で2時間程度真空下で加熱処理することにより作製することができる。
また、リチウム一次電池用負極活物質としては、リチウム金属、あるいはリチウム合金が使用される。
負極活物質に黒鉛を用いた場合、負極の集電体を除く部分の密度は、通常は1.4g/cm以上であり、電池の容量をさらに高めるため、好ましくは、1.6g/cm以上であり、特に好ましくは、1.7g/cm以上である。なお、上限としては、2g/cm以下が好ましい。
電池用セパレータとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンの単層又は積層の多孔性フィルム、織布、不織布等を使用できる。
リチウム電池の構造には特に限定はなく、単層又は複層のセパレータを有するコイン型電池、円筒型電池、角型電池、ラミネート式電池等を適用できる。
本発明におけるリチウム二次電池は、充電終止電圧が4.2V以上、特に4.3V以上の場合にも長期間にわたり優れたサイクル特性を有しており、さらに、4.4Vにおいてもサイクル特性は良好である。放電終止電圧は、2.5V以上、さらに2.8V以上とすることができる。電流値については特に限定されないが、通常0.1〜3Cの定電流放電で使用される。また、本発明におけるリチウム二次電池は、−40〜100℃、好ましくは0〜80℃で充放電することができる。
本発明のベンゼンジオールジアルカンスルホネート化合物、またはベンゼンジオールジアリールスルホネート化合物は、下記の方法により合成することができるが、本製法に限定されるものではない。
〔方法1〕
ベンゼンジオールを溶媒中または無溶媒で、塩基存在下、アルカンスルホニルハライド、アリールスルホニルハライド、アルカンスルホン酸無水物またはアリールスルホン酸無水物とエステル化反応させることによって得られる。
〔方法2〕
ベンゼンジオールを溶媒中または無溶媒で、アルカリ金属塩に変換させ、カルボン酸ハライドとエステル化反応させる方法。
〔方法1〕でベンゼンジオールと反応させるアルカンスルホニルハライド、アリールスルホニルハライド、アルカンスルホン酸無水物またはアリールスルホン酸無水物の使用量は、ベンゼンジオール1モルに対し、0.9〜10モルが好ましく、より好ましくは1〜3モルであり、最も好ましくは1〜1.5モルである。
本発明の〔方法1〕で使用されるアルカンスルホニルハライドとしては、メタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルクロリド、メタンスルホニルブロミド、エタンスルホニルブロミド、などが挙げられるが、工業的には安価なメタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルクロリドなどのスルホニルクロリドが好ましい。
また、アリールスルホニルハライドとしては、ベンゼンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルブロミド、p−トルエンスルホニルブロミドなどが挙げられるが、工業的には安価なベンゼンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリドが好ましい。
また、アルカンスルホン酸無水物としては、メタンスルホン酸無水物、エタンスルホン酸無水物などが挙げられる。
また、アリールスルホン酸無水物としては、ベンゼンスルホン酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物などが挙げられる。
〔方法1〕で使用される溶媒としては、反応に不活性であれば特に限定はされないが、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ジクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、クロロベンゼン、フルオロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、ジエチルエーテル等のエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ類、酢酸エチル、ジメチルカーボネート等のエステル類、またはこれらの混合物が挙げられる。特にトルエン、キシレンが好適に使用できる。前記溶媒の使用量はベンゼンジオール1重量部に対して0〜30重量部が好ましく、より好ましくは1〜15重量部である。
〔方法1〕で使用される塩基としては、無機塩基及び有機塩基のいずれも使用することができる。またこれらは単独で使用しても、混合して使用してもよい。使用される無機塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、および酸化カルシウムが挙げられる。使用される有機塩基としては、直鎖または分枝した脂肪族3級アミン、単または多置換されたピロール、ピロリドン、イミダゾール、イミダゾリジノン、ピリジン、ピリミジン、キノリン、N,N−ジアルキルカルボキシアミドが挙げられ、特にトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エチルジイソプロピルアミンなどのトリアルキルアミン、ピリジン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアミノピリジン、1,3−ジメチルイミダゾリジノンがより好ましい。前記塩基の使用量はベンゼンジオール1モルに対して0.8〜5モル用いるが、より好ましくは1〜3モルであり、特に1〜1.5モルが、副生物が抑さえられ好ましい。
アルカンスルホニルハライド、アリールスルホニルハライド、アルカンスルホン酸無水物またはアリールスルホン酸無水物とベンゼンジオールとの〔方法1〕における反応において、反応温度の下限は−20℃以上が好ましく、反応性を低下させないために−10℃以上がより好ましい。また、反応温度の上限は80℃以下が好ましく、これを超えると副反応や生成物の分解が進行しやすくなるため、60℃以下がより好ましい。また、反応時間は前記反応温度やスケールによるが、反応時間が短すぎると未反応物が残り、逆に反応時間が長すぎると生成物の分解や副反応の恐れが生じるため、好ましくは0.1〜12時間であり、より好ましくは0.2〜6時間である。
〔方法2〕でベンゼンジオールと反応せしめるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム等が挙げられる。使用するアルカリ金属の形態は、金属単体、金属水素化物、金属水酸化物が挙げられ、金属単体、もしくは金属水素化物がベンゼンジオールとの反応性が高く、好適に使用できる。前記アルカリ金属の使用量は、過度に少ないとベンゼンジオールの残存が増え、目的とするエステルの生成量が少なくなり生産性が低下する。また、過度に多いと、残存するアルカリ金属物がスルホニルハライドと反応する副反応がおこりやすくなるため、アルカリ金属の使用量は、ベンゼンジオールに対し、0.8〜2モルが好ましく、より好ましくは1〜1.2モルである。
〔方法2〕で使用されるスルホニルハライドとしては、メタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルクロリド、メタンスルホニルブロミド、エタンスルホニルブロミドなどのアルカンスルホニルハライド、ベンゼンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルブロミド、p−トルエンスルホニルブロミドなどのアリールスルホニルハライドが挙げられるが、工業的には安価なメタンスルホニルクロリド、エタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリドなどのスルホニルクロリドが好ましい。
〔方法2〕で使用される溶媒としては、反応に不活性であれば特に限定はされないが、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジグリム、トリグリム等のエーテル類、ニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ類、またはこれらの混合物が挙げられる。前記溶媒の使用量はベンゼンジオール1重量部に対して0〜30重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部である。
スルホニルハライドとベンゼンジオールアルカリ金属塩との反応〔方法2〕において、反応温度の下限は−70℃以上が好ましく、反応性を低下させないために−20℃以上がより好ましい。また、反応温度の上限は80℃以下が好ましく、これを超えると副反応や生成物の分解が進行しやすくなるため、60℃以下がより好ましい。また、反応時間は前記反応温度やスケールによるが、反応時間が短すぎると未反応物が残り、逆に反応時間が長すぎると生成物の分解や副反応の恐れが生じるため、好ましくは0.1〜12時間であり、より好ましくは0.2〜6時間である。反応圧力は0.1〜10気圧の範囲であり、好ましくは0.5〜5気圧である。
スルホニルハライドとベンゼンジオールアルカリ金属塩とをエステル化させる反応〔方法2〕において、スルホニルハライドの使用量は、ベンゼンジオールアルカリ金属塩1モルに対し、0.9〜5モルが好ましく、より好ましくは1〜3モルであり、最も好ましくは1〜1.5モルである。
以下、本発明の新規化合物の合成例を示す。
〔合成例1〕4−tert−ブチル−1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートの合成(化合物−1)
4−tert−ブチル−1、2−ベンゼンジオール10.00g(0.060mol)とトリエチルアミン12.78g(0.126mol)をDMC100mLに溶解し、メタンスルホニルクロリド 14.47g(0.126mol)を10℃で10分かけて滴下した。滴下終了後、25℃で1時間攪拌し、4−tert−ブチル−1,2−ベンゼンジオールの消失を確認した。反応液をろ過し、エバポレーターで減圧濃縮後、蒸留精製して(沸点135℃、減圧度1torr)、4−tert−ブチル−1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネート19.13g(99%収率)を得た。得られた4−tert−ブチル−1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートは冷却すると白色結晶化し、融点は114〜116℃であった。
得られた4−tert−ブチル−1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートについて、H−NMR、13C−NMR及び質量分析の測定を行い、その構造を確認した。
結果を以下に示す。
(1)H−NMR(300 MHz, CDCl):δ=7.45(s, 1 H) , 7.38(s, 2 H), 3.23(s, 3 H) , 3.22(s, 3 H), 1.33(s, 9 H)
(2)13C−NMR(75 MHz, CDCl):δ=152.4, 140.5, 138.5, 125.3, 123.5, 121.6, 38.4, 38.3, 34.9, 31.1
(3)質量分析: MS(EI) m/z(%) = 322(50) [M+], 307(100), 243(25), 229(60), 164(90), 146(30), 119(30), 93(35), 41(20), 15(28)
以下、本発明の非水電解液を用いた実施例を示す。
〔実施例1〜4〕
〔非水電解液の調製〕
FEC:PC:MEC=20:10:70(容量比)に調製した非水溶媒に、LiPFを1Mになるように溶解し、さらに1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを非水電解液に対して0.1質量%(実施例1)、1質量%(実施例2)、5質量%(実施例3)、10質量%(実施例4)を加えて非水電解液を調製した。
〔リチウムイオン二次電池の作製〕
LiCo1/3Ni1/3Mn1/3(正極活物質);92質量%、アセチレンブラック(導電剤);4質量%を混合し、予めポリフッ化ビニリデン(結着剤);4質量%を1−メチル−2−ピロリドンに溶解させておいた溶液に加えて混合し、正極合剤ペーストを調製した。この正極合剤ペーストをアルミニウム箔(集電体)上の両面に塗布し、乾燥、加圧処理して所定の大きさに裁断し、帯状の正極シートを作製した。正極の集電体を除く部分の密度は3.6g/cmであった。また、人造黒鉛(d002=0.335nm、負極活物質)95質量%を、予めポリフッ化ビニリデン(結着剤)5質量%を1−メチル2−ピロリドンに溶解させておいた溶液に加えて混合し、負極合剤ペーストを調製した。この負極合剤ペーストを銅箔(集電体)上の両面に塗布し、乾燥、加圧処理して所定の大きさに裁断し、帯状の負極シートを作製した。負極の集電体を除く部分の密度は1.7g/cmであった。そして、正極シート、微孔性ポリエチレンフィルム製セパレータ、負極シート及びセパレータの順に積層し、これを渦巻き状に巻回した。この巻回体を負極端子を兼ねるニッケルメッキを施した鉄製の円筒型電池缶に収納した。さらに、非水電解液を注入し、正極端子を有する電池蓋をガスケットを介してかしめて、18650型円筒電池を作製した。なお正極端子は正極シートとアルミニウムのリードタブを用いて、負極缶は負極シートとニッケルのリードタブを用いて予め電池内部で接続した。
〔低温サイクル特性の評価〕
上記の方法で作製した電池を用いて、25℃の恒温槽中、1Cの定電流で4.2V(充電終止電圧)まで充電した後、4.2Vの定電圧で2.5時間充電し、次に1Cの定電流で、放電電圧3.0V(放電終止電圧)まで放電した。次に0℃の恒温槽中、1Cの定電流で4.2Vまで充電した後、4.2Vの定電圧で2.5時間充電し、次に1Cの定電流で、放電電圧3.0Vまで放電した。これを50サイクルに達するまで繰り返した。そして、以下の式により0℃50サイクル後放電容量維持率を求めた。結果を表1に示す。
0℃50サイクル後放電容量維持率(%)=(0℃50サイクル目の放電容量/0℃1サイクル目の放電容量)×100
〔実施例5〕
FEC:PC:MEC=20:10:70(容量比)に調製した非水溶媒に、LiPFを1Mになるように溶解し、さらに非水電解液に対して1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを1質量%、1,3−プロパンスルトンを2質量%加えて非水電解液を調製したことの他は実施例1と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例6〕
FEC:PC:MEC=20:10:70(容量比)に調製した非水溶媒に、LiPFを1Mになるように溶解し、さらに非水電解液に対して1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを1質量%、エチレンサルファイトを0.5質量%加えて非水電解液を調製したことの他は実施例1と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例7〕
EC:VC:MEC:DEC=28:2:35:35(容量比)に調製した非水溶媒に、LiPFを0.95M、LiN(SOCF)を0.05Mになるように溶解し、さらに非水電解液に対して1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを1質量%、ジビニルスルホンを0.5質量%加えて非水電解液を調製したことの他は実施例1と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例8〜9〕
EC:MEC=30:70(容量比)に調製した非水溶媒に、LiPFを1Mになるように溶解し、1,2,3−ベンゼントリオールトリメタンスルホネートを1質量%(実施例8)、4−tert−ブチル−1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを1質量%(実施例9)非水電解液に対して加えて非水電解液を調製したことの他は実施例1と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
FEC:PC:MEC=20:10:70(容量比)に調製した非水溶媒に、LiPFを1Mになるように溶解し、1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを非水電解液に加えなかった他は実施例1と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例2および3〕
FEC:PC:MEC=20:10:70(容量比)に調製した非水溶媒に、LiPFを1Mになるように溶解し、さらに非水電解液に対して1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを添加する代わりに、フェニルメタンスルホネート(比較例2)、1,4−ベンゼンジオールジメタンスルホネート(比較例3)をそれぞれ1質量%加えて非水電解液を調製したことの他は実施例1と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009140921
〔実施例10〕
実施例2で用いた正極活物質に変えて、LiFePO(正極活物質)を用いて、正極シートを作製した。LiFePO;90質量%、アセチレンブラック(導電剤);5質量%を混合し、予めポリフッ化ビニリデン(結着剤);5質量%を1−メチル2−ピロリドンに溶解させておいた溶液に加えて混合し、正極合剤ペーストを調製した。この正極合剤ペーストをアルミニウム箔(集電体)上に塗布し、乾燥、加圧処理して所定の大きさに裁断し、帯状の正極シートを作製したこと、充電終止電圧を3.6V、放電終止電圧を2.0Vとしたことの他は、実施例2と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表2に示す。
〔比較例4〕
非水電解液に1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを非水電解液に加えなかった他は実施例10と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2009140921
〔実施例11〕
実施例1で用いた負極活物質に変えて、Si(負極活物質)を用いて、負極シートを作製した。Si;80質量%、アセチレンブラック(導電剤);15質量%を混合し、予めポリフッ化ビニリデン(結着剤);5質量%を1−メチル2−ピロリドンに溶解させておいた溶液に加えて混合し、負極合剤ペーストを調製した。この負極合剤ペーストを銅箔(集電体)上に塗布し、乾燥、加圧処理して所定の大きさに裁断し、帯状の負極シートを作製したことの他は、実施例2と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表3に示す。
〔比較例5〕
非水電解液に1,2−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを非水電解液に加えなかった他は実施例11と同様に円筒電池を作製し、電池評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2009140921
上記実施例1〜9のリチウム二次電池は何れも、本願発明のスルホン酸フェニル化合物を添加しない比較例1、ベンゼン環に1個だけスルホニルオキシ基を有するメタンスルホン酸フェニルを添加した比較例2、ベンゼン環の1位と4位という最も離れた位置にスルホニルオキシ基を2個有する1,4−ベンゼンジオールジメタンスルホネートを添加した比較例3のリチウム二次電池に比べ、低温サイクル特性が向上している。従って、非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液において、ベンゼン環に少なくとも2個の酸素原子が直接ベンゼン環に結合するスルホニルオキシ基を1位と2位という特定の部位に有するスルホン酸フェニル化合物を添加することにより、予想し得ない特異的な効果がもたらされることが分かった。また、図1にベンゼン環のスルホニルオキシ基の数と低温サイクル特性の関係を示す。スルホニルオキシ基の数が1個の場合、低温サイクル特性を改善する効果はほとんどみられないが、スルホニルオキシ基を2個以上有し、結合箇所が少なくともベンゼン環の1位と2位である場合に、顕著に低温サイクル特性が良好となる。
また、実施例10と比較例4の対比、実施例11と比較例5の対比から、正極にリチウム含有オリビン型リン酸鉄塩を用いた場合や、負極にSiを用いた場合にも同様な効果がみられる。従って、本発明の効果は、特定の正極や負極に依存した効果でないことは明らかである。
更に、本発明の非水電解液は、リチウム一次電池の高温保存特性を改善する効果も有する。
本発明によれば、医薬、農薬、電子材料、高分子材料等の中間原料、または電池材料として有用な新規なスルホン酸フェニル化合物を提供できる。また本発明の非水電解液を使用すれば、低温サイクル特性等を改善できる優れた非水電解液及びそれを用いたリチウム電池を得ることができる。
ベンゼン環のスルホニルオキシ基の数と低温サイクル特性の関係を示すグラフ。

Claims (3)

  1. 非水溶媒に電解質が溶解されている非水電解液において、下記一般式(I)で表されるスルホン酸フェニル化合物。
    Figure 2009140921

    (式中、Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基、または、炭素数6〜9のアリール基であることを示す。Buはtert−ブチル基を表す。nは0または1を表す。)
  2. 非水溶媒に電解質が溶解されている非水電解液において、下記一般式(II)で表されるスルホン酸フェニル化合物を非水電解液中に0.01〜10質量%含有することを特徴とする非水電解液。
    Figure 2009140921

    (式中、Rは、炭素数1〜6の直鎖または分枝のアルキル基、または、炭素数6〜9のアリール基であることを示す。Buはtert−ブチル基を表し、mは0または1を表す。nは0または1を表す。)
  3. 正極、負極及び非水溶媒に電解質塩が溶解されている非水電解液からなるリチウム電池において、該非水電解液中に前記一般式(II)で表されるスルホン酸フェニル化合物を0.01〜10質量%含有することを特徴とするリチウム電池。












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