JP2009049277A - 金属膜被覆方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウェーハの裏面に金属膜を被覆する場合において、金属膜を強固に接合することにより剥離しにくくする。
【解決手段】ウェーハWの裏面W2に金属膜9を被覆する場合において、複数の細孔R2が形成されたレジスト膜R1によってウェーハWの裏面W2を被覆し、細孔R2を介してウェーハWの裏面W2をプラズマエッチングして細孔R2に対応する位置に凹部W3を形成し、レジスト膜R1を除去し、凹部W3が形成されたウェーハWの裏面W2に金属膜9を被覆する。
【選択図】図1
【解決手段】ウェーハWの裏面W2に金属膜9を被覆する場合において、複数の細孔R2が形成されたレジスト膜R1によってウェーハWの裏面W2を被覆し、細孔R2を介してウェーハWの裏面W2をプラズマエッチングして細孔R2に対応する位置に凹部W3を形成し、レジスト膜R1を除去し、凹部W3が形成されたウェーハWの裏面W2に金属膜9を被覆する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ウェーハの裏面に金属膜を被覆する方法に関するものである。
IC、LSI等のデバイスが分割予定ラインによって区画されて表面に形成されたウェーハは、ダイシング装置等によって個々のデバイスに分割され、各種電子機器に利用されている。ウェーハには、裏面に金等の金属が被覆され電極となるタイプのものもあり、このタイプのウェーハも同様にダイシング装置等によって個々のデバイスに分割される。
ウェーハの裏面に金属膜を被覆するにあたっては、金属膜の密着性を高めるために、当該裏面を粗面にしてから金属を蒸着する等の技術も提案されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、シリコンの裏面を粗面に加工することにより被蒸着面の表面積を大きくして金属を蒸着しても、金属膜が強固にされていないことがあり、このために金属膜が剥離し、デバイスの品質が低下するという問題がある。また、特許文献1に記載された発明ではアルゴンガス及びフッ素系ガスを用いたエッチングを行っているが、アルゴンガスはエッチングできる深さに限度があり、フッ素系ガスはウェーハの平坦部分に作用するため凹凸の高低差を大きくすることはできないという問題がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ウェーハの裏面に金属膜を被覆する場合において、金属膜を強固に接合することにより剥離しにくくすることである。
本発明は、分割予定ラインによって区画されて表面に複数のデバイスが形成されたウェーハの裏面に金属膜を被覆する金属膜被覆方法に関するもので、複数の細孔が形成されたレジスト膜によってウェーハの裏面を被覆し、細孔を介してウェーハの裏面をプラズマエッチングして細孔に対応する位置に凹部を形成し、レジスト膜を除去し、凹部が形成されたウェーハの裏面に金属膜を被覆することとしている。
本発明では、ウェーハの裏面のうちレジスト膜の細孔に対応する位置をエッチングすることにより凹部を形成して凹凸を設け、その凹凸のある裏面に金属膜を被覆するため、凹凸を自在に形成することができると共に、金属膜の付着力が高くなり、剥離しにくくなる。
ウェーハの裏面に金属膜を被覆する方法について、図1に沿って、他の図面を参照しながら説明する。図2に示すウェーハWの表面W1には、分割予定ラインSによって区画されて複数のデバイスDが形成されている。このウェーハWの裏面W2に金属膜を形成するにあたり、表面W1にはデバイスDを保護するための保護部材1が貼着される。保護部材1としては、例えばウェーハの裏面研削の際に表面保護のために用いるテープ等を用いることができる。
図3に示すように、表面W1に保護部材1が貼着されたウェーハWを裏返し、例えば図4に示すように、スピンコータ2の保持テーブル20において保護部材1側を保持し、ウェーハWの裏面W2が露出した状態とする。そして、ノズル21からレジスト液Rを滴下すると共に保持テーブル20を回転させ、図1(A)に示すように、レジスト膜R1を裏面W2の一面にスピンコートする。
次に、図5に示すように、レジスト膜R1の上方に微細な細孔3aが複数形成されたレチクル3を配置すると共に、更にその上方に光源4を配置する。そして、図1(B)に示すように、光源4からの光をレチクル3に形成された細孔3aを介してレジスト膜R1に照射して露光し、露光した部分を現像して除去する。そうすると、除去された部分に多数の微細な細孔R2が形成される。
次に、ウェーハWのうちレジスト膜R1に形成された細孔R2の下方に位置する部分をエッチングする。このエッチングには、例えば図6に示すプラズマエッチング装置5を用いることができる。このプラズマエッチング装置5は、ガス供給部51とエッチング処理部52とを備えている。ガス供給部51には、例えばフッ素系安定ガス等のエッチングガスが蓄えられる。一方、エッチング処理部52においてはウェーハを収容し、ガス供給部51から供給されるフッ素系安定ガスをプラズマ化してウェーハをエッチングする。
エッチング処理部52は、プラズマエッチングが行われるチャンバ53の上部側からエッチングガス噴出手段54を収容すると共に、エッチングしようとするウェーハを保持するチャックテーブル55を下部側から収容した構成となっている。
エッチングガス噴出手段54は、チャックテーブル55に保持されたウェーハWの露出面にエッチングガスを供給する機能を有し、軸部54aがチャンバ53に対して軸受け56を介して昇降自在に挿通しており、内部には、ガス供給部51及び噴出部57aに連通するガス流通孔57が形成されている。エッチングガス噴出手段54は、モータ58に駆動されてボールネジ59が回動し、ボールネジ59に螺合したナットを内部に有する昇降部60が昇降するのに伴い昇降する構成となっている。
一方、チャックテーブル55は、下部の軸部55aが軸受け61を介して回動可能に挿通しており、内部には吸引源62に連通する吸引路63及び冷却部64に連通する冷却路65が形成されており、吸引路63は上面の吸引部53aに連通している。
チャンバ53の側部にはエッチングするウェーハの搬出入口となる開口部66が形成されており、開口部66の外側には昇降により開口部66を開閉するシャッター67が配設されている。このシャッター67は、シリンダ68に駆動されて昇降するピストン69によって昇降する。
チャンバ53の下部にはガス排気部70に連通する排気口71が形成されており、排気口71から使用済みのガスを排出することができる。また、エッチングガス噴出手段54及びチャックテーブル55には高周波電源72が接続され、高周波電圧を供給し、エッチングガスをプラズマ化することができる。
プラズマエッチング装置5においては、シャッター67を下降させて開口部66を開口させた状態で、図1(B)に示したように細孔R2が形成されたレジスト膜R1が裏面に被覆されると共に表面に保護部材1が貼着されたウェーハWがチャンバ53の内部に進入し、レジスト膜Rを上に向けて露出させた状態で、ウェーハWが吸引部63aに保持される。そして、保持板43をチャンバ53の外部に退避させてからシャッター67を元の位置に戻して開口部66を閉め、内部を減圧排気する。
次に、エッチングガス噴出手段54を下降させ、その状態でガス供給部51からガス流通孔57にエッチングガスとしてフッ素系安定ガスを供給し、エッチングガス噴出手段54の下面の噴出部57aからエッチングガスを噴出させると共に、高周波電源72からエッチングガス噴出手段54とチャックテーブル55との間に高周波電圧を印加してエッチングガスをプラズマ化させる。そうすると、図1(C)に示すように、プラズマ化したエッチングガスが細孔R2を通ってウェーハWの裏面W2に作用し、プラズマのエッチング効果により、ウェーハWの裏面側のうち細孔R2の下方、すなわち細孔R2に対応する部分のみが除去され、ウェーハWの裏面W2側に凹部W3が形成される。凹部W3の深さは、エッチング時間の制御により設定することができる。凹部W3の形成により、隣り合う凹部W3と凹部W3との間には凸部W4が形成され、全体としてウェーハWの裏面W2は凹凸面となる。
このようにしてウェーハWの裏面W2に凹凸が形成されると、シャッター67を下降させてて開口部66を開口させ、ウェーハWをチャンバ53の外に搬出する。そして、レジスト膜R1を溶解により除去すると、図1(D)に示すように、凹部W3が形成されたウェーハWが完全に露出する。
次に、凹凸が形成されたウェーハWの裏面W2に金属膜を蒸着により被覆する。金属膜の被覆には、例えば図7に示す減圧成膜装置8を用いることができる。この減圧成膜装置8は、チャンバ81の内部に静電式にてウェーハWを保持する保持部82を備えており、その上方の対向する位置には、金属からなるスパッタ源84が励磁部材83に支持された状態で配設されている。このスパッタ源84には高周波電源85が連結されている。また、チャンバ81の一方の側部には、スパッタガスを導入するための導入口86が設けられ、もう一方の側部には減圧源に連通する減圧口87が設けられている。
減圧成膜装置8においては、保護部材1側が保持部82において保持されることにより、凹凸が形成されたウェーハWの裏面W2がスパッタ源84に対向して保持される。そして、励磁部材83によって磁化されたスパッタ源84に高周波電源85から例えば40kHz程度の高周波電力を加え、チャンバ81の内部を10−2Pa〜10−4Pa程度に減圧して減圧環境にすると共に、導入口86からアルゴンガスを導入してプラズマを発生させると、プラズマ中のアルゴン原子がスパッタ源84に衝突して粒子がはじき出されてウェーハWの裏面に堆積し、図1(E)に示すように、裏面W2の凹凸の上に金属膜9が被覆される。
こうして裏面W2の凹凸の上に被覆された金属膜9は、平面の上に被覆された場合よりも接合面積が広くなり、付着力が高く、剥離しにくい。ウェーハWの裏面W2が鏡面仕上げされていた場合にも、凹凸の形成により十分な接合を得ることができる。また、レチクルを使用してレジスト膜に細孔を形成し、その細孔に対応する位置に凹部を形成するため、レチクルによって凹部の径や隣り合う凹部間の間隔を柔軟に設定することができる。
ウェーハとしてシリコンウェーハ、レジストとして東京応化工業社製のポジ型レジスト「PMER P−LA900PM」を使用し、ウェーハの裏面に5〜15μmの厚さでレジストを被覆してレジスト膜とした。そして、直径30μmの細孔が20μm間隔で形成されたマスクを介してそのレジスト膜を露光し除去した。
次に、プラズマエッチングに際しては、プラズマの出力を2000[W]、圧力を80[Pa]とし、エッチングガスとしてSF676[ml/分]+He[15ml/分]+O2[27ml/分]の混合ガスを使用し、これらを3分間プラズマ化してウェーハの裏面をエッチングした。そうすると、平均で直径30μm、深さ25μmの凹部が複数形成された。なお、エッチングガスとしては、SF6[76ml/分]+CHF3[15ml/分]+O2[27ml/分]の混合ガス、SF6[76ml/分]+N2[15ml/分]+O2[27ml/分]の混合ガスを使用してもよい。
その後、凹凸が形成されたウェーハの裏面に金属を数μm蒸着し、ガムテープを金属膜に貼着して剥離実験を行ったが、金属膜が剥離することはなかった。
W:ウェーハ
W1:表面 S:分割予定ライン D:デバイス
W2:裏面 W3:凹部 W4:凸部
R:レジスト液 R1:レジスト膜 R2:細孔
1:保護部材
2:スピンコータ 20:保持テーブル 21:ノズル
3:レチクル 3a:細孔 4:光源
5:プラズマエッチング装置
51:ガス供給部 52:エッチング処理部
53:チャンバ 53a:吸引部
54:エッチングガス噴出手段 54a:軸部
55:チャックテーブル 55a:軸部
56:軸受け
57:ガス流通孔 57a:噴出部
58:モータ 59:ボールネジ 60:昇降部 61:軸受け 62:吸引源
63:吸引路 64:冷却部 65:冷却路 66:開口部 67:シャッター
68:シリンダ 69:ピストン 70:ガス排気部 71:排気口
72:高周波電源
8:減圧成膜装置
81:チャンバ 82:保持部 83:励磁部材 84:スパッタ源
85:高周波電源 86:導入口 87:減圧口
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Claims (1)
- 分割予定ラインによって区画されて表面に複数のデバイスが形成されたウェーハの裏面に金属膜を被覆する金属膜被覆方法であって、
複数の細孔が形成されたレジスト膜によってウェーハの裏面を被覆し、
該細孔を介して該ウェーハの裏面をプラズマエッチングして該細孔に対応する位置に凹部を形成し、
該レジスト膜を除去し、該凹部が形成されたウェーハの裏面に金属膜を被覆する
金属膜被覆方法。
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JP2007215712A JP2009049277A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | 金属膜被覆方法 |
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JP2007215712A JP2009049277A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | 金属膜被覆方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=40501212
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JP2007215712A Pending JP2009049277A (ja) | 2007-08-22 | 2007-08-22 | 金属膜被覆方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-08-22 JP JP2007215712A patent/JP2009049277A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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